JP2905395B2 - 鋼片の接合連続圧延方法 - Google Patents

鋼片の接合連続圧延方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延設備の入側ライ
ンにおいて、鋼片を接合して連続的に該鋼片に圧延を行
う方法に関し、特に接合に由来した圧延時の不都合を有
利に解消することのできる方法を提案しようとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、熱間仕上圧延機の入側搬送ライン
において、先行する鋼片(以下、先行鋼片という)の後
端部とそれに引き続く鋼片(以下、後行鋼片という)の
先端部とを順次接合してから仕上圧延に供する連続圧延
方法が提案されている。かような方法は、鋼片を一方ず
つ仕上圧延に供する場合に生じていた諸問題、例えば、 鋼片先端の噛み込み不良 鋼片後端の絞り込み 鋼片先端のランナウトテーブル上での走行トラブル 鋼片先後端の寸法不良 を回避することができる。
【0003】そして、かかる連続圧延方法を可能にする
ための鋼片の接合方法についても種々に開発されてい
る。なかでも、先行鋼片の後端部及び後行鋼片の先端部
を誘導加熱によって加熱しつつ互いを押圧することによ
り接合する方法は、接合のために鋼片の突き合わせ配置
すること及び次工程への送り出しが容易、迅速であり、
しかも接合温度までの加熱を短時間に行うことができる
とされている。このような誘導加熱を用いる方法は、特
開昭62−234679号公報に提案がある。これは、
接合しようとする板材の互いの突き合わせ面を小ギャッ
プをあけて対向させ、これら板材の上下面に対向させて
配置した一対の誘導加熱コイルに交流を印加することで
かかる板材を垂直に貫通する誘導磁界を生じさせ、この
誘導磁界に起因して板材に発生する誘導電流により該板
材をジュール加熱するとともに、これら板材の突き合わ
せ面同士を押圧することにより接合する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開昭62−
234679号公報に開示の方法に限らず、先行鋼片の
後端部と後行鋼片の先端部とを加熱し、押圧することで
接合する方法にあっては、接合すべき鋼片の突き合わせ
面を接合に十分な温度にまで加熱すること、及び加熱さ
れた鋼片を十分な接合強度を得るだけ押圧することの両
者が必須である。したがって、接合の際には、接合に十
分な温度にまで加熱された鋼片の接合面近傍は、他の領
域に比べて高温軟化していることになるため、鋼片を互
いに向けて押圧すると、塑性変形はこの接合面近傍領域
に集中して生じ、接合後の接合部は必ず盛り上がり形状
を呈する。加えて、より強固な接合を実現するために、
鋼片の接合面近傍を溶融又は半溶融状態にまで加熱する
こともしばしばあるけれども、この場合は押圧によって
溶融物が鋼片表面に押し出され、表面性状の悪化を招い
ていた。
【0005】このように接合部近傍が盛り上がり形状を
呈したり、溶融物が押し出されている鋼片を連続的に圧
延機に導いた場合には、板厚の部分的偏差、圧延張力の
変動が生じ、また、溶融物による二重肌形成によってラ
イン内破断を招いてしまい、操業上、重要な問題となっ
ていた。
【0006】この発明は、上記の問題を有利に解決する
もので、加熱−押圧による接合で不可避に生ずる接合部
の盛り上がり部、あるいは接合部に押し出された溶融物
に起因した圧延ライン内での破断や表面性状の劣化を防
止することのできる鋼片の接合連続圧延方法を提案する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、接合部の盛
り上がり部の発生、あるいは接合部に押し出された溶融
物に起因した圧延ライン内での破断や表面性状の劣化を
防止すべく、鋭意研究を重ねた結果、このような圧延の
際の不都合は、高温部が局所的に高温であること、盛り
上がりにより鋼片厚みが局所的に厚くなっていること、
溶融物が鋼片表面で再凝固していることが原因であるこ
とを突き止めた。このことを基に、さらに、接合部の盛
り上がり部(隆起部)を削除し、その後にこの接合部を
冷却することが上記問題の解決するのに最も有利である
ことを、その削除するために有利な手法とともに知見し
た。この発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0008】すなわち、この発明は、圧延設備の入側に
て、先行して圧延に供する鋼片の後端部と、これに引き
続いて圧延に供する鋼片の先端部を接触又は非接触状態
で突き合わせた後、この突き合わせた鋼片の端部領域を
加熱する工程と、これらの鋼片を互いに向けて押圧する
工程との組み合わせによって該鋼片を互いに接合したの
ち、圧延に供する方法において、該鋼片の接合後、圧延
するまでの間に、押圧工程により接合部に生じた隆起部
を削除し、次いで該接合部の温度をそれ以外の鋼片温度
とほぼ同等に調整することを特徴とする鋼片の接合連続
圧延方法(第1発明)である。
【0009】ここに、第1発明の効果がより期待できる
のは、加熱法が、接合しようとする鋼片端部を厚み方向
に挟む少なくとも一対の誘導加熱用コイルから該鋼片に
交番磁界を印加する誘導加熱である場合(第2発明)で
あることから、この第2発明は好ましい実施態様であ
る。
【0010】また、第1発明又は第2発明において、接
合部に生じた隆起部の削除に先立って、この隆起部を削
除可能な温度にまであらかじめ低下させること(第3発
明)は、より好ましい。
【0011】さらに、第1発明又は第2発明において、
接合部に生じた隆起部の削除に際し、削除手段を冷却す
ることにより、この削除手段に被削物が付着するのを防
止すること(第4発明)もまた、好ましい。
【0012】またさらに、第1発明又は第2発明におい
て、接合部に生じた隆起部の削除に先立って、この隆起
部を削除可能な温度にまであらかじめ低下させ、かつ、
この隆起部の削除の際は、削除手段を冷却することによ
りこの削除手段に被削物が付着するのを防止すること
(第5発明)は、より好ましい。
【0013】
【作用】以下、この発明をより具体的に説明する。発明
者らは、先行鋼片の後端部及び後行鋼片の先端部を小ギ
ャップをあけて突き合わせ、この領域を上下に挟むよう
に配置した一対の誘導加熱用コイルに交流を流し、かか
る接合すべき鋼片を厚み方向に貫く交番磁界を該鋼片に
印加してこれらの鋼片の接合端部を誘導加熱したのち、
互いに押圧することにより圧延機の上流で2枚の鋼片を
接合し、引き続き該圧延機に導入して連続圧延を繰り返
した。この実験により見いだした事象及びその考察は、
次のとおりである。
【0014】まず、圧延後の鋼片の厚みが、接合部の部
位で変動し、接合部が他の部位に比べて厚くなってい
た。この原因は、接合部位が鋼片板厚に比べて鋼片表裏
面にそれぞれ5〜10mm程度盛り上がっていることによる
ものと推定される。また、圧延張力が変動することも分
かった。この張力変動は、接合部位の前後300 mm程度に
現れるものであった。その原因は、接合部位がそれ以外
の部位に比べて、少なくとも200 ℃程度高温になってい
て、しかも接合から圧延までの時間に、伝導により接合
部の前後300 mm程度まで熱移動したためであった。
【0015】さらに、接合すべき端面を溶融あるいは半
溶融状態にまで昇温後、接合を行ったところ、圧延中の
破断率が通常の圧延に比べ2倍以上に悪化することも判
明した。破断した板について、破断界面を詳細に観察し
たところ、鋼片には二重肌が見受けられた。この二重肌
の原因は、溶融又は半溶融状態の鋼片成分が押圧操作に
より鋼片表面へ押し出されて再凝固する際、鋼片の表面
に生成しているスケールによって母材と完全には融着で
きないために、圧延機に導く以前に二重肌が生じている
ことによるものと推定される。
【0016】次に、鋼片の厚み変動及び破断の原因であ
るこの接合部の隆起部を、溶融物とともにを刃物で鋼片
幅方向に押し削りながら圧延に供する前に除去する実験
を行ったところ、隆起部が、1000℃程度以上の高温であ
る場合は、刃物に溶着する問題が生ずることを見いだし
た。
【0017】以上の知見及び考察から、鋼片の接合後に
安定して圧延を実施するためには、 まず、接合部にて塑性変形による隆起部及び押し出さ
れた溶融物を圧延機に導入する以前に除去することが必
要条件である。この条件を満たすことによって、圧延前
における板厚の変動による圧延後の厚み変動、二重肌に
よる板破断は防止される。 また、鋼片の温度を圧延機導入前に接合部のいかんに
関わらず一定にすることが、張力変動による圧延後の厚
み変動を防止するために肝要である。具体的には、接合
部周辺の鋼片温度が、この接合部以外の部位に比べて必
ず高温であるため、当該部位接合部周辺を冷却すること
により、鋼片温度の均一化を行う必要がある。
【0018】ここにおいて、上述した隆起部等を除去す
る具体的な方法としては、刃物を盛り上がり部に押し当
てながら鋼片幅方向に移動させることにより削り取り方
法、鋼片幅にわたる胴長の回転ドラムの周面に刃を有す
る回転刃を鋼片を挟んで一対設置して、この回転刃の回
動により削り取り方法等を行えばよい。より完全に除去
するためには、母材をほんのわずかに削り込むこと、例
えば熱延鋼板の粗圧延後の鋼片厚みが約30mmであれば、
仕上げ圧延後の板厚変動を起こさない程度の1〜2mm削
り込むことが有効である。
【0019】このような隆起部等の除去に際し、刃物の
材質や研削対象部位の温度によっては削りクズ(被削
物)が刃物に付着(溶着)する。このことから、隆起部
を除去する前に、鋼片を刃物溶着温度以下に冷却する
か、冷却しながら除去を行うか、刃物のうち少なくとも
隆起部と接する部位を冷却して溶着しない温度に保ちな
がら除去を行うことが有効である。
【0020】すなわち、隆起部の除去の際の刃物への溶
着を、WC−Co系超硬合金及び工具鋼で調査したとこ
ろ、いずれの場合も盛り上がり部温度を900 ℃程度以下
に冷却すれば、刃物への削りクズ付着は防止できた。さ
らに、Si3N4 のセラミックス被覆を施した上記超硬合金
及び工具鋼製の刃物で除去を行ったところ、隆起部が10
00℃でも刃物への削りクズ付着は防止できた。また、か
かるセラミック被覆を行わない刃物であっても、水スプ
レー冷却を行いながら盛り上がり部の除去を実施した場
合は、隆起部温度が1000℃でも刃物への削りクズ付着は
防止できた。
【0021】次に、接合部位近傍の温度と以外の部位の
温度を均一にする方法として、水スプレー冷却、ミスト
スプレー冷却が有利である。それは、接合機と圧延機の
間の限られた距離で鋼片温度を一様にするためには冷却
を短時間で行わなければならないためである。水スプレ
ー法及びミストスプレー法の冷却能力を比較すると、実
施水量密度程度の高水量密度域ではほとんど差は生じな
かったが、噴霧の均一性はミストスプレーの方が若干優
れるといえる。冷却条件の一例としては、接合部の隆起
部を除去した後、水量密度5000リットル/分・m2 で3
秒間冷却して、鋼片表面温度を600 ℃程度にすればよ
い。隆起部の周辺については、この隆起部の条件:5000
リットル/分・m2 より少ない水量でかつ接合部から長
手方向に離れるに従い減少させた量で冷却すればよい。
このような冷却を停止した後、鋼片表面温度は鋼片内部
の熱により復熱し、冷却停止から10秒程度経過すれば接
合部とそれ以外との区別なく一様の温度となる。
【0022】これに対し、隆起部を除去したのち、冷却
を行わなかった場合には、接合部と接合部以外の部分と
の温度変化により、張力の変動が避けられなかった。ま
た、隆起部を除去することなしに冷却を行った場合は、
鋼片厚みの局所的増加部位を周囲と同様な温度まで冷却
することはできない結果、温度むらを残し、しかも厚み
方向の変動についても何ら解消されなかった。同様に、
溶融物が押し出された領域を除去することなしに冷却を
行った場合は、その領域が二重肌になっているために表
面からの冷却及び鋼片内部から表面への復熱がスケール
等融着界面の熱抵抗のため不十分なままであり、この状
態で圧延を行うと圧延機の間で鋼板内部の高温部が露出
するため、張力変動は減少しなかった。
【0023】
【実施例】図1に示す熱間圧延ラインにおける設備列を
用いて、粗圧延後の板厚20〜50mm、幅700 〜2000mmにな
る種々のシートバー1を接合して連続的に仕上圧延を行
い、板厚0.8 mmとした。接合する2枚のシートバーの厚
みの差は2mm以内であり、幅は自由に選定した。
【0024】この設備列は、最終粗圧延機2の出側ライ
ンに、誘導加熱式接合装置3、鋼片幅方向にわたる胴長
の周面に刃をそなえる回転刃方式の隆起部除去装置4、
鋼片幅方向に並ぶ水スプレー冷却装置5及びルーパ6を
配置し、このルーパ6のライン下流に、仕上圧延機7を
設けた例を示している。そして、隆起部除去装置4の上
流には、隆起部を除去前に鋼板を冷却するための水スプ
レー冷却帯8を設ける一方、回転刃を冷却するための水
スプレー9を該回転刃10に向けて設置してある。
【0025】図1における誘導加熱式接合装置3を、図
2a,b に示す。図2a は、平面図であり、図2b は、図
2a のA−A断面図であり、先行鋼片11の後端部及び後
行鋼片12の先端部をそれぞれクランプ13,14及び15,16
で挟持することにより先行鋼片11及び後行鋼片12を小ギ
ャップをあけた状態で対向させる。この鋼片を対向させ
た領域にて、該鋼片を挟んで一対の誘導加熱用コイル17
を配置し、この誘導加熱用コイル17に電源18から高周波
電流を流すことにより、交番磁界が鋼片を厚み方向に貫
き、誘導電流が生じるから、かかる先行鋼片11の後端部
及び後行鋼片12の先端部が誘導加熱されるのである。こ
のようなトランスバース形誘導加熱法は、既に述べてあ
るように他の誘導加熱法に比べても効率が良く、小電力
で短時間に加熱することができ、また、直接通電加熱法
に比べて設備、操作が簡便であることから、最も有利な
加熱法である。
【0026】図2に示したトランスバース形誘導加熱法
による加熱中又は加熱後に、先行鋼片と後行鋼片とを押
圧することにより接合を行う。接合部の鋼片断面を図3
に示す。同図のように接合部は押圧により隆起し、かつ
溶融物が押し出される。隆起部19の長さは、一方の鋼片
当たり10〜15mmであり、高さは片面当たり5mm程度であ
る。
【0027】これらの隆起部19及び溶融物20を除去する
ために、誘導加熱式接合装置3の下流に設けた隆起部除
去装置4を用いる。この隆起部除去装置4の回転刃10に
は超硬合金を使用した。除去後は水スプレー冷却装置5
により隆起部及びその周辺を冷却して他の領域と同温に
した。これは、水量密度1000〜5000リットル/分・m2
の冷却を3秒行うものである。このような接合、圧延方
法を次に述べる種々の条件によって行った。
【0028】実施例1 誘導加熱を1kHz 、2500 kW で5秒行った後、5kgf/mm
2 で押圧して接合後、隆起部を除去し、次いで鋼板接合
部及びその周辺を3秒間冷却し、冷却停止10秒後に仕上
圧延を行った。 実施例2 接合までは実施例1と同様に行い、隆起部除去を行う前
に隆起部の水冷を2500l/分・m2 の水量密度で1.5 秒
行った後、隆起部を除去し、次いで鋼板接合部及びその
周辺を3秒間冷却し、冷却停止10秒後に仕上圧延を行っ
た。
【0029】実施例3 接合までは実施例1と同様に行い、隆起部除去を行う前
の隆起部と隆起部除去装置の刃物の水冷を2500 l/分・
2 の水量密度で行いながら隆起部を除去し、次いで鋼
板接合部及びその周辺を3秒間冷却し、冷却停止8秒後
に仕上圧延を行った。
【0030】比較例1 接合までは実施例1と同様に行い、隆起部の除去及び冷
却を行うことなしに30秒後に仕上圧延を行った。 比較例2 接合までは実施例1と同様に行い、隆起部を除去した後
は、接合部の冷却を行うことなしに30秒後に仕上圧延を
行った。 比較例3 接合までは実施例1と同様に行い、隆起部の除去を行う
ことなしに鋼板接合部及びその周辺を3秒冷却し、冷却
停止1秒後に仕上圧延を行った。
【0031】これらの圧延実験は、各条件を10回ずつ実
施した。そして、結果は、二重肌の有無、板厚偏差、張
力変動、除去装置への異物付着の有無、圧延中断の観点
よりまとめ、表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、隆起部除去と接合部及びその周
辺の冷却を実施することで、二重肌の発生が防止でき、
板厚偏差が改善されて通常の圧延鋼板の0.8 ±0.030 mm
と同等以上となった。また、張力変動に関しても、隆起
部除去と接合部及びその周辺の冷却を実施することで、
通常の圧延レベルの2.0 ±0.1 (kgf/mm2 )と同等以上
となった。
【0034】隆起部除去刃物への異物付着は、刃物冷却
や、除去対象部の直前冷却を行わずとも、比較例でもほ
とんどの場合生じなかったが、完全に防止するために
は、実施例2,3のごとく、刃物冷却や、除去対象部の
直前冷却を実施することが望まれるのはいうまでもな
い。
【0035】
【発明の効果】この発明は、先行鋼片の後端部と後行鋼
片の先端部とを加熱−押圧により接合する際に不可避で
あった接合隆起部を除去しするとともに接合部及びその
周辺を冷却してそれ以外の領域と同温にした後、圧延を
行うため、圧延後の鋼板の板厚精度が改善された。ま
た、圧延張力の変動もほとんど生じず、さらに、圧延後
鋼板に、接合に起因する二重肌や、二重肌による圧延中
板破断も生ずることがなくなった。
【0036】また、隆起物除去用の刃物を除去の際に冷
却する方法、隆起物の該当部位を除去前に冷却する方法
の少なくともいずれかの方法を用いることにより、刃物
への異物付着は効果的に防止され、刃物寿命が伸ばすこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施する熱間圧延ラインの設備配置
の一例を示す図である。
【図2】この発明を実施するための誘導加熱式接合装置
の一例を示す図である。
【図3】鋼片を接合した後の接合領域の断面図である。
【符号の説明】
1 シートバー 2 最終粗圧延機 3 誘導加熱式接合装置 4 隆起部除去装置 5 水スプレー冷却装置 6 ルーパ 7 仕上圧延機 8 水スプレー冷却帯 9 水スプレー 10 回転刃 11 先行鋼片 12 後行鋼片 13,14,15,16 クランプ 17 誘導加熱用コイル 18 電源 19 隆起部 20 溶融物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 博右 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 二階堂 英幸 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 磯山 茂 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 平林 毅 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 桂 重史 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 田代 勝三 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (72)発明者 市来崎 哲雄 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−160707(JP,A) 特開 平6−106203(JP,A) 特開 平7−241601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/26 B21B 15/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行して圧延に供する鋼片の後端部と、
    これに引き続いて圧延に供する鋼片の先端部を接触又は
    非接触状態で突き合わせた後、この突き合わせた鋼片の
    端部領域を加熱する工程と、これらの鋼片を互いに向け
    て押圧する工程との組み合わせによって該鋼片を互いに
    接合したのち、圧延に供する方法において、 該鋼片の接合後、圧延するまでの間に、押圧工程により
    接合部に生じた隆起部を削除し、次いで該接合部の温度
    をそれ以外の鋼片温度とほぼ同等に調整することを特徴
    とする鋼片の接合連続圧延方法。
  2. 【請求項2】 加熱法が、接合しようとする鋼片端部を
    厚み方向に挟む少なくとも一対の誘導加熱用コイルから
    該鋼片に交番磁界を印加する誘導加熱である請求項1記
    載の鋼片の接合連続圧延方法。
  3. 【請求項3】 接合部に生じた隆起部の削除に先立っ
    て、この隆起部を削除可能な温度にまであらかじめ低下
    させることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼片の接
    合連続圧延方法。
  4. 【請求項4】 接合部に生じた隆起部の削除に際し、削
    除手段を冷却することにより、この削除手段に被削物が
    付着するのを防止することを特徴とする請求項1又は2
    記載の鋼片の接合連続圧延方法。
  5. 【請求項5】 接合部に生じた隆起部の削除に先立っ
    て、この隆起部を削除可能な温度にまであらかじめ低下
    させ、かつ、この隆起部の削除の際は、削除手段を冷却
    することによりこの削除手段に被削物が付着するのを防
    止することを特徴とする請求項1又は2記載の鋼片の接
    合連続圧延方法。
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