JP3489706B2 - 連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法 - Google Patents
連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法Info
- Publication number
- JP3489706B2 JP3489706B2 JP09678096A JP9678096A JP3489706B2 JP 3489706 B2 JP3489706 B2 JP 3489706B2 JP 09678096 A JP09678096 A JP 09678096A JP 9678096 A JP9678096 A JP 9678096A JP 3489706 B2 JP3489706 B2 JP 3489706B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint
- tension
- stands
- looper
- rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
行材の先端とを接合して連続的に圧延する連続熱間仕上
圧延機における圧延材接合部の圧延方法に関り、特に、
スタンド間に配置したルーパを用いて張力を制御する際
に用いるのに好適な、接合部の破断を防止可能な、連続
熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法に関す
る。
炉から抽出した鋼片を、1本ずつ粗圧延機で数パス圧延
した後、仕上圧延機で所定の寸法に圧延していたが、こ
のような圧延方法は、仕上圧延機における圧延材の噛み
込み不良や尻抜け不良によるラインの停止が避けられ
ず、又、圧延材の先・後端の形状不良に起因した歩留の
低下を招く不備があった。
延材の噛み込み、尻抜け時の不安定要因を排除し、生産
性や歩留を向上するべく、同一又は異なった寸法のシー
トバーを接合し、連続して圧延する連続熱間圧延方法が
採用されるようになってきた。
合方法としては、例えば、特開昭62−234679に
示されるように、仕上圧延機の入側において、図1及び
図2に示す如く、先行材10の後端と後行材14の先端
との間に微妙な隙間を開けて突き合わせ、誘導加熱用コ
イルで誘導加熱しながら、シートバーを互いに押下する
ことにより、接合部12で溶接する技術が示されてい
る。なお、シートバーを突き合わせて接合する、このよ
うな方式においては、圧延方向に押圧力を加えるため、
適度な挟圧支持力及び支持時間が必要となり、挟圧支持
にはクランプ装置が用いられる。
法では、渦電流がシートバーのコーナ部を通り難いた
め、板幅中央に比べてコーナ部の昇温が小さく、板幅方
向端部に未接合部が残存することになる。従って、熱間
連続仕上圧延における接合部の引張強度は、接合部以外
の定常部に比べて小さくなり、圧延中に接合部12が破
断するという不具合を生じていた。
15317に示されるように、接合部が存在するスタン
ド間において、ルーパを使用しないで張力を制御するル
ーパレス制御を用い、基準張力を零近傍として、接合部
に作用する応力を低減して圧延する方法が示されてい
る。
においてルーパを使用せずに張力を零に近付けるため、
図3に示すような、接合時に高温となっている接合部
や、クランプ装置が当って低温となっているクランプ部
の温度偏差に伴う張力変動により、張力が零以下とな
り、鋼板の蛇行やダブリ込みが発生するという不具合が
生じていた。
くなされたもので、ルーパを用いつつ、連続熱間仕上圧
延における接合部の板破断を防止することを課題とす
る。
する複数のスタンド間にそれぞれルーパを配置し、先行
材の後端と後行材の先端とを接合して連続的に圧延する
連続熱間仕上圧延機において、接合部が存在するスタン
ド間で接合部に作用する最大応力及び最小応力を推定
し、該推定応力が破断強度未満で、且つ、零を越える値
になるように、接合部が通過するスタンド間の張力基準
を設定し、ルーパが受ける荷重から圧延材に作用する張
力を検出して、接合部が存在するスタンド間では、前記
検出された張力と前記接合部通過用の基準張力が一致す
るように張力制御を行うようにして、前記課題を解決し
たものである。
ルーパの高さを、定常部を圧延している時よりも小さく
するようにして、ルーパによって接合部が曲げられるこ
とによる破断も防止するようにしたものである。
施形態を詳細に説明する。
熱間仕上圧延設備の一例である。この設備では、粗圧延
機20の出側と、例えばF1〜F7の7スタンドの仕上
圧延機30の間に接合装置24を配置し、先行材10の
後端と後行材14の先端を接合することにより、連続仕
上圧延を実施する。
ートバーは、接合装置24の入側に設けられた切断機2
2で先端及び後端の形状不良部分(クロップ)が切断さ
れた後、接合装置24のクランプ装置24A、24Bで
挾持された状態で接合される。接合された圧延材は仕上
圧延機30に送り込まれ、ここで、仕上圧延された後、
巻取り装置入側の切断機50により、コイルに適した所
定長さに切断された後、巻取装置52、52′に送ら
れ、巻き取られる。この際、トラッキング装置54が、
接合終了から巻き取るまで接合部をトラッキングしてい
る。
れたルーパ、34は、該ルーパ32が受ける荷重から圧
延材に作用する張力を検出するための張力検出器、36
は、演算装置、38は、各スタンドのワークロールを駆
動するための主機駆動モータ、40は、前記張力検出器
34で検出した張力値が、基準張力となるようにルーパ
32の高さを制御するルーパ制御装置、56は、圧延材
検出器である。
検出される接合部が、仕上圧延機30の上流のスタンド
に噛み込まれる直前に、該上流スタンドと、その下流ス
タンド間の基準張力を、定常部の値から、演算装置36
で算出した、接合部通過用の値に変更する。この接合部
通過用の基準張力は、接合部の破断強度未満で、且つ、
零を越える値に設定されている。
ッキング装置54で検出されると、基準張力の値を再び
定常部の値に戻して、ルーパ32による張力制御を継続
する。
未満となるスタンド間の許容張力Tは、例えば次式で算
出することができる。
た接合部強度、Hjは、接合部の板厚(設定値)、Wj
は、図2に示した如く、先行材10と後行材14との未
接合部を除いた板幅方向の接合長さである接合幅(測定
値又は接合条件から実験的に決めた設定値)、ξは、予
め求めた切欠係数である。
ような、接合部及びクランプ部の温度むら等の外乱によ
り張力変動が発生するため、接合部の破断や鋼板の蛇行
及びダブリ込みを防止するためには、この張力変動を考
慮して、基準張力値を設定する必要がある。
よって求めることができる。まず、鋼板温度、圧延スケ
ジュール、第6スタンドF6の圧延速度に基づいて、次
式に示すような、鋼板温度tの影響を考慮した変形抵抗
式により、図3に示したような接合部及びクランプ部の
圧延時の変形抵抗kf を算出する。
κ、A、n、mは、材質毎に定まる定数である。
ランプ部の温度は、接合終了時における接合部及びクラ
ンプ部の温度の実測結果から、加工発熱等を考慮した熱
伝導モデルにより予測することができる。
である(3)式及び(4)式により、変形抵抗kf 、入
側板厚h1等に基づいて、変形抵抗kf の違いに伴なう
出側板厚偏差を求める。
は、ゲージメータ制御を実施した際の制御ミル剛性、S
0は、無負荷時のロールギャップ、R′は、偏平ロール
半径、Wは板幅、Qpは圧下力関数である。
板の弾性変形で吸収されると仮定すると、これに伴なう
接合部及びクランプ部の張力変化ΔTは、(5)式で求
めることができる。
r′は、定常部及び変動部の圧下率(r=1−h2/h
1)、lは、張力制御応答と当該スタンドの板速度の
積、Lは、スタンド間距離である。
して、接合部通過用の基準張力を、接合部の破断強度未
満で、且つ、零を越える値に変更する。
パによる張力制御を行っているため、ルーパによって接
合部が曲げられることによる破断を防止するためには、
ルーパの高さを、定常部を圧延しているときよりも、接
合部通過時に小さくすることが、有利である。
て、表1に示す仕上圧延スケジュールにより、板幅12
00mmのシートバーを接合して圧延した。
部通過時も定常部と同一の基準張力40.0kNとした
従来法1と、定常部を基準張力40.0kNとし、接合
部通過時はルーパレスとして基準張力を零近傍の5.0
kNとした従来法2、及び、定常部を基準張力40.0
kNとし、接合部通過時の基準張力を27kNに設定し
た本発明法の、それぞれについて圧延を行った。
は、次のように行った。まず、接合部12の未接合幅は
両端で50mmであり、従って、接合幅Wjは1100
mmであった。又、クランプ部及び接合部の温度測定結
果は、図3に示した如く、定常部が1126℃、接合部
が1206℃、クランプ部が997℃であった。熱伝導
モデルを用いて、第6スタンドF6と第7スタンドF7
間における定常部、接合部、クランプ部の温度を計算し
た結果、それぞれ891℃、895℃、882℃であっ
た。これらの値を用いて、(2)、(3)、(4)式に
より定常部、接合部、クランプ部の第6スタンドF6の
圧延荷重及び出側板厚等を計算した結果、表2に示す如
くとなった。
る。
ランプ部の張力変動は、それぞれ−11.6kN、+1
2.9kNとなった。接合部強度を40.0N/m
m2 、切欠係数ξを0.8とすると、(1)式より、接
合部の許容張力Tは54.0kNとなる。計算結果よ
り、第6スタンドF6と第7スタンドF7間での張力変
動は、11.6+12.9=24.5kNであり、張力
の上限値54.0kNと下限値0kNを考慮して、次式
及び図5に示す如く、接合部通過時の基準張力を27k
Nとした。
明法による張力制御実施時の、第6スタンドF6と第7
スタンドF7間のスタンド間張力の実測結果を示す。従
来法1を用いた場合には、実線Aに示す如く、スタンド
間張力は破断限界を越えて接合部が破断する不具合が生
じた。又、従来法2を用いた場合は、実線Bに示す如
く、スタンド間で張力が零以下になり、接合部がダブリ
込んで鋼板が破断する不具合を生じた。一方、本発明法
を用いた場合には、実線Cに示す如く、鋼板を安定して
圧延することができた。
の基準張力を、接合部通過時に所定の値にすることで、
破断やダブリ込みを防止できた。
続熱間仕上圧延における接合部の板破断を防止すること
が可能となる。
構成図
る方法を示す線図
張力変動状態を比較して示す線図
Claims (2)
- 【請求項1】連続する複数のスタンド間にそれぞれルー
パを配置し、先行材の後端と後行材の先端とを接合して
連続的に圧延する連続熱間仕上圧延機において、 接合部が存在するスタンド間で接合部に作用する最大応
力及び最小応力を推定し、 該推定応力が破断強度未満で、且つ、零を越える値にな
るように、接合部が通過するスタンド間の張力基準を設
定し、 ルーパが受ける荷重から圧延材に作用する張力を検出し
て、 接合部が存在するスタンド間では、前記検出された張力
と前記接合部通過用の基準張力が一致するように張力制
御を行うことを特徴とする連続熱間仕上圧延機における
圧延材接合部の圧延方法。 - 【請求項2】請求項1において、更に、前記接合部が存
在するスタンド間のルーパの高さを、定常部を圧延して
いる時よりも小さくすることを特徴とする連続熱間仕上
圧延機における圧延材接合部の圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09678096A JP3489706B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09678096A JP3489706B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09276918A JPH09276918A (ja) | 1997-10-28 |
JP3489706B2 true JP3489706B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=14174158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09678096A Expired - Fee Related JP3489706B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3489706B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4513552B2 (ja) * | 2003-12-26 | 2010-07-28 | Jfeスチール株式会社 | 焼付硬化性と耐常温時効性に優れた高張力熱延鋼板およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP09678096A patent/JP3489706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09276918A (ja) | 1997-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2180914C (en) | Method and apparatus for continuous finishing hot-rolling a steel strip | |
US5720196A (en) | Hot-rolling method of steel piece joint during continuous hot-rolling | |
US6357273B1 (en) | Method of reducing waste in the rolling of strip segments interconnected by weld seams | |
JP3489706B2 (ja) | 連続熱間仕上圧延機における圧延材接合部の圧延方法 | |
JP3215327B2 (ja) | 鋼帯の連続熱間仕上圧延方法 | |
JP2657444B2 (ja) | 冷間圧延機の走間ゲージ変更セットアップ学習方法 | |
JP3546616B2 (ja) | 熱間圧延方法及び設備 | |
JP2905377B2 (ja) | 熱間圧延における鋼片の接合方法 | |
JPH0328962B2 (ja) | ||
JP3277037B2 (ja) | 鋼片の連続熱間圧延方法 | |
JP3126875B2 (ja) | 鋼片の連続熱間圧延方法 | |
JP3334784B2 (ja) | 連続熱間圧延における鋼片の走間接合方法 | |
JP3260664B2 (ja) | 金属帯のエッジドロップ制御方法 | |
JPH0237801B2 (ja) | ||
JP3054293B2 (ja) | 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 | |
JP3261039B2 (ja) | 連続熱間圧延における金属片の接合方法および装置 | |
JPH09262614A (ja) | 連続熱間仕上げ圧延における圧延材接合部の圧延方法 | |
JP3328503B2 (ja) | 連続熱間圧延における被圧延材の接合方法 | |
JPS63171203A (ja) | 冷間連続圧延方法 | |
AU710706B2 (en) | Method and apparatus for continuous finishing hot-rolling a steel strip | |
JPH0899107A (ja) | 鋼片の連続熱間圧延方法 | |
JPS60206505A (ja) | 冷間連続圧延方法 | |
JPH07100506A (ja) | 熱延鋼帯の圧延方法 | |
JPS61283476A (ja) | クラツド鋼板の製造方法およびその装置 | |
JPH1128513A (ja) | 熱間圧延ラインにおける金属帯の巻取り方法および巻取りコイラ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031021 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071107 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131107 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |