JP3487076B2 - 生コン打設用ゴムホースの製造方法及びこれに用いる製造装置 - Google Patents

生コン打設用ゴムホースの製造方法及びこれに用いる製造装置

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JP3487076B2
JP3487076B2 JP13434996A JP13434996A JP3487076B2 JP 3487076 B2 JP3487076 B2 JP 3487076B2 JP 13434996 A JP13434996 A JP 13434996A JP 13434996 A JP13434996 A JP 13434996A JP 3487076 B2 JP3487076 B2 JP 3487076B2
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mandrel
hose
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layer
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は生コン打設用ゴム
ホースの製造方法及びこれに用いる製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設工事や土木工事の現場では、ミキサ
ー車で混合した流動状態の生コン(生コンクリート)を
ポンプで移送管を通じて圧送し、そして移送管の先端部
に接続した可撓性の生コン打設用ゴムホースから、移送
した生コンを打設現場に放出するといったことが行われ
ている。
【0003】ところでこの生コン打設用ゴムホースにか
かる圧力は流入側である入口部で高く、吐出側である出
口部で低くなる。またこの圧力の相違に応じてホースに
おける内面ゴム層の摩耗の程度も入口部で大きく、出口
部で小さくなる。
【0004】しかしながら従来の生コン打設用ゴムホー
スの場合、内面ゴム層の肉厚がホース全長に亘ってほぼ
均等であったため、出口部では内面ゴム層の肉厚が十分
残っているのに対して、入口部で内面ゴム層が薄くなっ
て、場合により同部で破裂を生じてしまうといった問題
があった。また出口部(先端部)では肉厚が必要以上に
厚いものとなって、その取扱性が悪いといった問題があ
った。
【0005】この生コン打設用ゴムホース、特に先端よ
り直接生コンを打設現場に放出するホースの場合(生コ
ン打設用ゴムホースには他に生コン移送路の途中個所に
設けられるものもある)、先端部(出口部)を作業者が
手作業で操作するが、その際に出口部の可撓性が低くて
曲げ難く、また重量も重いために取扱性が悪い問題があ
ったのである。
【0006】そこで内面ゴム層の肉厚を入口部から出口
部にかけて漸次薄くした生コン打設用ゴムホースが提案
されている(実開昭64−24791)。図7はその一
例を示したものであって200は内面ゴム層、202は
外面ゴム層、204は中間の補強層である。ここで補強
層204は、ワイヤから成る層206と、その内外のす
だれコードから成る層208とから成っている。また内
面ゴム層200は、入口部から出口部にかけて肉厚が小
となるように変化している。
【0007】ところでこのように内面ゴム層200の肉
厚がホース長手方向に変化したホースを製造するに当た
って用いられる方法は、マンドレルの外周面にホース全
長に亘って内面ゴム層用の材料を一様な厚みで層状に連
続的に巻き付けた上、更にその第一層210の上側(外
側)から同じ材料を層状に巻き付けて第二層212,第
三層214等を積層状に形成し、そしてその積層数をホ
ース長手方向に沿って異ならせることで、肉厚に変化を
持たせるのが一般的な方法である。
【0008】更にまた、入口部においてすだれコード等
の補強布を部分的に厚く積層する場合、ホース全長に亘
って補強布を巻付け作業するとともに、入口部のみ更に
重ねて補強布を巻き付けるといった方法を用いるのが通
例である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記方法
の場合段取り作業のために多大な時間,手間を要し、成
形所要時間が長くなってしまう問題があり、またすだれ
コード等補強布を部分的に重複して巻き付ける場合、マ
ンドレルの進行を停止して補強布の巻終わり作業,巻始
め作業を重ね合せ状態で行わなければならず、連続した
成形ができず、装置稼働率を低下させるとともに成形時
間を長引かせる要因となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明は、マンドレルの外周面に内面ゴム層用のテープ
状の巻付け材料,補強層用の巻付け材料及び外面ゴム層
用のテープ状の巻付け材料を順次に且つ長手方向に沿っ
てスパイラル状に巻き付けてホース成形した後加硫処理
し、以て内面ゴム層と外面ゴム層とそれらの中間の補強
層とを有し、且つ生コンの流入する入口部において厚さ
寸法が大きく、該生コンを吐出する出口部で厚さ寸法の
小さい生コン打設用ゴムホースを製造するに当たり、前
記ゴム層用のテープ状の巻付け材料を前記マンドレルの
長手方向に沿って部分的にオーバーラップさせつつ巻き
付けていくとともに、前記入口部でオーバーラップ幅が
大きく、前記出口部でオーバーラップ幅が小さくなるよ
うに巻付けピッチを変化させて該オーバーラップ幅を変
化させ、以て該入口部から出口部にかけて厚み寸法を大
から小へと変化させるようになし、その際に1本のマン
ドレルを用いて複数本の生コン打設用ゴムホースを長手
方向に連続した形態で同時的に成形し各ホースに
切断するようになし、且つ該成形に際して該1本のマン
ドレルに対して前記入口部でオーバーラップ幅を大き
く、前記出口部でオーバーラップ幅を小さくしつつ複数
本の生コン打設用ゴムホースに跨がるように連続して前
記ゴム層用のテープ状の巻付け材料を該マンドレルの長
手方向に巻き付けていくことを特徴とする(請求項
)。
【0011】本願の別の発明は、マンドレルの外周面に
内面ゴム層用のテープ状の巻付け材料,補強層用の巻付
け材料及び外面ゴム層用のテープ状の巻付け材料を順次
に且つ長手方向に沿ってスパイラル状に巻き付けてホー
ス成形した後加硫処理し、以て内面ゴム層と外面ゴム層
とそれらの中間の、すだれコード等の補強布から成る層
を含む補強層とを有し、且つ生コンの流入する入口部に
おいて厚さ寸法が大きく、該生コンを吐出する出口部で
厚さ寸法の小さい生コン打設用ゴムホースを製造するに
当たり、前記ゴム層用のテープ状の巻付け材料を前記マ
ンドレルの長手方向に沿って部分的にオーバーラップさ
せつつ巻き付けていくとともに、前記入口部でオーバー
ラップ幅が大きく、前記出口部でオーバーラップ幅が小
さくなるように巻付けピッチを変化させて該オーバーラ
ップ幅を変化させ、以て該入口部から出口部にかけて厚
み寸法を大から小へと変化させ、更に前記補強層を形成
するに際して連続したテープ状の前記補強布をスパイラ
ル状に巻き付けてホース全長に亘って連続した補強布か
ら成る層を形成するようにし、且つ該補強布として予め
部分的に重合されたものを用いるとともに、該重合部分
をホースにおける前記入口部に位置させて、該入口部の
補強度を部分的に高くすることを特徴とする(請求項
)。
【0012】本願の更に別の発明は、請求項1,2の何
れかにおいて、前記内面ゴム層用のテープ状の巻付け材
料を巻き付けるに当たって前記オーバーラップ幅を変化
させることにより、該内面ゴム層の肉厚を前記入口部か
ら出口部にかけて大から小へと変化させることを特徴と
する(請求項)。
【0013】本願の更に別の発明は、請求項1〜の何
れかの製造方法を実施するための製造装置であって、
(イ)前記マンドレルの送り手段と、(ロ)該マンドレ
ルの搬送路に沿って配置され、前記テープ状の内面ゴム
層用の巻付け材料を、該マンドレルの長手方向に沿って
外周面にスパイラル状に巻き付ける内面ゴム材料の巻付
け手段と、(ハ)該マンドレルの搬送路に沿って配置さ
れ、前記補強層用の補強布を該マンドレルの長手方向に
沿ってスパイラル状に巻き付ける補強布の巻付け手段
と、(ニ)該マンドレルの搬送路に沿って配置され、前
記テープ状の外面ゴム層用の巻付け材料を該マンドレル
の長手方向に沿ってスパイラル状に巻き付ける外面ゴム
材料の巻付け手段と、を有しており、且つ前記巻付けピ
ッチを変化させるゴム材料の巻付け手段が、前記テープ
状のゴム層用の巻付け材料を前記マンドレルの長手方向
に沿ってオーバーラップさせるように且つオーバーラッ
プ幅を変化させるようにして巻き付けていくものとなし
てあることを特徴とする(請求項)。
【0014】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の発明
は、ゴム層用のテープ状の巻付け材料を、マンドレルの
長手方向に部分的にオーバーラップ(重複)させつつ巻
き付けて行き、その際に入口部でオーバーラップ幅が大
きく、出口部でオーバーラップ幅が小さくなるように巻
付けピッチ,オーバーラップ幅を変化させて、入口部か
ら出口部にかけて厚み寸法を大から小へと変化させるも
ので、本発明によれば、これら巻付け材料を従来とほぼ
同様の手法でマンドレルに沿って巻き付けて行くだけ
で、ホース長手方向に肉厚が異なる生ゴム打設用ゴムホ
ースを容易に且つ短時間で製造することができ、生産能
率を飛躍的に高めることができる。
【0015】尚、本発明においては内面ゴム層用の巻付
け材料,外面ゴム層用の巻付け材料の何れを巻き付ける
に際しても適用可能である。何れの場合においても生コ
ン打設用ゴムホースにおける先端部、即ち出口部におけ
る可撓性を高め得て同部分を曲り易くすることができ、
また重量を軽減し得て取扱性を高めることができる。ま
た併せてホースの強度を、高い圧力のかかる入口部にお
いて強く、また相対的に圧力の低い出口部において強度
を適正な強度とすることができる。
【0016】この請求項の発明は、ホース長手方向に
沿って異なった厚みを有する生コン打設用ゴムホース、
即ち入口部において厚さ寸法が大きく、出口部で厚さ寸
法の小さい生コン打設用ゴムホースを製造するに際し
て、1本のマンドレルを用いて複数本の生コン打設用ゴ
ムホースを連続した形態で同時的に成形し、そしてその
後において各ホース毎に切断することによって、1本1
本の生コン打設用ゴムホースを得るものである。
【0017】この種長手方向に沿って異なる厚みを有す
るホースは、従来、マンドレル1本について1本のホー
スを製造しているのが実状である。しかるに本発明では
1本のマンドレルを用いて複数本の生コン打設用ゴムホ
ースを同時的に成形するもので、本発明によれば、生コ
ン打設用ゴムホースを高能率で生産することができる。
【0018】この請求項の発明では、1本のマンドレ
ルに対してゴム層用のテープ状の巻付け材料をホース入
口部でオーバーラップ(重複)幅を大きく、出口部でオ
ーバーラップ幅を小さくしつつ複数本のホースに跨るよ
うにして巻き付けて行くもので、本発明によれば、ホー
ス長手方向に異なった厚みを有する生コン打設用ゴムホ
ースを、1本のマンドレルを用いて連続的且つ同時的に
容易に複数本成形することができる。
【0019】請求項の発明は、補強層が補強布から成
る層を有しており、且つその補強布から成る層が入口部
で部分的に他部よりも多く積層された形態の生コン打設
用ゴムホースの製造方法に係るもので、この種のホース
を製造する場合、通常は前述したように補強布をホース
全長に亘って巻き付けた上で入口部において補強布を部
分的に重ねるように巻き付ける。
【0020】しかしながらこの場合、ホース成形に際し
て入口部分で補強布の巻終わり作業及び巻始め作業をマ
ンドレルの進行を停止した状態で行わなければならず、
装置稼働率及びホースの生産能率を低下させる要因とな
る。
【0021】しかるに本発明では、予め部分的に補強布
が重合されたものを巻付け材料として用い、そしてその
重合部分が入口部に位置するようにマンドレル長手方向
に沿って巻き付けて行くもので、連続した巻付け作業が
可能であり、マンドレルの進行を停止させることなく連
続してホース成形を行うことが可能となり、ホース生産
能率を高めることができる。
【0022】請求項の発明は、内面ゴム層用のテープ
状の巻付け材料を巻き付けるに当たって、これをマンド
レルの長手方向に部分的に重複させつつ巻き付けること
で、内面ゴム層の肉厚を入口部から出口部にかけて大か
ら小へと変化させるもので、本発明によれば、容易に内
面ゴム層の肉厚を変化させることができ、生コン打設時
において入口部における内面ゴム層の摩耗の程度と、出
口部における内面ゴム層の摩耗の程度とを均等化させる
ことができ、ホース寿命を効果的に延長することができ
る。
【0023】請求項の発明は、マンドレルの送り手段
を設けるとともに、そのマンドレルの搬送路に沿って、
内面ゴム材料の巻付け手段と、補強布の巻付け手段と、
外面ゴム材料の巻付け手段とをマンドレルに沿って具備
させたもので、本発明の装置によれば、マンドレルを前
進移動させつつマンドレルの長手方向に沿ってそれら巻
付け材料を連続的に巻き付けて行くことができ、以て単
数若しくは複数の生コン打設用ゴムホースを機械的に且
つ簡単に成形することができる。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1及び図2において、10は先端(図中右
端)から生コンを打設現場に直接放出する生コン打設用
ゴムホースであり、12,14はその一端部内周側及び
外周側にそれぞれ固定された端部金具である。
【0025】この生コン打設用ゴムホース10は、生コ
ンの流入側である入口部16と吐出側である出口部1
8、及びそれらの中間部20とでその断面構造が異なっ
た構造とされている。即ちこの生コン打設用ゴムホース
10は、内面ゴム層22と、外面ゴム層24と、それら
の間の補強層とから成っているとともに、その補強層
は、内周側からすだれコードから成る層26,補強ワイ
ヤから成る層28,再びすだれコードから成る層30及
びモノコードから成る層32の積層構造とされている。
【0026】また内周側のすだれコードから成る層26
と外周側のすだれコードから成る層30との間には中間
ゴム層34が形成されており、その中間ゴム層34の内
部に補強ワイヤが埋まり込んでいる。
【0027】そしてその内面ゴム層22の肉厚が、図2
に拡大して示しているように入口部16と出口部18及
び中間部20とで異なった肉厚とされている。また中間
部20及び出口部18においては、内周側の層26が1
層構造であるのに対して、入口部16においては2層構
造とされている。
【0028】更にまた、中間部20及び出口部18にお
いては層30が2層構造とされているのに対して、入口
部16においては3層構造とされている。
【0029】図3及び図4はこの生コン打設用ゴムホー
ス10の製造方法の要部工程を示している。このうち図
3は内面ゴム層22の成形方法を示したもので、図示の
ように本例では、マンドレル36の外周面にテープ状の
内面ゴム層用材料22Aをスパイラル状に巻き付けて行
くことで内面ゴム層22を成形する。
【0030】このとき、本例ではテープ状の内面ゴム層
用材料22Aを、マンドレル36の長手方向に部分的に
オーバーラップ(重複)させながら巻き付けて行くとと
もに、入口部16と中間部20及び出口部18とで巻付
けピッチ及び巻付け角度を異ならせ、そのオーバーラッ
プ幅を異ならせることによって、入口部16と中間部2
0及び出口部18とで内面ゴム層22の成形肉厚を段階
的に変化させて行く。
【0031】具体的には、入口部16においてはテープ
状の内面ゴム層用材料22Aをテープ幅の2/3ずつオ
ーバーラップさせながら巻き付けて行き(C)、また中
間部20においてはテープ幅の1/2ずつオーバーラッ
プさせ(B)、更に出口部18においては実質上オーバ
ーラップ無しで材料22Aをマンドレル36上に巻き付
けて行く(A)。
【0032】この結果、入口部16においてはテープ状
の内面ゴム層用材料22Aを3重巻にしたのと同じ状態
となり、また中間部20においては2重巻にしたのと同
じ状態に、更に出口部18においては1重巻した状態と
なり、従って内面ゴム層22の厚みは、入口部16が出
口部18のそれに対して3倍の肉厚に、また中間部20
が2倍の肉厚となる。
【0033】本例の方法では、次にすだれコード26A
(図6参照。以下も同図参照のこと),補強ワイヤ28
A,テープ状の中間ゴム層用材料34A,すだれコード
30A,モノコード32Aをマンドレル36の長手方向
に沿って巻き付けて行き、最後にテープ状の外面ゴム層
用材料24Aを巻き付けた上で、その後に加硫処理を行
い、生コン打設用ゴムホース10を製造する。
【0034】その際、本例では図4に示しているように
マンドレル36一本当り3本の生コン打設用ゴムホース
10の成形品10Aを長手方向に連続した形態で同時的
に成形する。このとき、隣接する成形品10Aは互いに
長手方向の向きを逆向きにした形態で成形する。尚、成
形品10Aの各長さlはそれぞれ8m程度であり、従っ
て本例では全体としての長さLが24m程度の成形品を
一挙に連続して成形する。
【0035】図2の断面図に示しているように、ホース
10における補強層の内周側の層26は、入口部16に
おいてすだれコードの積層数が中間部20及び出口部1
8のそれよりも多くされており、また同様に外周側の層
30においても、入口部16においてすだれコードの積
層数が中間部20及び出口部18のそれよりも多くされ
ている。
【0036】而して本例では、入口部16においてすだ
れコードの積層数を多くする手法として、図5に示して
いるようなすだれコード26A,30Aを巻き付けて行
く手法を用いる。即ち、予めすだれコード26A,30
Aを部分的に多く重ね合わせておき、そしてその重合部
38を入口部16に位置させるようにしてすだれコード
26A,30Aを巻き付けて行く。
【0037】このようにすることによって、マンドレル
36の進行を停止させることなく、これを連続的に前進
させながら且つすだれコード26A,30Aを連続的に
巻き付けて行くだけで、入口部16においてすだれコー
ドの積層数を多くすることができる。
【0038】図6は生コン打設用ゴムホース10の製造
装置を示したものでこの製造装置は、両端位置にマンド
レル36の送り手段としての送込み装置40と引取り装
置42とを有し、またそれらの間に第1巻付け装置4
4,第2巻付け装置46,第3巻付け装置48,第4巻
付け装置50及び第5巻付け装置52がそれぞれマンド
レル36の搬送路に沿って所定間隔で配置されている。
【0039】各巻付け装置は、マンドレル36の周りに
回転するテーブルと、テーブルの面上に取り付けられた
回転体とを備えており、その回転体にテープ状の材料2
2A,34A,すだれコード26A,30A,補強ワイ
ヤ28A等が巻かれ保持されている。そしてテーブルの
回転に伴ってそれらテープ状の材料22A,34Aやす
だれコード26A,30A,補強ワイヤ28A等が繰り
出されて行く。
【0040】本例においては、第1巻付け装置44が内
面ゴム層用材料22Aの巻付け装置と、中間ゴム層用材
料34Aの巻付け装置とを兼ねており、また第4巻付け
装置50が補強ワイヤ28Aの巻付け装置とモノコード
32Aの巻付け装置とを兼ねている。
【0041】その他の巻付け装置、即ち第2巻付け装置
46と第3巻付け装置48はすだれコード26A,30
Aを巻き付けるものであり、また第5巻付け装置52は
外面ゴム層用の材料24Aを巻き付けるものである。
尚、54はタイヤ式のガイドである。
【0042】次にこの成形装置を用いて生コン打設用ゴ
ムホース10の成形品10Aを成形する手順を説明す
る。本例では、マンドレル36を2回通すことによって
全体の成形を行う。先ず第1回目(1パス目)におい
て、図6(I)に示しているように第1巻付け装置44
によって内面ゴム層用材料22Aを巻き付け、続いて第
2巻付け装置46,第4巻付け装置50によってすだれ
コード26Aの巻付けと補強ワイヤ28Aの巻付けを行
う。この1パス目では、第3の巻付け装置48及び第5
の巻付け装置52はそれぞれ巻付け動作を行わない。
【0043】(II)は2パス目の動作を表しており、図
に示しているようにこの2パス目では、第1巻付け装置
44によって中間ゴム層用材料34Aの巻付けを行う。
また第2巻付け装置46によって外周側の層30におけ
る第1層目のすだれコード30Aの巻付けを行い、続い
て第3巻付け装置48によって第2層目のすだれコード
30Aの巻付けを行う。引き続いて第4巻付け装置50
によってモノコード32Aの巻付けを行い、そして最後
に第5巻付け装置52によって外面ゴム層用材料24A
の巻付けを行う。
【0044】而して1パス目の第2巻付け装置46のす
だれコード26A及び2パス目の第3巻付け装置48の
すだれコード30Aは、それぞれ図5に示すようなすだ
れコード、即ち部分的に積層数が多くされたすだれコー
ドがセットされており、これら1パス目の第2巻付け装
置46による巻付け及び2パス目の第3巻付け装置48
による巻付けによって、自動的に入口部16におけるす
だれコードの積層数が中間部20及び出口部18におけ
るそれよりも多くなされる。
【0045】以上のように本例によれば、テープ状の内
面ゴム層用材料22A,すだれコード26A,30A,
補強ワイヤ28A,テープ状の外面ゴム層用材料24A
等を従来とほぼ同様の手法でマンドレル36に沿って巻
き付けて行くだけで、長手方向に肉厚が異なる生コン打
設用ゴムホース10を容易に且つ短時間で製造すること
ができ、生産能率を飛躍的に高めることができる。
【0046】また本例によれば、生コン打設用ゴムホー
ス10における先端部、即ち出口部18の可撓性を高め
得て同部分を曲り易くすることができ、また重量を軽減
し得て取扱性を高めることができる。また併せて、生コ
ン打設用ゴムホース10の強度を、高い圧力のかかる入
口部16において強く、また相対的に圧力の低い出口部
18において強度を適正な強度とすることができる。
【0047】更に本例によれば容易に内面ゴム層22の
肉厚を変化させることができ、生コン打設時において入
口部16における内面ゴム層22の摩耗の程度と、出口
部18における内面ゴム層22の摩耗の程度とを均等化
させることができ、生コン打設用ゴムホース10の寿命
を効果的に延長することができる。
【0048】また本例の製造方法は、1本のマンドレル
36を用いて複数本の生コン打設用ゴムホース10を連
続した形態で同時的に成形し、そしてその後において各
ホース毎に切断することによって1本1本の生コン打設
用ゴムホース10を得るものであるため、生コン打設用
ゴムホース10を高能率で生産することができる。
【0049】更に本例では、予め部分的に重合されたす
だれコード26A,30Aを用いて巻付けを行うように
していることから、連続した巻付け作業が可能であり、
マンドレル36を停止させることなく連続してホース成
形を行うことができ、以てホース生産を高能率で行うこ
とができる。
【0050】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明は生コンの移送経路
の途中個所に設けられる生コン打設用のゴムホースに適
用することも可能であるし、上例とは異なる断面構造の
生コン打設用ゴムホースに本発明を適用することも可能
である等、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において
種々変更を加えた形態・態様で構成・実施することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られる生コン打設用
ゴムホースの断面図である。
【図2】図1の生コン打設用ゴムホースの要部拡大断面
図である。
【図3】本発明の一実施例方法の要部工程の説明図であ
る。
【図4】同実施例方法における図3とは異なる要部工程
の説明図である。
【図5】同実施例方法において用いるすだれコードを表
す図である。
【図6】同実施例方法を実施する装置をその作用ととも
に表す図である。
【図7】従来公知の生コン打設用ゴムホースの断面構造
とその一般的な製造方法の要部工程の説明図である。
【符号の説明】
10 生コン打設用ゴムホース 16 入口部 18 出口部 22 内面ゴム層 22A 内面ゴム層用材料 24 外面ゴム層 26,30 すだれコードから成る層 26A,30A すだれコード 28 補強ワイヤから成る層 28A 補強ワイヤ 36 マンドレル 38 重合部 40 送込み装置 44 第1巻付け装置 46 第2巻付け装置 48 第3巻付け装置 50 第4巻付け装置 52 第5巻付け装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 21:00 B29K 21:00 105:24 105:24 B29L 23:00 B29L 23:00 (56)参考文献 特開 昭52−138576(JP,A) 特開 昭57−137119(JP,A) 特開 平5−340488(JP,A) 特開 平6−312468(JP,A) 特開 昭62−3934(JP,A) 実開 昭64−24791(JP,U) 実開 昭64−29584(JP,U) 実開 昭64−24789(JP,U) 実開 昭64−32985(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 21/02 103 B28C 7/16 B29C 23/00,35/02 B29D 23/00 B32B 1/08 F16L 11/04,11/08,11/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンドレルの外周面に内面ゴム層用のテ
    ープ状の巻付け材料,補強層用の巻付け材料及び外面ゴ
    ム層用のテープ状の巻付け材料を順次に且つ長手方向に
    沿ってスパイラル状に巻き付けてホース成形した後加硫
    処理し、以て内面ゴム層と外面ゴム層とそれらの中間の
    補強層とを有し、且つ生コンの流入する入口部において
    厚さ寸法が大きく、該生コンを吐出する出口部で厚さ寸
    法の小さい生コン打設用ゴムホースを製造するに当たり 前記ゴム層用のテープ状の巻付け材料を前記マンドレル
    の長手方向に沿って部分的にオーバーラップさせつつ巻
    き付けていくとともに、前記入口部でオーバーラップ幅
    が大きく、前記出口部でオーバーラップ幅が小さくなる
    ように巻付けピッチを変化させて該オーバーラップ幅を
    変化させ、以て該入口部から出口部にかけて厚み寸法を
    大から小へと変化させるようになし、その際に1本のマ
    ンドレルを用いて複数本の生コン打設用ゴムホースを長
    手方向に連続した形態で同時的に成形し各ホース
    に切断するようになし、且つ該成形に際して該1本のマ
    ンドレルに対して前記入口部でオーバーラップ幅を大き
    く、前記出口部でオーバーラップ幅を小さくしつつ複数
    本の生コン打設用ゴムホースに跨がるように連続して前
    記ゴム層用のテープ状の巻付け材料を該マンドレルの長
    手方向に巻き付けていくことを特徴とする生コン打設用
    ホースの製造方法。
  2. 【請求項2】 マンドレルの外周面に内面ゴム層用のテ
    ープ状の巻付け材料,補強層用の巻付け材料及び外面ゴ
    ム層用のテープ状の巻付け材料を順次に且つ長手方向に
    沿ってスパイラル状に巻き付けてホース成形した後加硫
    処理し、以て内面ゴム層と外面ゴム層とそれらの中間
    、すだれコード等の補強布から成る層を含む補強層と
    を有し、且つ生コンの流入する入口部において厚さ寸法
    が大きく、該生コンを吐出する出口部で厚さ寸法の小さ
    い生コン打設用ゴムホースを製造するに当たり前記ゴム
    層用のテープ状の巻付け材料を前記マンドレルの長手方
    向に沿って部分的にオーバーラップさせつつ巻き付けて
    いくとともに、前記入口部でオーバーラップ幅が大き
    く、前記出口部でオーバーラップ幅が小さくなるように
    巻付けピッチを変化させて該オーバーラップ幅を変化さ
    せ、以て該入口部から出口部にかけて厚み寸法を大から
    小へと変化させ、更に前記補強層を形成するに際して
    続したテープ状の前記補強布をスパイラル状に巻き付け
    てホース全長に亘って連続した補強布から成る層を形成
    するようにし、且つ該補強布として予め部分的に重合さ
    れたものを用いるとともに、該重合部分をホースにおけ
    る前記入口部に位置させて、該入口部の補強度を部分的
    に高くすることを特徴とする生コン打設用ゴムホースの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記内
    面ゴム層用のテープ状の巻付け材料を巻き付けるに当た
    って前記オーバーラップ幅を変化させることにより、該
    内面ゴム層の肉厚を前記入口部から出口部にかけて大か
    ら小へと変化させることを特徴とする生コン打設用ゴム
    ホースの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜の何れかの製造方法を実施
    するための製造装置であって (イ)前記マンドレルの送り手段と (ロ)該マンドレルの搬送路に沿って配置され、前記テ
    ープ状の内面ゴム層用の巻付け材料を、該マンドレルの
    長手方向に沿って外周面にスパイラル状に巻き付ける内
    面ゴム材料の巻付け手段と (ハ)該マンドレルの搬送路に沿って配置され、前記補
    強層用の補強布を該マンドレルの長手方向に沿ってスパ
    イラル状に巻き付ける補強布の巻付け手段と (ニ)該マンドレルの搬送路に沿って配置され、前記テ
    ープ状の外面ゴム層用の巻付け材料を該マンドレルの長
    手方向に沿ってスパイラル状に巻き付ける外面ゴム材料
    の巻付け手段と を有しており、且つ前記巻付けピッチを変化させるゴム
    材料の巻付け手段が、前記テープ状のゴム層用の巻付け
    材料を前記マンドレルの長手方向に沿ってオーバーラッ
    プさせる ように且つオーバーラップ幅を変化させるよう
    にして巻き付けていくものとなしてあることを特徴とす
    る生コン打設用ゴムホースの製造装置。
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