JPS6328844B2 - - Google Patents

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JPS6328844B2
JPS6328844B2 JP58003840A JP384083A JPS6328844B2 JP S6328844 B2 JPS6328844 B2 JP S6328844B2 JP 58003840 A JP58003840 A JP 58003840A JP 384083 A JP384083 A JP 384083A JP S6328844 B2 JPS6328844 B2 JP S6328844B2
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tank
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ceramic
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temperature
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JP58003840A
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Sanmi Okabe
Yutaka Komatsu
Yukio Hamachi
Shozo Kojima
Yoshiharu Kato
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は微細な結晶粒径を有するセラミツク
原料粉末の製造方法に関するものである。 電子機器の小型化に伴つて、該電子機器に組み
込まれる電子部品の小型化が図られている。電子
部品のうち、たとえばセラミツクコンデンサを小
型化するには、現在のところ誘電率の飛躍的な増
大が望めない以上、セラミツクコンデンサの厚み
を薄くする以外にまず考えられない。ところが、
単にセラミツクコンデンサの厚みを薄くするだけ
では誘電体損失が大きくなり、またDCバイアス
変化およびACバイアス変化に対して容量変化も
大きくなる。とりわけ結晶粒径がたとえば8μm
程度と大きい場合、結晶粒子間に比較的大きな空
孔(中には20μmに及ぶものもある)が存在し、
これが耐電圧を低下させる要因となるため、セラ
ミツクコンデンサの厚みを薄くするという動きに
対する障害となつていた。 したがつて、セラミツクコンデンサの厚みを薄
くするに当つて、上記した諸問題を解決する必要
があり、それにはセラミツクの結晶粒径を細かく
してやる必要がある。 セラミツクの結晶粒径を細かくすれば、結晶粒
子間に存在する空孔も小さくなつて耐電圧を向上
させることができる。また、セラミツクの結晶粒
径を細かくして、0.6μmといわれる分域の90゜の
壁(domain wall)に結晶粒径の大きさを近づけ
ることができれば、焼成時における温度を高温か
ら低温に下げたとき、立方晶系(cubic)から正
方晶系(tetragonal)への転移が生じにくく、こ
のような原料を用いて焼成して得たセラミツクコ
ンデンサは時間経過によつて容量が低下するとい
う現象(ここでは時間経過に対する容量の変化を
「エージング特性」と称する)が起こりにくくな
る。また、結晶構造もa軸とc軸の比(c/a)
が1.00に近づくことになり、DCバイアス変化お
よびACバイアス変化に対する容量変化が小さく
なるという効果をもたらす。さらに機械的強度が
向上するということも期待することができる。 従来、セラミツク原料粉末を得る方法としては
固相反応法がある。 この方法を実施するに当つて、素原料としては
乾燥したBaCO3、CaCO3、SrCO3、TiO2
ZrO2、SnO2などを使用する。 そして合成する方法には、その一つの方法とし
て、BaTiO3、CaZrO3などを一旦仮焼すること
により作り、これらを混合、焼成して合成する方
法がある。また他の方法として、BaCO3
CaCO3、SrCO3、TiO2、ZrO2などの各素原料を
所定比で混合し、これを仮焼して合成する方法が
ある。 しかしながら、これらの方法はいずれも次のよ
うな共通する欠点を持つている。 すなわち、原料として乾燥したBaCO3
CaCO3、SrCO3、TiO2、ZrO2などを使用する点
にある。 なぜならば、これら各素原料は、まず沈澱工程
においてコロイド状の微粒子のものを得るが、次
いで過したのち乾燥(場合によつてはさらに仮
焼する)する段階で二次粒子に凝集してしまい、
結晶粒径が0.5〜2μmのものになつてしまつてい
る。 このように一度凝集した素原料同志を混合しよ
うとしても、粉砕で1μm以下にすることができ
ない。したがつて混合原料を成形し焼結すると、
得られた磁器の結晶粒径は8〜20μmにも成長
し、上述したような諸問題が発生することにな
る。 したがつて、微結晶のものを得るには沈澱で得
たコロイド状のまま各素原料の微粒子同志を混合
する必要があるが、このような方法として、修酸
塩法、またはアルコキサイド法などがある。 このうち修酸塩法は、たとえばTiイオンとBa
イオンとを修酸により修酸チタニルバリウム
〔BaTiO(C2O4)・4H2O〕として沈澱させ、この
沈澱させ、この沈澱物を700℃以上の温度で加熱
分解し、BaTiO3を合成するという方法である。
この方法では、ある程度の微粒子を得ることがで
きるが、次のような欠点が見られる。つまり、
BaとTiについては同時に沈澱させることができ
るが、その他の元素を沈澱させることができな
い。したがつて、現実に工業的に使用されてい
る、複合系のセラミツクを得ることができないと
いう問題がある。また、修酸塩は高価なものであ
り、工業的な利用面において不利であるという欠
点も有している。 また、アルコキサイド法は各種金属のアルコキ
サイドの製造が困難であり、たとえ製造ができた
としても非常に高価なものとなり、また有機溶媒
を用いるため、有機溶媒の蒸発時における防爆対
策が必要になるなど、工業的な利用価値の面で魅
力のないものである。 さらにまた、これら溶液中での反応にもとづく
セラミツク原料粉末の製造方法では、いままで結
晶成長抑制剤を用いておらず、焼結時には約1〜
2μmに結晶成長を起こしてしまう。また、この
方法では微粒子状の一次粒子は得られるが、二次
粒子に凝集させることができず、造粒する段階で
多量のバインダが必要になる。このため成形体を
焼成したとき収縮率が大きくなり、セラミツクに
することができなかつた。 したがつて、従来の方法では 複合系全成分を溶液反応で沈澱させ、必要に
応じて結晶の成長を抑制すること。 各構成材料同志を液中で混合できること。 成形段階でのバインダ使用量を減らすため二
次粒子に団粒化すること。 安全かつ安価に製造できること。 の条件をすべて、あるいは殆んど満足することが
できなかつた。 この発明は上記した従来の欠点を解消し、微結
晶のセラミツクを生成することができる方法を提
供しようとするものである。 すなわち、この発明の要旨とするところは、 (i) 第1の槽において、構成元素として少なくと
もBa、Sr、Ca、Mgの1種を含む硝酸塩また
は塩化物の水溶液に、炭酸ガス、または炭酸ソ
ーダ、炭酸アンモンなどの可溶性炭酸塩水溶液
を加えてPHを7〜10に調整し、炭酸塩として沈
澱させ、 第2の槽において、構成元素として少なくと
もTi、Zr、Sn、Pbの1種を含む硝酸塩または
塩化物の水溶液に苛性ソーダ、水酸化アンモニ
ウムなどの可溶性水酸化物水溶液を加えてPHを
7〜10に調整し、水酸化物として沈澱させるこ
とからなる第1の工程と、 (ii) 第1の工程によつて得られた第1の槽と第2
の槽の各沈澱物を含むスラリーを合わせて混合
し、過したのち水洗、乾燥する第2の工程
と、 (iii) 得られた粉末を仮焼、粉砕する第3の工程
と、 からなるセラミツク原料粉末の製造方法である。 上記した工程において、第1の工程の第2の槽
で用いられる構成元素として、そのほかNb、Y、
希土類元素を含有させることにより、焼結時に結
晶成長を抑制し、結晶粒径を1μm以下にするこ
とができる。 これらの結晶成長抑制剤は、たとえばBaTiO3
について云えば、120℃付近に誘電率のピーク値
を有するが、このピークを平坦にするデイプレツ
サーとしても働らく。 このうち、Ce、Ndはデイプレツサー効果が弱
く、むしろ高誘電率を得る場合に効果的である。
また、La、Nb、特にNbは誘電率の温度特性を
平坦にするのに効果的である。なお、NbにはTa
が不純物として含まれるが効果の上では大差がな
い。したがつて、NbとTaの混合物を用いてもよ
い。 また、Mn、Al、Si、Bi、Znを含有させてもよ
い。これらの元素は鉱化剤としての役割を果た
す。 このほか、鉱化剤として、Fe、Cr、Co、Cuを
含有させてもよい。 第1の槽と第2の槽に各原料をそれぞれ所定比
率で投入し、完全に沈澱させたスラリー同志を第
2の工程で混合し、さらに第3の工程で仮焼する
ことによつて比率にズレのないセラミツク原料を
生成することができる。 また、第1の工程において得られた各沈澱物を
第2の工程において混合したとき、その粒子径が
約0.01〜0.02μmで、各粒子が一次粒子同志で隣
接する混合物を得ることができる。そして混合物
を過したのち、水洗、乾燥することによつて、
各原料がコロイド状で混じり合つた反応しやすい
活性な原料が得られる。 この原料を第3の工程で仮焼することによつ
て、所定比率のABO3型のセラミツク原料が生成
され、同時に凝集させることができる。セラミツ
ク原料を二次粒子に凝集させるのは、たとえばセ
ラミツクグリーンシートを作るためにバインダと
混練したとき、二次粒子の比表面積(m2/gr)を
小さくし、バインダの使用量が少なくてすむこと
になり、また成形物を焼成したとき収縮率を低下
させることができるからである。なお、この二次
粒子中では、各原料は一次粒子として混じり合つ
ており、焼成して得られたセラミツクは1〜2μ
mと微結晶であり、二次粒子に凝集させても微結
晶のセラミツクを得る上で何ら支障となるもので
はない。第1図は二次粒子の概略構造を示す図で
あり、1個の二次粒子1が複数の一次粒子2から
成り立つている。 仮焼段階での処理温度は好ましくは700〜1000
℃の範囲で選ばれる。これは700℃未満ではセラ
ミツク原料粉末の合成が十分に行われず、1000℃
を越えると凝集が進みすぎるためである。 なお、この発明方法で得られたセラミツク原料
粉末は一般にABO3型の酸化物であるが、第1の
工程で得られる各沈澱物は、第1の槽がA、第2
の槽がBに相当するものではなく、第1の槽では
炭酸塩として沈澱させることができる元素、また
第2の槽では水酸化物として沈澱させることがで
きる元素という観点から選択したものである。 第2の槽において、PHを7〜10の調整している
が、この範囲にPH値を限定したのは、これより低
くても高い値を示しても構成元素が溶けるからで
ある。また第1の槽のPH値と第2の槽のPH値は一
致させたほうが好ましい。これは第2の工程にお
いて各沈澱物を含むスラリーを混合する段階でPH
値のずれが生じないようにするためであり、また
第1の槽のPH値の影響を受けて第2の槽の水酸化
物が溶けないようにするためである。 また、第2の槽において、安定剤として過酸化
水素水(H2O2)を加えてもよい。これは溶液が
加水分解して沈澱するのを抑制するためである。 たとえば、過酸化水素水を加えると、たとえば
TiはTi(OOH)(OH)3、ZrはZr(OOH)(OH)3
CeはCe(OH)3、MnはMn(OH)4の形でそれぞれ
沈澱する。このような形で沈澱させると、後工程
の過、洗浄が容易に行える。 さらにまた、得られたABO3型セラミツク原料
粉末について、AとBのモル比(A/B)のモル
比を検討したが、B側のモル比が増えるに従つて
結晶粒径が大きくなり、かつ結晶間に隙間ができ
るためモル比は1.00/1.00〜1.00/1.05までが好
ましい範囲である。 以下この発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 実施例 1 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】 まず、第1の槽において、BaCl2の水溶液に炭
酸アンモン〔(NH42CO3〕を加えてPHを9〜9.5
に調整し、BaCO3として沈澱させた。 また、第2の槽において、TiCl4、SnCl4
SiCl4およびMnCl4・4H2Oの各水溶液を混合し、
安定剤である30%過酸化水素水15mlを加え、これ
に水酸化アンモニウム(NH4OH)を加えてPHを
9〜9.5に調整し、Ti、Sn、Si、Mnを含む沈澱
物を得た。 さらに、各沈澱物スラリーを混合し、過した
のち水洗した。この水洗原料をボールミルで混合
し、ひきつづいて過、乾燥したところ、0.02μ
mの微粒子状のセラミツク原料粉末を得た。 そののち、900℃の温度で1時間仮焼し、Ba
(TiSn)O3系の仮焼粉末を得た。 この仮焼粉末にバインダを加えて造粒し、圧力
1000Kg/cm2で成形して10mmφ、1mmtの円板と
し、これを1300℃、2時間の条件で焼成して円板
磁器を得た。この円板磁器の両面に銀ペーストを
塗布し、800℃、30分間の条件で焼き付けて電極
を形成し、コンデンサを得た。 このコンデンサの誘電率(ε)、誘電損失
(tanδ)、誘電率の温度特性、(TC)、および耐電
圧特性を測定し、その結果を下表に示した。 誘電率(ε)、誘電損失(tanδ)は1KHz、1Vr.
m.s.の条件で測定し、また誘電率の温度特性
(TC)は+25℃を基準にして+10℃〜+85℃の温
度範囲で測定した値である。
【表】 実施例 2 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】 まず、第1の槽において、BaCl2、SrCl2
MgCl2、CeCl3の各水溶液を混合し、これに炭酸
ソーダ(Na2CO3)を加えてPHを9〜9.5に調整
し、それぞれBaCO3、SrCO3、MgCO3、CeCO3
として沈澱させた。 また、第2の槽において、TiCl4、SnCl4
ZnOCl2、8H2O、MnCl2、4H2O、ZnCl2の各水溶
液を混合し、これに安定剤である30%過酸化水素
水15mlを加え、さらに苛性ソーダ(NaOH)を
加えてPHを9〜9.5に調整し、Ti、Sn、Zr、Mn、
Znを含む沈澱物を得た。 さらに、各沈澱物スラリーを混合し、過した
のち水洗した。この水洗原料をボールミルで混合
し、ひきつづき過、乾燥したところ、0.02μm
の微粒子状のセラミツク原料粉末を得た。 そののち、900℃の温度で1時間仮焼し、
(BaSrMg)(TiSnZr)O3系の仮焼粉末を得た。 この仮焼粉末を実施例1と同様に処理してコン
デンサを作成し、その電気特性を測定してその結
果を下表に示した。 なお、焼成温度は1150℃であつた。
【表】 実施例 3 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】 まず、第1の槽において、Ba(NO32、Ca
(NO32・4H2Oの各水溶液を混合し、これに炭酸
ソーダ(Na2CO3を加えるとともに、混合溶液中
に炭酸ガス(CO2)を吹き込み、PHを7〜10に調
整し、それぞれBaCO3、CaCO3として沈澱させ
た。 また、第2の槽において、TiCl4、ZrOCl2
8H2O、SnCl4、Bi(No33・5H2O、Pb(NO32
Sm(NO33・6H2Oの各水溶液を混合し、これに
安定剤である30%過酸化水素水15mlを加え、さら
に苛性ソーダ(NaOH)を加えてPHを7〜10に
に調整し、Ti、Zr、Sn、Bi、Pb、Smを含む沈
澱物を得た。 さらに、各沈澱物スラリーを混合し、過した
のち水洗した。この水洗原料をボールミルで混合
し、ひきつづき過、乾燥したところ、0.015μm
の微粒子状のセラミツク原料粉末を得た。 そののち、800℃の温度で1時間仮焼し、(Ba、
Ca、Pb)(Ti、Zr、Sn、Bi)O3系の仮焼粉末を
得た。 この仮焼粉末を実施例1と同様に処理してコン
デンサを作成し、その電気特性を測定してその結
果を下表に示した。 なお、焼成温度は1120℃であつた。
【表】 また、この原料を用いて積層コンデンサを作成
し、その電気特性を測定した。 試料の作成は、仮焼原料粉末にバインダ、分散
剤などを加えてペースト状とし、これを印刷方式
で厚み20μmの誘電体セラミツク層を作成し、内
部電極としてAg:Pd=70:30のAg−Pd系ペー
ストを印刷し、これを交互に繰り返して誘電体セ
ラミツク層の積層枚数を10枚とした。次いで焼成
温度1120℃、焼成時間2時間の条件で焼成し、両
端面に外部接続電極を形成して積層コンデンサを
得た。得られた積層コンデンサの大きさは4mm×
3mm×0.15mmであり、その静電容量は0.43μFであ
つた。また焼成後の誘電体セラミツク層の1枚当
りの厚みは12μmであつた。 実施例 4 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】
【表】 まず、第1の槽において、BaCl2・2H2Oの水
溶液に炭酸アンモン〔(NH42CO3〕を加えてPH
を9〜9.5に調整し、BaCO3として沈澱させた。 また、第2の槽において、NdCl3・6H2O、
TiCl4、Bi(NO33・5H2O、MnCl4・4H2O、
SiCl4の各水溶液を混合し、安定剤である30%過
酸化水素水10mlを加え、これに水酸化アンモニウ
ム(NH4OH)を加えてPHを9〜9.5に調整し、
Nd、Ti、Bi、Mn、Siを含む沈澱物を得た。 さらに、各沈澱物スラリーを混合し、過した
のち水洗した。この水洗原料をボールミルで混合
し、ひきつづき過、乾燥したところ、0.01μm
の微粒子状の原料粉末を得た。 そののち、800℃の温度で1時間仮焼し、Ba
(Nd、Ti、Bi)O7系の仮焼粉末を得た。 この仮焼粉末を実施例1と同様に処理してコン
デンサを作成し、その電気特性を測定してその結
果を下表に示した。 なお、焼成温度は1100℃であつた。また誘電率
の温度特性(TC)は+25℃を基準にして−55〜
+125℃の温度範囲で測定した値である。
【表】 実施例 5 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】 まず、第1の槽において、CaCl2の水溶液に炭
酸ソーダ(Na2CO3)を加えてPHを9〜9.5に調整
し、CaCO3として沈澱させた。 また、第2の槽において、TiCl4、Nb2Cl5の各
水溶液を混合し、安定剤である30%過酸化水素水
25mlを加え、これに苛性ソーダ(NaOH)を加
えてPHを9〜9.5に調整し、Ti、Nbを含む沈澱物
を得た。 さらに各沈澱物スラリーを混合し、過したの
ち水洗した。この水洗原料をボールミルで混合
し、ひきつづき過、乾燥したところ、0.01μm
の微粒子の原料粉末を得た。 そののち、800℃の温度で1時間仮焼し、Ca
(Ti、Nb)O3系の仮焼粉末を得た。 この仮焼粉末を実施例1と同様にしてコンデン
サを作成し、その電気特性を測定してその結果を
下表に示した。 なお、焼成温度は1100℃であつた。また誘電率
の温度特性(TC)は+25℃を基準にして−55〜
+125℃の温度範囲で測定した値である。
【表】 実施例 6 使用原料として下表に示すものを準備した。
【表】 まず、第1の槽において、BaCl2・2H2Oの水
溶液に炭酸アンモン〔(NH42CO3〕を加えて、
PHを9〜9.5に調整し、BaCO3として沈澱させた。 また、第2の槽において、TiCl4、CeCl3
ZrOCl2・8H2O、MnCl2・4H2Oの各水溶液を混
合し、安定剤である30%過酸化水素水10mlを加
え、これに水酸化アンモニウム(NH4OH)を加
えてPHを9〜9.5に調整し、Ti、Ce、Zr、Mnを
含む沈澱物を得た。ここで、Ceは焼結時の結晶
成長抑制剤とデイプレツサーとしての働きを兼ね
るものとして加えたものである。 さらに、各沈澱物のスラリーを混合し、過し
たのち水洗した。この水洗原料をボールミルで混
合し、0.01〜0.02μmの混合微粒子を得た。ひき
つづき過、乾燥し、1000℃の温度で1時間仮焼
した。 この仮焼粉末を用い、バインダ、溶媒を加えて
スラリーを作成した。次いでこのスラリーを用
い、ドクターブレード法によりセラミツクグリー
ンシートを作成した。このセラミツクグリーンシ
ートの上に内部電極となるパラジウムペーストを
印刷し、このセラミツクグリーンシートを30枚積
み重ね、熱圧着して一体化した。この一体化物を
空気中1300℃、2時間の条件で焼成して積層セラ
ミツクコンデンサ素体を作成した。 得られた磁器の自然表面を顕微鏡で観察したと
ころ、磁器の結晶粒径は0.8〜1.0μmであつた。
第2図は磁器の自然表面の顕微鏡写真である。 次に、積層セラミツクコンデンサ素体を研磨
し、研磨面を顕微鏡で観察した。第3図は研磨面
の顕微鏡写真であり、厚み方向の面が現われてい
る。図から明らかなように、この実施例で得られ
たセラミツク原料粉末を用いて積層セラミツクコ
ンデンサ素体を作成したところ、空孔(ポアー)
の少ないものが得られている。 なお、比較例として、従来の固相焼結法によつ
て得られた仮焼粉末を用い、上述したと同様の方
法により作成した積層セラミツクコンデンサ素体
につき同様に研磨し、その研磨面を観察した。第
4図は研磨面の顕微鏡写真であり、第3図とくら
べて明らかなように、空孔(ポアー)が数多く存
在していることが確認できる。 この実施例により得られた積層セラミツクコン
デンサ素体の端面に外部接続電極を形成し、積層
セラミツクコンデンサを作成した。 このコンデンサにつき各電気的特性を測定した
ところ、誘電率(ε)は10000〜11000であつた。 また、誘電体損失(tanδ)、誘電率の温度特性
を測定したところ第5図a,bに示すような結果
を示した。図中第5図aは誘電体損失(tanδ)の
温度特性、第5図bは誘電率の温度特性である。 また、ACバイアス電圧、DCバイアス電圧を加
えたときの容量の変化率を測定した。第6図は
ACバイアス電圧を加えたときの容量の変化率を
示し、第7図はDCバイアス電圧を加えたときの
容量変化率を示したものである。 また、容量のエージング特性を測定し、その結
果を第8図に示した。 なお、比較例の積層セラミツクコンデンサにつ
いて、誘電体損失(tanδ)および誘電率の温度特
性、ACバイアス電圧およびDCバイアス電圧を加
えたときの容量の変化率についてはそれぞれ第5
図a,b、第6図、第7図に合わせて示した。図
中破線が比較例のものである。 また、比較例の誘電体損失(tanδ)は3.58%で
あり、容量のエージング特性は7〜8%であつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明により得られる二次粒子の概
略構造を示す図である。第2図は磁器の自然表面
の顕微鏡写真である。第3図、第4図は積層セラ
ミツクコンデンサ素体の研磨面の顕微鏡写真であ
り、第3図はこの発明により得られたセラミツク
原料粉末を用いたもの、第4図は固相焼結法によ
り得られたセラミツク原料粉末を用いたものであ
る。第5図aは誘電体損失(tanδ)の温度特性
図、第5図bは誘電率(ε)の温度特性図であ
る。第6図はACバイアス電圧を加えたときの容
量の変化率を示す図である。第7図はDCバイア
ス電圧を加えたときの容量の変化率を示す図であ
る。第8図は容量のエージング特性を示す図であ
る。 1は二次粒子、2は一次粒子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (i) 第1の槽において、構成元素として少な
    くともBa、Sr、Ca、Mgの1種を含む硝酸塩
    または塩化物の水溶液に、炭酸ガス、または炭
    酸ソーダ、炭酸アンモンなどの可溶性炭酸塩水
    溶液を加えてPHを7〜10に調整し、炭酸塩とし
    て沈澱させ、 第2の槽において、構成元素として少なくと
    もTi、Zr、Sn、Pbの1種を含む硝酸塩または
    塩化物の水溶液に苛性ソーダ、水酸化アンモニ
    ウムなどの可溶性水酸化物水溶液を加えてPHを
    7〜10に調整し、水酸化物として沈澱させるこ
    とからなる第1の工程と、 (ii) 第1の工程によつて得られた第1の槽と第2
    の槽の各沈澱物を含むスラリーを合わせて混合
    し、過したのち水洗、乾燥する第2の工程
    と、 (iii) 得られた粉末を仮焼、粉砕する第3の工程
    と、 からなるセラミツク原料粉末の製造方法。 2 第1の工程において、第2の槽で用いられる
    構成元素として、さらにNb、Y、希土類元素、
    Mn、Al、Si、Bi、Znのうち少なくとも1種を含
    むことからなる特許請求の範囲第1項記載のセラ
    ミツク原料粉末の製造方法。 3 第3の工程における仮焼温度は700℃〜1000
    ℃である特許請求の範囲第1項記載のセラミツク
    原料粉末の製造方法。
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