JP3490144B2 - 印字装置及び印字装置用のテープ保持ケース - Google Patents

印字装置及び印字装置用のテープ保持ケース

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JP3490144B2
JP3490144B2 JP16024294A JP16024294A JP3490144B2 JP 3490144 B2 JP3490144 B2 JP 3490144B2 JP 16024294 A JP16024294 A JP 16024294A JP 16024294 A JP16024294 A JP 16024294A JP 3490144 B2 JP3490144 B2 JP 3490144B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は印字装置に関し、より詳
細には、印字されるテープを収容するテープ保持ケース
を受け入れるサーマル印字装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】本発明が関係する一般的なタイプの印字
装置は周知である。そのような印字装置は、像を受け取
るようになされたテープ供給源と、上記像をテープへ転
写する手段と共に作動する。ある周知の装置において
は、像受け取りテープの供給源及び像転写リボンの供給
源を保持するテープ保持ケースが設けられ、上記像受け
取りテープ及び像転写リボンは、印字装置の印字カセッ
ト収容部を重なり合った関係で通過する。上記印字カセ
ット収容部においては、サーマル印字ヘッドがプラテン
と協働し、像を転写リボンからテープへ転写する。この
ようなタイプのテープ保持ケースと共に作動する印字装
置は、例えば、バリトロニックス社（Ｖａｒｉｔｒｏｎ
ｉｃｓ，Ｉｎｃ．）の欧州特許０２６７８９０号（ＥＰ
−Ａ−０２６７８９０）に記載されている。乾式レタリ
ングすなわち乾式フィルム印字装置によって文字が像受
け取りテープへ転写される他の印字装置も製造されてい
る。上述の総ての印字装置において、像受け取りテープ
の構造は実質的に同じである。すなわち、像受け取りテ
ープは、接着剤層によって剥離可能な裏当て層に固着さ
れた像を受け取るための上側層を備えている。
【０００３】上記上側層は、その上面、あるいは、接着
剤層によって剥離可能な裏当て層に固着されたその下面
のいずれかに像を受け取ることができる。また、上記上
側層を透明としてその一方の面に鏡像として印字された
像を受け取ることができ、この場合には、上記像は、テ
ープの反対側の面からは正しい状態で見える。この場合
には、剥離可能な裏当て層を有する両面型の接着剤層を
上側層に固着することができる。この構成は、例えばブ
ラザー工業株式会社（Ｂｒｏｔｈｅｒ Ｋｏｇｙｏ Ｋ
ａｂｕｓｈｉｋｉ Ｋａｉｓｈａ）の欧州特許第０３２
２９１８号（ＥＰ−Ａ−０３２２９１８）に記載されて
いる。
【０００４】例えば、本件出願人の欧州特許出願に記載
されている他のタイプの印字装置においては、２つの別
個のテープ保持ケースが設けられ、一方のテープ保持ケ
ースは像受け取りテープを保持し、他方のテープ保持ケ
ースは像転写リボンを収容している。
【０００５】上述の如き印字装置のいずれを使用する場
合にも、異なる幅を有する像受け取りテープと共に作動
できるようにすることが望ましい。この理由から、印字
装置は、印字を適正に実行したり、あるいは、不適切な
テープが挿入された場合には印字を禁止したりすること
ができるように、テープ保持ケースの中のテープの幅を
認識する手段を備える必要がある。例えば、より狭い幅
を有するテープを使用する場合には、印字はより狭い幅
を有するテープの領域に限定されるべきであり、より広
い幅を有するテープに適した幅まで広げるべきではな
い。
【０００６】テープ保持ケースの中のテープの幅を認識
するために種々の提案が行われてきた。米国特許第５，
０７８，５２３号（Ｖａｒｉｔｒｏｎｉｃｓ，Ｉｎ
ｃ．）においては、異なる抵抗値に応答する電気的な検
知装置が用いられている。各々のテープ保持ケースは、
所定の幅を有するテープを保持すると共に、上記幅に関
連する所定の抵抗値を有する抵抗器を備えている。テー
プ保持ケースを印字装置の中へ挿入すると、上記抵抗値
が検知され、従って、テープ保持ケースの中のテープの
幅が認識される。
【０００７】カシオ（Ｃａｓｉｏ）の欧州特許第０４９
７３５２号においては、異なった幅のテープを有するテ
ープ保持ケースが設けられ、そのようなテープ保持ケー
スは、印字装置の中へ挿入されると、異なるマイクロス
イッチを作動させる。従って、テープの幅は、テープ保
持ケースの外部ケーシングが変わることにより認識され
る。
【０００８】欧州特許第０５２０７８号（Ｂｒｏｔｈｅ
ｒ）においては、テープ保持ケースの形状が光センサと
相互に作用し、該テープ保持ケースの中のテープの幅を
認識する。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術に比較して廉価且つ簡単であり、また、ユーザが必
要とするテープの幅を確実にセットすることのできるよ
うな、テープ保持ケースの中のテープの異なる幅を認識
するための解決策を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、印字用
のテープを収容するテープ保持ケースを受け入れるため
のカセット収容部と、少なくとも第１の位置及び第２の
位置の間で運動可能なスイッチとを備え、上記第１の位
置においては、第１のタイプのテープ保持ケースを上記
カセット収容部の中へ挿入することができるが、第２の
タイプのテープ保持ケースを上記カセット収容部の中へ
挿入することができず、また、上記第２の位置において
は、上記第２のタイプのテープ保持ケースを上記カセッ
ト収容部の中へ挿入することができるが、上記第１のタ
イプのテープ保持ケースを上記カセット収容部の中へ挿
入することができないように構成された印字装置が提供
される。
【００１１】上記カセット収容部は、テープ保持ケース
を受け入れるための表面を有するカセット収容凹所を備
えるのが好ましい。この実施例においては、上記表面に
はスロットが設けられ、上記スイッチは、上記スロット
を貫通すると共に上記カセット収容凹所の上記表面の上
方に延びる作動部分を有する。上記第１のタイプのテー
プ保持ケースは、第１の幅を有するテープを保持し、上
記第１のタイプのテープ保持ケースには、上記スイッチ
が上記第１の位置にある時に上記スイッチの上記作動部
分を収容するようになる位置に凹所が設けられる。上記
第２のタイプのテープ保持ケースは、第２の幅を有する
テープを保持し、上記第２のタイプのテープ保持ケース
には、上記スイッチが上記第２の位置にある時に上記ス
イッチの上記作動部分を収容するようになる位置に凹所
が設けられる。他の点に関しては、上記両テープ保持ケ
ースを同一とし、これにより、そのようなテープ保持ケ
ースの外周部が、上記カセット収容凹所によって形成さ
れる共通の周辺上に位置するようにすることができるこ
とは容易に理解されよう。
【００１２】ユーザは使用前に、上記スイッチの作動部
分を使用したいテープ幅を表す位置へ動かし、その後、
適切なテープ保持ケースを挿入する。不適切なテープ保
持ケースを挿入しようとした場合には、上記スイッチの
作動部分がテープ保持ケースの挿入を阻止するので、そ
のような不適切なテープを挿入することはできない。
【００１３】上記スイッチを印字装置のマイクロプロセ
ッサに接続し、選択されているテープの幅を上記マイク
ロプロセッサに自動的に知らせるようにするのが好まし
い。
【００１４】
【実施例】図面を参照して以下に本発明の実施例を説明
する。
【００１５】図１は、印字装置のカセット収容凹所を平
面図で示している。カセット収容凹所は破線２で示され
ている。カセット収容凹所は、サーマル印字ヘッド４
と、プラテン６とを備えており、これらサーマル印字ヘ
ッド及びプラテンは協働して、当業界では周知の態様で
印字位置Ｐを画定する。印字ヘッド４は枢動点８の周囲
で枢動可能であり、従って、印字するためにプラテン６
に接触したり、あるいは、カセットを取り除いて交換す
ることができるようにするためにプラテンから離れるこ
とができる。
【００１６】カセット収容凹所２の中へ挿入されたカセ
ットはその全体を参照符号１０で示されている。カセッ
トは、像受け取りテープ１４用の供給スプール１２を保
持しており、上記像受け取りテープは、接着剤の層すな
わち接着剤層によって裏当て層に固着された像受け取り
層を備えている。像受け取りテープ１４は、ガイド機構
（図示せず）によってカセットを通って案内され、印字
位置Ｐを通って出口Ｏを介してカセットを出て切断位置
Ｃへ至る。カセット１０はまた、インクリボン供給スプ
ール１６と、インクリボン巻き取りスプール１８とを備
えている。インクリボン２０は、インクリボン供給スプ
ール１６から印字位置Ｐを通るように案内され、インク
リボン巻き取りスプール１８の周囲に巻き取られる。像
受け取りテープ１４は、インクリボン２０と重なり合っ
た関係で且つその像受け取り層をインクリボンに接触さ
せた状態で印字位置Ｐを通過する。
【００１７】図１に示す印字装置においては、プラテン
６はその回転により、印字の間に像受け取りテープを駆
動して印字位置Ｐを通過させるように駆動される。この
ようにすると、テープは印字されて、印字位置Ｐから切
断位置Ｃへ送られる。切断位置Ｃを画定するカセット１
０の壁部の部分が参照符号２２で示されている。上記壁
部の部分にはスロット２４が形成されており、像受け取
りテープ１４は、印字位置Ｐを経て切断位置Ｃへ送られ
る。
【００１８】印字装置は、その全体が参照符号２６で示
された切断機構を備えている。この切断機構は、ブレー
ドすなわち刃３０を担持するカッタ支持部材２８を備え
ている。ブレード３０は、像受け取りテープ１４を切断
し、その後、アンビルに圧接するのではなく、そのエッ
ジ３１の先端部分からスロット２４に入る。
【００１９】図２は、図１の線ＩＩ−ＩＩに沿って示す
図解的な部分断面図である。図２においては、参照符号
３は、カセット収容凹所２のフロアを示している。参照
符号１０は第１のタイプのカセットを示しており、この
カセットは、例えば、１２ｍｍの第１の幅を有する像受
け取りテープ１４を保持する。参照符号３２は、スイッ
チを示しており、参照符号３４は、上記スイッチの作動
部分を示している。スイッチ３２は、作動部分がスロッ
ト４０を介してカセット収容凹所のフロア３の上方に突
出するようにカセット収容凹所のフロア３の下方に都合
良く取り付けられる低コストの標準的な２位置型スライ
ドスイッチとすることができる。スイッチ３２の作動部
分３４は、図２においては第１の位置にある状態で示さ
れている。１０ｍｍ幅のテープを保持するカセット１０
は、その下側に凹所３６を有しており、該凹所は、スイ
ッチが第１の位置にある時に、該スイッチの作動部分３
４を収容するような位置に設けられている。スイッチ３
２は、接続部３８を介してマイクロプロセッサ（図示せ
ず）に接続されており、上記接続部は、スイッチの作動
部分３４の位置を認識するマイクロプロセッサへ信号を
搬送する。マイクロプロセッサは、上記情報を用いて選
択されているテープの幅を決定する。
【００２０】スイッチ３２の作動部分３４は、図３に示
す第２の位置へ運動可能である。この第２の位置におい
ては、例えば６ｍｍの第２のテープ幅が使用されている
ことを認識するようになされている。従って、６ｍｍの
幅を有するテープを収容する第２のタイプのカセット
は、図３に示す第２の位置にある作動部分３４を収容す
るような位置に設けられる凹所を有する。この凹所は図
示されていない。図３は、スイッチ３２の作動部分３４
が不適切なカセットの挿入をどのように阻止するかを示
している。参照符号１０は、１２ｍｍのテープ幅を有す
るテープカセットを示しており、凹所３６は、第１の位
置にある作動部分３４を収容するような位置に設けられ
ている。
【００２１】本発明は、カセットの中のテープの幅を認
識し、ユーザが不適切なテープカセットを機械の中へ挿
入するのを防止する効果的且つ廉価な方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図１】カセットが挿入されている印字装置の概略的な
平面図である。
【図２】テープ幅選択スイッチの作動部分が第１の位置
にある状態を図１の線ＩＩ−ＩＩに沿って示す部分断面
図である。
【図３】テープ幅選択スイッチの作動部分が第２の位置
にある状態を図１の線ＩＩ−ＩＩに沿って示す部分断面
図である。
【符号の説明】
２ カセット収容凹所 １０ カセット（テープ保持ケース） １４ 像受け取りテープ １８ インクリボン ３２ スイッチ ３４ 作動部分 ３６ 凹所 ４０ スロット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・チャールズ・ルイス・デイ イギリス国ケンブリッジ シービー３・ ０エルティー，ガートン，セイント・マ ーガレッツ・ロード ２ (56)参考文献 特開 平４−133756（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−72461（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−435（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41J 3/36 - 3/37 B41J 15/04 B65H 19/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 印字用のテープ（１４）を収容するテー
    プ保持ケース（１０）を受け入れるためのカセット収容
    部（２）と、少なくとも第１の位置及び第２の位置の間
    で運動可能なスイッチ（３２）とを備え、該スイッチが
    前記第１の位置にあるときは、第１のタイプのテープ保
    持ケース（１０）を、当該スイッチ（３２）が支障とな
    らない状態で、前記カセット収容部（２）の中へ挿入す
    ることができるが、第２のタイプのテープ保持ケース
    （１０）は、当該スイッチのために、同カセット収容部
    （２）の中へは挿入できず、同スイッチが第２の位置に
    あるときは、前記第２のタイプのテープ保持ケース（１
    ０）を、当該スイッチ(３２)が支障とならない状態で、
    前記カセット収容部（２）の中へ挿入することができる
    が、前記第１のタイプのテープ保持ケース（１０）は、
    当該スイッチのために、前記カセット収容部（２）の中
    への挿入ができないように構成されたことを特徴とする
    印字装置。
  2. 【請求項２】 請求項１の印字装置において、前記カセ
    ット収容部（２）は、テープ保持ケースを受け入れるた
    めの表面（３）を有するカセット収容凹所を備えること
    を特徴とする印字装置。
  3. 【請求項３】 請求項２の印字装置において、前記表面
    （３）にはスロット（４０）が設けられ、前記スイッチ
    は、前記スロットを貫通して前記カセット収容凹所の前
    記表面（３）の上方へ延びる作動部分を有することを特
    徴とする印字装置。
  4. 【請求項４】 第１のタイプ又は第２のタイプのいずれ
    かのテープ保持ケース（１０）と共に使用される請求項
    ２若しくは３の印字装置において、前記第１のタイプの
    テープ保持ケース（１０）が、第１の幅を有するテープ
    を保持し、該第１のタイプのテープ保持ケースには、前
    記スイッチ（３２）が前記第１の位置にある時に、同ス
    イッチ（３２）の前記作動部分（３４）を収容するよう
    な位置に設けられる凹所（３６）が設けられ、前記第２
    のタイプのテープ保持ケース（１０）が、第２の幅を有
    するテープを保持し、該第２のタイプのテープ保持ケー
    スには、前記スイッチ（３２）が前記第２の位置にある
    時に、同スイッチの前記作動部分（３４）を収容するよ
    うな位置に設けられる凹所が設けられることを特徴とす
    る印字装置。
  5. 【請求項５】 請求項１乃至４のいずれかの印字装置に
    おいて、マイクロプロセッサを備え、該マイクロプロセ
    ッサには前記スイッチ（３２）が接続され、これによ
    り、当該スイッチの信号をマイクロプロセッサに搬送す
    ることを特徴とする印字装置。
  6. 【請求項６】請求項１乃至５のいずれかに記載の印字装
    置と、前記第１のタイプのテープ若しくは第２のタイプ
    のテープのテープ保持ケースとの組合せ体。
  7. 【請求項７】印字装置と、テープ保持ケースとの組合せ
    体であって、印字装置が、印字用のテープ（１４）を収
    容するテープ保持ケース（１０）を受け入れるためのカ
    セット収容部（２）と、少なくとも第１の位置及び第２
    の位置の間で運動可能なスイッチ（３２）とを備え、該
    スイッチが前記第１の位置にあるときは、第１のタイプ
    のテープ保持ケース（１０）を、当該スイッチ（３２）
    が支障とならない状態で、前記カセット収容部（２）の
    中へ挿入することができるが、第２のタイプのテープ保
    持ケース（１０）は、当該スイッチのために、同カセッ
    ト収容部（２）の中へは挿入できず、同スイッチが第２
    の位置にあるときは、前記第２のタイプのテープ保持ケ
    ース（１０）を、当該スイッチ(３２)が支障とならない
    状態で、前記カセット収容部（２）の中へ挿入すること
    ができるが、前記第１のタイプのテープ保持ケース（１
    ０）は、当該スイッチのために、前記カセット収容部
    （２）の中への挿入ができないように構成されており、
    前記テープ保持ケースが、第１若しくは第２のタイプと
    され、前記スイッチ（３２）は、前記テープ保持ケース
    が第１のタイプの場合には、前記第１の位置にあり、前
    記テープ保持ケースが第２のタイプの場合には、前記第
    ２の位置にあるようになされていることを特徴とする前
    記組合せ体。
  8. 【請求項８】印字装置と、該印字装置において使用され
    る少なくとも２つのタイプのテープ保持ケースを含む、
    テープ保持ケースのセットとの組合せ体であって、印字
    装置が、前記テープ保持ケースの１つを収容するための
    カセット収容部（２）と、該カセット収納部に設けられ
    て、少なくとも第１の位置及び第２の位置の間で運動可
    能なスイッチ（３２）とを備え、該スイッチが前記カセ
    ット収納部内に延びる作動部を有し、第１のタイプのテ
    ープ保持ケース（１０）は、前記第１の位置にあるとき
    だけの前記スイッチの作動部を受け入れる凹所（３６）
    を有し、前記第２のタイプのテープ保持ケース（１０）
    は第２の位置にあるときだけの前記スイッチの作動部を
    受け入れる凹所（３６）を有していることを特徴とする
    前記組合せ体。
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