JP3494106B2 - 乗用ゴルフカート - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乗用ゴルフカート
の車体後部に取り付けられている、ゴルフバッグ用の荷
台及びリアバンパの固定に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】国内のゴルフ場では、１パーティは最大
の人数でもゴルファー４人とキャディ１人の計５人とな
る場合がほとんどである。そこで、図３に示されるよう
な５人乗りの乗用ゴルフカートが提供され、前座席シー
ト6に２名、後座席シート7に３名が乗車する構造となっ
ている。なお、５人のパーティではゴルフプレー中にお
いて、２人掛けの前座席シート6のうち運転席にはキャ
ディが、他の席にはゴルファー１人が乗車し、３人掛け
の後座席シート7には３人のゴルファーが乗車して、ゴ
ルフプレー中に移動するのが一般的である。

【０００３】図３に示すゴルフカートは、メインフレー
ム1とリアフレーム２とを車体の基本構造とし、それに
各種の部品が装着されたものである。手動運転時にはハ
ンドル3により、自動運転時には電磁誘導方式や無線方
式などを用いて前輪4を操舵する。一方、リヤフレーム2
は後輪5に懸架され、駆動モータ（図なし）により後輪5
を回転させて乗用ゴルフカートを走行させる。ゴルフバ
ッグ19は、荷台9に載せて運搬される。

【０００４】上記した５人乗り乗用ゴルフカートの全長
は、一般的には3.5〜4mである。なお、ゴルフ場のカー
ト庫のスペースは限られているため、前記カート庫にで
きるだけ多数の乗用ゴルフカートを収納するには、その
全長を短くすることが重要となっている。また、乗用ゴ
ルフカートの運送時においても、全長を短くすることは
輸送効率の点からも望ましい。

【０００５】そこで、図２に示されるような、荷台9と
リアバンパ13とを、互いに連動して上方向に折り畳む機
構が検討されている。しかしながら、荷台9にゴルフバ
ッグ19を載せた状態で凹凸にあるゴルフコースを走行す
ると、荷台9が荷台支点軸受け14を支点として回動し、
前記荷台9からゴルフバッグ19が落下するという問題点
が認められた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、荷台
とリアバンパとを、互いに連動して上方向に折り畳む機
構を有する乗用ゴルフカートにおいて、使用中の荷台を
固定する機構を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、荷台を使用中はロックされるようにした。すなわ
ち、第一の発明では、車体後部のリアフレームにゴルフ
バッグを積載する荷台とリアバンパとを備え、前記荷台
と前記リアバンパとは、互いに連動して上方向に折り畳
む機構を有するた乗用ゴルフカートにおいて、前記荷台
と前記リアバンパが折り畳んでいない状態では、前記荷
台がロックされることを特徴としている。

【０００８】第二の発明では、前記折り畳み機構は、ロ
ッドを用いたリンク機構によって、リアバンパと荷台と
を同時に回転させ、前記リアバンパの回転角度が前記荷
台のそれよりも大きくしたものであり、リアフレームと
前記リアバンパとを鈎部を用いて固定することにより前
記荷台がロックされることを特徴としている。

【０００９】第三の発明では、前記荷台は、回転自在な
荷台支点軸受けを介してリアフレームに取り付けられて
おり、前記リアバンパは回転自在なリアバンパ支点軸受
けを介してリアフレームに取り付けられており、前記荷
台とリアバンパは、前記荷台に取り付けられた回転自在
な荷台・ロッド接続軸受けと、前記リアバンパに取り付
けられた回転自在なリアバンパ・ロッド接続軸受けとの
間がロッドによって接続されることを特徴としている。

【００１０】

【実施例】本発明を適用した一実施例を図１、２を用い
て示す。

【００１１】図２に示すように、リアフレーム2にはリ
アバンパ支点軸受け11と荷台支点軸受14とが設けられて
いる。リアバンパ支点軸受け11にはリアバンパ13が取り
付けられ、荷台支点軸受14には荷台9がそれぞれ取り付
けられる。なお、リアバンパ支点軸受け11と荷台支点軸
受14の部分は回転自在なヒンジ構造であり、リアバンパ
13はリアバンパ支点軸受け11を支点として、荷台9は荷
台支点軸受14を支点として、上方向にそれぞれ折れ曲が
る構造となっている。

【００１２】リアバンパ13にはリアバンパ・ロッド接続
軸受15が設けられ、荷台9には荷台・ロッド接続軸受け1
6がそれぞれ設けられている。ロッド17は、リアバンパ
・ロッド接続軸受15を介してリアバンパ13と、荷台・ロ
ッド接続軸受け16を介して荷台9とそれぞれ接続され
る。なお、リアバンパ・ロッド接続軸受15と荷台・ロッ
ド接続軸受け16の接続部分は、回転自在なヒンジ構造で
ある。

【００１３】図２（a）に示されるように、ゴルフプレ
ー中はリアバンパ13を略水平位置にして使用する。一
方、荷台9はゴルフクラブの出し入れが容易な一定にす
る。また、荷台9とリアカウル22とは、この部分の補強
を目的とするワイヤ18を用いて結ばれている。なお、乗
用ゴルフカートの運送時や収納時においては、図２
（ｂ）に示されるように、荷台9とリアバンパ13とを上
方向に回転させ、略垂直方向まで跳ね上げる。すなわ
ち、リアバンパ13は荷台9よりも回転角度が大きくなる
ようなロッド17を用いたリンク機構によって、リアフレ
ーム2に接続されたものである。

【００１４】しかしながら、荷台9にゴルフバッグ19を
載せた状態で凹凸にあるゴルフコースを走行すると、荷
台9が荷台支点軸受け14を支点として、回動するという
問題点が認められた。そこで、図１（ａ）に示すように
荷台9として使用中は、鈎部42を用いて、リアフレーム2
とリアバンパ13とを固定することにより、荷台9が荷台
支点軸受け14を支点として、回動するのを防止すること
にした。すなわち、リアフレーム2には回転自在なヒン
ジ構造を有する鈎部支点44を有する鈎部42を設け、該鈎
部42をリアバンパ13のロック治具41に噛ませる構造にし
た（図１（ａ））。したがって、この状態ではリアフレ
ーム2とリアバンパ13とが固定され、荷台9が荷台支点軸
受け14を支点として、回動することはない。

【００１５】一方、鈎部駆動ワイア43に接続したレバー
（図なし）を引くことにより、前記鈎部42に接続された
鈎部42は、リアバンパ13のロック治具41から外れる。こ
の状態で、荷台9とリアバンパ13とを上方向に回転さ
せ、略垂直方向まで跳ね上げることにより、この部分を
折りたたむことができる（図１（ｂ））。なお、鈎部42
は、レバー（図なし）を放せば鈎部戻しバネ45によっ
て、もとの状態に戻るようにした。

【００１６】

【発明の効果】上述したように、本発明を用いると、荷
台にゴルフバッグを載せた状態で凹凸にあるゴルフコー
スを走行しても、荷台が荷台支点軸受けを支点として、
回動することはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を用いた荷台ロック機構の要部である。

【図２】折り畳み式構造をした荷台及びリアバンパの概
略図である。

【図３】乗用ゴルフカートの概観図である。

【符号の説明】

1：メインフレーム、 2：リヤフレーム、 3：ハンド
ル、4：前輪、 5：後輪、6：前座席シート、 7：後座席
シート、 8：手すり、 9：荷台、 10：背もたれ、11：
リアバンパ支点軸受け、 13:リアバンパ、 14:荷台支点
軸受け、15: リアバンパ・ロッド接続軸受け、 16：荷
台・ロッド接続軸受け、17:ロッド、 18:ワイヤ、 19:
ゴルフバック、 20:フロントカウル、22:リヤカウル、
31:ブレーキペダル、 40:接続治具、 41:ロック治具、4
2:鈎部、 43:鈎部駆動ワイア、 44: 鈎部支点、 45: 鈎
部戻しバネ、70：ルーフ、 71：前部ルーフ支柱、 72:
後部ルーフ支柱、73:中央部ルーフ支柱

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−146408（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−77312（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−253235（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A63B 55/08 B60R 19/02 B60R 19/48

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車体後部のリアフレームに、ゴルフバッグ
   を積載する荷台とリアバンパとを備え、前記荷台と前記
   リアバンパとは、リンク機構によって互いに連動して上
   方向に折り畳む機構を有する乗用ゴルフカートにおい
   て、前記荷台と前記リアバンパが折り畳んでいない状態
   では、前記リアバンパが前記リアフレームにロックされ
   て、固定されていることを特徴とする乗用ゴルフカー
   ト。
2. 【請求項２】前記折り畳み機構は、ロッドを用いたリン
   ク機構によって、リアバンパと荷台とを同時に回転さ
   せ、前記リアバンパの回転角度が前記荷台のそれよりも
   大きくしたものであり、前記リアフレームと前記リアバ
   ンパとを鈎部を用いて固定することにより前記荷台がロ
   ックされることを特徴とする請求項１記載の乗用ゴルフ
   カート。
3. 【請求項３】前記鈎部による前記ロックは、鈎部駆動ワ
   イヤに接続したレバーを引くことにより外すことができ
   ることを特徴とする請求項１又は２記載の乗用ゴルフカ
   ート。
4. 【請求項４】前記荷台は、回転自在な荷台支点軸受けを
   介して前記リアフレームに取り付けられており、前記リ
   アバンパは回転自在なリアバンパ支点軸受けを介して前
   記リアフレームに取り付けられており、前記荷台と前記
   リアバンパとは、前記荷台に取り付けられた回転自在な
   荷台・ロッド接続軸受けと、前記リアバンパに取り付け
   られた回転自在なリアバンパ・ロッド接続軸受けとの間
   が、ロッドによって接続されていることを特徴とする請
   求項１、２又は３記載の乗用ゴルフカート。