JP3491272B2 - 伸縮性布地の縫製方法 - Google Patents
伸縮性布地の縫製方法Info
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- A41—WEARING APPAREL
- A41D—OUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
- A41D27/00—Details of garments or of their making
- A41D27/24—Hems; Seams
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Sewing Machines And Sewing (AREA)
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Details Of Garments (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮性布地の縫製
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、米国特許第557970
9号や特開平8−299627号に開示されているよう
に、ライクラ(Lycra)(エ・イ・デュポン・ド・
ヌムール・アンド・カンパニー(E.I. Du Pont de Nemo
urs & Co. )社製。商品名。)のようなスパンデック
ス、即ち伸縮性糸により織られた伸縮性布地(以下、
「ライクラ地」という。)や一般に“フリース(fleec
e)”と呼ばれるポーラテック(POLATEC)(モールデン
(MALDEN)社製。商品名。)のようなニット織物で作ら
れた伸縮性布地(以下、「フリース地」という。)同士
を縫製する方法が知られている。これらの方法によれ
ば、図10(a)〜11(c)に示されるように、先
ず、縫製完了後に裏側になる面がそれぞれ外側に位置
し、縫製完了後に表側になる面同士が互いに対面するよ
うに2枚の布地(伸縮性布地)90,91をその縫製部
側の一端を揃えて重ね合わせる。次に、その端部92を
その端部92の辺縁93に沿ってロックミシンまたはイ
ンターロックミシンにより設けた1番目のステッチ94
(ロックミシンステッチ)に沿って最初に縫い合わせ
(図10(a))、次にその縫い合わせ部で、端部92
を挟み込む(被覆する)ように、2枚の布地90,91
を外側に折り返し(図10(b))、折り返された布地
90,91上で、その端部92の辺縁93の外側でしか
も辺縁93に接しない位置に施された2番目のステッチ
(保持ステッチ)95に沿って縫い合わせる(図10
(c))。この方法によれば、縫製部にいわゆるパッカ
リングが生ずることなく、また1番目のステッチに使用
した糸の糸切れの心配もない。
9号や特開平8−299627号に開示されているよう
に、ライクラ(Lycra)(エ・イ・デュポン・ド・
ヌムール・アンド・カンパニー(E.I. Du Pont de Nemo
urs & Co. )社製。商品名。)のようなスパンデック
ス、即ち伸縮性糸により織られた伸縮性布地(以下、
「ライクラ地」という。)や一般に“フリース(fleec
e)”と呼ばれるポーラテック(POLATEC)(モールデン
(MALDEN)社製。商品名。)のようなニット織物で作ら
れた伸縮性布地(以下、「フリース地」という。)同士
を縫製する方法が知られている。これらの方法によれ
ば、図10(a)〜11(c)に示されるように、先
ず、縫製完了後に裏側になる面がそれぞれ外側に位置
し、縫製完了後に表側になる面同士が互いに対面するよ
うに2枚の布地(伸縮性布地)90,91をその縫製部
側の一端を揃えて重ね合わせる。次に、その端部92を
その端部92の辺縁93に沿ってロックミシンまたはイ
ンターロックミシンにより設けた1番目のステッチ94
(ロックミシンステッチ)に沿って最初に縫い合わせ
(図10(a))、次にその縫い合わせ部で、端部92
を挟み込む(被覆する)ように、2枚の布地90,91
を外側に折り返し(図10(b))、折り返された布地
90,91上で、その端部92の辺縁93の外側でしか
も辺縁93に接しない位置に施された2番目のステッチ
(保持ステッチ)95に沿って縫い合わせる(図10
(c))。この方法によれば、縫製部にいわゆるパッカ
リングが生ずることなく、また1番目のステッチに使用
した糸の糸切れの心配もない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法により伸縮性布地を縫製すると、布地が伸縮性を有す
るため伸びてしまい、縫製が難しく、また、フリース地
のような伸縮性布地では起毛処理が施されているため布
地の復元力が弱く、伸びて変形した布地は、そのまま元
に戻らず、更には、縫製後の縫い合わせ部がモコモコ
(厚ぼったくてデコボコしてしまう状態)したり、また
ヨレヨレになったりして見栄えが悪いということが分か
った。また、この方法では、襟やパッチポケット用部材
等の縫製は特に難しく、襟を作る場合、伸縮性布地で作
ると襟が寝てしまい、非伸縮性布地を用い毛芯を入れて
縫製した場合の様な立体的な襟返りがうまく実現でき
ず、見栄えが悪い。その結果、従来の縫製方法では、フ
リース地やリブ編み又はニット地のような伸縮性布地か
らは、アウトドアー用のジャケットやパーカの類しか作
ることができず、立体感のある襟返りや型くずれのしな
いパッチポケットが必須であるビジネス用やフォーマル
用のスーツやコートの類は作ることができない。
法により伸縮性布地を縫製すると、布地が伸縮性を有す
るため伸びてしまい、縫製が難しく、また、フリース地
のような伸縮性布地では起毛処理が施されているため布
地の復元力が弱く、伸びて変形した布地は、そのまま元
に戻らず、更には、縫製後の縫い合わせ部がモコモコ
(厚ぼったくてデコボコしてしまう状態)したり、また
ヨレヨレになったりして見栄えが悪いということが分か
った。また、この方法では、襟やパッチポケット用部材
等の縫製は特に難しく、襟を作る場合、伸縮性布地で作
ると襟が寝てしまい、非伸縮性布地を用い毛芯を入れて
縫製した場合の様な立体的な襟返りがうまく実現でき
ず、見栄えが悪い。その結果、従来の縫製方法では、フ
リース地やリブ編み又はニット地のような伸縮性布地か
らは、アウトドアー用のジャケットやパーカの類しか作
ることができず、立体感のある襟返りや型くずれのしな
いパッチポケットが必須であるビジネス用やフォーマル
用のスーツやコートの類は作ることができない。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑
み、型くずれすることなく縫製部で布地の伸縮性を維持
しながら、伸縮性布地からビジネス用やフォーマル用の
スーツやジャケットを作ることができる伸縮性布地の縫
製方法を提供することにある。本発明のもう一つの目的
は、伸縮性布地から、縫い合わせ部がモコモコしたりヨ
レヨレしたりすることなく、立体的な襟返し、パッチポ
ケット、ダーツ等を縫製することができる上記伸縮性布
地の縫製方法を提供することにある。さらに、本発明の
目的は、伸縮性布地の辺縁が実質的に伸縮しないで縫製
できる伸縮性布地の縫製方法を提供することにある。以
上に述べた本発明の目的及び特徴以外の目的及び特徴は
以下の記載から明かである。
み、型くずれすることなく縫製部で布地の伸縮性を維持
しながら、伸縮性布地からビジネス用やフォーマル用の
スーツやジャケットを作ることができる伸縮性布地の縫
製方法を提供することにある。本発明のもう一つの目的
は、伸縮性布地から、縫い合わせ部がモコモコしたりヨ
レヨレしたりすることなく、立体的な襟返し、パッチポ
ケット、ダーツ等を縫製することができる上記伸縮性布
地の縫製方法を提供することにある。さらに、本発明の
目的は、伸縮性布地の辺縁が実質的に伸縮しないで縫製
できる伸縮性布地の縫製方法を提供することにある。以
上に述べた本発明の目的及び特徴以外の目的及び特徴は
以下の記載から明かである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、建造
物にも土台や骨組みがあり、それにより形を維持し、強
度を増し、その結果寿命が長くなる、という点に着目し
た。即ち、衣類等の縫製部にも建造物に於ける土台又は
骨組みの様な役目を果たす‘モノ’を入れて縫製すれ
ば、伸縮性のある布地を用いても、‘伸び’によるモコ
モコやヨレヨレがなくなり、きちっとした形を維持でき
る衣類を作製することができるのではないかと考えた。
その場合、本発明者は、土台又は骨組みとなる‘モノ’
をどのようなものにすれば良いのかいろいろと試行錯誤
した結果、ついに本発明を完成させるに至った。即ち、
本発明の方法は、伸縮性布地を縫製する際、2枚の伸縮
性布地に、土台または骨組みとなる、伸縮性の糸から作
られた1枚の布片を加えて一緒に縫製する点、また、2
枚の伸縮性布地のそれぞれに接着芯地が貼付され、それ
らに、土台または骨組みとなる、伸縮性の糸から作られ
た1枚の布片を加えて一緒に縫製する点、さらには1枚
の伸縮性布地と、土台となる、伸縮性の糸で作られた1
枚の布片とを一緒に縫製する点にそれぞれ特徴を有す
る。
物にも土台や骨組みがあり、それにより形を維持し、強
度を増し、その結果寿命が長くなる、という点に着目し
た。即ち、衣類等の縫製部にも建造物に於ける土台又は
骨組みの様な役目を果たす‘モノ’を入れて縫製すれ
ば、伸縮性のある布地を用いても、‘伸び’によるモコ
モコやヨレヨレがなくなり、きちっとした形を維持でき
る衣類を作製することができるのではないかと考えた。
その場合、本発明者は、土台又は骨組みとなる‘モノ’
をどのようなものにすれば良いのかいろいろと試行錯誤
した結果、ついに本発明を完成させるに至った。即ち、
本発明の方法は、伸縮性布地を縫製する際、2枚の伸縮
性布地に、土台または骨組みとなる、伸縮性の糸から作
られた1枚の布片を加えて一緒に縫製する点、また、2
枚の伸縮性布地のそれぞれに接着芯地が貼付され、それ
らに、土台または骨組みとなる、伸縮性の糸から作られ
た1枚の布片を加えて一緒に縫製する点、さらには1枚
の伸縮性布地と、土台となる、伸縮性の糸で作られた1
枚の布片とを一緒に縫製する点にそれぞれ特徴を有す
る。
【0006】まず、2枚の伸縮性布地(以下、単に「布
地」という。)と縫製部の骨組み又は土台となる、伸縮
性の糸で作られた1枚の布片(以下、単に「伸縮性土台
片」という。)を重ね合わせる。この場合、2枚の布地
は、最初に、縫い合わされて折り返されたときそれぞれ
表側に来る面同士を、各布地の縫製部側の一端を揃えて
重ね合わせる。更にその上又は下側に1枚の伸縮性土台
片を、その一方の端を前記2枚の布地の一端と揃えて重
ね合わせ、重ね合わされた2枚の布地と1枚の伸縮性土
台片とからなる端部の辺縁に沿ってロックミシンまたは
インターロックミシンを用いて1番目のステッチを形成
し、その端部を縫い合わせる。次に、重ね合わされた2
枚の布地を、その2枚の布地の内側に1枚の伸縮性土台
片を抱き込むような状態で、1番目のステッチを施した
端部を間に挟み込んで、1番目のステッチで外側に折り
返す。次に、折り返された2枚の布地上で、1番目のス
テッチを施した端部の辺縁に沿って、しかも辺縁の外側
で辺縁に接しない位置に2番目のステッチを保持ステッ
チとして形成することにより、2枚の布地を縫い合わせ
る。このとき、2枚の布地の内側に入った伸縮性土台片
が縫製部の骨組み又は土台の役目を果たす。
地」という。)と縫製部の骨組み又は土台となる、伸縮
性の糸で作られた1枚の布片(以下、単に「伸縮性土台
片」という。)を重ね合わせる。この場合、2枚の布地
は、最初に、縫い合わされて折り返されたときそれぞれ
表側に来る面同士を、各布地の縫製部側の一端を揃えて
重ね合わせる。更にその上又は下側に1枚の伸縮性土台
片を、その一方の端を前記2枚の布地の一端と揃えて重
ね合わせ、重ね合わされた2枚の布地と1枚の伸縮性土
台片とからなる端部の辺縁に沿ってロックミシンまたは
インターロックミシンを用いて1番目のステッチを形成
し、その端部を縫い合わせる。次に、重ね合わされた2
枚の布地を、その2枚の布地の内側に1枚の伸縮性土台
片を抱き込むような状態で、1番目のステッチを施した
端部を間に挟み込んで、1番目のステッチで外側に折り
返す。次に、折り返された2枚の布地上で、1番目のス
テッチを施した端部の辺縁に沿って、しかも辺縁の外側
で辺縁に接しない位置に2番目のステッチを保持ステッ
チとして形成することにより、2枚の布地を縫い合わせ
る。このとき、2枚の布地の内側に入った伸縮性土台片
が縫製部の骨組み又は土台の役目を果たす。
【0007】本発明では、上記方法に関連し、2枚の布
地のそれぞれに1枚の伸縮性の接着芯地(以下、単に
「接着芯地」という。)が貼付されている布地を上記と
同様の方法により縫製する。即ち、まず、それぞれ縫い
合わされたときに内側に来る側に接着芯地が貼付された
2枚の布地(以下、単に「接着芯地付き布地」とい
う。)を縫製部側の一端を揃えて、縫い合わされて折り
返されたときそれぞれ表側に来る面同士を互いに重ね合
わせる。次に、重ね合わされた2枚の接着芯地付き布地
の上又は下側に土台となる1枚の伸縮性土台片をその一
端を前記2枚の接着芯地付き布地の一端と揃えて重ね合
わせ、2枚の接着芯地付き布地と1枚の伸縮性土台片と
からなる端部の辺縁にロックミシンまたはインターロッ
クミシンによる1番目のステッチを形成し、その端部を
縫い合わせる。次に、前記重ね合わされた2枚の接着芯
地付き布地を、そのいずれか1枚の内側に1枚の伸縮性
土台片を抱き込むような状態で、1番目のステッチを施
した前記端部をその内側に挟み込んで、1番目のステッ
チで外側に折り返す。最後に、前記折り返された2枚の
接着芯地付き布地上で、1番目のステッチを施した前記
端部の辺縁に沿い、前記端部の辺縁の外側で且つ端部の
辺縁と接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチ
として形成することにより、2枚の接着芯地付き布地を
縫い合わせる。この場合の、伸縮性土台片の役割は、上
の場合同様、2枚の接着芯地付き布地の内側に入って縫
製部の骨組み又は土台の役目を果たすことにある。
地のそれぞれに1枚の伸縮性の接着芯地(以下、単に
「接着芯地」という。)が貼付されている布地を上記と
同様の方法により縫製する。即ち、まず、それぞれ縫い
合わされたときに内側に来る側に接着芯地が貼付された
2枚の布地(以下、単に「接着芯地付き布地」とい
う。)を縫製部側の一端を揃えて、縫い合わされて折り
返されたときそれぞれ表側に来る面同士を互いに重ね合
わせる。次に、重ね合わされた2枚の接着芯地付き布地
の上又は下側に土台となる1枚の伸縮性土台片をその一
端を前記2枚の接着芯地付き布地の一端と揃えて重ね合
わせ、2枚の接着芯地付き布地と1枚の伸縮性土台片と
からなる端部の辺縁にロックミシンまたはインターロッ
クミシンによる1番目のステッチを形成し、その端部を
縫い合わせる。次に、前記重ね合わされた2枚の接着芯
地付き布地を、そのいずれか1枚の内側に1枚の伸縮性
土台片を抱き込むような状態で、1番目のステッチを施
した前記端部をその内側に挟み込んで、1番目のステッ
チで外側に折り返す。最後に、前記折り返された2枚の
接着芯地付き布地上で、1番目のステッチを施した前記
端部の辺縁に沿い、前記端部の辺縁の外側で且つ端部の
辺縁と接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチ
として形成することにより、2枚の接着芯地付き布地を
縫い合わせる。この場合の、伸縮性土台片の役割は、上
の場合同様、2枚の接着芯地付き布地の内側に入って縫
製部の骨組み又は土台の役目を果たすことにある。
【0008】また、本発明では、2枚の布地と1枚の伸
縮性土台片を用いて、2枚の布地を‘繋ぎ合わせる’方
法を開示する。即ち、まず、2枚の布地と1枚の伸縮性
土台片を重ね合わせる。この場合、2枚の布地はそれら
の一端を揃え、縫い合わされて折り返されたときそれぞ
れ表側に来る面同士を互いに重ね合わせる。次に、伸縮
性土台片を、その一端を前記2枚の布地の一端と揃えて
重ね合わせる。この場合、伸縮性土台片は、重ね合わさ
れた2枚の布地の上下いずれの側に重ねても良い。次
に、この重ね合わされた2枚の布地及び1枚の伸縮性土
台片とからなる端部の辺縁に沿ってロックミシンまたは
インターロックミシンにより1番目のステッチを形成
し、その端部を縫い合わせる。その後、この2枚の布地
の内、伸縮性土台片と接しない側の1枚の布地とこの伸
縮性土台片とを、1番目のステッチで縫い合わされた端
部をその内側に挟み込むように、1番目のステッチで外
側に折り返す。その後で、折り返された1枚の布地と1
枚の伸縮性土台片上で、1番目のステッチで縫い合わさ
れた端部の辺縁に沿い、端部の辺縁の外側で且つ端部の
辺縁に接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチ
として形成することにより、2枚の布地を縫い合わせ
る。この場合も、伸縮性土台片は、2枚の布地の接続部
を補強し、やはり骨組み又は土台としての役目を果た
す。
縮性土台片を用いて、2枚の布地を‘繋ぎ合わせる’方
法を開示する。即ち、まず、2枚の布地と1枚の伸縮性
土台片を重ね合わせる。この場合、2枚の布地はそれら
の一端を揃え、縫い合わされて折り返されたときそれぞ
れ表側に来る面同士を互いに重ね合わせる。次に、伸縮
性土台片を、その一端を前記2枚の布地の一端と揃えて
重ね合わせる。この場合、伸縮性土台片は、重ね合わさ
れた2枚の布地の上下いずれの側に重ねても良い。次
に、この重ね合わされた2枚の布地及び1枚の伸縮性土
台片とからなる端部の辺縁に沿ってロックミシンまたは
インターロックミシンにより1番目のステッチを形成
し、その端部を縫い合わせる。その後、この2枚の布地
の内、伸縮性土台片と接しない側の1枚の布地とこの伸
縮性土台片とを、1番目のステッチで縫い合わされた端
部をその内側に挟み込むように、1番目のステッチで外
側に折り返す。その後で、折り返された1枚の布地と1
枚の伸縮性土台片上で、1番目のステッチで縫い合わさ
れた端部の辺縁に沿い、端部の辺縁の外側で且つ端部の
辺縁に接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチ
として形成することにより、2枚の布地を縫い合わせ
る。この場合も、伸縮性土台片は、2枚の布地の接続部
を補強し、やはり骨組み又は土台としての役目を果た
す。
【0009】以上の他、本発明では、更に、1枚の布地
と1枚の伸縮性土台片とを縫い合わせる方法を開示す
る。即ち、まず、1枚の布地の縫い合わされて表側に来
る面の上に1枚の伸縮性土台片を、その一端を前記1枚
の布地の一端と揃えて重ね合わせる。次にこの布地と伸
縮性土台片とからなる端部の辺縁にロックミシンまたは
インターロックミシンにより1番目のステッチを形成
し、1枚の布地と1枚の伸縮性土台片とをその端部で縫
い合わせる。次に、この布地と伸縮性土台片を、この布
地と伸縮性土台片とからなる端部を挟み込む様に、1番
目のステッチで折り返す。ここで、折り返された布地及
び伸縮性土台片上で、1番目のステッチで縫い合わされ
た端部の辺縁に沿い、端部の辺縁の外側でかつ端部の辺
縁と接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチと
して形成することにより、1枚の布地と1枚の伸縮性土
台片とを縫い合わせる。この場合の伸縮性土台片は、縫
製部にあって、縫製されて出来上がった形状を維持する
役目を果たす。
と1枚の伸縮性土台片とを縫い合わせる方法を開示す
る。即ち、まず、1枚の布地の縫い合わされて表側に来
る面の上に1枚の伸縮性土台片を、その一端を前記1枚
の布地の一端と揃えて重ね合わせる。次にこの布地と伸
縮性土台片とからなる端部の辺縁にロックミシンまたは
インターロックミシンにより1番目のステッチを形成
し、1枚の布地と1枚の伸縮性土台片とをその端部で縫
い合わせる。次に、この布地と伸縮性土台片を、この布
地と伸縮性土台片とからなる端部を挟み込む様に、1番
目のステッチで折り返す。ここで、折り返された布地及
び伸縮性土台片上で、1番目のステッチで縫い合わされ
た端部の辺縁に沿い、端部の辺縁の外側でかつ端部の辺
縁と接しない位置に2番目のステッチを保持ステッチと
して形成することにより、1枚の布地と1枚の伸縮性土
台片とを縫い合わせる。この場合の伸縮性土台片は、縫
製部にあって、縫製されて出来上がった形状を維持する
役目を果たす。
【0010】更に、本発明の布地を縫製する方法では、
縫製部において土台又は骨組みとしての役割を果たす、
矩形の伸縮性土台片の長さが布地(主布地)の長さより
も短くなるように、布地及び伸縮性土台片を準備する。
ここで、伸縮性土台片を引き伸ばし、布地上に、両者の
それぞれの一端を一直線に揃えて重ね合わせ、両者の端
部に、その辺縁に沿って1番目のステッチを形成する。
次に、布地及び伸縮性土台片を一体として一緒に少なく
とも一度、布地の間に挟み込む様に折り返し、折り返し
部を形成する。その後で、保持ステッチとしての2番目
のステッチを折り返し部に形成する。その結果、布地
は、折り返し部で実質的に伸縮性を有さない。この伸縮
性を有しない折り返し部は襟やシャツの縁に有効であ
る。
縫製部において土台又は骨組みとしての役割を果たす、
矩形の伸縮性土台片の長さが布地(主布地)の長さより
も短くなるように、布地及び伸縮性土台片を準備する。
ここで、伸縮性土台片を引き伸ばし、布地上に、両者の
それぞれの一端を一直線に揃えて重ね合わせ、両者の端
部に、その辺縁に沿って1番目のステッチを形成する。
次に、布地及び伸縮性土台片を一体として一緒に少なく
とも一度、布地の間に挟み込む様に折り返し、折り返し
部を形成する。その後で、保持ステッチとしての2番目
のステッチを折り返し部に形成する。その結果、布地
は、折り返し部で実質的に伸縮性を有さない。この伸縮
性を有しない折り返し部は襟やシャツの縁に有効であ
る。
【0011】本発明の方法において、衿等を縫製する場
合には、伸縮性土台片は予め接着剤を用いて布地と接着
しておいても良い。こうすることで、縫製が一層容易に
なり、きちっとした形を出したい部分の仕上がりの見栄
えは更に良くなる。ただし、伸縮性土台片と布地を予め
接着しておくか否かは、縫製する部位による。
合には、伸縮性土台片は予め接着剤を用いて布地と接着
しておいても良い。こうすることで、縫製が一層容易に
なり、きちっとした形を出したい部分の仕上がりの見栄
えは更に良くなる。ただし、伸縮性土台片と布地を予め
接着しておくか否かは、縫製する部位による。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
に基づいて説明する。図1(a)〜(c)は、縫製部の
土台又は骨組みとなる伸縮性土台片を用いて2枚の布地
(伸縮性布地)10,11を縫い合わせる、本発明の一
縫製方法の基本的な手順を説明する。即ち、最初に、布
地(伸縮性布地)10,11を、それらの縫製が完了し
たときに内側になる裏側の面10b,11bが外側に位
置するように、それぞれの一端を揃えて重ね合わせる。
更に、重ね合わされた2枚の布地(伸縮性布地)10,
11の上又は下側(図示例では、重ね合わされた布地1
0の上側)に、伸縮性土台片12をその一端を2枚の布
地(伸縮性布地)10,11の一端と揃えて重ね合わせ
る。それから、端部15にその辺縁13に沿ってロック
ミシンまたはインターロックミシレにより1番目のステ
ッチ14を形成し、端部15を縫い合わせる。
に基づいて説明する。図1(a)〜(c)は、縫製部の
土台又は骨組みとなる伸縮性土台片を用いて2枚の布地
(伸縮性布地)10,11を縫い合わせる、本発明の一
縫製方法の基本的な手順を説明する。即ち、最初に、布
地(伸縮性布地)10,11を、それらの縫製が完了し
たときに内側になる裏側の面10b,11bが外側に位
置するように、それぞれの一端を揃えて重ね合わせる。
更に、重ね合わされた2枚の布地(伸縮性布地)10,
11の上又は下側(図示例では、重ね合わされた布地1
0の上側)に、伸縮性土台片12をその一端を2枚の布
地(伸縮性布地)10,11の一端と揃えて重ね合わせ
る。それから、端部15にその辺縁13に沿ってロック
ミシンまたはインターロックミシレにより1番目のステ
ッチ14を形成し、端部15を縫い合わせる。
【0013】次に、図1(b)に示すように、重ね合わ
された2枚の布地(伸縮性布地)10,11を、間に端
部15を挟み込む様に1番目のスッテチ14に沿って外
側に折り返し、重ね合わされた2枚の布地10,11の
いずれか1枚(図示例では、布地10)が、その内側に
伸縮性土台片12を抱き込む。この時、2枚の布地の裏
側の面10b,11bは、図1(b)に示すように、互
いに対面する。それから、図1(c)に示すように、保
持ステッチとしての2番目のステッチ16を、2枚の折
り返された布地10,11及び伸縮性土台片12上に、
端部15の辺縁13の外側で且つ辺縁13に接すること
なく、その辺縁13に沿って形成する。保持ステッチ
(2番目のステッキ)16を端部15の辺縁13の近傍
に形成すると、縫製部が堅くなり、それにより縫製部に
捻れが生じる。また、2番目のステッチが、1番目のス
テッチに使用した糸を巻き込むため、糸切れが生じる。
そこで、本発明では、保持ステッチ(2番目のステッ
キ)16を、端部15の辺縁13の外側で且つ辺縁13
と接触しない位置に形成しなければならない。
された2枚の布地(伸縮性布地)10,11を、間に端
部15を挟み込む様に1番目のスッテチ14に沿って外
側に折り返し、重ね合わされた2枚の布地10,11の
いずれか1枚(図示例では、布地10)が、その内側に
伸縮性土台片12を抱き込む。この時、2枚の布地の裏
側の面10b,11bは、図1(b)に示すように、互
いに対面する。それから、図1(c)に示すように、保
持ステッチとしての2番目のステッチ16を、2枚の折
り返された布地10,11及び伸縮性土台片12上に、
端部15の辺縁13の外側で且つ辺縁13に接すること
なく、その辺縁13に沿って形成する。保持ステッチ
(2番目のステッキ)16を端部15の辺縁13の近傍
に形成すると、縫製部が堅くなり、それにより縫製部に
捻れが生じる。また、2番目のステッチが、1番目のス
テッチに使用した糸を巻き込むため、糸切れが生じる。
そこで、本発明では、保持ステッチ(2番目のステッ
キ)16を、端部15の辺縁13の外側で且つ辺縁13
と接触しない位置に形成しなければならない。
【0014】このように、縫製部に伸縮性土台片を加え
て縫製することで、伸縮性を有する布地でも、縫製部が
モコモコ、ヨレヨレすることがなく、また、縫製部に伸
縮性糸から作られた伸縮性土台片を加えたため、型くず
れせず安定した縫製が実現できる。それは、この伸縮性
土台片が、例えて言えば、鉄筋コンクリート製建造物の
鉄筋(骨組み)に相当する役割を果たすからである。
て縫製することで、伸縮性を有する布地でも、縫製部が
モコモコ、ヨレヨレすることがなく、また、縫製部に伸
縮性糸から作られた伸縮性土台片を加えたため、型くず
れせず安定した縫製が実現できる。それは、この伸縮性
土台片が、例えて言えば、鉄筋コンクリート製建造物の
鉄筋(骨組み)に相当する役割を果たすからである。
【0015】図2(a)〜(c)は、2枚の布地(伸縮
性布地)20,21のそれぞれに予め接着芯地22,2
3が貼付されている場合の、これら2枚の接着芯地付き
布地を縫い合わせる請求項2に係る本発明の他の縫製方
法の基本的な手順を説明する。即ち、図2(a)に示す
ように、まず、それぞれ縫い合わされたとき内側に来る
側に、予め接着芯地22,23をそれぞれ貼付した2枚
の布地20,21の一端を揃えて、縫製されたとき外側
に来る面同士を重ね合わせ、この2枚の接着芯地22,
23の上又は下側(図示例では、接着芯地22の上側)
に伸縮性土台片24をその一端を接着芯地付き布地20
+22,21+23の一端と揃えて重ね合わせる。それ
から、接着芯地付き布地20+22,21+23と伸縮
性土台片24とからなる端部29の辺縁25に沿ってロ
ックミシン又はインターロックミシンにより1番目のス
テッチ26を形成し、その端部29を縫い合わせる。
性布地)20,21のそれぞれに予め接着芯地22,2
3が貼付されている場合の、これら2枚の接着芯地付き
布地を縫い合わせる請求項2に係る本発明の他の縫製方
法の基本的な手順を説明する。即ち、図2(a)に示す
ように、まず、それぞれ縫い合わされたとき内側に来る
側に、予め接着芯地22,23をそれぞれ貼付した2枚
の布地20,21の一端を揃えて、縫製されたとき外側
に来る面同士を重ね合わせ、この2枚の接着芯地22,
23の上又は下側(図示例では、接着芯地22の上側)
に伸縮性土台片24をその一端を接着芯地付き布地20
+22,21+23の一端と揃えて重ね合わせる。それ
から、接着芯地付き布地20+22,21+23と伸縮
性土台片24とからなる端部29の辺縁25に沿ってロ
ックミシン又はインターロックミシンにより1番目のス
テッチ26を形成し、その端部29を縫い合わせる。
【0016】次に、重ね合わされた接着芯地付き布地2
0+22,21+23及び伸縮性土台片24は、図2
(b)に示すように、そのいずれか1枚(図示例では、
接着芯地付き布地20+22)の内側に伸縮性土台片2
4を抱き込むような状態で、1番目のステッチ26を施
した端部29をその内側にサンドイッチ状に挟み込ん
で、1番目のステッチ26で外側に折り返す。この時、
図2(b)に示す様に、2枚の布地20,21のそれぞ
れ外側に接着された接着芯地22,23は、互いに対面
する。その後で、図2(c)に示すように、保持ステッ
チである2番目のステッチ28を形成し、2枚の接着芯
地付き布地20+22,21+23が端部29の辺縁2
5に接することなく且つ辺縁25の外側で縫い合わせ
る。保持ステッチ(2番目のステッキ)28を端部29
の辺縁25近傍に形成すると、縫製部は堅くなり、その
結果縫製部に捻れが生じる。また、2番目のステッチ
が、1番目のステッチに使用した糸を巻き込むため、糸
切れが生じる。そこで、本発明では、保持ステッチ(2
番目のステッキ)28を、端部29の辺縁25の外側で
且つ辺縁25と接触しない位置に形成しなければならな
い。
0+22,21+23及び伸縮性土台片24は、図2
(b)に示すように、そのいずれか1枚(図示例では、
接着芯地付き布地20+22)の内側に伸縮性土台片2
4を抱き込むような状態で、1番目のステッチ26を施
した端部29をその内側にサンドイッチ状に挟み込ん
で、1番目のステッチ26で外側に折り返す。この時、
図2(b)に示す様に、2枚の布地20,21のそれぞ
れ外側に接着された接着芯地22,23は、互いに対面
する。その後で、図2(c)に示すように、保持ステッ
チである2番目のステッチ28を形成し、2枚の接着芯
地付き布地20+22,21+23が端部29の辺縁2
5に接することなく且つ辺縁25の外側で縫い合わせ
る。保持ステッチ(2番目のステッキ)28を端部29
の辺縁25近傍に形成すると、縫製部は堅くなり、その
結果縫製部に捻れが生じる。また、2番目のステッチ
が、1番目のステッチに使用した糸を巻き込むため、糸
切れが生じる。そこで、本発明では、保持ステッチ(2
番目のステッキ)28を、端部29の辺縁25の外側で
且つ辺縁25と接触しない位置に形成しなければならな
い。
【0017】このように、2枚の布地にそれぞれ接着芯
地を加え、伸縮性土台片を用いて一緒に縫製すること
で、フリース地のコートやジャケットの襟返りを立体的
に膨らませたカーブラインを得ることが可能になる。即
ち、伸縮性土台片24を接着芯地付き布地20+22,
21+23の間に入れることにより、フリース地のよう
に起毛処理を施されているため弾力性の弱い伸縮性布地
に弾力性を与え(芯地効果)、伸縮性土台片とフリース
地の様な伸縮性布地とのこの様な一体化が襟部の立体化
に役立つ。その結果、従来の縫製方法では不可能であっ
たビジネス用はもちろんフォーマル用のスーツやコート
類の製造も可能となった。
地を加え、伸縮性土台片を用いて一緒に縫製すること
で、フリース地のコートやジャケットの襟返りを立体的
に膨らませたカーブラインを得ることが可能になる。即
ち、伸縮性土台片24を接着芯地付き布地20+22,
21+23の間に入れることにより、フリース地のよう
に起毛処理を施されているため弾力性の弱い伸縮性布地
に弾力性を与え(芯地効果)、伸縮性土台片とフリース
地の様な伸縮性布地とのこの様な一体化が襟部の立体化
に役立つ。その結果、従来の縫製方法では不可能であっ
たビジネス用はもちろんフォーマル用のスーツやコート
類の製造も可能となった。
【0018】図3(a)〜(c)は、2枚の布地を繋ぐ
場合に使用される縫製方法の基本的手順を示す。即ち、
図3(a)に示すように、まず、2枚の布地30,31
を、縫製部側の一端を揃えて、縫い合わされて折り返さ
れたときそれぞれ表側に来る表側の面(30a、31
a)同士を互いに重ね合わせる。一枚の伸縮性土台片3
2を、2枚の重ね合わされた布地30,31の内のいず
れか1枚の下側又は上側(図示例の場合、布地30の下
側)に、2枚の布地30,31の一端と揃えて重ね合わ
せる。それから、布地30,31及び伸縮性土台片32
の端部33の辺縁34に沿ってロックミシンまたはイン
ターロックミシンによる1番目のステッチ35を形成
し、その端部33を縫い合わせる。次に、図3(b)に
示すように、2枚の布地30,31の内、伸縮性土台片
32と接しない1枚、即ち図示の例では布地31、と伸
縮性土台片32とを、1番目のステッチ35を施した端
部33をその内側にサンドイッチ状態に挟み込んで、1
番目のステッチ35で外側に折り返す。最後に、図3
(c)に示すように、折り返された1枚の布地31及び
伸縮性土台片32上で、端部33の辺縁34に沿って、
辺縁34の外側で且つ辺縁34と接しない位置に、辺縁
34を外側に押しながら、2番目のステッチ36を保持
ステッチとして形成することにより、2枚の布地を縫い
合わせる。
場合に使用される縫製方法の基本的手順を示す。即ち、
図3(a)に示すように、まず、2枚の布地30,31
を、縫製部側の一端を揃えて、縫い合わされて折り返さ
れたときそれぞれ表側に来る表側の面(30a、31
a)同士を互いに重ね合わせる。一枚の伸縮性土台片3
2を、2枚の重ね合わされた布地30,31の内のいず
れか1枚の下側又は上側(図示例の場合、布地30の下
側)に、2枚の布地30,31の一端と揃えて重ね合わ
せる。それから、布地30,31及び伸縮性土台片32
の端部33の辺縁34に沿ってロックミシンまたはイン
ターロックミシンによる1番目のステッチ35を形成
し、その端部33を縫い合わせる。次に、図3(b)に
示すように、2枚の布地30,31の内、伸縮性土台片
32と接しない1枚、即ち図示の例では布地31、と伸
縮性土台片32とを、1番目のステッチ35を施した端
部33をその内側にサンドイッチ状態に挟み込んで、1
番目のステッチ35で外側に折り返す。最後に、図3
(c)に示すように、折り返された1枚の布地31及び
伸縮性土台片32上で、端部33の辺縁34に沿って、
辺縁34の外側で且つ辺縁34と接しない位置に、辺縁
34を外側に押しながら、2番目のステッチ36を保持
ステッチとして形成することにより、2枚の布地を縫い
合わせる。
【0019】図4(a)〜(c)は、1枚の布地と1枚
の伸縮性土台片とを縫い合わせる場合の基本的手順を示
す説明図である。図4(a)及び(b)に示す様に、布
地40の縫い合わされた時に表側になる面40aを上に
して置き、その上に伸縮性土台片41を、その一端を布
地40の一端と揃えて重ね合わせる。それから、布地4
0と伸縮性土台片41の端部42の辺縁43に沿って、
ロックミシンまたはインターロックミシンによる1番目
のステッチ44を形成し、その端部42を縫い合わせ
る。次に伸縮性布地40と伸縮性土台片41を1番目の
ステッチ44で、端部42を間に挟むように折り返す。
次に、図4(c)に示すように、折り返された布地40
及び伸縮性土台片41上で、端部42の辺縁43に沿
い、端部42の辺縁43の外側で且つ辺縁43と接しな
い位置に、辺縁43を外側に押しながら、2番目のステ
ッチ45を、保持ステッチとして形成することにより、
布地40と伸縮性土台片41を縫い合わせる。
の伸縮性土台片とを縫い合わせる場合の基本的手順を示
す説明図である。図4(a)及び(b)に示す様に、布
地40の縫い合わされた時に表側になる面40aを上に
して置き、その上に伸縮性土台片41を、その一端を布
地40の一端と揃えて重ね合わせる。それから、布地4
0と伸縮性土台片41の端部42の辺縁43に沿って、
ロックミシンまたはインターロックミシンによる1番目
のステッチ44を形成し、その端部42を縫い合わせ
る。次に伸縮性布地40と伸縮性土台片41を1番目の
ステッチ44で、端部42を間に挟むように折り返す。
次に、図4(c)に示すように、折り返された布地40
及び伸縮性土台片41上で、端部42の辺縁43に沿
い、端部42の辺縁43の外側で且つ辺縁43と接しな
い位置に、辺縁43を外側に押しながら、2番目のステ
ッチ45を、保持ステッチとして形成することにより、
布地40と伸縮性土台片41を縫い合わせる。
【0020】図5(a)〜(d)は、布地の端部で実質
的な伸縮性を制限する、請求項4に係る本発明の縫製方
法による、布地の端部の縫製方法を説明する斜視図であ
る。この方法で縫製される布地は、伸縮性を有する布地
で形成される襟や袖口を、伸縮性布地で形成された本体
又は主要部に繋ぐ際に有効である。図5(a)に示すよ
うに、伸縮性土台片50を、取り付ける布地(伸縮性布
地=主布地)51の長さよりも1/3〜1/4短く裁断
する。伸縮性土台片50を布地51の長さと同じ長さに
引き伸ばし、伸縮性土台片50の一端と布地51の一端
を揃えて配置する。次に、伸縮性土台片50を引き伸ば
した状態で、布地51及び伸縮性土台片50の端部53
の辺縁54に沿ってロックミシン又はインターロックミ
シンにより、1番目のステッチ52を形成する(図5
(b))。それから、伸縮性土台片50及び布地51
を、布地51の内側に伸縮性土台片50を囲むように、
少なくとも一度、折り返す。図5(c)に示す例では、
伸縮性土台片50及び布地51は一度折り返されるだけ
である。この状態で、折り返された部分は、1番目のス
テッチ52の内側に2番目のステッチ56を有し、折り
返し部55を堅固に接続する。一方、図5(d)に示す
例では、伸縮性土台片50及び布地51を2度折り返し
た後、その2重に折り返された部分に2番目のステッチ
57を形成する。
的な伸縮性を制限する、請求項4に係る本発明の縫製方
法による、布地の端部の縫製方法を説明する斜視図であ
る。この方法で縫製される布地は、伸縮性を有する布地
で形成される襟や袖口を、伸縮性布地で形成された本体
又は主要部に繋ぐ際に有効である。図5(a)に示すよ
うに、伸縮性土台片50を、取り付ける布地(伸縮性布
地=主布地)51の長さよりも1/3〜1/4短く裁断
する。伸縮性土台片50を布地51の長さと同じ長さに
引き伸ばし、伸縮性土台片50の一端と布地51の一端
を揃えて配置する。次に、伸縮性土台片50を引き伸ば
した状態で、布地51及び伸縮性土台片50の端部53
の辺縁54に沿ってロックミシン又はインターロックミ
シンにより、1番目のステッチ52を形成する(図5
(b))。それから、伸縮性土台片50及び布地51
を、布地51の内側に伸縮性土台片50を囲むように、
少なくとも一度、折り返す。図5(c)に示す例では、
伸縮性土台片50及び布地51は一度折り返されるだけ
である。この状態で、折り返された部分は、1番目のス
テッチ52の内側に2番目のステッチ56を有し、折り
返し部55を堅固に接続する。一方、図5(d)に示す
例では、伸縮性土台片50及び布地51を2度折り返し
た後、その2重に折り返された部分に2番目のステッチ
57を形成する。
【0021】この例では、1番目のステッチ52を形成
した後、伸縮性土台片50及び布地51への伸縮力が解
除されると、伸縮性土台片50及び布地51の端部53
は僅かに縮む。しかしながら、端部53を1度又は2度
折り返し、2番目のステッチ56又は57を折り返し部
55に形成すると、2番目のステッチ56又は57を有
する折り返し部55の長さは実質的に縫製前の長さと変
わらなくなる。したがって、布地51は比較的安定した
端部を有することができ、布地(主布地)51による襟
や袖口の形成又は布地の外縁処理、又は布地の単なる接
続に適している。
した後、伸縮性土台片50及び布地51への伸縮力が解
除されると、伸縮性土台片50及び布地51の端部53
は僅かに縮む。しかしながら、端部53を1度又は2度
折り返し、2番目のステッチ56又は57を折り返し部
55に形成すると、2番目のステッチ56又は57を有
する折り返し部55の長さは実質的に縫製前の長さと変
わらなくなる。したがって、布地51は比較的安定した
端部を有することができ、布地(主布地)51による襟
や袖口の形成又は布地の外縁処理、又は布地の単なる接
続に適している。
【0022】図6(a)〜(d)は、請求項3に係る本
発明の縫製方法により、パッチポケット用部材を作る場
合の基本的手順を示す説明図である。図6(a)に示す
ように、伸縮性土台片61を、(伸縮性)布地60の周
辺縁64上に重ね合わせ、その周縁にロックミシン又は
インターロックミシンにより1番目のステッチ62を形
成し、次に伸縮性土台片61及び伸縮性布地60を1番
目のステッチ62で折り返し(裏返すようにひっくり返
し)、1番目のステッチ62により作られた縁を横方向
に押しながらその外側に2番目のステッチ63を保持ス
テッチとして形成する。 なお、図6(b)は、2番目の
ステッチを形成した状態を示すパッチポケット用部材の
裏面、図6(c)は、同表面である。また、図6(d)
は、図6(b)のD−Dで切断したパッチポケット用部
材を裏面側から見た斜視図である。従来の縫製方法で
は、布地が伸縮性のため型くずれのしないパッチポケッ
ト用部材等の縫製が難しかったが、本発明のこの方法に
よれば、土台ができたことで型くずれのしないパッチポ
ケット用部材等の縫製が初めて可能となった。
発明の縫製方法により、パッチポケット用部材を作る場
合の基本的手順を示す説明図である。図6(a)に示す
ように、伸縮性土台片61を、(伸縮性)布地60の周
辺縁64上に重ね合わせ、その周縁にロックミシン又は
インターロックミシンにより1番目のステッチ62を形
成し、次に伸縮性土台片61及び伸縮性布地60を1番
目のステッチ62で折り返し(裏返すようにひっくり返
し)、1番目のステッチ62により作られた縁を横方向
に押しながらその外側に2番目のステッチ63を保持ス
テッチとして形成する。 なお、図6(b)は、2番目の
ステッチを形成した状態を示すパッチポケット用部材の
裏面、図6(c)は、同表面である。また、図6(d)
は、図6(b)のD−Dで切断したパッチポケット用部
材を裏面側から見た斜視図である。従来の縫製方法で
は、布地が伸縮性のため型くずれのしないパッチポケッ
ト用部材等の縫製が難しかったが、本発明のこの方法に
よれば、土台ができたことで型くずれのしないパッチポ
ケット用部材等の縫製が初めて可能となった。
【0023】以上のように、伸縮性土台片を加えて縫製
することで、フリース地のような伸縮性布地の縫製部は
モコモコ、ヨレヨレすることがなく、縫製することが可
能となる。また、縫製部に土台(伸縮性土台片)が入っ
たため、型くずれせず、安定した縫製が可能になる。こ
の伸縮性土台片が、例えて言えば、鉄筋コンクリート製
建造物や鉄骨構造物の鉄筋や鉄骨にそれぞれ相当するよ
うな役割を果たす。したがって、立体感のある襟や型く
ずれのしないパッチポケットや新ダーツ合わせ縫いが実
現できるため、従来の縫製方法ではできなかった、ビジ
ネス用はもちろんフォーマルなスーツやコート類の製造
も可能となった。
することで、フリース地のような伸縮性布地の縫製部は
モコモコ、ヨレヨレすることがなく、縫製することが可
能となる。また、縫製部に土台(伸縮性土台片)が入っ
たため、型くずれせず、安定した縫製が可能になる。こ
の伸縮性土台片が、例えて言えば、鉄筋コンクリート製
建造物や鉄骨構造物の鉄筋や鉄骨にそれぞれ相当するよ
うな役割を果たす。したがって、立体感のある襟や型く
ずれのしないパッチポケットや新ダーツ合わせ縫いが実
現できるため、従来の縫製方法ではできなかった、ビジ
ネス用はもちろんフォーマルなスーツやコート類の製造
も可能となった。
【0024】上記の、各本発明の縫製方法が利用できる
伸縮性布地としては、先に挙げたライクラ地、フリース
地の他に、ニット編み布地の様なカットソー・タイプの
布地も縫製することができる。本発明の縫製方法によれ
ば、これらの伸縮性布地を縫製する際に、縫い合わせる
布地に、縫製部において土台または骨組みの役目を果た
す伸縮性土台片を加えることによって、縫製部に復元力
を与え、それによりフリース地のように、起毛処理を施
されているため復元力の弱い布地も復元力を獲得し、縫
製部がモコモコしたり、ヨレヨレしたりすることがな
く、縫製が容易で且つ安定した縫製部が得られる。本発
明においては、伸縮性土台片は、ライクラ地を用いるこ
とが重要である。この伸縮性土台片にライクラ地を使用
することにより、フリース地のように復元力を失った布
地も復元力を回復し、縫製によりのびた布地も元に戻
り、縫製部のモコモコやヨレヨレがなくなるのである。
伸縮性布地としては、先に挙げたライクラ地、フリース
地の他に、ニット編み布地の様なカットソー・タイプの
布地も縫製することができる。本発明の縫製方法によれ
ば、これらの伸縮性布地を縫製する際に、縫い合わせる
布地に、縫製部において土台または骨組みの役目を果た
す伸縮性土台片を加えることによって、縫製部に復元力
を与え、それによりフリース地のように、起毛処理を施
されているため復元力の弱い布地も復元力を獲得し、縫
製部がモコモコしたり、ヨレヨレしたりすることがな
く、縫製が容易で且つ安定した縫製部が得られる。本発
明においては、伸縮性土台片は、ライクラ地を用いるこ
とが重要である。この伸縮性土台片にライクラ地を使用
することにより、フリース地のように復元力を失った布
地も復元力を回復し、縫製によりのびた布地も元に戻
り、縫製部のモコモコやヨレヨレがなくなるのである。
【0025】
【実施例】(実施例1)
本発明の方法により、伸縮性布地を用いてビジネススー
ツ(上衣)を縫製した。図7(a)及び(b)に示すよ
うに、接着芯地付き布地72,73,74,75,7
6,77及びフリース地により作られた前身頃71及び
後身頃70を準備し、接着芯地付き布地72,77と見
返し部(伸縮性土台片)78、78を重ね合わせ、更に
接着芯地付き布地73,76と前身頃71を重ね合わ
せ、また、接着芯地付き布地74,75を、フリース地
により作られた襟の後ろ部分として重ね合わせ、それら
に、ライクラ地で作られた伸縮性土台片78を重ね合わ
せ、それぞれを縫い合わせた。 そして、各身頃部と接着
芯地付き布地と伸縮性土台片とで1枚(2組ある)と
し、また見返し部(伸縮性土台片)と接着芯地付き布地
とで1枚(1組)として、3組を合わせて縫い合わせる
ことにより一体化し、実際に立体的な襟(立体襟返り)
が完成した。前記の様に、それぞれ2枚の布地(身頃部
と接着芯地付き布地、見返し部と接着芯地付き布地)を
併せて1枚とし、伸縮性土台片を加えて縫い合わせた上
で、その3組を一体化することにより、5枚の布地がバ
ラバラになることがなく適切に縫い合わされ、サンドイ
ッチのように挟まれたライクラ地の伸縮性土台片が見事
に効を奏し、図8(a)及び(b)に示される様な立体
感ある襟を有するビジネススーツの上衣(ジャケット)
が完成した。本発明により縫製したジャケットは、襟部
に毛芯を入れ、非伸縮性布地を用いて縫製した上衣と外
観上全く変わるところがなかった。
ツ(上衣)を縫製した。図7(a)及び(b)に示すよ
うに、接着芯地付き布地72,73,74,75,7
6,77及びフリース地により作られた前身頃71及び
後身頃70を準備し、接着芯地付き布地72,77と見
返し部(伸縮性土台片)78、78を重ね合わせ、更に
接着芯地付き布地73,76と前身頃71を重ね合わ
せ、また、接着芯地付き布地74,75を、フリース地
により作られた襟の後ろ部分として重ね合わせ、それら
に、ライクラ地で作られた伸縮性土台片78を重ね合わ
せ、それぞれを縫い合わせた。 そして、各身頃部と接着
芯地付き布地と伸縮性土台片とで1枚(2組ある)と
し、また見返し部(伸縮性土台片)と接着芯地付き布地
とで1枚(1組)として、3組を合わせて縫い合わせる
ことにより一体化し、実際に立体的な襟(立体襟返り)
が完成した。前記の様に、それぞれ2枚の布地(身頃部
と接着芯地付き布地、見返し部と接着芯地付き布地)を
併せて1枚とし、伸縮性土台片を加えて縫い合わせた上
で、その3組を一体化することにより、5枚の布地がバ
ラバラになることがなく適切に縫い合わされ、サンドイ
ッチのように挟まれたライクラ地の伸縮性土台片が見事
に効を奏し、図8(a)及び(b)に示される様な立体
感ある襟を有するビジネススーツの上衣(ジャケット)
が完成した。本発明により縫製したジャケットは、襟部
に毛芯を入れ、非伸縮性布地を用いて縫製した上衣と外
観上全く変わるところがなかった。
【0026】(実施例2)
図4(a)〜(c)及び図6(a)〜(d)に示す本発
明の縫製方法により、伸縮性の布地を用いて図8(a)
及び図9(b)に示すパッチポケット83を縫製した。
図4(a)及び図6(a)に示すように、ライクラ地の
伸縮性土台片41(61)を、フリース地の伸縮性布地
40(60)の端部42(周端65)上に重ね合わせ、
その端部42(周端65)にロックミシン又はインター
ロックミシンにより1番目のステッチ44(62)を形
成し、次に伸縮性土台片41(61)及び伸縮性布地4
0(60)を1番目のステッチ44(62)で折り返し
(図6においては裏返すようにひっくり返し)、図4
(c)及び図6(b)に示される様に、1番目のステッ
チ44(62)により作られた辺縁43(周辺縁64)
を横方向に押しながらその外側に2番目のステッチ45
(63)を形成し、図8(a)及び図9(b)に示すよ
うなジャケットやパンツのパッチポケット83となるパ
ッチポケット用部材66を完成した。なお、図8、9
中、82は完成したジャケットとパンツの中の伸縮性土
台片の位置を示す(図中、符号は主なものにのみ付す
が、全ての点線が伸縮性土台片の位置を示す)。この方
法により縫製したパッチポケットは、縫製部にモコモ
コ、ヨレヨレがなく外観上も極めて優れ、非伸縮性布地
で縫製した外観と変わらないものとなった。
明の縫製方法により、伸縮性の布地を用いて図8(a)
及び図9(b)に示すパッチポケット83を縫製した。
図4(a)及び図6(a)に示すように、ライクラ地の
伸縮性土台片41(61)を、フリース地の伸縮性布地
40(60)の端部42(周端65)上に重ね合わせ、
その端部42(周端65)にロックミシン又はインター
ロックミシンにより1番目のステッチ44(62)を形
成し、次に伸縮性土台片41(61)及び伸縮性布地4
0(60)を1番目のステッチ44(62)で折り返し
(図6においては裏返すようにひっくり返し)、図4
(c)及び図6(b)に示される様に、1番目のステッ
チ44(62)により作られた辺縁43(周辺縁64)
を横方向に押しながらその外側に2番目のステッチ45
(63)を形成し、図8(a)及び図9(b)に示すよ
うなジャケットやパンツのパッチポケット83となるパ
ッチポケット用部材66を完成した。なお、図8、9
中、82は完成したジャケットとパンツの中の伸縮性土
台片の位置を示す(図中、符号は主なものにのみ付す
が、全ての点線が伸縮性土台片の位置を示す)。この方
法により縫製したパッチポケットは、縫製部にモコモ
コ、ヨレヨレがなく外観上も極めて優れ、非伸縮性布地
で縫製した外観と変わらないものとなった。
【0027】(実施例3)
また、本発明の一縫製方法を用いて、伸縮性布地による
スーツのダーツ部を縫製した。図8(a)に示す被服の
ダーツ81を作製するには、図3(a)〜(c)に示す
本発明の縫製方法を用いて同様の手順で縫製した。この
縫製方法は、アームホール部、パンツ、スカート、ワン
ピース等の縫合にも使用できる。本発明の方法により、
ライクラ地の様な伸縮性布地を用いて作成したダーツに
より、縫製部にモコモコ、ヨレヨレができない、安定し
た形状と立体的外観を有する被服が実現できた。
スーツのダーツ部を縫製した。図8(a)に示す被服の
ダーツ81を作製するには、図3(a)〜(c)に示す
本発明の縫製方法を用いて同様の手順で縫製した。この
縫製方法は、アームホール部、パンツ、スカート、ワン
ピース等の縫合にも使用できる。本発明の方法により、
ライクラ地の様な伸縮性布地を用いて作成したダーツに
より、縫製部にモコモコ、ヨレヨレができない、安定し
た形状と立体的外観を有する被服が実現できた。
【0028】これらの例ではいずれも、各縫製部は、図
8(a),(b)、図9(a),(b)に破線82で示
すように、伸縮性土台片を有し、各伸縮性土台片は、前
述したように、ビルで例えれば鉄筋又は鉄骨のような骨
組みの役目を果たし、立体感があり型くずれのしない上
衣、上衣の襟部及び上衣のダーツ部並びにパンツのパッ
チポケットが得られた。
8(a),(b)、図9(a),(b)に破線82で示
すように、伸縮性土台片を有し、各伸縮性土台片は、前
述したように、ビルで例えれば鉄筋又は鉄骨のような骨
組みの役目を果たし、立体感があり型くずれのしない上
衣、上衣の襟部及び上衣のダーツ部並びにパンツのパッ
チポケットが得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、伸縮性布地で襟、パッ
チポケット、ダーツ等を縫製しても、伸縮性の土台片を
用いてあることにより、縫い合わせ部がモコモコ、ヨレ
ヨレすることがなく、また立体的な襟返しやダーツの縫
製が可能で、縫製部の伸縮性を維持したままで型くずれ
のない服を作ることができるため、アウトドアー用のジ
ャケットやパーカ等の他に、これまで不可能だったビジ
ネス用やフォーマル用のスーツ、コートの類の縫製が可
能となった。
チポケット、ダーツ等を縫製しても、伸縮性の土台片を
用いてあることにより、縫い合わせ部がモコモコ、ヨレ
ヨレすることがなく、また立体的な襟返しやダーツの縫
製が可能で、縫製部の伸縮性を維持したままで型くずれ
のない服を作ることができるため、アウトドアー用のジ
ャケットやパーカ等の他に、これまで不可能だったビジ
ネス用やフォーマル用のスーツ、コートの類の縫製が可
能となった。
【図1】(a)〜(c)は、伸縮性土台片を用いて2枚
の伸縮性布地を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的
な手順を示す概略断面斜視図である。
の伸縮性布地を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的
な手順を示す概略断面斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は、伸縮性土台片を用いて、そ
れぞれ接着芯地付きの2枚の伸縮性布地を縫い合わせる
本発明の基本的な手順を示す概略断面斜視図である。
れぞれ接着芯地付きの2枚の伸縮性布地を縫い合わせる
本発明の基本的な手順を示す概略断面斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、伸縮性土台片を用いて、2
枚の伸縮性布地を接続する本発明の縫製方法の基本的な
手順を示す概略断面斜視図である。
枚の伸縮性布地を接続する本発明の縫製方法の基本的な
手順を示す概略断面斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は、伸縮性土台片と伸縮性布地
を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的な手順を示す
概略断面斜視図である。
を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的な手順を示す
概略断面斜視図である。
【図5】(a)〜(d)は、伸縮性布地の縁と伸縮性土
台片を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的な手順を
示す斜視図である。
台片を縫い合わせる本発明の縫製方法の基本的な手順を
示す斜視図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明の縫製方法によりパッ
チポケット用部材を縫製する場合の手順を示す説明図あ
る。
チポケット用部材を縫製する場合の手順を示す説明図あ
る。
【図7】(a)及び(b)は、本発明の縫製方法により
ジャケットを縫製する手順を示す分解図である。
ジャケットを縫製する手順を示す分解図である。
【図8】(a)及び(b)は、本発明の方法により縫製
した上衣の前側及び後側の概略図である。
した上衣の前側及び後側の概略図である。
【図9】は、本発明の縫製方法により縫製した、パッチ
ポケットを有するパンツの後側の部分概略図である。
ポケットを有するパンツの後側の部分概略図である。
【図10】(a)〜(c)は、伸縮性布地を縫い合わせ
る従来の縫製方法の基本的な手順を示す断面斜視図であ
る。
る従来の縫製方法の基本的な手順を示す断面斜視図であ
る。
10,11:布地(伸縮性布地)
10a、11a:(布地(伸縮性布地)の)表側の面
10b、11b:(布地(伸縮性布地)の)裏側の面
12:伸縮性土台片
13:辺縁
14:1番目のステッチ
15:端部
16:2番目のステッチ(保持ステッチ)
20,21:布地(伸縮性布地)
22,23:(伸縮性の)接着芯地
24:伸縮性土台片
25:辺縁
26:1番目のステッチ
28:2番目のステッチ(保持ステッチ)
29:端部
30,31:布地(伸縮性布地)
30a、31a:(布地(伸縮性布地)の)表側の面
32:伸縮性土台片
33:端部
34:辺縁
35:1番目のステッチ
36:2番目のステッチ(保持ステッチ)
40:布地(伸縮性布地)
40a:(布地(伸縮性布地)の)表側の面
41:伸縮性土台片
42:端部
43:辺縁
44:1番目のステッチ45:
2番目のステッチ(保持ステッチ)
50:伸縮性土台片
51:布地(伸縮性布地=主布地)
52:1番目のステッチ
53:端部
54:辺縁
55:折り返し部
56、57:2番目のステッチ
60:布地(伸縮性布地)
61:伸縮性土台片
62:1番目のステッチ
63:2番目のステッチ(保持ステッチ)
64:周辺縁
65:周端
66:パッチポケット用部材
70:後身頃
71:前身頃
72、73、74、75、76、77:接着芯地付き布
地 78:伸縮性土台片(見返し部) 81:ダーツ 82:伸縮性土台片の位置 83:パッチポケット 90,91:布地(伸縮性布地) 92:端部 93:辺縁 94:1番目のステッチ 95:2番目のステッチ(保持ステッチ)
地 78:伸縮性土台片(見返し部) 81:ダーツ 82:伸縮性土台片の位置 83:パッチポケット 90,91:布地(伸縮性布地) 92:端部 93:辺縁 94:1番目のステッチ 95:2番目のステッチ(保持ステッチ)
Claims (3)
- 【請求項1】 伸縮性布地(60)の周縁上に伸縮性
土台片(61)を重ね合わせ、その周辺縁(64)に1
番目のステッチ(62)を形成し、次に伸縮性土台片
(61)及び伸縮性布地(60)を1番目のステッチ
(62)で裏返すようにひっくり返し、1番目のステッ
チ(62)により作られた縁の外側に2番目のステッチ
(63)を形成することによりパッチポケット用部材
(66)を形成するために縫い合わせることを特徴とす
る伸縮性布地の縫製方法。 - 【請求項2】 伸縮性布地を縫製する方法であって、 伸縮性布地(51)及び支持部材としての役割を果たす
伸縮性土台片(50)を、この伸縮性土台片(50)が
伸縮性布地(主布地)(51)の長さより短くなるよう
に調製する工程、 伸縮性布地(主布地)(51)と伸縮性土台片(50)
の一端を揃え、前記伸縮性土台片(50)を引き伸ば
し、伸縮性布地(51)の上に重ね合わせる工程、 伸縮性布地(51)と伸縮性土台片(50)との端部
(53)に、その端部(53)の辺縁(54)に沿って
1番目のステッチ(52)を形成する工程、 伸縮性布地(51)と伸縮性土台片(50)とを一緒
に、少なくとも一度伸縮性布地(51)の間に伸縮性土
台片(50)を挟み込み、折り返し部(55)を形成す
る工程、及び 伸縮性布地(51)が折り返し部(55)で安定した長
さを有するように、折り返し部で2番目のステッチ(5
6、57)を保持ステッチとして形成する工程とからな
ることを特徴とする伸縮性布地の縫製方法。 - 【請求項3】 準備する伸縮性土台片(50)の長さ
が、伸縮性布地(51)の長さよりも1/3〜1/4短
いことを特徴とする請求項2に記載の伸縮性布地の縫製
方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31080297A JP3491272B2 (ja) | 1997-02-10 | 1997-11-12 | 伸縮性布地の縫製方法 |
US08/978,486 US6116175A (en) | 1997-02-10 | 1997-11-25 | Method for sewing stretchable cloths |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2663497 | 1997-02-10 | ||
JP9-26634 | 1997-02-10 | ||
JP31080297A JP3491272B2 (ja) | 1997-02-10 | 1997-11-12 | 伸縮性布地の縫製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280268A JPH10280268A (ja) | 1998-10-20 |
JP3491272B2 true JP3491272B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=26364445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31080297A Expired - Fee Related JP3491272B2 (ja) | 1997-02-10 | 1997-11-12 | 伸縮性布地の縫製方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6116175A (ja) |
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-
1997
- 1997-11-12 JP JP31080297A patent/JP3491272B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1997-11-25 US US08/978,486 patent/US6116175A/en not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10280268A (ja) | 1998-10-20 |
US6116175A (en) | 2000-09-12 |
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