JP3483744B2 - 吸液制御した化粧用あぶら取り紙及びその製造方法 - Google Patents

吸液制御した化粧用あぶら取り紙及びその製造方法

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康彦 荻
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吸液制御した化
粧用あぶら取り紙及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】人間の顔面、特に鼻、頬、額、眉毛間等
は皮脂の分泌が盛んであぶらっぽくなり易く、従って、
その部分では化粧崩れを起こし易い。一般に皮脂が浮い
たまま化粧をすると、皮膚に化粧料が馴染まないため、
顔面の脂分を化粧用あぶら取り紙にて取り除いてから化
粧し、効果を上げている。これは化粧直しの場合も同様
である。従来の化粧用あぶら取り紙は古くから箔打紙が
使われており、名塩紙が有名である。この紙は、西宮市
名塩産で、三椏、楮、雁皮に特殊な泥、例えば、金箔打
ちには東久保土と呼ぶ白色のもの、銀箔打ちには蛇豆土
という茶褐色のものを混入して漉いた紙である。
【0003】又、箔打紙は箔打ちを15回ほど使用する
と、箔を打ち延ばす働きがなくなり、これを女性のあぶ
ら取り化粧紙として用いられている。名塩紙は箔打ち
後、密度が0.94g/cm3 と非常に高くなり、これ
をあぶら取り化粧紙として用いると、顔面の皮脂分が除
かれ、風呂に浴したようになるので、またの名を風呂屋
紙として早くから用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で使用され
ている、化粧用あぶら取り紙は手漉きのため量産するに
は限界があり、最近では靭皮繊維に特殊な無機填料、例
えば、クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸
化チタン等を混合させた後、特殊な定着剤を投入した
後、抄紙し更に化粧紙として使用後の透明性を上げるた
め、名塩紙のような高密度になるようにキャレンダー等
により処理を行い、量産使用されている。
【0005】ところが、現行の化粧用あぶら取り紙で
は、1枚当たりの面積にもよるが、例えば、10cm程
度四方のあぶら取り紙の場合、1度肌に当てて顔面の皮
脂分を吸い取る(浸透させる)と、その吸い取った皮脂
分が化粧用あぶら取り紙内に拡散する。そして、次に、
皮脂分が拡散していない部分にて顔面の皮脂分を吸い取
ることになるため、トータル回数としては、1枚の化粧
用あぶら取り紙ではせいぜい2〜3回程度で使用を終わ
ってしまう問題があった。
【0006】この発明は、使用時において、皮脂成分の
1回当たりの紙層内への拡散を抑制して浸透面積を小さ
くできる化粧用あぶら取り紙及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この請求項1の発明においては、植物繊維を主成
分とする原料からなるあぶら取り紙の紙層を構成する表
面層及び裏面層の両面に、液体の吸い取り作用を有する
吸い取り領域を区分するとともに、隣接する吸い取り領
域への液体の拡散を抑制する拡散抑制剤が配置され
り、前記表面層に配置された拡散抑制剤と裏面層に配置
された拡散抑制剤とは連結されずに互いに独立して配置
されている吸液制御した化粧用あぶら取り紙をその要旨
としている。
【0008】この発明での植物繊維は、マニラ麻(アバ
カ)、亜麻、黄麻、サイザル麻、ケナフ、雁皮、楮、バ
ナナ繊維、或は三椏からなる靱皮繊維又は木材パルプか
ら選ばれた少なくとも一種をいい、主成分とは、前記植
物繊維を50重量部%以上を含むことをいう。
【0009】なお、紙層には、表面に凹凸層がなくても
よい。ただし、凹凸層がないあぶら取り紙の場合、紙の
厚さ方向のみで吸液するため、紙の厚さにより吸液量が
制限される。なお、吸液とは、あぶら、汗、水等の液体
を吸う意味である。
【0010】又、使用時の肌触り・強度(使用時破けに
くい)・使い易さより、紙の坪量は15〜25g/m2
の範囲であり、使用時の吸液量には制限があり、特に顔
面等の皮脂の多い場合一枚のみの使用では十分に取れな
いため、2〜3枚使用する場合も生ずる。
【0011】紙の片面又は両面に凹凸層がある場合に
は、その凹部に皮脂が吸収され、凹凸層面の表層部並び
に紙の厚さ方向にて吸液され高い吸液量が得られるた
め、特に顔面等の皮脂の多い場合一枚のみの使用でも十
分な効果が得られる。
【0012】又、表面に凹凸層を形成する場合、凹凸層
は一層又は二層抄き合わせ抄紙からなることが好まし
い。この場合、凹凸層は、抄紙の段階で抄紙機のシリン
ダーワイヤー上に金網又はプラスチックワイヤー又はシ
リンダーワイヤー上に部分的に目止めを行うことによ
り、一層又は二層から形成される。
【0013】又、上記において、二層抄き合わせで、一
層はフラットで他の層に凹凸層があってもよい。又、紙
層内や或いは凹凸層に填料が混在することが好ましい。
【0014】填料とは、クレー、タルク、カオリン、炭
酸カルシウム、酸化チタン、あるいはホワイトカーボン
等の填料をいい、この填料が混在することにより、高吸
液し、更に使用後透明性が上がるものをいう。
【0015】又、上記において、紙密度が0.7〜1.
2g/cm3 であることが好ましい。0.7〜1.2g
/cm3 の範囲であると、高吸液し、更に使用後非常に
透明性が上がる。紙密度が0.7g/cm3 未満の場合
は、使用後の透明性が悪くなり、1.2g/cm3 を越
えると、生産が困難となるため好ましくない。
【0016】又、上記において、抄紙時の抄網で線径
0.1〜1 .0mmで5〜40メッシュを使用して凹凸
層を形成してもよい。線径0.1mmから1 .0mmの
範囲で、かつ5メッシュ〜40メッシュの範囲の抄網を
使用すると、凹凸層による吸液量及び紙層形成の点で好
ましい。
【0017】0.1mm未満の線径では、吸液量が増加
しないため好ましくなく、1.0mmを越すと、紙層形
成及び強度の点でよくない。又、5メッシュ未満では、
吸液量の点で好ましくなく、40メッシュを越えると、
凹凸層が形成できず好ましくない。
【0018】この発明で採用される拡散抑制剤は、特に
皮脂成分(脂成分、及び汗等の水分成分を含む)の紙層
内での拡散を抑制するものであればよい。なお、拡散抑
制とは、完全に他の吸い取り領域への皮脂の拡散を防止
する場合と、一部の皮脂の拡散は許容するが、大部分の
皮脂の他の吸い取り領域への拡散を抑制できる意味を含
む。
【0019】この場合、拡散抑制剤としては、例えば、
油性インキ、又はEVA、ポリオレフィン系の熱可塑性
樹脂、或いはアクリル、ウレタン、SBR、NBR等に
よるエマルジョン系樹脂等を挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。なお、拡散抑制剤は皮膚
に対して刺激性のないものが好ましい。
【0020】本発明における拡散抑制剤の一つの機能
は、吸い取り領域を複数に区分するためのものであり、
他の機能は、吸い取り領域に吸い取られた皮脂成分が隣
接する他の吸い取り領域に拡散するのを抑制するためで
ある。従って、ある吸い取り領域で皮脂が吸液された場
合、その吸液された皮脂は、隣接する他の吸い取り領域
を区画している拡散抑制剤にて、他の隣接する吸い取り
領域への皮脂成分の拡散が抑制される。
【0021】請求項2の発明は、前記表面層と裏面層に
それぞれ配置された拡散抑制剤は、印刷又はコーティン
グによって塗布含浸されていることを要旨としている。
拡散抑制剤を紙層内に配置する方法として、含浸等によ
り行なうことができる。含浸させる方法としては印刷、
又はコーティングによる塗布の手段にて行なうことがで
きる。
【0022】
【0023】また、表面層及び裏面層とは、紙層の厚み
方向に位置する層の一面側に位置する層を表面層とい
い、反対側の層を裏面層という。参考例を挙げて説明す
ると、図4(a)は化粧用あぶら取り紙の断面を示して
いる。
【0024】同図において、化粧用あぶら取り紙1は、
その紙層が表面層1aと裏面層1bとにより構成されて
いる。そして、表面層1aのみに拡散抑制剤2が配置さ
れ、同拡散抑制剤2によって、化粧用あぶら取り紙1に
は、吸い取り領域3が区分されている。そして、表面層
1aにおいて吸液された皮脂5は、表面層1aに配置さ
れた拡散抑制剤2により、他の吸い取り領域3への拡散
が抑制される。
【0025】なお、図示はしないが、裏面層1bのみに
拡散抑制剤2を配置して、吸い取り領域3を区分しても
よい。図6は、拡散抑制剤2を配置していない、従来の
化粧用あぶら取り紙の断面図を示している。同図に示す
ように、拡散抑制剤がない場合には、吸液された皮脂
は、その拡散を抑制するものがないため、図4(a)に
比較して、広い面積に亘って皮脂が吸液される。
【0026】
【0027】この場合、表面層及び裏面層ともに拡散抑
制剤が配置されているとは、表面層及び裏面層のいずれ
にも拡散抑制剤を配置している趣旨である。従って、表
面層と裏面層の間に、中間層がある場合、この中間層に
拡散抑制剤が配置された場合も中間層に拡散抑制剤が配
置されていない場合も含む。
【0028】参考例を挙げて説明すると、図4(b)は
化粧用あぶら取り紙の断面を示している。同図におい
て、化粧用あぶら取り紙1は、その紙層が表面層1aと
裏面層1bとにより構成されている。そして、表面層1
a及び裏面層1bに拡散抑制剤2が配置され、同拡散抑
制剤2によって、化粧用あぶら取り紙1には、吸い取り
領域3が区分されている。そして、表面層1aにおいて
吸液された皮脂5は、表面層1a及び裏面層1bに配置
された拡散抑制剤2により、他の吸い取り領域3への拡
散が抑制される。図4(b)のように表面層1aと裏面
層1bとに亘って拡散抑制剤2を配置する方法は、一方
の面(表面側或いは裏面側)から印刷或いはコーティン
グして行なう方法と、両面(表面側及び裏面側)から印
刷或いはコーティングして行ない、表面層1aと裏面層
1の拡散抑制剤2を互いに連結する方法を挙げることが
できる。
【0029】一方、図4(c)においては、化粧用あぶ
ら取り紙1は、その紙層が表面層1aと裏面層1bとに
より構成されている。そして、表面層1a及び裏面層1
bに対して、それぞれ拡散抑制剤2が配置され、同拡散
抑制剤2によって、化粧用あぶら取り紙1には、吸い取
り領域3が区分されている。
【0030】この図4(c)では、図4(b)とは異な
り、表面層1aの一部に配置した拡散抑制剤2と、裏面
層1bの一部に配置した拡散抑制剤2とは、連結されて
おらず互いに独立して配置されている。この図4(c)
のように拡散抑制剤2を配置する方法は、両面(表面側
及び裏面側)から印刷或いはコーティングする方法によ
って得ることができる。
【0031】請求項3の発明は、前記表面層と裏面層に
それぞれ配置された拡散抑制剤は、平面位置をずらして
配置されていることを要旨としている。図4(c)の図
では、表面層1aと裏面層1bとに配置された拡散抑制
剤2の平面位置を一致するようにしているが、図5に示
すようにずらして配置したものでもよい。
【0032】図4(b)のように、表面層1a,裏面層
1bに亘って拡散抑制剤2を配置した場合、表面層1a
或いは裏面層1bにおいて吸液された皮脂5は、表面層
1a及び裏面層1bに配置され、互いに連結された拡散
抑制材2により、他の吸い取り領域3への拡散が抑制さ
れる。このとき、表面層1a,裏面層1bに配置した拡
散抑制剤2により、他の吸い取り領域への拡散が下記の
図4(c)、図5の場合に比較して、よりよく拡散が防
止できる。
【0033】図4(c)、図5等のように、表面層1
a,裏面層1bに拡散抑制剤2を配置した場合、表面層
1aにおいて吸液された皮脂5は、主に表面層1aに配
置された拡散抑制剤2により、他の吸い取り領域3への
拡散が抑制され、裏面層1bに拡散した皮脂5は裏面層
1bに配置した拡散抑制剤2にて拡散が抑制される。
又、裏面層1bにおいて、吸液された皮脂5は、主に裏
面層1bに配置された拡散抑制剤2により、他の吸い取
り領域3への拡散が抑制され、表面層1aに拡散した皮
脂5は表面層1aに配置した拡散抑制剤2にて拡散が抑
制される。
【0034】このように表面層1a,裏面層1bにそれ
ぞれ拡散抑制剤2を配置すると、化粧用あぶら取り紙の
表面、裏面のいずれを使用しても、皮脂成分の紙層内の
拡散を抑制して浸透面積を小さくすることができる。す
なわち、一方(表面層、又は裏面層)にのみ拡散抑制剤
2を配置した場合は、拡散抑制剤を配置していない面
で、皮脂を吸液すると、拡散してしまうが、両方の層に
拡散抑制剤を配置した場合には、どちらの面を使用して
も、皮脂の拡散を抑制することができる。
【0035】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のうちいずれかにおいて、拡散抑制剤は、模様として紙
層内に配置されている吸液制御した化粧用あぶら取り紙
を要旨とするものである。
【0036】紙層内に配置されている拡散抑制剤によ
り、化粧用あぶら取り紙には、模様を付与することがで
きる。なお、模様の形状は、限定されるものではない
が、吸い取り領域を細かく区画すると、皮脂の吸液の拡
散の抑制が行い易くなるため、区画数が多いほどよい。
【0037】請求項5の発明は、請求項4において、模
様は、波が複数形成された模様であり、互いに隣接する
波は所定ピッチで配置されている吸液制御した化粧用あ
ぶら取り紙を要旨とするものである。
【0038】この構成によって、所定ピッチ間隔を備え
た複数の吸い取り領域が形成される。従って、皮脂を吸
収すると、皮脂を吸収した吸い取り領域においては、こ
の波状の吸い取り領域に沿って拡散され、隣接する他の
吸い取り領域への拡散は、他の吸い取り領域を区画して
いる拡散抑制剤によって抑制される。
【0039】請求項6の発明は、請求項4において、模
様は網目状の模様として形成されている吸液制御した化
粧用あぶら取り紙を要旨とするものである。この構成に
よって、複数の吸い取り領域が網目状に形成される。従
って、皮脂を吸収すると、吸収した吸い取り領域におい
ては、この網目状の吸い取り領域においては拡散され、
隣接する他の吸い取り領域への拡散は、他の吸い取り領
域を区画している拡散抑制剤によって抑制される。
【0040】請求項7の発明は、植物繊維を主成分とす
る原料からなるあぶら取り紙の紙層を構成する表面層及
び裏面層の両面から拡散抑制剤を塗布して含浸させる吸
液制御した化粧用あぶら取り紙の製造方法であって
記両層に塗布含浸させた拡散抑制剤を連結させずに互い
に独立するように配置させ、同拡散抑制剤にて、紙層に
液体の吸い取り作用を有する吸い取り領域を区分するこ
とを特徴とする吸液制御した化粧用あぶら取り紙の製造
方法を要旨とするものである。
【0041】この場合、拡散抑制剤を紙層に塗布含浸す
る前に、紙層に対して、高密度化手段にて高密度化して
もよく、或いは、拡散抑制剤を紙層に塗布含浸した後
に、紙層に対して、高密度化手段にて高密度化してもよ
い。
【0042】なお、塗布含浸する手段としては、下記の
ものを挙げることができる。油性インキの場合は、グラ
ビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフ
セット印刷等の印刷方法による。或いは、EVA、ポリ
オレフィン系樹脂の場合は、押し出しによる線状コーテ
ィングが好適である。アクリル、ウレタン、SBR、N
BR等によるエマルジョン系樹脂の場合は、コーターに
よる線状コーティング、バーコート方式、ロールコート
方式による線状コーティング等のコーティング方法が好
適である。
【0043】求項8の発明は、前記表面層と裏面層に
塗布含浸させた拡散抑制剤が平面位置において互いにず
れるように配置させることを特徴とする化粧用あぶら取
り紙の製造方法を要旨とするものである。
【0044】又、請求項9の発明は、請求項7又は8
おいて、拡散抑制剤を塗布含浸させる前又は塗布含浸さ
せた後に、紙層に対して、高密度化手段にて高密度化す
る吸液制御した化粧用あぶら取り紙の製造方法を要旨と
するものである。
【0045】請求項10の発明は、請求項9において、
高密度化手段は、スーパーキャレンダー、高圧プレス、
箔打ちのうちの一つの手段、或いは組み合わせた手段で
ある吸液制御した化粧用あぶら取り紙の製造方法を要旨
とするものである。
【0046】ここでいう、組み合わせとは、各手段の前
後を問わないという趣旨である。もっとも、箔打ち工程
を付加するときは、他の高密度化手段で実行してから、
最後に行なうのが好ましい。
【0047】上記のことから下記の製造方法を一例に挙
げる。 (製造方法)原料は、マニラ麻(アバカ)、亜麻、黄
麻、サイザル麻、ケナフ、雁皮、楮、バナナ繊維あるい
は三椏から成る靭皮繊維又は木材パルプから選ばれた少
なくとも一種を50重量部%以上を用いることが望まし
い。50重量部%を下回ると、強度が弱く使用時に破け
を生じ易くて好ましくない。
【0048】ビー夕ー等の叩解機にて所定の叩解度に調
成し、更にタルク等の無機質填料を0.5〜40重量部
混合して均一分散する。そして、そのまま抄紙すると、
繊維への填料定着が悪く、排水の問題並びに工程の汚れ
が発生するため、その後定着剤としてファイレックスR
C104及びファイレックスM(ともに、明成化学工業
株式会社製)等を用い、繊維への定着性を向上する。そ
の後、丸網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機等の抄き網
であって、線径0.1〜1 .0mmで5〜40メッシュ
のものを使用して網目模様にて一層の凹凸紙を形成す
る、又は抄き網に部分的に金網の目を詰めることにより
その部分は原料が乗らず一層の凹凸紙を形成できる。
【0049】更に二層の場合は抄き漕を2本として一層
と同様、図7(a)に示すように表層と裏層に凹凸層2
0を形成する。又、二層抄き合わせの場合は第一抄き漕
は金網60〜120メッシュを使用して凹凸層のない層
(平滑層)22を形成し、更に第二抄き漕は線径0.1
〜1 .0mmで5〜40メッシュを使用又は部分的に金
網の目を詰めることにより凹凸層21を形成し、坪量1
5〜25g/m2 の紙を抄造する(図7(b)を参
照)。なお、図7(a)、(b)においては、分かりや
すくするため、その凹凸部分を誇張して示している。
【0050】なお、凹凸層がなく、1層又は2層で抄造
されたものでも十分な吸液制御した効果が見られる。坪
量15g/m2 未満の場合、紙の強度がなく、使用時に
破けを生じ易く、又、25g/m2 を越えると柔軟性が
なくなり、使用時肌との馴染みが悪く違和感があり、さ
らには、使用時の透明性にもかけるため25g/m2
下が好ましい。
【0051】なお、使用される無機質填料はクレー、タ
ルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタンあるいは
ホワイトカーボンの中から選ばれたものが使用できる
が、皮脂の吸液量を多くするには、マイクロタルクを使
用し平均粒子径2.5μ以下で表面積13.0 BET
2 /g以上のものが望ましい。
【0052】使用後の透明性を上げるには密度を0.7
〜1.2g/cm3 と高密度化する必要があり、所定の
寸法に裁断した後、箔打ち工程で数百回〜数千回の処理
を行う。
【0053】なお、箔打ち工程の代りにスーパーキャレ
ンダー又は高圧プレス等により紙の密度を向上する方法
もあり、或いは、スーパーキャレンダー、高圧プレスの
うち少なくともいずれか一方の手段によって密度を向上
させた上で、さらに、箔打ち工程を付加してもよい。
【0054】そして、この後、油性インキ(拡散抑制
剤)によって、複数の吸い取り領域を形成すべく、所定
模様(波状、網目状、螺旋状等)に塗布する。なお、拡
散抑制剤の塗布含浸は、紙層を前記手段によって高密度
化する前において、行なってもよい。
【0055】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する。 (実施例1)実施例1では、下記の紙料、無機填料、及
び定着剤を使用した。
【0056】 マニラ麻 叩解度SR30゜ 100部 マイクロタルク 平均粒子径 1.7μ 20部 表面積 16.0 BETm2 /g 定着剤 ファイレックスRC−104 0.5% ファイレックスM 0.3% すなわち、マニラ麻をビーターにて所定の叩解度に調成
し、マイクロタルクを20.0重量部を混合して均一分
散とした。そして、その後、定着剤としてファイレック
スRC−104及びファイレックスM(ともに、明成化
学工業株式会社製)を用いて、繊維へ定着させ、その
後、丸網抄紙機にて抄造した。
【0057】丸網抄紙機の抄き網は線径0.2mmで1
6メッシュのものを使用し、1本バットにて坪量22g
/m2 で片面側に凹凸層を抄紙した後、スーパーキャレ
ンダーにて密度1.0g/cm3 にして化粧用あぶら取
り紙とした。
【0058】この後、油性インキ(メジューム:パナシ
アSLG−Y型インキ(大日本インキ化学工業製))に
て、グラビア印刷により図1に示すように化粧用あぶら
取り紙10の表面側から波状の印刷を行なった。このと
きの油性インキは、紙層の表面層及び裏面層の両層にお
いて、含浸するようにした。なお、波間のピッチPは、
図2に示すように、この実施例では、0.8mm、であ
り、油性インキ11の幅Wは、0.4mmとした。
【0059】(実施例2)実施例2は、上記実施例1と
同一材料にて紙層を形成するとともに、同一方法にて高
密度化し、油性インキ(メジューム:パナシアSLG−
Y型インキ(大日本インキ化学工業製))をグラビア印
刷により、網目状に印刷したものを用意した。
【0060】図3において、網目の大きさ(M×N)
は、0.8mm×1.0mmであり、網の印刷部分の幅Wは
0.5mmである。又、このときの油性インキ11は、紙
層の表面層及び裏面層の両層において、含浸するように
した。
【0061】(比較例)比較例は、上記実施例1と同一
材料にて紙層を形成するとともに、同一方法にて高密度
化し、油性インキにて印刷しないものを用意した。
【0062】(試験方法) 1.印刷方向に対しての吸水試験 印刷方向とは、この実施例1、比較例では、紙面上の波
状模様に対する垂直方向(図1において、X方向)に対
して、どれだけ吸水力があるかを測定した。紙片の波状
模様に沿った側部(図1において、a部分)を水に浸し
ておき、浸してから後において、1分間後及び10分後
における吸水で拡散した水の領域の長さを測定した。な
お、比較例では、実施例1に相当する側部を水に浸して
測定した。
【0063】(試験結果)
【0064】
【表1】 (以下余白) 2.浸透面積の測定 2−1. メチレンブルー1%液 1ccによる試験結
果 この試験はメチレンブルーを化粧用あぶら取り紙上に滴
下したときに紙上において広がった(拡散した)部分の
長さを測定した。
【0065】
【表2】 なお、縦方向とは、抄紙時の紙の進行方向と同じ紙の方
向であり、一般的に繊維はこの方向に多く配向する。横
方向とは縦方向に対して直交する方向である。
【0066】2−2.ひまし油1ccによる試験結果 この試験はひまし油を化粧用あぶら取り紙上に滴下した
ときに紙上において広がった部分の長さを測定した。
【0067】
【表3】 2−1及び2−2の測定結果によれば、実施例1及び実
施例2と、比較例との比較では、縦方向の浸透長さが1
/2〜1/3と大幅に小さくなっていることが確認でき
た。
【0068】実施例2では、縦方向及び横方向とも同じ
浸透(拡散)長さとなるように制御できることが確認さ
れた。なお、この発明は、前記実施例に限定されるもの
ではなく、この発明から逸脱しない範囲で任意に変更可
能である。
【0069】なお、前記実施例においては、紙の表面側
から、油性インキ(メジューム:パナシアSLG−Y型
インキ(大日本インキ化学工業製))にて、グラビア印
刷を行なったが、この代わり表裏面に対し、両面印刷を
施して、吸い取り領域をそれぞれ表裏面に形成する場
合、油性インキとして、メジューム:PCL−G型イン
キ(大日本インキ化学工業製))を使用する。このイン
キを使用することにより、印刷後にこの化粧用あぶら取
り紙を積層したときに、重ね合わせたインキのブロック
現象が防止できる。
【0070】以上、この発明の実施例について説明した
が、上記実施例等から把握できる請求項以外の技術思想
について、以下にそれらの効果とともに記載する。 (1) 請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、拡
散抑制剤は、油性インキである吸液制御した化粧用あぶ
ら取り紙。
【0071】(2) 請求項7乃至請求項10のいずれ
かにおいて、拡散抑制剤は、油性インキである吸液制御
した化粧用あぶら取り紙の製造方法。 (3) 請求項1乃至請求項6のうちいずれかにおい
て、植物繊維を主成分とする原料からなり、片面又は両
面に凹凸層を設けたことを特徴とする高吸液化粧用あぶ
ら取り紙。
【0072】(4) 請求項1乃至請求項6のうちいず
れか、又は前記(3)において、凹凸層は一層又は二層
抄き合わせ抄紙からなる高吸液化粧用あぶら取り紙。 (5) 請求項1乃至請求項6のうちいずれか、又は前
記(3)又は(4)において、二層抄き合わせで一層は
フラットで他の層に凹凸層がある高吸液化粧用あぶら取
り紙。
【0073】(6) 請求項1乃至請求項6のうちいず
れか、又は前記(3)乃至(5)のいずれかにおいて、
凹凸層に填料が混在する高吸液化粧用あぶら取り紙。 (7) 請求項1乃至請求項6のうちいずれか、又は前
記(3)乃至(6)のいずれかにおいて、紙密度が0.
7〜1.2g/cm3 である高吸液化粧用あぶら取り
紙。
【0074】(8) 請求項1乃至請求項6のうちいず
れか、又は前記(3)乃至(7)のいずれかにおいて、
抄紙時、線径0.1〜1.0mmで5〜40メッシュの
抄網にて凹凸層を形成した高吸液化粧用あぶら取り紙。
【0075】(9) 請求項7乃至請求項10のいずれ
かにおいて、植物繊維を主成分とする原料を抄紙機にて
抄紙し、前記抄紙機の抄網で片面又は両面に凹凸層を形
成することを特徴とする高吸液化粧用あぶら取り紙の製
造方法。
【0076】上記(3)乃至(9)の構成により、その
凹部にて吸液量が大幅に増大し従来使用されている化粧
用あぶら取り紙に比べて真の皮脂量を増大し、特に皮脂
の発生量が多い場合の使用枚数を低減でき更に使用後の
透明感が非常に高いので使用後の満足感が得られる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明
は、使用時において、皮脂成分の1回当たりの紙層内へ
の拡散を抑制して浸透面積を小さくできる。この結果、
1枚当たりの使用回数を増やすことができる。
【0078】
【0079】また、吸い取り領域にて吸液された皮脂は
表面層及び裏面層に配置された拡散抑制剤により、他の
吸い取り領域への拡散が抑制できる。請求項4の発明に
よれば、紙層内に配置されている拡散抑制剤により、化
粧用あぶら取り紙には、模様を付与することができる。
【0080】請求項5の発明によれば、皮脂を吸収する
と、皮脂を吸収した吸い取り領域においては、この波状
の吸い取り領域に沿って拡散され、隣接する他の吸い取
り領域への拡散は、他の吸い取り領域を区画している拡
散抑制剤によって抑制できる。
【0081】請求項6の発明によれば、皮脂を吸収する
と、吸収した吸い取り領域においては、網目状の吸い取
り領域においては拡散され、隣接する他の吸い取り領域
への拡散は、他の吸い取り領域を区画している拡散抑制
剤によって抑制できる。
【0082】請求項7の発明によると、請求項1に記載
の化粧用あぶら取り紙を効率的に得ることができる。請
求項8の発明によると、請求項3に記載の化粧用あぶら
取り紙を効率的に得ることができる。
【0083】請求項9の発明によると、拡散抑制剤を塗
布含浸させる前又は塗布含浸させた後に、紙層に対し
て、高密度化手段にて高密度化することにより、化粧用
あぶら取り紙を得ることができる。又、高密度化によっ
て、使用後の透明性を上げることができる。
【0084】請求項10の発明によると、高密度化手段
は、スーパーキャレンダー、高圧プレス、箔打ちのうち
の一つの手段、或いは組み合わせた手段とすることによ
り、高密度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の化粧用あぶら取り紙の平面図。
【図2】同じく拡大平面図。
【図3】他の実施例の拡大平面図。
【図4】(a)は化粧用あぶら取り紙の表面層に拡散抑
制剤を配置した断面図、(b)及び(c)は化粧用あぶ
ら取り紙の表面層及び裏面層に拡散抑制剤を配置した断
面図。
【図5】化粧用あぶら取り紙の表面層及び裏面層に拡散
抑制剤を配置した他の例の断面図。
【図6】拡散抑制剤がない場合の化粧用あぶら取り紙の
断面図。
【図7】(a)は両面に凹凸層を設けた化粧用脂取り上
の断面図、(b)は片面に凹凸層を設けた化粧用あぶら
取り紙の断面図。
【符号の説明】
1a…表面層、1b…裏面層、2…拡散抑制剤、3…吸
い取り領域、5…皮脂、10…化粧用あぶら取り紙、1
1…油性インキ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47K 7/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物繊維を主成分とする原料からなるあ
    ぶら取り紙の紙層を構成する表面層及び裏面層の両層
    に、液体の吸い取り作用を有する吸い取り領域を区分す
    るとともに、隣接する吸い取り領域への液体の拡散を抑
    制する拡散抑制剤が配置されており、 前記表面層に配置された拡散抑制剤と裏面層に配置され
    た拡散抑制剤とは連結されずに互いに独立して配置され
    いることを特徴とする吸液制御した化粧用あぶら取り
    紙。
  2. 【請求項2】 前記表面層と裏面層にそれぞれ配置され
    た拡散抑制剤は、印刷又はコーティングによって塗布含
    されていることを特徴とする請求項1に記載の吸液制
    御した化粧用あぶら取り紙。
  3. 【請求項3】 前記表面層と裏面層にそれぞれ配置され
    た拡散抑制剤は、平面位置をずらして配置されているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸液制御
    した化粧用あぶら取り紙。
  4. 【請求項4】 拡散抑制剤は、模様として紙層内に配置
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のう
    ちいずれかに記載の吸液制御した化粧用あぶら取り紙。
  5. 【請求項5】 模様は、波が複数形成された模様であ
    り、互いに隣接する波は所定ピッチで配置されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の吸液制御した化粧用あ
    ぶら取り紙。
  6. 【請求項6】 模様は、網目状の模様として形成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の吸液制御した化
    粧用あぶら取り紙。
  7. 【請求項7】 植物繊維を主成分とする原料からなるあ
    ぶら取り紙の紙層を構成する表面層及び裏面層の両面か
    拡散抑制剤を塗布して含浸させる吸液制御した化粧用
    あぶら取り紙の製造方法であって前記両層に塗布含浸させた拡散抑制剤を連結させずに互
    いに独立するように配置させ、 同拡散抑制剤にて、紙層
    に液体の吸い取り作用を有する吸い取り領域を区分する
    ことを特徴とする吸液制御した化粧用あぶら取り紙の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記表面層と裏面層に塗布含浸させた拡
    散抑制剤が平面位置 において互いにずれるように配置さ
    ることを特徴とする請求項7に記載の吸液制御した化
    粧用あぶら取り紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 拡散抑制剤を塗布含浸させる前又は塗布
    含浸させた後に、紙層に対して、高密度化手段にて高密
    度化することを特徴とする請求項7又は8に記載の吸液
    制御した化粧用あぶら取り紙の製造方法。
  10. 【請求項10】 高密度化手段は、スーパーキャレンダ
    ー、高圧プレス、箔打ちのうちの一つの手段、或いは組
    み合わせた手段である請求項9の吸液制御した化粧用あ
    ぶら取り紙の製造方法。
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