JP3482594B2 - 蒸留法純水製造装置 - Google Patents

蒸留法純水製造装置

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JP3482594B2 JP35091098A JP35091098A JP3482594B2 JP 3482594 B2 JP3482594 B2 JP 3482594B2 JP 35091098 A JP35091098 A JP 35091098A JP 35091098 A JP35091098 A JP 35091098A JP 3482594 B2 JP3482594 B2 JP 3482594B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体工業等の
電子工業で使用される純水製造装置に関し、特に産業廃
棄物を極力発生させず、高純度の純水を製造する蒸留法
純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業等の電子工業では、極
めて高度に精製された水が必要とされている。この精製
水の原水としては、通常、工業用水、上水道水、井戸水
等が用いられているが、これら原水中には懸濁物質、電
解質、微粒子、微生物、有機物、溶存酸素等が、要求さ
れる水質基準値を大きく越えた量で含まれているため、
これら不純物を除去しなければならない。
【0003】従来、上記の如き不純物を除去して純水を
得る装置としては、図5に示すものおよび図6に示すも
のが知られている。
【0004】図5に示す従来例1の装置(71)は、原水を
処理する一次純水系(72)と、一次純水系(72)で得られた
一次純水を処理して超純水を得る2次純水系(73)とより
なる。一次純水系(72)は、濾過装置(74)、逆浸透装置(7
5)、脱気装置(76)およびイオン交換装置(77)よりなり、
2次純水系(73)は、紫外線殺菌装置(78)、デミネライザ
ー(79)および限外濾過(UF)装置(80)よりなる。この
装置(71)によると、供給原水中のイオン成分は、逆浸透
装置(75)、イオン交換装置(77)、デミネライザー(79)に
より極めて微量となるまで除去され、例えば抵抗率1
8.0MΩ・cm以上の純水を得ることができる。しか
しながら、この装置(71)には、シリカや有機物などの非
イオン性不純物の除去性能が不十分であること、生産水
中の溶存酸素を充分下げることが困難であること、装置
(71)が常温下で操作されるためバクテリアの発生・増殖
が避けられず装置を停止して殺菌処理することが必要で
あること、多数の処理装置を組み合わせるため、装置(7
1)の構成が複雑となると共に、運転監視が面倒なものと
なることなどの問題があった。
【0005】他方、図6に示す従来例2の装置は、従来
例1の装置では十分に除去できなかったシリカや有機物
コロイドなどの非イオン性の不純物および溶存酸素を完
全に除去し、しかも、リンス効率および乾燥効率を向上
させるのに適した温度の高温純水を製造することを企図
したものである。
【0006】従来例2の装置は、一次純水系で得られた
一次純水を処理して高温純水を得る多重効用蒸発器(I)
を主体とし、その後流に限外濾過(UF)装置(2) を備
えたものである。一次純水系は、従来例1の装置におけ
る一次純水系と同じものである。蒸発器(I) に供給され
た一次純水は、蒸発器(I) 内の各効用段を縦貫する予熱
管(5) に導かれ、各効用段の蒸発管(7) 内で発生した水
蒸気の一部の凝縮潜熱を受けて加熱され、第1効用段内
の予熱管(5) で加熱蒸気の一部の凝縮潜熱を受けて10
0℃程度の所定温度に加熱され、第1効用段底部の水溜
部(13)に入る。水溜部(13)に入った供給水は蒸発管(7)
内で水蒸気を発生した残りの濃縮液と混合し、混合液の
大部分は循環ポンプ(6) を介して第1効用段上部に配置
された蒸発管(7) 内を薄膜状に流下し、管外面から加熱
蒸気の大半の凝縮潜熱を受けて100℃程度の温度で蒸
発し水蒸気を発生する。水蒸気を発生した濃縮液は水溜
部(13)に流下し、前記の如く供給水と混合し、その大半
は循環ポンプ(6) を介して上部水室(15)に送られる。残
りの混合液は連通口(14)を通って第2効用段水溜部に入
り、ここで同じく蒸発管内から流下する濃縮液と混合
し、その大部分は第2効用段の循環ポンプを介して第2
効用段上部水室に送られる。
【0007】第1効用段の蒸発管で発生した水蒸気は、
ミスト分離器(16)を経て第2効用段内の蒸発管外部に入
る。水蒸気に同伴するミストは、ミスト分離器(16)によ
り除去されて極めて微量となる。この水蒸気の大部分は
蒸発管外面で凝縮し、凝縮液は第2効用段内の凝縮液収
集部(図示省略)に入り、残余の水蒸気は第2効用段予
熱管外面で凝縮し、凝縮液は凝縮液収集部で蒸発管から
の凝縮液と混合し、その全部が第3効用段内の凝縮液収
集部に入る。
【0008】こうして各効用段において上記プロセスが
繰り返される。
【0009】最終効用段(第n効用段)で蒸発して生じ
た水蒸気は、ミスト分離器を経由して、最終効用段に近
接した復水器(1) の凝縮管(12)外面で凝縮し、凝縮液は
復水器下部の水溜部(11)に入る。また、各効用段内で凝
縮した全ての凝縮液は、凝縮液収集部を通ってやはり水
溜部(11)に入る。水溜部(11)に溜まった凝縮液は、純水
ポンプ(10)で抜き出され、微粒子除去を目的とした限外
濾過装置(2) に通水される。
【0010】純水ポンプ(10)で抜き出され、限外濾過膜
(2) で微粒子が除去された凝縮液は、高い抵抗率を有
し、TOC値および溶存酸素濃度が極めて低くかつ高温
の純水である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題への関
心の高まりから、特に半導体製造工場からの産業廃棄物
排出ゼロ(ゼロエミッション)化が求められている。
【0012】従来の蒸留法による純水製造装置では、逆
浸透(RO)装置で前処理した市水や工業用水から抵抗
率15MΩ・cm(高温の純水を25℃に冷却して測定
した値、この明細書において、抵抗率は、すべて25℃
での測定値とする)程度の純水を製造しているが、RO
膜は経年劣化し、それ自身が産業廃棄物になる。
【0013】また、RO装置を用いない真空脱気器と多
重効用蒸留法による蒸留法純水製造では、抵抗率1〜1
0MΩ・cm程度の純水が得られるが、用途によっては
水質が十分でないことがある。
【0014】本発明は、上記のような実状に鑑み、産業
廃棄物を極力発生させず、高純度の純水を製造する蒸留
法純水製造装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の発明は、酸性側で稼働さ
せる給水用真空脱気器と、これの下流に設けられた多重
効用蒸留器と、これの下流に設けられた純水用真空脱気
器とから構成される純水製造装置であって、工業用水、
上水道水、井戸水等よりなる原水を供給水として給水用
真空脱気器に供給し、同真空脱気器で供給水中に含まれ
る炭酸ガスを除去し、給水用真空脱気器では、炭酸ガス
を極微量まで除去できるように、脱気器給水のpHを、
pH4〜6に調整し、脱気器入口で供給水を断熱蒸発
(フラッシュ蒸発)させ、供給水を脱気器内の充填物層
上へ均一に分散させ、非凝縮性ガスおよび脱気された気
体が充填物の間から効率的に除去されるよう、充填層の
下から供給水に対して所定比率でストリッピングスチー
ムが流され、脱炭酸した処理水は、ついで多重効用蒸留
器に供給され、凝縮水が純水となされ、濃縮水はブロー
ダウンされ、多重効用蒸留器で製造された純水は、残留
する炭酸ガスを除去し水質を向上させるために、純水用
真空脱気器に供給され、純水用真空脱気器では、脱気器
入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給
水を脱気器内の充填物層上へ均一に分散させ、非濃縮性
ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率的に除
去されるよう、充填物層の下から供給純水に対して所定
比率でストリッピングスチームが流され、抵抗率15M
Ω・cm以上の純水を得ることを特徴としている。本発
明の請求項2記載の発明は、流動床式活性炭塔と、これ
の下流に設けられ酸性側で稼働させる給水用真空脱気器
と、これの下流に設けられた多重効用蒸留器と、これの
下流に設けられた純水用真空脱気器とから構成される純
水製造装置であって、工業用水、市水、またはこれらに
回収希薄排水が混合した水を供給水として流動床式活性
炭塔に供給し、同活性炭塔で、供給水中に含まれるTO
C成分および残留塩素を除去し、希薄排水中にアンモニ
アが含まれている場合、アンモニアが硝化され、流動床
式活性炭塔は、円筒あるいは多角形状の容器の中に、あ
る粒径範囲の活性炭が充填され、この容器に、充填され
た活性炭がある展開率になるような流量を供給してやる
ことによって、活性炭が流動化して、TOC成分、残留
塩素、アンモニアを吸着するとともに、活性炭に付着生
息している微生物によりそれらが分解あるいは硝化さ
れ、TOC成分、残留塩素およびアンモニ アが処理され
た水は、ついで給水用真空脱気器に供給され、同真空脱
気器で供給水中に含まれる炭酸ガスを除去し、給水用真
空脱気器では、炭酸ガスを極微量まで除去できるよう
に、脱気器給水のpHを、pH4〜6に調整し、脱気器
入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給
水を脱気器内の充填物層上へ均一に分散させ、非凝縮性
ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率的に除
去されるよう、充填層の下から供給水に対して所定比率
でストリッピングスチームが流され、脱炭酸した処理水
は、ついで多重効用蒸留器に供給され、凝縮水が純水と
なされ、濃縮水はブローダウンされ、多重効用蒸留器で
製造された純水は、残留する炭酸ガスを除去し水質を向
上させるために、純水用真空脱気器に供給され、純水用
真空脱気器では、脱気器入口で供給水を断熱蒸発(フラ
ッシュ蒸発)させ、供給水を脱気器内の充填物層上へ均
一に分散させ、非濃縮性ガスおよび脱気された気体が充
填物の間から効率的に除去されるよう、充填物層の下か
ら供給純水に対して所定比率でストリッピングスチーム
が流され、抵抗率15MΩ・cm以上の純水を得ること
を特徴としている。本発明の請求項3記載の発明は、ア
ルカリ性側で稼働させる前段真空脱気器と、これの下流
に設けられた後段真空脱気器と、これの下流に設けられ
た多重効用蒸留器とから構成される純水製造装置であっ
て、アンモニアを含む供給水を前段真空脱気器に供給
し、同真空脱気器でアンモニアを除去し、前段真空脱気
器では、アンモニアを除去するため、脱気器給水のpH
をアルカリ側に調整し、脱気器入口で供給水を断熱蒸発
(フラッシュ蒸発)させ、供給水を脱気器内の充填物層
上へ均一に分散させ、非凝縮性ガスおよび脱気された気
体が充填物の間から効率的に除去されるよう、充填物層
の下から供給水に対して所定比率でストリッピングスチ
ームが流され、アンモニアが除去された供給水は、つい
で後段真空脱気器に供給され、同真空脱気器で炭酸ガス
が除去され、後段真空脱気器では、炭酸ガスを極微量ま
で除去するため、脱気器給水のpHを、pH4〜6に調
整し、脱気器入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸
発)させ、脱気器内の充填物層上へ供給水を均一に分散
させ、非凝縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間
から効率的に除去されるよう、充填物層の下から供給水
に対して所定比率でストリッピングスチームが流され、
脱炭酸した処理水は、ついで多重効用蒸留器に供給さ
、凝縮水が純水となされ、濃縮水はブローダウンされ
ることを特徴としている。本発明の請求項4記載の発明
は、流動床式活性炭塔と、これの下流に設けられアルカ
リ性側で稼働させる前段真空脱気器と、これの下流に設
けられ酸性側で稼働させる後段真空脱気器と、これの下
流に設けられた多重効用蒸留器とから構成される純水製
造装置であって、アンモニアとTOC成分を含む供給水
を流動床式活性炭塔に供給し、同活性炭塔でTOC成分
および残留塩素を除去し、またアンモニアの一部が硝化
され、流動床式活性炭塔で処理された水は、ついで前段
真空脱気器に供給され、同真空脱気器でアンモニアを除
去し、前段真空脱気器では、アンモニアを除去するた
め、脱気器給水のpHをアルカリ側に調整し、脱気器入
口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給水
を脱気器内の充填物層上へ均一に分散させ、非凝縮性ガ
スおよび脱気された気体が充填物の間から効率的に除去
されるよう、充填物層の下から供給水に対して所定比率
でストリッピングスチームが流され、アンモニアが除去
された供給水は、ついで後段真空脱気器に供給され、同
真空脱気器で炭酸ガスが除去され、後段真空脱気器で
は、炭酸ガスを極微量まで除去するため、脱気器給水の
pHを、pH4〜6に調整し、脱気器入口で供給水を断
熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、脱気器内の充填物層上
へ供給水を均一に分散させ、非凝縮性ガスおよび脱気さ
れた気体が充填物の間から効率的に除去されるよう、充
填物層の下から供給水に対して所定比率でストリッピン
グスチームが流され、脱炭酸した処理水は、ついで多重
効用蒸留器に供給され、凝縮水が純水となされ、濃縮水
はブローダウンされることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明による純水製造装
置を実施例に基いて具体的に説明する。
【0017】実施例1 この実施例の純水製造装置は、図1に示すように、給水
用真空脱気器(21a)と、これの下流に設けられた多重効
用蒸留器(22)と、これの下流に設けられた純水用真空脱
気器(21b)とから構成されている。
【0018】上記構成の純水製造装置において、工業用
水を供給水として給水用真空脱気器(21a)に供給し、同
真空脱気器(21a)で供給水中に含まれる炭酸ガスを除去
する。給水用真空脱気器(21a)では、炭酸ガスを極微量
まで除去できるように、次のような操作条件をとる。脱
気器給水のpHを酸性側、望ましくはpH4〜6に調整
する。脱気器入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸
発)させる。供給水を脱気器内の充填物層上へ均一に分
散させる。非凝縮性ガスおよび脱気された気体が充填物
の間から効率的に除去されるよう、充填層の下から供給
水に対して所定比率でストリッピングスチームが流され
る。このストリッピングスチームとしては、加熱用のボ
イラ蒸気あるいは多重効用蒸留器(22)で発生する蒸気の
一部が用いられる。
【0019】脱炭酸した処理水は、ついで多重効用蒸留
器(22)に供給され、凝縮水が純水となる。濃縮水はブロ
ーダウンされる。
【0020】純水製造量は、供給水の水質によって変わ
り、特に多重効用蒸留器(22)の伝熱管のスケール成分と
なるカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の濃度に
より決定される。
【0021】一般に、濃縮比は、 濃縮比=(供給水)/(供給水−純水)=(供給水)/
(濃縮水) で表され、導電率250μS/cmの給水であれば、濃
縮比は4である。
【0022】多重効用蒸留器(22)で製造された純水は、
残留する炭酸ガスを除去し水質を向上させるために、純
水用真空脱気器(21b)に供給される。純水用真空脱気器
(21b)では、次のような操作条件とる。脱気器入口で供
給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させる。供給水を脱
気器内の充填物層上へ均一に分散させる。非濃縮性ガス
および脱気された気体が充填物の間から効率的に除去さ
れるよう、充填物層の下から供給純水に対して所定比率
でストリッピングスチームが流される。このストリッピ
ングスチームとしては、純水の純度を低下させないよう
に多重効用蒸留器(22)で発生する蒸気の一部あるいは純
水用真空脱気器(21b)に供給される純水の一部を熱交換
器で加熱したものが用いられる。
【0023】このようにして抵抗率15MΩ・cm以上
の純水が得られる。
【0024】実施例2 この実施例の純水製造装置は、図2に示すように、流動
床式活性炭塔(23)と、これの下流に設けられた給水用真
空脱気器(21a)と、これの下流に設けられた多重効用蒸
留器(22)と、これの下流に設けられた純水用真空脱気器
(21b)とから構成されている。
【0025】上記構成の純水製造装置において、工業用
水、市水、またはこれらに回収希薄排水が混合した水を
供給水として流動床式活性炭塔(23)に供給し、同活性炭
塔(23)で、供給水中に含まれるTOC成分および残留塩
素を除去する。また、希薄排水中にアンモニアが含まれ
ている場合、アンモニアが硝化される。
【0026】流動床式活性炭塔(23)は、円筒あるいは多
角形状の容器の中に、ある粒径範囲の活性炭が充填され
たものである。この容器に、充填された活性炭がある展
開率になるような流量を供給してやることによって、活
性炭が流動化して、TOC成分、残留塩素、アンモニア
を吸着するとともに、活性炭に付着生息している微生物
によりそれらが分解あるいは硝化される。
【0027】TOC成分、残留塩素およびアンモニアが
処理された水は、ついで給水用真空脱気器に供給され
る。
【0028】これ以降の工程は、実施例1の工程と同じ
である。
【0029】純水製造能力1m /hの純水製造装置
で得られた純水について、各機器での水質の測定値を次
に示す。
【0030】市水を供給水とした場合 供給水 :導電率240μS/cm 多重効用蒸留器出口:5〜13MΩ・cm 純水用真空脱気器出口 :15〜16MΩ・cm アンモニアを含む模擬排水を回収した場合 供給水 :導電率200μS/cm アンモ
ニア0.1ppm 流動床式活性炭塔出口:アンモニア0.0ppm 多重効用蒸留器出口:7〜10MΩ・cm 純水用真空脱気器出口 :15〜16MΩ・cm
【0031】実施例3 この実施例の純水製造装置は、図3に示すように、前段
真空脱気器(21c)と、これの下流に設けられた後段真空
脱気器(21d)と、これの下流に設けられた多重効用蒸留
器(22)とから構成されている。
【0032】上記構成の純水製造装置において、アンモ
ニアを含む供給水から純水を製造する例を示す。
【0033】アンモニアを含む工業用水を供給水として
前段真空脱気器(21c)に供給し、同真空脱気器(21c)でア
ンモニアを除去する。前段真空脱気器(21c)では、アン
モニアを除去するため、次のような操作条件をとる。脱
気器給水のpHを水酸化ナトリウムでアルカリ側に調整
する。脱気器入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸
発)させる。供給水を脱気器内の充填物層上へ均一に分
散させる。非凝縮性ガスおよび脱気された気体が充填物
の間から効率的に除去されるよう、充填物層の下から供
給水に対して所定比率でストリッピングスチームが流さ
れる。
【0034】このストリッピングスチームとしては、加
熱用のボイラ蒸気あるいは多重効用蒸留器(22)で発生す
る蒸気の一部が用いられる。
【0035】アンモニアが除去された供給水は、ついで
後段真空脱気器(21d)に供給され、同真空脱気器(21d)で
炭酸ガスが除去される。後段真空脱気器(21d)では、炭
酸ガスを極微量まで除去するため、次のような操作条件
とる。脱気器(21d)給水のpHを酸性側、望ましくはp
H4〜6に調整する。脱気器入口で供給水を断熱蒸発
(フラッシュ蒸発)させる。脱気器内の充填物層上へ供
給水を均一に分散させる。非凝縮性ガスおよび脱気され
た気体が充填物の間から効率的に除去されるよう、充填
物層の下から供給水に対して所定比率でストリッピング
スチームが流される。このストリッピングスチームとし
ては、加熱用のボイラ蒸気あるいは多重効用蒸留器(22)
で発生する蒸気の一部が用いられる。
【0036】脱炭酸した処理水は、ついで多重効用蒸留
器(22)に供給され、凝縮水が純水となる。濃縮水はブロ
ーダウンされる。
【0037】実施例4 この実施例の純水製造装置は、図4に示すように、流動
床式活性炭塔(23)と、これの下流に設けられた前段真空
脱気器(21c)と、これの下流に設けられた後段真空脱気
器(21d)と、これの下流に設けられた多重効用蒸留器(2
2)とから構成されている。
【0038】上記構成の純水製造装置において、アンモ
ニアとTOC成分をかなり含む供給水から純水を製造す
る例を示す。
【0039】アンモニアとTOC成分を含む工業用水を
供給水として流動床式活性炭塔(23)に供給し、同活性炭
塔(23)でTOC成分および残留塩素を除去する。また、
アンモニアの一部が硝化される。
【0040】流動床式活性炭塔(23)で処理された水は、
ついで前段真空脱気器(21c)に供給される。
【0041】これ以降の工程は実施例3の工程と同じで
ある。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1〜4記載の純水製造装
の発明は、上述の次第で、本発明によれば、いずれの
場合にも、下記のような効果を奏する 本発明による
水製造装置は構成機器として逆浸透(RO)装置のよ
うな経年劣化を来たすものを具備しないので、産業廃棄
物として処理するものがなく、ゼロエミッションの要望
に合致する。
【0043】O装置を組み込んだシステムより、イニ
シャルコストが安くできる。
【0044】装置を使用する場合に比べ、電気代が
安くなる(RO装置では、10kg/cmG以上の操
作圧のポンプが必要であるが。このシステムでは3kg
/cmG程度のポンプで良い)。
【0045】装置では、性能を維持するため定期的
な膜洗浄が必要であったが、本システムではそのような
必要がなく、洗浄のための薬品や手間も必要でない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の純水製造装置を示すフローシートで
ある。
【図2】実施例2の純水製造装置を示すフローシートで
ある。
【図3】実施例3の純水製造装置を示すフローシートで
ある。
【図4】実施例4の純水製造装置を示すフローシートで
ある。
【図5】従来の純水製造装置を示すフローシートであ
る。
【図6】従来の純水製造装置を示すフローシートであ
る。
【符号の説明】
21a:給水用真空脱気器 21b:純水用真空脱気器 21c:前段真空脱気器 21d:後段真空脱気器 22:多重効用蒸留器 23:流動床式活性炭塔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 9/00 C02F 9/00 502H 502Z 503 503B (72)発明者 吉田 和男 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−126583(JP,A) 特開 平10−314735(JP,A) 特開 平10−216797(JP,A) 特開 平10−192851(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性側で稼働させる給水用真空脱気器(2
    1a)と、これの下流に設けられた多重効用蒸留器(22)
    と、これの下流に設けられた純水用真空脱気器(21b)
    から構成される純水製造装置であって、工業用水、上水
    道水、井戸水等よりなる原水を供給水として給水用真空
    脱気器(21a)に供給し、同真空脱気器(21a)で供給水中に
    含まれる炭酸ガスを除去し、給水用真空脱気器(21a)で
    は、炭酸ガスを極微量まで除去できるように、脱気器(2
    1a)給水のpHを、pH4〜6に調整し、脱気器(21a)入
    口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給水
    を脱気器(21a)内の充填物層上へ均一に分散させ、非凝
    縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率的
    に除去されるよう、充填層の下から供給水に対して所定
    比率でストリッピングスチームが流され、脱炭酸した処
    理水は、ついで多重効用蒸留器(22)に供給され、凝縮水
    が純水となされ、濃縮水はブローダウンされ、多重効用
    蒸留器(22)で製造された純水は、残留する炭酸ガスを除
    去し水質を向上させるために、純水用真空脱気器(21b)
    に供給され、純水用真空脱気器(21b)では、脱気器(21b)
    入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給
    水を脱気器(21b)内の充填物層上へ均一に分散させ、非
    濃縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率
    的に除去されるよう、充填物層の下から供給純水に対し
    て所定比率でストリッピングスチームが流され、抵抗率
    15MΩ・cm以上の純水を得ることを特徴とする、純
    水製造装置
  2. 【請求項2】 流動床式活性炭塔(23)と、これの下流に
    設けられ酸性側で稼働させる給水用真空脱気器(21a)
    と、これの下流に設けられた多重効用蒸留器(22)と、こ
    れの下流に設けられた純水用真空脱気器(21b)とから構
    成される純水製造装置であって、工業用水、市水、また
    はこれらに回収希薄排水が混合した水を供給水として流
    動床式活性炭塔(23)に供給し、同活性炭塔(23)で、供給
    水中に含まれるTOC成分および残留塩素を除去し、希
    薄排水中にアンモニアが含まれている場合、アンモニア
    が硝化され、流動床式活性炭塔(23)は、円筒あるいは多
    角形状の容器の中に、ある粒径範囲の活性炭が充填さ
    れ、この容器に、充填された活 性炭がある展開率になる
    ような流量を供給してやることによって、活性炭が流動
    化して、TOC成分、残留塩素、アンモニアを吸着する
    とともに、活性炭に付着生息している微生物によりそれ
    らが分解あるいは硝化され、TOC成分、残留塩素およ
    びアンモニアが処理された水は、ついで給水用真空脱気
    器(21a)に供給され、同真空脱気器(21a)で供給水中に含
    まれる炭酸ガスを除去し、給水用真空脱気器(21a)で
    は、炭酸ガスを極微量まで除去できるように、脱気器(2
    1a)給水のpHを、pH4〜6に調整し、脱気器(21a)入
    口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給水
    を脱気器(21a)内の充填物層上へ均一に分散させ、非凝
    縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率的
    に除去されるよう、充填層の下から供給水に対して所定
    比率でストリッピングスチームが流され、脱炭酸した処
    理水は、ついで多重効用蒸留器(22)に供給され、凝縮水
    が純水となされ、濃縮水はブローダウンされ、多重効用
    蒸留器(22)で製造された純水は、残留する炭酸ガスを除
    去し水質を向上させるために、純水用真空脱気器(21b)
    に供給され、純水用真空脱気器(21b)では、脱気器(21b)
    入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給
    水を脱気器(21b)内の充填物層上へ均一に分散させ、非
    濃縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間から効率
    的に除去されるよう、充填物層の下から供給純水に対し
    て所定比率でストリッピングスチームが流され、抵抗率
    15MΩ・cm以上の純水を得ることを特徴とする、純
    水製造装置
  3. 【請求項3】 アルカリ性側で稼働させる前段真空脱気
    (21c)と、これの下流に設けられた後段真空脱気器(21
    d)と、これの下流に設けられた多重効用蒸留器(22)とか
    ら構成される純水製造装置であって、アンモニアを含む
    供給水を前段真空脱気器(21c)に供給し、同真空脱気器
    (21c)でアンモニアを除去し、前段真空脱気器(21c)で
    は、アンモニアを除去するため、脱気器(21c)給水のp
    Hをアルカリ側に調整し、脱気器(21c)入口で供給水を
    断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、供給水を脱気器(21
    c)内の充填物層上へ均一に分散させ、非凝縮性ガスおよ
    び脱気された気体が充填物の間から効率的に除去される
    よう、充填物層の下から供給水に対して所定比率でスト
    リッピングスチームが流され、アンモニアが除去された
    供給水は、ついで後段真空脱気器(21d)に供給され、同
    真空脱気器(21d)で炭酸ガスが除去され、後段真空脱気
    器(21d)では、炭酸ガスを極微量まで除去する ため、脱
    気器(21d)給水のpHを、pH4〜6に調整し、脱気器
    (21d)入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ蒸発)さ
    せ、脱気器(21d)内の充填物層上へ供給水を均一に分散
    させ、非凝縮性ガスおよび脱気された気体が充填物の間
    から効率的に除去されるよう、充填物層の下から供給水
    に対して所定比率でストリッピングスチームが流され、
    脱炭酸した処理水は、ついで多重効用蒸留器(22)に供給
    され、凝縮水が純水となされ、濃縮水はブローダウンさ
    れることを特徴とする、純水製造装置
  4. 【請求項4】 流動床式活性炭塔(23)と、これの下流に
    設けられアルカリ性側で稼働させる前段真空脱気器(21
    c)と、これの下流に設けられ酸性側で稼働させる後段真
    空脱気器(21d)と、これの下流に設けられた多重効用蒸
    留器(22)とから構成される純水製造装置であって、アン
    モニアとTOC成分を含む供給水を流動床式活性炭塔(2
    3)に供給し、同活性炭塔(23)でTOC成分および残留塩
    素を除去し、またアンモニアの一部が硝化され、流動床
    式活性炭塔(23)で処理された水は、ついで前段真空脱気
    器(21c)に供給され、同真空脱気器(21c)でアンモニアを
    除去し、前段真空脱気器(21c)では、アンモニアを除去
    するため、脱気器(21c)給水のpHをアルカリ側に調整
    し、脱気器(21c)入口で供給水を断熱蒸発(フラッシュ
    蒸発)させ、供給水を脱気器(21c)内の充填物層上へ均
    一に分散させ、非凝縮性ガスおよび脱気された気体が充
    填物の間から効率的に除去されるよう、充填物層の下か
    ら供給水に対して所定比率でストリッピングスチームが
    流され、アンモニアが除去された供給水は、ついで後段
    真空脱気器(21d)に供給され、同真空脱気器(21d)で炭酸
    ガスが除去され、後段真空脱気器(21d)では、炭酸ガス
    を極微量まで除去するため、脱気器(21d)給水のpH
    を、pH4〜6に調整し、脱気器(21d)入口で供給水を
    断熱蒸発(フラッシュ蒸発)させ、脱気器(21d)内の充
    填物層上へ供給水を均一に分散させ、非凝縮性ガスおよ
    び脱気された気体が充填物の間から効率的に除去される
    よう、充填物層の下から供給水に対して所定比率でスト
    リッピングスチームが流され、脱炭酸した処理水は、つ
    いで多重効用蒸留器(22)に供給され、凝縮水が純水とな
    され、濃縮水はブローダウンされることを特徴とする、
    純水製造装置
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