JP3493424B2 - Cdma方式の送信電力制御方法 - Google Patents
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Description
ivision Multiple Access)方式において最大送信電力
で動作時の送信電力を制御するCDMA方式の制御方法
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の技術として特開平8−4
6466号公報に開示された送信機の電力制御回路があ
る。図2は上記に示された送信機の電力制御回路の構成
例を示す図である。図示するように、この電力制御回路
は、利得可変アンプ22、RF(Radio Frequency)パ
ワーアンプ23、方向性結合器24、検波回路26、比
較器28、スイッチ29及び加算器30等を具備する。 【0003】利得可変アンプ22、RFパワーアンプ2
3、方向性結合器24、検波回路26、比較器28、ス
イッチ29及び加算器30等の接続関係によって、飽和
防止制御ループ40が構成され、このスイッチ29は比
較器28の出力が”H”(高レベル)の場合に導通状態
となり”L”(低レベル)の場合に遮断状態となる。シ
ステム電力制御端子31、加算器30及び利得可変アン
プ22等の接続関係によって、システム電力制御ループ
41が構成されている。 【0004】ここで、スイッチ29を飽和防止制御ルー
プ40上に設けたので、増幅された信号の大きさが基準
値よりも大きいときのみ飽和防止制御ループ40が機能
し、それ以外の状態では、システム電力制御端子31か
ら供給されるシステム電力制御信号に基づいて、システ
ム電力制御ループ41が適切に機能することができる。 【0005】システム電力制御ループ41により最大送
信電力で送信している場合、温度変化等の諸原因により
出力が最大出力電力を超えた場合はスイッチ29をオン
しシステム電力制御電圧を下げRFパワーアンプ23の
飽和を防止し線形特性を維持している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明の従来の方法では飽和防止制御ループ40でRFパワ
ーアンプ23の飽和を防止することができるが、システ
ム電力制御ループ41で最大送信電力が設定されている
にも関わらず、温度変化等の諸原因により所定の出力が
送信されていない場合は補正されないので、通信可能範
囲が狭くなると云う問題があった。 【0007】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去するためにオフセット電圧を制御
電圧に加えることにより温度変化等による最大電力送信
時の特性の変化を補償し、安定した制御を行うことがで
きるCDMA方式の送信電力制御方法を提供することを
目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、送信信号を増幅するAGC(自動利得制御)
アンプ及び該AGCアンプの出力を増幅するRFパワー
アンプを具備し、送信電力制御信号により該AGCアン
プの利得を制御して送信電力を制御するCDMA方式の
送信電力制御方法において、送信電力制御信号と所定の
基準値とを比較する第1の比較手段と、送信電力を検出
し該検出値と所定の基準値とを比較する第2の比較手段
を設け、第1の比較手段からのみ出力信号が出力される
時は送信電力を上げる方向の信号を生成すると共に、第
2の比較手段からのみ出力信号が出力される時は送信電
力を下げる方向の信号を生成してオフセット信号として
送信電力制御信号に加算し、第1と第2の比較手段の両
方から出力信号が出力される時は及び両方共に出力信号
が無い時は現在のオフセット信号を維持することを特徴
とする。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の送信電力
制御方法を実施するCDMA方式の送信電力制御回路の
構成例を示す図である。図示するように、本発明のCD
MA方式送信電力制御回路は、AGC(自動利得制御)
アンプ1、RFパワーアンプ2、比較器3、判定回路
4、アップ/ダウンカウンタ5、D/Aコンバータ6、
加算器7、電力レベル検出器8、タイマ9及び比較器1
0を具備する。 【0010】送信信号S1は、AGCアンプ1で増幅さ
れ、RFパワーアンプ2で電力増幅され、送信出力信号
S2として出力される。CDMA方式では各移動端末の
送信信号が基地局で同レベルで受信されるように、各移
動端末で送信電力を制御している。送信電力制御電圧V
cは、送信電力を制御するシステム電力制御ループの制
御電圧であり、AGC信号として加算器7を介して、A
GCアンプ1に入力し、送信電力を設定値(受信電界強
度により設定される)に制御している。 【0011】本発明は本機の送信電力が最大電力送信に
設定されて動作しているとき、周囲の温度変化等の諸原
因により送信電力が最大設定値を超え、RFパワーアン
プ2が飽和することを防止するために、また、出力が最
大設定値より低下したときは設定値を維持するために、
オフセット電圧Voを発生させ加算器7で送信電力制御
電圧Vcに加算/減算するようにしたものである。以
下、動作を説明する。 【0012】比較器3は送信電力制御電圧Vcと基準電
圧e1を比較し、送信電力制御電圧Vcが基準電圧e1
を超えたとき出力電圧V1を出力する。基準電圧e1は
最大送信電力に設定されている(工場出荷時)が、送信
電力制御電圧Vcは温度変化等の諸原因により、基準電
圧e1に達しても実際に最大送信出力が出ない場合があ
る(詳細動作は後述)。 【0013】電力レベル検出器8は、送信出力信号(電
力)S2のレベルを検出する検出器で、タイマ9は電力
レベル検出器8の出力が1.25msec間以上連続し
てある場合に、比較10に送信出力信号S2の検出レベ
ルを出力する。このタイマ9は、CDMA波は1.25
msec周期で非常に高速で電力が変動し、且つ、音声
の有無状態によって送信区間がランダムに変化するの
で、比較器10の誤動作を防止するため挿入したもので
ある。 【0014】比較器10は電力レベル検出器8で検出し
た送信出力信号S2のレベルと基準電圧e2を比較し、
該検出レベルが基準電圧e2を超えたとき判定回路4に
出力信号V2を出力する。基準電圧e2は送信電力設定
値で、最大送信電力に設定されている(工場出荷時)。 【0015】判定回路4は比較器3の出力信号V1が入
力され比較器10の出力信号V2=0のときアップ/ダ
ウンカウンタ5にアップ信号uを出力し、比較器10の
出力信号V2が入力され比較器3の出力信号V1=0の
ときアップ/ダウンカウンタ5にダウン信号dを出力す
る。出力信号V1と出力信号V2が、V1=V2=0の
とき、及びV1及びV2の両方から信号が入力されたと
きはホールド信号hを出力し現在の出力を維持させる。 【0016】ゲーテッド信号GSは送信信号区間を示す
信号であり、ゲーテッド信号GSが無いときは送信を行
なっていない。これはCDMA波が音声の有無状態によ
って送信区間がランダムに変化するため、送信していな
いにも関わらず判定回路4が誤動作しないようにするた
めに判定回路4に入力される。判定回路4はゲーテッド
信号GSが送信区間中1.25ms毎にu、d、h信号
をアップ/ダウンカウンタ5に送信する。 【0017】アップ/ダウンカウンタ5はアップ信号
u、ダウン信号dまたはホールド信号hに応じたデジタ
ル信号でカウント数(アップ信号uの場合は正のカウン
ト数、ダウン信号dの場合は負のカウント数)をD/A
コンバータ6に出力する。D/Aコンバータ6はアップ
/ダウンカウンタ5の出力信号をD/A変換し、加算器
7に出力する。加算器7では送信電力制御電圧Vcと該
D/A変換されたアップ/ダウンカウンタ5を加算す
る。 【0018】本制御方法は初期設定(工場出荷時等に行
なわれる設定)で基準電圧e1及び基準電圧e2は最大
送信電力に設定され、このときオフセット電圧Vo=0
に設定されている。フィールドで使用の際、基地局から
離れることにより最大送信出力で使用される場合、温度
変化等の諸原因により送信電力制御電圧Vcが基準電圧
e1に達したにもかかわらず最大電力が出力されないと
きがある。この場合は比較器3の出力信号V1が出力さ
れ、比較器10の出力信号V2が出力されないので、判
定回路4はアップ信号uをアップ/ダウンカウンタ5に
出力する。 【0019】アップ/ダウンカウンタ5は入力に応じた
アップ信号uのカウント数をD/Aコンバータ6に出力
する。D/Aコンバータ6は該カウント数をアナログ変
換しオフセット電圧Voを加算器7に出力する。該加算
器7では送信電力制御電圧Vcにオフセット電圧Voを
加算して、AGC信号としてAGCアンプ1に出力する
ので、送信出力信号S2は増加する。この増加は電力レ
ベル検出器8で検出した送信出力信号S2のレベルが基
準電圧e2以上となり、比較器10から出力信号V2が
出力されるまで続く。 【0020】また、送信電力制御電圧Vcが基準電圧e
1に達しないで、比較器3の出力信号V1がV1=0に
も関わらず送信出力信号S2が基準電圧e2を超えたと
き、比較器10は出力信号V2を出力し、判定回路4は
ダウン信号dをアップ/ダウンカウンタ5に出力する。
アップ/ダウンカウンタ5は入力に応じたダウン信号d
のカウント数(負の数)をD/Aコンバータ6に出力す
る。D/Aコンバータ6は該出力をアナログ変換し、オ
フセット電圧Vo(負の電圧)を加算器7に出力し、加
算器7は送信電力制御電圧Vcに該オフセット電圧Vo
を加算(減算)してAGC信号として、AGCアンプに
出力するので、送信出力信号(電力)S2は減少する。 【0021】また、比較器3の出力信号V1及び比較器
10の出力信号V2が共に出力された場合、送信電力制
御電圧Vcも最大に設定されており、電力レベル検出器
8で検出した送信出力信号S2も最大になっているの
で、判定回路4はホールド信号hをアップ/ダウンカウ
ンタ5に出力し、アップ/ダウンカウンタ5は現状に維
持される。この状態は比較器3の出力信号V1のみまた
は比較器10の出力信号V2のみ出力されたときに解除
される。 【0022】また、比較器3の出力信号V1及び比較器
10の出力信号V2が共に0の場合も判定回路4はホー
ルド信号hを出力し上記と同様に動作する。 【0023】上記説明したように本発明の実施の形態例
によれば最大送信電力で送信しているとき、温度変化等
の諸原因により送信電力が低下、または、増加した場
合、変化分を補正するオフセット電圧Voを発生させ送
信電力制御電圧Vcに加算し、最大送信電力を維持する
ので、送信出力のRFパワーアンプ2も飽和することな
く線形特性も維持され、また、最大送信電力が設定値よ
り低下しないので通信可能範囲も維持される。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、送
信電力制御信号と所定の基準値とを比較する第1の比較
手段と、送信電力を検出し該検出値と所定の基準値とを
比較する第2の比較手段を設け、第1の比較手段からの
み出力信号が出力される時は送信電力を上げる方向の信
号を生成すると共に、第2の比較手段からのみ出力信号
が出力される時は送信電力を下げる方向の信号を生成し
てオフセット信号として送信電力制御信号に加算し、第
1と第2の比較手段の両方から出力信号が出力される時
は及び両方共に出力信号が無い時は現在のオフセット信
号を維持するので、下記のような優れた効果が期待され
る。 【0025】温度変化等の諸原因により所定の出力が送
信されていない場合は、第2の超過電力検出手段で検出
するまで送信電力を上げるので通信可能範囲を維持する
ことができる。 【0026】また、送信電力制御信号が最大送信電力に
達しないにもかかわらず第2の超過電力検出手段から出
力される場合は送信電力を下げるので、送信デバイスで
あるRFパワーアンプの飽和を防止し線形特性を維持す
ることができる。
送信電力制御回路の構成例を示す図である。 【図2】従来の送信機の電力制御回路の構成例を示す図
である。 【符号の説明】 1 AGCアンプ 2 RFパワーアンプ 3 比較器 4 判定回路 5 アップ/ダウンカウンタ 6 D/Aコンバータ 7 加算器 8 電力レベル検出器 9 タイマ 10 比較器
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 送信信号を増幅するAGC(自動利得制
御)アンプ及び該AGCアンプの出力を増幅するRFパ
ワーアンプを具備し、送信電力制御信号により該AGC
アンプの利得を制御して送信電力を制御するCDMA方
式の送信電力制御方法において、 前記送信電力制御信号と所定の基準値とを比較する第1
の比較手段と、前記送信電力を検出し該検出値と所定の
基準値とを比較する第2の比較手段を設け、 前記第1の比較手段からのみ出力信号が出力される時は
前記送信電力を上げる方向の信号を生成すると共に、前
記第2の比較手段からのみ出力信号が出力される時は前
記送信電力を下げる方向の信号を生成してオフセット信
号として前記送信電力制御信号に加算し、前記第1と第
2の比較手段の両方から出力信号が出力される時は及び
両方共に出力信号が無い時は現在のオフセット信号を維
持することを特徴とするCDMA方式の送信電力制御方
法。
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