JP3485731B2 - 吸収式冷温水機 - Google Patents

吸収式冷温水機

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JP3485731B2
JP3485731B2 JP22246196A JP22246196A JP3485731B2 JP 3485731 B2 JP3485731 B2 JP 3485731B2 JP 22246196 A JP22246196 A JP 22246196A JP 22246196 A JP22246196 A JP 22246196A JP 3485731 B2 JP3485731 B2 JP 3485731B2
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置等に
用いられる吸収式冷温水機に係り、特に各要素の熱交換
器の効率向上による小型化が図れるようにした吸収式冷
温水機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実公平1-44959号公報記
載の技術では、プレート熱交換器を構成する複数枚のプ
レートは1種類のプレートからなり、かつ、積層した場
合に相互間に2つの媒体の通路を交互に形成するように
各媒体に対応する開口部がプレートにそれぞれ2つ設け
られたプレート熱交換器を対象としている。
【0003】また、特開平6-34239号公報記載の技術で
は、プレート熱交換器は1枚の薄板を連続曲げにより加
工した波形形状の蛇腹フィンとこの蛇腹フィンの山部と
谷部とから形成される室を端面でシールするシールプレ
ートとから構成され、蛇腹フィン表面に凸形状のディン
プルを千鳥状に有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記実公平1-44959号
公報記載の従来技術のプレート熱交換器では、積層され
たプレートすべてが周辺と開口部で合体接合されてお
り、2つの媒体がともに密閉された空間が通路となって
いるため、吸収式冷温水機の蒸発器のように、一方の媒
体が密閉された空間内を通路とし、もう一方の媒体が密
閉された空間の外側伝熱面で熱交換するような熱交換器
に使用するのは構造上不可能である。
【0005】また、特開平6-34239号公報記載の従来技
術のプレート熱交換器の構成では、プレート外側の濡れ
性を向上させるため、蛇腹フィン表面に凸形状のディン
プルを設けることで、伝熱面積を増やし、散布された冷
媒や溶液が流下方向と垂直方向に拡がり、濡れ性が向上
するとしている。しかし、この方法では、散布される側
の伝熱面の若干の濡れ性は向上すると考えられるが、プ
レート内側に対しては凹部となるため熱交換効率が低下
し、必要な熱交換効率を得ようとすると、プレート式の
利点である小型化を図ることができない。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、吸収式冷温水機
を構成する蒸発器に搭載する熱交換器の小形化を図るた
めに、袋状のパネルからなる最適な構造のプレート熱交
換器とし、さらに上記各熱交換器においては、プレート
熱交換器を構成する袋状のパネルの内側の強度を保ちつ
つ、パネル内外の熱交換効率を高めたプレート熱交換器
を有する吸収式冷温水機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、高温再生
器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器、高温熱交換
器、低温熱交換器を動作的に配管で接続した吸収式冷温
水機において、低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器の
少なくとも1つは、内側の接している箇所を接合して袋
状にしたパネルを、パネル間に隙間が形成される状態
で、上下に設けたヘッダによって複数個並設したプレー
ト熱交換器からなり、該プレート熱交換器を構成する袋
状のパネルの外側伝熱面に、複数の水平溝を設けたこと
により達成される。
【0008】また、前記パネルの上下部分にはそれぞれ
開口部が設けられ、該開口部のある領域を除いた外側伝
熱面のほぼ全面に亘って水平溝が設けられていることに
より達成される。
【0009】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面には、凹部と凸部が連続した畝が成型されてい
ることにより達成される。
【0010】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面に設けられた水平溝は、溝幅が0.05〜0.5mmの
範囲であることにより達成される。
【0011】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面に設けられた水平溝は、溝深さがパネルの板厚
の1/2以下であることにより達成される。
【0012】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面に設けられた水平溝は、機械加工により切削さ
れて成ることにより達成される。
【0013】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面に加工された水平溝は、塑性加工により成形さ
れていることにより達成される。
【0014】また、プレート熱交換器を構成するパネル
の伝熱面に加工された水平溝は、レーザー加工により形
成されていることにより達成される。
【0015】また、プレート熱交換器を構成するパネル
は、水平溝を設けた後に酸化皮膜処理が施されているこ
とにより達成される。
【0016】また、プレート熱交換器を構成するパネル
は、水平溝を設けた後に親水性のコーティング材が塗布
されていることにより達成される。
【0017】また、プレート熱交換器を構成するパネル
において、水平溝を加工した外側伝熱面は、水との接触
角が50°以下であることにより達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。先ず図1のフロー図により吸収式冷温
水機の主な構成と動作について説明する。吸収式冷温水
機は、高温再生器301、低温再生器302、凝縮器303、蒸
発器304、吸収器305、低温熱交換器306、高温熱交換器3
07の7つの熱交換器要素と吸収溶液を循環するための溶
液ポンプ308とこれらを結ぶ配管から構成されている。
【0019】冷房運転の動作について説明する。冷房運
転時には、外部熱源により加熱された高温再生器301の
溶液を濃縮して発生した冷媒蒸気は、低温再生器302内
の熱交換器302aに導かれて低温再生器302の溶液を加熱
濃縮し冷媒蒸気を発生させて凝縮液化し凝縮器303に流
入する。低温再生器302で発生した冷媒蒸気は凝縮器303
に導かれ冷却水で冷却されて凝縮液化し、高温再生器30
1からの冷媒とともにバルブを介して蒸発器304に送られ
る。蒸発器304の液冷媒は、蒸発器304内の熱交換器304a
に散布され熱交換器304a内を流れる冷水と熱交換して蒸
発気化し、吸収器305に流入する。その際の蒸発潜熱に
より冷房作用を発揮する。吸収器305では、高温再生器3
01および低温再生器302で濃縮された濃溶液が吸収器305
内の熱交換器305aに散布され、熱交換器305a内を流れる
冷却水で冷却されて蒸発器304からの冷媒蒸気を吸収し
て希溶液を生成する。吸収器305の希溶液は溶液ポンプ3
08により低温熱交換器306を経由して2分され、一方は
低温再生器302に供給され、他方はさらに高温熱交換器3
07を経由して高温再生器301に供給される。以上のよう
に冷房サイクルが構成される。
【0020】暖房運転の動作を冷房運転との違いについ
て説明する。暖房運転時には、冷却水を吸収器305およ
び凝縮器303に通水しないため、凝縮器303において低温
再生器302から導かれた冷媒蒸気は凝縮液化せず高温の
まま蒸発器304に送られる。また、冷暖切替弁310を開く
ことにより、高温再生器301から高温の溶液と冷媒蒸気
が直接吸収器305に導かれる。吸収器305では冷却されず
冷媒蒸気が蒸発器304に送られ、凝縮器303からの冷媒蒸
気とともに、蒸発器304内の熱交換器304a内を流れる温
水を加熱する。以上のように暖房サイクルが構成され
る。
【0021】図2は、本発明になるプレート熱交換器を
構成するパネルの一実施の形態を示すもので、内側で接
している箇所を接着することで袋状にしたパネル1、冷
水がパネル内へ流入し流出するための開口部2と開口部
3、図2から見てパネル1の裏面にも同じ位置に開口部
2、開口部3を設けた構造とし、パネル1の外側伝熱面
には、水平溝4を設けている。すなわち、開口部2、3
のある領域を除いた外側伝熱面のほぼ全面に亘って水平
溝4を設けている。
【0022】本発明は、低温再生器302、凝縮器303、蒸
発器304、吸収器305の少なくとも1つはプレート熱交換
器で構成される。プレート熱交換器は、内側の接してい
る箇所を接着し袋状にしたパネルを、パネル同士が隙間
が設けられている状態で上下に設けたヘッダによって複
数枚並設して構成される。そして、プレ−ト熱交換器を
構成する袋状のパネルの外側伝熱面に、複数の水平溝が
設けられる。
【0023】次に、図3によりパネル1を構成要素とし
たプレート熱交換器100の構造について詳細に説明す
る。パネル1は吸収式冷温水機の冷凍能力に合わせて複
数枚並設すなわち積層される。それぞれのパネル1同士
は、パネル1に設けられた開口部2ではヘッダ5により
連通され、パネル1に設けられた開口部3ではヘッダ6
により連通される。パネル1同士の隙間は、1mm以上あ
りプレート熱交換器100の外部空間と連通されている。
また、プレート熱交換器の両端に位置する一方のパネル
1の片面に限り、開口部2と開口部3は設けず(図示せ
ず)、もう一方のパネル1の片面については開口部2に
配管7が接続され、開口部3に配管8が接続される。
【0024】図4は水平溝4の断面の拡大図であり、こ
れによりパネル1の外側伝熱面に設けた水平溝4につい
て説明する。水平溝4は板厚tに溝深さhだけ加工さ
れ、その溝深さhの値は板厚tに対して1/2以下であ
る。各水平溝4のピッチP例えば1mm、各水平溝4の溝
幅Wが0.05〜0.5mm以下の範囲内で加工されている。
【0025】次に、図3のプレート熱交換器100の熱交
換の動作について説明する。吸収式冷温水機の蒸発器に
おいて冷房運転時には、冷水が配管7からヘッダ5を介
して各パネル1に流入して、ヘッダ6を介して配管8よ
り流出し、プレート熱交換器100上部から凝縮器で液化
凝縮された冷媒が散布される。各パネル1に散布された
冷媒がパネル1の伝熱面を介して冷水と熱交換して蒸発
気化し、その際の蒸発潜熱により冷房が発揮される。
【0026】このとき、熱交換効率の向上を図る上で重
要となるのが各パネル1の外側伝熱面の濡れ性である。
プレート熱交換器は、保有水量が少なく伝熱面に波形等
の形状を成型することで圧力損失に比例して熱交換効率
の向上が図ることができ、小形化を図る上で有効な手段
である。しかし、一般にプレート熱交換器は、密閉され
た空間で2つの液体が交互に流れる構造であり、図3に
示す実施の形態と異なる。したがって、設計上熱通過率
を求める際、パネル1を流れる冷水の内側熱伝達率につ
いては、密閉された空間で2つの液体が交互に流れる構
造のプレート熱交換器と同様に考えることができるが、
パネル1の外側に散布される冷媒の外側熱伝達率につい
ては、伝熱面が冷媒によりすべて濡れていることが必要
条件であり、その伝熱面を濡らすための手段が必要とな
る。そこで、図2に示す実施の形態のように伝熱面に水
平溝4を加工する。
【0027】次に、散布された冷媒がパネル1の伝熱面
を流下していく状況を図5により説明する。例えば、a
点より冷媒が散布されたとすると、冷媒は水平溝4にお
いて毛細管現象により冷媒10のように横に拡がってか
ら次の水平溝4に流下させることができ、その結果を図
5に示すように濡れ面9が形成される。したがって、プ
レート熱交換器100を構成する各パネル1において、各
パネル1の伝熱面に1箇所あるいは数箇所から冷媒を散
布させることにより、各パネル1の伝熱面すべてを濡ら
すことができる。
【0028】また、濡れ性を向上させるための水平溝4
による毛細管現象は、対象となる面の接触角が重要とな
る。接触角θとは図14に示すように、0.5μlの液滴2
9を対象となる面と同様の状態をした面の平板に滴下
し、このときの液滴29の径Lと液滴の高さHを測定し
て式(1)で定義される。
【0029】 tan(θ/2)=H/(L/2) ・・・・・・・(1) 毛細管現象を効果的に利用するためには図14に示す接
触角θを小さくする必要があり、素材の接触角が50°以
上の場合は、例えば酸化皮膜処理や親水性のコーティン
グ材の塗布により接触角θを小さく50°以下にすること
が必要がある。これにより、水平溝4が濡れ性を向上さ
せるための有効な手段となる。
【0030】このとき、各水平溝4の溝幅Wが0.05mm未
満では溝幅Wが小さくなりすぎて、散布された冷媒が各
水平溝4で保有できないため、毛細管現象を利用でき
ず、濡れ性の向上が図れない。
【0031】逆に各水平溝4の溝幅Wが0.5mmより大き
くなると各水平溝4で保有する冷媒量が増加しすぎて液
膜が厚く熱抵抗となってしまい、水平溝4が伝熱性能向
上の有効な手段とならない。
【0032】次に、図6〜図9によりプレート熱交換器
100を構成する各パネル1の伝熱面とは別の実施の形態
の伝熱面の形状について説明する。伝熱面の形状につい
ては、コストを含めてパネル1の内外の圧力差による強
度・適度な圧力損失による内側熱伝達率の向上・濡れ性
の向上による外側熱伝達率の向上について考慮する必要
がある。
【0033】図6に示すプレート熱交換器100を構成す
るパネル11について説明する。パネル11は、冷水が
流入し流出するための開口部12、13を設け、水平溝
4を加工した図示上表面となる伝熱面に凹部と凸部が連
続した畝14が縦に蛇行して設けられている。また、水
平溝4を加工した図示上裏面となる伝熱面にも、表面と
同じ凹部と凸部が連続した畝14が縦に蛇行して設けら
れている。
【0034】パネル11両面の畝14について図6と図
7により説明する。図7は図6に示すパネル11の伝熱
面の一部分を示し、15は図示上表面の畝14の谷部
で、16は図示上裏面の畝14の谷部を示している。重
ね合わせたとき、例えばそれぞれの各谷部15、16が
パネル11の内側で接している点17同士を垂直方向に
結んだ線Oで対称となるように配置する。このとき、パ
ネル11の内側で接している点17が千鳥状に配置さ
れ、点17は例えばロー付けにより接着されている。千
鳥状に配置するためには、各畝14の谷部15、16の
ピッチbと畝14の谷部15、16の振幅cの関係を
(2)式のようにする必要がある。図7はn=2の場合
である。
【0035】c≧n×b ・・・・・・・(2) (但し、n≧1) 上記配置にすることにより、内側を流れる冷水は、パネ
ル11内の狭い空間を千鳥状に配置された点17に妨げ
られながら通過するため、渦流が生じ適度な圧力損失を
つけることができ内側熱伝達率の向上が図れる。さらに
はパネル11内側で接している千鳥状に配置された点1
7で接着しているので、運転時におけるパネル11の内
外の圧力差に対する強度を保つことができる。
【0036】次に、パネル11の外側伝熱面おける冷媒
の流れについて説明する。プレート熱交換器100の上部
から散布された冷媒は、各パネル11の伝熱面において
各畝14の谷部15、16に主流が形成され、各谷部1
5、16に沿って蛇行して流下する。また、水平溝4に
より、主流の流下にともない毛細管現象を利用して水平
方向に拡がりながら流下させることができる。さらに、
主流を蛇行させることにより、主流の流下する力を水平
方向に分散できるので水平溝4の毛細管現象との相乗効
果で水平方向へ拡げさせることができ、畝14の山部
(図示せず)を越えられパネル11の伝熱面すべてを濡
らすことができ、外側熱伝達率の向上が図れる。
【0037】図8に示すプレート熱交換器100を構成す
るパネル18について説明する。パネル18は、冷水が
流入し流出するための開口部19、20を設け、水平溝
4を加工した伝熱面に畝21が横に蛇行して設けられて
いる。
【0038】畝21ついて図8と図9により説明する。
図9は図8に示すパネル18の伝熱面の一部分を示し、
22は図示上表面の畝21の谷部で、23は図示上裏面
の畝21の谷部を示している。重ね合わせたとき、例え
ばそれぞれの各谷部22、23がパネル18の内側で接
している点24同士を水平方向に結んだ線Qで対称とな
るように配置する。このとき、パネル18の内側で接し
ている点24が千鳥状に配置され、点24は例えばロー
付けにより接着されている。千鳥状に配置するために
は、各畝21の谷部22、23のピッチdと畝21の谷
部22、23の振幅eの関係を(3)式のようにする必
要がある。図8はn=2の場合である。
【0039】e≧n×d ・・・・・・・(2) (但し、n≧1) 上記配置にすることにより、内側を流れる冷水は、パネ
ル18内の狭い空間を千鳥状に配置された点24に妨げ
られながら通過するため、渦流が生じ適度な圧力損失を
つけることができ内側熱伝達率の向上が図れる。さらに
はパネル18内側で接している千鳥状に配置された点2
4で接着しているので、運転時におけるパネル18の内
外の圧力差に対する強度を保つことができる。
【0040】次に、パネル18の外側伝熱面おける冷媒
の流れについて説明する。プレート熱交換器100の上部
から散布された冷媒は、横に蛇行している畝21の上部
付近から畝21の山部(図示せず)を越えつつ、越えき
れなかった冷媒が横に蛇行している畝21の谷部22、
23に沿って下部に集中し主流が形成され流下する。ま
た、水平溝4により、畝21の山部を越えた冷媒や主流
の流下にともない毛細管現象を利用して水平方向に拡が
りながら流下させることができるので、パネル18の伝
熱面すべてを濡らすことができ、外側熱伝達率の向上が
図れる。
【0041】ここまで述べた水平溝4は、機械加工によ
る切削や塑性加工により成形するように、加工する側が
直接伝熱面にふれるような場合には伝熱面の形状が成形
される前に加工することになるが、レーザー加工のよう
に加工する側が伝熱面とある程度距離を保って加工する
ような場合には伝熱面の形状が成形される前でも後でも
加工可能である。また、図4に示す断面図の内側伝熱面
は平らとしているが、水平溝4を塑性加工により加工し
た場合には、図4に示す溝深さhの割合によっては内側
伝熱面に変形を生じる場合がある。
【0042】また、図4に示す水平溝4の形状は説明上
矩形としているが、これに限らず伝熱面への加工方法等
により、図10に示す台形の水平溝25、図11に示す
3角形の水平溝26、図12に示す図9を逆にした台形
の水平溝27、図13に示す半円形の水平溝28等の形
状があり、これら図10〜図13に示す水平溝25、2
6、27、28は、図4に示す水平溝4と同様の動作お
よび効果を得ることができる。
【0043】以上、吸収式冷温水機を構成する蒸発器に
ついて説明したが、これに限らず、蒸発器と同様に外側
伝熱面の濡れ性が伝熱性能に影響する低温再生器や吸収
器や凝縮器についても、伝熱面に水平溝4を加工したパ
ネル1あるいはパネル11あるいはパネル18を複数枚
積層した、図2に示す構造のプレート熱交換器100を搭
載することにより、蒸発器と同様の効果を得ることがで
きる。
【0044】
【発明の効果】プレート熱交換器100を構成するパネル
1の伝熱面に水平溝4を加工することにより、パネル1
の外側伝熱面に散布された冷媒が、毛細管現象を利用し
て水平方向へ拡がりながら流下させることができるの
で、外側伝熱面をすべて濡らすことができ外側熱伝達率
の向上が図れる。
【0045】さらに、プレート熱交換器100を構成する
パネル1を別の実施の形態であるパネル11のように伝
熱面に畝14を縦に蛇行させ、パネル11内側で両面の
互いの畝14の谷部15と16が交差する点17を接着
したり、パネル18のように伝熱面に畝21を横に蛇行
させ、パネル18内側で両面の互いの畝21の谷部22
と23が交差する点24を接着することにより、点17
と点24を千鳥状に配置することができるので、適度な
圧力損失による内側熱伝達率の向上、およびパネル1
1、18の内外の圧力差による強度を十分に保つことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例についてのサイクロフロ−図
である。
【図2】本発明になるプレート熱交換器のパネルの一実
施の形態を示す図である。
【図3】本発明になるプレート熱交換器の構成の一実施
の形態を示す図である。
【図4】本発明になる図2に示すパネル伝熱面の断面拡
大図の一部分を示す図である。
【図5】本発明になる図2に示すパネル外側伝熱面に散
布された冷媒の流下状況を示す図である。
【図6】本発明になるプレート熱交換器のパネルの第2
の実施の形態を示す図である。
【図7】図6に示すパネルの伝熱面の構造の詳細図であ
る。
【図8】本発明になるプレート熱交換器のパネルの第3
の実施の形態を示す図である。
【図9】図7に示すパネルの伝熱面の構造の詳細図であ
る。
【図10】図4の実施の形態の変形例を示す図である。
【図11】図4の実施の形態の変形例を示す図である。
【図12】図4の実施の形態の変形例を示す図である。
【図13】図4の実施の形態の変形例を示す図である。
【図14】接触角の説明図である。
【符号の説明】
1、11、18…パネル、4…水平溝、P…水平溝4の
ピッチ、W…水平溝4の幅、h…水平溝4の深さ、t…
パネル1の板厚、9…濡れた伝熱面、10…水平溝4の
毛細管現象に拡がった冷媒、14…縦に蛇行した畝、1
5…表面の畝14の谷部、16…裏面の畝14の谷部、
17…谷部15と16がパネル11内側で接している
点、O…点17同士を垂直方向に結んだ線、b…畝14
の谷部15、16のピッチ、c…畝14の谷部15、1
6の振幅、21…横に蛇行した畝、22…表面の畝21
の谷部、23…裏面の畝21の谷部、24…谷部22と
23がパネル18内側で接している点、Q…点24同士
を水平方向に結んだ線、d…畝14の谷部22、23の
ピッチ、e…畝14の谷部22、23の振幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F28F 3/12 F28F 3/12 C (72)発明者 五十嵐 昭喜 茨城県土浦市神立町603番地 日立土浦 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−280692(JP,A) 特開 平5−18634(JP,A) 特開 平10−2633(JP,A) 実開 平5−69568(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 39/02 F25B 33/00 F25B 37/00 F25B 39/04 F28F 3/04 F28F 3/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発
    器、吸収器、高温熱交換器、低温熱交換器を動作的に配
    管で接続した吸収式冷温水機において、 低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器の少なくとも1つ
    は、内側の接している箇所を接合して袋状にしたパネル
    を、パネル間に隙間が形成される状態で、上下に設けた
    ヘッダによって複数個並設したプレート熱交換器からな
    り、 前記パネルの上下部分にはそれぞれ開口部が設けられ、 該プレート熱交換器を構成する袋状のパネルの前記開口
    部のある領域を除いた外側伝熱面のほぼ全面に亘って
    細管現象が生じる水平溝が設けられていることを特徴と
    する吸収式冷温水機。
  2. 【請求項2】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発
    器、吸収器、高温熱交換器、低温熱交換器を動作的に配
    管で接続した吸収式冷温水機において、 低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器の少なくとも1つ
    は、内側の接している箇所を接合して袋状にしたパネル
    を、パネル間に隙間が形成される状態で、上下に設けた
    ヘッダによって複数個並設したプレート熱交換器からな
    り、 前記パネルの上下部分にはそれぞれ開口部が設けられ、 該プレート熱交換器を構成する袋状のパネルの前記開口
    部のある領域を除いた外側伝熱面のほぼ全面に亘って0.
    05〜0.5mmの範囲にある水平溝が設けられていることを
    特徴とする吸収式冷温水機。
  3. 【請求項3】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発
    器、吸収器、高温熱交換器、低温熱交換器を動作的に配
    管で接続した吸収式冷温水機において、 低温再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器の少なくとも1つ
    は、内側の接している箇所を接合して袋状にしたパネル
    を、パネル間に隙間が形成される状態で、上下に設けた
    ヘッダによって複数個並設したプレート熱交換器からな
    り、 前記パネルの上下部分にはそれぞれ開口部が設けられ、 該プレート熱交換器を構成する袋状のパネルの前記開口
    部のある領域を除いた外側伝熱面のほぼ全面に亘って水
    平溝が設けられ、 前記パネルの伝熱面には、凹部と凸部が連続した畝が成
    型されていることを特徴とする吸収式冷温水機。
  4. 【請求項4】 前記水平溝は、溝幅が0.05〜0.5mmの範囲
    であることを特徴とする請求項3に記載した吸収式冷温
    水機。
  5. 【請求項5】 プレート熱交換器を構成するパネルは、水
    平溝を設けた後に酸化皮膜処理または、親水性のコーテ
    ィング材塗布処理が施されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載した吸収式冷温水機。
  6. 【請求項6】 プレート熱交換器を構成するパネルにおい
    て、水平溝を加工した外側伝熱面は、水との接触角が50
    °以下であることを特徴とする請求項1から5のうちい
    ずれかに記載した吸収式冷温水機。
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