JP3488194B2 - 車両の弾性振動防止用車体構造 - Google Patents

車両の弾性振動防止用車体構造

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JP3488194B2 JP2000292559A JP2000292559A JP3488194B2 JP 3488194 B2 JP3488194 B2 JP 3488194B2 JP 2000292559 A JP2000292559 A JP 2000292559A JP 2000292559 A JP2000292559 A JP 2000292559A JP 3488194 B2 JP3488194 B2 JP 3488194B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数体の所定幅
を有するアルミニウム合金(以下、アルミニウムもしく
はアルミともいう)製中空押出型材の押出方向を車体の
長手方向に揃えて配置し溶接により車幅方向に一体に接
続してなる床板を備えた台枠をもつ車両、特に鉄道車両
用構体に関し、詳しくは走行時に発生するおそれのある
車体の弾性振動防止用の車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、軽量化を図るためにアルミ製の押
出型材を用いた鉄道車両が製作されてきている。アルミ
の押出型材は成形技術の向上により、型材の大型化に加
えて、複雑な形状をもつ特に中空型材の押し出し成形が
可能になっている。
【0003】このため、床板については中空押出型材を
組み合わせて製作することにより、横梁を省くことが可
能になって、軽量化が図れ、製作工数が低減され、コス
トダウンが図られている。つまり、図9および図10に
示すように、所定幅の4本の中空押出型材11と狭い幅
の1本の中空押出型材11’とを用いてそれらの押出方
向を車体の台枠2の長手方向に揃えて配置し、溶接によ
り車幅方向に一体に接続することにより床板3’を製作
し、この床板3’の両側にはアルミの中空押出型材13
からなる側梁4を長手方向にわたって溶接により一体に
接合し、前後両端にアルミの端梁5を一体に連設して台
枠2を製作している。なお、台枠2の長手方向の端部寄
りには、台車(不図示)を取り付けるための枕梁6を長
手方向に直交する方向に一体に固設している。台枠2の
床板3’は、強度的には従来の横梁を備えた床板と同等
であり、その上、通常は中空押出型材11の下面に機器
取付用の蟻溝部12を一体に突設している。このため、
例えば図11に示すように、蟻溝部12を利用して取付
部材25を介して各種機器16・26・28などを簡単
にかつ確実に装着することができ、機器配置や床下艤装
を施工する際に非常に便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たアルミ製の中空押出型材11・11'・13を用いて製
作された床板3’を備えた鉄道車両は、次のような点で
改良すべき余地がある。すなわち、 走行時に車体の弾性振動と見られる異常な振動が発
生することがあり、乗り心地に影響を及ぼす。図6
(a)は時速90kmで走行時の非駆動系(T:トレー
ラ)車両における床板の長手方向の中央部付近の上下振
動波形を示すもので、波形高さにおいて最大0.17g
の振動が発生している。
【0005】 特に、床下に機器を搭載していない
か、していても僅かな機器しか備えていないグリーン車
用車両や非駆動系車両の場合に、異常振動が発生し易
く、乗り心地の向上が要望されている。図7(a)は時
速90kmで走行時の非駆動系車両における床板の長手
方向の中央部付近での床上で発生した振動を解析した図
表で、びびり振動と称される高周波振動が大きく、これ
が乗客に不快感を与えて乗り心地を悪くしている。図7
(a)の図表における略V形状の乗り心地判定線(3)は
悪い、同判定線(2)は普通、同判定線(1.5)は良い、同判
定線(1)は非常に良いをそれぞれ表している。
【0006】 アルミ製の車両は、素材のもつ特性の
一つである構造減衰が少ないことに起因して車体の弾性
振動が起こり易く、またこのような弾性振動は車体の主
に長手方向の剛性に起因して発生するものと一般的には
考えられている。
【0007】 の考え方に基づき車体の長手方向の
剛性を向上するには、例えば台枠や車体の長手方向に補
強材を配設する必要があるため、構造的に複雑になるな
ど弾性振動を容易には抑えられない。
【0008】 特許第2855735号公報に示すよ
うに、床板の下方において長手方向の中央位置から前後
に車体長さの1/4の範囲内に車体質量の3%〜15%
の範囲にある複数の重り又は床下機器を、車体の1次曲
げ振動数に同調させた防振ゴムを介して支持させること
により、車体の曲げ振動を防止する装置が提案されてい
る。しかし、この装置の場合には、車体質量の3%〜1
5%の重り又は床下機器を床板の下方に設ける必要があ
るため、折角アルミ製車体を採用して軽量化を図ったこ
とが無意味になる。
【0009】 そのほか、特開平10−147241
号公報に記載の装置が提案されている。この装置は車体
中央部床下にバネを介して可動重りを取り付け、車体中
央部床部の上下方向振動を検出手段により検出し、この
検出した振動に対応した制御力を前記可動重りをアクチ
ュエータにより上下動させることにより発生させて車体
の弾性振動を低減するものである。この装置の場合、可
動重りの質量を特許第2855735号の重りに比べて
かなり低減できるので、車体の軽量化の観点からは好ま
しいが、構造が複雑で可動重りの制御が難しい。
【0010】 図8は従来の一般的なアルミ製車両と
ダイナミックダンパを取り付けたアルミ製車両との乗り
心地の比較用図表で、時速70kmでのゴムタイヤ走行
時に車体の長手方向中央部で発生する弾性振動の周波数
と振動加速度との関係および乗り心地判定線とを示すも
ので、図8(a)はゴムタイヤ走行の従来のアルミ製車
両を、図8(b)はダイナミックダンパを車体中央部に
取り付けた、参考例としてのゴムタイヤ走行のアルミ製
車両を表している。これらの図表の比較からはダイナミ
ックダンパによる弾性振動抑制効果がほとんど認められ
ないが、これはダイナミックダンパを構成する重りの質
量および重りを弾性支持するバネ定数の調整が不十分で
あるのが原因である。このように、ダイナミックダンパ
だけで車体の弾性振動の低減を図ることは難しい。
【0011】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、床板等の重量の増加を最小限に抑えられ、しかも構
造が簡単で、床板の剛性を向上することにより撓み変形
を減少でき、床板の弾性振動を起こりにくくし、車体の
弾性振動の発生を防止できる車両の弾性振動防止用車体
構造とを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る車両の弾性振動防止用車体構造は、下
向きに突出した蟻溝部を下面の長手方向に連続して備え
た複数体の所定幅を有するアルミ製中空押出型材の押出
方向を車体の長手方向に揃えて配置し溶接により車幅方
向に一体に接続した床板および該床板の両側に所定幅を
有するアルミ製中空押出型材の側梁を備えた台枠をもつ
車両の車体構造において、前記床板下面の長手方向の中
央部にアルミ製の補強用横梁を接合する箇所の、床板を
構成する前記中空押出型材の蟻溝部を前記横梁の幅以上
にあらかじめ切除したうえ、前記横梁を車体の長手方向
とほぼ直交する方向に配置し、前記床板の下面およびお
よび両側の前記側梁に対して一体に固定し、前記床板下
面の前記横梁を挟んで一定の間隔をあけてその前後位置
でかつ車幅方向の中央部に、一対の取付梁をそれぞれ前
記蟻溝部を利用してボルト・ナット等の固定具により前
記床板に一体に固定し、重り又は車体搭載用床下機器を
バネ又は弾性体を介して前記取付枠間に跨がって弾性支
持するとともに、前記重り又は前記床下機器あるいは両
者の合計質量を、車体の質量の1%〜3%未満に設定し
ことを特徴とするものである。
【0013】上記の構成を有する本発明に係る車両の弾
性振動防止用車体構造によれば、車体の長手方向と直交
方向の補強用横梁により、床板の剛性が向上し、床板に
作用する負荷荷重による床板の撓み変形が減少する。同
時に、補強用横梁の設置位置付近に設けたダイナミック
ダンパが車体の弾性振動による振動エネルギーを重りな
どが変位して吸収するように作用するので、仮に床板で
弾性振動を発生するようなことがあっても、この振動を
低減する。この結果、床板の特に長手方向の中央部分で
発生し易かった弾性振動が起こりにくくなり、車体の弾
性振動の発生がかなり低減される。したがって、車両走
行時に高周波振動である車体のびびり振動が低く抑えら
れるため、乗客の乗り心地が大幅に改善され、良好にな
る。また、補強用横梁の両側が側梁に一体に接合される
ので、床板の剛性がかなり向上され床板に作用する負荷
荷重の一部が側梁に伝達され床板の撓み変形が少なくな
るため、ダイナミックダンパによる振動低減作用と相俟
って床板の弾性振動が抑えられ、車体の弾性振動が確実
に低減される。 さらに、ダイナミックダンパを構成する
重り又は床下機器あるいは両者の合計の必要荷重(質
量)による重量増加が車体の質量の1%〜3%未満と非
常に小さいため、アルミの中空押出型材を使用したこと
による車両の軽量化がほとんど妨げられない。
【0014】請求項2に記載の車両の弾性振動防止用車
体構造は、下向きに突出した蟻溝部を下面の長手方向に
連続して備えた複数体の所定幅を有するアルミ製中空押
出型材の押出方向を車体の長手方向に揃えて配置し溶接
により車幅方向に一体に接続した床板および該床板の両
側に横向きに突出した蟻溝部を内側面の長手方向に連続
して備えた所定幅を有するアルミ製中空押出型材の側梁
を備えた台枠をもつ車両の車体構造において、前記床板
下面の長手方向の中央部に補強用横梁を前記蟻溝部に交
叉させかつ車体の長手方向に直交して配置し、前記横梁
を前記床板および前記側梁の各蟻溝部を利用してボルト
・ナット等の固定具により取り付け、前記床板下面の前
記横梁を挟んで一定の間隔をあけてその前後位置でかつ
車幅方向の中央部に、一対の取付梁をそれぞれ前記蟻溝
部を利用してボルト・ナット等の固定具により前記床板
に一体に固定し、重り又は車体搭載用床下機器をバネ又
は弾性体を介して前記取付枠間に跨がって弾性支持する
とともに、前記重り又は前記床下機器あるいは両者の合
計質量を、車体の質量の1%〜3%未満に設定したこと
を特徴とするものである。
【0015】請求項2に係る弾性振動防止用車体構造に
よれば、上記請求項1の発明による上記作用とほぼ同様
の作用を発揮する。加えて本発明では、横梁の材質は溶
接により固定する場合と違って制限されないので、アル
ミのほか、鉄やステンレスなどを使用できる。
【0016】請求項3に記載のように、請求項2の車体
構造において前記横梁は断面”コ”の字形で高さが低
く、前記床板の各中空押出型材の蟻溝部に対して、横梁
の上面に台形状の台座を一体に突設し、この台座の上面
に形成した突起部を前記蟻溝部の開口に圧入することに
より、前記床板に一体に接合することができる
【0017】本発明に係る車両の車体構造によれば、
板と補強用横梁との間に空間部(図5(a))が形成され
るので、台枠の長手方向に配管等を艤装する場合に、横
梁の影響を受けにくい。また、横梁の材質は溶接により
固定する場合と違って制限されないので、アルミ、アル
ミ合金のほか、鉄やステンレスなどを使用できる。
【0018】
【0019】
【0020】請求項に記載のように、前記弾性体に防
振ゴムを使用すると良い。
【0021】請求項に係る車体構造によれば、ダイナ
ミックダンパのバネを多少の内部損失を有する防振ゴム
によって構成したので、車体の弾性振動の発生を低減す
る作用を発揮する車体弾性振動の周波数帯が拡がる。す
なわち、ダイナミックダンパは共振系であり、電気回路
における共振回路としても表現できる。電気回路ではコ
イルのQ(コイルのLをコイルのRで除したもの)を若
干下げることによって、共振曲線がわずかにブロードと
なり、共振できる周波数に幅を持たせることができる。
このようにダイナミックダンパの周波数特性を周波数の
裾野が広がった形態にできるため、車両の固有振動差な
どによって周波数が若干ずれることがあっても、弾性振
動エネルギーを吸収して弾性振動を低減できる。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る車両の車体
弾性振動防止方法と弾性振動防止用車体(の構造)につ
いて実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】図1は本発明を鉄道車両の車体の台枠に適
用した実施例を示す全体底面図、図2(a)は図1のB
−B線拡大断面図、図2(b)は図1のA−A線拡大断
面図、図3は図1のC−C線拡大断面図で、右半分は左
半分の模式図である。
【0026】図1に示すように、台枠1は複数種のアル
ミの中空押出型材を組み合わせて製作されるもので、基
本構成は上記した従来構造とほぼ共通している。すなわ
ち、図2に示すように、床板3を構成するアルミの中空
押出型材11は開口断面が略三角形の山形枠を上下の向
きを変えて一体に連設して中央部分11aを形成すると
ともに、端部に開口断面が略五角形の枠11bを一体に
連設し、最端に略コの字状枠11cを外向きに一体に突
設し、下向きの山形枠の下面付近に長手方向に沿って蟻
溝部12を下向きに一体に突設した構造からなる。本例
では、5本の中空押出型材11を図1に示すように、台
枠1の長手方向に沿って配置し、相互に隣接する中空押
出型材11を溶接により一体に接合して車幅方向に連接
することにより床板3を形成している。
【0027】また床板3の左右両側には、開口断面が略
四角形の枠13aおよび略台形の枠13bを上下に一体
に連設したアルミの中空押出型材13からなる側梁4が
配置され、側梁4の上部内側には各最端の中空押出型材
11の略コの字状枠11cを外側あるいは内側から嵌合
できるように略コの字状枠13cを内向きに一体に突設
してあり、図2のように溶接により一体に接合されてい
る。また、側梁4の上面には、車体の側構体(不図示)
を上から被せるように取り付けるための突状片13eが
長手方向にかつ上向きに一体に突設されている。
【0028】さらに床板3の下面の長手方向の両端寄り
には、枕梁(不図示)が側梁4間に溶接により一体に連
設されるが、枕梁もアルミの中空押出型材で一体に成形
される。また、床板3の前後両端には、アルミの半円形
状の端塞ぎ板あるいは端梁5が溶接により一体に接合さ
れている。
【0029】ここまでは、従来の台枠2(図9参照)と
変わらないが、本例においては、台枠1の長手方向の中
央位置にアルミの補強用横梁7が直交する方向(車幅方
向)に一体に接合されている。つまり、横梁7は図2
(b)のように断面「略コ」の字形で、床板3の下面に
両側の側梁4間に跨がって溶接により一体に接合されて
いる。また、横梁を接合する際には、横梁が接合さ
れる箇所において床板3を構成する各中空押出型材11
の蟻溝部12を、横梁7の幅以上にあらかじめ切除した
のち、蟻溝部12に直交する方向に配置している。横梁
7は図2(a)に示すように床板3の下面より側梁4の
下端に至る高さを有し、床板3の下方の空間を一定の幅
でおおむね占有している。
【0030】さらに、横梁7の前後位置で車幅方向の中
央部分に、一対の取付梁17が横梁7から一定間隔をあ
けて一体に吊設されている。各取付梁17は、図3のよ
うに高さの低い門形で、横梁7の半分程度の長さからな
る。そして、中空押出型材11の蟻溝部12を利用して
ボルト・ナット等の固定具(不図示)により、取付梁1
7の両端を含む支持部17aの上端が中空押出型材11
の蟻溝部12に一体に固定されている。本例では、デッ
ドウエイトとしての重りは使用せず、代わりに整流装置
16を取付枠17間に跨がってそれぞれ防振ゴム18を
介して弾性支持している。このようにして、所定のダイ
ナミックダンパ15が構成されている。
【0031】整流装置16の質量をmとし、防振ゴム2
2のバネ定数をkとした場合に、ダイナミックダンパ1
5の固有振動数fを、f=1/2π×√(k/m)の式
から導き出すことができる。本例では、整流装置16の
質量は400kgで、車体の質量が22tonであり、
整流装置16は車体の質量の1.8%程度になる。アル
ミ製車両では、車体の質量が一般的に22〜32・33
tonであり、整流装置16等の重りの質量はおおむね
400〜500kg程度で効果が生じることから、ダイ
ナミックダンパ15としての重りの質量は車体質量の3
%未満に抑えられる。具体的には、たとえば固有振動数
fを9Hzとすれば、バネ定数kは、上記式からk=m
(2πf)2≒1.3×106N/mになる。なお、重り
として使用可能な床下機器は、多少の上下振動を与えて
も影響を受けないものであれば、整流装置16に限定さ
れるものではなく、たとえばトランスを用いてもよく、
また一カ所だけでなく、複数の小型の機器を重りとした
小型のダイナミックダンパ15を複数箇所に設けること
もできる。さらに、複数の小型機器をまとめて1つの重
りに構成したダイナミックダンパ15にすることもでき
る。
【0032】なお、床板3の下方には、図1のように、
ダイナミックダンパ15を構成しない、各種の床下搭載
機器26〜31が取付部材(不図示)を介して吊設され
ている。
【0033】以上のようにして本例の車体の台枠1が構
成されるが、断面「略コ」の字形の補強用横梁7を床板
3の下面において長手方向の中央位置に車幅方向に一体
に接合するとともに、横梁7を挟むように取付梁17・
17間に跨がって整流装置16を防振ゴム18を介して
弾性支持した比較的簡単な構造からなる。しかし、これ
による弾性振動の防止効果は次のように極めて高い。つ
まり、従来のアルミ製台枠2(図9参照)を備えた鉄道
車両では、時速90kmでの走行時に車体の長手方向中
央部で上下振動を測定したところ、図6(a)に示すよ
うに波形の高さが最大で0.17g程度であったもの
が、上記した本例の台枠1を備えた鉄道車両では図6
(c)のように0.06g程度まで大幅に低減されてい
る。一方、図6(b)では波形の高さが最大で0.12
g程度に低減されているが、これは断面「コ」の字形の
補強用横梁7’を床板3の下面において長手方向の中央
位置に車幅方向に一体に接合しただけの、いいかえれば
上記実施例の台枠1からダイナミックダンパ15を構成
する各部材16〜18を省いた台枠2’(図12参照)
を備えた参考例としての鉄道車両において、その走行時
に車体の長手方向中央部で上下振動を測定した結果を示
すものである。なお、図12中の符号6は枕梁を示すも
ので、上記実施例と共通する部材には同一の符号を用い
て示している。
【0034】また、走行時に車体の長手方向中央位置で
床板上の上下方向振動を測定した場合の周波数と振動加
速度との関係を示す図表から明らかなように、従来のア
ルミ製台枠2(図9参照)を備えた鉄道車両では、図7
(a)のように7〜11Hz付近の高周波振動が高くて
乗り心地が悪かった。つまり、高周波振動の振動加速度
の最大値が乗り心地が悪い状態を表す判定線(3)を超え
ていた。これに対し、上記実施例の台枠1を備えた鉄道
車両では、図7(c)のように高周波振動の振動加速度
の最大値が乗り心地が良好な状態を表す判定線(1.5)と
非常に良い状態を表す判定線(1)との間の領域まで低減
され、乗り心地が大幅に改善された。なお、図7の周波
数(横軸)において0.8〜2.0Hzの低周波数は主に
台車と車体間に介設されている空気バネ(不図示)によ
り発生する上下振動を、また2.0〜4.0Hz付近の中
周波数は主に車軸と台車枠間に介設されている軸バネ
(不図示)により発生する上下振動をそれぞれ表してい
る。このため、台枠1(床板3)の剛性の向上とは直接
関係しないため、図7(a)と図7(c)との比較で明
らかなように、低周波数域および中周波数域はほとんど
変わらない。
【0035】さらに、図7(b)は補強用横梁7’だけ
を設け、ダイナミックダンパ15を省いた上記台枠2’
(図12参照)を備えた鉄道車両(参考例)に関する図
表で、この場合には高周波振動の振動加速度の最大値が
乗り心地が普通の状態を表す判定線(2)と良好な状態を
表す判定線(1.5)との間の領域まで低減されているが、
上記実施例の鉄道車両ではこれに比べても大幅に改善さ
れていることが確認される。
【0036】図4は横梁の固定方法の異なる本発明の他
の実施例を示す断面図で図2に対応する。図に示すよう
に、本例では、側梁4の中空押出型材13の内側面下部
に蟻溝部14が内向きにかつ長手方向に突設されてい
る。補強用横梁8は、図4(b)のように断面”コ”の
字形で、両側の側梁4・4間に跨がって固定具で一体に
固定される。横梁8は前後方向から見て図4(a)のよ
うに上部両側が下向きに傾斜し、上面が水平で、上面の
各中空押出型材11の蟻溝部12に対応する位置にボル
ト孔8aが穿設されるとともに、ボルト孔8aの両側に
蟻溝部12の外側に一対の嵌合片8bが嵌合可能に突設
されている。また横梁8の両側には、中空押出型材13
の蟻溝部14に対応する位置にボルト孔8cが穿設され
ている。
【0037】そして、各蟻溝部12又は14内にボルト
21の頭部21aを嵌入し、各ネジ部21bを蟻溝部1
2又は14の開口aから突出させるとともに対応するボ
ルト孔8a・8cに挿入し、ワッシャー23を介してナ
ット22をネジ部21bに螺合して締め付けることによ
り横梁8を台枠1に一体に固定している。本例の場合、
横梁8の材質は溶接により固定する場合と違って制限さ
れないので、アルミのほか、鉄やステンレスなどを使用
できる。ただし、軽量化を考えると、アルミが望まし
い。
【0038】図5も横梁の固定方法の異なる本発明のさ
らに他の実施例を示す断面図で図2・図4に対応する。
図5に示すように、本例でも、図4に示す実施例と同様
に、床板3の各中空押出型材11の蟻溝部12および側
梁4の中空押出型材13の蟻溝部14を用いて横梁9を
一体に固定しているが、次のところが相違している。つ
まり補強用横梁9は、図5(b)のように断面”コ”の
字形であるが、高さが横梁8の半分と低く、床板3の各
中空押出型材11の蟻溝部12に対しては、横梁9の上
面に台形状の台座9aを一体に突設し、台座9aの上面
に突起部9bを形成してこの突起部9bを蟻溝部12の
開口aに圧入することにより一体に接合している。本例
では、床板3と横梁9との間に空間部V(図5(a))が
形成されるので、台枠1の長手方向に配管等を艤装する
場合に、横梁9の影響を受けにくい。本例の場合も、横
梁9の材質は溶接により固定する場合と違って制限され
ないので、アルミ、アルミ合金のほか、鉄やステンレス
などを使用できるが、突起部9bを蟻溝部12の開口a
に圧入することと車体の軽量化とを考慮すると、アルミ
あるいはアルミ合金が望ましい。なお、図中の符号9c
は横梁9に穿設されたボルト孔である。
【0039】なお、図4および図5中には、ダイナミッ
クダンパ15を示していないが、実際には横梁8又は9
の位置もしくはその近傍に設けられる。また、補強用横
梁7〜9は、床板3の長手方向の中央位置のほか、長手
方向に間隔をあけて複数本を設けることができる。さら
に、上記したようにダイナミックダンパ15についても
複数の各種搭載機器26〜31(図3参照)によって分
散して構成し、床板3下面の複数の箇所に固設すること
ができる。さらにまた、複数の小型機器をまとめて1つ
の重りを構成し、これをダイナミックダンパー15とす
ることもできる。
【0040】以上に本発明の複数の実施例を示したが、
本発明は下記のように実施することもできる。
【0041】 上記実施例では、各横梁を車体の長手
方向に直交する方向に設けたが、図示は省略するが、一
の横梁を長手方向に対し45゜以上の角度で傾斜させて
設けたり一対の横梁を長手方向に対し45゜以上の角度
で交差させて設けたりしても、同様の効果が達成され
る。この場合も、長手方向の中央位置に限らず、長手方
向に所定の間隔をあけて複数組設けることもできる。
【0042】 本発明は主として鉄道用車両に適用さ
れるが、一般道路を走行するトロリーバスなどの自動車
にも適用できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係る車両の弾性振動防止用車体構造には、次の
ような優れた効果がある。
【0044】(1)請求項1の発明では、補強用横梁に
より、床板の剛性が向上し、床板に作用する負荷荷重に
よる床板の撓み変形が減少すると同時に、補強用横梁の
設置位置付近に設けたダイナミックダンパが車体の弾性
振動による変位と逆向きに重り等を変位させ弾性振動を
抑制するので、仮に床板で弾性振動を発生するようなこ
とがあっても、この振動を低減する。この結果、床板の
特に長手方向の中央部分で発生し易かった弾性振動が起
こりにくくなり、車体の弾性振動の発生がかなり低減さ
れる。したがって、車両走行時に高周波振動である車体
のびびり振動が低く抑えられるため、乗客の乗り心地が
大幅に改善され、良好になる。
【0045】(2)また、補強用横梁の両側を側梁に一
体に接合するので、床板の剛性がかなり向上され、床板
に作用する負荷荷重の一部が側梁に伝達されて床板の撓
み変形が少なくなるため、ダイナミックダンパによる振
動低減作用と相俟って、床板の弾性振動が抑えられ、車
体の弾性振動が確実に低減される。さらに、ダイナミッ
クダンパを構成する重り又は床下機器あるいは両者の必
要荷重(質量)による重量増加が車体の質量の1%〜3
%未満と非常に小さいため、車体全体の軽量化を図るう
えでほとんど支障がない。
【0046】(3)請求項の発明では、請求項1に記
載の発明による上記した作用と同様の作用が生じる。つ
まり、車両走行時に車体の弾性振動が発生しにくなって
乗り心地が大幅に改善される。
【0047】(4)請求項3の発明では、床板と補強用
横梁との間に空間部が形成されるので、台枠の長手方向
に配管等を艤装する場合に、横梁の影響を受けにくい。
【0048】(5)請求項の発明では、ダイナミック
ダンパのバネを多少の内部損失を有する防振ゴムによっ
て構成して固有振動数に幅を持たせたので、車体の振動
特性が多少変化してもダイナミックダンパとしての弾性
振動低減効果が発揮される。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を鉄道車両の車体の台枠に適用した実施
例を示す全体底面図である。
【図2】図2(a)は図1のB−B線拡大断面図、図2
(b)は図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図1のC−C線拡大断面図で、右半分は左半分
の模式図である。
【図4】図4(a)(b)はそれぞれ本発明の他の実施
例を示す断面図で、図2に対応している。
【図5】図5(a)(b)はそれぞれ本発明の他の実施
例を示す断面図で、図2・図4に対応している。
【図6】時速90kmでの走行時に車体の長手方向中央
部で発生する上下振動波形を示す図表で、図6(a)は
従来のアルミ製車両を、図6(b)は参考例としてのア
ルミ製車両を、図6(c)は本発明のアルミ製車両を表
している。
【図7】時速90kmでの走行時に車体の長手方向中央
部で発生する弾性振動の周波数と振動加速度との関係お
よび乗り心地判定線とを表す図表で、図7(a)は従来
のアルミ製車両を、図7(b)は参考例としてのアルミ
製車両を、図7(c)は本発明のアルミ製車両を表して
いる。
【図8】時速70kmでの走行時に車体の長手方向中央
部で発生する弾性振動の周波数と振動加速度との関係お
よび乗り心地判定線とを表す図表で、図8(a)はゴム
タイヤ走行の従来のアルミ製車両を、図8(b)はダイ
ナミックダンパを車体中央部に取り付けた、参考例とし
てのゴムタイヤ走行のアルミ製車両を表している。
【図9】従来の鉄道車両の車体のアルミ製台枠2を示す
全体平面図である。
【図10】図10(a)は図9のA−A線拡大断面図
で、図10(b)は図9のB−B線拡大断面図である。
【図11】従来のアルミ製台枠の下方に床下機器等を取
り付けた状態を示す一部正面図である。
【図12】本発明の参考例を示すもので、図8(12)
は従来のアルミ製台枠の長手方向の中央位置に補強用横
梁7’を設けた台枠2’を示す全体平面図、図12
(b)は図12(a)のB−B線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 台枠 3 床板 4 側梁 5 端塞ぎ板(又は端梁) 6 枕梁 7・7’・8・9 補強用横梁 11・11’・13 中空押出型材 12・14 蟻溝部 15 ダイナミックダンパ 16 整流装置 17 取付梁 18 防振ゴム 21 ボルト 22 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61F 1/00 - 1/14 B61D 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下向きに突出した蟻溝部を下面の長手方
    向に連続して備えた複数体の所定幅を有するアルミ製中
    空押出型材の押出方向を車体の長手方向に揃えて配置し
    溶接により車幅方向に一体に接続した床板および該床板
    の両側に所定幅を有するアルミ製中空押出型材の側梁を
    備えた台枠をもつ車両の車体構造において、 前記床板下面の長手方向の中央部にアルミ製の補強用横
    梁を接合する箇所の、床板を構成する前記中空押出型材
    の蟻溝部を前記横梁の幅以上にあらかじめ切除したう
    え、前記横梁を車体の長手方向とほぼ直交する方向に配
    置し、前記床板の下面およびおよび両側の前記側梁に対
    して一体に固定し、 前記床板下面の前記横梁を挟んで一定の間隔をあけてそ
    の前後位置でかつ車幅方向の中央部に、一対の取付梁を
    それぞれ前記蟻溝部を利用してボルト・ナット等の固定
    具により前記床板に一体に固定し、重り又は車体搭載用
    床下機器をバネ又は弾性体を介して前記取付枠間に跨が
    って弾性支持するとともに、前記重り又は前記床下機器
    あるいは両者の合計質量を、車体の質量の1%〜3%未
    満に設定した ことを特徴とする車両の弾性振動防止用車
    体構造。
  2. 【請求項2】 下向きに突出した蟻溝部を下面の長手方
    向に連続して備えた複数体の所定幅を有するアルミ製中
    空押出型材の押出方向を車体の長手方向に揃えて配置し
    溶接により車幅方向に一体に接続した床板および該床板
    の両側に横向きに突出した蟻溝部を内側面の長手方向に
    連続して備えた所定幅を有するアルミ製中空押出型材の
    側梁を備えた台枠をもつ車両の車体構造において、前記床板下面の長手方向の中央部に補強用横梁を前記蟻
    溝部に交叉させかつ車体の長手方向に直交して配置し、
    前記横梁を前記床板および前記側梁の各蟻溝部を利用し
    てボルト・ナット等の固定具により取り付け、 前記床板下面の前記横梁を挟んで一定の間隔をあけてそ
    の前後位置でかつ車幅方向の中央部に、一対の取付梁を
    それぞれ前記蟻溝部を利用してボルト・ナット等の固定
    具により前記床板に一体に固定し、重り又は車体搭載用
    床下機器をバネ又は弾性体を介して前記取付枠間に跨が
    って弾性支持するとともに、前記重り又 は前記床下機器
    あるいは両者の合計質量を、車体の質量の1%〜3%未
    満に設定した ことを特徴とする車両の弾性振動防止用車
    体構造。
  3. 【請求項3】 前記横梁は断面”コ”の字形で高さが低
    く、前記床板の各中空押出型材の蟻溝部に対して、横梁
    の上面に台形状の台座を一体に突設し、この台座の上面
    に形成した突起部を前記蟻溝部の開口に圧入することに
    より、前記床板に一体に接合したことを特徴とする請求
    項2に記載の車両の弾性振動防止用車体構造。
  4. 【請求項4】 前記弾性体に防振ゴムを使用する請求項
    1〜3のいずれかに記載の車両の弾性振動防止用車体構
    造。
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