JP3483881B2 - 経皮投与用メデトミジン製剤 - Google Patents

経皮投与用メデトミジン製剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は薬物の経皮投与速度を調節するための、メデ
トミジン(medetomidine)およびその光学活性なエナン
チオマー、とくにそのd−エナンチオマーの塩の用途に
関する。
【0002】 式:
【0003】
【化1】
【0004】 を有するメデトミジンまたは4−[α−メチル−2、3
−ジメチルベンジル]−1H−イミダゾールはよく知られ
た、α−アドレナリン受容体作動物質である。この化
合物は、EP72615では抗高血圧症薬として、およびUS478
3477では小動物のための獣医用鎮静−鎮痛薬として記載
されている。EP270267には不安症(anxiety disorder
s)の治療にメデトミジンの使用が記載されている。EP3
00652にはメデトミジンの光学活性なエナンチオマーが
記載されている。とくに、そのd−エナンチオマー(一
般名:デクスメデトミジン(dexmedetomidine))はき
わめて選択的かつ強力なα−アドレナリン受容体作動
物質である。EP331374には麻酔剤アジュバントとしての
メデトミジンおよびデクスメデトミジンの手術での使用
が記載されている。
【0005】 いろいろな治療に用いる際、活性物質(active agen
t)を着実かつ一様に投与することが望ましい。多くの
化合物は、大量の薬物初期代謝によって、バイオアベイ
ラビリティがかなり低くなるということが知られてい
る。したがって、これらの化合物は経口投与には適さな
い。しかし多くの治療分野において、注射剤は便利では
ない。経皮投与は、経口投与の便利さと注射剤の高いバ
イオアベイラビリティとを合わせ持つようなばあいの1
つの選択肢である。
【0006】 多くのさまざまな薬物動力学的および薬理学的な理由
により、市販の治療活性物質はごく一部しか、多くのさ
まざまな薬物動力学的および薬理学的な理由によって経
皮投与に適さない。しかし、最大の制限要因の1つは、
治療活性物質自身の物理化学的性質である。皮膚を透過
できる化合物は、疎水性(脂溶性)および親水性(水溶
性)の両方の性質を適当な割合でもっていなければなら
ない。そのような疎水性および親水性間の適当な比は、
医薬物質にはあまり一般的ではない。薬物の皮膚透過能
力は見かけのオクタノール−水分配係数P′によって推
測できる。最適な分配係数を有する化合物は、より高
い、またはより低い分配係数を有する化合物よりもよく
皮膚を透過するということが知られている。この最適な
分配係数の値は種々の化合物で異なる。
【0007】 メデトミジンおよびその光学活性なエナンチオマー
は、経皮投与に適した最適な分配係数を有しているとい
うことがわかった。
【0008】 図1は3つのタイプの経皮デリバリーシステムの構造
を示している。
【0009】 図2は分配係数と皮膚透過量との関係を示している。
【0010】 化合物メデトミジンおよびその光学活性なエナンチオ
マーの経皮投与は、異なる2つの方法、 (i)治療活性化合物を適当な薬物担体および任意の透
過促進剤と混合して、軟膏、乳剤、ローション、溶液、
クリーム、ゲルまたはパッチ剤などを形成する方法であ
って、好ましくは一定量のかかる製剤を一定面積の皮膚
に適用する方法、または (ii)治療活性物質を、図1に記載の選択肢のうちの1
つによって経皮デリバリーシステムに組み込む方法によ
って行なうことができる。
【0011】 経皮薬物デリバリーデバイスは一般的な3つのタイプ
(図1A〜C)に分類できる。図1Aには薬物不浸透性支持
層(drug impermeable backing layer)(a)および包
帯(bandage)を皮膚に固定する接着剤層(adhesive la
yer)(b)からなる経皮デバイスが記載されている。
この製剤において、薬物は接着剤層に混合されている。
図1Bは支持層(a)、接着剤層(b)および薬物を分解
させた、好ましくは高分子物質でできているマトリック
ス層(c)からなるデバイスを表わしている。薬物がデ
バイスから放出される速度はここでは、高分子マトリッ
クスによって制御される。3種類目のデバイスは、薬物
不浸透性支持層(a)、接着剤層(b)、少なくとも1
つの薬物貯蔵部(reservoir compartment)を薬物浸透
性膜とかかる支持層とのあいだに限定するようにかかる
支持層に対して配された薬物浸透性膜(d)、およびか
かる薬物貯蔵部内の薬物またはその組成物(e)からな
る、図1Cに記載の貯蔵システム(reservoir system)で
ある。このばあい、貯蔵部内の薬物は通常液状またはゲ
ル状である。薬物浸透性膜は薬物の皮膚送達速度を制御
するものである。
【0012】 「適当な薬物担体」という語は、たとえばポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、イソプロパノー
ル、エタノール、オレイン酸、N−メチルピロリドン、
ゴム油、オリーブ油、木精アルコール(wood alcohol)
軟膏、ワセリンおよびパラフィンまたはそれらの混合物
などを含む、非毒性の薬学的に許容しうる賦形剤を意味
している。
【0013】 適当な透過促進剤には、たとえば、リノール酸、リノ
レニルアルコール、オレイン酸、オレイルアルコール、
ステアリン酸、ステアリルアルコール、パルミチン酸、
パルミチルアルコール、ミリスチン酸、ミリスチルアル
コール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、ラウリ
ン酸、デカノール、カプリン酸、オクタノール、カプリ
ル酸、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン(商
標エイゾン(AZONE)で市販されている)、カプリル酸
エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ヘキサメチレンラ
ウラミド、ヘキサメチレンパルミテート、カプリルアル
コール、デシルメチルスルホキシド、ジメチルスルホキ
シド、サリチル酸およびその誘導体、N,N−ジエチル−
m−トルアミド、クロタミトン、1−置換アザシクロア
ルカン−2−オン類、ポリエチレングリコールモノラウ
レートなどの飽和および不飽和脂肪酸およびそのエステ
ル、アルコール、モノグリセリド、ジエタノールアミ
ン、N,N−ジメチルアミンなどおよびメデトミジンおよ
びその光学活性なエナンチオマーならびにそのパッケー
ジ(package)に適合し、かつ経皮透過促進活性を有す
るほかの化合物などが含まれる。
【0014】 好ましい薬物投与速度は、皮膚面積約2〜90cm2、好
ましくは10〜30cm2に対して0.1〜1000μg/hである。薬
物の皮膚送達量は、皮膚のパッチ剤の大きさ、薬物充填
の程度、速度制御膜の使用、透過促進剤などを含めた、
多くの要因によって制御することができる。
【0015】 支持層は曲げやすい、または曲げにくいものであり、
適当な物質としてたとえば、セロハン、酢酸セルロー
ス、エチルセルロース、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステルフィルム、ポリ塩
化ビニリデン、ならびに、紙および布およびアルミホイ
ルなどの被覆された柔軟な繊維状の支持物(backing)
が含まれる。
【0016】 接着剤層は、たとえばポリシロキサン、ポリイソブチ
レン、ポリアクリレート、ポリウレタン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリエーテルアミドブロック共重合
体、ポリイソブテン、ポリスチレン−イソプレン共重合
体、ポリスチレン−ブタジエン共重合体などで構成され
る。好ましい接着剤はアクリル酸エステル、シリコーン
およびポリウレタンである。
【0017】 薬物浸透性膜は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレートポリマー、ポ
リスルホンポリマー、ポリビニリジエン、ポリビニリデ
ン、ポリエステルおよびポリイソブチレンなどを含む物
質でできている。
【0018】 マトリックスは、たとえば、天然ゴム、合成ゴム、ほ
かの高分子物質、濃厚鉱油(thickened mineral oil)
または鉱油ゼリー(petroleum jelly)などの無水マト
リックスが好ましい。好ましい具体例はエチレン−酢酸
ビニル共重合体、シリコーンまたはポリウレタンであ
る。
【0019】 EP413487にはデクスメデトミジンの経皮デバイスが記
載されている。この明細書には、塩基の形態の方が酸付
加塩よりも好ましいということが記載されている。様々
な有機塩および無機塩が例示されていた。しかしなが
ら、記載されている塩はすべて親水性の塩、すなわち、
短アルキル鎖を有する無機酸および有機酸の塩であっ
た。炭素数5以上の脂肪族鎖を有する、デカン酸塩など
の長アルキル鎖を有するカルボン酸の塩、すなわち、炭
素数5〜16のカルボン酸の塩では状況が異なる。かかる
塩はEP413487中の塩の例示には記載されていなかった。
我々の実験では、エタノール:水などの親水性溶剤(ve
hicle)からデカン酸メデトミジンの透過性が、親水性
の無機酸の塩、および酢酸塩、プロピオン酸塩などの親
水性の短鎖有機酸塩ならびに塩基についての透過性より
も本質的に大きいということを示している。
【0020】 他方では、我々は驚くべきことに、短鎖カルボン酸な
どの、メデトミジンの親水性の塩、とくに酢酸塩および
プロピオン酸塩は、ミリスチン酸イソプロピルなどの疎
水性溶剤からのすぐれた透過性を発揮することを見出し
た。これら両方の塩の透過量(flux)は塩基またはデカ
ン酸塩よりもきわめて大きい。
【0021】 実験例 メデトミジン塩の製造 エタノール溶液中で等量のメデトミジンの塩基および
メデトミジンの酸を40℃にて2時間撹拌した。エタノー
ルを蒸発させ、トルエンとアセトンの混合物またはジク
ロルメタンとヘキサンの混合物から塩を結晶化させた。
【0022】
【表1】
【0023】 分析HPLC法 完全自動化(ヒューレット−パッカード(Hewlett−P
ackard)、米国)液体クロマトグラフは、ポンプ1090、
オートサンプラーおよびオートインジェクター(79847
A)および固定波長UV検出器(210nm)(79881A)で構成
されたいた。クロマトグラム、リテンションタイムおよ
びピーク面積はインテグレータ3393で記録した。分離は
35×4.6mmのステンレス鋼製のカラム(3μmの球状
の、オクタデシルシランが結合したシリカ粒子が充填さ
れているHS−3 C−18(パーキン−エルマー(Perkin
−Elmer)、米国)を用いて、カラム温度37℃で行なっ
た。移動相は0.004Mジメチルオクチルアミンを含む0.05
Mの水性リン酸バッファー(pH 7.4):アセトニトリル
の種々の混合物であった。流出速度は0.8ml/分であっ
た。
【0024】 振とうフラスコ(shake−flask)の見かけの分配係数法 種々のメデトミジン塩の見かけの分配係数を、クロニ
ジンおよび構造的に関連するイミダゾールについて記載
された方法(チメルマンズ(Timmermans)ら、ナウニン
−シュミーデベルクス アルシーフ フェア ファルマ
コロギー(Naunyn−Schmid.Arch.Pharmacol.)300巻、2
17頁、1977年)を変形した方法として用い、オクタノー
ル飽和水に塩を溶解させることによって測定した。水相
の最初の濃度は200μMであった。水相は、水飽和n−
オクタノール(オクタノールに対する水相の体積は、1
0:1または20:1)を用いて室温(20〜22℃)で1時間振
とうし、20時間放置して平衡状態にした。
【0025】 それぞれのばあいにおいて3つ以上の試験を並行して
行なった。サンプルを水相から採取し、化合物の濃度を
前記のHPLC法で分析した。見かけの分配係数(P′)は
式: P′=(C0−C1)VAq/C1V0ct (C0は水相中の試験化合物の最初の濃度であり、C1
(分配後の)最終濃度であり、VAqおよびV0ctはそれぞ
れ、水相およびオクタノール相の体積である)から計算
できる。
【0026】 イン ビトロでの皮膚透過性の測定 皮膚サンプルの処理 ここで報告する透過性実験および皮膚/溶媒分配実験
のすべてにおいて、検死がえられたヒトの大腿部の皮膚
を用いた。表皮、および真皮の一部を含む厚さが約1mm
の皮膚サンプルを、皮膚採取器(エレモ(Elemo)HM9
4、スイス)を用いて採取した。表皮は、チャンドラセ
カラン(Chandrasekaran)らの方法(アメリカン イン
スイチチュート オブ ケミカル エンジニアズ ジャ
ーナル(Am.I.Chem.Eng.J.)22巻、828頁、1976年)に
もとづき、温水(60℃)中に皮膚を60秒間保持すること
によって真皮から分離した。分離後、表皮を2枚の紙の
あいだで乾燥させ、小片に切断し、ポリエチレンバッグ
内のアルミホイル中で4℃にて、4週間を越えないで保
存した。
【0027】 透過性実験 垂直の(vertical)フランツ型(Franz type)の拡散
セル(フランツ、カレント プロブレムズ イン ダー
マトロジー(Curr.Probl.Dermatol.)7巻、58頁、1978
年)、(FDC−400、拡散面積1.77cm2、レシーバー部容
量11.5〜12.0ml、クラウン グラス カンパニー イン
コーポレーテッド(Crown Glass Company,InNc.)、米
国)を実験に用いた。ドライブ コンソール(drive co
nsole)をそなえたセル(VSC−1、クラウン グラス
カンパニー イン コーポレーテッド、米国)に対し
て、マグネットバーを用いて500rpmで撹拌を行なった。
セルはガラス製で、37℃に温度コントロールするためジ
ャケットでおおわれている(jacketed)(MGW ラウダ
(Lauda)、タイプMS、ドイツ)。
【0028】 保存した皮膚(表皮)のサンプルは、用いる前に欠陥
を視覚的および微視的に調べた。透過性実験では、表皮
サンプルをセルの系の2つの部分間に固定した。いかな
る漏出をも防止できるように、表皮サンプルの四すみを
系の接触面積以上にのばした。表皮サンプルを、レシー
バー側(生存可能な(viable)表皮側)はpH7.4の水性
リン酸バッファー0.05M(NaH2PO4* H2O 6.9g/水1l、
10MNaOHで7.4にpHを調整した)を用いて、およびドナー
側(角質層側)は、実際の皮膚透過性実験で浸透剤(pe
netrant)のドナー製剤(formulation)として用いられ
る軟膏またはパッチ剤(浸透剤は含まない)、同じ溶媒
を用いて、両側から一晩、水和させた。
【0029】 一晩皮膚を水和させた翌朝、まず拡散セルからドナー
製剤およびレシーバー溶液を取り除くことによって透過
性実験を開始した。新鮮な水性リン酸バッファー(pH7.
4)をレシーバー側(11.5ml)に加え、既知量の浸透剤
分子を含有する製剤の量(volume)をドナー側に加え
た。とくに、皮膚表面に気泡ができないように注意し
た。サンプル0.4mlを経時的にレシーバーチャンバー(c
hamber)から採取し、同量の新鮮なレシーバー溶液をか
わりに注入した。
【0030】 つぎに、サンプルを前記のHPLC法によって分析した。
皮膚を透過した薬物の累積量を計算して(初期のサンプ
リングからの損失のため)補正した。
【0031】 表皮を通過した浸透剤の透過性は、時間(時間)に対
する浸透剤の累積量Q(μg)のプロットで表した。曲
線の傾き、およびX軸上の切片(ラグタイム)を直線回
帰によって求めた。浸透剤透過量J(μg/cm2h)は傾き
μg浸透剤/h、および拡散がおこった皮膚表面の面積
(cm2)を求めたものから計算した(フリン(Flynn)
ら、シーアールシー プレス(CRC Press)、ボーカ
レイトン(Boca Raton)、フロリダ、45頁、1987年)。
透過定数kpは、式kp=J/C(式中、Jは一定状態の透過
量を表わし、Cはドナー濃度を表わす)から計算した。
結果を表2〜表5に示す。
【0032】
【表2】
【0033】 6つの種々の塩の形態について、透過量と分配係数と
の放物線状の関係は図2および式: log(J)+1=−0.164*(logP′) +0.757*(logP′)+0.589 (n=6、r=0.961、P<0.021) で表わされる。
【0034】 皮膚を通過した透過量は分配係数に影響されるようで
あった。最大値は、皮膚透過の最適範囲としてさきに報
告されているlogP′=2.2付近であるということがわか
る(ガイ(Guy)ら、ファーマシューティカル リサー
チ(Pharm.Res.)、5巻、753頁、1988年)。浸透剤の
分配係数と皮膚透過性との放物線状の関係は、ライアン
(Lien)ら(ジャーナル オブ ザ ソサイエティ オ
ブ コスメチック ケミスツ(J.Soc.Cosmet.Chem.)、
24巻、3712頁、1973年);マイケルズ(Michaels)ら
(アメリカン インスチチュート オブ ケミカル エ
ンジニアズ ジャーナル(AIChE J.)、21巻、985頁、1
975年)およびホエルガールト(Hoelgaard)ら(ジャー
ナル オブ コントロールド リリース(J.Contr.Re
l.)、2巻、111頁、1985年)によって、薬物およびほ
かの化合物について以前に報告されている。
【0035】 図2から、遊離塩基と同じ、またはより大きい透過量
となったメデトミジン塩は、logP′の範囲が1.2〜3.4
(オクタノール/水中)であるということがわかる。こ
の範囲は最適な疎水性を有する塩を示しており、これら
は炭素数4〜16の疎水性のカルボン酸の塩である。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】 [図面の簡単な説明]
【図1】 3つのタイプの経皮デリバリーシステムの構造を示し
ている。
【図2】 分配係数と皮膚透過量との関係を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07D 233/58 C07D 233/58 (56)参考文献 特表 平5−503916(JP,A) 日本薬学会、医薬品添加物ハンドブッ ク、丸善株式会社、1989年、第374〜375 頁。 瀬崎仁編、ドラッグデリバリーシステ ム、株式会社南江堂、1986年、第120〜 126頁。 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/00 A61K 31/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性成分として、メデトミジンまたはその
    光学活性なエナンチオマーと炭素数5以上の脂肪族鎖を
    有する炭素数5〜16のカルボン酸との疎水性の塩、およ
    び親水性水溶性溶剤からなる経皮製剤。
  2. 【請求項2】該塩がデカン酸塩である請求項1記載の製
    剤。
  3. 【請求項3】親水性溶剤がエタノールと水との混合物で
    ある請求項1〜2のいずれかに記載の製剤。
  4. 【請求項4】軟膏、乳剤、ローション、溶液、ゲルまた
    はクリームの形態の請求項1〜3のいずれかに記載の製
    剤。
  5. 【請求項5】製剤が薬物不浸透性支持層および活性成分
    を分散させた接着剤層からなる経皮デリバリーシステム
    である請求項1〜3のいずれかに記載の製剤。
  6. 【請求項6】製剤が薬物不浸透性支持層、接着剤層およ
    び活性成分を分散させたマトリックス層からなる経皮デ
    リバリーシステムである請求項1〜3のいずれかに記載
    の製剤。
  7. 【請求項7】マトリックス層が高分子物質でできている
    請求項6記載の製剤。
  8. 【請求項8】製剤が、薬物不浸透性支持層、接着剤層、
    少なくとも1つの薬物貯蔵部を薬物浸透性膜と該支持層
    のあいだに限定するように該支持層に対して配された薬
    物浸透性膜、および該薬物貯蔵部内の薬物またはその組
    成物からなる経皮デリバリーシステムである請求項1〜
    3のいずれかに記載の製剤。
  9. 【請求項9】メデトミジンまたはその光学活性なエナン
    チオマーと、炭素数5以上の脂肪族鎖を有するC5〜C16
    のカルボン酸化合物との塩。
  10. 【請求項10】メデトミジンまたはその光学活性なエナ
    ンチオマーのデカン酸塩。
  11. 【請求項11】手術、治療または診断によるヒトまたは
    動物の身体の処置方法に用いるための、メデトミジンま
    たはその光学活性なエナンチオマーと、炭素数5以上の
    脂肪族鎖を有するC5〜C16のカルボン酸化合物との塩。
  12. 【請求項12】手術、治療または診断によるヒトまたは
    動物の身体の処置方法に用いるための、メデトミジンま
    たはその光学活性なエナンチオマーのデカン酸塩。
JP51014392A 1991-05-31 1992-05-27 経皮投与用メデトミジン製剤 Expired - Fee Related JP3483881B2 (ja)

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