JP3489638B2 - 自動スパイラル式ストレッチ包装機のグリッパー - Google Patents

自動スパイラル式ストレッチ包装機のグリッパー

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JP3489638B2 JP13665194A JP13665194A JP3489638B2 JP 3489638 B2 JP3489638 B2 JP 3489638B2 JP 13665194 A JP13665194 A JP 13665194A JP 13665194 A JP13665194 A JP 13665194A JP 3489638 B2 JP3489638 B2 JP 3489638B2
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忠雄 増田
政広 佃
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王子製袋株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動スパイラル式ストレ
ッチ包装機のグリッパーに関し、より詳しくは、簡単な
構造で、しかもストレッチ・フィルムの巻始め端部が被
包装物の外側に尻尾状に延びて、はみ出すのを確実に防
ぐことのできる自動スパイラル式ストレッチ包装機のグ
リッパーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動的に搬入された被包装物の周囲に、
張力を附与した狭幅のストレッチ・フィルムをスパイラ
ル状に巻き付けた後、該フィルムを切断し、その切断端
部を被包装物の側面に装着する自動スパイラル式ストレ
ッチ包装機の一般的な構成の一つは、例えば実開昭57
−95302号公報に記載されている。
【0003】上記公報に記載されている装置では、被包
装物にストレッチ・フィルムを巻付けるとき、該フィル
ムの先端を挟持するグリッパーが回転テーブル上の定位
置に被包装物の側面と平行に取付けられていて開閉する
ので、グリッパーが開いて、ストレッチ・フィルムの先
端を解放したとき、該先端が下方に垂れ下がり、包装完
了後、被包装物の外側に尻尾状に延びてはみ出し、搬出
コンベアにからまったり、また自動倉庫のセンサーがこ
れを被包装物の一部と誤認して、誤って指令を発するな
どの問題があった。
【0004】このような問題を解決するため、本出願人
の出願にかかる実公昭63−35921号公報には、グ
リッパーをストレッチ・フィルムの先端を挟持したまま
の状態で、回転テーブルの中心寄りに被包装物の側縁近
傍まで移動させた後、フィルムの先端を解放させること
が提案されている。(以下、第1先行技術という。) 第1先行技術とは別に、図11に示すように回転テーブ
ル上の定位置に、グリッパーを被包装物側に傾斜させて
取付けることが提案されている。(以下、第2先行技術
という。) 更に、第2先行技術とは別に、図12及び図13に示す
ように、グリッパーが開いて挟持しているストレッチ・
フィルムの先端を解放する直前に、該グリッパーを被包
装物の側に傾斜させることが提案されている。(以下、
第3先行技術という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1先行技術で
は、前記した問題を確実に解放することができる一方、
グリッパーを開閉する以外に、被包装物の側縁近くまで
移動させるためのエアシリンダーを1本余分に必要と
し、更に回転テーブル上に取付けられている2本のエア
シリンダーを作動させるソレノイド・バルブを制御する
ため、回転テーブル上に給電するスリップ・リングの極
数を増やすことが必要になるなど機構が複雑になり、コ
ストが高くつくことになった。
【0006】上記第2先行技術では、図11に示すよう
に張力を附与され、グリッパーの外側に巻きつけられた
ストレッチ・フィルムが被包装物の側に傾斜しているグ
リッパーのフィンガーの側面に沿って、ずり上がり、グ
リッパーが開いて、フィルムの先端を解放したとき、下
方に垂れ下がるフィルムの先端を、外側から被って、押
える位置より上方にづれてしまって、その結果、ストレ
ッチ・フィルムの巻始め先端が被包装物の外側に尻尾状
に伸びて、はみ出すのを完全に防止できるというわけで
はなかった。
【0007】上記第3先行技術では、第1先行技術と同
様、グリッパーを開閉するためと、グリッパーを傾斜さ
せるために都合2本のエアシリンダーを必要とし、ま
た、それらを作動させる回転テーブル上のソレノイドバ
ルブに給電するため、極数の多いスリップリングが必要
となるなど構造が複雑になり、コスト高につくことは避
けられない。更に、グリッパーは、開いてストレッチ・
フィルムの先端を解放する時点ではすでに傾斜してい
て、図12及び図13に示すようにグリッパーを構成す
る両フィンガーが開くと、これらフィンガーの先端がそ
の外側に巻付けられているストレッチ・フィルムの下端
部を外側に押広げてしまい、該下端部が、グリッパーか
ら解放されて下方に垂れ下がろうとするストレッチ・フ
ィルムの先端を押えるタイミングが遅れるので第1先行
技術ほど良好な結果は得られていない。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みなされたもの
で、その課題は簡単な構造で、しかも、ストレッチ・フ
ィルムの巻始め端部が被包装物の外側に尻尾状に伸び
て、はみ出すのを有効に防ぐことのできる自動スパイラ
ル式ストレッチ包装機のグリッパーを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の自動スパイラル式ストレッチ包装機のグリ
ッパーは、自動的に搬入された被包装物の周囲に、張力
を附与したストレッチ・フィルムをスパイラル状に巻付
けた後、該フィルムを切断し、その切断端部を被包装物
の側面に装着する自動スパイラル式ストレッチ包装機に
取付けて前記ストレッチ・フィルムの先端を挟持するグ
リッパーであって、該グリッパーを構成する1対のフィ
ンガーを定位置に被包装物に向かって広がるV字形に配
置し、かつこれら1対のフィンガーを開閉するため、こ
れらフィンガーの下端部を一対のかさ歯車で連結したこ
とを特徴とする。また、本発明の前記グリッパーは、前
記フィンガーの先端にローラーを取付けたことを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】上記構成の本発明の自動スパイラル式ストレッ
チ包装機のグリッパーでは、該グリッパーを構成する1
対のフィンガーが直立した状態で、被包装物に向かって
広がるV字形に配置され、かつこれらフィンガーの下端
部が1対のかさ歯車で連結されているので、グリッパー
の両フィンガーは被包装物側に傾斜することなく、その
先端はそれぞれV字の各辺の延長線上に軌跡を描きなが
ら開き、その外側に巻かれているストレッチ・フィルム
を、上方にずり上げることなく、次第に被包装物の側面
に近づきながら、挟持しているストレッチ・フィルムの
先端を解放するので、定位置に取付けられていても、グ
リッパーの外側に巻かれているフィルムがグリッパーか
ら開放されて下方に垂れ下がろうとするフィルムの先端
をタイミングを逸することなく、外側から覆い押さえ、
該先端が被包装物の外側に尻尾状に伸びてはみ出すのを
有効に防止するという作用が達成される。
【0011】また、前記両フィンガーの先端にローラー
を取付けておくと、グリッパーが開くとき、その外側に
巻かれているストレッチ・フィルムを傷つけるのを防止
するという作用が達成される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。図1は本発明の自動スパイラル式ストレッチ
包装機のグリッパー(以下、「グリッパー」という)の
一実施例の平面図で回転テーブルが1 1/4回転し、グリ
ッパーが閉じているときの状態を示す。
【0013】図2は図1の矢印Iの方向から見た側面
図、図3は図1のグリッパーの部分の斜視図、図4は回
転テーブルが1 1/2回転し、図1のグリッパーが開き始
めたときの平面図、図5、図6はそれぞれ図4の矢印II
の方向から見た側面図とグリッパーの部分の斜視図、図
7は回転テーブルが1 3/4回転し、図1のグリッパーが
開き終わったときの平面図、図8、図9はそれぞれ図7
の矢印III の方向から見た側面図とグリッパーの設置部
分の斜視図である。図10はグリッパーのフィンガー先
端部のローラー配置状態を示す部分拡大図である。な
お、図1,図2,図4,図5,図7,図8では回転テー
ブルの一部を切除した状態が図示されている。
【0014】図中の符号1はグリッパー、1a,1bは
フィンガー、1cはローラー、2a,2bはかさ歯車、
3はロータリー・アクチュエーター、4は回転テーブ
ル、5は被包装物、6はストレッチ・フィルム、6aは
ストレッチ・フィルムの先端、7はコンベア、8は架柱
である。
【0015】図1及び図2を参照して、本実施例のグリ
ッパー1は前記第2実施例及び実開昭57−95302
号公報に開示されている自動スパイラル式ストレッチ包
装機の場合と同様、回転テーブル4の上の、被包装物5
との間にカッター及び押えローラーの揺動アームが揺動
し、フィルムを切断し、その切断端部を被包装物の側面
に装着する作業をするのに必要な距離dを残して、回転
テーブル2の周縁の定位置に取付けられている。そし
て、前記公報記載の装置ではグリッパーを構成するフィ
ンガーが被包装物の側面と平行に配置され、これらフィ
ンガーの下端部が1対の平歯車で連結されているのに対
し、本発明のグリッパー1はそれを構成するフィンガー
1a,1bが被包装物5に向かって広がるV字形に配置
され、その下端部がかさ歯車2a,2bで連結されてい
ることを特徴としている。
【0016】なおフィンガー1aに取付けられているロ
ータリー・アクチュエーター3が作動すると、かさ歯車
2a,2bは互いに反対方向に回転し、グリッパー1が
開閉する。また、図10に示すように、フィンガー1
a,1bの先端にはそれぞれが開くとき、フィルムを傷
つけないようローラー1cが取付けられている。
【0017】次に、図1〜図10を参照して、本実施例
のグリッパーの作動について説明する。本実施例のグリ
ッパー1は、実開昭57−95302号公報の装置のグ
リッパーと同様、回転テーブル4の回転開始後の適当な
時点(通常1〜2回転後)で、ロータリー・アクチュエ
ーター3の作動により開いて図1〜図3の状態に挟持し
ていたストレッチ・フィルムの先端6aを解放する。
【0018】このとき、グリッパー1を構成するフィン
ガー2a,2bの先端は、図2,図5,図6,図8,図
9に示すように、それぞれV字の各辺の延長線上に軌跡
を描きながら開き、その外側に巻かれているストレッチ
・フィルム6を上方にずり上げることなく、次第に被包
装物5の側面に近づけながら、ストレッチ・フィルムの
先端6aを解放するので、フィンガー1a,1bで構成
されるグリッパー1の外側に巻かれているストレッチ・
フィルム6が、グリッパー1から解放されて下方に垂れ
下がろうとするフィルムの先端6aをタイミングを逸す
ることなく、外側から覆い押さえる。
【0019】グリッパーが開くタイミングは回転テーブ
ルが回転した後、被包装物の最初のコーナーにフィルム
を巻付けてからの適当な時点とするのが良く、その速度
はフィルムを傷つけない程度で、できるだけ速いことが
望ましい。なお、グリッパー1は回転テーブル4が停止
した後、適当なタイミングで閉じて、フィルム押えロー
ラー(図示せず)によって該グリッパー上方に移動させ
られたストレッチ・フィルム6の下端を挟持するが、こ
の動作は実開昭57−95302号公報の装置のグリッ
パーと同様である。
【0020】本発明のグリッパーは、回転テーブルタイ
プの自動スパイラル式ストレッチ包装機だけでなく、被
包装物を回転させず、張力附与手段を具えたフィルム供
給装置を被包装物の周囲を回転させて、フィルムを巻付
けるタイプの自動スパイラル式ストレッチ包装機に用い
ることもできる。
【0021】
【発明の効果】本発明の自動スパイラル式ストレッチ包
装機のグリッパーでは、該グリッパーを構成する1対の
フィンガーが直立した状態で、被包装物に向かって広が
るV字形に配置され、かつこれらフィンガーの下端部が
1対のかさ歯車で連結されているので、グリッパーの両
フィンガーは被包装物側に傾斜することなく、その先端
はそれぞれV字の各辺の延長線上に軌跡を描きながら開
き、その外側に巻かれているストレッチ・フィルムを、
上方にずり上げることなく、次第に被包装物の側面に近
づけながら、挟持しているストレッチ・フィルムの先端
を解放するので、定位置に取付けられていても、グリッ
パーの外側に巻かれているフィルムがグリッパーから解
放されて下方に垂れ下がろうとするフィルムの先端をタ
イミングを逸することなく、外側から覆い押さえ、該先
端が被包装物の外側に尻尾状に伸びてはみ出すのを有効
に防止することができる。
【0022】また、図10に示すように前記両フィンガ
ー1a,1bの先端にローラー1cを取付けておくと、
グリッパーが開くとき、その外側に巻かれているストレ
ッチ・フィルムを傷つけるのを防止することができる。
以上、詳述したように、本発明によれば、簡単な構造
で、しかもストレッチ・フィルムの巻始め端部が被包装
物の外側に尻尾状にはみ出すのを有効に防ぐことのでき
る自動スパイラル式ストレッチ包装機のグリッパーを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグリッパーの一実施例の平面図で、回
転テーブルが1 1/4回転し、グリッパーが閉じていると
きの状態を示す。
【図2】図1の矢印Iの方向から見た側面図である。
【図3】図1のグリッパーの部分の斜視図である。
【図4】回転テーブルが1 1/2回転し、図1のグリッパ
ーが開き始めたときの正面図である。
【図5】図4の矢印IIの方向から見た側面図である。
【図6】図4のグリッパーの部分の斜視図である。
【図7】回転テーブルが1 3/4回転し、図1のグリッパ
ーが開き終わったときの平面図である。
【図8】図7の矢印III の方向から見た側面図である。
【図9】図7のグリッパー設置部分の斜視図である。
【図10】フィンガー先端部分の拡大図である。
【図11】第2先行技術におけるグリッパー設置部分の
斜視図である。
【図12】第3先行技術におけるグリッパーが閉じた状
態を示す斜視図である。
【図13】図12のグリッパーが傾斜して開いた状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1…グリッパー、1a,1b…フィンガー、1c…ロー
ラー、2a,2b…かさ歯車、3…ロータリー・アクチ
ュエーター、4…回転テーブル、5…被包装物、6…ス
トレッチ・フィルム、6a…ストレッチ・フィルムの先
端、7…コンベア、8…架柱、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−218014(JP,A) 特開 昭64−37317(JP,A) 実開 昭57−95302(JP,U) 実開 平4−106204(JP,U) 実公 昭63−35921(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 11/00 - 11/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動的に搬入された被包装物の周囲に、
    張力を附与したストレッチ・フィルムをスパイラル状に
    巻付けた後、該フィルムを切断し、その切断端部を被包
    装物の側面に装着する自動スパイラル式ストレッチ包装
    機に取付けて前記ストレッチ・フィルムの先端を挟持す
    るグリッパーであって、該グリッパーを構成する1対の
    フィンガーを定位置に被包装物に向かって広がるV字形
    に配置し、かつこれら1対のフィンガーを開閉するた
    め、これらフィンガーの下端部を一対のかさ歯車で連結
    したことを特徴とする自動スパイラル式ストレッチ包装
    機のグリッパー。
  2. 【請求項2】 前記フィンガーの先端にローラーを取付
    けた請求項1記載の自動スパイラル式ストレッチ包装機
    のグリッパー。
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