JP3495864B2 - 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置 - Google Patents

封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置

Info

Publication number
JP3495864B2
JP3495864B2 JP31951796A JP31951796A JP3495864B2 JP 3495864 B2 JP3495864 B2 JP 3495864B2 JP 31951796 A JP31951796 A JP 31951796A JP 31951796 A JP31951796 A JP 31951796A JP 3495864 B2 JP3495864 B2 JP 3495864B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
polymer compound
ink jet
organic polymer
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31951796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09234869A (ja
Inventor
昌士 宮川
昌彦 日隈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP31951796A priority Critical patent/JP3495864B2/ja
Priority to US08/772,775 priority patent/US6168253B1/en
Priority to DE69632120T priority patent/DE69632120T2/de
Priority to EP96120884A priority patent/EP0781658B1/en
Publication of JPH09234869A publication Critical patent/JPH09234869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3495864B2 publication Critical patent/JP3495864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14024Assembling head parts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1601Production of bubble jet print heads
    • B41J2/1604Production of bubble jet print heads of the edge shooter type
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1623Manufacturing processes bonding and adhesion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は封止材料を用いたイ
ンクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載
するインクジェット装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクの小滴を発生させ、それを紙等の
被プリント媒体に付着せしめてプリントを行うインクジ
ェットプリント方式は、プリント時の騒音が極めて少な
く、かつ高速プリントが可能であり、しかもインクジェ
ットヘッドを極めて小型化できるため、カラー化及びコ
ンパクト化が容易であるプリント方式である。該インク
ジェットプリント方式のひとつに発熱素子によってイン
クを発泡せしめ、この気泡の成長を利用してインクを吐
出するタイプがある。このようなタイプに用いられるイ
ンクジェットヘッドの一例を図1、図2にて示す。
【0003】図1はインクジェットヘッドの吐出エレメ
ントを示す模式図である。また、図2は図1の吐出エレ
メントを用いたインクジェットヘッドのインク流路回り
の構成を示す断面図である。
【0004】インクを吐出するためのエネルギー発生素
子である発熱素子を備えたシリコン基板1001はアル
ミ等の支持体1004上にダイボンディングされてい
る。一方、該支持体上にはシリコン基板の他に記録装置
とのコンタクトを行うためのプリント配線基板1003
が接着されており、シリコン基板1001とプリント配
線基板1003とはワイヤボンディングによって電気的
に接続されている。なお、前記シリコン基板上には前記
発熱素子の他に駆動用シフトレジスター及び配線パター
ンが設けられており、これらは前記発熱素子とともにシ
リコン形成技術によりあらかじめシリコン基板1001
に作り込まれている。また、プリント配線基板1003
にはインクジェット装置とのコンタクトを行うコンタク
トパッド(不図示)が形成されている。1002は、イ
ンク流路1002e及びインク液室1002bとなる凹
部が射出成形にて一体に形成される天板であり、該天板
1002は前記シリコン基板1001にバネ等によって
固定され、前記インク流路1002e及びインク液室1
002bが形成されている。また、天板1002はイン
ク吐出口を有しており、天板にレーザー加工を施す事に
よりインク吐出口が形成される。
【0005】このようなインクジェットヘッドは、天板
とシリコン基板との接合がバネによってなされているた
め、天板に反りが発生していたり、天板とシリコン基板
との間にごみが入ったりするとインク流路を形成するイ
ンク流路壁を均一にシリコン基板に密着させることがで
きなくなるおそれがあり、この場合にはインク漏れが生
じてしまう事がある。このようなインク漏れを防止する
ために、天板とシリコン基板との接合界面に封止剤が注
入される。また、インクジェットヘッド以外にインク経
路を形成するインク経路形成部材の接合部分にも同様に
封止剤が注入される。たとえば、図2において、インク
流路部材802及びインクタンク803はカシメピンに
よってベースプレート807に固定されており、これら
の部材の透き間においても封止剤801が注入されてい
る。
【0006】従来インクジェットヘッド及びインクジェ
ット装置の封止剤としては1液湿気硬化型シリコーン樹
脂が用いられてきた。これはシリコーン封止材料が高い
耐インク性、密着性を有している事だけではなく、湿気
硬化が可能である事、及び所望の粘度、タックフリー時
間の封止剤を得ることができる事に起因している。ここ
でインクジェットヘッド及びインクジェット装置の封止
剤に湿気硬化型1液封止剤を用いる事はヘッドの生産を
安定かつ簡便に行う観点から必須のものである。すなわ
ち、まず、インクジェットヘッドを構成する部材は成形
樹脂部品が多く、熱可塑性樹脂を流し込んだり、あるい
は熱硬化性樹脂にて封じる事は困難である。また、2液
混合によって硬化する樹脂を使用する場合には、使用直
前に2液を混合せしめて一定時間以内に使用する必要が
あるため生産技術的に困難を極める。一方、湿気硬化型
樹脂はインクジェットヘッドの構成部品の透き間に毛細
管現象によって回り込み、透き間以外のところではメニ
スカスを形成して封止剤の流れが停止して硬化するた
め、封止したい細部は封止剤が安定的に回り込み、ま
た、封止剤を流したくない箇所には回り込まないという
利点を有している。
【0007】ところで、インクジェットヘッド及びイン
クジェット装置の課題のひとつに気泡の侵入防止があ
る。すなわち、インクジェットヘッド内のインク流路や
インク液室に気泡が入っていると、吐出エネルギーが該
気泡に吸収され安定した吐出を行えなくなったり、イン
クの供給が該気泡によって遮断されてインクの供給不良
を招いてしまうことがある。このため、ヘッド内に気泡
がたまってしまった場合には、従来インクジェット装置
に具備された回復ポンプによってインクを吸引すること
により気泡の除去を行っていた。しかしながら、いった
ん気泡を除去しても気泡の侵入防止措置が確実に行われ
ていないと、ヘッドを放置すると徐々に気泡が侵入し前
述の不具合が生じてしまう事になる。したがって、この
ような場合においては前述の不具合を避けるためにイン
クジェットヘッドの回復操作を頻繁に行う必要が生じ
る。しかしながら、近年装置の小型化が要求されるよう
になると、インクタンクの容量も小さくなり、廃インク
を吸収する部材の容量も少なくなっている事から、前述
の回復操作は極力少なくする事が求められており、この
観点より気泡の侵入防止は重要な課題となっている。
【0008】そこで、ヘッド内に気泡が侵入する原因を
研究したところ、主に封止剤部分より気泡が侵入してい
ることがわかった。すなわち、従来封止剤として用いら
れているシリコーン封止材料であるオルガノシリコーン
化合物は、シリコンと炭素あるいは他の原子との結合距
離が長いためガス透過性が比較的高く前述の気泡侵入防
止の観点では必ずしも優れたものではなかったのであ
る。ここで、気泡侵入防止の観点より、ガス透過性が低
い有機高分子化合物を封止材料として用いることが考え
られるが、汎用的な有機高分子化合物はシリコーン系高
分子化合物に比べ100以上ガス透過性が低い特性を有
しているものの、これら有機高分子化合物をそのままイ
ンクジェットヘッド及びインクジェット装置の封止材料
として用いる事はできなかった。このもっとも大きな原
因は有機高分子化合物であって湿気硬化可能な材料は極
めて少なく、また湿気硬化が可能であっても耐インク性
や部材との密着性等において満足できる材料はほとんど
ないからである。
【0009】そこで、前述の気泡侵入の問題に鑑みて、
特願平6−241094号公報ではシリコーン変性した
有機高分子化合物、特にポリエーテルポリオールを基材
樹脂に使用した湿気硬化型1液性材料を封止剤として適
用することが提案されている。このシリコーン変性した
有機高分子化合物は、湿気硬化特性を付与するために分
子末端に加水分解し易いアルコキシ基を有するシリコー
ン化合物が付加せしめられている。そして、該アルコキ
シ基は湿気にて分解しシラノールに変化する。ここで、
このシラノールは極めて不安定であるため、シラノール
を重合させるべく有機錫等の触媒を若干量添加すること
によってシラノールをゲル化に至らしめる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年インク
ジェット装置に用いられるインクのpHは高くなる(高
アルカリ)傾向がある。
【0011】即ち、近年インクジェット装置に用いられ
るインクは被プリント媒体に水等が付着しても印字品位
を劣化せしめないように高い耐水性を有することが望ま
れている。そして、インクに高い耐水性を付与するため
のひとつの手段として、アルカリ性水溶液にのみ可溶な
染料を用いることが挙げられる。このインクは該染料を
溶かすために高いアルカリ性を呈するものとなってい
る。
【0012】又、吐出口付近にてインクの水分が蒸発し
固着することを防止するために保湿成分である尿素がイ
ンクに含有されることがある。該尿素は放置環境下にお
いて分解しアンモニアに変化するのでインクのpHは徐
々に高くなっていくものである。
【0013】そして、このようにインクが高いアルカリ
性を呈するにつれて、新たな問題が生じることがわかっ
た。
【0014】即ち、前記シリコーン変性した有機高分子
化合物は湿気硬化特性を付与するための有機錫触媒とし
て一般的にはジブチル錫ジラウリレートが0.5〜3w
t%添加され、加水分解したアルコキシシランの縮合反
応を促進しゲル化せしめる特性を付与している。しかし
ながら、該ジブチル錫ジラウリレートはアルカリ性イン
クに極めて加水分解し易い特性を有し、更には加水分解
にて生じたラウリル酸はインク中に添加される場合が多
いリチウムやナトリウム等のアルカリ金属イオンと反応
して沈殿を生じることが判明した。従って、上述のよう
にインクとして高アルカリインクを用いる場合、従来の
封止剤中に含有される上記錫触媒から沈殿物が生じ、該
沈殿物がノズルを閉塞することがあった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みなされたものであって、その目的は湿気硬化型1液シ
リコーン封止剤に代わる封止剤を提供することにより前
記したインク流路内への気泡の侵入を防止せしめ、吐出
の安定化及び回復ポンプ動作の低減を図ることである。
更に詳しくは、前記したシリコーン変性した有機高分子
化合物の触媒を改善することにより触媒の加水分解によ
る沈殿の発生を防止しインクジェット記録装置に適用で
きることを可能にするものである。
【0016】本願発明は前述の目的を達成するために、
分子構造中にアルコキシシランにて変性した炭素原子を
有するシリコーン変性有機高分子化合物を主成分とする
湿気硬化性封止材料にて液状インクのインク使用部分が
封止されているインクジェットヘッドにおいて、前記湿
気硬化性封止材料中に含有される触媒は、アルコキシ基
及び/またはカルボキシル基を有する有機錫触媒または
有機チタン触媒であり、該触媒中のアルコキシ基及び/
またはカルボキシル基に結合するアルキル鎖がアルコキ
シ基においては5以下、カルボキシル基において6以下
である構成を採るものである。
【0017】このような本発明によれば、封止剤による
封止部分からの気泡混入を低減すると共に封止剤中の触
媒とインクとの生成物によってノズルを閉塞することを
防止することができ、信頼性が高く、装置の小型化にも
寄与することのできるインクジェットヘッドを提供する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について詳
細に説明する。
【0019】まず、シリコーン変性した有機高分子化合
物について説明する。汎用的な有機高分子化合物を湿気
硬化可能にするためには、該高分子中に前記アルコキシ
基を有するシリコーン化合物にて変性を行えば良い。最
も簡便なシリコーン変性方法としてはシランカップリン
グ材を添加する方法を挙げることができる。シランカッ
プリング剤は分子中にアルコキシ基と、有機高分子化合
物と反応する反応基であるビニル基、エポキシ基、アミ
ノ基、メタクリル基、アクリル基、メルカプト基を有し
ており、有機高分子化合物を簡便に湿気硬化可能に変性
できる。
【0020】しかしながら、安定した粘度、タックフリ
ー時間を有する封止材料を得る場合においては、アルコ
キシ基の分解しない条件にて、該アルコキシシランを有
機高分子に付加することが必要である。即ち、シリコン
原子に付加したアルコキシ基は、若干の水分の存在にて
分解する非常に不安定な特性を有しており、該アルコキ
シシランを有機高分子化合物に付加反応せしめるために
は、反応条件と分子構造に限定を受ける。
【0021】上述の観点より有機高分子化合物をシリコ
ーン変性させるための最も好適な方法としては、特公昭
46−30711号公報に記載されるように多価イソシ
アネートを使用することを挙げることができる。イソシ
アネートは水酸基やアミノ基の活性水素と高い反応特性
を有し、ウレタン結合や尿素結合を生成する。この特性
を利用し、有機高分子にアルコキシシランを付加せしめ
ることができる。高分子化合物としては分子中に水酸基
あるいはアミノ基を有するポリマーのいずれも使用でき
るが、汎用的に得られるものとしてはポリウレタンの原
料として使用されるポリオールが好適に使用できる。
又、多価イソシアネートとしても、ポリウレタン原料と
して使用される汎用的イソシアネート化合物が好適に使
用できる。又、シリコーン変性するシラン化合物として
はアルコキシ基又は、イソシアネートと反応するシリル
基、シラノール基、アミノ基、水酸基を有するシラン化
合物であればいずれも使用できる。該アルコキシ基はメ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基のいずれでも構わ
ないが加水分解し易く、安価に得られるものとして、メ
トキシ基が最も好適である。1分子中に存在するアルコ
キシ基1〜3個のいずれでも構わないが、2〜3個有す
るものが安定したタックフリー時間と硬化物性を実現で
きる。
【0022】具定例としては、ジメトキシメチルシラ
ン、トリメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジ
エトキシシラン、ジエトキシメチルシラン、トリエトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2
−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン等を挙
げることができる。
【0023】シラン化合物は近年多くの構造の物質が合
成され今後も種々のものが上市されることが予想される
が、本発明はイソシアネートとシリル基(H−Si)及
びシラノール、アミノ基、水酸基の反応を利用してシリ
コーン変性した樹脂をインクジェットヘッドに使用する
ことを特徴とするものであり、特にアミノ基あるいは水
酸基とアルコキシシランの間の分子構造についてはいず
れの構造のものも使用できるものである。
【0024】上記封止材料は、例えば末端に水酸基を有
する高分子化合物に過剰のジイソシアネートを混合して
反応せしめ、末端にイソシアネート基を有する高分子化
合物とし、次いで前記したアルコキシシランを反応せし
めれば簡便に合成できることが可能である。又、該反応
は水分の発生がまったく起こらないこと、又、イソシア
ネートが反応系中の水分と反応して不純物としての水分
が除去できること等から、封止材料の保存安定性も高い
ものとすることができる。
【0025】又、有機高分子化合物をアルコキシシラン
にて変性する別の方法として、特公昭58−10418
号公報、特公昭59−524号公報に記載されるアリル
オキシ基を有する高分子化合物とメルカプト基含有アル
コキシシラン、あるいはアルケニルオキシ基含有アルコ
キシシランを反応せしめる方法を挙げることができる。
該構造としてはエーテル結合にて高分子化合物とアルコ
キシシランが結合するものと定義する。
【0026】有機高分子化合物としては、前記したよう
に末端に水酸基を有する高分子化合物を塩化アリルによ
ってビニルエーテルを形成することによって分子末端に
不飽和二重結合を形成する。次いで該不飽和二重結合に
白金等に触媒を用いてアルコキシシラン、メルカプトア
ルコキシシラン、アルケニルオキシ基含有シランを汎用
的な不飽和二重結合の反応によって付加することができ
る。該反応に使用できるアルコキシ基含有シリコーン化
合物としてはアルコキシシランは前記したもの、メルカ
プト基含有シランとしてはジメトキシ−3−メルカプト
シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
不飽和二重結合を有するアルコキシシランとしてはメト
キシジメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラ
ン、次エトキシメチルビニルシラン等を挙げることがで
きる。
【0027】一方、主鎖の有機高分子化合物としては末
端に水酸基を有するものであれば前記したシリコーン変
性が可能であり、最も好適にはポリエーテルポリオール
を使用することができる。ポリエーテルポリオールは比
較的高い耐アルカリ性を示すと共に、低粘度であること
から、この点において前記したようにインクジェットヘ
ッドの製造に好適な封止材料を得ることができる。しか
しながら、ポリエーテルポリオールは一方で比較的高い
親水性を呈するため、インクジェットヘッドの封止材料
として使用する場合においては、該材料の吸水特性に配
慮することが必要である。封止材料が極めて高い吸水特
性を有する場合においては、該吸水によって封止材料と
インクジェットヘッドの構造部材との接着力が低下し、
インク漏れに至る場合が生じることがある。該観点では
ポリエーテルポリオールの酸素原子に対する炭素原子の
割合が大きいほど給水特性を低減できる。即ち、ポリエ
ーテルグリコールよりはポリエーテルプロバノール、ポ
リエーテルブタノール等に方が比較的低い吸水特性を示
す。該原料とするポリエーテルポリオールは封止材料の
粘度にも影響するため、吸水特性に配慮しつつ適宜選択
することが好ましい。
【0028】次ぎに本発明の要部である触媒について説
明する。
【0029】本発明に用いられる封止材料は、シリコー
ン変性した有機高分子化合物を縮合重合させることによ
り、ゲル化されるわけであるが、この重合反応を活性化
させるために有機錫触媒を用いることは前述した。そし
て、従来、この有機錫触媒として用いられていたジブチ
ル錫ジラウリレートがアルカリ溶液中で沈殿物を生じて
しまいインクジェットヘッド及びインクジェット装置に
用いられる封止材料としては好ましくないため、アルカ
リ溶液中においても沈殿物を生じない有機錫触媒につい
て本発明者が鋭意研究したところ、封止材料の有機錫触
媒がアルコキシ基を有すると共に該アルコキシ基に結合
する長鎖アルキル基の炭素数を5以下と短くすること、
好ましくは分子構造式(1)に示す錫触媒を用いること
により沈殿物が発生しないことを見出した。
【0030】
【外5】
【0031】すなわち、錫触媒中のアルコキシ基に結合
する長鎖アルキル基の炭素数を5以下と短くすることに
よって、錫触媒の加水分解によって生じた有機酸とアル
カリ金属イオンとの反応生成物のインクに対する溶解度
を向上せしめ沈殿を防止することができるものである。
例えば、長鎖アルキル基の炭素数が5以下である錫触媒
としてジブチル錫ジアセテートを使用した場合、インク
中にリチウムイオンが存在しても錫触媒とインクによっ
て生成される生成物は極めて溶解度の高い物質である酢
酸リチウムとなるため沈殿は発生しない。ここでこの酢
酸リチウム等はバッファーとしてインク中にも添加され
る場合が多く、インクジェットヘッドの吐出特性に弊害
を与えるものではない。
【0032】更に本発明者らは分子構造中にアルコキシ
シランにて変性した炭素原子を有するシリコーン変性有
機高分子化合物を主成分とする湿気硬化性封止材料の有
機錫触媒以外の触媒として有機チタン触媒についても検
討を行ったところ、上記有機錫触媒で見られた現象は有
機チタン系触媒を使用する場合にも同様のことが言える
ことがわかった。一般に有機チタン系化合物は、チタン
アシレート化合物、テトラアルコキシシラン化合物、チ
タンキレート化合物の3種に大別されるが、これらの有
機チタン化合物はいずれもアルコキシ基を有し、加水分
解によりアルコールを生成するが、該アルコールに関し
ても、触媒中のアルコキシ基に結合する長鎖アルキル基
の炭素数が6以上となると、インクへの溶解性が低下し
沈殿し易くなると共に、発泡不良の原因となり良好な記
録を行えなくなることがわかった。更に、前述のチタン
アシレート化合物はアルコキシ基の他に構造中にカルボ
キシル基を有するが、触媒中のカルボキシル基に結合す
る長鎖アルキル基の炭素数が7以上となると前記したア
ルコキシ基と同様に加水分解により生じたカルボキシル
基とインク中の金属イオンが反応して、インク中に沈殿
を生じることがわかった。
【0033】尚、チタンキレート化合物に関しては、一
般式は (R′OR′)2 Ti(OR)2 ,(H2 NRO)2
i(OR)2 (R、R′はアルキル基) にて示され、アルコキシ基の他にアミノ基等を含む基を
有するが、アミノ基等を含む基は酸素原子や窒素原子を
有して良好な溶解性を示す為、該結合における限定項目
は無い。
【0034】従って、有機チタン触媒を用いる際にはア
ルコキシ基に結合する長鎖アルキル基の炭素数に関して
は5以下、カルボキシル基に結合する長鎖アルキル基の
炭素数に関しては6以下の化合物を選択すれば良く、以
下の構造式(2)に示すチタンアシレート化合物、
(3)に示すテトラアルコキシシラン化合物、(4)に
示すチタンキレート化合物のものが好適である。
【0035】 Ti(OCklm (OCOCnl4-m (2) Ti(OCkl4 (3) (HORO)m Ti(OCkl4-m (4) n:1〜4の整数、k:1〜6の整数、m:1、2、3
の整数 l:整数、R:アルキル基
【0036】このようなチタン系化合物として具体的に
は、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキ
シチタン、チタンアセチルアセトネート、イソ−プロポ
キシ(2−エチルヘキサンジオラト)チタン、トリエタ
ノールアミンチタネート等を挙げることができる。
【0037】ところで、このようなアルキル鎖の短い錫
触媒もしくはチタン触媒を使用する場合、一般的に触媒
の活性が低いために、封止材料のタックフリー時間が長
くなってしまうことがある。しかしながら、封止材料の
タックフリー時間を短くするために極めて多量の触媒を
添加すると、封止材料のコストが高くなると共に、貯蔵
安定性が低下するという問題を生じてしまう。即ち、基
本的に反応性の乏しいシリコーン変性有機高分子化合物
を多量の触媒にてタックフリー時間を短くしてもその活
性を長期にわたって維持することは極めて困難である。
【0038】このような問題を解決する方法を本発明者
らが鋭意研究したところ、シリコーン変性した有機高分
子化合物を多官能化することによって、樹脂中に分岐構
造を導入して樹脂のゲル化特性が向上され、タックフリ
ー時間を比較的短く保持することができることがわかっ
た。具体的には1分子中に3個以上のアルコキシシリル
基を配した炭素原子を設けることにより、3官能以上と
して架橋密度を高めるものである。即ち、有機高分子化
合物の分子構造中に構造式(5)に示すアルコキシシラ
ンを分子内に3個以上有するものである。
【0039】
【外6】
【0040】尚、1つの炭素原子に結合するアルコキシ
シランは1〜3個を夫々選択できるが、本発明にて定義
する官能基とはこれらアルコキシシランが付加する炭素
原子を1官能基と定義する。このように3官能以上の官
能基を有する封止材料は、樹脂自身の硬化特性が高いた
め、触媒の添加量が1%以下でも短いタックフリー時間
とすることが可能であり、また保存安定性も優れたもの
であることが判明した。
【0041】更にシリコーン変性した有機高分子化合物
を多官能化することにより、樹脂の架橋密度が高くな
り、樹脂の耐熱性及び耐アルカリ性も向上するという効
果をも有する。
【0042】このようなシリコーン変性有機高分子化合
物は有機高分子化合物とシリコーン変性した炭素原子と
が分子構造式(6a)に示すウレタン結合、分子構造式
(6b)に示す尿素結合、分子構造式(7)に示すエー
テル結合のいずれかにより結合されていることが望まし
い。
【0043】
【外7】 P′:有機高分子化合物の主鎖、 R:ジイソシアネートの−HCOを除いたアルキル鎖、 X:水素、ハロゲン、アルキル基、m:1、2、3の整
数、 n:0〜4の整数 X′:HあるいはCH2 、CH2 、k:1〜5の整数
【0044】ところで、分岐型ポリエーテルポリオール
を用いて多官能の封止材料を調整した場合には、その粘
度は比較的高いものとなってしまうことがあった。これ
に対しては、ポリエーテルポリオールの分子量分布を狭
くすることによって回避することができることが判明し
た。すなわち、樹脂の粘度は、高分子成分の含有量が支
配的であり、該高分子成分を除去して分子量分布を狭く
することによって封止材料の粘度も飛躍的に低減できる
ものである。本発明においては、封止材料の粘度を規定
するためにその平均分子量(MW)は30000以下、
分散度(Mw/Mn)は3以下が望ましい。該分子量分
布は汎用的なGPC装置にて測定することができる。該
分子量分布の制御としては、合成した高分子材料を分子
量分別したり、あるいは上流によって低分子化合物を除
去することにより可能である。分子量分別としては、テ
トラヒドロフラン等に良浴剤に溶解せしめ、次いでn−
ヘキサンにて沈殿せしめれば所望の分子量の樹脂を合成
することができる。
【0045】以下に本発明の実施例を説明する。
【0046】(実施例1)ポリエチレンポリオール樹脂
(キシダ化学社製試薬:Mw=3000)100部に対
してテトラメチレンジイソシアネート(キシダ化学社製
試薬)を120部添加し、そのまま180℃にて4時間
環流せしめてポリエチレングリコールの水酸基とイソシ
アネートを反応せしめた。上記操作によって樹脂の両末
端にはイソシアネートが付加した構造となった。また、
過剰のイソシアネートは反応系中の水と反応し、系の水
分を除去できる効果も有している。次いでγ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製)80
部を添加しそのまま100℃にて2時間反応せしめた。
本操作によって高分子末端のイソシアネートとアルコキ
シシランのアミノ基が反応し尿素結合によって高分子を
シリコン変性することができる。次いで硬化触媒として
ジブチル錫ジアセテート(キシダ化学社製試薬)を樹脂
に対して2wt%添加して封止材料を調整した。該樹脂
の粘度は13000cps、タックフリー時間は40分
間であった。
【0047】(実施例2)本実施例はウレタン結合によ
ってシラン変性した湿気硬化型封止剤を使用した例を記
載する。
【0048】実施例1と同様にして作成した1分子中に
3個以上の水酸基を有する高分子化合物に、テトラメチ
レンジイソシアネートを反応せしめ、次いで80部のト
リメトキシシラン(信越シリコーン社製試薬)を添加し
て80℃にて2時間撹拌することによりシリコン変性樹
脂を合成した。更に該樹脂にジブチル錫アセテート1w
t%、トリメチルアミン1wt%を添加し封止材料を調
整した。
【0049】(実施例3)本実施例はエーテル結合によ
ってシラン変性した湿気硬化型封止材料を使用した例を
記載する。
【0050】実施例1にて作成した1分子中に3個以上
の水酸基を有する高分子化合物を定法に従って塩化アリ
ル(キシダ化学社製試薬)を反応せしめ末端にアリルオ
キシ基を有する高分子化合物を合成した。次いで該樹脂
にジメトキシメチルシランを白金触媒を使用して反応せ
しめた。該樹脂は鐘淵化学(株)より上梓されるカネカ
MSポリマーと同様の構造を有するものである。該樹脂
に実施例1と同様にして錫触媒及びアミン触媒を添加し
て湿気硬化型封止材料とした。
【0051】(実施例4)本実施例は分子中に分岐構造
を有するシリコーン変性高分子化合物を使用する異によ
り、タックフリー時間を早くした材料によって記録ヘッ
ドを作成した例を記載する。
【0052】下記に1分子中に3個のシリコーン変性し
た炭素原子を有する封止材料の合成を記す。尚、薬品は
記載なきものは全てキシダ化学社製を使用した。
【0053】エチレングリコール100部、グリセリン
5部に0.5部のナトリウムメトキシドを加え、0℃に
て24時間反応せしめ、該樹脂を500部のテトラヒド
ロフランに溶解し、メタノールにて沈殿せしめた。該樹
脂をGPC分析装置(島津製作所製)にて測定したとこ
ろ平均分子量(Mw)は5000、分散度(Mw/M
n)は2.3であった。本樹脂はオキシエチレンを主鎖
とする高分子化合物であり、その1部にグリセリンにて
分岐した構造を有する1分子中に水酸基を3個以上有す
る高分子化合物である。
【0054】該高分子化合物を実施例1と同様にしてシ
リコーン変性し、次いでジブチル錫ジアセテートを1部
添加して封止剤を調整した。本封止材料のタックフリー
時間は15分間であった。
【0055】(比較例1、2)比較例1として錫触媒と
してジブチル錫ジアセテートに替えてジブチル錫ジラウ
リレートを同量添加して調整した以外は実施例1と同様
にして封止材料を作成した。また、比較例2はセメダイ
ン社Super−Xを封止材料とした。
【0056】(実施例5〜9、比較例3、4)実施例1
の有機錫触媒に換えて表1に記載の各種有機チタン触媒
を用いた以外は実施例1と同様にして各実施例の湿気硬
化型封止材料を作成した。
【0057】このようにして得られた封止材料の耐イン
ク性を調べるために以下の方法に評価を行った。即ち、
まず、各封止材料をテフロン板上にφ30、厚さ3mm
となるようにディップし室温にて1週間放置し硬化させ
た。その後、以下の組成のクリアインク中に60度1ヶ
月浸漬し、この時のインクの様子を観察した。ここで封
止材料がインクと反応して沈殿するものについてはイン
クが白濁するものである。
【0058】・インク組成(pH:11.0) 水 80部 グリセリン 5部 ジエチレングルコール 5部 尿素 5部 水酸化ナトリウム 1部 イソプロピルアルコール 4部
【0059】この封止材料の耐インク性試験において、
実施例1〜9の封止材料についてはいずれもインクの変
化は見受けられなかったものの比較例1〜4のものにつ
いてはインクの白濁が見受けられた。
【0060】次に各実施例及び比較例で得られた各湿気
硬化型封止材料を用いて以下のようにインクジェットヘ
ッドを作成した。すなわち、図1に示すように、プリン
ト基板を貼り合わせたアルミ製ベースプレートに、ヒー
ター及びドライバーを汎用的シリコンプロセスにて作成
した基板をダイボンディングした。次いで射出成形によ
ってインク流路、液室及びノズルを形成したポリサルフ
ォン製樹脂天板にエキシマレーザーに吐出口を形成した
天板を、吐出口とヒーターが最適位置に合致するように
位置合わせしつつ貼り合わせバネにて固定した。次いで
インク供給部材を熱カシメにてベースプレートに固定し
た後前記封止材料を流し込んだ。封止は、サンプルを3
0度傾斜せしめ40℃に保温した治具に固定しディスペ
ンサーにて流し込んだ。封止剤の注入状態は図2に示
す。封止剤(801)は天板805とインク供給部材8
02の接合界面、天板とヒーター基板806の界面に充
填され硬化した。また、天板に形成されたノズル801
や液室811には流入することはなかった。次いで図1
に示すようにインクタンクを熱カシメにてベースプレー
トに固定し、インクを注入することによってインクジェ
ットヘッドを作成した。
【0061】このようにして得られた各インクジェット
ヘッドに対してヒートサイクル試験を行ったあと当該イ
ンクジェットヘッドを図3に示す構成のインクジェット
装置に装着して3日放置後及び5日放置後に印字を行う
ことで印字評価を行った。尚、図3において、20はイ
ンクジェットヘッドであり、26はキャップ26Aを介
してインクジェットヘッド20を吸引回復する為にイン
クジェット装置のホームポジションに設けられた吸引ポ
ンプである。また、ヒートサイクル試験は、−30℃〜
室温〜60℃の3ゾーンを夫々2時間ずつ滞留せしめ、
10回にわたってサイクルテストする試験である。更に
インクに関しては前述のインクに染料(フードブラック
4部)を添加したものを用いた。
【0062】この印字評価においては、実施例1〜9の
封止材料を用いて作成したインクジェットヘッドにおい
ては3日放置後及び5日放置後ともにいずれのヘッドも
良好に印字が可能であったが、比較例1〜4の封止材料
を用いて作成したインクジェットヘッドにおいては3日
放置後にいずれも不吐出が発生していた。これは封止材
料がインクと反応して沈殿することにより、沈殿物が吐
出口の目詰まりを生じさせ不吐出を起こしたものと思わ
れる。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
封止剤による封止部分からの気泡混入を低減すると共に
封止剤中の触媒とインクとの生成物によってノズルを閉
塞することを防止することができ、信頼性が高く、装置
の小型化にも寄与することのできるインクジェットヘッ
ドを提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットヘッドの吐出エレメント部の構
成を示す模式図。
【図2】図1のインク吐出エレメントを用いたインクジ
ェットヘッドのインク流路回りの構成を示す断面図。
【図3】本発明を適用したインクジェット装置の一例を
示す概略図。
【符号の説明】
801 封止材料 803 インクタンク 805、1002 天板 807、1004 ベースプレート 806、1001 ヒーターボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/16 B41J 2/175 C08G 18/83 C08L 83/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子構造中にアルコキシシランにて変性
    した炭素原子を有するシリコーン変性有機高分子化合物
    を主成分とする湿気硬化性封止材料にて液状インクのイ
    ンク使用部分が封止されているインクジェットにおい
    て、 前記湿気硬化性封止材料中に含有される触媒は、アルコ
    シキ基及び/またはカルボキシル基を有する有機錫触媒
    または有機チタン触媒であり、該触媒中のアルコキシ基
    及び/またはカルボキシル基に結合するアルキル鎖がア
    ルコキシ基においては5以下、カルボキシル基において
    は6以下であることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記触媒は分子構造式(1)に示す有機
    錫触媒、あるいは分子構造式(2)、(3)、(4)に
    示す有機チタン触媒である請求項1に記載のインクジェ
    ットヘッド。 【外1】 Ti(OCklm (OCOCnl4-m (2) Ti(OCkl4 (3) (HORO)m Ti(OCkl4-m (4) n:1〜4の整数、k:1〜6の整数、m:1、2、3
    の整数 l:整数、R:アルキル基
  3. 【請求項3】 前記シリコーン変性有機高分子化合物は
    分子構造中に構造式(5)に示すアルコキシシランを分
    子内に3個以上有する請求項2に記載のインクジェット
    ヘッド。 【外2】
  4. 【請求項4】 前記シリコーン変性有機高分子化合物が
    ポリエーテルポリオールを含む請求項3に記載のインク
    ジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記シリコーン変性有機高分子化合物は
    有機高分子化合物とシリコーン変性した炭素原子とが分
    子構造式(6a)に示すウレタン結合、あるいは分子構
    造式(6b)に示す尿素結合により結合されている請求
    項3ないし4のいずれか1項に記載のインクジェットヘ
    ッド。 【外3】 P′:有機高分子化合物の主鎖、 R:ジイソシアネートの−HCOを除いたアルキル鎖、 X:水素、ハロゲン、アルキル基、m:1、2、3の整
    数、 n:0〜4の整数
  6. 【請求項6】 前記シリコーン変性有機高分子化合物は
    アルコキシシランと有機高分子化合物とが分子構造式
    (7)に示すエーテル結合により結合されている請求項
    3ないし5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッ
    ド。 【外4】 X′:HあるいはCH3 、CH2 、m:1、2、3の整
    数、k:1〜5の整数
  7. 【請求項7】 前記封止材料の重量平均分子量が300
    00以下、分散度(Mw/Mn)が3以下である請求項
    3ないし6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 前記インクジェットヘッドは更に該イン
    クジェットヘッドに供給するためのインクを保持するイ
    ンクタンクユニットを有する請求項1乃至7のいずれか
    1項に記載のインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 前記インク使用部分を封止する箇所が、
    インク液室及びノズルを形成する部材とエネルギー発生
    素子を形成した基板との接合界面、インク液室及びノズ
    ルを形成する部材とインク流路部材との接合界面、イン
    ク流路部材と前記インクタンクユニットの接合界面であ
    る請求項8に記載のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    インクジェットヘッドを搭載するとともに、前記インク
    ジェットヘッドの回復処理を行うための回復手段を有す
    るインクジェット装置。
JP31951796A 1995-12-28 1996-11-29 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置 Expired - Fee Related JP3495864B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31951796A JP3495864B2 (ja) 1995-12-28 1996-11-29 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置
US08/772,775 US6168253B1 (en) 1995-12-28 1996-12-24 Ink-jet head using sealant and ink-jet apparatus using the ink-jet head
DE69632120T DE69632120T2 (de) 1995-12-28 1996-12-27 Tintenstrahldruckkopf mit Dichtung und Tintenstrahlgerät mit diesem Kopf
EP96120884A EP0781658B1 (en) 1995-12-28 1996-12-27 Ink-jet head using sealant and ink-jet apparatus using the ink-jet head

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34308795 1995-12-28
JP7-343087 1995-12-28
JP31951796A JP3495864B2 (ja) 1995-12-28 1996-11-29 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09234869A JPH09234869A (ja) 1997-09-09
JP3495864B2 true JP3495864B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=26569748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31951796A Expired - Fee Related JP3495864B2 (ja) 1995-12-28 1996-11-29 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6168253B1 (ja)
EP (1) EP0781658B1 (ja)
JP (1) JP3495864B2 (ja)
DE (1) DE69632120T2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69914175T2 (de) * 1999-05-06 2004-09-02 Fritz, Hans-Gerhard, Prof.Dr.-Ing. Thermoplastische Zusammensetzung und Verfahren zur Herstellung derselben
AU2001264325A1 (en) * 2000-10-13 2002-04-29 Bridgestone Corporation Polyurethane foam compound for ink holder, ink holder and method for securing close contact of ink holder
TWI275615B (en) * 2002-05-29 2007-03-11 Konishi Co Ltd. Curing resin composition
WO2011072056A2 (en) 2009-12-08 2011-06-16 Dow Corning Coporation Cure rate control for alkoxysilyl-end-blocked polymers
JP7182900B2 (ja) * 2017-06-09 2022-12-05 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4323488A (en) * 1979-03-26 1982-04-06 Shin-Etsu Chemical Company Limited Method for the preparation of silicone-modified polyoxyalkylene polyethers and room temperature-curable compositions therewith
JPS5933487B2 (ja) 1981-07-03 1984-08-16 株式会社中田製作所 走行切断機
JPS59524A (ja) 1982-06-25 1984-01-05 Nippon Radiator Co Ltd 消音器
EP0756934B1 (en) 1991-01-18 2000-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet head unit, ink jet head cartridge and ink jet recording apparatus
JPH0630711A (ja) 1992-07-16 1994-02-08 Ind Technol Res Inst 米酒の製造から生ずる廃液の回収
JP3305130B2 (ja) * 1993-09-29 2002-07-22 キヤノン株式会社 インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェット装置
JP3274031B2 (ja) * 1993-10-13 2002-04-15 キヤノン株式会社 インクジェットヘッドおよび該インクジェットヘッドを備えたインクジェット装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP0781658A2 (en) 1997-07-02
EP0781658B1 (en) 2004-04-07
JPH09234869A (ja) 1997-09-09
DE69632120T2 (de) 2005-03-10
EP0781658A3 (en) 1997-12-29
DE69632120D1 (de) 2004-05-13
US6168253B1 (en) 2001-01-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3274031B2 (ja) インクジェットヘッドおよび該インクジェットヘッドを備えたインクジェット装置
JP5606909B2 (ja) 高透過性を有する硬化性ケイ素含有組成物
EP1179571B1 (en) Curable resin compositions
EP2614107B1 (en) Moisture curable organopolysiloxane composition
CN103173184B (zh) 硅烷官能预聚物与异氰酸酯官能预聚物掺合物粘合剂组合物
CN101098930B (zh) 固化性组合物
JP5233952B2 (ja) 硬化性パーフルオロポリエーテル組成物及びその硬化物を用いたゲル製品
CN1715356B (zh) 粘合剂组合物
KR20160031524A (ko) 실릴 기를 함유하고 증가된 저장 안정성을 갖는 경화성 조성물
CN86103179A (zh) 水可固化的聚氨酯聚合物的制备方法及其应用
EP1780253A2 (en) Adhesive composition
KR20120023118A (ko) 알콕시실란-말단형 폴리머를 함유한 접착 또는 실링 컴파운드
JPH05117521A (ja) 硬化性組成物
JP2006022319A (ja) 硬化性パーフルオロポリエーテル組成物及びその硬化物を用いたゴム及びゲル製品
CN108587548B (zh) 一种硅烷封端改性聚碳酸酯聚氨酯胶粘剂树脂及其制备方法和应用
JP3495864B2 (ja) 封止材料を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載するインクジェット装置
CN109575870A (zh) 一种改性硅氧烷封端的聚氨酯密封胶及其制备方法
EP3347395A1 (en) Moisture curable systems based on polysilylated polyethers and titanium (iv) catalsts and/or zinc/cyclic amidine catalyst mixtures
JP2003238770A (ja) インクジェットヘッド製造用エポキシ樹脂組成物及びインクジェットヘッド製造方法
CN108329478A (zh) 一种硅烷封端ms树脂及其制备方法
JP3512860B2 (ja) 湿分硬化性オルガノシロキサン被覆組成物
JP2011152716A (ja) インクジェットヘッド、インクジェット装置およびその製造方法
JPH11314367A (ja) 封止材料を用いたインクジェットヘッド
CN109071934A (zh) 加热固化型的固化性组合物
AU728268B2 (en) Ink jet head and ink jet apparatus employing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031104

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees