JP3215327B2 - 鋼帯の連続熱間仕上圧延方法 - Google Patents

鋼帯の連続熱間仕上圧延方法

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JP3215327B2 JP18058996A JP18058996A JP3215327B2 JP 3215327 B2 JP3215327 B2 JP 3215327B2 JP 18058996 A JP18058996 A JP 18058996A JP 18058996 A JP18058996 A JP 18058996A JP 3215327 B2 JP3215327 B2 JP 3215327B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯の連続熱間仕
上圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼帯を製造する場合、連続鋳造設
備から供給されるスラブを適当な長さに切断した後、熱
間粗圧延機で圧延し、さらに熱間仕上圧延機で圧延して
鋼帯となし、コイルに巻き取られる。最近、品質向上、
歩留向上、省エネルギーおよび生産性向上の点から、熱
間粗圧延と熱間仕上圧延を連続的に行う方法が注目され
るようになり、各種公報や文献にも散見される。
【0003】しかしながら、現在鋼帯の連続熱間圧延技
術はまだ実現されていない。本発明者らは、種々検討を
重ね、この技術を実現するに至った。従来から鋼帯を連
続的に圧延する方法として冷間圧延が知られている。例
えば、特開平4−339501号公報には、連続冷間圧延にお
いて、鋼板の接合部をワークロールクロス方式で圧延す
る方法が示されている。この方法では、鋼板の継ぎ目位
置で圧下率、ロールクロス角度を変更することを特徴と
している。従って、この場合、鋼板の継ぎ目位置の先行
部分に対するクラウン比率は、継ぎ目の位置で変更され
る。これは、鋼板の先行材と後行材との板厚の差異が大
きい場合のみを想定しているからに他ならない。
【0004】特開平4−351213号公報には、接合された
連続コイルを冷間圧延するに際して、ロールクロス角お
よびロールベンド力の変更を走間で指示するタイミング
が示されている。しかしながら、この方法では、変更タ
イミングは接合部の位置を検出することによってなされ
るだけで、接合部の物性に関する情報に基づいた圧延方
法は考慮されていない。
【0005】また、特開昭52−86956 号公報等に示され
るように、接合部を連続冷間圧延機の第1スタンドのワ
ークロールに噛み込むときに、圧延速度を減速させるよ
うにして圧延している。また、特開昭60−206505号公報
に見られるように、スタンド間の板の張力制御をしたり
している。しかしながら、熱間圧延機で連続圧延を行う
場合には、上記に見るような冷間圧延と異なり、接合部
近傍で鋼帯の温度が急激に上昇するため、接合部での変
形抵抗が不均一となり急激に低下してしまう。このた
め、熱間圧延を行う場合、接合部において速度制御を行
うと同時に、圧下量の制御やクラウン制御を行うことに
よって、応力集中しないように接合部を通板させなけれ
ばならない。この場合、連続圧延機の各スタンドの駆動
モータの速度制御については、板張力の急激な変化やル
ープの変化が生じないよう、スタンド相互間での圧延ロ
ールの回転速度と回転速度制御応答性の整合性をとりな
がら行う必要があり、この駆動モータの制御は重要とな
る。
【0006】また、接合部近傍を含めた板厚制御方法に
おいて、接合部近傍では、接合部以外の板の温度と、接
合部近傍の板の温度とが異なる。このような不均一な温
度分布を有する板を、その接合部の近傍にあって、如何
に精度良い板厚プロフィールに仕上げるかの技術的解決
が従来なされていない。さらに、接合部での板厚差、板
幅差、材質差等がある場合の連続圧延方法も、従来技術
の中には見当たらない。
【0007】また、特開平6−39404 号公報には、完全
連続熱間圧延を行う際に、シートバーの突き合わせ接合
部を仕上げ圧延機の前段の第1スタンドと第2スタンド
でクラウンスケジュールを調整し圧延接合することによ
りシートバーの接合力を強化し、搬送時や通板時の板破
断を防止する技術が開示されている。しかしこの方法
は、接合部の破断を防止するための仕上げ圧延機の入側
のスタンドの制御方法のみしか開示されていない。
【0008】また、特開昭60−244401号公報には、先行
する鋼片の後端部と後行の鋼片の前端部を加熱昇温した
後、押圧して接合し、この鋼片を熱間圧延する方法およ
び装置が開示されている。しかしこの技術は、鋼片同志
を接合する方法および装置については開示しているが、
熱間圧延については詳しい記載がない。特開昭63−9030
2 号公報には、走行する台車上で先行する鋼片の後端部
と後行する鋼片の前端部を加熱、押圧して接合後、熱間
圧延を施す技術が開示されている。しかしこの技術も、
上記の特開昭60−244401号公報と同様に熱間圧延につい
ては何も触れていない。
【0009】さらに、従来、連続熱間圧延を行うに際
し、仕上げミルの第1スタンドにて接合部が破断すると
いう問題が生じることが判明した。仕上げミルにて接合
部の破断を防止する方法としては、例えば圧延機の剛性
を大きくする方法(特開平7−16607 号公報)や、周囲
温度分布をなだらかにする方法(特開平7−16611 号公
報)などが提案されている。これらはいずれも接合部圧
延時のスタンド間の張力変動を抑制することによって破
断を防止するもので、主に仕上げミル後段における破断
防止に有効な手段となったが、上記問題点の解決方法に
はならなかった。
【0010】この他、鋼帯を圧延する前に接合して連続
して熱間圧延するため、ミルの停止時間や停止頻度がき
わめて少なくなり、ワークロールへの負荷や、ワークロ
ールを駆動する電動機の負荷が大幅に増大してしまう。
これらの問題点については、従来はほとんど配慮されて
いなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するべくなされたもので、先行する仕上圧
延中の鋼帯の後端部と、後行する別の鋼帯の先端部とを
接合した後、この接合部を含めて連続圧延することがで
き、また、十分な板厚形状をより安定して得ることがで
きる鋼帯の連続熱間圧延方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明は、熱間粗圧延工
程を経た先行の鋼帯の後端部と、この鋼帯に引き続いて
搬送される後行の鋼帯の先端部を部分的に接合し、引き
続き接合部を平滑化した後、該接合部をトラッキングし
ながら、一対のワークロールおよびバックアップロール
および/または中間ロールよりなるスタンドを複数備え
たタンデム圧延機の第1スタンドで、該接合部のうち未
結合部分の板の長手方向に圧縮応力が働くように圧延
し、さらに第2スタンド以降で該接合部の形状制御圧延
を行い、該接合部以外の鋼帯は全スタンドで形状制御圧
延を行うことを特徴とする鋼帯の連続熱間仕上圧延方法
である。
【0013】前記先行の鋼帯の後端部と、前記後行の鋼
帯の先端部を、電磁誘導加熱手段により加熱、押圧して
接合するのが好ましく、さらに、鋼帯の接合部およびそ
の近傍を不活性ガスでシールドしながら、加熱、押圧し
て接合するのが好ましい。なお、前記鋼帯が、Crを6.0w
t %以上含むステンレス鋼板またはSiを0.3wt %以上含
む珪素鋼板の場合、前記不活性ガス中の酸素濃度を10vo
l.%以下に抑えるのが好適である。
【0014】また、前記ワークロールにハイス系ロール
を使用して圧延するのが好ましい。また、前記タンデム
圧延機の第1スタンド入側にセンサを設置して、前記鋼
帯の接合部およびその近傍の温度を検出して温度分布を
演算し、この演算値に基づいてロールベンド量および
ロールクロス角度とロールシフト量との少なくとも1つ
を決定し、これらの制御量を全スタンドの圧延機にフィ
ードフォワードするのが好ましく、さらに、前記タンデ
ム圧延機の第1スタンドと第2スタンドの間にセンサを
設置して、鋼帯の急峻度または板厚の幅方向分布を測定
し、この測定値に基づいてロールベンド量およびロー
ルクロス角度とロールシフト量との少なくとも1つを決
定し、これらの制御量を第1スタンドにフィードバック
するのがよりいっそう好ましい。
【0015】また、前記タンデム圧延機の第2スタンド
以降の1または2以上のスタンド間にセンサを設置し
て、鋼帯の板厚と温度の幅方向分布を検出し、この検出
値に基づいて鋼帯の板厚分布、長手方向の急峻度および
温度分布を演算し、この演算値に基づいた設定値を前記
1または2以上のスタンド以降の全スタンドにフィード
フォワードするのが好ましい
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。図1は、本発明が適用された連続
熱間仕上圧延装置の実施形態の構成を示すブロック図で
ある。本実施形態の連続熱間仕上圧延装置は、図1に示
される如く、切断装置10と、加熱装置である電磁誘導加
熱装置20と、接合装置30と、平坦化処理装置40と、タン
デム圧延機50とにより構成されている。また、これらの
装置のうち、電磁誘導加熱装置20、接合装置30および平
坦化処理装置40は、圧延速度に同期された台車、すなわ
ち、走間接合台車上に設置されている。また、該タンデ
ム圧延機50は、ワークロール51とバックアップロール52
とワークロール51を回転駆動する交流モータ53を有する
スタンドを合計7基備え、7スタンドより構成されてい
る。ここで、図1の左端スタンドを第1スタンドF1と称
し、また右へ順に、第2〜第7スタンドF2〜F7と称す
る。
【0021】また、このタンデム圧延機50の入側には、
入側センサ61が配置されている。この入側センサ61は、
鋼帯1の温度、板厚をそれぞれ検出するものである。ま
た、このタンデム圧延機50の特に第5スタンドと第6ス
タンドとのスタンド間には、スタンド間センサ62が配置
されている。このスタンド間センサ62は、鋼帯1の温
度、板厚の幅方向分布をそれぞれ検出するものである。
【0022】なお、この図1、また後述する図10におい
ては図示が省略されているが、第1スタンドと第2スタ
ンドとの間および第2スタンドと第3スタンドとの間
に、ルーパが配置されている。このルーパは、走行する
前記鋼帯1に回転しながら圧接するロールにより、鋼帯
1のスタンド間張力の変動を抑えるものである。本実施
形態の連続圧延機においては、この図1において、圧延
対象となる鋼帯1は左方から右方へと走行する。また、
本実施形態の連続圧延機は、その連続圧延中に、先行す
る鋼帯(以降、先行材2と称する)の後端部と、後行す
る別の鋼帯(以降、後行材3と称する)の先端部とを接
合するようになっている。
【0023】接合は短時間で行う必要がある。このため
接合部は鋼帯の幅を全て接合せずに、中央部または両端
部を加熱、押圧して接合する。図2〜図4に基づいて先
行材2の後端部と後行材3の先端部の切断面の形成につ
いて説明する。切断装置10は、図2に斜線で示す後端
部、先端部2a、3aを除去するように切断面の形成を
行う。この場合、後端部2aについては、その切断端2
bにおいて、先行材2の長手方向に直角の直線状に切断
する。同様に、先端部3aについては、その切断端3b
において、後行材3の長手方向に直角の直線状に切断す
る。このように直角な直線状に切断することにより、加
熱後の接合時の押圧の際、これら先行材2および後行材
3の幅方向の中心が互いにずれてしまうことを防ぐこと
ができる。また、このような直線形状に切断することに
より、例えば通電加熱やフラッシュバット加熱等の際に
用いる電極の分散位置状態を配慮して均一な加熱をする
ことができる。また、レーザ等のビームで溶接する場合
も有効である。
【0024】上記の場合は、鋼帯の両端のみを加熱・押
圧して接合する場合も考えられる。また、図3や図4に
それぞれ示すような形状に鋼帯の切断面を形成してもよ
い。図3においては、切断端2bや切断端3bの幅方向
の両コーナ部分を、曲線状にしている。一方、図4にお
いては、両コーナ部分を、傾斜を持った直線状に形成す
るようにしている。
【0025】この場合、これら図3および図4におい
て、寸法wで示される先行材2の中央部および後行材3
の中央部は、それぞれの長手方向に直角の直線状に切断
されているものである。これによって、加熱後の接合押
圧時におけるこれら先行材2の中心と後行材3の中心と
が互いにずれてしまうことを防ぐことができる。なお、
これら図3や図4に示すような切断を行う場合、先行材
2および後行材3の板幅寸法をWとすると、前記寸法w
はWの30%以上、特に望ましくは50%以上にするととも
に、図示した角度θは45°以内、特に望ましくは30°以
内にするとよい。これにより有利に押圧接合できる誘導
加熱特性を得ることができる。これは、誘導加熱等の場
合には、その誘導電流が材料の形状に規制された回路を
構成して流れるからである。この場合には、誘導電流の
近接効果により、切断面の接近している部分の加熱が最
も効率的になされ、一方、離反している部分の加熱が遅
れるためである。したがって、図2や図3において、寸
法wで示される個所の加熱温度が、特に前述のような曲
線状あるいは傾斜を持った直線状に切断された個所の温
度より、より高温となる。このような温度分布にするこ
とにより、押圧接合特性をさらに向上させることができ
る。
【0026】次に、加熱装置について説明する。本実施
例では加熱装置として電磁誘導加熱装置20を使用してい
る。電磁誘導加熱装置20は、鋼帯の後端部2aと先端部
3aとの接合にあたって、その接合特性を向上させるた
めに、これら後端部2aおよび先端部3aを加熱するも
のである。この場合、電磁誘導加熱装置20により誘導磁
界を発生させ、これによって後端部2aや先端部3aに
生じる渦電流によるジュール熱で加熱する。
【0027】このような接合部分を加熱する方法とし
て、先行材2と後行材3へ直接通電する方法や、バーナ
で炙る方法や、電気炉やガス炉等を用いる方法も考えら
れる。しかしながら、非接触で加熱できることや、短時
間で必要な接合温度まで加熱できることや、必要な個所
のみの加熱を行うことができること等を配慮すると、本
実施形態の如く、電磁誘導加熱方法が好ましい。また、
このような電磁誘導加熱方法にあっては、後端部2aの
切断面の形状や、先端部3aの切断面の形状、板厚ある
いは、材料特性等に従って、誘導磁界の強さや誘導磁界
の周波数を変更することにより、その誘導加熱特性を容
易に設定することができる。
【0028】なお、このような電磁誘導加熱の際、その
交番磁界の周波数は数kHZ 以下、場合によっては数百H
Z 程度にすることが好ましい。この交番磁界の周波数
は、圧延する鋼帯の板厚や板幅およびその材質等で変化
する誘導電流の表皮効果の効率を配慮しながら適宜選択
されるものである。このような電磁誘導加熱に際して
は、鋼帯の後端部2aと先端部3aとの間隔は50mm以
内、望ましくは25mm以内とし、特に材質によっては10mm
以内に接近させるようにする。これは、誘導電流の近接
効果を利用することで、発熱効率を向上させるためと、
押圧接合時における突き合わせ時の押圧移動距離を少な
くするためである。
【0029】また、電磁誘導加熱の場合には、この加熱
方法を考慮した前述の図3または図4の後端部2aや先
端部3aの切断面の形状とすることが好ましい。これ
は、交番磁界の印加に応じて流れる誘導電流(渦電流)
の回路が、その鋼帯の形状の影響を受けるためである。
前記図2の形状のままで、切断面幅方向に均一に加熱す
るには、誘導加熱時の磁束の分布を工夫することによっ
ても可能である。すなわち、前述した如く、接合する板
の両端部に磁束が集中するような方法が考えられる。
【0030】なお、このような加熱時に、加熱される切
断面やその近傍の酸化の進行を嫌うCrやSiを多く含む材
質、例えばCrが6.0wt %以上のステンレス鋼板やSiが0.
3wt%以上の珪素鋼板等の場合は、アルゴンや窒素等の
不活性ガスで、その接合面やその近傍をガスシールする
のが望ましい。この場合、接合部近傍の酸素濃度は10vo
l.%以下、好ましくは5vol.%以下がよい。また、この
ような加熱を開始してから、上述の鋼帯の後端部2aと
先端部3aとが押圧接合されるまでの期間、ガスシール
するようにしてもよい。
【0031】なお、鋼帯の後端部2aと先端部3aとの
押圧接合を前提とした加熱後、その温度は押圧力との兼
ね合いで設定される。この加熱温度が高過ぎると、後端
部2aや先端部3aが大きく溶損してしまう。一方、そ
の加熱温度が低すぎると、大きな押圧力を必要とした
り、場合によっては十分な接合を得ることができなくな
ってしまう。したがって、この加熱温度は、加熱後の接
合面の表層部がやや溶損する程度であればよく、また、
この表層部が大幅に溶損する加熱温度未満であれば、一
向に構わない。
【0032】なお、切断面の形状が図3や図4に示され
るような場合には、接合すべき部分の近接表層部が僅か
に溶ける程度であると、押圧接合時には、その両端部ま
で良好に接合することができる。この場合、その温度分
布により押圧接合後の板厚方向への盛上がりは、板幅中
央部が最も大きくなる。このため、このような盛上がり
に対して、後述するような板厚平坦化処理を施す必要が
ある。
【0033】なお、接合される先行材2の板厚と後行材
3の板厚とに差異がある場合がある。このような場合に
は、その板厚の差異に従って、相互に誘導電流の表皮効
果に格差が生じてしまう。特に、板厚の厚い方の加熱温
度が低くなる傾向がある。また、接合される先行材2の
材質と後行材3の材質とに差異があって、電気比抵抗に
格差が生じたり、磁気特性に格差が生じてしまい、これ
によって加熱温度に格差が生じてしまうことも考えられ
る。
【0034】このような場合、先行材2と後行材3との
温度格差をより小さくすることが重要である。このた
め、板厚に差異がある場合には、板厚の厚い方の加熱温
度が不足しないように、誘導電流の周波数を低くするこ
とが望ましい。また、材質の差異によって電気比抵抗に
格差がある場合には、電気比抵抗の低い方に合わせ、誘
導電流の周波数を低くする。このように、誘導電流によ
る加熱に際して、鋼帯の先行材2の温度上昇と後行材3
の温度上昇とに格差がある場合、温度格差をなくすよう
に誘導電流の周波数等の条件を選択することが重要であ
る。
【0035】次に、接合装置30について説明する。接合
装置30は、前記電磁誘導加熱装置20にて加熱された先行
材2と後行材3とを相互に独立してクランプし、相互に
押圧接合するクランプ押圧機構を有する。図5は、前記
クランプ押圧機構の構造を示す側面図である。図5にお
いて、クランプ31aおよび31bを、矢印の如く上下方向
から相互に接近移動することにより、先行材2をクラン
プする。一方、クランプ31cおよび31dを、矢印の如く
上下方向から相互に接近移動することにより、後行材3
をクランプする。
【0036】このようにクランプした状態で、クランプ
31aおよび31bを矢印A1の方向へ移動すると同時に、
クランプ31cおよび31dを矢印A2の方向へ移動するこ
とにより、鋼帯の後端部2aと先端部3aを押圧接合さ
せる。なお、先行材2と後行材3を押圧接合後、これら
クランプ31a〜31dを破線矢印の如く離反移動すること
により先行材2および後行材3をアンクランプする。
【0037】なお、前記クランプ31a〜31dでクランプ
する位置は、鋼帯の先行材2や後行材3が図5での上下
方向へ曲がったり、座屈しない範囲とする。例えば、そ
れぞれの切断端から1000mm以上の位置にあると、押圧接
合時の応力で変形や座屈を生じてしまう頻度が増加して
しまう。このため、これらクランプ位置は、それぞれの
切断端から1000mm以内の位置、特に望ましくは500mm 以
内とする。
【0038】また、このようにクランプしながら接合す
る時の応力は、接合押圧される鋼帯の材質やその温度に
よって変化する軟化程度を考慮して設定される。例え
ば、通常の鋼帯を熱間仕上圧延する場合には、100kgf/m
m2以下の範囲とすることで、クランプによる鋼帯の変形
を防ぐことができる。同じ金属材質であったとしても、
高温になるほど、その軟化程度は大きくなる。したがっ
て、このような接合時の応力は、接合条件の変動に応じ
て変更設定することが望ましく、例えば100kgf/mm2以下
の範囲で変更設定することが好ましい。
【0039】続いて、平坦化処理装置40について説明す
る。タンデム圧延機50による圧延に先立って、先行材2
の板厚や後行材3の板厚と同程度となるように接合部を
平坦化処理する必要がある。これは、熱間仕上圧延をす
るに当たって、その圧延対象となる圧延材料の板厚が局
部的に変化していると、圧延後もその部分で板厚不良が
残ってしまうだけでなく、場合によっては、その前後に
おける板厚制御が不安定になってしまう等の問題が生じ
てしまうからである。
【0040】図6および図7は、平坦化処理装置40によ
る平坦化処理直前の状態を示す。図6は、接合部4にお
ける板厚方向への肉盛部5を示す側面図である。鋼帯の
後端部2aと先端部3aとを接合する際、接合部4の近
傍において、図6に示すような肉盛部5が生じてしま
う。この肉盛部5は、押圧接合時における板幅方向や板
厚方向への金属材料のマスフローにより発生するもので
ある。このような肉盛部5に対して、対向するアンビル
32a、32bで、図中に示される矢印方向へプレスするこ
とにより、肉盛部5の平坦化処理を行うようにしてい
る。一方、図7は平面図で、先行材2と後行材3との接
合部4の近傍に破線で示すような肉盛部5が見られる。
この場合、接合部4の板幅方向の両端は未結合状態にな
っている。また、このような前記アンビル32a、32bに
よるプレスの際、板幅方向へのマスフローが不必要に生
じるのを防ぐため、先行材2および後行材3の板幅側面
に対してガイドを用いてもよい。なお、平坦化処理とし
て行うこのような機械的処理は、このような前記アンビ
ル32a、32bを用いたプレスだけでなく、例えばロール
等を用いて、板幅方向あるいは長手方向に前記肉盛部5
の接合部を傾斜圧延するように圧延するものであっても
よい。この他に、接合部4を平坦化する方法として、刃
物、グラインダー等で研削または切削する方法等が考え
られる。
【0041】なお、前述したような後端部2aと先端部
3aの接合および接合部4の近傍の肉盛部5の平坦化等
にあっては、これら後端部2aと先端部3aとの温度差
が小さいことが望ましい。例えば、前述のような平坦化
を目的としたプレスにあって、このような温度差がある
と、相互に圧延条件が異なってしまい、不都合が生じて
しまう。
【0042】しかしながら、例えば、連続圧延中、前記
先行材2が搬入されてから前記後行材3が搬入されるま
でには、時間差が生じるものであり、この時間差は無視
できない長さとなってしまう。このような時間差によっ
て、前記後端部2aと前記先端部3aとの間に、冷却時
間の格差による温度差が生じてしまう。このような温度
差が例えば10℃程度であっても、その温度差が同程度に
なるまで前記電磁誘導加熱装置20等で加熱するために時
間がかかってしまうことになる。例えば、電磁誘導加熱
装置20における加熱時間が30秒以内とされた場合、この
ような温度差がこの時間内で解消されない場合、この加
熱処理時間を延長させてしまうという問題がある。
【0043】このような後端部2aと先端部3aとの温
度差は、加熱手段を有するコイルを一時的にトラップす
る装置等を利用し、後端部2aと先端部3aとのそれぞ
れの温度を調節することもできる。あるいは、スラブ加
熱段階で先行材2や後行材3の先端部と後端部の温度を
独立して設定調整するようにしてもよい。また、板材の
接合は、板材を電磁誘導によって加熱した後に押圧する
ことに限定されるものではない。図2のように、クロッ
プシャー、ペンドラムシャー等で切断した後、切断面を
レーザ、電子、プラズマ等のビームで溶融させて突き合
わせ接合してもよい。また、レーザをビームにする場合
のレーザの出力は、25kW以上あることが望ましい。接合
部4へのレーザビーム照射動作は、レーザの反射ミラー
を用い、該反射ミラーを動かしてレーザビームの反射方
向を制御するようにすると簡便にできる。このときの接
合代は、切断面の断面積の30%以上、好ましくは50%以
上が必要である。30%に満たないと、引き続く圧延中に
鋼帯が破断する場合があるからである。
【0044】また、上記の接合後には、接合面を、接合
部以外の部分と同程度の温度まで水等により冷却するこ
とも有効である。特に、この接合の場合は、溶融接合に
よるため、押圧する力はさほど大きくする必要はなく、
接合部の上面や下面に凹みができる場合もある。この場
合、このまま仕上圧延してもよいが、この凹みに鋼帯と
同じ材質を有するフィラーを融し込んで平坦化した後に
仕上圧延してもよい。次に、本実施形態のタンデム圧延
機50について説明する。
【0045】本実施形態のタンデム圧延機50は、図1に
示す通り、7スタンド構成となっている。本実施形態で
は、第1スタンドおよび第2スタンドの2スタンドのワ
ークロールおよびバックアップロールにロールクロス方
式を採用している(上下ロールを圧延方向に対し斜めに
かつ互いにクロスさせて配置することによりクラウン調
節を行う。:特開昭58−304 号公報参照)。さらに、第
1〜第7スタンドでは、ワークロールにベンディング法
を採用している。なお、上記実施形態では、第1スタン
ドおよび第2スタンドにロールクロス方式を採用した
が、その他のスタンドにも採用しても構わない。
【0046】また、ワークロールのみをロールクロス方
式にするようにしてもよい。スタンド構成については、
7スタンド以外、例えば4スタンド構成や6スタンド構
成等であってもよい。あるいは、前述のようにロールク
ロスするスタンドの位置やその段数についても、種々の
ものが考えられる。さらに、1スタンドのロール数につ
いては、本実施形態では、ワークロール51とバックアッ
プロール52の4Hiミルについて記載したが、この他に中
間ロールを加えた6Hiミルを使用してもよい。
【0047】本実施形態では、先行材2と後行材3とが
接合されてタンデム圧延機50に供給されるため、このよ
うな接合を行わないタンデム圧延機と比べ、先行材2と
後行材3との間に生じるインターバルがなくなる。すな
わち、通板されない未圧延期間、すなわち、停止時間が
少なくなる。このため、このようなインターバル時に生
じる、当該タンデム圧延機の駆動負荷やワークロールに
対する熱負荷がかからない状態が減少する。
【0048】このため、例えばこのようにワークロール
に対して熱負荷が長時間連続的に印加されるため、ワー
クロールの肌荒れや熱膨張が増大してしまうこともあ
る。あるいは、先行材2と後行材3との接合部の圧延と
いう特殊な圧延を行うため、ワークロールの肌荒れや摩
擦が増大してしまうことがある。このようなことを配慮
し、本実施形態においては、ワークロールにハイス系ロ
ールを用いるようにしている。このようにハイス系ロー
ルを用いることにより、ワークロールの摩耗や熱亀裂、
焼付き等を原因とする問題を低減し、高生産性、高品質
性、また省エネルギー等を図るようにしている。
【0049】なお、このようなハイス系ロールは、タン
デム圧延機の全てのスタンドのワークロールに用いても
よいが、例えばその摩耗の激しいスタンドにのみ用いる
ようにしてもよい。また、ハイス系ロールの熱膨張は、
他の材質のものに比べ比較的大きくなるので、このよう
な点をも配慮しながら、ハイス系ロールを用いるスタン
ドを決定するようにしてもよい。
【0050】なお、ハイス系ロールの熱膨張は、このよ
うに比較的大きくなる傾向がある。また、本実施形態で
は、先行材2と後行材3とを接合しながら連続的に圧延
するため、鋼帯1によるワークロールの加熱が長時間に
わたり連続的になされる。したがって、ワークロールの
熱膨張は比較的大きくなる傾向がある。しかしながら、
このように連続的に圧延されるため、熱膨張が飽和し、
その変動が少なくなるという特徴もある。また、熱膨張
を一定とするため、あるいは熱膨張をある限度に抑える
ため、ワークロールの冷却水量を増加させることもでき
る。
【0051】なお、本実施形態のワークロールに用いら
れるハイス系ロールについて、その初期クラウン量は、
熱延状況によって生じる熱膨張を考慮して決定するもの
である。この場合、凹クラウン、ストレートクラウン、
凸クラウンのいずれを選択してもよい。また、ヒートク
ラウンの量に応じて、そのワークロールの冷却を強化す
ることによって、そのクラウン量を一定に制御するよう
にしてもよい。また、ハイス系ロールをワークロールに
組み込む前に予熱を施し、目標とするクラウン量に設定
することも良い方法である。
【0052】熱間圧延時に速度制御を行う場合の応答性
については、前述の如く、接合部の圧延に際して、発明
者らの研究によれば、制御指令の整合性をとって、応答
性良く各スタンドの駆動力が働かねばならない。この速
い応答性は直流モータより、交流モータの方が有利であ
る。本実施形態ではタンデム圧延機50の各ワークロール
51を回転制御するため、交流モータ53を使用している。
この交流モータ53は、ピニオンギア等を用いた増減速機
によって、鋼帯1を介して対向する上方および下方の両
ワークロール51を、相互に同一周速となるよういずれも
回転駆動している。
【0053】また、この交流モータ53は、応答性能が時
定数33msec以下でないと鋼帯の接合部が破断することが
分かった。次にタンデム圧延機50の圧延方法について説
明する。鋼帯1を接合して仕上圧延機で連続圧延する
と、接合部で破断するという問題がしばしば発生する。
【0054】発明者らは、上述の仕上圧延機(仕上げミ
ルともいう)第1スタンドにおける接合部破断現象を解
析した結果、その原因が、未結合部への歪みの集中であ
ることを突き止めた。すなわち、接合部の長手近傍が加
熱されるために周辺よりも高温となり、接合部を仕上圧
延する際に荷重低下が生じ、圧延機のロールたわみが変
化することにより、接合部周辺のクラウン比率が減少
し、この時、ロールバイトの入側において、未結合部に
引張り側の歪みが集中することが判明した。
【0055】この結果、仕上げミルの第1スタンドにお
いて接合部端部から破壊が生じ、ここで完全破断に至ら
なくとも、断面積が著しく減少することによって、仕上
げミル内で破断する危険性が高くなるのである。そこで
本発明者らは仕上げミルの第1スタンドにおいて、接合
部のうち未結合部分の板の長手方向に圧縮応力が働くよ
うにクラウンを付与する圧延をすることにより、接合部
の破断を防止できることを見出した。
【0056】先行材2の後端部2aと後行材3の先端部3a
の切断面を図2の如く形成して接合した状態を図8に示
す。この場合は中央部が未結合である。接合部4がこの
ような状態で接合されている場合は、仕上げミルの第1
スタンドで鋼帯に積極的に凹型の大きなクラウンを付与
することにより、未結合の板中央部に圧縮応力を付与す
ることができる。また先行材2の後端部2aと後行材3の
先端部3aの切断面を図3および図4の如く形成して接合
した状態を図9に示す。この場合は板の両端部が未結合
である。接合部4がこのような状態で接合されている場
合は、仕上げミルの第1スタンドで鋼帯に積極的に凸型
の大きなクラウンを付与することにより、両端部に圧縮
応力を付与することができる。
【0057】なお、第2スタンド以降は急峻度等の板形
状を良好にするクラウン制御を実施すればよい。次に、
タンデム圧延機50の制御装置について、図10に基づき説
明する。図10において、7スタンド構成の各スタンドに
は、それぞれ、ロールベンド量制御装置73と、ロール速
度制御装置74と、圧延荷重制御装置75と、ロールギャッ
プ制御装置76とが配置されている。また、第1スタンド
および第2スタンドには、さらにロールクロス角制御装
置72も配置されている。これら制御装置は、いずれも入
力される指令値に従って、対応するアクチュエータを駆
動制御するものである。例えば、前記ロール速度制御装
置74は、入力されるそのスタンドのロール速度指令値に
したがって、そのスタンドの交流モータ53の回転速度を
制御するものである。
【0058】また、このようなタンデム圧延機におい
て、その第1スタンドの入側には、入側センサ61が配置
されている。また、第5スタンドと第6スタンドとのス
タンド間には、前記スタンド間センサ62が配置されてい
る。さらに、このタンデム圧延機50は、制御機器とし
て、画像処理演算器80と、データ転送整合演算器81と、
ワークロールクロス角演算器82と、ワークロールベンド
量演算器83と、ロール速度演算器84と、圧延荷重演算器
85と、ロールギャップ演算器86と、整合演算器87と、ス
タンド間検出値演算器88と、制御演算器89とを有してい
る。
【0059】まず、入側センサ61は、タンデム圧延機50
の第1スタンドに鋼帯1が噛み込まれる直前で、その長
手方向の走行にトラッキングしながら、その幅方向の一
次元的な温度分布を測定するものである。このようにそ
の走行にトラッキングしながら温度分布を測定すること
で、結果として二次元的な温度分布を測定することがで
きる。特に、前述のような先行材2と後行材3との前記
接合部4やその近傍の温度分布をも二次元的に測定する
ものである。
【0060】なお、温度分布は、材料の表面からの温度
について測定する。この際、接合部近傍の温度分布等
は、材料の上面だけの測定でも可能である。しかしなが
ら、上下面の両面について行えば、さらに正確な分布状
態を得ることができる。また、この入側センサ61は、光
高温計、レーザ温度計、赤外線輻射計等、非接触温度計
ならば何でも用いることができる。
【0061】このとき、センサと板表面との間に介在す
る蒸気やその他正確な値を求めるに不適当なものは、空
気や不活性ガスで排除する場合もある。また、前記入側
センサ61は、圧延される鋼帯1の板形状も測定する。こ
の板形状の測定は、鋼帯1の幅方向について、その上面
の所定の基準面に対する距離を測定するものである。そ
の測定点は多いほど正確な板形状分布を得ることができ
るが、本実施形態においては、その板幅方向の両端部2
個所と、中央部1個所との合計3個所の距離を測定する
ようにしている。
【0062】前記画像処理演算器80は、走行する材料に
トラッキングしながら、それぞれ測定される、前述のよ
うな二次元温度分布や板形状分布を入力する。画像処理
演算器80は、基本的に一次元データとして前記入側セン
サ61から入力される温度分布や板形状分布を、走行する
材料にトラッキングさせながら入力することで、温度分
布や形状分布を二次元的に把握するものである。
【0063】前記データ転送整合演算器81は、前記画像
処理演算器80にて得られた二次元温度分布や二次元板形
状分布に基づいて、クロス角、ベンド量、ロール速度、
圧延荷重、ロールギャップ等の制御量の中で、所望の
分布化に最も有為な変化量を演算しながら、また演算
過程の数値の相互比較をしながら求める。このような演
算や相互比較は、前記画像処理演算器80にて求められた
二次元温度分布や二次元板形状分布に基づいて、鋼帯1
の変形抵抗の二次元分布等を計算しながら行うものであ
る。また、このようにして求められた制御量の変化量
は、それぞれ対応するワークロールクロス角演算器82、
ワークロールベンド量演算器83、ロール速度演算器84、
圧延荷重演算器85およびロールギャップ演算器86へと出
力される。
【0064】また、このような変化量が入力されるこれ
ら演算器82〜86は、それぞれが入力する制御量の変化量
を、各スタンドの制御量の変化量へと配分し、各スタン
ドの対応する制御装置72〜76へと出力する。例えば、前
記ワークロールクロス角演算器82は、前記データ転送整
合演算器81から入力されたクロス角の制御量の変化量に
基づいて、第1スタンドのクロス角の制御量の変化量お
よび第2スタンドのクロス角の制御量の変化量を求め、
それぞれに対応するスタンドの前記ロールクロス角制御
装置72へと出力する。また、前記ワークロールベンド量
演算器83は、前記データ転送整合演算器81から入力され
るベンド量の制御量の変化量に基づいて、第1スタンド
〜第7スタンドそれぞれにおけるベンド量の制御量の変
化量を求め、それぞれ対応するスタンドの前記ロールベ
ンド量制御装置73へと出力する。また、前記ロール速度
演算器84は、前記データ転送整合演算器81が出力するロ
ール速度の制御量の変化量に基づいて、各スタンドのロ
ール速度の制御量の変化量を求め、それぞれ対応するス
タンドの前記ロール速度制御装置74へと出力する。
【0065】なお、前記ロール速度制御装置74にて制御
される交流モータ53は、その交流モータとしての特性
上、例えば直流モータと比較して応答性が良くなってい
る。望ましくは、時定数33msec以下の応答性であること
が良い。従って、各スタンドのロール速度を速やかに整
合することができ、例えば通板に対しての板厚不良や不
具合を回避する点で有利である。特に、本実施形態の如
く、鋼帯1を接合しながら長時間にわたって連続運転を
行う場合は、このような板厚不良や不具合の問題は重要
である。例えば、不具合等が発生してしまうと、連続圧
延を中断しなければならなくなってしまうためである。
【0066】なお、前記交流モータ53については、必要
に応じ、部分的にスタンドを直流モータへと置き換えて
もよい。例えば、圧延中の制御上、特に高速な応答性が
求められないスタンドについては、直流モータに置き換
えてもよい。一方、前記スタンド間センサ62は、配置さ
れたスタンド間での鋼帯1の板厚と温度の幅方向分布
検出する。また、スタンド間検出値演算器88は、スタン
ド間センサ62にて検出された板厚および当該圧延を行っ
た圧延荷重等に基づいて、また変形抵抗等に基づいて鋼
帯1の温度を演算した上で、この板厚分布を予測して、
前記スタンド間センサ62の測定値と比較補正を行う。整
合演算器87は、スタンド間検出値演算器88で得られた演
算値とデータ転送整合演算器81で得られた演算値とを共
に用いながら、また相互に比較しながら、所望の板厚
化に最も有為な変化量を求めるというものである。こ
れは、整合演算器87でのこのような演算や比較によっ
て、入側センサ61に基づいた第6スタンドおよび第7ス
タンドのロールベンド量の制御を行うか、前記スタンド
間センサ62に基づいた制御を行うかを選択するものであ
る。
【0067】特に、スタンド間センサ62に基づく制御が
選択された場合には、スタンド間検出値演算器88で得ら
れた演算値は、制御演算器89にて、第6スタンドおよび
第7スタンドのそれぞれのロールベンド量制御装置73へ
と配分される。なお、第6スタンドおよび第7スタンド
について、このようにスタンド間センサ62に基づく制御
が選択された場合にあっても、第1スタンド〜第5スタ
ンドについては、前記入側センサ61に基づいた制御が行
われる。
【0068】このように、本実施形態においては、前記
スタンド間センサ62での検出結果を、これが挿入された
スタンド間以降のスタンドへとフィードフォワードしな
がら、ロールクロス角やロールベンド量の変更を行い、
クラウン制御を行うようにしている。なお、入側センサ
61とスタンド間センサ62との情報を、前述とは逆に利用
してもよい。また、スタンド間センサ62を省略し、入側
センサ61に基づく情報による圧延条件のみで圧延するよ
うにしてもよい。
【0069】なお、図10に図示されていないが、第1ス
タンドと第2スタンドの間に板幅方向の板形状、例えば
板の急峻度等を測定するセンサを設置し、得られたデー
タと目標値とを比較し、その偏差に基づき第1スタンド
のロールベンド量、ロールクロス量やロールシフト量を
決定し、これらの制御量を第1スタンドにフィードバッ
クすることにより、接合部の未結合部分の板の長手方向
に圧縮応力が働くような目標クラウンを得ることが可能
であり、接合部での板の破断を防止することが可能であ
る。また、第2スタンド以降の1または2以上のスタン
ドの間で、急峻度を測定するセンサを設置し、得られた
データと目標値とを比較し、その偏差に基づき前記セン
サが設置された直前のスタンドおよびそれより上流のス
タンドのロールベンド量、ロールクロス量やロールシフ
ト量を決定し、これらの制御量を少なくとも前記センサ
が設置された直前のスタンドまたはそれより上流のスタ
ンドにフィードバックすることにより、さらに良好な板
形状を得ることが可能である。
【0070】1または2以上のスタンドでは、ロールク
ロス法によって、板厚またはクラウンを制御することが
できる。ハイス系ロールをワークロールに使用する場合
には、このロールの熱膨張が大きくなる。したがって、
ワークロールへと熱が蓄積されると、ロールのヒートク
ラウン量が大きく変化する。したがって、このように熱
膨張が大きなワークロールにおいては、クラウン制御は
重要である。したがって、本実施形態においても、熱膨
張の大きさを予測しながら、クラウン量が大きくなる場
合にはロールクロス法で、クラウン量が小さくなる場合
にはワークロールベンド法で制御する。また、ワークロ
ールだけでなく、バックアップロールもクロスさせるこ
とで、クラウン制御をより向上させることができる。ま
た、これに限定されるものではないが、ハイス系ロール
を、特に摩耗の激しいスタンドのみに用いるようにして
もよい。
【0071】
【実施例】以下に本発明の実施例に基づいて具体的に説
明する。 〔実施例1〕接合される先行材2は、普通鋼を連続鋳造
法によって1300mm幅、260mm 厚みのスラブとし、これを
粗圧延して35mm厚みのシートバーとしたものである。一
方、後行材3については、同じく普通鋼を連続鋳造法に
よって1300mm幅、260mm 厚みのスラブとし、これを粗圧
延して35mm厚みのシートバーとしたものである。
【0072】また、これら先行材2の後端部2aおよび
後行材3の先端部3aについては、図3に示すような形
状で、w=1200mmの寸法に切断面を形成している。ま
た、このように切断面を形成した後に、先行材2の切断
端2bと後行材3の切断端3bとの間隔を5mmまで接近
させながら、電磁誘導加熱装置20にて1280℃まで加熱
し、前記図5に示すクランプ押圧機構で押圧接合をして
いる。また、この接合時に生じる肉盛部5は、螺旋状刃
物を有するドラムを回転させて削ることによって平坦に
整形した。
【0073】なお、全スタンドのワークロールには、
C:1.0 wt%、Si:1.2 wt%、Mn:0.8 wt%、Cr:8.0
wt%、Mo:12.0wt%、W:5.0 wt%、V:5.0 wt%、C
o:2.0wt%、B:0.01wt%、残部実質的にFeからなる成
分を表面層とする遠心鋳造法により作製されたハイス系
ロールを用いている。このように接合された鋼帯を前記
図10に示したタンデム圧延機50にて、仕上げ板厚2mmま
で熱間圧延した。
【0074】なお、図10には図示していないが、第1ス
タンドと第2スタンドの間および第6スタンドと第7ス
タンドの間の2個所には、急峻度を測定する板形状測定
用センサを設置し、その測定値から前記センサの直前ス
タンドの制御量を求め、該スタンドに制御量をフィード
バックした。この場合の圧延条件は、1〜4スタンドの
前段のスタンド間張力を5〜10MPa、5〜7スタンドの
後段のスタンド間張力を15〜20MPa とした。圧延前のシ
ートバーのエッジ100mm 位置のクラウンは約150 μm
(クラウン比率0.5 %、クラウン/板厚=0.15mm/30m
m)であったものを、第1スタンド圧延後のエッジ100mm
位置のクラウンを140 μm(クラウン比率0.7 %、0.14
mm/20mm)、クラウン比率が第1スタンド圧延後に0.2
%増加するように、ワークロールベンド量およびワーク
ロールクロス角度量を制御した。接合部の圧延中の亀裂
は10mm以下に抑制され、未結合幅は両側合計で120mm で
あった。引き続いて接合部を通板したところ、後段にお
いても亀裂がさらに進展することもなく、安定に圧延が
可能であった。
【0075】一方、比較例として、第1スタンド圧延後
のエッジ100mm 位置のクラウンを80μm(クラウン比率
0.4 %、0.08mm/20mm)、クラウン比率が圧延後に0.1
%減少するようにワークロールクロス角度およびワーク
ロールベンド量を制御した場合には、板片側あたり約15
0mm の亀裂が生じた。すなわち、接合時の未結合幅50mm
と合わせて、両側合計400mm の未結合幅が発生し、結合
領域は全幅の7割にまで減少した。引き続いて接合部を
通板したところ、第5スタンドと第6スタンドとの間で
接合部が全幅にわたって破断するという事故に至った。
【0076】図11は、本発明が適用された実施形態の効
果を示すグラフである。また、この図11は、次に示す条
件で圧延した場合の第7スタンド出側での鋼帯の長手方
向のそれぞれの位置におけるクラウン量を示すグラフと
なっている。この図11のグラフにおいて、縦軸は鋼帯1
の板幅方向の中央での板厚と、板端から100mm のポイン
トでの板厚との差をもって代表値としたクラウン量であ
る。特に符号G1は、前述した通り、接合部においても
本実施形態の自動的な板厚制御を行ったものである。一
方、符号G2は、このような接合部においては、特に板
厚制御を行っていない。
【0077】このグラフの符号G1に示される如く、接
合点においても、クラウン量は低く抑えられている。 〔実施例2〕先行材2は、SUS430のステンレス鋼
を連続鋳造法により1000mm幅、220mm 厚みのスラブと
し、これを粗圧延して35mm厚みのシートバーとしたもの
である。また、後行材3は、SUS430のステンレス
鋼を連続鋳造法により900mm 幅、220mm 厚みのスラブと
し、これを粗圧延して35mm厚みのシートバーとしたもの
である。
【0078】また、これら先行材2の後端部2aおよび
後行材3の先端部3aについては、図3に示すような形
状で、w=800mm の寸法に切断面を形成している。ま
た、このように切断面を形成した後に、先行材2の切断
端2bと後行材3の切断端3bとの間隔を5mmまで接近
させながら、電磁誘導加熱装置20にて1280℃まで加熱
し、前記図5に示すクランプ押圧機構で押圧接合をして
いる。この場合、接合面およびその近傍は酸素濃度が2.
0vol. %の不活性ガスで圧接中ガスシールドした。
【0079】また、この押圧接合の際生じる肉盛は、図
6に示す平坦化処理装置40で平坦に整形した。この際
に、第1スタンド〜第3スタンドで用いられるワークロ
ールは、C:1.0 wt%、Si:0.8 wt%、Mn:1.2 wt%、
Cr:6.0 wt%、Mo:7.0 wt%、W:7.0wt%、V:1.0 w
t%、Nb:1.0 wt%、残部実質的にFeからなる成分を表
面層とする遠心鋳造法により作製されたハイス系ロール
を用いている。このように接合された鋼帯を、図10に示
すタンデム圧延機50にて、仕上げ板厚3.5 mmまで熱間圧
延した。
【0080】なお、図10には図示していないが、第1ス
タンドと第2スタンドの間および第6スタンドと第7ス
タンドの間の2個所には、急峻度を測定する板形状測定
用センサを設置し、その測定値から前記センサの直前ス
タンドの制御量を求め、該スタンドに制御量をフィード
バックした。この場合の圧延条件は、1〜4スタンドの
前段のスタンド間張力を5〜10MPa、5〜7スタンドの
後段のスタンド間張力を20〜25MPa とした。圧延前のシ
ートバーのエッジ100mm 位置のクラウンは約210 μm
(クラウン比率0.6 %、0.21mm/35mm)であったもの
を、第1スタンド圧延後のエッジ100mm 位置のクラウン
を170 μm(クラウン比率0.85%、0.17mm/20mm)、ク
ラウン比率が第1スタンド圧延後に0.25%増加するよう
に、ワークロールベンド量およびワークロールクロス角
度量を制御した。接合部の圧延中の亀裂は10mm以下に抑
制され、未結合幅は両側合計で120mm であった。引き続
いて接合部を通板したところ、後段においても亀裂がさ
らに進展することもなく、安定に圧延が可能であった。
【0081】一方、比較例として、第1スタンド圧延後
のエッジ100mm 位置のクラウンを100 μm (クラウン比
率0.5 %、0.1mm /20mm)、クラウン比率が圧延後に0.
1 %減少するようにワークロールクロス角度およびワー
クロールベンド量を制御した場合には、板片側あたり約
150mm の亀裂が生じた。すなわち、接合時の未結合幅50
mmと合わせて、両側合計400mm の未結合幅が発生し、結
合領域は全幅の5割にまで減少した。引き続いて接合部
を通板したところ、第5スタンドと第6スタンドとの間
で接合部が全幅にわたって破断するという事故に至っ
た。
【0082】以上のような条件で仕上げ圧延されたもの
のクラウン形状は、図12に示す通りである。この図12に
おいても、縦軸は前記図11と同様である。また、符号G
3は、前述の本実施形態の如く、接合部についても自動
的な板厚制御を行ったものである。一方、符号G4の比
較例については、接合点およびその近傍については、特
に板厚制御を行っていない。この図12のグラフに示され
る如く、本実施形態によれば、接合点近傍でもクラウン
量を低く抑えることが可能となっている。
【0083】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、先
行する仕上圧延中の金属圧延板材の後端と、後行する別
の金属圧延板材の先端とを接合した後、この接合部をも
含めて連続圧延することができ、また、良好な板厚形状
をより安定して得ることができる鋼帯の連続熱間圧延方
法およびその装置を提供することができるという優れた
効果を得ることができる。また、以上の効果は、少し工
夫をすることにより、鋼帯の冷間圧延での連続圧延にも
利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された連続熱間仕上圧延装置の実
施形態の構成図である。
【図2】先行材の後端部および後行材の先端部の切断面
の第1例を示す側面図である。
【図3】先行材の後端部および後行材の先端部の切断面
の第2例を示す側面図である。
【図4】先行材の後端部および後行材の先端部の切断面
の第3例を示す側面図である。
【図5】クランプ押圧機構の例を示す側面図である。
【図6】平坦化処理を示す側面図である。
【図7】平坦化処理を示す平面図である。
【図8】平坦化処理後の鋼帯の接合部の接合状態を示す
第1例の平面図である。
【図9】平坦化処理後の鋼帯の接合部の接合状態を示す
第2例の平面図である。
【図10】タンデム圧延機の制御機構を示す構成図であ
る。
【図11】本発明が適用された連続熱間仕上圧延装置の
第1実施形態にて圧延された鋼帯の長手方向の各位置に
おけるクラウン量を示すグラフである。
【図12】本発明が適用された連続熱間仕上圧延装置の
第2実施形態にて圧延された鋼帯の長手方向の各位置に
おけるクラウン量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 先行材 3 後行材 2a 後端部 3a 先端部 2b,3b 切断部 4 接合部 5 肉盛部 10 切断装置 20 電磁誘導加熱装置 30 接合装置 31a,31b,31c,31d クランプ 32a,32b アンビル 40 平坦化処理装置 50 タンデム圧延機 51 ワークロール 52 バックアップロール 53 交流モータ 61 入側センサ 62 スタンド間センサ 72 ロールクロス角制御装置 73 ロールベンド量制御装置 74 ロール速度制御装置 75 圧延荷重制御装置 76 ロールギャップ制御装置 80 画像処理演算器 81 データ転送整合演算器 82 ワークロールクロス角演算器 83 ワークロールベンド量演算器 84 ロール速度演算器 85 圧延荷重演算器 86 ロールギャップ演算器 87 整合演算器 88 スタンド間検出値演算器 89 制御演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21B 37/74 B21B 37/10 (72)発明者 野村 信彰 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 竹林 克浩 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 玉井 良清 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平8−99107(JP,A) 特開 平8−90022(JP,A) 特開 平6−39404(JP,A) 特開 平5−50110(JP,A) 特開 平7−88519(JP,A) 特開 平6−114423(JP,A) 特開 平6−39406(JP,A) 特開 平7−47408(JP,A) 特開 平10−58021(JP,A) 特開 平4−75709(JP,A) 特開 平6−15317(JP,A) 特開 平5−92203(JP,A) 特開 平4−200912(JP,A) 特開 平4−75709(JP,A) 特公 昭54−40225(JP,B2) 特公 平7−45053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 B21B 37/38 B21B 37/42 B21B 37/56 B21B 37/74

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間粗圧延工程を経た先行の鋼帯の後端
    部と、この鋼帯に引き続いて搬送される後行の鋼帯の先
    端部を部分的に接合し、引き続き接合部を平滑化した
    後、該接合部をトラッキングしながら、一対のワークロ
    ールおよびバックアップロールおよび/または中間ロー
    ルよりなるスタンドを複数備えたタンデム圧延機の第1
    スタンドで、該接合部のうち未結合部分の板の長手方向
    に圧縮応力が働くように圧延し、さらに第2スタンド以
    降で該接合部の形状制御圧延を行い、該接合部以外の鋼
    帯は全スタンドで形状制御圧延を行うことを特徴とする
    鋼帯の連続熱間仕上圧延方法。
  2. 【請求項2】 前記先行の鋼帯の後端部と、前記後行の
    鋼帯の先端部を、電磁誘導加熱手段により加熱、押圧し
    て接合することを特徴とする請求項1記載の鋼帯の連続
    熱間仕上圧延方法。
  3. 【請求項3】 前記鋼帯の接合部およびその近傍を不活
    性ガスでシールドしながら、加熱、押圧して接合するこ
    とを特徴とする請求項2記載の鋼帯の連続熱間仕上圧延
    方法。
  4. 【請求項4】 前記鋼帯が、Crを6.0wt %以上含むステ
    ンレス鋼板またはSiを0.3wt %以上含む珪素鋼板であっ
    て、前記不活性ガス中の酸素濃度が10vol.%以下である
    ことを特徴とする請求項3記載の鋼帯の連続熱間仕上圧
    延方法。
  5. 【請求項5】 前記ワークロールにハイス系ロールを使
    用して圧延することを特徴とする請求項1記載の鋼帯の
    連続熱間仕上圧延方法。
  6. 【請求項6】 前記タンデム圧延機の第1スタンド入側
    にセンサを設置して、前記鋼帯の接合部およびその近傍
    の温度を検出して温度分布を演算し、この演算値に基づ
    てロールベンド量およびロールクロス角度とロール
    シフト量との少なくとも1つを決定し、これらの制御量
    を全スタンドの圧延機にフィードフォワードすることを
    特徴とする請求項1記載の鋼帯の連続熱間仕上圧延方
    法。
  7. 【請求項7】 前記タンデム圧延機の第1スタンドと第
    2スタンドの間にセンサを設置して、鋼帯の急峻度また
    は板厚の幅方向分布を測定し、この測定値に基づいてロ
    ールベンド量およびロールクロス角度とロールシフト
    との少なくとも1つを決定し、これらの制御量を第1
    スタンドにフィードバックすることを特徴とする請求項
    6記載の鋼帯の連続熱間仕上圧延方法。
  8. 【請求項8】 前記タンデム圧延機の第2スタンド以降
    の1または2以上のスタンド間にセンサを設置して、鋼
    帯の板厚と温度の幅方向分布を検出し、この検出値に基
    づいて鋼帯の板厚分布、長手方向の急峻度および温度分
    布を演算し、この演算値に基づいた設定値を前記1また
    は2以上のスタンド以降の全スタンドにフィードフォワ
    ードすることを特徴とする請求項1記載の鋼帯の連続熱
    間仕上圧延方法
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