JPH03137212A

JPH03137212A - クリーニングブラシ用原繊

Info

Publication number: JPH03137212A
Application number: JP27775889A
Authority: JP
Inventors: Hidenobu Tsutsumi; 英伸堤; Takao Osagawa; 長川　孝夫; Yasuhiro Ogawa; 康弘小川; Sei Yoshimoto; 吉本　聖
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1989-10-24
Filing date: 1989-10-24
Publication date: 1991-06-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、電子写真式複写機、レーザープリンターなど
の電子写真方式を利用した画像形成装置において、像担
持体（感光体）表面の残存トナーを除去する静電式クリ
ーニングブラシに使用しうる導電性複合繊維に関するも
のである。

（従来の技術）一般に電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミ
リなどの画像形成装置では、光導電性の感光体表面に帯
電、露光によって静電潜像を形成し、この静電潜像にト
ナーを静電的に付着させて現像し、得られたトナー像を
記録用紙に転写、定着して像を可視化す。転写を終えた
あとの感光体表面には、未転写のトナーが残存している
ためクリーニング装置によって清掃・除去を行い、上述
と同様の操作を繰り返し、連続的に画像を形成している
。

このクリーニング装置には従来、動物の毛、再生セルロ
ース系繊維及びポリオレフィン系の合成繊維などを植毛
したクリーニングブラシが使われ、ブラシを像担持体に
接触させながら回転させ、ブラシ毛の機械的な掻き取り
力によって感光体表面の残存トナーを除去していた。し
かし、感光層のトナーを完全に取り除くためにブラシで
強く感光層を摩擦すると、感光層が帯電し、トナーが逆
に付着したり、摩擦により感光層が損傷したりする。

このため、近年、導電性繊維を植毛したブラシに残存ト
ナーと逆極性のバイアス電圧を印加し、静電引力で残存
トナーを除去するクリーニング装置が使用されるように
なってきた。

このようなりリーニング装置に使用される導電性繊維と
しては、カーボンブランクなどの導電性粒子を含有せし
めた導電性繊維（特公昭５６４０３４９号公報）やカー
ボンブランク含有導電性レーヨン再生セルロース系繊維
（特開昭６１７５８１号公報）が提案され、使用されて
いる。

（発明が解決しようとする問題点）導電性繊維を用いた静電引力によるクリーニング方法で
は、長時間安定したクリーニング性を得るためには、画
像形成装置内のいかなる温湿度条件下においてもブラシ
毛の電気抵抗が一定であることが必要である。例えば、
高湿度下において繊維が水分を吸収し電気抵抗が低くな
るとブラシ毛から感光体に放電が生じ、感光体を損傷し
たり、トナーが逆帯電しクリーニングが不完全となるな
どの障害が発生する。また、低湿度下での電気抵抗の増
加はブラシ毛の先端にトナーを静電吸着させ得る電圧が
加わらなくなり感光体表面の残存トナーがクリーニング
できなくなるなどの弊害が生ずる。しかし、上述の導電
性再生セルロース系繊維では、吸水しやすいため高湿度
下で電気抵抗が著しく低くなり上述のクリーニング不良
を生じやすい欠点を有している。一方、特公昭５６４０
３４９記載の導電性繊維は、湿度による導電性変化は少
ないものの繊維自体の導電性が高いため、体積抵抗率の
低いトナー、例えばＩＱＩＯΩＣｍ以下のものは、導電
性繊維からトナーに電荷が注入され、トナーの電荷が中
和または逆極性となり、クリーニング不良を生ずる場合
がある。

この解決策として、導電性繊維の先端部分をテフロン系
樹脂やウレタン系樹脂などの絶縁材で被覆する方法が提
案されているが（特開昭６Ｏ−１７０８７８）、製造工
程が増えるためコスト高となる欠点を有している。

このため、本発明者らは上述のごとき問題を解決すべく
鋭意研究を進めた結果、いかなる環境条件下においても
電気抵抗が変化せず、体積抵抗率が１０１０Ωｃ−ｍ以
下のトナーでも容易にクリーニングできるクリーニング
ブラシ用の導電性繊維を発明した。

（問題を解決するための手段）すなわち、本発明は導電性微粒子と熱可塑性ポリマーか
らなる導電層と繊維形成性ポリマーからなる保護層とが
接合されてなる複合繊維において、体積抵抗率が１０８
〜１０′２Ωｃｍであり、かつ電子写真式画像形成装置
のクリーニングブラシ用原繊に用いることを特徴とする
導電性複合繊維である。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明では導電性微粒子として、カーボンブランク、金
属粉、導電性金属酸化物など通常の導電性粒子が用いら
れる。粒子の導電性は体積抵抗率１０−’〜１０６Ωｃ
ｍのものが適し、粒径は感光体の摩耗損傷を防止するた
めには２．０μｍ以下のものが好ましく、さらに好まし
くは１．０μｍ以下、最も好ましくは０．５μｍ以下で
ある。

本発明では、導電性微粒子を含有する熱可塑性ポリマー
及び繊維形成性ポリマーとしては飽和水分率が小さいポ
リマーを選ぶことが好ましい。吸水し導電性や曲げ弾性
などの物性値が変化して、ブラシ毛がへたったり、電気
抵抗値が高くなったりしてクリーニング不良を生ずるこ
とがあるからである。このような吸水率の低いポリマー
としては、例えば、１１−ナイロン、１２−ナイロンな
どの炭素数が１０以上の長鎖長ポリアミド類、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリエ
チレンテレフタレート、ボリブチレンチレフタレートな
どの芳香族ポリエステル類及びアクリル系ポリマーなど
が挙げられる。

一方、導電性微粒子を含有する熱可塑性ポリマーと繊維
形成性ポリマーの組合せは、延伸などによる剥離を防止
するという点から同種または近似のポリマー同士の組合
せが望ましいが、両者のどちらか一方に相互親和性改善
剤を添加することによって接着性が改善されれば異種ポ
リマーであっても充分使用し得る。

導電性性粒子の熱可塑性ポリマーへの混合率は、導電性
粒子の導電性や粒径によっても異なるが多くの場合、１
０〜３０体積％が最適である。３０体積％以上高濃度に
混入すると導電性が高くなりすぎ本発明の体積抵抗率１
０８〜１０１２Ωｃｍの導電性繊維が製造できなくなる
。一方濃度が１０体積％以下では濃度が低ずぎるため導
電性が発現しない場合が多く好ましくない。

導電成分、保護成分、複合繊維の断面形状及びそれらの
複合形態について第１図〜第８図にその一例を示した。

繊維の断面形状は円形でも非円形でもよいが、繊維表面
に鋭角的な粗面を有しているものは感光体の摩耗損傷を
防く士にも好ましくない。また、一般に感光体表面上の
残存トナーを静電的に回収するためには、繊維表面に導
電成分が露出していることが好ましい。この場合、繊維
表面に占める導電成分の割合は１０％以上である。

また、導電粒子を混入したポリマーは可紡性に乏しいた
め、繊維断面に占める導電成分の割合は５０％以下が好
ましい。第２図〜第８図はこれらの条件を満たすものの
例である。

さて、電子写真画像形成装置のクリーニングブラシ用と
して導電性繊維に必要な導電性は、感光体、トナーの種
類によっても異なるが、多くの場合体積抵抗率１０１１
〜１０′２Ωｃｍであることが必要である。すなわち、
体積抵抗率が１０１２Ωｃｍ以上となると、これをクリ
ーニングブラシに用いた場合、感光体とクリーニングブ
ラシの摩擦によって感光体が帯電し、感光体に残存する
トナーが逆に付着し、クリーニング不良となり、良好な
画像が得られない。一方、体積抵抗率が１０″Ωｃｍ以
下となると、これをクリーニングブラシに用いた場合、
体積抵抗率１０１０Ωｃｍ以下のトナーを使用した画像
形成装置では、トナーが逆帯電したり、クリーニングブ
ラシから感光体へ放電が生じたりして、クリーニングが
できなくなるなどの障害が生ずる。

（実施例）以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。

実施例１導電性カーボンブラック１５体積％、１２ナイロン８４
，５体積％、アミド系ワックス（分散剤）０．５体積％
を熔融混合して得た導電性ポリマーをＣＰＩとする。こ
のＣＰＩの体積抵抗率は１．３×１０４Ωｃｍであった
。ポリマーＣＰＩと通常の１２ナイロンを複合比率（導
電層：保護層の体積比）１：４で第３図のような複合構
造に複合し、２７０°Ｃ１直径Ｑ、　’１５　ｍ　ｍの
オリフィスより紡出し、冷却、オイリングしつつ紡速６
００ｍｍ／ｍｉｎで巻取り、さらに８０°Ｃの熱ローラ
ー上で２．６倍に延伸し、３００デニール１５０フイラ
メンＩ−（単糸６デニール）の糸Ｙ１を得た。延伸糸Ｙ
】の体積抵抗率は７．４×１０９Ωｃｍであった。

また、比較のため、以下の３糸を製造した。

＋１１　　カーボンブランク２７．５体積％、１２ナイ
ロン７２体積％、アミド系ワックス０．５体積％を溶融
混合した導電性ポリマーＣＰ２を用い」二連と同様な方
法で紡糸、延伸を行い、３００デニール１５０フイラメ
ント糸Ｙ２を製造した。ポリマーＣＰ２と延伸糸Ｙ２の
体積抵抗率は、それぞれ１．１　ｘ　１．　Ｏ’　　５
．２　ｘ　Ｉ　Ｏ’　０ｃｍであった。

（２）　　カーボンブランクを１０体積％分散混合し３
００デニール１５０フイラメントのレーヨン糸Ｙ３を製
造した。糸Ｙ３の２５℃、６０％ＲＨでの体積抵抗率は
４．３×１０９Ωｃｍｃｍであった。

（３）　　糸Ｙ１、Ｙ２と同一の紡糸、延伸条件で３０
０デニール１５０フイラメン１−の１２ナイロン単独糸
Ｙ４を製造した。糸Ｙ４の２５゛Ｃ１６０％ＲＨでの体
積抵抗率は２．７　Ｘ　ｌ　０９ｃｍであった。

０これらの糸を用い、パイル長５　ｍ　ｍ、パイル密度１
００，０００本／ｉｎ２のクリーニング用ブラシを作成
し、体積抵抗率１０７ΩＣｍのトナーを用い、印加電圧
３００■で温湿度を変化させたときのコピー画面の汚れ
程度（クリーニング性能）を調べたところ、第１表に示
す結果を得た。

第　　１　　表汚れの程度　○：汚れなし、△：汚れわずかあり、×：
汚れが著しい第１表から明らかなように、カーボンブランクを含有す
るレーヨンＹ３は低湿度、高湿度下でクリーニング不良
を生じた。また、体積抵抗率が１０”Ωｃｍ以下の糸Ｙ
２や１ＱＩ２Ωｃｍ以上の糸Ｙ４は、いかなる温湿度条
件下でもクリーニング不良であった。これに対し、本発
明の導電性複合繊維は、いずれの温湿度雰囲気下でも良
好なりリーニング性が得られた。

（発明の効果）本発明の導電性複合繊維は、温湿度依存ゼず一定の電気
抵抗を有しかつ体積抵抗率が高いため、静電式のクリー
ニングブラシに使用した場合、あらゆる温湿度雰囲気下
でも安定したクリーニング性能を有し、かつ体積抵抗率
が１０１０Ωｃｍ以下のトナーなど、トナーの種類に依
存しないクリーニング性能が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第８図は、本発明に使用し得る導電性複合繊
維の横断面図である。図中、１は導電層、２は保護層を
示す。第１図第２閏第　３　閏第４図第５図第６図第７図第８０ン・

Claims

【特許請求の範囲】

（１）導電性微粒子と熱可塑性ポリマーからなる導電層
と繊維形成性ポリマーからなる保護層とが接合されてな
る複合繊維において、体積抵抗率が１０＾８〜１０＾１
＾２Ωｃｍであり、かつ電子写真式画像形成装置のクリ
ーニングブラシ用原繊に用いることを特徴とする導電性
複合繊維。
（２）導電層、保護層が１１−ナイロン、１２−ナイロ
ンなどの炭素数１０以上の長鎖長のポリアミド、ポリオ
レフィン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル系のポ
リマー群から選ばれた１種または２種のポリマーからな
る特許請求の範囲第１項記載の導電性複合繊維。
（３）導電性複合繊維表面積に占める導電層表面積の割
合が１０％以上である特許請求の範囲第１項記載の導電
性複合繊維。