JP3488169B2

JP3488169B2 - 食器洗い機

Info

Publication number: JP3488169B2
Application number: JP2000063937A
Authority: JP
Inventors: 静尚服部; 定明横田; 孝明一色; 雄太野間
Original assignee: Zojirushi Corp
Current assignee: Zojirushi Corp
Priority date: 2000-03-08
Filing date: 2000-03-08
Publication date: 2004-01-19
Anticipated expiration: 2020-03-08
Also published as: JP2001252236A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は食器洗い機に関
し、特に送風手段への泡等の侵入を防止するようにした
ものである。

【０００２】

【従来の技術】食器洗い機において送風乾燥機能を備え
たものは、ファン、モータ、乾燥ヒータ等からなる送風
手段が設けられ、送風口が洗浄槽内に開放される。その
送風口から侵入した水分（結露水、オーバーフロー水、
泡）が、上記送風手段の充電部に接触することを防止す
るために、送風口を水面の上方で下向きに開放させ、そ
の送風口から出口通路を上方に立ち上げ、さらに逆Ｕ字
形に下向きに屈曲して侵入阻止部を設けることが従来か
ら行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような侵入阻止手段では以下のような問題がある。食器洗い機においては、これに適した専用洗剤を用
いるように設計されているが、使用者が誤ってその他の
洗剤（例えば、台所用洗剤）を使用すると、洗浄槽内部
で泡が大量に発生し、その泡が送風口から送風ダクト内
に侵入し、送風手段の充電部に接触することがある。ま
た、送風ダクトのすき間から機体内に泡が侵入する恐れ
もある。専用洗剤を用いた場合でも、その分量を間違えて多
く投入した場合や、生卵など発泡性ある食品が大量に付
着した食器が混じっている場合にも同様の問題を生じ
る。洗浄時やすすぎ時に洗浄水の温度が上昇すると、送
風ダクト内に高温多湿の空気が侵入し、それが結露して
前記と同様の問題を生じる。上記からの問題を解決しようとすると、送風手
段の構造が大型・複雑化し、機体の大型化、コストアッ
プの原因となる。

【０００４】そこで、この発明は、機体の構造やそのサ
イズに影響を与えることなく、泡や湿気が送風ダクト内
部に侵入することを防止するようにした食器洗い機を提
供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、洗浄工程、すすぎ工程及び送風乾燥
工程を順次実行して洗浄槽内の食器を自動洗浄する食器
洗い機において、上記送風乾燥工程において駆動される
送風手段を上記洗浄工程においても駆動させるようにし
たのである。

【０００６】この構成によると、洗浄工程において異常
に泡が発生したとしも、送風手段から洗浄槽内に送り込
まれる風により押し戻され、泡が送風手段に接触するこ
とを防止する。

【０００７】上記のすすぎ工程が、水すすぎを行う前段
工程と、加熱すすぎを行う後段工程とからなる場合に、
上記の送風手段を上記の洗浄工程と、すすぎ工程の前段
工程において駆動させるようにすることができる。

【０００８】水すすぎの段階では、まだ泡が発生する可
能性があるので、この段階でも送風手段を駆動して泡の
押し戻しを行うのである。

【０００９】上記の洗浄工程を実行する洗浄ポンプのモ
ータ負荷の検出手段を設け、洗浄工程において上記検出
手段によって検出される上記モータ負荷の変動が一定以
上であることが検出された時に、上記の送風手段を駆動
させるようにしてもよい。

【００１０】泡が大量に発生すると、洗浄ポンプ内にも
泡が侵入し、ポンプ負荷を変動させる。その変動値が一
定以上に大きくなると、泡が異常発生していると推認し
て送風手段を駆動するのである。

【００１１】また、上記送風手段から送出される送風ダ
クトの出口通路に水分検出器を設け、上記の洗浄工程又
はすすぎ工程において上記水分検出器により一定以上の
水分を検出したときに、上記の送風手段を駆動させる構
成をとること、また、上記の洗浄槽に水位検出器を設
け、上記の洗浄工程又はすすぎ工程において上記水位検
出器により一定以上に高い水位を検出したときに、上記
の送風手段を駆動させる構成をとることができる。

【００１２】いずれの場合も、泡の異常発生を推認させ
る事象であり、その事象を検出すると送風手段を駆動す
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図１に示した食器洗い機は、
機体１の内部に洗浄槽２が設けられ、その洗浄槽２の底
面上に洗浄水を噴射する所要数のノズル３が設けられ
る。上記の洗浄槽２の下面と機体１の底面の間に送風ダ
クト４のダクト基部５が設けられ、そのダクト基部５の
前端部が洗浄槽２の前壁に沿って立ち上がって送風通路
６が形成される。

【００１４】上記のダクト基部５の内部には後部に送風
ファン７、前部にヒータ８が設置される。送風ファン７
を駆動するファンモータ９はダクト基部５の上面外部に
取付けられる。また、上記の送風通路６の上方において
洗浄槽２の前壁に案内ダクト板１１が取付けられ、その
案内ダクト板１１の内側が出口通路１３となる。出口通
路１３の下端が送風口１２となり、その送風口１２は洗
浄槽２内の水面の上方に所要の間隔をおいて下向きに開
放される。上記の送風口１２から上方に立ち上がった出
口通路１３が上端において逆向きＵ字形に屈曲され、前
記の送風通路６に連続している。この屈曲部分が侵入阻
止部１４となる。

【００１５】なお、図１において１０は機体１に開閉自
在に取付けられた蓋である。

【００１６】図３は上記の食器洗い機の電気機器のブロ
ック図であり、制御装置１５により洗浄ポンプ１６、洗
浄槽２の排水バルブ１７、洗浄槽２の給水バルブ１８、
前記のヒータ８、及び送風ファン７が制御されることを
示す。

【００１７】図４は上記の制御装置１５にプログラムさ
れたフローチャートである。このフローチャートに基づ
いて、制御装置１５の作用を説明する。プログラムがス
タートされると、ステップ１で洗浄ポンプ１６が駆動さ
れ洗浄工程に入る。これと同時に、送風ファン７が駆動
され、送風ダクト４の先端の送風口１２から洗浄槽２の
内部に送風を行う。洗浄ポンプ１６は専用洗剤が混入さ
れた洗浄槽２内の水をノズル３から噴出させることによ
り、洗浄槽２の内部に収納された食器の洗浄を行う。そ
の洗浄中において泡が大量に発生し、送風口１２から送
風ダクト４内に侵入しようとしても、上記の送風により
押し戻され、送風ダクト４への侵入が阻止される。高温
多湿の空気の侵入も同様に阻止される。

【００１８】上記の洗浄と送風がＴ1 時間行われると
（ステップ３）、洗浄を終了させ（ステップ４）、同時
に送風も終了させる（ステップ５）。

【００１９】次に、排水バルブ１７を開放し洗浄槽２内
の排水を行う（ステップ６）。排水が完了すると給水バ
ルブ１８を開放して水を供給し、洗浄ポンプ１６を駆動
して水すすぎを行う（ステップ７）。水すすぎの段階で
は、十分に泡が消えていないことがあるので、水すすぎ
と同時に送風ファン７を駆動して送風を行う（ステップ
８）。水すすぎは、フローチャート上は図示を省略して
いるが、一定時間を区切って断続的に行われる。

【００２０】時間Ｔ2 が経過すると( ステップ９）、水
すすぎを終了し（ステップ１０）、同時に送風も終了す
る（ステップ１１）。

【００２１】以下、排水（ステップ１２）、加熱すすぎ
（ステップ１３）、Ｔ3 時間の計測（ステップ１４）、
排水（ステップ１５）、送風乾燥（ステップ１６）、Ｔ
4 時間の計測( ステップ１７）を経てプログラムを完了
する。上記のステップ１６における送風乾燥工程は、ヒ
ータ８へ通電しながら送風ファン７を駆動することによ
り行う。

【００２２】なお、水すすぎ工程における送風（ステッ
プ８）及び送風終了（ステップ１１）は省略される場合
がある。

【００２３】以上は大量の泡が発生するしないにかかわ
らず、その可能性のある工程（洗浄工程、水すすぎ工
程）において自動的に送風を行うようにしているが、大
量の泡の発生を推認させる事象を検出して、その検出時
にのみ前記の送風を行うようにしてもよい。

【００２４】図５はそのような場合のフローチャートで
ある。図４と共通する部分は省略している。大量の泡の
発生を推認させる事象としては、以下のようなものがあ
る。（１）モータ負荷の変動幅が大きい。

【００２５】洗浄水中に泡が混入することにより、洗浄
ポンプ１６の内部に泡かみ現象が発生する結果、通常の
場合に比べ負荷変動が大きくなる。モータ負荷は、モー
タの回転数、入力電流値、入力電圧値などにより検出さ
れる。（２）送風口１２の内部に泡が一定高さ以上に侵入す
る。

【００２６】洗浄槽２内に大量の泡が発生すると、その
泡は送風口１２の内部に侵入する。泡が侵入したこと
は、図１に示すように送風口１２の内部の所要高さに設
けた水分検出器１９により検出される。

【００２７】また、泡の発生は図２に示すような水位検
出器２０によっても検出することができる。この検出器
２０は、洗浄槽２に連通した連通管２１の内部に収納し
たフロート２２と、そのフロート２２上に取付けられた
磁石２３、及びその磁石２３の磁気を感知する固定リー
ドスイッチ２４により構成される。泡が連通管２１内に
入りフロート２２が磁石２３と共に上昇するとリードス
イッチ２４がオンになり、泡の侵入が検出される。

【００２８】図５に示したステップ１８、同２１におい
ては、負荷、水分、水位の三者を検出するように示して
いるが、これらの内のいずれか一つの検出を行えばよ
い。また、水すすぎ（ステップ７）と平行に実施される
ステップ２１から２３は、省略される場合がある。

【００２９】

【発明の効果】以上のように、この発明の食器洗い機
は、送風乾燥工程を実行するために送風手段が設けられ
た食器洗い機において、洗浄槽内において泡が異常発生
する可能性のある工程、或いは泡の発生が推認される事
象を検出して上記の送風手段を駆動することにより、送
風ダクト内に侵入しようとする泡や湿気を押し戻し、こ
れらが送風ダクト内の充電部に接触する事態を防ぐこと
ができる。また、特定の工程又は特定の事象の発生時に
のみ送風手段を駆動するので電力の無駄な使用がない。

【００３０】また、機械的な手段によることなく制御手
段により行うことができるので、機体の大型化、コスト
アップを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態の断面図

【図２】同上一部拡大断面図

【図３】同上のブロック図

【図４】同上の制御装置のフローチャート図

【図５】同上の制御装置の他のフローチャート図

【符号の説明】

１機体２洗浄槽３ノズル４送風ダクト５ダクト基部６送風通路７送風ファン８ヒータ９ファンモータ１０蓋１１案内ダクト板１２送風口１３出口通路１４侵入阻止部１５制御装置１６洗浄ポンプ１７排水バルブ１８給水バルブ１９水分検出器２０水位検出器２１連通管２２フロート２３磁石２４リードスイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者野間雄太大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内 (56)参考文献特開平10−117996（ＪＰ，Ａ) 特開平１−195835（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−99221（ＪＰ，Ａ) 特開平６−14862（ＪＰ，Ａ) 実開平５−9456（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47L 15/46 A47B 77/08 A47L 15/42 A47L 15/48

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】すすぎ工程が水すすぎ工程を行う前段工
程と、加熱すすぎを行う後段工程からなり、洗浄工程、
前記すすぎ工程及び送風乾燥工程を順時実行して洗浄槽
内の食器を自動洗浄するに際し、上記送風乾燥工程にお
いて駆動される送風手段を上記の洗浄工程と、すすぎ工
程の前段工程において駆動させることにより、送風ダク
ト内に侵入しようとする泡を洗浄槽側に押し戻すように
した食器洗い機において、上記の洗浄工程を実行する洗
浄ポンプのモータ負荷の検出手段を設け、洗浄工程にお
いて上記検出手段によって上記モータ負荷の変動が一定
以上であることが検出されたときに、上記泡押し戻しの
ための送風手段を駆動させることを特徴とする食器洗い
機。
【請求項２】すすぎ工程が水すすぎ工程を行う前段工
程と、加熱すすぎを行う後段工程からなり、洗浄工程、
前記すすぎ工程及び送風乾燥工程を順時実行して洗浄槽
内の食器を自動洗浄するに際し、上記送風乾燥工程にお
いて駆動される送風手段を上記の洗浄工程と、すすぎ工
程の前段工程において駆動させることにより、送風ダク
ト内に侵入しようとする泡を洗浄槽側に押し戻すように
した食器洗い機において、上記送風手段から送出される
送風ダクトの出口通路に水分検出器を設け、上記の洗浄
工程又はすすぎ工程において上記水分検出器により一定
以上の水分を検出したときに、上記泡し押戻しのための
送風手段を駆動させることを特徴とする食器洗い機。
【請求項３】すすぎ工程が水すすぎ工程を行う前段工
程と、加熱すすぎを行う後段工程からなり、洗浄工程、
前記すすぎ工程及び送風乾燥工程を順時実行して洗浄槽
内の食器を自動洗浄するに際し、上記送風乾燥工程にお
いて駆動される送風手段を上記の洗浄工程と、すすぎ工
程の前段工程において駆動させることにより、送風ダク
ト内に侵入しようとする泡を洗浄槽側に押し戻すように
した食器洗い機において、上記の洗浄槽に水位検出器を
設け、上記の洗浄工程又はすすぎ工程において上記水位
検出器により一定以上に高い水位を検出したときに、上
記泡押し戻したのめの送風手段を駆動させることを特徴
とする食器洗い機。