JP7183939B2 - ポリシロキサン骨格含有ポリマー、感光性樹脂組成物、パターン形成方法、及び光半導体素子の製造方法 - Google Patents
ポリシロキサン骨格含有ポリマー、感光性樹脂組成物、パターン形成方法、及び光半導体素子の製造方法 Download PDFInfo
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Description
1.主鎖にポリシロキサン骨格、シルフェニレン骨格、イソシアヌル酸骨格及びノルボルナン骨格を含み、側鎖にエポキシ基を含むポリマーであって、下記式(A1)~(A4)で表される繰り返し単位を含むものであるポリマー。
2.前記ポリマーからなる膜厚10μmの膜の波長405nmの光の透過率が95%以上である1のポリマー。
3.mが、8~100の整数である1又は2のポリマー。
4.R21及びR22が、水素原子である1~3のいずれかのポリマー。
5.kが、0である1~4のいずれかのポリマー。
6.重量平均分子量が、3,000~500,000である1~5のいずれかのポリマー。
7.(A)1~6のいずれかのポリマー及び(B)光酸発生剤を含む感光性樹脂組成物。
8.(B)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、0.05~20質量部である7の感光性樹脂組成物。
9.更に、(C)カチオン重合性架橋剤を含む7又は8の感光性樹脂組成物。
10.更に、(D)溶剤を含む7~9のいずれかの感光性樹脂組成物。
11.更に、(E)酸化防止剤を含む7~10のいずれかの感光性樹脂組成物。
12.(i)7~11のいずれかの感光性樹脂組成物を用いて基板上に感光性樹脂皮膜を形成する工程、
(ii)前記感光性樹脂皮膜を露光する工程、及び
(iii)前記露光した感光性樹脂皮膜を、現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法。
13.12のパターン形成方法を含む、感光性樹脂皮膜を備える光半導体素子の製造方法。
本発明のポリマーは、主鎖にポリシロキサン骨格、シルフェニレン骨格、イソシアヌル酸骨格及びノルボルナン骨格を含み、側鎖にエポキシ基を含むものである。
本発明のポリマーは、下記式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)ともいう。)と、下記式(2)で表される化合物(以下、化合物(2)ともいう。)と、下記式(3)で表される化合物(以下、化合物(3)ともいう。)と、下記式(4)で表される化合物(以下、化合物(4)ともいう。)とを、金属触媒存在下、付加重合させることにより製造することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)前述したポリシロキサン骨格含有ポリマー及び(B)光酸発生剤を含むものである。(A)成分のポリシロキサン骨格含有ポリマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の光酸発生剤は、光照射によって分解し、酸を発生するものであれば特に限定されないが、波長190~500nmの光を照射することによって酸を発生するものが好ましい。(B)光酸発生剤は、硬化触媒として用いられる。前記光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩、ジアゾメタン誘導体、グリオキシム誘導体、β-ケトスルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスルホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド-イル-スルホネート誘導体、オキシムスルホネート誘導体、イミノスルホネート誘導体、トリアジン誘導体等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に、(C)成分としてカチオン重合性架橋剤を含んでもよい。前記カチオン重合性架橋剤は、(A)成分のエポキシ基とカチオン重合反応を起こし得るもので、パターンの形成を容易になし得るための成分であるとともに、光硬化後の樹脂皮膜の強度を更に上げるものである。
本発明の感光性樹脂組成物は、その塗布性を向上させるために、(D)成分として溶剤を含んでもよい。(D)溶剤としては、前述した(A)~(C)成分、及び後述する(E)成分やその他の各種添加剤を溶解することができるものであれば、特に限定されない。
本発明の感光性樹脂組成物は、添加剤として酸化防止剤を含んでもよい。酸化防止剤を含むことで、耐熱性を向上させることができる。前記酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、前述した各成分以外に、その他の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、例えば、塗布性を向上させるために慣用されている界面活性剤が挙げられる。
本発明のパターン形成方法は、前記感光性樹脂組成物を用いるものであり、
(i)前述した感光性樹脂組成物を用いて基板上に感光性樹脂皮膜を形成する工程、
(ii)前記感光性樹脂皮膜を露光する工程、及び
(iii)前記露光した感光性樹脂皮膜を、現像液を用いて現像する工程
を含むものである。この方法により微細パターンを得ることができる。
前記感光性樹脂組成物を用いて前記方法によって微細なパターン形成を行うことで、光半導体素子を製造することができる。また、前記感光性樹脂組成物から得られる皮膜は、透明性、耐光性及び耐熱性に優れ、該皮膜を備える光半導体素子は、発光ダイオード等の発光素子、フォトダイオード、光学センサー、CMOSイメージセンサー等の受光素子、光導波路等の光伝送デバイス等の光学デバイスに好適に用いられる。前記皮膜は、波長405nmの光の透過率が92%以上であることが好ましく、96%以上であることがより好ましく、98%以上であることが特に好ましい。
(1)ポリマーの合成
[実施例1-1]ポリマー1の合成
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)26.5g(0.10モル)及び化合物(S-3a)108.9g(0.90モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)184.3g(0.95モル)及び化合物(S-2b)9.3g(0.05モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー1を得た(シロキサン単位含有率19.9質量%)。ポリマー1のMwは、15,000であった。なお、ポリマー1は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)238.5g(0.90モル)及び化合物(S-3a)12.1g(0.10モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)184.3g(0.95モル)及び化合物(S-2b)79.3g(0.05モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー2を得た(シロキサン単位含有率15.4質量%)。ポリマー2のMwは、7,000であった。なお、ポリマー2は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)132.5g(0.50モル)及び化合物(S-3a)60.5g(0.50モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)38.8g(0.20モル)及び化合物(S-2b)1,268.0g(0.80モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー3を得た(シロキサン単位含有率84.5質量%)。ポリマー3のMwは、180,000であった。なお、ポリマー3は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)159.0g(0.60モル)及び化合物(S-3a)48.4g(0.40モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)155.2g(0.80モル)及び化合物(S-2a)604.0g(0.20モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー4を得た(シロキサン単位含有率62.5質量%)。ポリマー4のMwは、100,000であった。なお、ポリマー4は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)79.5g(0.30モル)及び化合物(S-3a)84.7g(0.70モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)174.6g(0.90モル)及び化合物(S-2a)302.0g(0.10モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー5を得た(シロキサン単位含有率47.1質量%)。ポリマー5のMwは、60,000であった。なお、ポリマー5は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)132.5g(0.50モル)及び化合物(S-3a)60.5g(0.50モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)174.6g(0.90モル)及び化合物(S-2a)302.0g(0.10モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー6を得た(シロキサン単位含有率45.1質量%)。ポリマー6のMwは、40,000であった。なお、ポリマー6は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)238.5g(0.90モル)及び化合物(S-3b)16.2g(0.10モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)184.3g(0.95モル)及び化合物(S-2b)79.3g(0.05モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー7を得た(シロキサン単位含有率15.3質量%)。ポリマー7のMwは、7,000であった。なお、ポリマー7は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)159.0g(0.60モル)及び化合物(S-3b)64.8g(0.40モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)155.2g(0.80モル)及び化合物(S-2a)604.0g(0.20モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、ポリマー8を得た(シロキサン単位含有率61.4質量%)。ポリマー8のMwは、100,000であった。なお、ポリマー8は、1H-NMR(Bruker社製)により、繰り返し単位A1~A4を含むポリマーであることを確認した。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)212.0g(0.80モル)及び化合物(S-6)86.0g(0.20モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)184.3g(0.95モル)及び化合物(S-2b)79.3g(0.05モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー1を得た(シロキサン単位含有率14.1質量%)。比較ポリマー1のMwは、8,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)212.0g(0.80モル)及び化合物(S-5)78.4g(0.20モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)38.8g(0.20モル)及び化合物(S-2b)1,268.0g(0.80モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー2を得た(シロキサン単位含有率79.4質量%)。比較ポリマー2のMwは、85,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-3a)96.8g(0.80モル)及び化合物(S-6)86.0g(0.20モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)174.6g(0.90モル)及び化合物(S-2b)158.5g(0.10モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー3を得た(シロキサン単位含有率30.7質量%)。比較ポリマー3のMwは、21,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-3a)96.8g(0.80モル)及び化合物(S-5)78.4g(0.20モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)174.6g(0.90モル)及び化合物(S-2a)302.0g(0.10モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー4を得た(シロキサン単位含有率46.3質量%)。比較ポリマー4のMwは、53,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-6)215.0g(0.50モル)及び化合物(S-5)196.0g(0.50モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)135.8g(0.70モル)及び化合物(S-2a)906.0g(0.30モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー5を得た(シロキサン単位含有率62.4質量%)。比較ポリマー5のMwは、93,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-6)430.0g(1.00モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)155.2g(0.80モル)及び化合物(S-2a)604.0g(0.20モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー6を得た(シロキサン単位含有率50.8質量%)。比較ポリマー6のMwは、67,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-5)392.0g(1.00モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)155.2g(0.80モル)及び化合物(S-2a)604.0g(0.20モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー7を得た(シロキサン単位含有率52.5質量%)。比較ポリマー7のMwは、100,000であった。
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lフラスコに、化合物(S-4)265.0g(1.00モル)を加えた後、トルエン2,000gを加え、70℃に加熱した。その後、塩化白金酸トルエン溶液(白金濃度0.5質量%)1.0gを投入し、化合物(S-1)155.2g(0.80モル)及び化合物(S-2a)604.0g(0.20モル)を1時間かけて滴下した(ヒドロシリル基の合計/炭素-炭素二重結合の合計=1/1(モル比))。滴下終了後、100℃まで加熱して6時間熟成した後、反応溶液からトルエンを減圧留去して、比較ポリマー8を得た(シロキサン単位含有率59.0質量%)。比較ポリマー8のMwは、70,000であった。
(2)光透過性試験
[実施例2-1~2-8]
ポリマー1~8を、それぞれ、シクロペンタノンに濃度が50質量%になるように溶解し、樹脂溶液を調製した。各樹脂溶液を、それぞれガラスウエハー上に塗布し、60℃で30分間、更に窒素雰囲気下、190℃の温度で2時間加熱し、樹脂皮膜(厚さ10μm)を作製した。得られた皮膜について、分光光度計U-3900H((株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて、波長405nmの光透過率を測定した。結果を表1に示す。
[実施例3-1~3-10、比較例2-1~2-19]
(1)感光性樹脂組成物の調製
下記表3~5に示した組成になるように、(A)成分としてポリマー1、3、5~8、比較ポリマー1~8、(B)成分として光酸発生剤B-1、B-2、(C)成分として架橋剤C-1、C-2、C-3、(D)成分の溶剤としてシクロペンタノン(CP)、(E)成分の酸化防止剤としてE-1、E-2を混合し、その後攪拌、溶解した後、テフロン(登録商標)製0.2μmフィルターで精密濾過を行って、感光性樹脂組成物を調製した。
ヘキサメチルジシラザンでプライム処理された8インチシリコンウエハー上に、スピンコーターを使用して、10μmの膜厚で各感光性樹脂組成物をコートした。組成物から溶剤を除去するため、ウエハーをホットプレートにのせ、110℃で3分間加熱し、乾燥させた。得られた感光性樹脂皮膜に対してラインアンドスペースパターン及びコンタクトホールパターンを形成するためにマスクを介し、365nmの露光条件でコンタクトアライナ型露光装置を使用して露光した。光照射後、ホットプレートにより120℃で3分間PEBを行った後冷却し、前記ウエハーをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)にて300秒間スプレー現像を行い、パターンを形成した。
8インチガラスウエハー上に、スピンコーターを使用して、20μmの膜厚で各感光性樹脂組成物をコートした。組成物から溶剤を除去するため、ガラスウエハーをホットプレートにのせ、110℃で3分間加熱し、乾燥させた。ガラスウエハーに塗布した組成物全面に対して、マスクを介さず、ズース・マイクロテック社のマスクアライナーMA8を用い、高圧水銀灯(波長360nm)を光源とする光を照射したのち、PEBを行い、PGMEAに浸漬した。この操作後に残った皮膜を更に190℃のオーブンで2時間加熱し、皮膜を得た。この皮膜について、分光光度計U-3900H((株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて、波長405nmの光の透過率を測定した。結果を表9~11に示す。
(3)光透過性試験1と同じ方法で得られたガラスウエハー上の皮膜からなるサンプルに150℃のオーブン中で、405nm、1Wのレーザーを当て続けて、初期を100%とした時の経時による波長405nmでの2,000時間後の光透過率の変化を調べた。結果を表12~14に示す。
(3)光透過性試験1と同じ方法で得られた感光性樹脂皮膜付きウエハーを、ダイシングブレードを備えるダイシングソー(DAD685、DISCO社製、スピンドル回転数は40,000rpm、切断速度は20mm/sec)を使用して切断し、10mm×10mm角の試験片を得た。得られた試験片(各10片づつ)をヒートサイクル試験(-25℃で10分間保持、125℃で10分間保持を2,000サイクル繰り返した。)に供し、ヒートサイクル試験後の樹脂皮膜のウエハーからの剥離状態、クラックの有無を確認した。全く剥離・クラックを生じなかったものを良好、1つでも剥離を生じたものを剥離、1つでもクラックが生じたものをクラックとした。結果を表15~17に示す。
スピンコートにより各感光性樹脂組成物を塗布し、全面露光及びPEBを行ったシリコンウエハーの試験片を用意し、試験前の質量を測定した。その後、試験片を150℃に加熱したオーブンに2,000時間放置したのち、試験片を取り出し、試験後の質量を測定した。試験後質量変化率が0.5質量%未満だった場合を良好、質量変化率が0.5質量%以上だった場合を不良として判定した。結果を表18~20に示す。
Claims (13)
- 主鎖にポリシロキサン骨格、シルフェニレン骨格、イソシアヌル酸骨格及びノルボルナン骨格を含み、側鎖にエポキシ基を含むポリマーであって、下記式(A1)~(A4)で表される繰り返し単位を含むものであるポリマー。
- 前記ポリマーからなる膜厚10μmの膜の波長405nmの光の透過率が95%以上である請求項1記載のポリマー。
- mが、8~100の整数である請求項1又は2記載のポリマー。
- R21及びR22が、水素原子である請求項1~3のいずれか1項記載のポリマー。
- kが、0である請求項1~4のいずれか1項記載のポリマー。
- 重量平均分子量が、3,000~500,000である請求項1~5のいずれか1項記載のポリマー。
- (A)請求項1~6のいずれか1項記載のポリマー及び(B)光酸発生剤を含む感光性樹脂組成物。
- (B)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、0.05~20質量部である請求項7記載の感光性樹脂組成物。
- 更に、(C)カチオン重合性架橋剤を含む請求項7又は8記載の感光性樹脂組成物。
- 更に、(D)溶剤を含む請求項7~9のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- 更に、(E)酸化防止剤を含む請求項7~10のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
- (i)請求項7~11のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物を用いて基板上に感光性樹脂皮膜を形成する工程、
(ii)前記感光性樹脂皮膜を露光する工程、及び
(iii)前記露光した感光性樹脂皮膜を、現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法。 - 請求項12記載のパターン形成方法を含む、感光性樹脂皮膜を備える光半導体素子の製造方法。
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