JP3482038B2 - 圧力変動吸収装置 - Google Patents

圧力変動吸収装置

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JP3482038B2
JP3482038B2 JP19260295A JP19260295A JP3482038B2 JP 3482038 B2 JP3482038 B2 JP 3482038B2 JP 19260295 A JP19260295 A JP 19260295A JP 19260295 A JP19260295 A JP 19260295A JP 3482038 B2 JP3482038 B2 JP 3482038B2
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Osaka Gas Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配管内を輸送される都市
ガス等の流体の圧力変動を抑制するための圧力変動吸収
装置に係り、例えばフルイディック流量計におけるフル
イディック素子の上流側に発生した圧力変動を吸収する
圧力変動吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ガス等の需要者宅に配設され
るガスメータとして、例えば熱式流速センサ(フローセ
ンサ)を用いた流量計のほか、フルイディック発振の周
波数が流体(ガス)の流量と関係することを利用したフ
ルイディック流量計が知られている。このフルイディッ
ク流量計では、フルイディック素子の上流側に設けられ
たガスガバナやガスヒートポンプ等の影響によりガスに
脈動等のノイズ的な圧力変動が生ずると、特に低流量域
におけるフルイディック発振が影響を受け、測定精度が
低下してしまう。そこで、このような管内圧力変動を吸
収し抑制するため、従来より、例えば図6に示すような
圧力変動吸収装置をフルイディック素子の上流側流路中
に配設することが考えられている。
【0003】この圧力変動吸収装置60は、両端部が閉
塞された円筒形状のケース610内に円筒形状のフロー
ト620を昇降自在に収容したものである。ケース61
0には、その底面にガスの入口部611が形成され、ま
た側面の下部位置にはガスの出口部612が形成されて
いる。一方、フロート620は下端面が開放されると共
に、上端面が閉塞されている。フロート620の外周面
とケース610の内周面との間の隙間は、周面全体にわ
たって微小(0.数mm程度)であり、また、両周面は
共に突起のない滑らかな面になっている。
【0004】この圧力変動吸収装置60では、ガス流量
に基づく入口部611の圧力と出口部612の圧力との
圧力差に応じてケース610内をフロート620が上下
移動し、これによりケース610の出口部612の開口
率が変化し、ガスのノイズ的圧力変動を吸収するように
なっている。例えば、あるガス流量において、フロート
620は図7に示す位置まで浮上し、上流側からのガス
は入口部611および出口部612を通って下流側へと
流れるが、上流側の圧力変動は絞りとしての出口部61
2の存在によって吸収されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の圧
力変動吸収装置では、上述のようにフロート620の外
周面とケース610の内周面とはいずれも突起のない平
滑面であり、両周面間の隙間量は周面全体にわたって均
一かつ微小であったので、フロート620はケース61
0といわば面接触の状態で昇降するようになっていた。
一方、ガス中にはある程度のダストが含まれていること
があり、このガスが圧力変動吸収装置内を長期間通過す
ることによって、図7に示すようにフロート620とケ
ース610との隙間にダストが付着する。したがって、
ダストの付着量が一定量以上になると、フロート620
の移動動作が円滑さを失い、場合によってはフロート6
20がケース610に固着してまったく動作しなくなる
こともあった。この結果、圧力変動の吸収能力が著しく
低下し、あるいは吸収能力がゼロになるおそれもあると
いう問題点があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、流体中に含まれるダスト等によるフ
ロート動作への影響を低減し、長期間にわたって安定し
た圧力変動吸収能力を維持することができる圧力変動吸
収装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の圧力変動
吸収装置は、流体の流路中に設けられ、その上流側にお
ける流体の圧力変動を吸収して下流側への伝達を抑制す
るための装置であって、底面部に上流側に通ずるフロー
ト孔を有し、側面部に下流側に通ずる流体排出口を有す
る中空柱状のケースと、一端が開放され他端が閉鎖され
た中空柱状の可動部材であって、前記一端側を上流側に
して前記フロート孔に摺動自在に嵌合されると共に、側
壁面に流体通過用孔を有し、上流側と下流側との差圧に
よって自ら上下移動して前記流体通過用孔の流体通過断
面積の大きさを変化させるフロートとを備えている。
【0008】この圧力変動吸収装置では、上流側からの
流体が、フロートの前記開放された一端からフロート内
に流入して前記閉鎖された他端を押し上げることでフロ
ートを浮上させると共に、前記流体通過用孔のうちケー
ス内空間に属する開口部分からケース内に流入し、さら
に前記流体排出口から下流側に流出する。前記流体通過
用孔の流体通過に供する面積はフロートの上昇量によっ
て定まるため、前記流体通過用孔は流量に応じた可変絞
りとして機能し、上流側の圧力変動を流量に応じて効果
的に吸収する。フロートとケースとの間には相当の隙間
が確保されるため、ガス中に含まれるダストの付着によ
ってフロートの上下動に支障を来すのを防止できる。
【0009】請求項2記載の圧力変動吸収装置は、請求
項1記載の圧力変動吸収装置において、さらに、前記フ
ロートが前記他端にケース内壁面と当接摺動してフロー
トの上下移動を案内する案内部材を備えるように構成し
たものである。この圧力変動吸収装置では、案内部材の
存在により、フロートは横揺れなく上下移動可能とな
る。
【0010】請求項3記載の圧力変動吸収装置は、請求
項2記載の圧力変動吸収装置において、さらに、前記フ
ロートが、その下降時において前記案内部材が前記ケー
スの流体排出口以下にまで下がるのを防止するためのス
トッパを備えるように構成したものである。この圧力変
動吸収装置では、前記案内部材は特にダストの付着量が
多いと考えられる流体排出口にさしかかることがないの
で、ダストが案内部材とケース内面との間に入り込んで
フロートの動作に影響を与えることが少ない。
【0011】請求項4記載の圧力変動吸収装置は、請求
項1ないし3のいずれか1に記載の圧力変動吸収装置に
おいて、前記ケースおよびフロートを共に円筒形状とし
たものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0013】図5は本発明の一実施例に係る圧力変動吸
収装置を用いたフルイディック流量計の概略構成を表わ
すものである。このフルイディック流量計1は、例えば
ガスメータとして使用されるもので、上流側の流路2と
下流側の流路3との間に配設されたフルイディック素子
10と、流路2の途中に配設された圧力変動吸収装置2
0と、フルイディック素子10の出力信号(フルイディ
ック発振信号)4を処理して流量を求める流量演算部3
0とを備えている。
【0014】フルイディック素子10は、いわゆるフル
イディック発振の周波数が流体(ガス)の流量と関係す
ることを利用した流量計である。なお、このフルイディ
ック発振とは、図示しないが、噴流を発生させるノズル
の下流側に、一対の側壁によって流路拡大部を形成する
と共に、側壁の外側に設けられたリターンガイドによっ
て、ノズルを通過した流体を各側壁の外側に向かってノ
ズルの噴出口側へ導く一対のフィードバック流路を形成
した場合に、ノズルを通過した流体が一対のフィードバ
ック流路を交互に流れる現象である。この場合、フルイ
ディック発振の周波数を検出するセンサとしては圧電素
子等が用いられる。
【0015】圧力変動吸収装置20は、上流側で生じた
ノイズ的な圧力変動がフルイディック素子10に伝わっ
て流量測定値に悪影響を与えるのを抑制するためのもの
であり、以下に説明する構造および機能を備えている。
【0016】流量演算部30は、圧電膜センサ等によっ
て結晶されたフルイディック発振信号4の周波数(また
は周期)が流路2,3を流れるガスの流量(または流
速)と相関関係があることに基づいて流量の演算をする
ものであり、マイクロプロセッサ等によって構成され
る。
【0017】図1は本発明の一実施例に係る圧力変動吸
収装置の断面構造を表し、図2はこの圧力変動吸収装置
の図1の矢印Aの方向から見た側面を一部破断にて表す
ものである。これらの図に示すように、圧力変動吸収装
置20は、上端面が閉鎖された円筒状のケース210
と、このケース210内に収容された円筒状のフロート
230とを備えている。
【0018】ケース210は、例えば合成樹脂により形
成され、上流側に通ずる円形のフロート孔211を有す
る底部隔壁212と、下流側に通ずる排出口213を有
する側壁214とを備えている。排出口213は円筒軸
方向に細長い矩形形状を有している。底部隔壁212の
下方には、側壁215および底面壁216によって形成
された気室217が設けられている。底面壁216には
上流側に通ずる導入口218が形成されている。ケース
210の内部の上方には、小孔219を有する隔壁22
0、上面壁221および側壁214によって形成された
気室222が設けられている。気室222は、側壁21
4内に形成された通気路224によって下流側と連通し
ている。この気室222は、上流側の圧力変動に伴って
フロート230が急激に移動してハンチングを起こすの
を防止するためのものである。なお、使用に際してケー
ス210は、その円筒軸が鉛直方向を向くように配置さ
れる。
【0019】フロート230は、一端(下側)が開放さ
れ他端が閉鎖された円筒形状を有し、開放された一端側
を上流側にしてケース210のフロート孔211に僅か
のクリアランスをもって摺動自在に嵌合されている。フ
ロート230の上端部は、ケース210の内径より僅か
に小さい外径を有する円板226によって閉塞されてい
る。この円板226による案内によって、フロート23
0はケース210内で横揺れなく昇降動作が可能になっ
ている。フロート230の側壁面のほぼ中央部には、周
面に沿って突出したストッパ231が形成され、フロー
ト230の最下端位置において円板226が排出口21
3にかかるのを防止している。また、ストッパ231の
下側における側壁には、円筒軸方向に細長い矩形形状
(上下端は半円状である)を有する通気孔232が形成
されている。この通気孔232は、後述するように、上
流側の圧力変動を吸収するための一種の絞りとして機能
するものである。なお、フロート230もまた、例えば
合成樹脂により形成される。
【0020】フロート230は、上流側と下流側との差
圧によって自ら上下移動し、ケース210内に含まれる
通気孔232の開口部分の面積(すなわち、流体通過断
面積)を変化させるようになっている。すなわち、上流
側からのガスは、導入口218から気室217に流入し
てフロート230を押し上げ、これによりケース210
内に含まれるようになった通気孔232の一部を通って
ケース210内に流入し、さらに排出口213から下流
側に流出するようになっている。
【0021】以上のような構成の圧力変動吸収装置の作
用を説明する。
【0022】上流側と下流側の差圧が所定値以下の状態
ではフロート230は浮上せず、図2に示したように、
フロート230の側壁の通気孔232は完全に気室21
7内に含まれている。このため、導入口218と排出口
213との間は遮断状態(ガス流通ができない状態)と
なっている。
【0023】差圧が所定値以上になると、ガスがフロー
ト230の円板226を押し上げ、フロート230が浮
上を開始する。そして、図3に示すように、フロート2
30の通気孔232の一部がケース210の内部に含ま
れるところまで上昇すると、この通気孔232の一部を
介してガスが流通できる状態となる。すなわち、導入口
218から流入したガスはフロート230の下端側から
通気孔232の一部を通ってケース210内に入り、排
出口213から排出される。そして、フルイディック素
子計10(図5)へと送られる。この状態では、比較的
低流量のガスが圧力変動吸収装置20を通過することと
なる。このとき、排出口213のガス通過断面積は比較
的小さく絞り率が大きいため、上流側の圧力変動は効果
的に吸収され、下流側に伝わる圧力変動は十分抑制され
る。
【0024】一般に低流量域では、フルイディック素子
の出力、すなわち圧電膜センサ(図示せず)から出力さ
れるセンサ電圧の振幅は小さいので、圧力変動がそのま
まフルイディック素子10に伝達されると測定精度が著
しく低下する。しかし、圧力変動吸収装置20を設けれ
ば、その絞り作用により低流量域で圧力変動を効果的に
吸収することができるため、フルイディック素子10に
よる流量検出精度が良好になる。この場合、比較的高い
周波数(数十Hz程度)のノイズ的な脈動であっても、
絞り作用により効果的に吸収される。
【0025】さて、上流側と下流側との差圧がさらに上
昇して流量が増加すると、フロート230はさらに上昇
し、通気孔232のガス通過断面積が増加し、絞り率は
より小さくなる。そしてついには、図4に示すように、
通気孔232の全体がケース210内に含まれることと
なってガス通過断面積は最大となり、最大流量のガスが
通過する。この状態では絞り率は最小であるため、圧力
変動の吸収効果は最小となり、圧力変動があまり減衰し
ないで次段のフルイディック素子10に伝達されること
となる。ところが、大流量域においては、フルイディッ
ク素子10の出力は十分大きいため、圧力変動分が比較
的多く含まれていても測定精度が低下することはなく、
問題とならない。
【0026】さて、供給されるガス中にダストが含まれ
ていた場合には、このガスが圧力変動吸収装置20内を
長期間通過することによって、図4に示すようにフロー
ト230の内周面、通気孔232、排出口213等の流
路に沿った各コーナー部等にダストMが付着する。しか
しながら、本装置では、上述のようにフロート230の
外周面とケース210の内周面との間には十分な空間2
34が設けられているため、相当量のダストが付着した
としても、フロート230の移動動作に悪影響を与える
ことはなく、従来のようにフロートがケースに固着して
まったく動作しなくなるという事態も生じない。すなわ
ち、長期間にわたってフロート230の円滑な動作が確
保されるため、圧力変動の吸収能力が良好に維持され
る。しかも、フロート230は円板226によって案内
されつつ上下動を行うため、横揺れのない安定した動作
が可能である。なお、円板226は、フロート230が
最下端にある場合においても排出口213にはかからな
いため、排出口213付近に付着したダストMが円板2
26の上下動に影響を与えることは少ない。また、円板
226の厚みをできるだけ薄くすることにより、円板2
26とケース210内壁面との接触をほぼ線接触状態に
することができる。したがって、従来のような面接触の
場合に比べ、付着ダストがフロート230の上下動に与
える影響は少なくなる。同様に、ケース210の底部隔
壁212のフロート孔211の厚さをできるだけ薄くす
ることにより、フロート230とフロート孔211との
接触もほぼ線接触にすることができ、付着ダストによる
影響は少なくなる。
【0027】なお、一般に上流側の圧力変動周波数によ
ってはフロート230の急激な上下動を引き起こしてハ
ンチングが生ずる可能性もあるが、本実施例では、ケー
ス210の上部空間に小孔219と通気路224とを有
する気室222を設けているため、このようなハンチン
グは効果的に防止される。
【0028】このように、本実施例の圧力変動吸収装置
は、流量に応じて自動的に絞り率を変化させるいわば自
動可変絞りとして機能するため、低流量域から大流量域
にわたる広い範囲で効果的な圧力変動吸収が可能とな
る。また、本装置では、ケース210の側でなくフロー
ト230の側に流量に応じた可変絞り孔としての通気孔
232を設けたので、ケース210とフロート230と
の間に相当の隙間(空間234)を確保することができ
る。このため、ガス中のダストによるフロート動作への
悪影響を効果的に低減することができ、流量測定精度の
経時的劣化を防止することができる。しかも、フロート
230の上端には上下動案内用の円板226を設けたの
で、フロート230の横揺れを防止でき、より円滑な上
下動による安定した圧力変動吸収が可能となる。
【0029】なお、以上の各実施例では、フロート23
0に形成する通気孔232はフロート230の軸方向
(すなわち鉛直方向)に細長い矩形状であって上下端が
半円状であるようにしたが、これに限るものではなく、
単なる矩形孔、細長い長円孔、上に開いた3角孔、“い
ちょう形”の孔、“楯形”の孔、もしくはスリット状の
孔にしてもよい。また、フロートの軸方向に1列に並ん
だ複数の円孔で構成してもよい。さらに、上記列記の孔
の組合せによって構成してもよい。
【0030】また、以上の各実施例では、ケースおよび
フロートを円筒状として説明したが、これに代えて他の
形状(例えば中空の三角柱、四角柱等の中空多角柱)と
することも可能である。
【0031】また、以上の各実施例では、フルイディッ
ク流量計を用いたガスメータへの応用例を示したが、そ
のほか、熱式流量センサ(フローセンサ)によって直接
的に流速を検出するタイプの流量計や膜式流量計等を用
いたガスメータにも適用できることはいうまでもない。
また、圧力変動吸収装置をガスメータに内蔵するのでな
く、ガスメータの外部(ガスメータの上流側)の流路中
に配設するようにしてもよいのはもちろんである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる圧
力変動吸収装置によれば、側面部に流体排出口を形成し
たケースの底部のフロート孔に、側壁面に流体通過用孔
を形成したフロートを摺動自在に嵌合させて配設し、上
流側と下流側との差圧に応じたフロートの上下移動によ
って流体通過用孔の流体通過断面積の大きさが変化する
ように構成したので、上流側からの流体は、フロートを
押し上げて上昇させると共に、流体通過用孔のうちケー
ス内空間に通ずる開口部分からケース内に流入し流体排
出口から下流側に流出する。流体通過用孔の流体通過に
供する面積はフロートの上昇量によって定まるため、流
体通過用孔は流量に応じた可変絞りとして機能し、上流
側の圧力変動を流量に応じて効果的に吸収する。この場
合、フロートとケース内面との間には相当の隙間が確保
されているため、長期間の使用によってガス中に含まれ
るダストが付着しても、従来のようにフロートの移動動
作が円滑でなくなったりフロートがケースに固着してま
ったく動作しなくなるという事態は回避される。このた
め、長期間にわたってフロートの円滑な動作が確保され
て圧力変動の吸収能力が良好に維持される。したがっ
て、例えば流体流量計の上流側に本装置を配設すれば、
その流量測定精度を長期にわたって良好に維持すること
が可能となる。
【0033】特に、請求項2記載の圧力変動吸収装置に
よれば、フロートの他端にケース内壁面と当接摺動して
フロートの上下移動を案内する案内部材を備えるように
構成したので、この案内部材の存在により、フロートは
横揺れなく上下移動可能となる。このため、より円滑な
上下動が確保され、安定した圧力変動吸収が可能とな
る。
【0034】また、請求項3記載の圧力変動吸収装置に
よれば、フロートの案内部材がケースの流体排出口以下
にまで下がるのを防止するためのストッパを備えるよう
にしたので、ダストの付着量が特に多いと考えられる流
体排出口に案内部材がさしかかることがなく、ダストが
案内部材とケース内面との間に入り込んでフロートの動
作に影響を与えることが少ないという効果がある。な
お、ダストが案内部材とケース内面との間に多少入り込
んだとしても、従来のようにフロートとケースとがほぼ
完全に面接触状態で摺動する場合に比べると、両者の接
触面積は極めて小さいので、ダストの付着がフロートの
動作に与える影響は極めて小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧力変動吸収装置の構
成を表す断面図である。
【図2】この圧力変動吸収装置の構成を一部破断して表
す側面図である。
【図3】この圧力変動吸収装置の作用を説明するための
断面図である。
【図4】この圧力変動吸収装置の作用を説明するための
断面図である。
【図5】この圧力変動吸収装置を適用したフルイディッ
ク流量計の構成を表すブロック図である。
【図6】従来の圧力変動吸収装置の構成を示す断面図で
ある。
【図7】図6の圧力変動吸収装置の作用を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 フルイディック流量計 2,3 流路 10 フルイディック素子 20 圧力変動吸収装置 30 流量演算部 210 ケース 230 フロート 218 導入口 213 排出口(流体排出口) 234 空間 232 通気孔(流体通過用孔) 226 円板(案内部材) 231 ストッパ 211 フロート孔 212 底部隔壁 214 側壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 000116633 愛知時計電機株式会社 愛知県名古屋市熱田区千年1丁目2番70 号 (73)特許権者 000142425 株式会社金門製作所 東京都板橋区大原町13番1号 (73)特許権者 000150109 株式会社竹中製作所 大阪府大阪市生野区中川西1丁目1番51 号 (73)特許権者 000156813 関西ガスメータ株式会社 京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10 (73)特許権者 000222211 東洋ガスメーター株式会社 富山県新湊市本江2795番地 (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市みその台9−10 (72)発明者 加藤 秀男 埼玉県北葛飾郡栗橋町大字河原代959− 2 108街区6−2 (72)発明者 酒井 克人 東京都葛飾区高砂3−2−7−123 (72)発明者 佐藤 左右文 神奈川県川崎市高津区梶ケ谷2−11−2 (72)発明者 佐藤 真一 東京都八王子市北野町543−15 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市中央区平野町4−1−2 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 修一 大阪府大阪市中央区平野町4−1−2 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 佐藤 孝人 愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯 株式会社総合研究所内 (72)発明者 三宮 静雄 愛知県名古屋市熱田区千年1−2−70 愛知時計電機株式会社内 (72)発明者 山田 一博 千葉県千葉市中央区今井3−25−16 (72)発明者 青木 利昭 東京都板橋区志村1−2−3 株式会社 金門製作所中央研究所内 (72)発明者 波元 政信 大阪府大阪市東成区東小橋2−10−16 関西ガスメータ株式会社内 (72)発明者 今崎 正成 大阪府東大阪市西岩田4−7−31 株式 会社金門製作所 関西研究所内 (72)発明者 水越 靖 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメ ーター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−77717(JP,A) 特開 平7−324956(JP,A) 特開 平8−247399(JP,A) 特開 平9−14563(JP,A) 特開 平9−21670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 15/04 G01F 1/00 G01F 1/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路中に設けられ、その上流側に
    おける流体の圧力変動を吸収して下流側への伝達を抑制
    するための装置であって、 底面部に上流側に通ずるフロート孔を有し、側面部に下
    流側に通ずる流体排出口を有する中空柱状のケースと、 一端が開放され他端が閉鎖された中空柱状の可動部材で
    あって、前記一端側を上流側にして前記フロート孔に摺
    動自在に嵌合されると共に、側壁面に流体通過用孔を有
    し、上流側と下流側との差圧によって自ら上下移動して
    前記流体通過用孔の流体通過断面積の大きさを変化させ
    るフロートとを備えたことを特徴とする圧力変動吸収装
    置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記フロートは、前記他端にケ
    ース内壁面と当接摺動してフロートの上下移動を案内す
    る案内部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の圧
    力変動吸収装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記フロートは、その下降時に
    おいて前記案内部材が前記ケースの流体排出口以下にま
    で下がるのを防止するためのストッパを備えたことを特
    徴とする請求項2記載の圧力変動吸収装置。
  4. 【請求項4】 前記ケースおよびフロートは共に円筒形
    状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1に記載の圧力変動吸収装置。
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