JP3486678B2 - ケリーバ型掘削機の掘削補助用シリンダへの圧油供給装置 - Google Patents

ケリーバ型掘削機の掘削補助用シリンダへの圧油供給装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、昇降自在かつ回転駆動
自在に支持されたケリーバの下端に蓋開閉自在の掘削バ
ケット、拡開縮閉自在の掘削アーム等の掘削具を設けた
ケリーバ型掘削機において、上記掘削具の蓋開閉、拡開
縮閉等の掘削補助用シリンダに外部から圧油を供給する
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、図5に示すようにベースマシン
(M)から起立したブーム(F)に、下端に掘削バケッ
ト(b)を有するケリーバ(a)をワイヤ(c)により
昇降自在に吊支すると共に、上記ベースマシン(M)か
ら延出したアーム(d)に支持された回転駆動装置
(e)に上記ケリーバ(a)を回転伝達可能且つ昇降自
在に係合させたアースドリル機において、上記ケリーバ
(a)と回転不能且つ昇降自在に係合するリール架台
(f)をスイベル継手(g)を介して上記アーム(d)
に支持させると共に、該リール架台(f)に油圧ホース
(i)、(i)を巻かれたホースリール(h)、(h)
を軸支し、そして外部の圧油供給ホース(j)、(j)
を上記スイベル継手(g)の固定がわ流路に接続し、回
転がわ流路は上記ホースリール(h)、(h)の軸を通
じて上記油圧ホース(i)、(i)の基端に連通させて
あり、これら油圧ホース(i)、(i)を下方へ引き出
してバケット(b)内の蓋開閉用油圧シリンダに接続し
た圧油供給装置が知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の圧油供
給装置は、重量のあるリール架台(f)およびホースリ
ール(h)、(h)がケリーバ(a)の回転と共に回転
する構造であるため、作業上はなはだ危険であるばかり
でなく、動力の損失が大きい欠点があった。本発明は、
従来の欠点を除くことを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、本発明は、下端に掘削具を有するケリーバを昇
降自在かつ回転駆動自在に吊支したケリーバ型掘削機に
おいて、油圧ホースを巻かれたホースリールを上記ケリ
ーバと離れた定位置に支持すると共に、上記ケリーバの
下端部にスイベル継手を回転自在に被嵌し、該スイベル
継手の固定がわ流路に上記ホースリールの油圧ホース先
端を接続すると共に、回転がわ流路を上記掘削具の掘削
補助用シリンダに接続し、上記ケリーバに大歯車を固定
すると共に、上記スイベル継手に固定された同期モータ
の出力軸に固着された小歯車を上記大歯車にかみ合わ
せ、上記ケリーバの回転数を回転数検出器により常時検
出し、該ケリーバの回転数が変化しても上記スイベル継
手が常に静止状態にあるように上記同期モータの回転数
を制御する制御回路を備えた、ケリーバ型掘削機の掘削
補助用シリンダへの圧油供給装置を提案する。以下図面
を参照して本発明の実施例について説明する。 【0005】 【実施例】図1はアースドリル機で、ベースマシン
(1)に起立状態に支持されたブーム(2)に、下端に
掘削バケット(4)を有する四角軸のケリーバ(3)を
ワイヤ(5)により昇降自在に吊支すると共に、上記ベ
ースマシン(1)の前部から延出されたアーム(6)
に、図2に示すようにモータ(8)、減速機(9)、そ
の出力軸(10)から歯車列(11)、(12)を経て
連動される四角軸孔を有する連動筒(13)からなる回
転駆動装置(7)を支持させ、その連動筒(13)の四
角軸孔に上記ケリーバ(3)を回転不能且つ昇降自在に
挿通係合させてある。 【0006】本例の掘削補助用シリンダは上記バケット
(4)の蓋(14)開閉用油圧シリンダ(15)で、図
2のように該バケット(4)内に取つけてあり、このシ
リンダ(15)への圧油供給装置は次のようである。ま
ず、上記アーム(6)に、ロッドがわ油圧ホース(1
6)を巻かれたロッドがわホースリール(17)、およ
びヘッドがわ油圧ホース(18)を巻かれたヘッドがわ
ホースリール(19)をそれぞれブラケットを介して軸
支すると共に、両リール(17)、(19)に巻取り駆
動装置(図示略)を装備し、各リール(17)、(1
9)の軸に圧油供給ホース(20)、(21)をそれぞ
れ接続して各軸を通じて油圧ホース(16)、(18)
の基端に圧油を流通させるようにしてある。 【0007】一方、上記ケリーバ(3)下端部分の丸軸
部(22)にケース(23)をベアリング(24)、
(24)を介して回転自在に被装し、該ケース(23)
内において、円筒状スイベル継手(25)を上記丸軸部
(22)に回転自在に被嵌すると共に連結板(26)に
よりケース(23)と一体に連結し、上記スイベル継手
(25)には、半径方向に貫通する2本の固定がわ流路
(27)(28)、および内周面に環状に形成された上
記流路(27)、(28)とそれぞれ連通する2本の回
転がわ環状流路(29)、(30)を設け、一方の流路
(27)、(28)には上記油圧ホース(16)、(1
8)をそれぞれ接続し、他方の流路(29)、(30)
には上記丸軸部(22)に縦通された2本の通孔(3
1)、(32)の各上端をそれぞれ接続すると共に該通
孔(31)、(32)の下端に接続されたホース(3
3)、(34)を上記蓋開閉用油圧シリンダ(15)の
ロッド側スペースおよびヘッド側スペースにそれぞれ接
続してある。 【0008】上記スイベル継手(25)を常時静止状態
に制御する装置として、上記ケース(23)内において
丸軸部(22)の下部に大歯車(35)を固着すると共
に、上記連結板(26)に同期モータ(36)を設置
し、該モータ(36)の出力軸に固着された小歯車(3
7)を上記大歯車(35)にかみ合わせ、この場合、上
記同期モータ(36)を停止させてケリーバ(3)(大
歯車(35))を反時計方向(矢印方向)へ回転させれ
ば、無回転の小歯車(37)が同方向へ公転し、それに
伴いスイベル継手(25)が同方向へ回転してしまう
が、上記同期モータ(36)の回転により小歯車(3
7)を時計方向へ自転させて該小歯車(37)を、上記
大歯車(35)の回転速度に対応する速度で自転させれ
ば静止状態を保つことになる。そこで、まず上記同期モ
ータ(36)の回転数検出器として、図2に示すように
その出力軸にロータリエンコーダ(38)を取りつけ、
またケリーバ(3)の回転数検出器として上記減速機出
力軸(10)にロータリエンコーダ(39)を取りつ
け、そして両ロータリエンコーダ(38)、(39)で
検出した回転数検出信号を図3に示すように比較演算回
転数制御回路(40)に送り、そこで上記両エンコーダ
による検出回転数の差を演算し、ついでその演算値
(差)がわずかでもあるとき(例えば1%あるとき)、
その差に応じて小歯車(37)が静止状態をとるに必要
な回転数に変速する旨の変速指令を同期モータ(36)
に送る制御回路を準備する。なお、上記同期モータ(3
6)およびロータリエンコーダ(38)に接続された各
コードは、上記油圧ホース(16)、(18)と同様に
ギヤケーシング(23)から上方へ引き出して上記ホー
スリール(17)、(19)と同位置に支持された巻き
取り駆動装置つきワイヤリール(41)に巻いてある。 【0009】上例の作用を次に説明する。モータ(8)
の始動によりケリーバ(3)を反時計方向へ回転させる
と、両ロータリエンコーダ(38)、(39)により検
出した同期モータ(36)および駆動部出力軸(10)
の回転数信号が比較演算回転数制御回路(40)に送ら
れ、そこで両回転数の差が大きいので直ちに同期モータ
(36)に所要回転数の回転指令が送られ、それにより
スイベル継手(25)がケリーバ(3)に対し相対的に
所要速度で時計方向へ回転して静止状態をとる。 【0010】ケリーバ(3)を回転降下させてバケット
(4)による掘削を行うと、地盤の状態によりケリーバ
(3)にかかる負荷が変動し、その都度ケリーバ(3)
の回転数が変化するが、その変化をロータリエンコーダ
(39)により検出して同期モータ(36)の回転数を
変更し、常にスイベル継手(25)を静止状態に保つ。 【0011】図4の他の実施例は、掘削補助シリンダと
して拡開縮閉自在の掘削アーム(41a)、(41a)
を開閉する油圧シリンダ(15a)に圧油を供給する装
置の例で、上記掘削アーム(41a)、(41a)の各
一端部をケリーバ下端の丸軸部(22a)の下端部に軸
(42a)、(42a)により揺動開閉自在に支持する
と共に、上記丸軸部(22a)にリング(43a)を摺
動自在に被嵌し、該リング(43a)に一端を軸(45
a)、(45a)により連結されたリンク(44a)、
(44a)の他端を上記掘削アーム(41a)、(41
a)の中間部に軸(46a)、(46a)によりそれぞ
れ連結し、また上記油圧シリンダ(15a)は、上記リ
ング(43a)の上方において、シリンダ端部を上記丸
軸部(22a)にブラケット(47a)を介して連結す
ると共に、そのピストンロッド(48a)を上記リング
(43a)に連結し、他の構造は図1〜3と実質的に同
一である。なお、図中(49a)はスプラインである。 【0012】 【発明の効果】本発明のケリーバ型掘削機の掘削補助用
シリンダへの圧油供給装置によれば、重量のあるリール
架台およびホースリールをケリーバと離れた定位置に支
持させたから、従来装置にみられた危険や動力の損失等
の欠点を解消することができるのである。
【図面の簡単な説明】 【図1】アースドリル機の側面図である。 【図2】回転駆動装置およびバケット部分の拡大縦断側
面図である。 【図3】制御回路のブロック図である。 【図4】他の実施例の掘削アーム部分の拡大側面図であ
る。 【図5】従来のアースドリル機の側面図である。 【符号の説明】 2 ブーム 3 ケリーバ 4 バケット 7 回転駆動装置 15 蓋開閉用油圧シリンダ 16、18 油圧ホース 17、19 ホースリール 25 スイベル継手 27、28 固定がわ流路 29、30 回転がわ流路 35 大歯車 36 同期モータ 37 小歯車 39 ロータリエンコーダ 15a 掘削アーム開閉用油圧シリンダ 41a 掘削アーム
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 11/00 E21B 7/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下端に掘削具を有するケリーバを昇降自
    在かつ回転駆動自在に吊支したケリーバ型掘削機におい
    て、 油圧ホースを巻かれたホースリールを上記ケリーバと離
    れた定位置に支持すると共に、上記ケリーバの下端部に
    スイベル継手を回転自在に被嵌し、該スイベル継手の固
    定がわ流路に上記ホースリールの油圧ホース先端を接続
    すると共に、回転がわ流路を上記掘削具の掘削補助用シ
    リンダに接続し、 上記ケリーバに大歯車を固定すると共に、上記スイベル
    継手に固定された同期モータの出力軸に固着された小歯
    車を上記大歯車にかみ合わせ、 上記ケリーバの回転数を回転数検出器により常時検出
    し、該ケリーバの回転数が変化しても上記スイベル継手
    が常に静止状態にあるように上記同期モータの回転数を
    制御する制御回路を備えた、ケリーバ型掘削機の掘削補
    助用シリンダへの圧油供給装置。
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