JP2011137621A - プレート熱交換器 - Google Patents

Abstract

【課題】 プレート熱交換器を容易に製作することができ、これによりコストダウンを図る。
【解決手段】 間隙を保ってプレート１、１を積層し、これらのプレートの間隙を加熱流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱流体通路３と被加熱流体通路４とを構成した熱交換器において、一方の流体通路４の少なくとも一部を、両端が開口した扁平な略箱体２に予め形成し、これらの略箱体をスペーサ５を介して積層してプレート熱交換器を構成する。扁平な略箱体はシームレスであってもよく、電縫されていてもよい。また、扁平な略箱体の少なくとも一端は曲部であってもよく、一端が曲部で、他端がスペーサであるように構成してもよい。
【選択図】 図１

Description

本発明は、間隙を保ってプレートを積層し、その間隙を加熱流体と被加熱流体が交互に流れることにより、被加熱流体が加熱される熱交換器において、プレートの一部または全部が内部に流体が流れる空隙を有するプレート熱交換器に関するものである。

従来、燃料の燃焼部に収熱部と呼ばれる円管や異形管などの伝熱管群を配置し、その後流に熱回収部の伝熱管群を配置した構成が知られている。
伝熱管群を用いる場合、形状の制約、および管ピッチが溶接しろの制約を受けるなど、最適設計ができないという欠点があった。また製作の複雑なことによるコストアップ、最適形状が得られないことによるサイズアップの問題があった。

また、従来、多数のプレートを間隙を保って縦方向に積層し、これらの間隙を加熱流体と被加熱流体とを交互に流して被加熱流体を加熱するようにしたプレート熱交換器が知られている。
しかし、この従来のプレート熱交換器は、各プレートを１枚づつ取付、固定しなければならず、製作が繁雑でコストアップにつながるという問題があった。また、燃焼による高温のガスが直接プレート接合部に当たると、割れや隙間腐食を起こすという問題もあった。

特許第２９４８１８０号公報 特開２００４−３２４９１１号公報 特開２００１−１５３３０２号公報 特開２００３−１８５２９３号公報 特開平１０−６２０３３号公報 特開２００４−３４０４２４号公報 特開２００５−４２９４４号公報 特開２００６−５７８８６号公報

解決しようとする問題点は、プレート熱交換器を設計、製作するに際し、容易に、かつ低コストに設計、製作できない点にある。

本発明は、プレート熱交換器の最適設計を行うために、両端が開口した扁平な略箱体を予め形成し、すなわち、空隙を有する２枚のプレートに相当する部分を、被加熱流体が通る流路として予め作成し、これらをスペーサで間隙を形成するようにしたことを最も主要な特徴としている。

本発明のプレート熱交換器は、間隙を保ってプレートを積層し、これらのプレートの間隙を加熱流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱流体通路と被加熱流体通路とを構成した熱交換器において、一方の流体通路の少なくとも一部（一部または全部）を、両端が開口した扁平な略箱体に予め形成し、これらの略箱体をスペーサを介して積層したことを特徴としている。

このプレート熱交換器において、扁平な略箱体がシームレスであるように構成したり、扁平な略箱体が電縫されているように構成することができる。
また、扁平な略箱体の少なくとも一端が曲部（湾曲部）であるように構成したり、扁平な略箱体の一端が曲部で、他端がスペーサであるように構成する場合がある。
これらのプレート熱交換器において、被加熱流体が吸収液であり、プレート熱交換器が吸収式冷凍機の再生器であるように構成する場合がある。

本発明のプレート熱交換器は、２枚のプレートを両端が開口した形状に予め作製しておき、これら作製体をスペーサを介して積層すれば良いので、プレート熱交換器の製作が容易、迅速でコストダウンを図ることができるという利点がある。

図１は本発明のプレート熱交換器の一例を示す斜視図で、平行流の場合を示している。 図２は図１における２枚のプレートからなる扁平な略箱体を示す斜視図である。 図３は２枚のプレートからなる扁平な略箱体の一例を示す正面図である。 図４は２枚のプレートからなる扁平な略箱体の他の例を示す正面図である。 図５は２枚のプレートからなる扁平な略箱体の他の例を示す正面図である。 図６は２枚のプレートからなる扁平な略箱体のさらに他の例を示す正面図である。 図７は本発明のプレート熱交換器の他の例を示す斜視図で、直交流の場合を示している。 図８は図７における２枚のプレートからなる扁平な略箱体を示す斜視図である。

プレート熱交換器を容易、かつ安価に製作するという目的を、２枚のプレートを両端が開口した扁平な略箱体に予め作製し、これらをスペーサを介して積層することにより実現した。

以下、本発明の実施例について図１〜図６に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施できるものである。
図１は、本発明のプレート熱交換器を示し、平行流の場合を示している。図２は、図１における２枚のプレート１、１からなる扁平な略箱体２を示している。図１に示すように、２枚のプレートの間隙には加熱流体と被加熱流体が交互に流れるように、加熱流体通路３と被加熱流体通路４とが形成されている。

被加熱流体通路４は、２枚のプレートを両端が開口した扁平な略箱体に予め形成され、これらの略箱体をスペーサ５を介して縦方向に積層してプレート熱交換器が構成される。６は空隙である。なお、加熱流体通路３を上記と同様に構成しても差し支えない。

空隙を有する２枚のプレートが、図３に示すように、シームレスに接合されたり、図４に示すように、電縫部７により接合される場合がある。
また空隙を有する２枚のプレートが、図５に示すように、両端または一端が曲部８に形成されたり、図６に示すように、一端が曲部８で、他端にスペーサ９が設けられるように構成される場合がある。
上記の構成において、被加熱流体が吸収式冷凍機（または冷温水機）の吸収液であり、プレート熱交換器が吸収式冷凍機（または冷温水機）の再生器であるように構成することがある。この場合、燃焼ガスが直接当たるプレート熱交換器のバーナに相対する部分を、シームレスにしておくことが望ましい。

図７は、直交流の場合のプレート熱交換器を示している。図８は、図７における２枚のプレート１、１からなる扁平な略箱体１０を示している。他の構成および作用は、実施例１における場合と同様である。

一般的なプレート熱交換器として用いる以外に、加熱流体として、燃料をバーナで燃焼させた燃焼ガスを用い、被加熱流体として吸収液を用いることにより、吸収式冷凍機または吸収式冷温水機（単に吸収式冷凍機と記している）の再生器として用いることができる。

１ プレート
２、１０ 両端に開口を有する扁平な略箱体
３ 加熱流体通路
４ 被加熱流体通路
５、９ スペーサ
６ 空隙
７ 電縫部
８ 曲部

Claims (6)

1. 間隙を保ってプレートを積層し、これらのプレートの間隙を加熱流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱流体通路と被加熱流体通路とを構成した熱交換器において、一方の流体通路の少なくとも一部を、両端が開口した扁平な略箱体に予め形成し、これらの略箱体をスペーサを介して積層したことを特徴とするプレート熱交換器。
2. 扁平な略箱体がシームレスである請求項１記載のプレート熱交換器。
3. 扁平な略箱体が電縫されている請求項１記載のプレート熱交換器。
4. 扁平な略箱体の少なくとも一端が曲部である請求項１、２又は３記載のプレート熱交換器。
5. 扁平な略箱体の一端が曲部で、他端がスペーサである請求項１、２又は３記載のプレート熱交換器。
6. 被加熱流体が吸収液であり、プレート熱交換器が吸収式冷凍機の再生器である請求項１〜５のいずれかに記載のプレート熱交換器。

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