JP3491138B2 - マイコン型熱感知器 - Google Patents

マイコン型熱感知器

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JP3491138B2 JP28880298A JP28880298A JP3491138B2 JP 3491138 B2 JP3491138 B2 JP 3491138B2 JP 28880298 A JP28880298 A JP 28880298A JP 28880298 A JP28880298 A JP 28880298A JP 3491138 B2 JP3491138 B2 JP 3491138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロコンピュ
ータを信号処理部として備えたマイコン型熱感知器の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のマイコン型熱感知器103は、
図9に示したような構成になっており、センサ部101
から取り込んだ温度データをマイクロコンピュータで構
成された信号処理部100で予め準備された基準値など
と比較して、温度データが基準値を越えたときに火災信
号を受信機104に送信し、同時に火災確認ランプ10
2を点灯させることによって、発報したことを、現場で
も知らせるようになっており、この火災信号を受けた受
信機104では実火災かどうかの判別を行った後に、警
報を出力して報知するようになっている。図10は、セ
ンサ部101と信号処理部100との接続態様を示した
ものであり、センサ部101は接続端子a、bを設けて
おり、信号処理部100は、接続端子a、bに対応した
接続端子(プラグ)A、Bが設けられているので、セン
サ部101は、その接続端子a,bを、信号処理部10
0の対応した接続端子(プラグ)A、Bに挿入して、マ
イコン型の熱感知器が構成される。図11(a)、
(b)は、マイコン型の熱感知器のセンサ部と信号処理
部との電気的な接続回路を示している。センサ部101
には、温度検出のためのサーミスタRTHと火災確認ラ
ンプを構成するLEDが図のような方向に接続されてお
り、センサ部101と信号処理部100とは、通常は
(a)に示したような接続関係a−A,b−Bで使用さ
れる。
【0003】信号処理部100を構成するマイクロコン
ピュータは、A/D変換回路12、電源端子VDD、グ
ランド端子GNDに、入、出力制御ポート1〜4(PO
RT1〜4)を備えており、ポート1と2には、それぞ
れ温度検出抵抗R1、電流制限抵抗R2が付加接続さ
れ、ポート3はA/D変換回路12に接続されている。
このようなマイコン型熱感知器では、ポート設定条件を
種々変更することによってセンサ部101から温度デー
タを取り込み、火災判別時には火災確認ランプLEDを
点灯しており、信号処理部100は、マイクロコンピュ
ータの入、出力制御ポートのうち、ポート1と4との間
に接続されるサーミスタRTHと温度検出抵抗R1とを
直列接続して構成された温度検知回路に一定の電圧を加
えることによって、サーミスタRTHに生じる電圧を温
度データとしてA/D変換回路12に取り込んでデジタ
ル信号に変換してから、予め準備された火災判別レベル
(基準レベル)と比較する。そして、信号処理部100
は、温度データが火災判別レベルを越えているか、低下
しておれば、火災であると判断して、火災信号を受信機
104に送出し、同時に火災確認ランプLEDを点灯さ
せるようになっている。また、信号処理部100では、
センサ部101から温度データを取り込んで温度計測を
行う温度計測ルーチン、火災を判別する火災判別ルーチ
ンをプログラムとして実行しており、これらのルーチン
では、図12(a)や(b)に等価回路として示したよ
うに、ポート設定条件を種々変更して必要な制御がなさ
れている。ところで、このようなマイコン型熱感知器に
おいて留意すべき点は、センサ部101には、接続極性
のあるLEDを火災確認ランプとして採用しているた
め、センサ部101とマイクロコンピュータで構成され
た信号処理部100との接続関係は、図11の(a)に
示したような対応した接続態様でなければ、熱感知器の
動作に種々の不具合を生じてしまうことである。
【0004】ついで、センサ部と信号処理部との接続極
性の誤りによる不具合について説明する。まず、信号処
理部100とセンサ部101との接続態様が、図11
(a)で示したように、A―a、B―bと正しい極性に
接続されている場合を考える。信号処理部100は、初
期設定を行った後、温度計測ルーチンを実行する。この
温度計測ルーチンでは、温度検知回路に一定レベルの電
圧を供給するため、ポート1をHとし、ポート4をL
し、このとき、ポート2はオープンとして、LEDへの
通電を遮断する。そして、ポート3よりサーミスタRT
Hに生じる電圧を、A/D変換回路12に取り込む。取
り込んだ電圧は、温度データとしてデジタル信号に変換
され、火災判別ルーチンが実行され、予め準備された火
災判断レベルと比較される。比較の結果、温度データが
火災判断レベルに達していなければ、火災確認ランプL
EDを消灯するのためにポート設定を行う。すなわち、
ポート4をL、ポート2をLとしてLEDへの通電を遮
断し、このとき、ポート1とポート3はオプーンとす
る。ところが一方、温度データが火災判断レベルを越え
ていれば火災と判断して、火災受信機104に火災信号
を送出し、これと同時に火災確認ランプLEDを点灯す
るためにポート設定を行う。すなわち、ポート4をH、
ポート2をLにして、LEDを通電する。このとき、ポ
ート1とポート3はオープンとする。
【0005】次に、信号処理部100とセンサ部101
との接続極性を逆にした場合、図11(b)に示すよう
にA―b、B―aに接続した場合を考える。信号処理部
100を構成するマイクロコンピュータでは、接続が正
しい場合と同じプログラムを実行することになる。すな
わち、温度計測ルーチンが実行され、ポート1をHと
し、ポート4をLし、このとき、ポート2はオープンと
する。しかしながら、このポート設定では、サーミスタ
RTHに並列に接続されたLEDには順方向の電圧が加
えられるため、LEDは通電されて点灯し、ポート3か
ら取り込まれる電圧は、サーミスタRTHよりも抵抗の
低いLEDの順方向電圧降下レベルVFに保持されてし
まい温度変化が検知できなくなる。この結果、信号処理
部100は、センサ部101から取り込んだ温度データ
を火災判別レベルと比較する火災判別ルーチンを実行し
ても火災の判別は出来ず、また、仮に火災を判別した場
合に、LEDを点灯するためにポート設定を行えば、ポ
ート4はH、ポート2はLになり、このときポート1と
ポート3はオープンとなるので、この状態ではLEDは
逆バイアスになるためLEDは通電できず、そのため火
災確認ランプLEDは点灯出来ず、熱感知器も外観上、
動作不能になってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
なマイコン型熱感知器において、センサ部と信号処理部
との接続極性を誤った場合、温度計測を行うことができ
ず、火災と判断していないのに火災確認ランプが点灯し
たり、火災と判断しても火災確認ランプが点灯しない。
などの不具合が生じていた。本発明は、このような不具
合に鑑みてなされたものであり、信号処理部とセンサ部
の接続極性の誤りによる失報等や、火災確認ランプの不
動作などの問題点を解決し得たマイコン型熱感知器を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下のような構成を特徴としたマイコン
型熱感知器を提案するものである。請求項1の本発明
は、温度検知素子と接続極性を有した火災確認ランプと
を並列に接続したセンサ部と、このセンサ部を接続する
接続部、入出力制御ポート、及びAD変換部を有したマ
イクロコンピュータを含んだ信号処理部とを備えたマイ
コン型熱感知器において、上記信号処理部は、センサ部
の接続極性を判別し、正しい接続極性であれば、その接
続極性の状態で上記入出力制御ポートを通じて、センサ
部からの信号を取り込んで火災発生の判別を行う一方、
逆の接続極性であれば、警報を出力する構成としてい
る。請求項2、3の本発明は、火災判断時に点灯保持さ
れる火災確認ランプを誤接続時に点灯あるいは点滅させ
るものであり、請求項4の本発明は、請求項1におい
て、誤接続警報ランプを更に設けており、上記信号処理
部がセンサ部の逆の接続極性と判断したときには、誤接
続警報ランプを点灯あるいは点滅させる構成としてい
る。
【0008】請求項5の本発明は、温度検知素子と接続
極性を有した火災確認ランプとを並列に接続したセンサ
部と、このセンサ部を接続する接続部、入出力制御ポー
ト、及びAD変換部を有したマイクロコンピュータを含
んだ信号処理部とを備えたマイコン型熱感知器におい
て、上記接続部は、センサ部との信号処理部との接続極
性を変更させる接続変換回路を備えており、上記信号処
理部は、センサ部の接続極性を判別し、正しい接続極性
であれば、その接続状態で上記入、出力制御ポートを通
じて、センサ部から信号を取り込んで火災発生の判別を
行う一方、逆の接続極性であれば、上記接続変換回路を
作動して、センサ部の接続極性を正しい接続極性に切り
換える構成としている。
【0009】請求項6の本発明は、請求項5において、
上記接続変換回路が、クロス型スイッチング回路で構成
されていることを特徴としている。請求項7の本発明
は、温度検知素子と接続極性を有した火災確認ランプと
を並列に接続したセンサ部と、このセンサ部を接続する
接続部、入出力制御ポート、及びAD変換部を有したマ
イクロコンピュータを含んだ信号処理部とを備えたマイ
コン型熱感知器において、上記信号処理部は、上記セン
サ部の接続極性を判別し、判別した接続極性に応じて、
上記入、出力制御ポートを通じて、センサ部から信号を
取り込むモードと、演算処理を選択的に変更してから、
火災発生の判別を行う構成としている。
【0010】請求項8の本発明は、請求項1〜7のいず
れかにおいて、上記センサ部は、上記接続部に対して着
脱可能な接続端子を有した構造として、組み立て時に容
易に着脱できる構造としている。請求項9の本発明は、
請求項1〜8のいずれかにおいて、火災確認ランプがL
EDで構成されていることを特徴としている。
【0011】請求項10の本発明は、請求項1〜9のい
ずれかにおいて、上記AD変換部は、センサ部の温度検
知素子を、マイクロコンピュータの出力制御ポートに接
続付加された検出抵抗に接続させて構成される温度検知
回路に生じる電圧をデジタル信号に変換する構成として
いることを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1の本発明によれば、信号処理部が、当
該信号処理部とセンサ部との接続極性を判別し、逆の接
続極性ならば、信号処理部は警報を出力するので、試験
動作を行わなくても誤接続であることを耳で容易に知る
ことができる。請求項2〜4の発明によれば、この火災
確認ランプ又は誤接続警報ランプの点灯または点滅によ
って、視覚を通じて誤接続であることが容易に判別でき
る。
【0013】請求項5の本発明によれば、信号処理部
が、センサ部の接続極性が逆であると判断すれば、接続
変更回路を作動して、センサ部の接続極性を正しい接続
極性に切り換えることが出来る。請求項6の本発明によ
れば、センサ部の接続極性を自動で判別し、判別した接
続極性に応じて、センサ部から入、出力制御ポートを通
じての信号の取り込みモード、演算処理を変更するソフ
ト処理のみで対応できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。図1、図2は本発明のマイコン型熱感知
器の一実施例を示している。図1は、センサ部と信号処
理部との接続極性が正しい場合、図2はセンサ部と信号
処理部との接続極性が逆になった場合をそれぞれ示して
いる。これらの図において、信号処理部1は、マイクロ
コンピュータ11(以下、マイコンと略す。)、A/D
変換回路12、接続部A、Bを有している。マイコン1
1には、電源端子VDD、グランド端子GND,入、出
力制御ポート1〜4(PORT1〜4)が設けられ、さ
らに誤接続警報ランプ14を接続している。信号処理部
1は、センサ部2の接続極性が逆であると判断した場合
には、誤接続警報ランプ14を点灯あるいは点滅させる
ことによって、そのことを報知できるようにしている。
ここに、ポート1は温度計測に使用する温度検出抵抗R
1を介して接続端子Aと接続されており、ポート2は電
流制限抵抗R2を介して接続端子Aと接続されている。
また、ポート3はAD変換回路12に接続され、接続端
子Aと接続され、ポート4は接続端子Bと接続されてい
る。ここに、温度検出抵抗R1と電流制限抵抗R2は、
R1≠R2の条件を充たすものが採用されている。
【0015】一方のセンサ部2は、接続部A、Bに対応
した接続部a、bを有しており、接続部a、bには、火
災確認ランプであるLEDと温度検知素子であるサーミ
スタRTHが並列に接続されている。図3は、マイコン
型熱感知器において、実行される接続極性の自動判別プ
ログラムの概要をフローチャートをもって示している。
ステップS1〜S3と、ステップS4〜S6は、ポート
の設定条件をそれぞれ変えて、温度データを取り込むル
ーチンであり、ステップS7では、ステップS1〜S3
において取り込まれ、RAMに格納された温度データD
1と、ステップS4〜S6によって取り込まれ、RAM
に格納された温度データD2との差ΔDを演算し、ステ
ップS8では、その差ΔD=D1−D2がゼロであるか
否かを判別して、接続極性を判別している。すなわち、
後述する原理に基づいて、ΔD=0でなければ接続極性
は正しいものと判断し、ΔD=0であれば、接続が逆で
あると判断している。そして、この例では、接続極性が
正しい場合には、何らの処理をせずに、次の温度データ
を取り込んで、同様な比較判別が繰り返し行うが、接続
極性が逆であると判断した場合には、ステップS9に進
んで、火災確認ランプを点灯保持している。信号処理部
1が、接続極性が逆であると判断した場合に、火災確認
ランプLEDを点灯保持させるときには、図1や図2に
示した誤接続警報ランプ14を点灯あるいは点滅させる
必要がなく、部品点数が軽減できる。このようなもので
は、センサ部2を信号処理部1に接続して、電源投入す
れば直ちに火災確認ランプが点灯保持されるので、容易
に判別できる。なお、この場合の点灯態様は点灯保持に
代えて、点滅させてもよく、その場合の点滅周期を極端
に速く早くしたり、遅くすることは望ましく採用される
(以上、請求項2,3)。ついで、図3に示した自動判
別プログラムによる判別原理を、接続態様が正しい場合
と逆である場合をもとにして説明する。図1に示したよ
うに、センサ部の接続端子a、bが信号処理部の接続端
子A、Bに接続されている場合は、以下のような結果と
なる。すなわち、ステップS1におけるポート設定条件
では、ポート1がH、ポート4がL、ポート2はオープ
ンであるので、LEDは逆バイアスとなり、サーミスタ
RTHと温度検出抵抗R1とで構成された温度検知回路
に電流が流れ、そのためサーミスタRTHに生じる電圧
が、A/D変換回路12に取り込まれる。したがって、
この場合の温度データは、D1=VDD×RTH/(R
TH+R1)をデジタル化した値になる。一方、ステッ
プS4におけるポート設定条件では、ポート2がH、ポ
ート4がL、ポート1はオープンであるので、LEDは
やはり逆バイアスとなり、サーミスタRTHと温度検出
抵抗R2とで構成された回路に電流が流れ、そのため抵
抗R2とサーミスタRTHの回路のうち、サーミスタR
THに生じる電圧が、A/D変換回路12に取り込まれ
る。したがって、この場合の温度データは、D2=VD
D×RTH/(RTH+R2)をデジタル化した値にな
る。したがって、この場合におけるΔDは、 ΔD=D1−D2 =VDD×RTH/(RTH+R1)−VDD×RTH
/(RTH+R2) ≠0となる。なぜなら、R1≠R2 ところが一方、図2に示したように、センサ部の接続端
子a、bが信号処理部の接続端子B、Aに接続されてい
る場合は、次のような結果となる。ステップS1におけ
るポート設定条件では、ポート1がH、ポート4がL、
ポート2はオープンであるので、温度検出抵抗R1を通
じてLEDは順バイアスとなり、サーミスタRTHをL
EDの順方向電圧降下VFで短絡する。したがって、こ
の場合の温度データは、D1=VFをデジタル化した値
になる。一方、ステップS4におけるポート設定条件で
は、ポート2がH、ポート4がL、ポート1はオープン
であるので、電流制限抵抗R2を通じてLEDはやはり
順バイアスとなり、サーミスタRTHをLEDの順方向
電圧降下ΔVFで短絡する。したがって、この場合の温
度データは、D2=VFをデジタル化した値になる。し
たがって、この場合におけるΔDは、 ΔD=D1−D2 =VF−VF=0となる。 ステップS8でΔDを判別した結果、ΔD≠0であれ
ば、接続極性は正しいので、次の処理(温度計測等)が
行われるが、ステップS8でΔDを判別した結果、ΔD
=0であれば、接続極性が逆であるので、ステップS9
に進んで、火災確認ランプを点灯保持させる。この場合
のポート設定は、ポート2をH、ポート4をLにし、ポ
ート1と3はオープンにするので、AD変換回路12へ
の電圧の取り込みは禁止され、LEDは電流制限抵抗R
2を通じて電流が流れるので、安全な状態で点灯保持さ
れることになる。なお、図4の(a)と(b)は、ステ
ップS1とS4におけるポートの設定条件と、接続態様
を対応させて等価回路として示すものである。
【0016】次に、別のマイコン型熱感知器の別の実施
例を説明をする。この感知器の特徴は、信号処理部1の
接続部には、接続変更回路15を設けており、信号処理
部1は、接続極性を自動判別した後、接続変更回路15
に制御信号を出力することによって、センサ部2を信号
処理部1から取り外すことなく、その接続極性を正、逆
に自在に切り換えることが出来る点にある。図5では、
信号処理部を構成するマイクロコンピュータ11には新
たなポート5(PORT5)が設けられており、このポ
ート5から接続変更回路15には、切換信号が送出され
るようにしている。15の接続変更回路は、トランスフ
ァ接点SW1、SW2を有したクロス型スイッチング回
路を構成しており、トランジスタやリレーによってa,
bに切り換えられるようになっている。図6には、この
マイコン型熱感知器によって実行されているプログラム
の基本動作手順を示しているが、ポート1〜4の設定条
件を変えることによって、温度データD1とD2を取り
込み、その差ΔDを算出して、0かそうでないかを判別
する基本手順は前述の例と同様である。ΔDを判別する
ステップS8の後では、ΔD≠0であれば、接続極性は
正しいものと判断して、ポート5をLに保持して接続変
更回路15の切り換えを禁止するが、ΔD=0であれ
ば、接続極性は逆と判断して、接続変更回路15を切り
換えている。
【0017】最後にさらに、別のマイコン型熱感知器の
実施例を説明する。信号処理部1とセンサ部2の基本構
成は、図1や図2に示したものと同じであるが、図1や
図2とは誤接続警報ランプを設けていない点が異なる。
このマイコン型熱感知器の特徴は、信号処理部1とセン
サ部2との接続極性をソフト処理によって自動判別し、
さらに判別した極性に応じて、温度データの取り込みモ
ードや演算処理も変更するもので、信号処理部1では、
入、出力制御ポートのポート設定条件を、判別した接続
極性に応じて変更している。図7と図8は、その場合に
実行されるプログラムの基本動作手順をフローチャート
をもって示したもので、図7のステップS1〜S8に示
した自動判別ルーチンは、前述したものと同じである。
図8のステップS11〜S22では、図7の自動判別ル
ーチンによって判別されたセンサ部2と信号処理部1と
の接続極性(図のフローでは接続方向情報として示され
ている)に基づいて、温度データの取り込みモードを変
え、それに伴って取り込んだ温度データの演算処理も変
えている。ステップS17では、ステップS16、S1
9によって演算された温度データは予め準備された火災
判別レベルと比較され、その比較の結果、火災でないと
判断された場合にはステップS18に進んで火災確認ラ
ンプLEDを消灯させ、火災と判断した場合には、さら
に接続極性に応じてステップS20、ステップS21、
S22に進んで、ポートの設定条件を変えることによっ
て、火災確認ランプLEDを点灯保持するようにしてい
る。図8を参照して、このマイコン型熱感知器において
採用されている原理をさらに詳しく説明する。自動判別
ルーチンによって、センサ部2と信号処理部1との接続
極性が正しいと判断された場合には、ポートの設定条件
は、前述と同様にして、温度データを取り込む。すなわ
ち、ポート1をH、ポート4をL、ポート2はオープン
として、LEDを逆バイアスにして温度検知回路に一定
レベルの電圧を加えて、抵抗R1を通じてサーミスタR
THに電流を通じ、そのときサーミスタRTHに生じる
電圧をポート3から温度データとして取り込む。
【0018】この場合の温度データDは、前述したよう
にD=VDD×RTH/(RTH+R1)で算出され
る。しかしながら、自動判別ルーチンによって、接続極
性が逆であると判別されると、ポートの設定条件を変更
する。すなわち、ポート1をLは、ポート4をH、ポー
ト2はオープンとして、LEDを逆バイアスにして温度
検知回路に一定レベルの電圧を加えて、抵抗R1を通じ
てサーミスタRTHに電流を通じ、そのとき抵抗R1に
生じる電圧をポート3から温度データとして取り込む。
【0019】この場合の温度データD´は、前述したよ
うにD´=VDD×R1/(RTH+R1)で算出され
る。ここで重要なことは、前者のポート設定条件時と、
後者のポート設定条件時とで、信号処理部1のA/D変
換回路12に取り込まれる温度データが異なることであ
る。したがって、接続極性が逆と判断された場合に、サ
ーミスタRTHに生じる電圧を算出するためには、D=
VDD―D´=VDD(1−R1/(RTH+R1))
で算出されるので、ステップでは、この値を算出してい
る。以上のような手順で、判別した接続極性に応じて、
温度データを算出すると、算出した温度データは予め準
備された火災判別レベルと比較され、温度データが火災
判別レベルを越えると、火災と判断されて、火災確認ラ
ンプが点灯保持される。すなわち、このときのポート設
定条件も接続方向情報に基づいて異なり、接続極性が正
の場合には、ポート4をH、ポート2をL、ポート1と
3はオープンにしてLEDを通電点灯させるが、接続極
性が逆の場合には、ポート4をL、ポート2をH、ポー
ト1と3はオープンにしてLEDを通電点灯させる。
【0020】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、信号処理部
とセンサ部との接続が誤接続の場合、警報を出力するの
で耳で誤接続であることが報知され、誤接続による失報
や火災確認ランプの不作動をなくすことができる。特
に、請求項2〜4の本発明によれば、誤接続が耳と視覚
によって容易に判別できる。
【0021】請求項5の本発明によれば、信号処理部と
センサ部の接続の正、逆の極性を自動で判断した結果、
信号処理部に設けた接続変更回路を作動して、正しい接
続極性に切り換えることが出来るので、誤接続のために
必要な操作が不要となり、信頼性の高い熱感知器を提供
できる。請求項7の本発明によれば、信号処理部に接続
されるセンサ部の接続極性を自動的に判断し、判断した
接続極性に応じて、温度データを算出し、かつ火災判別
の際には、火災確認ランプを点灯することが出来る。し
たがって、接続変更回路などのハード構成を付加するこ
となく、誤接続に対応できるので、信頼性が高く、しか
も操作の容易な熱感知器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に記載したマイコン型熱感知
器(接続極性が正しい場合)の概略回路構成図。
【図2】本発明のマイコン型熱感知器(接続極性が逆の
場合)の概略回路構成図。
【図3】本発明のマイコン型熱感知器の基本動作を示す
フローチャート。
【図4】(a)、(b)は、温度計測ルーチンにおい
て、ポート設定条件を変えた場合における正、逆接続の
場合の等価回路図。
【図5】本発明の請求項3に記載したマイコン型熱感知
器の概略回路構成図。
【図6】請求項3に記載したマイコン型熱感知器の基本
動作を示すフローチャート。
【図7】請求項5に記載したマイコン型熱感知器の基本
動作(接続極性判別ルーチン)を示すフローチャート。
【図8】請求項5に記載したマイコン型熱感知器の基本
動作(温度計測、火災判別ルーチン)を示すフローチャ
ート。
【図9】従来のマイコン型熱感知器を用いた火災報知シ
ステムの概念説明図。
【図10】マイコン型熱感知器のセンサ部と信号処理部
の接続端子の概略説明図。
【図11】(a)、(b)はマイコン型熱感知器におけ
るセンサ部と信号処理部の接続態様を示す図。
【図12】(a)、(b)はマイコン型熱感知器におけ
るポート条件を変更した場合の等価回路図。
【符号の説明】
1 信号処理部 2 センサ部 11 マイクロコンピュータ 12 A/D変換回路 13 接続部 15 接続変更回路 a、b センサ部の接続端子 A、B 信号処理部の接続端子 LED 火災確認ランプ RTH 温度検知素子(サーミスタ) PORT1〜PORT5 入、出力制御ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 7/24 G08B 17/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度検知素子と接続極性を有した火災確認
    ランプとを並列に接続したセンサ部と、 このセンサ部を接続する接続部と、入、出力制御ポート
    と、AD変換部とを有したマイクロコンピュータを含ん
    だ信号処理部とを備えたマイコン型熱感知器において、 上記信号処理部は、センサ部の接続極性を判別し、正し
    い接続極性であれば、その接続極性の状態で上記入、出
    力制御ポートを通じて、センサ部からの信号を取り込ん
    で火災発生の判別を行う一方、逆の接続極性であれば、
    警報を出力する構成としたマイコン型熱感知器。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記信号処理部がセンサ部が逆の接続極性であると判断
    したときには、火災確認ランプを点灯あるいは点滅させ
    る構成としているマイコン型熱感知器。
  3. 【請求項3】請求項1において、 上記信号処理部がセンサ部が逆の接続極性であると判断
    したときには、火災確認ランプを火災判別とは異なる周
    期で点滅させる構成としているマイコン型熱感知器。
  4. 【請求項4】請求項1において、 誤接続警報ランプを更に設けており、上記信号処理部が
    センサ部が逆の接続極性であると判断したときには、誤
    接続警報ランプを点灯あるいは点滅させる構成としてい
    るマイコン型熱感知器。
  5. 【請求項5】温度検知素子と接続極性を有した火災確認
    ランプとを並列に接続したセンサ部と、 このセンサ部を接続する接続部と、入、出力制御ポート
    と、AD変換部とを有したマイクロコンピュータを含ん
    だ信号処理部とを備えたマイコン型熱感知器において、 上記接続部は、センサ部との信号処理部との接続極性を
    変更させる接続変換回路を備えており、 上記信号処理部は、センサ部の接続極性を判別し、正し
    い接続極性であれば、その接続状態で上記入、出力制御
    ポートを通じて、センサ部から信号を取り込んで火災発
    生の判別を行う一方、逆の接続極性であれば、上記接続
    変換回路を作動して、センサ部の接続極性を正しい接続
    極性に切り換える構成としたマイコン型熱感知器。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記接続変換回路は、クロス型スイッチング回路で構成
    されているマイコン型熱感知器。
  7. 【請求項7】温度検知素子と接続極性を有した火災確認
    ランプとを並列に接続したセンサ部と、 このセンサ部を接続する接続部と、入、出力制御ポート
    と、AD変換部とを有したマイクロコンピュータを含ん
    だ信号処理部とを備えたマイコン型熱感知器において、 上記信号処理部は、上記センサ部の接続極性を判別し、
    判別した接続極性に応じて、上記入、出力制御ポートを
    通じて、センサ部から信号を取り込むモードと演算処理
    を選択的に変更して火災発生の判別を行う構成としてい
    るマイコン型熱感知器。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかにおいて、 上記センサ部は、上記接続部に対して着脱可能な接続端
    子を有した構造としているマイコン型熱感知器。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかにおいて、 火災確認ランプがLEDで構成されているマイコン型熱
    感知器。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかにおいて、 上記AD変換部は、センサ部の温度検知素子を、マイク
    ロコンピュータの出力制御ポートに接続付加された検出
    抵抗に接続させて構成される温度検知回路に生じる電圧
    をデジタル信号に変換する構成としているマイコン型熱
    感知器。
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