JP3488270B2 - 半導体微粉末およびその製造法 - Google Patents

半導体微粉末およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】産業上の利用分野 本発明は、半導体セラミックス用原料として有用なTi
2系ペロブスカイト型化合物を主成分とする半導体微
粉末およびその製造法に関するものである。
【0002】従来の技術 近年著しく進んでいる電子機器の小型、軽量化に伴い、
そこに使用される電子部品にも大幅な小型化と高い信頼
性を有することが要求されるようになってきている。T
iO2系ペロブスカイト型化合物を用いた強誘電体セラ
ミックスもまた同様であり、小型高性能化を目的として
配合技術、成形技術、焼結技術等の面で種々検討が行わ
れてきている。また、素材自体の特性を改善する為、1
μm以下、好ましくは0.5μm以下の直径を有し、粒
度分布が狭く、且つ球形状のTiO2系ペロブスカイト
型化合物の微粉末が開発されたりしてきた。しかしなが
ら、今やこのような手法では、市場の小型化要求を十分
に満たすことができないのが実情である。
【0003】即ち、従来のセラミックスコンデンサー
は、タンタルコンデンサーやフィルムコンデンサーに比
べ優れた高周波特性を有しているにもかかわらず同一寸
法において得られる容量値が小さかったため、従来品で
はタンタルコンデンサーやフィルムコンデンサーの代替
え品とはなり得なかった。ところが、粒界絶縁型半導体
セラミックスコンデンサーではセラミックスにおける粒
子と粒子の境界部を誘電体層または絶縁層として利用す
るため、セラミックスの厚みに対して実効誘電体厚みは
数分の1から数十分の1となり従来のセラミックスコン
デンサーに比べ大幅な小型化を図ることができる。ま
た、表面絶縁型半導体セラミックスは半導体セラミック
スと電極との界面に形成されたガラスの拡散した層を絶
縁層として利用しており、見かけの誘電率が粒界絶縁型
に比べ更に高くとれる。
【0004】上記のような理由から、半導体セラミック
スコンデンサーをタンタルコンデンサーやフィルムコン
デンサーの代替え品として利用する試みが種々なされて
いるが、現状の半導体セラミックスコンデンサーは先ず
半導体磁器を作製しその後電極付けを行うとの方法で製
造されており、小型・大容量化の重要ポイントである積
層化が難しいとの製造技術上の問題点があった。この
為、タンタルコンデンサーやフィルムコンデンサーの代
替え品としての利用に制限があった。
【0005】積層セラミックスコンデンサーと同様な製
造プロセスで積層型半導体セラミックスコンデンサーを
製造するには半導体微粉末を必要とするが、TiO2
ペロブスカイト型化合物を還元するには1100℃以上
の高い温度を必要とし、従来のTiO2系ペロブスカイ
ト型化合物は、このような高温度で還元処理すると焼結
して塊状物となり、特性良好な半導体微粉末が得られな
かった。
【0006】発明が解決しようとする課題 本発明は積層セラミックスコンデンサーと同様な製造プ
ロセスで、積層形状の半導体セラミックスコンデンサー
が製造できる半導体微粉末およびその製造法を提供する
ことを目的とする。
【0007】課題を解決する手段 本発明は粒子径が10μm以下、粉体比抵抗が500Ω
・cm以下であり、粒子表面がチタン酸アルカリ土類金
化合物の還元生成物であり、且つTiO に対して
0.01重量%を超える量のSO を含有することを特
徴とするチタン酸アルカリ土類金属化合物のTiO
ペロブスカイト型化合物からなる半導体微粉末を提供す
るものである。本発明にかかる半導体微粉末では、表面
にさらに絶縁体層を設けることが好ましく、該絶縁体層
は、MnO 、CuO、Bi O、PbO、Tl
、Sb 、およびFe からなる群より
選ばれた少なくとも1種の金属酸化物を該半導体微粉末
に添加して形成されたものが好ましく、またMO/Ti
2モル比(Mはアルカリ土類金属)は0.98〜1.
20であることが好ましく、0.99〜1.10である
ことがより好ましい。
【0008】還元条件、例えば、温度、時間、添加金属
の種類および量等により還元粉末の粉体比抵抗を106
〜10-1Ω・cmの範囲で制御することが可能である
が、半導体セラミックスコンデンサー用原料粉末として
は損失を小さくするため低い粉体抵抗を有することが必
要であり、この粉体抵抗値は500Ω・cm以下である
ことが好ましく、300Ω・cm以下であることがより
好ましい。
【0009】本発明にかかる半導体微粉末は、代表的に
は以下の方法により製造される。
【0010】すなわち、TiOに対するSO3含有量
が0.2〜0.6重量%である含水酸化チタンスラリー
に、アルカリ土類金属の水酸化物をアルカリ土類金属の
濃度が0.2〜0.8モル/lとなるように添加し、次
いで該スラリーを80℃以上の温度に昇温して、該温度
に0.5〜10時間保持して得たTiO2系ペロブスカ
イト型化合物は、1100〜1400℃の高温で原子価
制御方式、強制還元方式、あるいはそれらの併用方式で
還元しても塊状物とはならず、10μm以下の粒子径か
らなる半導体微粉末として得られることを見いだし本発
明を完成したものである。
【0011】SO3含有量が0.2〜0.6重量%であ
る含水酸化チタンスラリーは、硫酸チタニル水溶液の加
水分解生成物を洗浄した後、更にアルカリを添加して含
水酸化チタンに吸着している硫酸根を除去することで得
られるし、また四塩化チタン水溶液を加水分解して得ら
れた含水酸化チタンに適量の硫酸を添加することでも得
ることができる。
【0012】硫酸チタニル水溶液の加水分解生成物は大
きい凝集体を形成しているが、このままペロブスカイト
型化合物合成用の原料に用いても所望の特性を有する半
導体微粉末が得られる。
【0013】但し、1μm以下の特に小さい粒子径の半
導体微粉末を得る場合のTiO原料にはチタニアゾル
を使用することが望ましい。このようなチタニアゾル
は、SO3含有量が0.2〜0.6重量%の含水酸化チ
タンスラリーに塩酸あるいは硝酸、トリクロル酢酸等の
一塩基酸を添加して、該スラリーのpHを2以下に調整
することで得られる。チタニアゾルをTiO原料に使
用するには、チタニアゾル粒子に吸着している塩素イオ
ン、あるいは硝酸イオンを除去する必要があり、これ
は、チタニアゾルにNaOH、KOH、NH4OH等の
アルカリを加えて中和し、洗浄することでなされる。中
和時のpHは、5〜6であることが好ましい。pH値が
この範囲よりも高くなると、チタニアゾル中に含まれる
SO3が少なくなる。尚、中和時のアルカリに、NaO
HやKOHを使用した場合には、該スラリーのpHを7
以上に調整すると、含水酸化チタンにNa+やK+が吸着
し、このため合成されるペロブスカイト型化合物のNa
やKの含有量が多くなり好ましくない。
【0014】含水酸化チタンには、非晶質のものや、X
線回折による測定でアナターゼ型の結晶構造を示すもの
等が存在するが、いずれの含水酸化チタンも何ら支障な
く使用できる。
【0015】本発明で用いられるアルカリ土類金属の水
酸化物は、一般に結晶水を含む白色固体であるが、これ
はそのまま使用してもよく、また、あらかじめ水に溶か
して用いてもよい。アルカリ土類金属の水酸化物は空気
中の二酸化炭素と容易に反応して炭酸塩になるが、炭酸
塩は水に対する溶解度が水酸化物よりも小さい為、ペロ
ブスカイト型化合物粒子とは別の単独の粒子として成長
する為ペロブスカイト型化合物粒子粉末の組成の不均一
化に繋がるので好ましくない。従って、水酸化アルカリ
土類金属は反応に供する前に充分精製して炭酸塩を除去
するだけではなく、ペロブスカイト型化合物の生成反応
中および反応後の洗浄工程においても該水溶液が二酸化
炭素と接触しないように注意する必要がある。尚、水酸
化アルカリ土類金属の精製は公知の方法で行えば充分で
あり、ペロブスカイト型化合物の合成反応及び洗浄は窒
素雰囲気下で操作すればよい。
【0016】本発明で用いられる含水酸化チタンのSO
3含有量は0.2〜0.6重量%が好ましい。SO3含有
量がこの範囲を外れると還元物が粉末状で得られ難くな
る。従来、ペロブスカイト型化合物中のSO3は、硫酸
塩を形成し、この化合物は常誘電体なので、ペロブスカ
イト型化合物粉末中への該化合物の混入は、該粉末から
得られるセラミックスの比誘電率の低下に繋がるので好
ましくないとされていた。
【0017】しかし、本発明はSO3の量を適当な範囲
に調節することにより還元物を粉末で得ることに成功し
たものであり、従来の考え方とは異なる新規な発想に基
づいて新規な材料を提供するものである。
【0018】含水酸化チタンと水酸化アルカリ土類金属
の混合割合はMO/TiO2モル比で1.0〜1.5が
好ましい。即ち、該モル比が1.0よりも小さい場合に
は反応速度が遅いので好ましくなく、また1.5よりも
大きくしても反応速度は特に速くならず意味がない。
【0019】水酸化アルカリ土類金属の濃度は、0.1
〜0.8モル/lの範囲が好ましい。即ち、該濃度が
0.1モル/lよりも小さい場合には反応に長時間を必
要とするのみならず、得られる反応生成物のロット毎の
組成のバラツキが大きくなるので好ましくない。尚、ア
ルカリ土類金属の濃度が薄い場合には、MO/TiO2
モル比を高くすることが好ましい。
【0020】ペロブスカイト型化合物の合成反応温度は
80℃以上であれば特に問題はないが、反応温度が高く
なるとそれだけ圧力の高い反応容器を必要とするので好
ましくなく、実用的には100〜130℃の範囲が適切
である。
【0021】生成したペロブスカイト型化合物中のMO
/TiO2モル比は、0.98〜1.20の範囲が好ま
しく、0.99〜1.10の範囲がより好ましい。
【0022】尚、含水酸化チタン酸中に含まれるSO3
のほぼ全量が合成されたペロブスカイト型化合物中に含
まれてくる。
【0023】本発明のTiO2系のペロブスカイト型化
合物には、チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウム
が含まれる。半導体コンデンサーの誘電率、誘電損失、
誘電率の温度変化率、抵抗等の電気特性を制御する目的
で、チタン酸バリウムのBaをCa、Sr及びMgより
選択される1種あるいはそれ以上の元素によって部分的
に置換することができる。また、チタン酸ストロンチウ
ムについても同様に、Srの一部をBa、Ca及びMg
より選択される1種あるいはそれ以上の元素によって部
分的に置換することができる。この際の置換量は、要求
される特性により変わるが、通常30モル%程度までの
置換量で充分な特性の改善がなされる。また、Tiの一
部をZrによって部分的に置換することも可能である。
【0024】還元は公知の方法、即ち、強制還元方式、
原子価制御方式、あるいはそれらの併用方式等により行
うことができるが、その温度は1100〜1400℃の
範囲が適当である。即ち、この範囲より低くなると還元
が進まず、また、高くなると粒子同士が焼結して塊状物
となる。原子価制御方式で還元する際には、半導体磁器
製造時に効果があるとされる元素の酸化物、例えばNd
23、La23、Dy23、Sm23、Pr23、Gd
23、Ho23の3価の金属酸化物からなる群から選ば
れた少なくとも1種の金属酸化物、あるいはNb25
Ta25の5価の金属酸化物からなる群から選ばれた少
なくとも1種の金属酸化物等の添加が効果があり、また
ZnO、SiO2等からなる群から選ばれた少なくとも
1種の金属酸化物を、前記の3価あるいは5価の金属酸
化物と共に添加することも有効である。
【0025】本発明の半導体微粉末表面への絶縁体層の
形成は、MnO2、CuO、Bi23、PbO、Tl2
3、Sb23、Fe23等からなる群から選ばれた少な
くとも1種の酸化物を前記の3価あるいは5価の元素の
酸化物と共に添加して還元し、この後熱処理を施すこと
でなされるし、また、還元粉末に上記の絶縁体層形成用
の添加物を添加して焼成する方法でも成される。さら
に、還元終了後、酸化雰囲気中で再酸化し、表面に酸化
被膜を形成することにより絶縁層を形成することもでき
る。
【0026】尚、還元処理工程で、粉末に含まれるSO
3の大半は揮散するので還元後の半導体微粉末のSO3
有量は還元前のSO3含有量の10%以下となる。
【0027】本発明の半導体微粉末は、10μm以下の
粒子径と、500Ω・cm以下の抵抗を有しており、粒
界絶縁型、再酸化型及び表面絶縁型等のいずれの半導体
セラミックスコンデンサーにも有効に使用し得る。特
に、積層コンデンサーと同様な製造プロセスで高容量の
積層型半導体セラミックスコンデンサーを製造する際に
効果的に使用される。
【0028】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明する。以下の実施例は単に例示の為に記すものであ
り、発明の範囲がこれらによって制限されるものではな
い。実施例 1 硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チ
タンを上澄み液の電気伝導度が1500μS/cmにな
るまで純水で洗浄した後、該スラリーのpHが8.5に
なるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加した。該スラリ
ーに塩酸を滴下し、該スラリーのpHを7に調整した
後、該スラリーの上澄み液の電気伝導度が200μS/
cmになるまで純水を用いて洗浄した。含水酸化チタン
の一部を乾燥して、化学分析により調べたSO3含有率
は0.41重量%であった。
【0029】以上のようにして得られた含水率95%の
含水酸化チタン4600gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを1358g加えた後、更に純水を加え
てBaO0.21モル/lのスラリーに調整した。該ス
ラリーを110℃まで昇温し、3時間該温度に保持し
た。スラリーの温度が40℃になるまで冷却し、窒素ガ
ス雰囲気下において純水でデカンテーションにより洗浄
した後、濾過した。得られたケーキを大気中110℃で
乾燥した。
【0030】該乾燥物をN2(90体積%)+H(1
0体積%)ガス気流中、1350℃で8時間還元してチ
タン酸バリウムを結晶相として含む黒色の還元粉末を得
た。該還元粉末を280kg/cmで圧縮成形して該
成形体の直流抵抗を横川ヒューレットパッカード社製の
ユニバーサルブリッジを用いて測定し、下記の式により
粉体抵抗値を算出したところ、1.2Ω・cmであっ
た。
【0031】粉体抵抗値(Ω・cm)=直流抵抗(Ω)
x(断面積(cm2)/厚み(cm)) 電子顕微鏡で該粉末を観察したところ粒子の大きさは
0.2〜3μmであり、BET法で測定した比表面積は
1.8m2/gであった。また、化学分析により求めた
BaO/TiO2モル比は1.005であり、SO3含有
量は0.013重量%であった。
【0032】実施例 2 硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チ
タンを上澄み液の電気伝導度が2100μS/cmにな
るまで純水で洗浄した後、該スラリーのpHが8.0に
なるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加した。該スラリ
ーに塩酸を滴下し、該スラリーのpHを7に調整した
後、該スラリーの上澄み液の電気伝導度が150μS/
cmになるまで純水を用いて洗浄した。この後再び、該
スラリーに塩酸を添加してスラリーのpHを1.0に調
整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル分散
液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して分散液のpHを
6に調整した後、上澄み液の電気伝導度が130μS/
cmになるまで純水で洗浄した。含水酸化チタンの一部
を乾燥して、化学分析により調べたSO3含有率は0.
32重量%であった。
【0033】以上のようにして得られた含水率92%の
含水酸化チタン3200gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Sr(O
H)2・8H2Oを1100g加えた後、更に純水を加え
てSrO0.3モル/lのスラリーに調整した。該スラ
リーを沸点まで昇温し、5時間該温度に保持した。スラ
リーの温度が40℃になるまで冷却し、窒素ガス雰囲気
下において純水でデカンテーションにより洗浄した後、
該スラリーに平均粒子径が0.6μmのNb25粉末1
3gおよび平均粒子径が0.01μmのSiO2粉末4
gを添加混合し、この後濾過した。得られたケーキを大
気中110℃で乾燥した。
【0034】該乾燥物をN2(90体積%)+H(1
0体積%)ガス気流中、1200℃で1時間還元してチ
タン酸ストロンチウムを結晶相として含む黒色の還元粉
末を得た。実施例1と同様にして測定した該還元粉末の
粉体抵抗値は250Ω・cmであった。
【0035】電子顕微鏡で観察したところ粒子の大きさ
は0.3〜1μmであり、BET法で測定した比表面積
は2.5m2/gであった。また、化学分析により求め
たSrO/TiO2モル比は1.022であり、SO3
有量は0.011重量%であった。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】実施例 実施例1で得られた還元粉末100gをトルエンでスラ
リー化した後、PbO粉末6gを添加混合した。該スラ
リーを乾燥した後、空気中800℃で30分間加熱し
て、粒子表面に絶縁体層が生成した粉末を得た。実施例
1と同様な方法で粉体抵抗値を算出したところ、0.7
x104Ω・cmであった。
【0046】比較例 1 SO3含有量が0.1重量%である含水酸化チタンを使
用して実施例1と同様な操作により合成したチタン酸バ
リウム粉末を、N2(90体積%)+H(10体積
%)ガス気流中、1350℃で8時間還元したところ、
還元物は塊状となり、粉末としては得られなかった。
【0047】比較例 2 比較例1において、還元温度を1200℃に変えて還元
したが、得られた生成物は比較例1と同様に塊状とな
り、粉末としては得られなかった。
【0048】比較例 3 SO3含有量が0.8重量%である含水酸化チタンを使
用して実施例1と同様な操作により合成したチタン酸バ
リウム粉末を、N2(90体積%)+H(10体積
%)ガス気流中、1350℃で8時間還元したところ、
還元物は塊状となり、粉末としては得られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 刈山 千里 山口県宇部市大字小串1978番地の25 チ タン工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−264326(JP,A) 特開 平4−119918(JP,A) 特開 昭63−155504(JP,A) 特開 平7−69799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 23/00 - 23/08 H01G 4/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が10μm以下、粉体比抵抗が5
    00Ω・cm以下であり、粒子表面がチタン酸アルカリ
    土類金属化合物の還元生成物であり、且つTiO 2 に対
    して0.01重量%を超える量のSO 3 を含有すること
    を特徴とするチタン酸アルカリ土類金属化合物のTiO
    2系ペロブスカイト型化合物からなる半導体微粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体微粉末の表面に、
    さらに絶縁体層を有し、該絶縁体層は、MnO 2 、Cu
    O、Bi 2 O、PbO、Tl 2 3 、Sb 2 3 、およびF
    2 3 からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属酸
    化物を該半導体微粉末に添加して形成されたものである
    ことを特徴とする被覆された半導体微粉末。
  3. 【請求項3】 MO/TiO2モル比(Mはアルカリ土
    類金属)が0.98〜1.20であることを特徴とする
    請求項1または2記載の半導体微粉末。
  4. 【請求項4】 MO/TiO2モル比が0.99〜1.
    10であることを特徴とする請求項3記載の半導体微粒
    子。
  5. 【請求項5】 TiO2に対するSO3含有量が0.2〜
    0.6重量%である含水酸化チタンスラリーに、スラリ
    ー中のアルカリ土類金属の濃度が0.1〜0.8モル/
    リットルになるようにアルカリ土類金属の水酸化物を添
    加し、次いで該スラリーを80℃以上に昇温して、該温
    度に0.5〜5時間保持後、濾過、洗浄、乾燥した後、
    1100℃〜1400℃で還元することを特徴とする請
    求項1記載の半導体微粉末の製造法。
  6. 【請求項6】 還元するに際して、Nd23、La
    23、Dy23、Sm23、Pr23、Gd23、およ
    びHo23の3価の金属酸化物からなる群より選ばれた
    少なくとも1種の金属酸化物、またはNb25およびT
    25の5価の金属酸化物からなる群より選ばれる少な
    くとも1種の金属酸化物を添加混合することを特徴とす
    る請求項5記載の半導体微粉末の製造法。
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