JP3492722B2 - 放電用電極基材 - Google Patents

放電用電極基材

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JP3492722B2
JP3492722B2 JP12341293A JP12341293A JP3492722B2 JP 3492722 B2 JP3492722 B2 JP 3492722B2 JP 12341293 A JP12341293 A JP 12341293A JP 12341293 A JP12341293 A JP 12341293A JP 3492722 B2 JP3492722 B2 JP 3492722B2
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sheet
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機の感光体帯電装
置、電気集塵装置、或いはエレクトレット処理装置など
に使用できる放電用電極基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から複写機の感光体帯電装置の電極
として、コロトロンなどのワイヤーが用いられていた。
しかしながら、このようなワイヤーを使用すると、4〜
8キロボルトの高電圧を印加して放電させる必要がある
ため、トナー、紙粉及びほこりなどが静電気的に付着し
やすく、使用するにつれて、放電が不均一になるなど、
放電性の低下が大きいという問題があった。また、これ
らワイヤーからの放電性を上げるために、このワイヤー
を取り囲むようにシールド電極を設けるのが一般的であ
るが、このシールド電極にも放電するため、感光体への
実際の放電電流は5〜30%程度と低く、放電効率の点
でも問題があった。更に、前述のように、高電圧を印加
するため、電源が大型化することに加えて、ワイヤーを
取り囲むようにシールド電極を設ける必要があるため、
これら電極関連の占めるスペースが広く、複写機を小型
化できないという問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するためになされたものであり、放電性の低下が小
さく、均一に効率良く放電でき、省スペース化できる放
電用電極基材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の放電用電極基材
(以下、電極基材ということがある)は、被帯電物と離
して設置する放電用電極に用いられる、次式より求めら
れる繊維端部数が20万個/cm 3 以上である電子共役
系ポリマーにより導電性を付与した導電性繊維シート
(植毛したものを除く) ただし、Mは繊維シートの目付(g/cm Dは繊維シートの厚さ(cm) ρは繊維の比重 Sは繊維の断面積(cm Lは繊維長(cm)を表す。 および、被帯電物と離して設置する放電用電極に用いら
れる、植毛したものである繊維シートであって、次式よ
り求められる繊維端部数が20万個/cm 3 以上である
電子共役系ポリマーにより導電性を付与した導電性繊維
シート1cm当りに相当する繊維数が端数を有する場
繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2+A 1cm当りに相当する繊維数が端数のない場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2 ただし、Aは1cm 当りの植毛数(本/cm Bは1cm当りに相当する繊維数の整数部 からなる。
【0005】
【作用】本発明の電極基材は、被帯電物と離して設置す
る放電用電極に用いられる、次式より求められる繊維端
部数が20万個/cm 3 以上である電子共役系ポリマー
により導電性を付与した導電性繊維シート(植毛したも
のを除く) ただし、Mは繊維シートの目付(g/cm Dは繊維シートの厚さ(cm) ρは繊維の比重 Sは繊維の断面積(cm Lは繊維長(cm)を表す。 および、被帯電物と離して設置する放電用電極に用いら
れる、植毛したものである繊維シートであって、次式よ
り求められる繊維端部数が20万個/cm 3 以上である
電子共役系ポリマーにより導電性を付与した導電性繊維
シート 1cm当りに相当する繊維数が端数を有する場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2+A 1cm当りに相当する繊維数が端数のない場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2 ただし、Aは1cm 当りの植毛数(本/cm Bは1cm当りに相当する繊維数の整数部 であり、 被帯電物に対して作用できる繊維端部数が多い
ため、均一に放電し、しかも低電圧で放電でき、トナ
ー、紙粉及びほこりなどが静電気的に付着しにくいの
で、放電性の低下が小さい。また、シールド電極を使用
しなくても容易に放電し、電極基材と近接する被帯電物
に放電するため、放電効率も優れている。このように、
本発明の電極基材は、低電圧で容易に放電を生じるた
め、電源を小型化でき、しかもシールド電極を設ける必
要もないので、省スペース化できるものである。
【0006】本発明の導電性繊維シートは電子共役系ポ
リマーにより導電加工した繊維をシート状に形成したも
のでも良いし、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機
繊維、植物繊維、動物繊維、鉱物繊維などの繊維から繊
維シートを形成した後、この繊維シートを電子共役系ポ
リマーにより導電加工して得られるものであっても良
い。以下、後者の繊維シートを電子共役系ポリマーによ
導電加工して導電性繊維シートを得る場合をもとに説
明する。
【0007】これら繊維の繊維径は14μm以下、より
好ましくは10μm以下であると、より放電しやすいの
で好適に使用できるが、繊維径が0.1μm未満である
と、耐久性に劣るので、0.1μm以上、より好ましくは
1μm以上であるのが好ましい。なお、この範囲の繊維
径を有する繊維は、機械的および/または化学的処理を
施すことにより繊維を分割する方法によっても得ること
ができる。
【0008】この繊維の繊維径は繊維断面において最も
長く採ることのできる直線の長さをいう。例えば、繊維
断面が楕円形の場合には長軸の長さであり、繊維断面が
三角形の場合には最も長い辺の長さであり、四角形の場
合には対角線の長い方の長さといった具合である。ま
た、様々な繊維径をもった繊維が混在する場合には、各
々の繊維の数量比率によって平均した値を繊維径とい
う。例えば、繊維径20μmの繊維70%と繊維径10
μmの繊維30%の混在した繊維シートの繊維径は、1
7(=20×0.7+10×0.3)μmである。
【0009】前述の分割できる繊維としては、例えば、
一成分中に他成分を島状に配置した断面をもつ海島型繊
維、異なる成分を交互に層状に積層した断面をもつ多重
バイメタル型繊維、或いは一成分を他成分中に放射状に
配した断面をもつ菊花型繊維がある。この分割可能な繊
維を構成する樹脂成分の組み合わせとして、例えば、ポ
リアミド系樹脂とポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂とポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂とポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂とポリアクリロ
ニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂とポリアクリロニト
リル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂とポリアクリロニト
リル系樹脂などがある。
【0010】以上のような繊維が使用されるが、導電性
繊維を使用して繊維シートを形成すれば、本発明の電極
基材となり、導電性のない繊維を使用する場合には、繊
維シートを形成した後に導電加工することにより、本発
明の電極基材となる。
【0011】この繊維シートが繊維端部数を多く有する
不織布や植毛布であると、被帯電物に対して多くの繊維
が作用でき、均一に放電しやすいため、好適に使用でき
る。
【0012】この不織布の製造方法としては、例えば、
カード法、エアレイ法、湿式法などにより得られる繊維
ウエブを、水流又はニードルを作用させることにより繊
維同士を絡合する方法、接着剤により結合する方法、構
成繊維の融着により結合する方法などがある。これらの
中でも、湿式法によって得られた繊維ウエブを水流で絡
合した不織布は、繊維が均一に配置しており、しかも密
度が大きく、繊維端部数が多いため、好適に使用でき
る。なお、前述の分割できる繊維を使用すると、水流或
いはニードルパンチによって繊維同士を絡合すると同時
に、繊維を分割できるという、製造工程上の利点があ
る。
【0013】以上のようにして得られた繊維シートのう
ち、導電性のない繊維を使用した場合、繊維シートに導
電加工して電極基材を得る。本発明の電極基材は表面抵
抗が1×100〜1×109Ω/□であるのが好ましい。
表面抵抗が1×100Ω/□未満であると、部分的に火
花放電が生じやすく、均一に安定した放電が生じにく
く、表面抵抗が1×109Ω/□を越えると、高電圧を
印加させる必要が生じるため、トナー、紙粉やほこりな
どを付着しやすく、放電性が低下するばかりでなく、仮
に電極基材に欠陥がある場合や異物が付着していた場合
には、火花放電が生じる可能性があるためである。より
好ましい表面抵抗は1×102〜1×106Ω/□であ
り、最も好ましい表面抵抗は1×102〜1×104Ω/
□である。
【0014】繊維シート又は繊維の導電加工方法は、電
子共役系ポリマーによる被覆処理などがある。電子共役
系ポリマーによる被覆処理は、得られる導電性繊維シー
トの表面抵抗を前記の範囲内の値にすることが容易であ
るため、好適に使用できる。
【0015】この電子共役系ポリマーにより導電性を付
与する方法としては、例えば、塩化鉄(III)、塩化銅
(II)などの酸化剤を含む溶液を、繊維シート又は繊維
に含浸した後、モノマーに接触させることにより重合さ
せる方法がある。また、モノマーとの接触方法は、モノ
マーが液体状態の場合、酸化剤の付着した繊維シート又
は繊維にモノマーを含浸したり、塗布したり、スプレー
すれば良く、モノマーが気体状態の場合、モノマーで充
填した容器内に、酸化剤の付着した繊維シート又は繊維
を載置すれば良い。
【0016】この重合させるモノマーとしては、例え
ば、ピロール、アセチレン、ベンゼン、アニリン、フェ
ニルアセチレン、フラン、チオフェン、インドール及び
これらモノマーの誘導体などがある。これらの中でも、
ピロールは導電性、重合性に優れ、均一に導電性を付与
できるため、特に好適に使用できる。
【0017】以上のようにして得られた導電性繊維シー
トの繊維端部数は20万個/cm3以上である必要があ
る。繊維端部数が20万個/cm3未満であると放電し
にくいため、高電圧を印加する必要があったり、放電し
ても、被帯電物を均一に帯電できないためである。より
好ましくは、50万個/cm3以上であり、最も好まし
くは、100万個/cm3以上である。なお、この繊維
端部数とは1cm3あたりにおける繊維の端部個数であ
り、1本の繊維は両端に2個の端部を有していることに
なる。
【0018】この繊維端部数は、導電性繊維シート1c
3における総繊維長を、構成する繊維の長さで除して
求めた繊維本数を、2倍することにより得ることができ
る。例えば、繊維シート(植毛したものを除く)を導電
加工した導電性繊維シート(植毛したものを除く)の場
合、下記の式により求めることができる。 式中、Mは繊維シートの目付(g/cm)、Dは繊維シ
ートの厚さ(cm)、ρは繊維の比重、Sは繊維の断面積
(cm)、Lは繊維長(cm)を表す。
【0019】なお、繊維シートが複数種類の繊維からな
る場合には、その重量比率によって目付を分配して、各
々の繊維に関して繊維端部数を計算し、その和を繊維端
部数を計算する。例えば、目付50g/m、厚さ5mmの
繊維シートを構成する繊維が、比重1.38、繊維半径
3μm、繊維長5mmのポリエステル繊維40重量%と、
比重1.14、繊維半径4μm、繊維長10mmのポリアミ
ド繊維60重量%とからなる場合、繊維端部数は、0.
005×2×0.4/{0.5×π×1.38×(3×1
-42×0.5}+0.005×2×0.6/{0.5×
π×1.14×(4×10-42×1.0}=41,000
+21,000=62,000となる。
【0020】また、繊維シートが植毛したものである場
合には、1cm当りの植毛数に、1cm当りに相当す
る繊維数の2倍を乗じた数を繊維端部数とする。例え
ば、1cm当りの植毛数が2万で、繊維長が0.5mm
である場合には、1cm当りに相当する繊維数は20
(=1/0.05)本であるので、繊維端部数は80万
(=20,000×20×2)個/cm3となる。また、
1cm当りの植毛数が2万で、繊維長が0.8mmであ
る場合には、1cm当りに相当する繊維数は12.5
(=1/0.08)本であるので、繊維端部数は、50
万(=20,000×12×2+20,000)個/cm
3となる。このように、1cm当りに相当する繊維数が
端数を有する場合には、繊維の一方の端部のみが放電に
関与できるとする。
【0021】本発明の電極基材は、例えば複写機の感光
体帯電装置、電気集塵装置、或いはエレクトレット処理
装置などに使用できる。なお、本発明の電極基材を使用
する際には、例えば、シート状、ロール状、糸状などに
加工した形態、或いは金属ロールなどの導電性基材に貼
り合わせた形態で電極を形成する。
【0022】このように形成された電極は被帯電物とギ
ャップを設けて設置し、直流電圧、サイン波、矩形波、
パルス波などの交流電圧、或いはこの直流電圧と交流電
圧との重畳電圧を印加する。なお、重畳電圧を印加する
場合には、この電極に直流を印加した時の放電開始電圧
の2倍以上であり、火花放電開始電圧以下の範囲内にピ
ーク値を設定するのが好ましい。この重畳電圧のピーク
値が放電開始電圧の2倍未満であると、例えば、感光体
の帯電が不足し、反転現像系においては、全体的にトナ
ーが多く付き過ぎて黒班点が多く、鮮明な画像が得にく
く、他方、火花放電開始電圧を越えると、感光体の帯電
が多くなり過ぎ、反転現像系においては、全体的にトナ
ーが少なくなり過ぎて白抜き点が多く、鮮明な画像が得
にくいためである。
【0023】なお、電極に直流を印加した時の放電開始
電圧とは、電極を被帯電物とギャップを設けて設置し
て、徐々に直流電圧を上げていった時の、被帯電物に初
めて電流が流れた時の電圧をいい、火花放電開始電圧と
は、同様に設置した電極に直流電圧を印加していき、被
帯電物に流れる電流が急激に増大する時の電圧をいう。
そのため、これら放電開始電圧及び火花放電開始電圧は
使用する電極によって変化するが、本発明の電極基材を
使用した電極は、低電圧で放電を開始し、低電圧で火花
放電を開始するため、放電性の低下が小さく、放電効率
にも優れている。なお、低電圧で放電するため、オゾン
の発生量も極めて少なく、感光体や周辺部品を酸化劣化
させたり、人体への悪影響が少ないという利点もある。
【0024】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。なお、表面抵抗
は表面抵抗計(三菱油化(株)製、ロレスタAP)を使
用し、四端子法により測定した値である。
【0025】
【実施例】(実施例1) ポリエステル繊維(繊維径3.2μm、繊維長5mm、比重
1.38)100%を湿式法により繊維ウエブを形成し
た後、水圧95kg/cmの水流により絡合し、目付10
0g/m、厚さ0.6mmの不織布を得た。この不織布に
30%濃度の塩化鉄(III)を含浸した後、ピロール溶
液を蒸発させたピロールモノマーガスに接触させ、3.
5g/mのポリピロールで被覆して、表面抵抗1.3×
102Ω/□の電極基材を得た。この電極基材の繊維端
部数は、600万個/cm3であった。
【0026】(実施例2) ポリエステル成分(比重1.38、70重量%)を主体
とし、このポリエステル成分を繊維の軸から放射状に伸
びるポリアミド成分(比重1.14、30重量%)によ
り8区分に分離した断面が菊花型の繊維(繊度2デニー
ル、繊維長9.5mm)100%を、カーディングして繊
維ウエブとした後、水圧95kg/cmの水流により絡合
し、目付85g/m、厚さ0.68mmの不織布を得た。
この不織布の繊維径は電子顕微鏡写真をもとに測定した
値で、ポリエステル成分は平均8.3μmで、このポリア
ミド成分は平均13.3μmであり、平均繊維径は8.9
μmであった。また、ポリエステル成分の断面積は2.4
×10-7cmであり、ポリアミド成分の断面積は6.8
×10-7cmであった。その後、この不織布を実施例
1と全く同様にして、不織布全体を3.0g/mのポリ
ピロールで被覆し、表面抵抗6.0×102Ω/□の電極
基材を得た。この電極基材の繊維端部数は、66万個/
cm3であった。
【0027】(実施例3) 繊維長が38mmである以外は実施例2と同じ菊花型の繊
維100%を、カーディングして繊維ウエブとした後、
水圧95kg/cmの水流により絡合し、目付85g/
、厚さ0.45mmの不織布を得た。その後、この不
織布を実施例1と全く同様にして、不織布全体を3.0g
/mのポリピロールで被覆し、表面抵抗2.0×102
Ω/□の電極基材を得た。この電極基材の繊維端部数
は、25万個/cm3であった。
【0028】(比較例1) ポリエステル繊維(繊維径12.4μm、繊維長38mm、
比重1.38)100%をカーディングして繊維ウエブ
とした後、水圧95kg/cmの水流により絡合し、目付
80g/m、厚さ0.8mmの不織布を得た。その後、こ
の不織布を実施例1と全く同様にして、不織布全体を
3.0g/mのポリピロールで被覆し、表面抵抗4.1×
102Ω/□の電極基材を得た。この電極基材の繊維端
部数は3万個/cm3であった。
【0029】(比較例2) 比較例1と同じ繊維から、同様にして繊維ウエブを得た
後、熱圧着して、目付52g/m、厚さ0.12mmの不
織布を得た。その後、この不織布を実施例1と全く同様
にして、不織布全体を2.0g/mのポリピロールで被
覆し、表面抵抗3.2×102Ω/□の電極基材を得た。
この電極基材の繊維端部数14万個/cm3であった。
【0030】(比較例3) マイクロスパンボンド法により得た、平均繊維径2.5
μmの6ナイロン(比重1.14)からなる繊維ウエブ
を、水圧95kg/cmの水流により絡合し、目付90g/
、厚さ0.48mmの不織布を得た。なお、繊維径は
電子顕微鏡写真をもとに、10点の平均を計算した値で
ある。その後、この不織布を実施例1と全く同様にし
て、3.0g/mのポリピロールで被覆し、表面抵抗3.
0×103Ω/□の電極基材を得た。この電極基材の繊
維端部数は0であった。
【0031】(比較例4) 比較例3と同じ繊維ウエブを全面的に熱圧着して、目付
90g/m、厚さ0.43mmの不織布を得た。その後、
この不織布を実施例1と全く同様にして、3.0g/m
のポリピロールで被覆し、表面抵抗3.0×102Ω/□
の電極基材を得た。この電極基材の繊維端部数は0であ
った。
【0032】(比較例5) 繊維径6μmのアクリルフィラメント糸(比重1.14)
を使用した、目付120g/m、厚さ0.2mmの斜文織
物を、実施例1と全く同様にして、2.0g/mのポリ
ピロールで被覆し、表面抵抗5.0×104Ω/□の電極
基材を得た。この電極基材の繊維端部数は0であった。
【0033】(帯電試験) 実施例1〜3及び比較例1〜5の電極基材を直径8mmの
金属ロールシャフトに平巻きして電極を作成し、感光ド
ラムと0.5mmだけ離して、レーザービームプリンター
に設置した。このプリンターに、−1キロボルトの直流
電圧を印加して画像を形成させ、この画像の優劣を目視
により判定した。この結果は表1に示すように、本発明
の電極基材は低電圧でも放電が均一に生じ、感光ドラム
を均一に帯電できることがわかる。
【0034】
【表1】 評価:印字部での白抜き点及び下地の黒斑点が全くない ・・A 印字部での白抜き点及び下地の黒斑点がほとんどない ・・B 印字部での白抜き点及び下地の黒斑点がややあるが、判読できる・・C 印字部での白抜き点及び下地の黒斑点が多く、判読しずらい ・・D 印字部での白抜き点及び下地の黒斑点が多く、判読できない ・・E
【0035】
【発明の効果】本発明の放電用電極基材は被帯電物と離
して設置する放電用電極に用いられる、次式より求めら
れる繊維端部数が20万個/cm 3 以上である電子共役
系ポリマーにより導電性を付与した導電性繊維シート
(植毛したものを除く) ただし、Mは繊維シートの目付(g/cm Dは繊維シートの厚さ(cm) ρは繊維の比重 Sは繊維の断面積(cm Lは繊維長(cm)を表す。 および、被帯電物と離して設置する放電用電極に用いら
れる、植毛したものである繊維シートであって、次式よ
り求められる繊維端部数が20万個/cm 3 以上である
電子共役系ポリマーにより導電性を付与した導電性繊維
シート 1cm当りに相当する繊維数が端数を有する場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2+A 1cm当りに相当する繊維数が端数のない場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2 ただし、Aは1cm 当りの植毛数(本/cm Bは1cm当りに相当する繊維数の整数部 からなるため、被帯電物に対して作用できる繊維が多い
ため、均一に放電でき、しかも低電圧で放電するため、
放電性の低下が少なく、放電効率にも優れ、装置を小型
化することのできるものである。更に、低電圧で容易に
放電するため、オゾンの発生量も少なく、感光体や周辺
部品を酸化劣化させることもなく、人体への悪影響も少
ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168174(JP,A) 特開 昭62−168172(JP,A) 特開 昭57−185455(JP,A) 特開 昭57−64754(JP,A) 特開 平4−36999(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 19/00 H05F 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被帯電物と離して設置する放電用電極に用
    いられる、次式より求められる繊維端部数が20万個/
    cm3以上である電子共役系ポリマーにより導電性を付
    与した導電性繊維シート(植毛したものを除く)からな
    ることを特徴とする、放電用電極基材。 ただし、Mは繊維シートの目付(g/cm Dは繊維シートの厚さ(cm) ρは繊維の比重 Sは繊維の断面積(cm Lは繊維長(cm)を表す。
  2. 【請求項2】被帯電物と離して設置する放電用電極に用
    いられる、植毛したものである繊維シートであって、次
    式より求められる繊維端部数が20万個/cm 3 以上で
    ある電子共役系ポリマーにより導電性を付与した導電性
    繊維シートからなることを特徴とする放電用電極基材。 1cm当りに相当する繊維数が端数を有する場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2+A 1cm当りに相当する繊維数が端数のない場合 繊維端部数(個/cm 3 )=A×B×2 ただし、Aは1cm 当りの植毛数(本/cm Bは1cm当りに相当する繊維数の整数部
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