JP3493140B2 - オルガノシロキサン系高分子化合物及び光硬化性樹脂組成物並びにパターン形成方法 - Google Patents

オルガノシロキサン系高分子化合物及び光硬化性樹脂組成物並びにパターン形成方法

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JP3493140B2
JP3493140B2 JP15832598A JP15832598A JP3493140B2 JP 3493140 B2 JP3493140 B2 JP 3493140B2 JP 15832598 A JP15832598 A JP 15832598A JP 15832598 A JP15832598 A JP 15832598A JP 3493140 B2 JP3493140 B2 JP 3493140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルガノシロキサ
ン系高分子化合物及びこれを含有する光硬化性樹脂組成
物、並びにそのパターン形成方法に関する。より詳しく
は本発明は、新規なオルガノシロキサン系高分子化合
物、及び酸素障害を受けず且つ幅広い波長の光でも硬化
出来る光硬化性樹脂組成物、並びに耐ドライエッチング
性に優れ微細なパターンを形成させることが出来るパタ
ーン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オルガノシロキサン系光硬化性樹脂組成
物は、保護被覆膜、絶縁被覆膜、剥離塗料、さらには、
微細加工用フォトレジスト等の材料として好適に用いら
れる。従来、そのようなオルガノシロキサン系光硬化性
樹脂組成物としては、酸発生剤を使用するものが知られ
る。例えば、酸発生剤としてジアリールヨードニウム塩
を使用するエポキシ基含有オルガノシロキサン系樹脂組
成物(特開昭55−105627号公報)、あるいは酸
発生剤としてオニウム塩を使用するビニルエーテル基含
有オルガノシロキサン系樹脂組成物(特開昭59−50
0522号公報)等が知られている。
【0003】しかし、これらの樹脂組成物においては、
酸発生剤との相溶性が悪いため特定の酸発生剤しか使用
出来ず、従って限られた波長の光源しか利用できないと
いう問題を有する。また微細加工用レジスト材料として
これらの樹脂組成物を使用した場合、現像液として有機
溶剤を使用するため膨潤が発生し、微細なパターンを良
好に形成できないといった欠点があった。また、有機溶
剤の使用は環境上も好ましくない。
【0004】一方、上記微細加工用レジスト材料として
は、クレゾールノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレ
ン樹脂とアルコキシメチル化アミノ樹脂及び酸発生剤と
から成る樹脂組成物(特開平4−136860号公報)
が知られる。しかし、この樹脂組成物から形成されたレ
ジストは、耐ドライエッチング性に劣るという欠点を有
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、新規なオルガノシロキサン系高分子
化合物及び幅広い波長の光で露光出来、且つ、酸素障害
を受けず容易に薄膜を形成することが可能な光硬化性樹
脂組成物、並びに耐ドライエッチング性に優れた微細な
パターンを形成することが可能で環境上も好ましいパタ
ーン形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、本発明に記載した発明は、
【0007】
【化2】
【0008】[式中、R1 〜R4 は同一でも異なっても
よい炭素数1〜6の直鎖状、分岐状若しくは環状のアル
キル基又はアリール基を示し、Zは−CH2-又は−C
(CH32 −を示す。また、nは1〜1000の整数
であり、mは0又は1である。]で示される繰り返し単
位を有する重量平均分子量500〜200, 000のオ
ルガノシロキサン系高分子化合物である。
【0009】 本発明者等は、ベース樹脂として上記オ
ルガノシロキサン系高分子化合物[以下、化合物(1)
という場合がある。]を使用すれば、広範囲な酸発生剤
を使用出来、また硬化に際しては酸素障害を受けず、且
つ、現像はアルカリ水溶液でも行えることを見出した。 従って、A)上記高分子化合物(1)、 (B)ホルマリン又はホルマリンーアルコールにより変
性されたアミノ縮合物、 (C)酸発生剤を含有することを特徴とする光硬化性樹
脂組成物においては、幅広い波長の光で露光出来且つ酸
素障害を受けず容易に薄膜を形成させることが可能であ
る。
【0010】 更に、i)上記光硬化性樹脂組成物を
基板上に塗布し、 (ii)フォトマスクを介して波長150〜450nm
の光で露光し、 (iii)現像液にて現像することを特徴とするパター
ン形成方法により、耐ドライエッチング性に優れた微細
なパターンを形成することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれに限定されない。本発明の
オルガノシロキサン系高分子化合物は、下記式
【0012】
【化3】 で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量500
〜200, 000の高分子化合物である。
【0013】上記式中、R1 〜R4 は炭素数1〜6、好
ましくは1〜4の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキ
ル基、又はアリール基を示す。具体的にはR1 〜R4
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、
アリル基、シクロへキシル基、フェニル基等が挙げられ
る。尚、R1 〜R4 は同一でも、異なってもよい。
【0014】上記式中、Zは−CH2 −又は−C(CH
32 −を示す。上記式中、nは1〜1000の整数で
ある。nが1000を越えると、後述のホルマリン又は
ホルマリンーアルコールにより変性されたアミノ縮合物
及び酸発生剤との相溶性が悪化し、充分な光硬化性が得
られなくなる。mは0又は1である。
【0015】本発明の高分子化合物(1)は重量平均分
子量が、500〜200, 000であり、好ましくは
1, 000〜100, 000である。重量平均分子量が
500に満たないと十分な光硬化性が得られず、20
0, 000を越えると後述のホルマリン又はホルマリン
ーアルコールにより変性されたアミノ縮合物及び酸発生
剤との相溶性が悪化する。
【0016】本発明の高分子化合物(1)は、例えば以
下の方法により製造することができる。則ち、それぞれ
式(2)、(3)及び(4)
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】 及び
【0019】
【化6】 で表わされるアリル基を有するフェノール類の1種以上
と、式(5)
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R1 〜R4 及びnは前記と同意
義。)で示されるオルガノヒドロシロキサン類とを、触
媒の存在下に所謂「ハイドロシリレーション」重合反応
を行うことにより、本発明の高分子化合物(1)を製造
することが出来る。
【0022】尚、上記オルガノヒドロシロキサン類
(5)は、例えば相当するオルガノヒドロシロキサンモ
ノマー類を適宜反応条件を設定し脱水縮合反応させるこ
とにより、所望のオリゴマー体又はプレポリマー体とし
て製造することが出来る。
【0023】上記重合反応において、触媒としては例え
ば白金(白金黒を含む。)、ロジウム、パラジウム等の
白金族金属単体;H2 PtCl4 ・nH2 O、H2 Pt
Cl 6 ・nH2 O、NaHPtCl6 ・nH2 O、KH
PtCl6 ・nH2 O、Na2 PtCl6 ・nH2 O、
2 PtCl4 ・nH2 O、PtCl4 ・nH2 O、P
tCl2 、Na2 HPtCl4・nH2 O(式中、nは0
〜6の整数が好ましく、特に0または6が好ましい。)
等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコー
ル変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号公
報);塩化白金酸とオレフィンとの錯体(米国特許第
3,159,601号公報、米国特許第3,159,6
62号公報、米国特許第3,775,452号公報);
白金黒やパラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリ
カ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オ
レフィン錯体;クロロトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ロジウム(所謂ウィルキンソン触媒);塩化白金、
塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン
(特にビニル基含有環状シロキサン)との錯体、等が挙
げられる。
【0024】上記重合反応においては、必要に応じ有機
溶剤を使用してもよい。有機溶剤としては、例えばトル
エン、キシレン等の炭化水素系有機溶剤が好ましい。上
記重合条件として、重合温度は例えば40〜150℃、
特に80〜120℃が好ましい。重合温度が低過ぎると
重合完結まで長時間を要し、逆に重合温度が高過ぎると
触媒が失活して好ましくない。重合時間は重合物の種類
及び量にもよるが、およそ0.5〜10時間、特に0.
5〜5時間以内で終了するのが好ましい。また、重合は
不活性ガス雰囲気下、例えば窒素雰囲気下に行うのが好
ましい。重合系中に酸素及び湿気の介入を防ぐためであ
る。また、オルガノヒドロシロキサン類は副反応である
不均化反応を起こし易く更に、ハイドロシリレーション
反応は一般に発熱反応であるので、オルガノヒドロシロ
キサン類(5)を滴下により加えるのが好ましい。
【0025】本発明の高分子化合物(1)の重量平均分
子量は、上記フェノール類(2)〜(4)のアリル基総
数とオルガノヒドロシロキサン類(5)のヒドロシリル
基総数との比(アリル基総数/ヒドロシリル基総数)を
調整することにより容易に制御することが可能である。
従って上記重合反応組成比において、所望の重量平均分
子量を与える(アリル基総数/ヒドロシリル基総数)比
となるように、上記フェノール類(2)〜(4)とオル
ガノヒドロシロキサン類(5)とを配合すればよい。
【0026】具体的には、本発明の高分子化合物(1)
の重量平均分子量500〜200,000を与える比
(アリル基総数/ヒドロシリル基総数)は、例えば0.
5〜2であり、特に上記比が0.8〜1.2のとき好ま
しい重量平均分子量の高分子化合物(1)を与える。従
って、これらの比となるように、フェノール類(2)〜
(4)とオルガノヒドロシロキサン類(5)とを配合す
ればよい。重合反応終了後、溶剤を使用した場合はこれ
を留去して、本発明のオルガノシロキサン系高分子化合
物(1)を得る。
【0027】本発明の光硬化性樹脂組成物は、(A)オ
ルガノシロキサン系高分子化合物(1)、(B)ホルマ
リン又はホルマリンーアルコールにより変性されたアミ
ノ縮合物、(C)酸発生剤を含有する。
【0028】成分(A)はベース樹脂となるもので、上
記本発明のオルガノシロキサン系高分子化合物(1)を
使用する。成分(B)は、成分(A)と硬化反応を起こ
し硬化物の強度を更に上げるものである。そのような成
分(B)の樹脂としては、分子量が300〜2, 00
0、特に300〜1, 500が好ましい。分子量が30
0に満たないと充分な光硬化性が得られず、2, 000
を越えるとオルガノシロキサン含有高分子化合物との相
溶性が悪化する。尚、成分(B)の樹脂は、一種以上使
用してよい。
【0029】上記成分(B)のホルマリン又はホルマリ
ンーアルコールにより変性されたアミノ縮合物として
は、例えばホルマリン又はホルマリンーアルコールによ
り変性されたメラミン縮合物、又はホルマリン又はホル
マリンーアルコールにより変性された尿素縮合物が好ま
しい。
【0030】上記変性メラミン縮合物の調製は、例えば
先ず公知の方法に従ってメラミンモノマーをホルマリン
でメチロール化して変性し、又はこれを更にアルコール
でアルコキシ化して変性して、下記式(6)で表わされ
る変性メラミンとする。尚、上記アルコールとしては、
低級アルコール、例えば炭素数1〜4のアルコールが好
ましい。
【0031】
【化8】
【0032】(式中、Y1 〜Y6 は同一でも異なっても
よく、メチロール基、炭素数1〜4のアルコキシ基を含
むアルコキシメチル基又は水素原子である。)上記Y1
〜Y6 としては具体的には、メチロール基、メトキシメ
チル、エトキシメチル等のアルコキシメチル基及び水素
原子等が挙げられる。
【0033】上記変性メラミン(6)としては、具体的
にはトリメトキシメチルモノメチロールメラミン、ジメ
トキシメチルモノメチロールメラミン、トリメチロール
メラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシ
メチロールメラミン等が挙げられる。
【0034】次いで、上記変性メラミンモノマー
(6)、又はこの多量体(例えば二量体、三量体等のオ
リゴマー体)を常法に従ってホルムアルデヒドと所望の
分子量になるまで付加縮合重合させて、成分(B)のホ
ルマリン又はホルマリンーアルコールにより変性された
メラミン縮合物が得られる。尚、一種以上の変性メラミ
ン縮合物を成分(B)として使用してよい。
【0035】また、ホルマリン又はホルマリンーアルコ
ールにより変性された尿素縮合物の調製は、例えば公知
の方法に従って所望の分子量の尿素縮合物をホルマリン
でメチロール化して変性し、又はこれを更にアルコール
でアルコキシ化して変性して行ってよい。尚、一種以上
の変性尿素縮合物を成分(B)として使用してよい。上
記変性尿素縮合物の具体例としては、例えばメトキシメ
チル化尿素縮合物、エトキシメチル化尿素縮合物、プロ
ポキシメチル化尿素縮合物等が挙げられる。
【0036】 成分(C)の酸発剤としては、例えば
光照射により酸を発生し、これが硬化触媒となるものが
挙げられる。本発明の樹脂組成物と酸発生剤との相溶性
は優れるため、幅広い酸発生剤を使用することが出来
る。そのような酸発生剤としては、例えばオニウム塩、
ジアゾメタン誘導体、グリオキシム誘導体、β−ケトス
ルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスル
ホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド−
イル−スルホネート誘導体、トリアジン誘導体等が挙げ
られる。上記オニウム塩としては、例えば式(7)
【0037】
【化9】
【0038】(式中、R5 は、置換基を有してもよい炭
素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜12の
アラルキル基を表わし、M+ はヨードニウム又はスルホ
ニウムを表わし、K- は非求核性対向イオンを表わし、
aは2又は3を表わす。)で表わされる化合物が挙げら
れる。
【0039】上記R5 において、アルキル基としては例
えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキ
シル、2−オキソシクロヘキシル、ノルボルニル、アダ
マンチル等の各基が挙げられる。また、アリール基とし
ては例えば、フェニル;o−、m−又はp−メトキシフ
ェニル、エトキシフェニル、m−又はp−tert.ブ
トキシフェニル等のアルコキシフェニル基;2−、3−
または4−メチルフェニル、エチルフェニル、4−te
rt.ブチルフェニル、4−ブチルフェニル、ジメチル
フェニル等のアルキルフェニル基等が挙げられる。ま
た、アラルキル基としては例えば、ベンジル、フェネチ
ル等の各基が挙げられる。
【0040】K- の非求核性対向イオンとしては塩化物
イオン、臭化物イオン等のハライドイオン;トリフレー
ト、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノ
ナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルス
ルホネート;トシレート、ベンゼンスルホネート、4−
フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−
ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスル
ホネート;メシレート、ブタンスルホネート等のアルキ
ルスルホネート等が挙げられる。上記ジアゾメタン誘導
体としては、式(8)
【0041】
【化10】
【0042】(式中、R6 及びR7 は同一でも異なって
もよい、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状
のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜1
2のアリール基若しくはハロゲン化アリール基、又は炭
素数7〜12のアラルキル基を表わす。)で表わされる
化合物が挙げられる。
【0043】上記R6 及びR7 において、アルキル基と
しては例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ア
ミル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニ
ル、アダマンチル等の各基が挙げられる。また、ハロゲ
ン化アルキル基としては、例えばトリフルオロメチル、
1,1,1−トリフルオロエチル、1,1,1−トリク
ロロエチル、ノナフルオロブチル等の各基が挙げられ
る。アリール基としては例えば、フェニル;o−、m−
又はp−メトキシフェニル、エトキシフェニル、m−又
はp−tert.ブトキシフェニル等のアルコキシフェ
ニル基;2−、3−または4−メチルフェニル、エチル
フェニル、4−tert.ブチルフェニル、4−ブチル
フェニル、ジメチルフェニル等のアルキルフェニル基等
が挙げられる。ハロゲン化アリール基としては例えば、
フルオロベンゼン、クロロベンゼン、1,2,3,4,
5−ペンタフルオロベンゼン等の各基が挙げられる。ア
ラルキル基としては例えば、ベンジル、フェネチル等の
各基が挙げられる。上記グリオキシム誘導体としては、
式(8)
【0044】
【化11】
【0045】(式中、R8 〜R10は同一でも異なっても
よい、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状の
アルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12
のアリール基若しくはハロゲン化アリール基、又は炭素
数7〜12のアラルキル基を表わす。また、R9 とR10
とは互いに結合して環状構造を形成していてもよく、環
状構造を形成する場合はR9 とR10は同一でも異なって
もよい炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を
表わす。)で表わされる化合物が挙げられる。
【0046】上記R8 〜R10のアルキル基、ハロゲン化
アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基及びア
ラルキル基としては例えば、上記R6 、R7 で例示した
もの等が挙げられる。上記R9 及びR10のアルキレン基
としては例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブ
チレン及びヘキシレンの各基等が挙げられる。
【0047】具体的には酸発生剤(C)としては、例え
ばトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert.ブ
トキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエン
スルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスル
ホン酸(p−tert.ブトキシフェニル)フェニルヨ
ードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニ
ルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−
tert.ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−ter
t.ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフ
ルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert.ブトキ
シフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸ト
リフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p
−tert.ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウ
ム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert.ブト
キシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンス
ルホン酸トリス(p−tert.ブトキシフェニル)ス
ルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニ
ルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホ
ニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスル
ホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニ
ウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメ
チル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−
トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソ
シクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンス
ルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエン
スルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオ
ロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニ
ウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニ
ルスルホニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニ
ル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェ
ニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート等のオニウム塩;ビス(ベン
ゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンス
ルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジア
ゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメ
タン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビ
ス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(se
c−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロ
ピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルス
ルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスル
ホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)
ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメ
タン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタ
ン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタ
ン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−
ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシル
スルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジア
ゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(t
ert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメ
タン誘導体;ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−
α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエン
スルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o
−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシル
グリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)
−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−
(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペ
ンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンス
ルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−
(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシ
ム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシク
ロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスル
ホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス
−o−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4
−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(メタンス
ルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−
(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリ
オキシム、ビス−o−(1,1,1−トリフルオロエタ
ンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o
−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリ
オキシム、ビス−o−(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(シクロ
ヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビ
ス−o−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオ
キシム、ビス−o−(p−フルオロベンゼンスルホニ
ル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−t
ert.ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグ
リオキシム、ビス−o−(キシレンスルホニル)−α−
ジメチルグリオキシム、ビス−o−(カンファースルホ
ニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘
導体;2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トル
エンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニ
ル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−
ケトスルホン誘導体;ジフェニルジスルホン、ジシクロ
ヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体;p−トルエ
ンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエン
スルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジ
ルスルホネート誘導体;1,2,3−トリス(メタンス
ルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリ
フルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,
3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン
等のスルホン酸エステル誘導体;フタルイミド−イル−
トリフレート、フタルイミド−イル−トシレート、5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−ト
リフレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシ
イミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボキシイミド−イル−n−ブチルスルホネー
ト、N−トリフルオロメチルスルホニルオキシナフチル
イミド等のイミド−イル−スルホネート誘導体等が挙げ
られる。
【0048】特に上記酸発生剤(C)としては、トリフ
ルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ト
リフルオロメタンスルホン酸(p−tert.ブトキシ
フェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタ
ンスルホン酸トリス(p−tert.ブトキシフェニ
ル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニ
ルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−ter
t.ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−
トルエンスルホン酸トリス(p−tert.ブトキシフ
ェニル)スルホニウム等のオニウム塩;ビス(ベンゼン
スルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホ
ニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニ
ル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジア
ゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタ
ン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス
(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(te
rt−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタ
ン誘導体;ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α
−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスル
ホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム
誘導体等が好ましい。
【0049】上記酸発生剤(C)は、一種以上使用する
ことが出来る。則ち、例えば上記オニウム塩(7)は矩
形性向上効果に優れ、ジアゾメタン誘導体(8)及びグ
リオキシム誘導体(9)は定在波低減効果に優れるが、
両者を組合せることによりプロファイルの微調整を行う
ことが可能である。
【0050】本発明の光硬化性樹脂組成物には、必要に
応じ有機溶剤を配合してよい。有機溶剤としては、上記
オルガノシロキサン系高分子化合物(A)、上記ホルマ
リン又はホルマリンーアルコールにより変性されたアミ
ノ縮合物(B)及び酸発生剤(C)が溶解可能な溶剤が
好ましい。
【0051】そのような有機溶剤としては、具体的には
シクロヘキサノン、メチル−2−n.アミルケトン等の
ケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−
メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノー
ル、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール
類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メト
キシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エ
チル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−
ブチル、プロピレングリコール−モノ−tert−ブチ
ルエーテルアセテート等のエステル類等が挙げられ、こ
れらの一種以上を使用することが出来る。
【0052】特に有機溶剤としては、酸発生剤の溶解性
が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、1−エトキシ−2−プロパノールの他、安全溶剤で
あるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、及びその混合溶剤が好ましい。
【0053】その他、本発明の光硬化性樹脂組成物には
上記各成分(A)〜(C)以外に、更に添加成分を配合
してよい。そのような添加成分としては、例えば塗布性
を向上させるために慣用されている界面活性剤を添加す
ることが出来る。界面活性剤としては、非イオン性のも
のが好ましく、例えばフッ素系界面活性剤、具体的には
パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、
フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミ
ンオキサイド及び含フッ素オルガノシロキサン系化合物
等が挙げられる。
【0054】これらは、例えばフロラード「FC−43
0」及び「FC−431」[いずれも住友スリーエム
(株)社製]、サーフロン「S−141」及び「S−1
45」[いずれも旭硝子(株)社製]、ユニダイン「D
S−401」、「DS−403」及び「DS−451」
[いずれもダイキン工業(株)社製]、メガファック
「F−8151」[大日本インキ工業(株)社製]、
「X−70−092」及び「X−70−093」[いず
れも信越化学工業(株)社製]等として市販されてい
る。好ましくは、フロラード「FC−430」[住友ス
リーエム(株)社製]及び「X−70−093」[信越
化学工業(株)社製]である。
【0055】また他の添加成分としては、酸発生剤等の
光吸収効率を向上させるために吸光剤を添加することも
出来る。そのような吸光剤としては例えば、ジアリール
スルホキシド、ジアリールスルホン、9,10−ジメチ
ルアントラセン及び9−フルオレノン、等が挙げられ
る。その他、例えば本発明の光硬化性樹脂組成物をレジ
スト材料等に使用する場合は、レジスト材料等に通常使
用されるその他の任意の添加成分を添加することが出来
る。
【0056】本発明の光硬化性樹脂組成物の組成におい
て、上記ホルマリン又はホルマリンーアルコールにより
変性されたアミノ縮合物(B)の配合量は、上記オルガ
ノシロキサン系高分子化合物(A)100重量部に対し
1〜50重量部、特に1〜30重量部が好ましい。1重
量部未満だと光照射時に充分な硬化性が得られず、逆に
50重量部を越えると光硬化性樹脂組成物中のシロキサ
ン結合の割合が低下し硬化物に十分な本発明効果を発現
させることが出来ない。
【0057】酸発生剤(C)の配合量は、オルガノシロ
キサン系高分子化合物(A)100重量部に対して、
0. 1〜20重量部、特に0. 5〜5重量部が好まし
い。配合量が0. 1重量部に満たないと充分な光硬化性
が得られず、20重量部を越えると酸発生剤自身の光吸
収により厚膜での光硬化性が悪化する。
【0058】有機溶剤の使用量は、全固形分100重量
部に対して、50〜2, 000重量部、特に100〜
1, 000重量部が好ましい。50重量部未満だと上記
各成分(A)〜(C)の相溶性が不十分となり、逆に
2, 000重量部を越えても相溶性にはあまり変化が無
く、また粘度が低くなり過ぎ樹脂の塗布に適さなくな
る。尚、上記添加成分の添加量は、本発明の効果を妨げ
ない範囲で通常量とすることが出来る。
【0059】本発明の光硬化性樹脂組成物の調製は通常
の方法で行ってよい。則ち、上記各成分(A)〜(C)
及び必要に応じ上記有機溶剤及び添加剤等を撹拌混合
し、その後必要に応じ固形分をフィルター等により濾過
して、本発明の光硬化性樹脂組成物が調製される。上記
のようにして調製された本発明の光硬化性樹脂組成物
は、例えば保護被覆膜、絶縁被覆膜、剥離塗料、さらに
は、微細加工用フォトレジスト等の材料として好適に用
いられる。
【0060】上記光硬化性樹脂組成物を用いた本発明の
パターン形成方法においては、先ず(i)上記光硬化性
樹脂組成物を基板上に塗布する。上記基板としては、例
えばシリコンウエーハ、石英基板等であってよい。上記
塗布法としては公知のリソグラフィー技術を採用して行
なうことができる。例えば、ディップ法、スピンコート
法、ロールコート法等の手法により塗布してよい。塗布
量は目的に応じ適宜選択することが出来るが、例えば膜
厚0. 1〜100μmであってよい。
【0061】上記工程(i)の後、光硬化反応を効率的
に行うため必要に応じ予備加熱により溶剤等を予め揮発
させておいてもよい。予備加熱は、例えば40〜140
℃で1〜10分行ってよい。次いで、(ii)フォトマ
スクを介して波長150〜450nmの光で露光して、
硬化させる。上記フォトマスクは、例えば所望のパター
ンをくり貫いたものであってよい。尚、フォトマスクの
材質は上記波長150〜450nmの光を遮蔽するもの
が好ましく、例えばクロム等であってよい。上記波長1
50〜450nmの光としては、例えば放射線発生装置
により発生された種々の波長の光、例えば、g線、i線
等の紫外線光、遠紫外線光(248nm, 198nm) 、電
子線等が挙げられる。露光量は、例えば50〜200m
J/cm2 であってよい。
【0062】上記工程(ii)の後、必要に応じ更に現
像感度を高めるために、硬化後加熱処理してよい。上記
硬化後加熱処理は、例えば40℃〜140℃で0. 5〜
10分間であってよい。上記硬化後、(iii)現像液
にて現像する。現像液としては、従来使用される有機溶
剤系、例えばイソプロピルアルコール等を使用してよ
い。しかし、硬化膜に対し優れた耐ドライエッチング性
を付与し、且つ、微細なパターンを形成させることが出
来、更には環境上も好ましい等の理由から、アルカリ水
溶液が好ましい。上記アルカリ水溶液としては、水酸化
アンモニウム類(例えばテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド等)、アルカリ(又はアルカリ土類)金属水酸
化物(例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)等
の各水溶液が挙げられる。上記アルカリ水溶液の濃度と
しては、例えば1.5〜3.5重量%であってよい。現
像は、通常の方法、例えばパターン硬化物を浸漬するこ
と等により行ってよい。
【0063】その後、必要に応じ洗浄・乾燥等を行い、
所望のパターンを有する硬化膜が得られる。尚、パター
ンの形成方法について上述したが、パターンを形成する
必要のない場合、例えば単なる均一薄膜を形成したい場
合は、上記フォトマスクを使用しない以外は上記パター
ン形成方法で述べたと同様の方法を行えばよい。
【0064】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。オルガノシロキサン系高分子化合物の調製 (実施例1)攪拌器、温度計、窒素置換装置及び還流冷
却器を具備したフラスコ内に、4,4’−(1−メチル
エチリデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノー
ル]61.6g、トルエン60g、塩化白金酸0.1g
を仕込み、80℃に昇温した。その後、このフラスコ中
に1,3−ジヒドロ−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン27gを滴下した。滴下後、100℃で一時
間熟成した後、トルエンを留去した。これらの操作によ
って、84gの固体生成物を得た。
【0065】この生成物は、IRでヒドロシリル基及び
アリル基に由来する吸収ピークを有さず、ハイドロシリ
レーション反応が完結していることが判った。また、1
050cm-1にシロキサン結合に由来する吸収ピークを
有していた。更に、GPCにより分子量を測定すると、
ポリスチレン換算で重量平均分子量18000であっ
た。以上の構造解析の結果、上記固体生成物は以下の式
(10)
【0066】
【化12】 で表わされる繰り返し単位を有するオルガノシロキサン
系高分子化合物であることが判った。
【0067】(実施例2)4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノール]6
1.6g及び1,3−ジヒドロ−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン27gの替わりに、それぞれ3,
3’−ビス(2−プロペニル)−[1,1’−(ビフェ
ニル)−4,4’−ジオール]53.2g及びジヒドロ
シロキサン類としてR1 〜R4 のうち20%がフェニル
基及び80%がメチル基であり且つnが19であるもの
393gを使用した以外は実施例1と同様にして、液状
生成物440gを得た。その後、実施例1と同様の構造
解析を行った結果、上記液状生成物は以下の式(11)
【0068】
【化13】 で表わされる繰り返し単位を有する平均分子量40,0
00のオルガノシロキサン系高分子化合物であることが
判った。
【0069】(実施例3)4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノール]6
1.6g及び1,3−ジヒドロ−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン27gの替わりに、それぞれ4,
4’−メチレンビス[2−(2−プロペニル)フェノー
ル]14g及びnが160のジメチルシロキサン590
gを使用した以外は実施例1と同様にして、液状生成物
594gを得た。その後、実施例1と同様の構造解析を
行った結果、上記液状生成物は以下の式(12)
【0070】
【化14】 で表わされる繰り返し単位を有する平均分子量120,
000のオルガノシロキサン系高分子化合物であること
が判った。
【0071】(比較例1)4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノール]6
1.6g及び1,3−ジヒドロ−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン27gの替わりに、それぞれ4,
4’−メチレンビス[2−(2−プロペニル)フェノー
ル]3g及びnが1200のジメチルシロキサン890
gを使用した以外は実施例1と同様にして、液状生成物
891gを得た。その後、実施例1と同様の構造解析を
行った結果、上記液状生成物は以下の式(13)
【0072】
【化15】 で表わされる繰り返し単位を有する平均分子量280,
000のオルガノシロキサン系高分子化合物であること
が判った。
【0073】光硬化性樹脂組成物の調製及び硬化膜の形
(実施例4)上記実施例1で調製したオルガノシロキサ
ン系高分子化合物(10)、表1に記載したアミノ縮合
物、酸発生剤、有機溶剤及び添加剤を、表1に示す組成
で配合し撹拌混合した後、テフロン製フィルターで固形
分を濾過して、本発明の光硬化性樹脂組成物を得た。
【0074】次いで、3枚のシリコンウエーハ又は石英
基板上に上記光硬化性樹脂組成物を、スピンコート法で
それぞれ膜厚1、10及び50μmとなるように塗布し
た。次いで、溶剤を除去するため80℃で1分間加熱乾
燥させた。その後、上記塗布基板を表1中に記載の波長
の光及び露光量で照射した。照射後、60℃で1分間加
熱しその後冷却した。その後、上記塗布基板をイソプロ
ピルアルコール中に1分間浸漬して、現像を行った。そ
の結果、表1に示す良好な残膜率を有する硬化膜が得ら
れた。
【0075】(実施例5)上記実施例1で調製したオル
ガノシロキサン系高分子化合物(10)、表1に記載し
たアミノ縮合物、酸発生剤、有機溶剤及び添加剤を、表
1に示す組成で配合し撹拌混合した後、テフロン製フィ
ルターで固形分を濾過して、本発明の光硬化性樹脂組成
物を得た。次いで、露光時にストライプパターンを有す
るフォトマスクを使用した以外は上記実施例4と同様に
して、塗布基板を露光した。
【0076】その後、2.38重量%のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド水溶液にて現像を行った。その
結果、未露光部は上記アルカリ水溶液に溶解し、膜厚と
ほぼ同等の線幅のはっきりとしたストライプパターンが
形成された。尚、硬化膜の残膜率は表1に示す通り良好
であった。
【0077】(実施例6、7及び比較例2)上記実施例
1で調製したオルガノシロキサン系高分子化合物(1
0)の替わりにそれぞれ上記実施例2、3及び比較例1
で調製したオルガノシロキサン系高分子化合物(1
1)、(12)及び(13)を使用し、且つ有機溶剤及
び添加剤を使用しなかった以外は上記実施例4と同様に
して、各光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0078】次いで、露光前に各塗布基板を加熱乾燥し
なかった以外は上記実施例4と同様にして、各塗布基板
を露光し、現像した。その結果表1に示すように、比較
例2を除き良好な残膜率を有する硬化膜が得られた。
【0079】
【表1】 尚、上記表1中、各酸発生剤I〜IVは以下の式
【0080】
【化16】
【0081】
【化17】
【0082】
【化18】
【0083】
【化19】 を有する化合物である。また上記表1中、ヘキサメトキ
シメチロールメラミン及びメトキシメチル化尿素縮合物
の分子量はそれぞれ390及び975である。
【0084】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0085】
【発明の効果】本発明の新規なオルガノシロキサン系高
分子化合物を使用することにより、幅広い波長の光で露
光出来且つ酸素障害を受けず容易に薄膜を形成すること
が可能な光硬化性樹脂組成物を製造することが出来る。
更に、耐ドライエッチング性に優れた微細なパターンを
形成することが可能で環境上も好ましいパターン形成方
法を提供することが出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/038 505 G03F 7/038 505 7/075 511 7/075 511 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 Lon J. Mathias an d Charles M. Lewi s,Unexpectedly Rap id Hydrosilation P olymerization of t he Dially Derivati ve of Bisphenol A and 2,6−Dip,Macrom olecules,1993年,26,p. 4070−4071 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/00 - 77/62 C08L 83/00 - 83/16 C08K 3/00 - 13/08 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、R1 〜R4 は同一でも異なってもよい炭素数1
    〜6の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基又はア
    リール基を示し、Zは−CH2-又は−C(CH32−を
    示す。また、nは1〜1000の整数であり、mは0又
    は1である。]で示される繰り返し単位を有する重量平
    均分子量500〜200, 000のオルガノシロキサン
    系高分子化合物を含有する光硬化性樹脂組成物
  2. 【請求項2】 (A)前記オルガノシロキサン系高分子
    化合物、(B)ホルマリン又はホルマリンーアルコール
    により変性されたアミノ縮合物、(C)酸発生剤を含有
    することを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (i)請求項1又は請求項2記載の光硬
    化性樹脂組成物を基板上に塗布し、 (ii)フォトマスクを介して波長150〜450nm
    の光で露光し、 (iii)現像液にて現像することを特徴とするパター
    ン形成方法。
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Lon J. Mathias and Charles M. Lewis,Unexpectedly Rapid Hydrosilation Polymerization of the Dially Derivative of Bisphenol A and 2,6−Dip,Macromolecules,1993年,26,p.4070−4071

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