JP3494842B2 - 魚釣用リール - Google Patents
魚釣用リールInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、釣糸繰出し初期
におけるバックラッシュを防止した魚釣用リールに関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来リール本体の側板間に回転自在にス
プールを支持した形式の魚釣用リールでは、釣糸繰出し
初期において繰出し後水深20m〜30mに達するまで
にスプールの過回転によるバックラッシュ現象が発生し
易い。そのため、釣人はサミング操作を駆使し、このサ
ミング操作ではバックラッシュの防止を図りながら、釣
糸を繰り出す微妙な操作が必要となつて熟練を要し、初
心者には容易かつ的確に対応できないと言う課題を残し
ている。この課題に加えて、この形式の魚釣用リールで
スプールに巻回される釣糸の繰出し量及び巻取り量を計
測する糸長計測装置を備えた魚釣用リールに次のタイプ
があり、このタイプ別による影響がある。例えば実公平
2−5736号公報のスプールに巻回された釣糸の巻着
面にローラを当接するタイプと、例えば特公昭57−1
5847号公報のようにスプールの回転数を非接触で検
出して長さに変換するタイプである。 【0003】前者のローラを当接するタイプでは、糸長
計測装置の回転数変換メカ機構の摩擦抵抗による制動で
スプールの回転に制動が掛けられるので、初心者が操作
してもバックラッシュが起こり難くいが、スプールが回
転する全工程で制動が掛けられた状態が続くのでリール
の釣糸繰出し操作性が劣ることになる。しかし、後者の
非接触のローラレス化によるタイプでは、スプールフリ
ーの性能が向上して釣糸の繰出し性はよくなるが、バッ
クラッシュが発生し易くなってこの影響によるトラブル
が多く発生し、時にはトラブルの解消のために前者のロ
ーラタイプより時間が掛かり、操作性が悪くなってトー
タルでの仕掛けの沈下速度が遅くなる欠点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、バックラッシュを防止するために、釣人はサミン
グ操作を駆使し、このサミング操作ではバックラッシュ
の防止を図りながら、釣糸を繰り出す微妙な操作が必要
となって熟練を要し、糸長計測装置を装備し非接触のロ
ーラレス化されたリールでは、バックラッシュを防止す
ることが初心者には容易かつ的確に対応できないことで
ある。 【0005】本発明の目的は前記欠点に鑑み、バックラ
ッシュ現象が生じ易い釣糸繰出し初期におけるバックラ
ッシュの防止が容易に出来てスプールフリー性能を十分
生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える魚釣用リー
ルを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係わる発明は、リ−ル本体の側板間に釣
糸が巻回されるスプ−ルを回転自在に支持して成る魚釣
用リ−ルにおいて、スプ−ルの回転を制動する制動体を
スプ−ルの釣糸巻着面に当接可能にリ−ル本体に変位可
能に付勢支持すると共に、初期釣糸繰出し後、釣糸巻着
面が所望の巻着径に達した時に、前記制動体による巻着
面への圧接を停止してスプ−ル制動を解除可能としたこ
とを要旨とするものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1によれば、釣糸
11の繰出し初期において繰出し後水深20m〜30m
に達するまで制動が掛けられて水深20m〜30mに達
すると、制動が解除されるので、釣糸11の繰出し初期
におけるスプール5の過回転によるバックラッシュ現象
が発生しない。従って釣人がサミング操作を駆使しなく
とも、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリ
ー性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行え
るので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0008】 また、スプ−ル5に巻回された釣糸11の
巻着面に制動体7、7′の下端制動部が発条で圧接され
た状態で釣糸11が繰出されて巻着面が小径になると、制
動体7、7′による巻着面への圧接が停止され、制動体
7、7′による巻着面への圧接中はバックラッシュの発
生が防止される。 【0009】 【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図1から図8は第1実施例で、図1は魚釣用リー
ルの要部断面平面図、図2は魚釣用リールの要部断面背
面図、図3は魚釣用リールの反ハンドル側の側枠外側の
側面図、図4はスプールに巻回された釣糸の巻着面に制
動体が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面
図、図5は制御回路のブロツク図、図6は図4の一部拡
大断面側面図、図7はスプールに巻回された釣糸の巻着
面に当接された制動体の制動が解除された魚釣用リール
の側枠内側の一部拡大断面側面図、図8は制動体が上方
に退避された魚釣用リールの側枠内側の一部拡大断面側
面図である。 【0010】魚釣用リールは、リール本体Aの側枠1の
左右両側枠1a、1bが後側指載せ板1cとリール脚1
0の固定板1dで平行に一体的に保持されている。左側
枠1aの外側にはリール本体Aの側板2が取り付けられ
ている。右側枠1bの外側にはリール本体Aの側板3が
取り付けられている。左右両側枠1a、1bには図示し
ない軸受でスプール軸4が回転自在に軸承され、スプー
ル軸4にスプール5が固定されてスプール5は左右両側
枠1a、1b間に配置されている。スプール5は釣糸1
1が巻回される釣糸巻回胴部5aと両側のフランジ部5
b、5cで形成されている。スプール5の上方の左右両
側枠1a、1b間に保持体1eが一体的に固定されてい
る。保持体1eの上面には蓋板6と蓋板12が複数本の
ビス13で取り付けられている。 【0011】スプール軸4の両側に小径部4a、4bが
形成されている。側板2内の小径部4a外周には歯車1
4が回り止め嵌合されている。側板3内の小径部4b外
周にはピニオン15が軸方向に移動自在に嵌合されてい
る。ピニオン15にハンドル軸16に摩擦結合された駆
動歯車17が噛合されている。ハンドル軸16にはハン
ドル18が取り付けられている。スプール5は側板3内
のクラッチ機構と歯車輪列機構とハンドル軸16に取り
付けられたハンドル18を介して回転されるように構成
されている。 【0012】保持体1eと蓋板6と蓋板12で制動体7
が上下に移動自在に保持されると共に、保持体1e内に
糸長計測装置BのCPUからなる制御回路19と図示し
ない電源電池が収容されて蓋板6と蓋板12に糸長計測
装置Bの糸長値を表示する液晶等で構成された表示部2
0と複数の各種機能スイッチの操作釦21、22、2
3、24、25、26と機能調節レバー27が設けられ
ている。複数の各種機能スイッチで表示部20の表示が
切換えられる。 【0013】保持体1e内には凹部1fと透孔1gが形
成されている。蓋板6と蓋板12に透孔6aが形成され
ている。蓋板6の上面の透孔6aの一側縁にはカム突起
6bが形成されている。制動体7は柱状で下端の制動部
7aと鍔部7bと軸部7cとカム部7dと上端のツマミ
部7eで形成されている。下端の制動部7aは透孔1g
に挿入されて下方に突出され、鍔部7bの上面に発条2
8が載せられて軸部7cは蓋板6と蓋板12の透孔6a
に嵌合されると共に、発条28は蓋板6と蓋板12で抜
け止めされている。カム部7dは蓋板6と蓋板12の上
面上方に配置されている。カム部7dは軸部7cの一側
面から突出形成されている。 【0014】制動体7の下端制動部7aは発条28の付
勢力でスプール5に巻回された釣糸11の巻着面に当接
されている。スプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に当接される制動体7の下端制動部7aの位置を調節す
る時には凹部1f内の鍔部7bの下側にスペーサが挿入
される。 【0015】側枠1aの外側に突出されたスプール軸4
の小径部4aには前記歯車14が回り止め嵌合されてE
リング29で抜け止めされている。側枠1aに固定され
た軸部30に検出装置Cの歯車からなる回転体31が回
転自在に軸承されてEリング32で抜け止めされてい
る。歯車からなる回転体31は歯車14に噛合されてい
る。歯車からなる回転体31には信号発信用磁石33が
埋設されると共にバランサ34が埋設されている。側枠
1aの外側に突出部1hが突出形成されている。突出部
1hには信号発信用磁石33と対向する位置に検出装置
Cの磁気センサ例えばホール素子35、36が配置され
ている。 【0016】検出装置Cの磁気センサのホール素子35
は糸長演算回路37と巻取/繰出し判別回路38に接続
され、ホール素子36は巻取/繰出し判別回路38に接
続されている。制御回路19に糸長演算回路37と巻取
/繰出し判別回路38と記憶手段39と比較手段40と
アラーム報知手段41と前記表示部20と複数の各種機
能スイッチの操作釦21、22、23、24、25、2
6と機能調節レバー27が接続されている。 【0017】複数の各種機能スイッチと同記号の操作釦
の機能は、例えばスイッチ21及びスイッチ操作釦21
はリセット、スイッチ22及びスイッチ操作釦22は繰
出し糸長値と巻取り糸長値の表示、スイッチ23及びス
イッチ操作釦23は棚メモリクリヤー、スイッチ24及
びスイッチ操作釦24は棚メモリ、スイッチ25及びス
イッチ操作釦25はアラームON/OFF、スイッチ2
6及びスイッチ操作釦26は張力表示等である。機能調
節レバー27が(+)または(−)方向に回動されて各
種機能スイッチが押されると、それに関連した表示部2
0の表示数字が加数されたり、減数される。 【0018】糸長演算回路37は、検出装置Cの信号発
信用磁石33が固定された回転体31の回転をホール素
子35で検出して回転数信号に基づき糸長値に変換する
回路である。巻取/繰出し判別回路38は、回転体31
の回転方向を判別する回路で、ホール素子35、36の
信号の順/逆方向で信号発信用磁石33を検出したかで
釣糸繰出しと釣糸巻取が判別されるように構成されてい
る。 【0019】魚釣用リールの動作は、図4、図6でスプ
ール5に巻回された釣糸11の巻着面に制動体7の下端
制動部7aが発条28で圧接された状態で釣糸11が繰
出されると、スプール5の回転に制動が掛けられた状態
で繰出される。釣糸11の繰出し初期において繰出し後
水深20m〜30mに達するまで制動が掛けられて水深
20m〜30mに達すると、巻着面が小径になって制動
部7aが図7のようにスプール5に巻回された釣糸11
の巻着面から離間されるので制動が解除されてその後は
仕掛の重量で釣糸11の繰出しが継続される。制動体7
のツマミ部7eが図8のように角度180°回動される
と、カム部7dが蓋板6の上面のカム突起6b上に載せ
られる。カム部7dがカム突起6b上に載せられると、
制動体7の下端制動部7aはスプール5にフルに巻回さ
れた釣糸11の巻着面から離間されて釣糸11の巻回に
制動が掛けられない。 【0020】前記のように釣糸11の繰出し初期におい
て繰出し後水深20m〜30mに達するまで制動が掛け
られて水深20m〜30mに達すると、巻着面が小径に
なって制動が解除されるので、釣糸11の繰出し初期に
おけるスプール5の過回転によるバックラッシュ現象が
発生しない。従って釣人がサミング操作を駆使しなくと
も、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリー
性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える
ので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0021】図1から図4でスプール5に巻回された釣
糸11が繰出されると、スプール軸4に固定された歯車
14は反時計方向に回転される。この回転で検出装置C
の回転体31と信号発信用磁石33が時計方向に回転さ
れ、ホール素子35で回転体31の回転数が検出され、
糸長演算回路37で糸長値に変換される。更にホール素
子35、36の何れかのホール素子からか検出が開始さ
れて信号の順方向なら巻取/繰出し判別回路38から釣
糸繰出し信号を出力し、信号の逆方向なら釣糸巻取信号
を出力する。 【0022】図示しない仕掛が棚位置に降ろされると、
表示部20にその時の糸長値が表示される。この糸長値
が記憶される時は、棚メモリのスイッチ操作釦24が押
されるとスイッチ24がONされて記憶手段39に糸長
値が記憶される。予め糸長値が設定されて記憶される時
は、機能調節レバー27が(+)方向に回動される。こ
の操作で表示部20が糸長値を表示し、棚メモリのスイ
ッチ操作釦24が押されるとスイッチ24がONされて
記憶手段39に設定糸長値が記憶される。前記記憶操作
された後、機能調節レバー27をニュートラル位置に回
動し、釣糸11が繰出されると、釣中の実測糸長値が比
較手段40に入力されて記憶手段39に記憶された糸長
値と釣中の実測糸長値が一致すると、一致信号が比較手
段40から制御回路19に入力されて制御回路19から
アラーム報知手段41に出力されてアラームON/OF
Fスイッチ25がONされているとアラームで一致が報
知される。 【0023】魚釣用リールが電動リールで構成される時
は、棚メモリされているとスイッチ42及びスイッチ操
作釦42を設けて自動棚取りON/OFFが可能であ
る。前記記憶操作された後、機能調節レバー27をニュ
ートラル位置に回動し、自動棚取りON/OFFのスイ
ッチ操作釦42が押されてスイッチ42がON状態で、
釣糸11が繰り出されると、釣中の実測糸長値が比較手
段40に入力されて記憶手段39に記憶された糸長値と
釣中の実測糸長値が一致すると、一致信号が比較手段4
0から制御回路19に入力されて制御回路19から電動
モータ制御回路とアラーム報知手段41に出力されて電
動モータの釣糸繰り出し動作が停止されると共に、アラ
ームON/OFFスイッチ25がONされているとアラ
ームで一致が報知される。 【0024】前記のように魚釣用リールが構成される
と、釣糸11の繰出し初期において繰出し後水深20m
〜30mに達するまで制動が掛けられて水深20m〜3
0mに達すると、巻着面が小径になることで制動が解除
されるので、釣糸11の繰出し初期におけるスプール5
の過回転によるバックラッシュ現象が発生しない。釣人
がサミング操作を駆使しなくとも、バックラッシュの防
止を図りながらスプールフリー性能を十分生かしてスム
ースな仕掛けの繰出しが行えるので、初心者でも容易か
つ的確に対応できる。 【0025】図9から図13は第2実施例で、図9は魚
釣用リールの要部断面平面図、図10は魚釣用リールの
要部断面背面図、図11は魚釣用リールのハンドル側の
側枠外側の側面図、図12はスプールに巻回された釣糸
の巻着面に制動体が当接された魚釣用リールの側枠内側
の断面側面図、図13はスプールに巻回された釣糸の巻
着面に当接された制動体の制動が解除された魚釣用リー
ルの側枠内側の一部拡大断面側面図である。 【0026】魚釣用リールは、リール本体Aの側枠1の
左右両側枠1a、1b間の後側指載せ板1cの下方に軸
杆43が回動自在に配置されている。左右両側枠1a、
1b間の軸杆43には制動体7′の上端部7fと軸筒部
7gが回り止め嵌合されてEリング44で移動止めされ
ている。側枠1bから側板3内に突出された図11の軸
杆43には制御カム8が固定されている。制御カム8は
平板状に形成されて平板8a上にピン45が固定されて
いる。制御カム8には切欠き段部8b、8cが形成され
ている。 【0027】制御カム8位置より上方の側枠1bにネジ
ピン46の複数のネジ孔1iが形成されている。ピン4
5とネジピン46の間に発条47が張設されている。切
欠き段部8bの外側の側枠1bには度当りネジピン48
の複数のネジ孔1jが形成されている。切欠き段部8c
の外側の側枠1bには度当りピン49が固定されてい
る。制動体7′の下端制動部7hは発条47の付勢力で
スプール5に巻回された釣糸11の巻着面に当接されて
いる。他の構成は前記第1実施例と略同一である。 【0028】ネジピン46の複数のネジ孔1iで発条4
7の付勢力が調節出来る。発条47は側板3の外部から
ツマミ等で調節可能に構成してもよい。制御カム8の切
欠き段部8bと度当りネジピン48で制動体7′の下端
制動部7hがスプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に当接されて小径方向に回動が停止される位置が規制さ
れる。度当りネジピン48の位置を変えることで釣糸1
1の繰出し初期における制動が解除される位置が設定さ
れる。切欠き段部8cの外側の度当りピン49で制動体
7′が釣糸11の巻着面から離間回動された時の度当り
となる。 【0029】第2実施例で、図12はスプール5にフル
に釣糸11が巻回された状態であり、制動体7′の下端
制動部7hがスプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に圧接されてスプール5の回転に制動が掛けられてい
る。図13では釣糸11の繰出し初期に釣糸11が繰出
された後で、巻着面が小径になって釣糸11の巻着面に
圧接されていた制動体7′の下端制動部7hの制動が解
除された状態である。 【0030】図14から図16は第3実施例で、図14
は魚釣用リールの要部断面平面図、図15は魚釣用リー
ルの要部断面背面図、図16は制御回路のブロツク図で
ある。 【0031】第3実施例では、側枠1aの外側に突出さ
れたスプール軸4の小径部4aに回り止め底合されてE
リング29で抜け止めされた歯車14に制動手段50の
電磁ソレノイド9のプランジャからなる制動体7″が当
接可能に臨まされている。電磁ソレノイド9は側板2内
側又は側枠1aの外側に保持されている。制動体7″と
対向する側枠1aの外側に受け台1kが設けられてい
る。保持体1eと保持体1eの上面の蓋板6には電磁ソ
レノイド9を作動する機能のスイッチ51及びスイッチ
操作釦51が設けられている。他の構成は前記第1実施
例と略同一である。 【0032】第3実施例の動作は、釣糸11の繰出し初
期において繰出し後水深20m〜30mに達するまで制
動が掛けられる時は、予め制動が解除される糸長値が機
能調節レバー27とスイッチ51及びスイッチ操作釦5
1で設定されて記憶手段39に記憶される。次に前記記
憶操作された後、機能調節レバー27をニュートラル位
置に回動し、スイッチ51及びスイッチ操作釦51が押
されると、電磁ソレノイド9に通電されて制動体7″が
歯車14に圧接されてスプール軸4の回転に制動が掛け
られる。釣糸11が繰出されると、釣中の実測糸長値が
比較手段40に入力されて記憶手段39に記憶された制
動が解除される糸長値と釣中の実測糸長値が一致する
と、一致信号が比較手段40から制御回路19に入力さ
れる。制御回路19から制動手段50に出力されて電磁
ソレノイド9への通電が停止され、制動が解除されてそ
の後は仕掛の重量で釣糸11の繰出しが継続される。第
3実施例において棚メモリと制動が解除される糸長値の
メモリを記憶手段39に同時に記憶可能にしてもよい。 【0033】第3実施例のように魚釣用リールが構成さ
れ、予め釣糸11の繰出し初期において繰出し後水深2
0m〜30mに達すると制動が解除される糸長値が記憶
手段39に記憶されて釣糸が繰出されると、水深20m
〜30mに達した時、記憶された制動が解除される糸長
値と釣中の実測糸長値が一致で一致信号が比較手段40
から制御回路19に入力され、電磁ソレノイド9への通
電が停止されて制動が解除されてその後は仕掛の重量で
釣糸11の繰出しが継続されるので、釣糸11の繰出し
初期におけるスプール5の過回転によるバックラッシュ
現象が発生しない。釣人がサミング操作を駆使しなくと
も、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリー
性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える
ので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0034】前記説明では、糸長計測装置Bと検出装置
Cを備えた魚釣用リールで述べたが、第1・2実施例は
糸長計測装置Bと検出装置Cを備えない魚釣用リールに
実施して同様の効果が得られる。前記説明では、リール
本体Aは左右両側枠1a、1bと指載せ板1cとリール
脚10の固定板1dで平行に一体的に保持したが、別体
に形成して左右両側枠1a、1bを平行に保持してもよ
い。前記説明では、魚釣用リールをハンドル18の回転
でスプール5が回転される手動式の魚釣用リールで述べ
たが、魚釣用電動リールに実施してもよい。前記説明で
は、魚釣用リールを魚釣用両軸受型リールで述べたが、
他の形式の魚釣用リールに実施してもよい。 【0035】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0036】請求項1によれば、釣糸の繰出し初期にお
いて繰出し後水深20m〜30mに達するまで制動が掛
けられて水深20m〜30mに達すると、制動が解除さ
れるので、釣糸の繰出し初期におけるスプールの過回転
によるバックラッシュ現象が発生しない。釣人がサミン
グ操作を駆使しなくとも、バックラッシュの防止を図り
ながらスプールフリー性能を十分生かしてスムースな仕
掛けの繰出しが行えるので、初心者でも容易かつ的確に
対応できる。 【0037】 また、スプ−ルに巻回された釣糸の巻着
面に制動体の下端制動部が発条で圧接された状態で釣糸
が繰出されて巻着面が小径になると、制動体による巻着
面への圧接が停止され、制動体による巻着面への圧接中
はバックラッシュの発生が防止される。
におけるバックラッシュを防止した魚釣用リールに関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来リール本体の側板間に回転自在にス
プールを支持した形式の魚釣用リールでは、釣糸繰出し
初期において繰出し後水深20m〜30mに達するまで
にスプールの過回転によるバックラッシュ現象が発生し
易い。そのため、釣人はサミング操作を駆使し、このサ
ミング操作ではバックラッシュの防止を図りながら、釣
糸を繰り出す微妙な操作が必要となつて熟練を要し、初
心者には容易かつ的確に対応できないと言う課題を残し
ている。この課題に加えて、この形式の魚釣用リールで
スプールに巻回される釣糸の繰出し量及び巻取り量を計
測する糸長計測装置を備えた魚釣用リールに次のタイプ
があり、このタイプ別による影響がある。例えば実公平
2−5736号公報のスプールに巻回された釣糸の巻着
面にローラを当接するタイプと、例えば特公昭57−1
5847号公報のようにスプールの回転数を非接触で検
出して長さに変換するタイプである。 【0003】前者のローラを当接するタイプでは、糸長
計測装置の回転数変換メカ機構の摩擦抵抗による制動で
スプールの回転に制動が掛けられるので、初心者が操作
してもバックラッシュが起こり難くいが、スプールが回
転する全工程で制動が掛けられた状態が続くのでリール
の釣糸繰出し操作性が劣ることになる。しかし、後者の
非接触のローラレス化によるタイプでは、スプールフリ
ーの性能が向上して釣糸の繰出し性はよくなるが、バッ
クラッシュが発生し易くなってこの影響によるトラブル
が多く発生し、時にはトラブルの解消のために前者のロ
ーラタイプより時間が掛かり、操作性が悪くなってトー
タルでの仕掛けの沈下速度が遅くなる欠点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、バックラッシュを防止するために、釣人はサミン
グ操作を駆使し、このサミング操作ではバックラッシュ
の防止を図りながら、釣糸を繰り出す微妙な操作が必要
となって熟練を要し、糸長計測装置を装備し非接触のロ
ーラレス化されたリールでは、バックラッシュを防止す
ることが初心者には容易かつ的確に対応できないことで
ある。 【0005】本発明の目的は前記欠点に鑑み、バックラ
ッシュ現象が生じ易い釣糸繰出し初期におけるバックラ
ッシュの防止が容易に出来てスプールフリー性能を十分
生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える魚釣用リー
ルを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係わる発明は、リ−ル本体の側板間に釣
糸が巻回されるスプ−ルを回転自在に支持して成る魚釣
用リ−ルにおいて、スプ−ルの回転を制動する制動体を
スプ−ルの釣糸巻着面に当接可能にリ−ル本体に変位可
能に付勢支持すると共に、初期釣糸繰出し後、釣糸巻着
面が所望の巻着径に達した時に、前記制動体による巻着
面への圧接を停止してスプ−ル制動を解除可能としたこ
とを要旨とするものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1によれば、釣糸
11の繰出し初期において繰出し後水深20m〜30m
に達するまで制動が掛けられて水深20m〜30mに達
すると、制動が解除されるので、釣糸11の繰出し初期
におけるスプール5の過回転によるバックラッシュ現象
が発生しない。従って釣人がサミング操作を駆使しなく
とも、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリ
ー性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行え
るので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0008】 また、スプ−ル5に巻回された釣糸11の
巻着面に制動体7、7′の下端制動部が発条で圧接され
た状態で釣糸11が繰出されて巻着面が小径になると、制
動体7、7′による巻着面への圧接が停止され、制動体
7、7′による巻着面への圧接中はバックラッシュの発
生が防止される。 【0009】 【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図1から図8は第1実施例で、図1は魚釣用リー
ルの要部断面平面図、図2は魚釣用リールの要部断面背
面図、図3は魚釣用リールの反ハンドル側の側枠外側の
側面図、図4はスプールに巻回された釣糸の巻着面に制
動体が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面
図、図5は制御回路のブロツク図、図6は図4の一部拡
大断面側面図、図7はスプールに巻回された釣糸の巻着
面に当接された制動体の制動が解除された魚釣用リール
の側枠内側の一部拡大断面側面図、図8は制動体が上方
に退避された魚釣用リールの側枠内側の一部拡大断面側
面図である。 【0010】魚釣用リールは、リール本体Aの側枠1の
左右両側枠1a、1bが後側指載せ板1cとリール脚1
0の固定板1dで平行に一体的に保持されている。左側
枠1aの外側にはリール本体Aの側板2が取り付けられ
ている。右側枠1bの外側にはリール本体Aの側板3が
取り付けられている。左右両側枠1a、1bには図示し
ない軸受でスプール軸4が回転自在に軸承され、スプー
ル軸4にスプール5が固定されてスプール5は左右両側
枠1a、1b間に配置されている。スプール5は釣糸1
1が巻回される釣糸巻回胴部5aと両側のフランジ部5
b、5cで形成されている。スプール5の上方の左右両
側枠1a、1b間に保持体1eが一体的に固定されてい
る。保持体1eの上面には蓋板6と蓋板12が複数本の
ビス13で取り付けられている。 【0011】スプール軸4の両側に小径部4a、4bが
形成されている。側板2内の小径部4a外周には歯車1
4が回り止め嵌合されている。側板3内の小径部4b外
周にはピニオン15が軸方向に移動自在に嵌合されてい
る。ピニオン15にハンドル軸16に摩擦結合された駆
動歯車17が噛合されている。ハンドル軸16にはハン
ドル18が取り付けられている。スプール5は側板3内
のクラッチ機構と歯車輪列機構とハンドル軸16に取り
付けられたハンドル18を介して回転されるように構成
されている。 【0012】保持体1eと蓋板6と蓋板12で制動体7
が上下に移動自在に保持されると共に、保持体1e内に
糸長計測装置BのCPUからなる制御回路19と図示し
ない電源電池が収容されて蓋板6と蓋板12に糸長計測
装置Bの糸長値を表示する液晶等で構成された表示部2
0と複数の各種機能スイッチの操作釦21、22、2
3、24、25、26と機能調節レバー27が設けられ
ている。複数の各種機能スイッチで表示部20の表示が
切換えられる。 【0013】保持体1e内には凹部1fと透孔1gが形
成されている。蓋板6と蓋板12に透孔6aが形成され
ている。蓋板6の上面の透孔6aの一側縁にはカム突起
6bが形成されている。制動体7は柱状で下端の制動部
7aと鍔部7bと軸部7cとカム部7dと上端のツマミ
部7eで形成されている。下端の制動部7aは透孔1g
に挿入されて下方に突出され、鍔部7bの上面に発条2
8が載せられて軸部7cは蓋板6と蓋板12の透孔6a
に嵌合されると共に、発条28は蓋板6と蓋板12で抜
け止めされている。カム部7dは蓋板6と蓋板12の上
面上方に配置されている。カム部7dは軸部7cの一側
面から突出形成されている。 【0014】制動体7の下端制動部7aは発条28の付
勢力でスプール5に巻回された釣糸11の巻着面に当接
されている。スプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に当接される制動体7の下端制動部7aの位置を調節す
る時には凹部1f内の鍔部7bの下側にスペーサが挿入
される。 【0015】側枠1aの外側に突出されたスプール軸4
の小径部4aには前記歯車14が回り止め嵌合されてE
リング29で抜け止めされている。側枠1aに固定され
た軸部30に検出装置Cの歯車からなる回転体31が回
転自在に軸承されてEリング32で抜け止めされてい
る。歯車からなる回転体31は歯車14に噛合されてい
る。歯車からなる回転体31には信号発信用磁石33が
埋設されると共にバランサ34が埋設されている。側枠
1aの外側に突出部1hが突出形成されている。突出部
1hには信号発信用磁石33と対向する位置に検出装置
Cの磁気センサ例えばホール素子35、36が配置され
ている。 【0016】検出装置Cの磁気センサのホール素子35
は糸長演算回路37と巻取/繰出し判別回路38に接続
され、ホール素子36は巻取/繰出し判別回路38に接
続されている。制御回路19に糸長演算回路37と巻取
/繰出し判別回路38と記憶手段39と比較手段40と
アラーム報知手段41と前記表示部20と複数の各種機
能スイッチの操作釦21、22、23、24、25、2
6と機能調節レバー27が接続されている。 【0017】複数の各種機能スイッチと同記号の操作釦
の機能は、例えばスイッチ21及びスイッチ操作釦21
はリセット、スイッチ22及びスイッチ操作釦22は繰
出し糸長値と巻取り糸長値の表示、スイッチ23及びス
イッチ操作釦23は棚メモリクリヤー、スイッチ24及
びスイッチ操作釦24は棚メモリ、スイッチ25及びス
イッチ操作釦25はアラームON/OFF、スイッチ2
6及びスイッチ操作釦26は張力表示等である。機能調
節レバー27が(+)または(−)方向に回動されて各
種機能スイッチが押されると、それに関連した表示部2
0の表示数字が加数されたり、減数される。 【0018】糸長演算回路37は、検出装置Cの信号発
信用磁石33が固定された回転体31の回転をホール素
子35で検出して回転数信号に基づき糸長値に変換する
回路である。巻取/繰出し判別回路38は、回転体31
の回転方向を判別する回路で、ホール素子35、36の
信号の順/逆方向で信号発信用磁石33を検出したかで
釣糸繰出しと釣糸巻取が判別されるように構成されてい
る。 【0019】魚釣用リールの動作は、図4、図6でスプ
ール5に巻回された釣糸11の巻着面に制動体7の下端
制動部7aが発条28で圧接された状態で釣糸11が繰
出されると、スプール5の回転に制動が掛けられた状態
で繰出される。釣糸11の繰出し初期において繰出し後
水深20m〜30mに達するまで制動が掛けられて水深
20m〜30mに達すると、巻着面が小径になって制動
部7aが図7のようにスプール5に巻回された釣糸11
の巻着面から離間されるので制動が解除されてその後は
仕掛の重量で釣糸11の繰出しが継続される。制動体7
のツマミ部7eが図8のように角度180°回動される
と、カム部7dが蓋板6の上面のカム突起6b上に載せ
られる。カム部7dがカム突起6b上に載せられると、
制動体7の下端制動部7aはスプール5にフルに巻回さ
れた釣糸11の巻着面から離間されて釣糸11の巻回に
制動が掛けられない。 【0020】前記のように釣糸11の繰出し初期におい
て繰出し後水深20m〜30mに達するまで制動が掛け
られて水深20m〜30mに達すると、巻着面が小径に
なって制動が解除されるので、釣糸11の繰出し初期に
おけるスプール5の過回転によるバックラッシュ現象が
発生しない。従って釣人がサミング操作を駆使しなくと
も、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリー
性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える
ので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0021】図1から図4でスプール5に巻回された釣
糸11が繰出されると、スプール軸4に固定された歯車
14は反時計方向に回転される。この回転で検出装置C
の回転体31と信号発信用磁石33が時計方向に回転さ
れ、ホール素子35で回転体31の回転数が検出され、
糸長演算回路37で糸長値に変換される。更にホール素
子35、36の何れかのホール素子からか検出が開始さ
れて信号の順方向なら巻取/繰出し判別回路38から釣
糸繰出し信号を出力し、信号の逆方向なら釣糸巻取信号
を出力する。 【0022】図示しない仕掛が棚位置に降ろされると、
表示部20にその時の糸長値が表示される。この糸長値
が記憶される時は、棚メモリのスイッチ操作釦24が押
されるとスイッチ24がONされて記憶手段39に糸長
値が記憶される。予め糸長値が設定されて記憶される時
は、機能調節レバー27が(+)方向に回動される。こ
の操作で表示部20が糸長値を表示し、棚メモリのスイ
ッチ操作釦24が押されるとスイッチ24がONされて
記憶手段39に設定糸長値が記憶される。前記記憶操作
された後、機能調節レバー27をニュートラル位置に回
動し、釣糸11が繰出されると、釣中の実測糸長値が比
較手段40に入力されて記憶手段39に記憶された糸長
値と釣中の実測糸長値が一致すると、一致信号が比較手
段40から制御回路19に入力されて制御回路19から
アラーム報知手段41に出力されてアラームON/OF
Fスイッチ25がONされているとアラームで一致が報
知される。 【0023】魚釣用リールが電動リールで構成される時
は、棚メモリされているとスイッチ42及びスイッチ操
作釦42を設けて自動棚取りON/OFFが可能であ
る。前記記憶操作された後、機能調節レバー27をニュ
ートラル位置に回動し、自動棚取りON/OFFのスイ
ッチ操作釦42が押されてスイッチ42がON状態で、
釣糸11が繰り出されると、釣中の実測糸長値が比較手
段40に入力されて記憶手段39に記憶された糸長値と
釣中の実測糸長値が一致すると、一致信号が比較手段4
0から制御回路19に入力されて制御回路19から電動
モータ制御回路とアラーム報知手段41に出力されて電
動モータの釣糸繰り出し動作が停止されると共に、アラ
ームON/OFFスイッチ25がONされているとアラ
ームで一致が報知される。 【0024】前記のように魚釣用リールが構成される
と、釣糸11の繰出し初期において繰出し後水深20m
〜30mに達するまで制動が掛けられて水深20m〜3
0mに達すると、巻着面が小径になることで制動が解除
されるので、釣糸11の繰出し初期におけるスプール5
の過回転によるバックラッシュ現象が発生しない。釣人
がサミング操作を駆使しなくとも、バックラッシュの防
止を図りながらスプールフリー性能を十分生かしてスム
ースな仕掛けの繰出しが行えるので、初心者でも容易か
つ的確に対応できる。 【0025】図9から図13は第2実施例で、図9は魚
釣用リールの要部断面平面図、図10は魚釣用リールの
要部断面背面図、図11は魚釣用リールのハンドル側の
側枠外側の側面図、図12はスプールに巻回された釣糸
の巻着面に制動体が当接された魚釣用リールの側枠内側
の断面側面図、図13はスプールに巻回された釣糸の巻
着面に当接された制動体の制動が解除された魚釣用リー
ルの側枠内側の一部拡大断面側面図である。 【0026】魚釣用リールは、リール本体Aの側枠1の
左右両側枠1a、1b間の後側指載せ板1cの下方に軸
杆43が回動自在に配置されている。左右両側枠1a、
1b間の軸杆43には制動体7′の上端部7fと軸筒部
7gが回り止め嵌合されてEリング44で移動止めされ
ている。側枠1bから側板3内に突出された図11の軸
杆43には制御カム8が固定されている。制御カム8は
平板状に形成されて平板8a上にピン45が固定されて
いる。制御カム8には切欠き段部8b、8cが形成され
ている。 【0027】制御カム8位置より上方の側枠1bにネジ
ピン46の複数のネジ孔1iが形成されている。ピン4
5とネジピン46の間に発条47が張設されている。切
欠き段部8bの外側の側枠1bには度当りネジピン48
の複数のネジ孔1jが形成されている。切欠き段部8c
の外側の側枠1bには度当りピン49が固定されてい
る。制動体7′の下端制動部7hは発条47の付勢力で
スプール5に巻回された釣糸11の巻着面に当接されて
いる。他の構成は前記第1実施例と略同一である。 【0028】ネジピン46の複数のネジ孔1iで発条4
7の付勢力が調節出来る。発条47は側板3の外部から
ツマミ等で調節可能に構成してもよい。制御カム8の切
欠き段部8bと度当りネジピン48で制動体7′の下端
制動部7hがスプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に当接されて小径方向に回動が停止される位置が規制さ
れる。度当りネジピン48の位置を変えることで釣糸1
1の繰出し初期における制動が解除される位置が設定さ
れる。切欠き段部8cの外側の度当りピン49で制動体
7′が釣糸11の巻着面から離間回動された時の度当り
となる。 【0029】第2実施例で、図12はスプール5にフル
に釣糸11が巻回された状態であり、制動体7′の下端
制動部7hがスプール5に巻回された釣糸11の巻着面
に圧接されてスプール5の回転に制動が掛けられてい
る。図13では釣糸11の繰出し初期に釣糸11が繰出
された後で、巻着面が小径になって釣糸11の巻着面に
圧接されていた制動体7′の下端制動部7hの制動が解
除された状態である。 【0030】図14から図16は第3実施例で、図14
は魚釣用リールの要部断面平面図、図15は魚釣用リー
ルの要部断面背面図、図16は制御回路のブロツク図で
ある。 【0031】第3実施例では、側枠1aの外側に突出さ
れたスプール軸4の小径部4aに回り止め底合されてE
リング29で抜け止めされた歯車14に制動手段50の
電磁ソレノイド9のプランジャからなる制動体7″が当
接可能に臨まされている。電磁ソレノイド9は側板2内
側又は側枠1aの外側に保持されている。制動体7″と
対向する側枠1aの外側に受け台1kが設けられてい
る。保持体1eと保持体1eの上面の蓋板6には電磁ソ
レノイド9を作動する機能のスイッチ51及びスイッチ
操作釦51が設けられている。他の構成は前記第1実施
例と略同一である。 【0032】第3実施例の動作は、釣糸11の繰出し初
期において繰出し後水深20m〜30mに達するまで制
動が掛けられる時は、予め制動が解除される糸長値が機
能調節レバー27とスイッチ51及びスイッチ操作釦5
1で設定されて記憶手段39に記憶される。次に前記記
憶操作された後、機能調節レバー27をニュートラル位
置に回動し、スイッチ51及びスイッチ操作釦51が押
されると、電磁ソレノイド9に通電されて制動体7″が
歯車14に圧接されてスプール軸4の回転に制動が掛け
られる。釣糸11が繰出されると、釣中の実測糸長値が
比較手段40に入力されて記憶手段39に記憶された制
動が解除される糸長値と釣中の実測糸長値が一致する
と、一致信号が比較手段40から制御回路19に入力さ
れる。制御回路19から制動手段50に出力されて電磁
ソレノイド9への通電が停止され、制動が解除されてそ
の後は仕掛の重量で釣糸11の繰出しが継続される。第
3実施例において棚メモリと制動が解除される糸長値の
メモリを記憶手段39に同時に記憶可能にしてもよい。 【0033】第3実施例のように魚釣用リールが構成さ
れ、予め釣糸11の繰出し初期において繰出し後水深2
0m〜30mに達すると制動が解除される糸長値が記憶
手段39に記憶されて釣糸が繰出されると、水深20m
〜30mに達した時、記憶された制動が解除される糸長
値と釣中の実測糸長値が一致で一致信号が比較手段40
から制御回路19に入力され、電磁ソレノイド9への通
電が停止されて制動が解除されてその後は仕掛の重量で
釣糸11の繰出しが継続されるので、釣糸11の繰出し
初期におけるスプール5の過回転によるバックラッシュ
現象が発生しない。釣人がサミング操作を駆使しなくと
も、バックラッシュの防止を図りながらスプールフリー
性能を十分生かしてスムースな仕掛けの繰出しが行える
ので、初心者でも容易かつ的確に対応できる。 【0034】前記説明では、糸長計測装置Bと検出装置
Cを備えた魚釣用リールで述べたが、第1・2実施例は
糸長計測装置Bと検出装置Cを備えない魚釣用リールに
実施して同様の効果が得られる。前記説明では、リール
本体Aは左右両側枠1a、1bと指載せ板1cとリール
脚10の固定板1dで平行に一体的に保持したが、別体
に形成して左右両側枠1a、1bを平行に保持してもよ
い。前記説明では、魚釣用リールをハンドル18の回転
でスプール5が回転される手動式の魚釣用リールで述べ
たが、魚釣用電動リールに実施してもよい。前記説明で
は、魚釣用リールを魚釣用両軸受型リールで述べたが、
他の形式の魚釣用リールに実施してもよい。 【0035】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0036】請求項1によれば、釣糸の繰出し初期にお
いて繰出し後水深20m〜30mに達するまで制動が掛
けられて水深20m〜30mに達すると、制動が解除さ
れるので、釣糸の繰出し初期におけるスプールの過回転
によるバックラッシュ現象が発生しない。釣人がサミン
グ操作を駆使しなくとも、バックラッシュの防止を図り
ながらスプールフリー性能を十分生かしてスムースな仕
掛けの繰出しが行えるので、初心者でも容易かつ的確に
対応できる。 【0037】 また、スプ−ルに巻回された釣糸の巻着
面に制動体の下端制動部が発条で圧接された状態で釣糸
が繰出されて巻着面が小径になると、制動体による巻着
面への圧接が停止され、制動体による巻着面への圧接中
はバックラッシュの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、魚釣用リールの要部断面平面図
である。 【図2】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図3】同魚釣用リールの反ハンドル側の側枠外側の側
面図である。 【図4】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に制動体
が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面図であ
る。 【図5】同制御回路のブロツク図である。 【図6】同図4の一部拡大断面側面図である。 【図7】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に当接さ
れた制動体の制動が解除された魚釣用リールの側枠内側
の一部拡大断面側面図である。 【図8】同制動体が上方に退避された魚釣用リールの側
枠内側の一部拡大断面側面図である。 【図9】第2実施例で、魚釣用リールの要部断面平面図
である。 【図10】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図11】同魚釣用リールのハンドル側の側枠外側の側
面図である。 【図12】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に制動
体が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面図で
ある。 【図13】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に当接
された制動体の制動が解除された魚釣用リールの側枠内
側の一部拡大断面側面図である。 【図14】第3実施例で、魚釣用リールの要部断面平面
図である。 【図15】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図16】同制御回路のブロツク図である。 【符号の説明】 A リール本体 2、3 側板 5 スプール 7、7′、7″ 制動体 11 釣糸
である。 【図2】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図3】同魚釣用リールの反ハンドル側の側枠外側の側
面図である。 【図4】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に制動体
が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面図であ
る。 【図5】同制御回路のブロツク図である。 【図6】同図4の一部拡大断面側面図である。 【図7】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に当接さ
れた制動体の制動が解除された魚釣用リールの側枠内側
の一部拡大断面側面図である。 【図8】同制動体が上方に退避された魚釣用リールの側
枠内側の一部拡大断面側面図である。 【図9】第2実施例で、魚釣用リールの要部断面平面図
である。 【図10】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図11】同魚釣用リールのハンドル側の側枠外側の側
面図である。 【図12】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に制動
体が当接された魚釣用リールの側枠内側の断面側面図で
ある。 【図13】同スプールに巻回された釣糸の巻着面に当接
された制動体の制動が解除された魚釣用リールの側枠内
側の一部拡大断面側面図である。 【図14】第3実施例で、魚釣用リールの要部断面平面
図である。 【図15】同魚釣用リールの要部断面背面図である。 【図16】同制御回路のブロツク図である。 【符号の説明】 A リール本体 2、3 側板 5 スプール 7、7′、7″ 制動体 11 釣糸
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】リ−ル本体の側板間に釣糸が巻回されるス
プ−ルを回転自在に支持して成る魚釣用リ−ルにおい
て、スプ−ルの回転を制動する制動体をスプ−ルの釣糸
巻着面に当接可能にリ−ル本体に変位可能に付勢支持す
ると共に、初期釣糸繰出し後、釣糸巻着面が所望の巻着
径に達した時に、前記制動体による巻着面への圧接を停
止してスプ−ル制動を解除可能としたことを特徴とする
魚釣用リ−ル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07640897A JP3494842B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 魚釣用リール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07640897A JP3494842B2 (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 魚釣用リール |
Publications (2)
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JPH10191849A JPH10191849A (ja) | 1998-07-28 |
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ID=13604432
Family Applications (1)
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