JPH08209419A

JPH08209419A - 衣服及びその裾上げ方法

Info

Publication number: JPH08209419A
Application number: JP3185995A
Authority: JP
Inventors: Kensaku Adachi; 建作安達
Original assignee: Japan Vilene Co Ltd
Current assignee: Japan Vilene Co Ltd
Priority date: 1995-01-30
Filing date: 1995-01-30
Publication date: 1996-08-13

Abstract

(57)【要約】【目的】この出願発明は、接着テープを用いて裾上げ
の作業性に優れ、しかも、均質な裾回りをもつ衣服及び
その裾上げ方法を提供することを目的とするものであ
る。【構成】この出願発明は、裾部の表地の裏面に、接着
面を外側にした接着テープが縫着されている衣服及び裾
部の表地の裏面に、接着面を外側にした接着テープを重
ねて縫着し、この裾部を接着テープ側に折り返して接着
する裾上げ方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この出願発明は、接着テープが縫
着されているズボン、スカート等の衣服及び縫着されて
いる接着テープによるズボン、スカート等の衣服の裾上
げ方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のズボン、スカート、コート、ジャ
ケット等の裾回りの仕上げは、縫製又は接着テープによ
って行っている。縫製による裾の仕上げは、裏なしの場
合は二つ折りにしてまつったり、すくい縫いミシン、は
しミシンでかがって奥まつりにしたり、また、縁どりし
たりし、さらに裏つきの場合は、表地は千鳥がけ、裏地
は三つ折りにしてまつり、２枚をループで浮かせたり、
ジャケットの場合は、裏地を表地に奥まつりで止めつけ
たりしてかなり特別なミシンや複雑な作業を必要してい
た。このように縫製による裾上げは格別な縫製方法や縫
製手段が必要であり、また、そのため均質な裾上げ等を
行うには熟練が必要であった。一方、接着テープによる
裾上げは、両面接着テープ等が使われているが、アイロ
ン等による接着時等に挿入した接着テープが移動し易
く、作業性が悪く、しかも裾がフラットになり易いので
仕上がりが良くなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この出願発明は、接着
テープを用いて裾上げの作業性に優れ、しかも、均質な
裾回りをもつ衣服及びその裾上げ方法を提供することを
目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この出願発明者等は、ズ
ボン、スカート、コート、ジャケット等の裾上げの作業
性のよい加工方法について種々検討した結果、裾部の表
地の裏面に、接着面を外側にした接着テープを重ねて縫
着し、この裾部を接着テープ側に折り返して接着するこ
とあるいは裾部の表地及び裏地の表面同士を重ね、この
表地の裏面に、接着面を外側にした接着テープを重ねて
これらを縫着し、この裾部を接着テープ側に折り返し接
着し、裏地を折り返してとじることによりこれらの問題
を解決することができた。

【０００５】この出願発明における接着テープは、少な
くとも基材の片面に接着剤を全面又は部分的に付着させ
たものである。

【０００６】接着テープの幅は、１０〜６０ｍｍが好ま
しく、特に、１５〜５０ｍｍが好ましい。

【０００７】接着テープの基材は、不織布、織物、編物
等が好ましく、不織布が端部のほつれがないのでとくに
好ましい。

【０００８】接着剤は、くもの巣状、ドット状、線状等
に付着していれば良く、低融点熱融着性樹脂が好まし
く、特に、低融点ポリアミド樹脂、低融点ポリエステル
樹脂が好ましい。

【０００９】この出願発明の裾上げは、図１に示すよう
に、ズボン、スカート等の裾部の表地３の裏面７に接着
剤２を外側にして接着テープ１を重ねて、糸５で縫着し
た後、図２に示すように裾部を接着テープ側に折り返し
て熱融着することにより行う。また、裏地がある場合に
は、図３に示すように、ズボン、スカート等の裾部の表
地３及び裏地４の表面６同士を重ね、この表地３の裏面
７に接着剤２を外側にして接着テープ１を重ねて糸５で
縫着した後、図４に示すように裾部を接着テープ側に折
り返して熱融着し、裏地を折り返し、とじることにより
行う。

【００１０】この糸５による縫合は、すくい縫い等の特
別の縫製手段を必要とせず、通常のミシンや手縫い等で
よい。

【００１１】

【実施例】

実施例１ズボンを裏返し、その裾部の表地の裏面に、片面に低融
点ポリアミド系熱融着性接着剤がドット状に付着した、
幅２５ｍｍ、長さ４５０ｍｍの不織布製接着テープを、
その接着面が外側になるように裾に沿って重ね、その接
着テープの略中央部を裾に沿って縫着した。次いで、こ
の裾部を裾丈に応じた所定の位置まで接着テープ側に折
り返し、アイロンにより熱接着して、ズボンの裾上げを
行った。表替えしたズボンの裾は、裾の端部が接着され
ていないので、丸みを帯びて美しい仕上がりであった。
また、接着テープがずれることがないので、裾丈の位置
決めから、アイロン接着まで容易に行うことができた。

【００１２】実施例２スカートを裏返し、その裾部の表地の裏面に、片面に低
融点ポリエステル系熱融着性接着剤がドット状に付着し
た、幅２０ｍｍ、長さ４８０ｍｍの不織布製接着テープ
を、その接着面が外側になるように裾に沿って重ね、裏
地も表地と表面同士が対向するように重ねた。この接着
テープ、表地、裏地の順で重ねたスカートの接着テープ
の略中央部を裾に沿って縫着した。次いで、この裾部を
裾丈に応じた所定の位置まで接着テープ側に折り返し、
アイロンにより熱接着した後、裏地もまくりあげて、表
地の所定の位置にとじ縫いをして、裏地付きスカートを
得た。この裾は、裾の端部が接着されていないので、や
や丸みを帯びて美しい仕上がりであった。また、接着テ
ープがずれることがないので、裾丈の位置決めから、ア
イロン接着まで容易に行うことができた。

【００１３】

【発明の効果】この出願発明は、衣服とくに、ズボン、
スカート等の裾部の表地の裏面に、接着面を外側にした
接着テープを重ね、通常の縫着をするもので、このこと
により、特別な縫製手段が不要となり、ズボン、スカー
ト等の裾上げを簡単に行うことができる。また、均質
で、丸みを帯びた美しい裾回りを提供することができ
る。さらには、予め、裾部の表地に接着テープを縫着し
ているので、作業性や裾丈の位置決めも容易となり、接
着するだけで簡単に裾上げを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この出願発明の接着テープを縫着した裾回りの
部分断面図

【図２】この出願発明の縫着した接着テープで処理した
裾回りの部分断面図

【図３】この出願発明の接着テープを縫着した裏地のあ
る裾回りの部分断面図

【図４】この出願発明の縫着した接着テープで処理した
裏地のある裾回りの部分断面図

【符号の説明】

１接着テープ２接着剤３表地４裏地５糸６表面７裏面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】裾部の表地の裏面に、接着面を外側にし
た接着テープが縫着されていることを特徴とする衣服。
【請求項２】裾部の表地の裏面に、接着面を外側にし
た接着テープを重ねて縫着し、この裾部を接着テープ側
に折り返して接着することを特徴とする衣服の裾上げ方
法。
【請求項３】裾部の表地及び裏地の表面同士を重ね、
この表地の裏面に、接着面を外側にした接着テープを重
ねてこれらを縫着し、この裾部を接着テープ側に折り返
し接着し、裏地を折り返し、とじることを特徴とする衣
服の裾上げ方法。