JP3484259B2 - 半導体薄膜形成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

半導体薄膜形成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法

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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体薄膜形成用前駆体
及び半導体薄膜の製造方法に関するものであり、特にエ
ネルギー変換効率の高い太陽電池用に好適な半導体薄膜
形成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Ib族、 IIIa族とVIa族元素からなる
カルコパイライト構造半導体薄膜であるCuInSe2
を光吸収層に用いた薄膜太陽電池が高いエネルギー変換
効率を示し、光照射等による効率の劣化がないという利
点を有していることが報告されている。このCuInS
2 は禁制帯幅が約1.0eVであり、太陽光スペクト
ルとの整合性から最も高い変換効率が得られる光吸収層
の禁制帯幅である約1.4eVより小さい。そこで、 I
IIa族元素であるGaを固溶して禁制帯幅を広げたCu
(In,Ga)Se2 薄膜を用いた太陽電池が活発に開
発されている。さらに、太陽電池の高効率化を図る方法
として光吸収層の禁制帯幅を徐々に変化させる方法があ
る。禁制帯幅が変化すると光吸収層内部に電界が生じる
ため光励起されたキャリアを効率よく取り出せる。従っ
て、光電流が増加する。このように禁制帯幅を徐々に変
化させるためにGaの組成比が光吸収層の膜厚方向に変
化する様に分布させたグレーデッド型Cu(In,G
a)Se2 膜が研究されている。ここで“(In,G
a)”は、InとGaの組成比が膜厚方向に変化してい
る組成であることを意味している。これらの従来のグレ
ーデッド型Cu(In,Ga)Se2 膜は、例えば、C
u、In、Ga各元素成分を金属元素の状態で目的の組
成で配合して用いるが、金属の状態では拡散速度がコン
トロールしにくいため、目的通りの組成にすることがで
きにくく、厚み方向に組成比の変化した層が目的通りの
組成比で得られないと言う問題がある。しかも、大量に
作製する場合に組成比のコントロールがしにくいので一
定の品質のものが得られにくいと言う問題もある。
【0003】一方、大面積太陽電池を作製するため比較
的均一なCuInSe2 薄膜が得られる製造方法とし
て、金属膜上に形成したCuとInの積層薄膜を、H2
SeあるいはSe蒸気を含む雰囲気中で焼成し、作製す
るセレン化という方法が報告されている。この方法は、
簡単なプロセスであり、CuInSe2 薄膜の製造コス
トを低減できるという利点を有しているが、焼成工程に
おけるCu−InとInの相分離による微小領域での組
成比のバラツキ及びCuInSe2 以外の異相化合物例
えばInSeとかCuSeなどの生成に起因した変換効
率の低下が問題となっており、また、金属膜との密着性
も余り大きくない。
【0004】セレン化法の問題点を解決する方法とし
て、CuとInを含む酸化物(Cu−In−O)薄膜を
形成し、H2 Sガスを含む雰囲気中で焼成してCuIn
2 膜を作製する方法を刊行物アプライド フィジック
ス レター(Applied PhysicsLetters )62巻16号
第1943〜1945頁に“プリパレーション オブC
uInS2 フィルムズ バイ サルファライゼイショ
ン オブ Cu−In−O フィルムズ(Preparation
of CuInS2 films by sulfurization of Cu-In-O film
s)”で本発明者らが報告している。
【0005】この報告では硫化物のCuInS2 につい
て述べているが、H2 Seガスを用いると同様にセレン
化物CuInSe2 膜が得られる。この方法はCuとI
nの酸化物を用いているため、Inの凝集や相分離が生
じることなく、大面積で均一組成のCuInS2 やCu
InSe2 膜が得られる点で有利な方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】酸化物薄膜をカルコゲ
ン雰囲気、例えばH2 S、H2 Seで熱処理することに
よって作製されたカルコパイライト構造半導体薄膜は組
成比の均一性や異相生成物が生じにくいという利点を有
しているが、高効率化を図るための禁制帯幅の制御を行
う試みは報告されていない。グレーデッド型Cu(I
n,Ga)Se2 膜のように禁制帯幅を変化させる方法
は開示されていない。大面積で一様な変換効率を示す太
陽電池において、さらに高効率化を図るためには酸化物
薄膜を前駆体とした硫化あるいはセレン化法で作製した
カルコパイライト構造半導体薄膜の禁制帯幅を意図的に
変化させる必要がある。
【0007】また、Cu−In−Oを前駆体として硫化
あるいはセレン化法によって作製したCuInS2 やC
uInSe2 膜は電極となる下地の金属膜との密着性が
弱いという問題もあり、安定な変換効率が得られる太陽
電池を作製するためには弱い密着性をより強くすること
も好ましい。
【0008】本発明は、目的通りの組成比のコントロー
ルが可能で、大面積で一様な変換効率を示す太陽電池に
適した禁制帯幅の分布を有する Ib族、 IIIa族とVIa
族元素とからなるカルコパイライト構造半導体薄膜の製
造に好適な前駆体の製造方法、前記前駆体を用い生産性
に優れた高いエネルギー変換効率が得られる太陽電池を
提供し得るカルコパイライト構造半導体薄膜の製造方
法、また、基板との密着性に優れた Ib族、 IIIa族と
VIa族元素とからなるカルコパイライト構造半導体薄膜
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のVI a族元素を含む雰囲気中で熱処理してカ
ルコパイライト構造半導体薄膜を形成するための半導体
薄膜形成用前駆体の製造方法は、基体上に少なくとも2
つ以上の組成の異なるIb族とIIIa族元素からなる酸化
物薄膜を堆積することを特徴とする。
【0010】 本発明のVI a族元素を含む雰囲気中で熱
処理してカルコパイライト構造半導体薄膜を形成するた
めの半導体薄膜形成用前駆体の製造方法としては、得ら
れる前駆体となる酸化物薄膜の構成方法として3つの好
ましい態様がある。第1の態様は、前記本発明方法にお
いて、基体上に堆積するIb族とIIIa族元素からなる酸
化物が、Ib族と少なくとも2種類以上のIIIa族元素を
含む酸化物であって、前記酸化物中の2種類以上のIII
a族元素の組成比をほぼ連続的に順次変化させながら基
体上に堆積し、少なくとも2種類以上のIIIa族元素の
組成比が基体上から堆積された酸化物薄膜表面への厚さ
方向で連続的に異なるように分布させる半導体薄膜形成
用前駆体の製造方法である。
【0011】第2の態様は、前記本発明方法において、
基体上に堆積する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物
が、 Ib族と少なくとも1種以上の IIIa族元素を含む
酸化物からなり、 IIIa族元素中に占める特定の IIIa
族元素の組成比が異なる少なくとも2種類以上の前記酸
化物を順次堆積して特定の IIIa族元素の組成比が異な
る2層以上の酸化物薄膜を形成する半導体薄膜形成用前
駆体の製造方法である。
【0012】第3の態様は、前記本発明方法において、
基体上に堆積する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物
として、 IIIa族元素の種類が異なる2種類以上の酸化
物を順次堆積し、 IIIa族元素の種類が異なる2層以上
の酸化物薄膜を形成する半導体薄膜形成用前駆体の製造
方法である。
【0013】また、前記いずれかの半導体薄膜形成用前
駆体の製造方法においては、基体側に接する Ib族と I
IIa族元素からなる酸化物薄膜中の IIIa族元素が、少
なくともGaを含む元素からなることが好ましい。
【0014】また、前記いずれかの半導体薄膜形成用前
駆体の製造方法においては、基体が、金属体基板あるい
は金属薄膜で被覆された絶縁体基板であることが好まし
い。また、前記いずれかの半導体薄膜形成用前駆体の製
造方法においては、基体が、透明導電膜で、または、透
明絶縁体膜と透明導電膜で被覆された透明絶縁体基板で
あることが好ましい。
【0015】また、本発明の半導体薄膜の製造方法は、
前記いずれかに記載の半導体薄膜形成用前駆体の製造方
法により半導体薄膜形成用前駆体を製造し、次いで前記
前駆体をVIa族元素を含む雰囲気中で熱処理することに
より、 Ib族、 IIIa族及びVIa族元素からなるカルコ
パイライト構造半導体薄膜を形成することを特徴とす
る。
【0016】前記本発明の半導体薄膜の製造方法におい
ては、熱処理が、更に水素あるいは一酸化炭素のうち少
なくとも一つの存在下での熱処理であることが好まし
い。また、前記いずれかの半導体薄膜の製造方法におい
ては、熱処理が、熱処理温度200℃〜1000℃の範
囲の熱処理であることが好ましい。
【0017】また、前記いずれかの半導体薄膜の製造方
法は、太陽電池の光吸収層用の半導体薄膜の製造方法と
して好適である。
【0018】
【作用】Ib族であるCuと2つ以上の IIIa族元素で
あるInとGaからなる金属膜をVIa族元素を含む雰囲
気中、例えばH2 Seを含むガス中で熱処理したCu
(In,Ga)Se2 膜においても、熱処理温度によっ
てはInとGaの拡散速度の違いから分布が生じる場合
がある。しかし、太陽電池として高い変換効率が得られ
る結晶性に優れたCu(In,Ga)Se2 膜を作製す
るには500℃以上の高い熱処理温度を必要とし、この
場合、InとGaが均一に混合してしまう。従って、意
図的に禁制体幅を変化させることが困難となる。これに
対し、例えば2層の酸化物薄膜であるCu−In−Oと
Cu−Ga−Oを用いた場合、高い熱処理温度で焼成し
てもInとGaの相互拡散の度合が少ない。従って、前
駆体の酸化物薄膜の状態で厚み方向の組成比を所望の組
成比にコントロールしておくと、 IIIa族元素の分布が
焼成後のカルコパイライト構造半導体薄膜でもほぼ保存
されることになる。このことから、前駆体の IIIa族元
素の分布を制御することにより、カルコパイライト構造
半導体の組成比の分布も所望の分布に制御でき、禁制帯
幅に変化を与えることが可能となるのである。
【0019】前述した本発明の第1の態様においても基
体上に堆積する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物
が、 Ib族と少なくとも2種類以上の IIIa族元素を含
む酸化物であって、前記酸化物中の2種類以上の IIIa
族元素の組成比をほぼ連続的に順次変化させながら基体
上に堆積し、少なくとも2種類以上の IIIa族元素の組
成比が基体上から堆積された酸化物薄膜表面への厚さ方
向で連続的に異なるように分布させている。例えば、具
体的に例を挙げて説明すると、基体上から膜表面へと2
つの IIIa族元素であるGaとInの含有率が各々減少
と増加するように酸化物薄膜を形成すると、H2 Seガ
ス中で熱処理した後に形成されたCu(In,Ga)S
2 膜におけるGaとInが酸化物薄膜と同様に基体上
から膜表面へと減少と増加の分布を示す。この場合、G
aを多く含有している領域の方が禁制帯幅が広くなるこ
とから、基体上から膜表面へと禁制帯幅が徐々に狭くな
るCu(In,Ga)Se2 膜が得られる。この膜を光
吸収層用の半導体薄膜として用いて太陽電池を作製する
と、基体上である電極付近で光励起されたキャリアは禁
制帯幅変化により生じた内部電界によりpn接合面へと
移動する。従って効率よくキャリアを外部に取り出すこ
とができ、光電流が増大する。このような禁制帯幅の変
化は本発明の第2の態様に示したある特定の IIIa族元
素の組成比が異なる酸化物膜を複数層堆積した前駆体に
おいても実現が可能となる。
【0020】前記本発明の第2の態様は、基体上に堆積
する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物が、 Ib族と
少なくとも1種以上の IIIa族元素を含む酸化物からな
り、IIIa族元素中に占める特定の IIIa族元素の組成
比が異なる少なくとも2種類以上の前記酸化物を順次堆
積して特定の IIIa族元素の組成比が異なる2層以上の
酸化物薄膜を形成するものであり、各層間に於いて Ib
族元素の含有割合と IIIa族元素の含有割合は各層とも
同一であるが、ある特定の IIIa族元素の含有割合に注
目するとその含有割合が層によって変化しているもので
ある。具体的例をもって説明すると、第1層目がCu−
In0.8 −Ga0.2 −O膜で第2層目がCu−In−O
膜と言う組み合わせの場合は、いずれも Ib族元素と I
IIa族元素の含有割合は各層とも同一つまり1:1原子
数比率であるが、ある特定の IIIa族元素としてInの
含有割合に注目すると第1層目が0.8であり第2層目
が1の割合になって変化している。もちろん各層とも I
IIa族元素が2種類以上含まれている組み合わせでも良
く、第1層目がCu−In0.6 −Ga0.4 −O膜で第2
層目がCu−In0.8 −Ga0.2 −O膜と言う組み合わ
せの場合は、いずれも Ib族元素と IIIa族元素の含有
割合は各層とも同一つまり1:1原子数比率であるが、
ある特定の IIIa族元素としてInの含有割合に注目す
ると第1層目が0.6であり第2層目が0.8の割合に
なって変化しているが、この様な場合も第2の態様に含
まれる例である。この様な第2の態様によっても、この
酸化物膜をカルコパイライト構造半導体薄膜にした場合
に、酸化物薄膜における Ib族元素と IIIa族元素の前
記組成比が維持され、堆積された複数層の膜によって禁
制帯幅の変化を実現させることができるのである。
【0021】また、本発明の第3の態様は、基体上に堆
積する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物として、 I
IIa族元素の種類が異なる2種類以上の酸化物を順次堆
積し、 IIIa族元素の種類が異なる2層以上の酸化物薄
膜を形成する態様であるが、このように基体となる電極
上に例えばCu−Ga−O膜とCu−In−O膜を順次
堆積した前駆体を用いた場合は、この酸化物膜をカルコ
パイライト構造半導体薄膜にした場合に、同様に基体付
近に急激な禁制帯幅変化が生じ、前記と同様に電極付近
で生成された光キャリアはこの急激な禁制帯幅変化によ
る内部電界により電極へと移動することが困難となり、
電極を介した再結合を防ぐことができる。従って、キャ
リアは外部に効率よく取り出すことが可能となる。
【0022】次に、堆積する酸化物薄膜のうち、基体側
に接する Ib族と IIIa族元素からなる酸化物薄膜中の
IIIa族元素が、少なくともGaを含む元素からなる本
発明の好ましい態様によれば、例えば、金属体あるいは
金属膜を基板に用いた時、CuInSe2 あるいはCu
InS2 よりもCuGaSe2 あるいはCuGaS2
方が密着性が優れており、従って、基体上にGaを少な
くとも含有した膜、例えばCu−Ga−O膜あるいはC
u−In−Ga−O膜を堆積し、焼成することにより密
着性に優れたカルコパイライト構造半導体薄膜を得るこ
とができ、好ましい。
【0023】また、本発明の半導体薄膜形成用前駆体の
製造方法においては、基体が、金属体基板あるいは金属
薄膜で被覆された絶縁体基板である好ましい態様とする
ことにより、金属体基板あるいは金属薄膜は、太陽電池
に加工した場合に電極として用いることができ、この態
様は半導体薄膜の上から光を照射して用いるいわゆるサ
ブストレート型の太陽電池用として用いることができ好
ましい。
【0024】さらに、基体に透明導電膜で、または、透
明絶縁体膜と透明導電膜を被覆したガラス等の透明絶縁
体上に前述した様な方法で酸化物薄膜を堆積した場合に
は、この態様はこれらの酸化物薄膜を用いてカルコパイ
ライト構造半導体薄膜を形成し、透明導電膜が被覆され
ていないガラス等の透明絶縁体面から太陽光を入射して
起電力を生じるスーパストレート型太陽電池に適用する
のに有効である。この場合は、pn接合面が基体表面付
近に形成されるため、前述の構成とは逆に基体上から膜
表面へと例えばGaが増加させる分布を設けることによ
り光キャリアをpn接合面へと移動させる内部電界を生
じさせることが可能となる。
【0025】また、本発明の半導体薄膜の製造方法は、
前記いずれかに記載の半導体薄膜形成用前駆体の製造方
法により半導体薄膜形成用前駆体を製造し、次いで前記
前駆体をVIa族元素を含む雰囲気中で熱処理することに
より、 Ib族、 IIIa族及びVIa族元素からなるカルコ
パイライト構造半導体薄膜を形成することを特徴とする
ので、前述した様に IIIa族元素の膜厚方向への組成変
化(組成分布)は、酸化物として堆積することにより、
所望の組成比にコントロールすることができ、そしてカ
ルコパイライト構造半導体薄膜とするために、VIa族元
素を含む雰囲気中で熱処理しても含まれている IIIa族
元素例えばInとGaの相互拡散の度合が少なく、従っ
て、前駆体の酸化物薄膜の状態で厚み方向の組成比を所
望の組成比にコントロールしておくと、 IIIa族元素の
分布が焼成後のカルコパイライト構造半導体薄膜でもほ
ぼ保存されることになり、前駆体の IIIa族元素の分布
を制御することにより、カルコパイライト構造半導体の
組成比の分布も所望の分布に制御でき、禁制帯幅に変化
を与えることが可能となるのである。
【0026】また、前記本発明の半導体薄膜の製造方法
において、熱処理が、更に水素あるいは一酸化炭素のう
ち少なくとも一つの存在下での熱処理である好ましい態
様とすることにより、前記酸化物薄膜からVIa族元素を
含む雰囲気中で熱処理することによりカルコパイライト
構造半導体薄膜を形成する反応が主として酸化物を還元
する反応であるので、水素あるいは一酸化炭素は還元作
用があるのでかかる半導体薄膜への変換の反応が促進さ
れることになり好ましい。
【0027】また、前記本発明のいずれかの半導体薄膜
の製造方法において、熱処理が、熱処理温度200℃〜
1000℃の範囲の熱処理である好ましい態様とするこ
とにより、この範囲の温度では前記還元反応が良好に進
み、また、生成物の分解も少ないので好ましい。
【0028】また、前記発明により製造された半導体薄
膜を太陽電池の光吸収層に用いることにより高い変換効
率と大面積にしても一様なほぼ均一な変換効率を示す太
陽電池を得ることができる。
【0029】以上により、高いエネルギー変換効率が得
られる生産性に優れた太陽電池用に好適な半導体薄膜形
成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法を提供できる。
【0030】
【実施例】本発明において用いられる Ib族元素として
はCuやAgが用いられるが、特にCuがコストの面か
らも一般的に好ましく用いられる。本発明において用い
られる IIIa族元素としてはGa、In、Alなどが挙
げられるが、Ga、Inが好ましく用いられる。また、
本発明においてVIa族元素としてはS、Se、Teなど
が用いられ、特にS、Seが太陽光の吸収に適した禁制
帯幅を与えられることから好ましく用いられる。
【0031】また、本発明方法で得られた Ib族元素と
IIIa族元素の酸化物薄膜からなる半導体薄膜形成用前
駆体をVIa族元素を含む雰囲気中で熱処理することによ
り、Ib族、 IIIa族及びVIa族元素からなるカルコパ
イライト構造半導体薄膜を形成する際に用いられるVIa
族元素を含む物質としては、前述したVIa族元素単体
や、例えばH2 SeやH2 Sなどの水素化物、CS2
様な炭化物、(CH3 2 Seや(C252 Seなど
の様な有機金属化合物などを用いることができる。特に
VIa族元素の水素化物が好ましい。
【0032】以下、本発明の具体的な実施例について図
面を参照しながら説明するが、本発明はこの実施例のみ
に限定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の一実施例の酸化物膜前駆体を製造する際
に用いられるスパッタリング装置の断面模式図である。
図1の装置において、ガス導入口20を有する真空容器
1内に Ib族と IIIa族を含む酸化物からなり組成が異
なっている2つのターゲット2と3を用意する。各々の
ターゲットからの飛翔粒子を遮ることができる遮蔽板4
と5も設ける。また、回転可能な基板保持板6に基体7
を保持する。真空容器の外に各々のターゲットに高周波
電力を印可できる高圧電源8と9を用意する。本実施例
では、基体7としてガラス基板上にMoを被覆した基体
を用いた。Moは太陽電池を作製した場合、オーミック
電極として好ましく用いることができるので、ガラス基
板上にあらかじめMoを被覆したものである。また、酸
化物ターゲット2と3として各々Cu−Ga−OとCu
−In−Oの焼結体を用いた。ガス導入口20からAr
とO2 の混合ガス(体積比Ar:O2 =95:5)を導
入し、8×10-3Torrの真空中で基板保持板6とタ
ーゲット2、3間に高電圧を印加しガスをイオン化して
ターゲットのスッパタリングを行った。この時、膜面内
で均一な組成を得るため基板保持板6を回転させ遮蔽板
4と5を開いてスパッタリングされたターゲットからの
飛翔粒子を基体7上に堆積する。ここで、各々のターゲ
ットの高圧電源8、9の印加電力を調整することにより
Cu−Ga−OとCu−In−Oの堆積速度を制御する
ことができる。従って、ターゲットへの印加電力により
任意の組成比のCu−In−Ga−O膜を基体上に堆積
できる。ここでは、膜の堆積開始から終了までCu−G
a−Oターゲットへの印加電力を1KWから100W
に、Cu−In−Oターゲットへの印加電力を50Wか
ら1KWへとそれぞれ直線的に変化させた。得られた酸
化物薄膜の前駆体を石英管中に入れ、Ar希釈した2v
ol%のH2 Seを含む500Torrの雰囲気中で、
550℃で1時間熱処理して、 Ib族, IIIa族とVIa
族元素からなるカルコパイライト型構造半導体薄膜であ
るCu(In,Ga)Se2 薄膜を形成した。尚、図1
中21は排気口を示している。
【0033】図2ならびに図3にそれぞれ得られた酸化
物薄膜とCu(In,Ga)Se2薄膜のX線回折パタ
ーンを示す。図2の酸化物薄膜では回折ピークが観測さ
れず、アモルファス状態であることがわかる。図3に示
したCu(In,Ga)Se 2 膜では、カルコパイライ
ト構造特有の101ピークが観測され、カルコパイライ
ト型構造半導体薄膜が形成されていることがわかる。ま
た、Cu(In,Ga)Se2 膜がCuInSe2 とC
uGaSe2 の2つの物質の混合物の場合は回折ピーク
の分離が観測されるが、112ピーク等が分離されずに
観測されていることから、InとGaが固溶したCu
(In,Ga)Se2 膜が得られていることが確認でき
る。
【0034】次に、図4に本実施例で得られた前駆体膜
であるCu−In−Ga−O薄膜、図5にCu(In,
Ga)Se2 薄膜の元素分布をオージェ電子分光分析に
より測定した結果をに示す。横軸は膜厚を表わしてお
り、膜厚0が作製した膜の表面を表わしている。それぞ
れ曲線22と32はCu元素、曲線23と33はGa元
素、曲線24と34はIn元素の分布を示す曲線であ
る。図4から酸化物薄膜Cu−In−Ga−Oの各構成
元素のうちCuが膜厚方向にほぼ均一に分布おり、In
とGaは膜表面から基板上のMo膜へと直線的に各々減
少、増加していることがわかる。従って、ターゲットへ
の印加電力によりInとGaの膜中への混入比率を制御
できることがわかる。
【0035】図5に示すようにCu(In、Ga)Se
2 薄膜では、酸化物薄膜と同様に、Cuが膜厚方向に一
様に分布し、InとGaは膜表面からMo膜方向へそれ
ぞれ減少ないし増加していることがわかる。従って、酸
化物薄膜の組成分布がCu(In,Ga)Se2 膜でも
保存されていることがわかる。
【0036】得られたCu(In,Ga)Se2 膜(p
型半導体膜)上に濃度1.5wt%のアンモニア水を溶
媒とし、塩化カドミウムとチオ尿素を用いた溶液析出法
によりCdS膜(n型半導体膜)を堆積し、更にスパッ
タ法により絶縁膜ZnOと透明電極であるITO膜(I
23・SnO膜でSnOの含有割合が5重量%)を堆
積して太陽電池を作製した。この太陽電池に、AM1.
5、100mW/cm 2 の光を照射し電流−電圧特性を
測定した結果、変換効率12%以上が得られた。これは
均一組成のCu(In0.6Ga0.4)Se2 膜を用いた太
陽電池(変換効率約10%)より高い値となっている。
【0037】なお、図6のようなスパッタリング装置を
用いても本実施例と同様なInとGaの分布が膜厚方向
に変化している前駆体を作製できる。この場合、Cu−
Ga−OとCu−In−Oターゲット2、3への印加電
力は一定とし、基板保持板6´が矢印で示した方向に移
動可能となっており、これによって基板7を移動させな
がらスパッタリングを行うことによってGaとInの膜
の厚み方向での組成比の分布の変化を生じさせる。つま
り、基板7がCu−Ga−Oターゲット2の近傍にある
場合はGaの含有率が多く、Cu−In−Oターゲット
3の上に移動するに従いInの含有率が増加する。この
方法を用いると次々に大面積基板に前駆体を形成でき、
太陽電池の量産化あるいは低価格化を図ることが可能と
なる。
【0038】実施例2 図7は本発明の別の一実施例で得られる酸化物薄膜から
なる前駆体の構成断面図である。基体10としてステン
レス上にMo膜を被覆した金属基板を用いた。Moは前
述した様に太陽電池を作製した場合、オーミック電極と
して好ましく用いることができるので採用したものであ
り、またステンレスは、太陽電池をパッケージに仕上げ
る場合にいずれパッケージ材料として用いるものの1つ
であり、ここでは基体材料とパッケージ材料としての両
者の役割を持たせたものである。
【0039】この基体10上にまずCu−In0.8−G
0.2−O膜11を約0.2μm形成し、その上にCu
−In−O膜12を約0.8μm堆積した。この前駆体
を形成するために図1に示す装置を用いた。ターゲット
2と3に各々Cu−In0.8 −Ga0.2 −OとCu−I
n−Oの焼結体を用いた。各ターゲットへは1KWの電
力を印加し実施例1と同様なArとO2 の混合ガス雰囲
気中で、遮蔽板4のみを約10分開き前記膜厚となるま
でCu−In0.8−Ga0.2−O膜を基体上に堆積し、次
に、遮蔽板4を閉じ遮蔽板5を約40分開いてCu−I
n−O膜を前記膜厚となるまで堆積した。作製した前駆
体を石英管中に入れ約100TorrのH 2 SとH2
混合ガス雰囲気中(体積比H2 S:H2 =1:3)で5
50℃・1時間の熱処理を行いCu(In,Ga)S2
膜を形成した。また、比較のためMoを被覆したステン
レス上に約1.0μmの膜厚のCu−In−OとCu−
In 0.8−Ga0.2−Oのみをそれぞれ堆積した2つの前
駆体を同様な条件で硫化してCuInS2 膜とCu(I
0.8Ga0.2)S2 膜を作製した。
【0040】太陽電池を構成するには、光吸収膜上に窓
層や透明電極膜等を堆積する工程がある。従って、これ
らの工程を経ても基板から剥離しない光吸収層を作製す
ることがより好ましい。そこで、得られた膜の密着性を
調べるため、純水の中に膜を入れて超音波洗浄を約5分
行った。その結果、CuInS2 膜はほとんどMo上か
ら剥離したが、Cu(In,Ga)S2 膜とCu(In
0.8Ga0.2)S2 膜は剥離しなかった。従って、Gaを
添加したCuInS2 膜は太陽電池を構成するにはより
好ましいことがわかる。
【0041】得られたCu(In,Ga)S2 膜とCu
(In0.8Ga0.2)S2 膜上に前述した様な溶液析出法
によりCdS膜を堆積し、更にスパッタ法により透明絶
縁膜であるZnOと透明導電膜であるITO膜を堆積し
て太陽電池を作製した。この太陽電池に、AM1.5、
100mW/cm2 の光を照射し電流−電圧特性を測定
した結果、膜厚方向にInとGaの組成が異なっている
Cu(In,Ga)S 2 膜を光吸収膜として用いた太陽
電池では変換効率12%以上が得られた。これに対し、
膜厚方向に組成が変化せず均一組成のCu(In0.8
0.2)S2 膜を光吸収膜として用いた太陽電池の変換
効率は10%であった。これは、裏面電極であるMo膜
付近に禁制帯幅の広い層があるCu(In,Ga)S2
膜の方が裏面電極を介した光キャリアの再結合が少な
く、光電流を多く発生できるからである。
【0042】なお、実施例1と同様に図6のような装置
を用いても本実施例と同じ前駆体を作製できる。この場
合は、Cu−In0.8−Ga0.2−Oのターゲット2上で
基体の移動を止めて所望の膜厚となるまで所定時間スパ
ッタ蒸着を行う。次に、基体をCu−In−Oターゲッ
ト3上へ移動して所望の膜厚となるまで所定時間スパッ
タ蒸着を行うことにより簡単に前駆体が形成できる。
【0043】また、本実施例は基体としてステンレスを
用いたが、MoシートやAlシート等の金属体基板を用
いても同様な結果が得られる。 実施例3 前記実施例とは異なる酸化物薄膜を前駆体に用いた Ib
族、 IIIa族とVIa族元素からなる半導体薄膜の作製法
について述べる。図7において基体10としてアルミナ
上にPt膜を被覆した絶縁体基体を用いた。この基体上
にまずCu−Ga−O膜11を約0.05μm形成し、
その上にCu−In−O膜12を約1.0μm堆積し
た。この前駆体を形成するために実施例2と同様に図1
に示す装置を用いた。ターゲット2と3に各々Cu−G
a−OとCu−In−Oの焼結体を用い、各ターゲット
へはそれぞれ0.5KWと1KWの電力を印加し実施例
1と同様なArとO2 の混合ガス雰囲気中で、遮蔽板4
のみを約10分開き前記膜厚となるまでCu−Ga−O
膜を基板上に堆積し、次に、遮蔽板4を閉じ遮蔽板5を
約50分開いてCu−In−O膜を前記膜厚となるまで
堆積した。また、比較のため同じ基板上にCu−In−
Oのみの膜を約1.0μm堆積した前駆体を作製した。
【0044】この様にして得られたそれぞれ2層構造と
1層構造の前駆体を石英管中に入れ約500Torrの
2 SとArとH2 の混合ガス雰囲気中(体積比H
2 S:Ar:H2 =1:10:3)で550℃・1時間
の熱処理を行い2層構造のCu(In,Ga)S2 膜と
1層構造のCuInS2 膜を形成した。
【0045】得られた膜を純水中に入れ超音波洗浄を5
分間行った結果、CuInS2 膜はPt上からほとんど
剥離したが、Cu(In,Ga)S2 膜の剥離は観測さ
れなかった。約0.05μmの薄いCu−Ga−O膜を
金属電極上に堆積するだけで密着性が増すことがわか
る。
【0046】得られたCu(In,Ga)S2 膜上に前
述した様な溶液析出法によりCdS膜を堆積し、更にス
パッタ法により透明絶縁膜ZnOと透明導電膜ITO膜
を堆積して太陽電池を作製した。この太陽電池に、AM
1.5、100mW/cm2の光を照射し電流−電圧特
性を測定した結果、2層構造のCu(In,Ga)S 2
膜太陽電池では変換効率11%以上が得られた。実施例
2のCu(In,Ga)S2 膜太陽電池より若干効率が
劣る理由としては、格子定数が大きく異なるCuGaS
2 膜上にCuInS2 膜が成長するため、実施例2の膜
より結晶性が劣化し、光キャリアの捕獲中心が増加する
ためと考えられる。本発明は変換効率の点からは実施例
2に劣るが、単純な組成の酸化物ターゲットを使用して
いるためスパッタによるターゲットの組成ずれがなく、
所望の組成の酸化膜を堆積できるので、性能の再現性に
は優れている。
【0047】実施例4 光をガラス等の透光性基板側から入射するスーパストレ
イト形太陽電池へ適用した本発明の実施例について述べ
る。
【0048】図8に本実施例の酸化物薄膜からなる前駆
体の構成を示す。基体13としてはガラス上に透明導電
膜ZnO:Al(ZnO・Al23 でAl23 の含
有率が2重量%)と透明絶縁膜ZnOを順次堆積した基
体を用いた。基体13上に、まずCu−(In0.6 −G
0.4 )−O膜14を堆積し、その上に、Cu−(In
0.8 −Ga0.2 )−O膜15を堆積した。最後に、Cu
−(In0.7−Ga0.3)−O膜16を堆積した。酸化物
膜14、15、16の膜厚はそれぞれ0.1、0.6、
0.3μmである。この前駆体を作製するために図1に
示す装置にもう一つスパッタ源としてターゲットと高圧
電源と遮蔽板を追加した装置を用いた。ターゲットとし
ては、Cu−In0.6−Ga0.4−OとCu−In0.8
Ga0.2−OとCu−In0.7−Ga0.3−Oの3つを用
い、実施例1と同様な雰囲気中でそれぞれのターゲット
に0.5KW、1KW、1KWの高周波電力を印加しス
パッタリングを行った。また、各々上記した膜厚となる
ように遮蔽板の開閉を行った。作製した酸化物薄膜の前
駆体を石英管中に入れ、Ar希釈した2vol%のH 2
SeとH2 を含む500Torrの雰囲気中(体積比A
r+H2 Se:H2 =10:1)で、550℃で1時間
熱処理して、厚さ方向にInとGaの組成比が異なるC
u(In,Ga)Se2 薄膜を形成した。
【0049】前駆体とセレン化後のCu(In,Ga)
Se2 膜の膜厚方向の組成分布をオージェ電子分光法に
より分析した結果をそれぞれ図9と図10に示す。図9
と図10においてそれぞれ42と52はCuの組成比を
示す曲線であり、43と53はInのの組成比を示す曲
線であり、44と54はGaの組成比を示す曲線であ
る。酸化物前駆体中のCu、In、Gaの分布がCu
(In,Ga)Se2 膜中でも保存されていることがわ
かる。従って、酸化物前駆体の組成分布によりセレン化
あるいは硫化後に生成されたカルコパイライト構造半導
体薄膜中の組成を制御できることがわかる。このことか
ら、高い変換効率が得られる太陽電池の禁制帯幅の分布
を設計することが可能となる。例えば、Gaの含有率が
増加するとCu(In,Ga)Se2 の禁制帯幅が広が
ることから、窓層ZnOとの界面にGaの含有率が高い
層を設けることにより、pn接合の禁制帯幅に依存する
開放端電圧の増加が期待できる。得られたCu(In,
Ga)Se2 膜上に裏面電極としてAu膜を約0.15
μm蒸着して太陽電池を作製した。この太陽電池に、A
M1.5、100mW/cm2 の光を照射し電流−電圧
特性を測定した結果、変換効率11%以上の太陽電池が
得られた。これは、各成分元素をそのまま蒸着法で蒸着
して作製したスーパストレイト形Cu(In,Ga)S
2 太陽電池の変換効率約8%より高い値である。
【0050】なお、本発明の前駆体も図6で示した装置
を用いて作製することができる。この場合は、図6にス
パッタ源となるターゲットとそれに電力を印加する高圧
電源を一つ追加すれば実施例2と同様な手順で前駆体を
形成できる。
【0051】また、本発明では透明導電膜と透明絶縁体
膜として各々ZnO:AlとZnOを用いたが、透明導
電膜としてはSnO2 あるいはITOを、透明絶縁体膜
としてはAl23やTiO2 等を用いても同様な結果が
得られる。
【0052】
【発明の効果】本発明の半導体薄膜形成用前駆体の製造
方法によれば、 IIIa族元素の組成をその膜厚方向に所
望の組成でコントロールし得る少なくとも2つ以上の組
成の異なる Ib族と IIIa族元素からなる酸化物薄膜を
基体上に堆積することができる半導体薄膜形成用前駆体
の製造方法を提供し得る。この前駆体を用いて意図的に
禁制帯幅に変化を設けた Ib族、 IIIa族とVI族aから
なるカルコパイライト構造半導体薄膜を形成することが
可能となる。従って、太陽電池の変換効率を高めるのに
適した光吸収層を設計し、作製することが可能な前駆体
の製造方法を提供し得る。
【0053】また、前記半導体薄膜形成用前駆体の製造
方法に於いて、基体上に堆積する Ib族と IIIa族元素
からなる酸化物が、 Ib族と少なくとも2種類以上の I
IIa族元素を含む酸化物であって、前記酸化物中の2種
類以上の IIIa族元素の組成比をほぼ連続的に順次変化
させながら基体上に堆積し、少なくとも2種類以上のII
Ia族元素の組成比が基体上から堆積された酸化物薄膜
表面への厚さ方向で連続的に異なるように分布させる本
発明の好ましい態様によれば、酸化物を用いているので
2種類以上の IIIa族元素の組成比をほぼ連続的に順次
膜厚方向に所望の通りに変化させながら基体上に堆積で
きる。したがってカルコパイライト構造半導体薄膜とし
た場合に禁制帯幅に変化を設けた Ib族、 IIIa族とVI
族aからなるカルコパイライト構造半導体薄膜を形成す
ることが可能となる。従って、太陽電池の変換効率を高
めるのに適した光吸収層を設計し、作製することが可能
な前駆体の製造方法を提供し得る。
【0054】また、前記半導体薄膜形成用前駆体の製造
方法に於いて、基体上に堆積する Ib族と IIIa族元素
からなる酸化物が、 Ib族と少なくとも1種以上の III
a族元素を含む酸化物からなり、 IIIa族元素中に占め
る特定の IIIa族元素の組成比が異なる少なくとも2種
類以上の前記酸化物を順次堆積して特定の IIIa族元素
の組成比が異なる2層以上の酸化物薄膜を形成する本発
明の好ましい態様によっても、酸化物を用いる事によ
り、特定の IIIa族元素の組成比を膜厚方向で所望の割
合で異ならせた2層以上の酸化物薄膜を形成し得る。し
たがってカルコパイライト構造半導体薄膜とした場合に
禁制帯幅に変化を設けた Ib族、 IIIa族とVI族aから
なるカルコパイライト構造半導体薄膜を形成することが
可能となる。従って、太陽電池の変換効率を高めるのに
適した光吸収層を設計し、作製することが可能な前駆体
の製造方法を提供し得る。
【0055】また、前記半導体薄膜形成用前駆体の製造
方法に於いて、基体上に堆積する Ib族と IIIa族元素
からなる酸化物として、 IIIa族元素の種類が異なる2
種類以上の酸化物を順次堆積し、 IIIa族元素の種類が
異なる2層以上の酸化物薄膜を形成する本発明の好まし
い態様によっても、酸化物を用いる事により、所望の組
成で膜厚方向の IIIa族元素の種類が異なる Ib族と I
IIa族元素からなる酸化物薄膜を基体上に堆積すること
ができる半導体薄膜形成用前駆体の製造方法を提供し得
る。したがってカルコパイライト構造半導体薄膜とした
場合に禁制帯幅に変化を設けた Ib族、 IIIa族とVI族
aからなるカルコパイライト構造半導体薄膜を形成する
ことが可能となる。従って、太陽電池の変換効率を高め
るのに適した光吸収層を設計し、作製することが可能な
前駆体の製造方法を提供し得る。
【0056】また、本発明の半導体薄膜形成用前駆体の
製造方法に於いて、基体側に接するIb族と IIIa族元
素からなる酸化物薄膜中の IIIa族元素が、少なくとも
Gaを含む元素からなる本発明の好ましい態様とする事
により、カルコパイライト構造半導体薄膜とした場合に
基体や下地の電極との密着性の優れた半導体薄膜を得る
事ができる。
【0057】また、本発明の半導体薄膜形成用前駆体の
製造方法において、基体が、金属体基板あるいは金属薄
膜で被覆された絶縁体基板である好ましい態様とするこ
とにより、金属体基板あるいは金属薄膜は、太陽電池に
加工した場合に電極として用いることができるので、こ
の態様は半導体薄膜の上から光を照射して用いるいわゆ
るサブストレート型の太陽電池用として用い得る。
【0058】また、本発明の半導体薄膜形成用前駆体の
製造方法において、基体が、透明導電膜で、または、透
明絶縁体膜と透明導電膜で被覆された透明絶縁体基板で
ある好ましい態様とすることにより、太陽電池に加工し
た場合にガラス等の透明絶縁体面から太陽光を入射して
起電力を生じるスーパストレート型太陽電池にとして用
い得る。
【0059】また、前述した本発明の半導体薄膜形成用
前駆体の製造方法のいずれかに記載の製造方法により半
導体薄膜形成用前駆体を製造し、次いで前記前駆体をVI
a族元素を含む雰囲気中で熱処理することにより、 Ib
族、 IIIa族及びVIa族元素からなるカルコパイライト
構造半導体薄膜を形成する本発明の半導体薄膜の製造方
法においては、前述した様に、前駆体の酸化物薄膜の状
態で IIIa族元素の厚み方向の組成比を所望の組成比に
コントロールしておくと、 IIIa族元素の分布がカルコ
パイライト構造半導体薄膜でもほぼ保存されることにな
り、カルコパイライト構造半導体の組成比の分布も所望
の分布に制御でき、厚み方向に禁制帯幅の変化した半導
体薄膜の製造方法を提供し得る。従って、太陽電池の変
換効率を高めるのに適した光吸収層として有用な半導体
薄膜の製造方法を提供し得る。
【0060】また、本発明の半導体薄膜の製造方法にお
いて、熱処理が、更に水素あるいは一酸化炭素のうち少
なくとも一つの存在下での熱処理である好ましい態様と
することにより、前記酸化物薄膜からカルコパイライト
構造半導体薄膜への変換の反応が促進され、好ましい。
【0061】また、本発明の半導体薄膜の製造方法にお
いて、熱処理が、熱処理温度200℃〜1000℃の範
囲の熱処理である好ましい態様とすることにより、この
範囲の温度では前記還元反応が良好に進み、また、生成
物の分解も少ない半導体薄膜の製造方法を提供し得る。
【0062】また、前記発明により製造された半導体薄
膜を太陽電池の光吸収層に用いることより高い変換効率
と大面積にしても一様なほぼ均一な変換効率を示す太陽
電池を得ることができる。
【0063】以上により、高いエネルギー変換効率が得
られる生産性に優れた太陽電池用に好適な半導体薄膜形
成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の酸化物膜前駆体の製造する
際に用いられるスパッタリング装置の断面模式図。
【図2】本発明の一実施例で得られた酸化物前駆体のX
線回折パターンを示す図。
【図3】本発明の一実施例で得られたCu(In,G
a)Se2 膜のX線回折パターンを示す図。
【図4】本発明の一実施例で得られた酸化物前駆体膜の
厚み方向の組成分布を示す図。
【図5】本発明の一実施例で得られたCu(In,G
a)Se2 膜の厚み方向の組成分布を示す図。
【図6】本発明の一実施例の酸化物膜前駆体の製造する
際に用いられる別のスパッタリング装置の断面模式図。
【図7】本発明の一実施例で得られた酸化物前駆体膜の
構成断面図。
【図8】本発明の別の一実施例で得られた酸化物前駆体
膜の構成断面図。
【図9】本発明の別の一実施例で得られた酸化物前駆体
膜の厚み方向の組成分布を示す図。
【図10】本発明の一実施例で得られたCu(In,G
a)Se2 膜の厚み方向の組成分布を示す図。
【符号の説明】
1 真空容器 2 酸化物ターゲット 3 酸化物ターゲット 4 遮蔽板 5 遮蔽板 6、6´ 基板保持板 7 基体 8 高圧電源 9 高圧電源 10 基体 11 酸化物薄膜(Cu−In0.8−Ga0.2−O) 12 酸化物薄膜(Cu−In−O) 13 基体 14 酸化物薄膜(Cu−In0.6−Ga0.4−O) 15 酸化物薄膜(Cu−In0.8−Ga0.2−O) 16 酸化物薄膜(Cu−In0.7−Ga0.3−O) 22 Cu元素分布曲線 23 Ga元素分布曲線 24 In元素分布曲線 32 Cu元素分布曲線 33 Ga元素分布曲線 34 In元素分布曲線 42 Cu元素分布曲線 43 In元素分布曲線 44 Ga元素分布曲線 52 Cu元素分布曲線 53 In元素分布曲線 54 Ga元素分布曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 隆博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−37342(JP,A) 特開 平4−348571(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04,21/363 C23C 14/00 - 14/58

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に少なくとも2つ以上の組成の異
    なるIb族とIIIa族元素からなる酸化物薄膜を堆積する
    ことを特徴とするVI a族元素を含む雰囲気中で熱処理し
    てカルコパイライト構造半導体薄膜を形成するための
    導体薄膜形成用前駆体の製造方法。
  2. 【請求項2】 基体上に堆積するIb族とIIIa族元素か
    らなる酸化物が、Ib族と少なくとも2種類以上のIIIa
    族元素を含む酸化物であって、前記酸化物中の2種類以
    上のIIIa族元素の組成比をほぼ連続的に順次変化させ
    ながら基体上に堆積し、少なくとも2種類以上のIIIa
    族元素の組成比が基体上から堆積された酸化物薄膜表面
    への厚さ方向で連続的に異なるように分布させてなる請
    求項1に記載のVI a族元素を含む雰囲気中で熱処理して
    カルコパイライト構造半導体薄膜を形成するための半導
    体薄膜形成用前駆体の製造方法。
  3. 【請求項3】 基体上に堆積するIb族とIIIa族元素か
    らなる酸化物が、Ib族と少なくとも1種以上のIIIa族
    元素を含む酸化物からなり、IIIa族元素中に占める特
    定のIIIa族元素の組成比が異なる少なくとも2種類以
    上の前記酸化物を順次堆積して特定のIIIa族元素の組
    成比が異なる2層以上の酸化物薄膜を形成する請求項1
    に記載のVI a族元素を含む雰囲気中で熱処理してカルコ
    パイライト構造半導体薄膜を形成するための半導体薄膜
    形成用前駆体の製造方法。
  4. 【請求項4】 基体上に堆積するIb族とIIIa族元素か
    らなる酸化物として、IIIa族元素の種類が異なる2種
    類以上の酸化物を順次堆積し、IIIa族元素の種類が異
    なる2層以上の酸化物薄膜を形成する請求項1に記載の
    VI a族元素を含む雰囲気中で熱処理してカルコパイライ
    ト構造半導体薄膜を形成するための半導体薄膜形成用前
    駆体の製造方法。
  5. 【請求項5】 基体側に接するIb族とIIIa族元素から
    なる酸化物薄膜中のIIIa族元素が、少なくともGaを
    含む元素からなる請求項1〜4のいずれかに記載のVI
    族元素を含む雰囲気中で熱処理してカルコパイライト構
    造半導体薄膜を形成するための半導体薄膜形成用前駆体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 基体が、金属体基板あるいは金属薄膜で
    被覆された絶縁体基板である請求項1〜5のいずれかに
    記載のVI a族元素を含む雰囲気中で熱処理してカルコパ
    イライト構造半導体薄膜を形成するための半導体薄膜形
    成用前駆体の製造方法。
  7. 【請求項7】 基体が、透明導電膜で、または、透明絶
    縁体膜と透明導電膜で被覆された透明絶縁体基板である
    請求項1〜5のいずれかに記載のVI a族元素を含む雰囲
    気中で熱処理してカルコパイライト構造半導体薄膜を形
    成するための半導体薄膜形成用前駆体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方
    法により半導体薄膜形成用前駆体を製造し、次いで前記
    前駆体をVIa族元素を含む雰囲気中で熱処理することに
    より、Ib族、IIIa族及びVIa族元素からなるカルコパ
    イライト構造半導体薄膜を形成することを特徴とする半
    導体薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱処理が、更に水素あるいは一酸化炭素
    のうち少なくとも一つの存在下での熱処理である請求項
    8に記載の半導体薄膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 熱処理が、熱処理温度200℃〜10
    00℃の範囲の熱処理である請求項8または9のいずれ
    かに記載の半導体薄膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 半導体薄膜が太陽電池の光吸収層用の
    半導体薄膜である請求項8〜10のいずれかに記載の半
    導体薄膜の製造方法。
JP11616495A 1995-05-15 1995-05-15 半導体薄膜形成用前駆体及び半導体薄膜の製造方法 Expired - Lifetime JP3484259B2 (ja)

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