JP3494784B2 - 流量計の流路構造 - Google Patents

流量計の流路構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量のうち
大流量領域を計測する手段と小流量領域を計測する手段
とを備えると共に、上流側流路中に圧力変動吸収装置を
備えた流量計の流路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスメータ等に利用される流量計とし
て、流体の流量のうち大流量をいわゆるフルイディック
発振を利用した大流量計測部(フルイディック素子)に
よって計測すると共に、小流量をフルイディック発振以
外の方法を利用した小流量計測部(例えばフローセン
サ)によって計測するようにしたフルイディック流量計
が考えられている。このフルイディック流量計は小流量
用流路と大流量用流路とにそれぞれ遮断弁を備えてお
り、流量に応じて2つの遮断弁を適宜開閉して流路を切
り替えることで広い流量領域での流量計測が可能であ
る。
【0003】一方、このようなフルイディック流量計
は、流量計の上流側に設けられたガスガバナやガスヒー
トポンプなどの影響により流体に脈動などのノイズが生
ずると、特に、小流量計測部においてその圧力変動の影
響を受けやすいことから、小流量計測部の上流側流路中
に圧力変動吸収装置を配設し、このようなノイズによる
圧力変動を吸収するように構成されていた。この圧力変
動吸収装置は、底部に流体入口開口部を有すると共に側
面に流体出口開口部を有する円筒状のフロートケース
と、このフロートケース内に上下移動自在に収容され上
流側と下流側との間の差圧に応じて浮上または下降して
出口開口部の開口率を変化させる円筒状のフロートとを
備え、このフロートの動きによって上流側の圧力変動を
吸収し、下流側の小流量計測部への圧力変動の伝達を防
ぐ構造となっていた。
【0004】このような構造の従来のフルイディック流
量計では、小流量時は、大流量側遮断弁を閉じると共に
小流量側遮断弁を開き、小流量流路中の圧力変動吸収装
置によって圧力変動を抑制しつつ小流量計測部によって
流量を計測するようになっていた。そして、流量が増大
するにつれて圧力変動吸収装置のフロートが上昇し、フ
ロートケース側面の出口開口部が全開状態になると、大
流量側遮断弁が開いて大流量計測部(フルイディック素
子)による計測へと切り替えらるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小流量
側遮断弁が開状態、大流量側遮断弁が閉状態の場合にお
いて、大流量の流体が流れようとしたときには、圧力変
動吸収装置のフロートケースの出口開口部は全開状態に
なるものの、その開口面積は大流量に対応し得るほどは
大きくないため、圧力変動吸収装置の上流側と下流側と
の差圧が大きくなって、圧力損失が増大するという問題
があった。また、大流量側遮断弁にかかる差圧が大きい
ことから、この大流量側遮断弁が開くときに過度の負荷
がかかり、弁駆動電流が大きくなってしまうという問題
もあった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、大流量時における圧力損失を低減す
ると共に弁駆動電流を低減することができる流量計の流
路構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の流量計の
流路構造は、大流量を計測するための大流量計測手段と
小流量を計測するための小流量計測手段とを流体流路中
に配設すると共に、小流量計測手段の上流側流路中に流
体の圧力変動を吸収する圧力変動吸収装置を設けてなる
流量計の流路構造であって、前記圧力変動吸収装置が、
底部に流体入口を有すると共に側面に第1の流体出口と
第2の流体出口とを有するフロートケースと、このフロ
ートケース内に上下移動自在に収容され、上流側と下流
側との差圧に応じて上下移動して前記第1の出口および
第2の出口の開口率を変化させることによって、小流量
時は前記第1の流体出口から流体を流出させる一方、大
流量時には第1の流体出口および第2の流体出口から流
体を流出させるフロートとを備えたものである。
【0008】この流量計の流路構造では、上流側と下流
側との差圧に応じてフロートがフロートケース内を上下
移動することによって、小流量時は第1の流体出口から
流体が流出する一方、大流量時には第1の流体出口およ
び第2の流体出口から流体が流出する。
【0009】請求項2記載の流量計の流路構造は、大流
量域での流体流量を計測するための大流量計測部と、流
体を前記大流量計測部に導く第1の流路および第2の流
路と、この第1の流路を開閉する第1の遮断弁と、前記
第2の流路を開閉する第2の遮断弁と、前記第2の流路
中に配設され、小流量域における流体の流量を計測する
ための小流量計測部と、この小流量計測部の上流側の前
記第2の流路中に設けられ、流体の圧力変動を吸収する
圧力変動吸収装置と、小流量域では第1の遮断弁を閉じ
ると共に第2の遮断弁を開け、大流量域では第1の遮断
弁と第2の遮断弁の双方を開ける遮断弁駆動手段とを備
えた流量計の流路構造であって、前記圧力変動吸収装置
が、底部に流体入口を有すると共に側面に第1の流体出
口と第2の流体出口とを有するフロートケースと、この
フロートケース内に上下移動自在に収容され、上流側と
下流側との差圧に応じて上下移動して前記第1の出口お
よび第2の出口の開口率を変化させることによって、小
流量時は前記第1の流体出口から流体を流出させる一
方、大流量時には第1の流体出口および第2の流体出口
から流体を流出させるフロートとを備えたものである。
【0010】この流量計の流路構造では、流体の流量が
増大して小流量域から大流量域に移行するときに、第1
の遮断弁を閉じると共に第2の遮断弁を開けた状態か
ら、第1の遮断弁と第2の遮断弁の双方を開けた状態へ
と切り替えられる。フロートは上流側と下流側との差圧
に応じてフロートケース内を上下移動し、これにより、
小流量時は第1の流体出口から流体が流出するが、大流
量時に切り替わる過渡期においては、第1の流体出口の
ほか、第2の流体出口からも流体が流出し、上流側と下
流側との差圧の増大を緩和する。
【0011】請求項3記載の流量計の流路構造は、請求
項2記載の流量計の流路構造において、前記第2の流体
出口を前記第1の流量出口の上端近傍に形成したもので
ある。
【0012】請求項4記載の流量計の流路構造は、請求
項2または請求項3に記載の流量計の流路構造におい
て、前記フロートケースの第1の流体出口を前記小流量
計測部に対向する位置から180度回転させた位置に形
成して、第1の出口から排出された流体がフロートケー
スの外周面に沿った整流路を経て小流量計測部に至るよ
うにすると共に、第2の流体出口を前記小流量計測部に
対向する位置に形成して、第2の出口から排出された流
体が直接小流量計測部に至るように構成したものであ
る。
【0013】この流量計の流路構造では、フロートの上
昇に伴って第1の出口から排出された流体はフロートケ
ースの外周面に沿った整流路を経て小流量計測部に至る
ため、流れが整えられた状態で流量計測が行われる。ま
た、第2の出口から排出された流体は直接小流量計測部
に至るため、大流量時の圧力損失の低減に効果がある。
【0014】請求項5記載の流量計の流路構造は、請求
項2ないし請求項4のいずれか1に記載の流量計の流路
構造において、前記大流量計測部が、ノズルを通過した
ガスによるフルイディック発振を生成するフルイディッ
ク発振生成部と、このフルイディック発振生成部によっ
て生成されたフルイディック発振を検出するフルイディ
ック発振検出センサとを含むように構成したものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施の形態に係る流量計
の一断面構成を表し、図2は圧力変動吸収装置70を含
む要部の断面(図1中のI−I線断面)を表すものであ
る。この流量計は、例えばガスメータとして使用される
もので、図1に示したように、流体(ガス)を受け入れ
る入口部11と気体を排出する出口部12とを有する本
体10を備えている。本体10内には隔壁13が設けら
れ、入口部11から隔壁13にかけて流路14(第1の
流路)が設けられている。本体10内には、フルイディ
ック発振生成部としてのフルイディック素子30が設け
られ、フルイディック素子30から出口部12にかけて
流路50が設けられている。隔壁13とフルイディック
素子30の間には、フルイディック用流路15とフロー
センサ用流路17とが並行するように設けられている。
フルイディック用流路15は、フローセンサ用流路17
よりも断面積が大きくなっている。隔壁13には、フル
イディック用流路15に連通する開口部16と、フロー
センサ用流路17に連通する開口部18とが設けられて
いる。開口部16には弁座16aが設けられ、開口部1
8には弁座18aが設けられている。
【0017】フローセンサ用流路17は、開口部18に
近い方から順に下方に延びる流路17a、17b、水平
方向に延びる流路17c、および隔壁219によって流
路17aと隔てられた流量計測用流路17d(図2)に
よって構成されている。フローセンサ用流路17a、1
7bの両内側壁には、ガス中のダスト等を付着させて除
去するための複数の突起部材171が互い違いに形成さ
れ、また、流路17cの下面壁には同様の目的の突起部
材172が形成されている。
【0018】図1および図2に示したように、フローセ
ンサ用流路17のうちの流量計測用流路17dには、出
口部近傍に蒲鉾形状のノズル部19が設けられると共
に、このノズル部19を通過したガスが、フルイディッ
ク用流路15を通過するガスと略同様の向きでフルイデ
ィック素子30に向かうようにガスの流れを整える整流
部材20とが設けられている。ノズル部19内には、ノ
ズル部19を通過するガスの流れを整流するための整流
部材19aと、ノズル部19を通過するガスの流速を検
出するフローセンサ51(図2)とが設けられている。
流量計測用流路17dの上流側であって流路17cの下
流側には、このフローセンサ用流路17中の圧力変動を
吸収するための圧力変動吸収装置70が設けられてお
り、これについては後述する。
【0019】この流量計は、更に、フルイディック用流
路15を開閉するフルイディック用遮断弁21と、フロ
ーセンサ用流路17を開閉するフローセンサ用遮断弁2
2とを備え、開状態から閉状態への動作および閉状態か
ら開状態への動作を電気的に行うことができるようにな
っている。フルイディック用遮断弁21は、開口部16
を開閉する弁体23と、一端が弁体23に接続されたロ
ッド24と、本体10の外側に固定され、ロッド24の
他端に接続されたアクチュエータ25とを有している。
アクチュエータ25はロッド24を介して弁体23を駆
動して開口部16を開閉するようになっている。同様
に、フローセンサ用遮断弁22は、開口部18を開閉す
る弁体26と、一端が弁体26に接続されたロッド27
と、本体10の外側に固定されロッド27の他端に接続
されたアクチュエータ28とを有し、アクチュエータ2
8はロッド27を介して弁体26を駆動して開口部18
を開閉するようになっている。
【0020】フルイディック素子30は、ノズル31
と、このノズル31の下流側に設けられ、拡大された流
路を形成する一対の側壁33,34を有している。この
側壁33,34の間には、所定の間隔を開けて、上流側
にターゲット35、下流側にターゲット36がそれぞれ
配設されている。側壁33,34の外側には、ノズル3
1を通過したガスを各側壁33,34の外周部に沿って
ノズル31の噴出口側へ帰還させる一対のフィードバッ
ク流路37,38を形成するリターンガイド39が配設
されている。フィードバック流路37,38の各出口部
分と流路50との間には、リターンガイド39の背面と
本体10とによって、一対の排出路41,42が形成さ
れている。ノズル31の噴出口の近傍には導圧孔43,
44が設けられ、本体10の外側には、図示しない導圧
路を介して導圧孔43,44に連通し、導圧孔43と導
圧孔44における差圧を検出するフルイディック発振検
出センサ(例えば圧電膜センサ)が設けられている。
【0021】フルイディック用流路15あるいはフロー
センサ用流路17を通過したガスはフルイディック素子
30に達する。ここで、ノズル31を通過したガスは、
噴流となって噴出口より噴出される。噴出口より噴出さ
れたガスは、コアンダ効果により一方の側壁に沿って流
れる。ここでは、まず側壁33に沿って流れるものとす
る。側壁33に沿って流れたガスは、更にフィードバッ
ク流路37を経て、ノズル31の噴出口側へ帰還され、
排出路41を経て流路50に排出される。このとき、ノ
ズル31より噴出されたガスは、フィードバック流路3
7を流れてきたガスによって方向が変えられ、今度は他
方の側壁34に沿って流れるようになる。このガスは、
更にフィードバック流路38を経て、ノズル31の噴出
口側へ帰還され、排出路42を経て流路50に排出され
る。すると、ノズル31より噴出されたガスは、今度
は、フィードバック流路38を流れてきたガスによって
方向が変えられ、再び側壁33、フィードバック流路3
7に沿って流れるようになる。以上の動作を繰り返すこ
とにより、ノズル31を通過したガスは一対のフィード
バック流路37,38を交互に流れるフルイディック発
振を行う。このフルイディック発振の周波数、周期は流
量と対応関係がある。フルイディック発振は図示しない
上記圧電膜センサによって検出される。
【0022】次に、図2ないし図6を参照して圧力変動
吸収装置70の構成について詳説する。図2は、上述の
ごとく、図1に示した流量計のI−I線に沿った断面構
造の一部を拡大して表すものであり、図3は図2におけ
るA−A線断面、図4は図2におけるB−B線断面、図
5は図2におけるD−D線断面、図6は図2におけるE
−E線断面を表すものである。なお、図1におけるノズ
ル部19の近傍は図2のC−C線断面を示したものであ
る。
【0023】圧力変動吸収装置70は、両端部が閉鎖さ
れた円筒形状のフロートケース210と、このフロート
ケース210内に摺動自在に収容されたフロート220
とを備えている。
【0024】フロートケース210には、底部に円形の
ガスの入口部211が形成されると共に、側部の下側の
位置に縦長のガスの出口部212(第1の流体出口)が
形成されている。出口部212は、フロート220を挟
んでフローセンサ51の反対側に配置されている。さら
に、フロートケース210には、フローセンサ51に対
向する位置の側部に横長のガスの出口部221(第2の
流体出口)が形成されている。この出口部221は、出
口部212の上端部に略等しい高さに配置されている。
フロートケース210の上部には、圧力変動吸収装置7
0の下流側に連通する小孔214が設けられている。フ
ロートケース210は、その底部を保持するケース受け
板215とその側部を保持するケース押え216とによ
ってフローセンサ用流路17内の隔壁219に固定され
ている。出口部212は、図2、図4および図6に示し
たように、ケース受け板215とケース押え216との
間の隙間217およびフロートケース210の外周部と
フローセンサ用流路17の壁との隙間218を介して圧
力変動吸収装置70の下流側と連通している。
【0025】フロート220は、下端面が開放され、上
端面が閉塞された円筒形状に形成されている。図2に示
したように、フロート220がフロートケース210内
の最下部に位置しているときは、フロート220の側壁
によって出口部212が閉塞され、圧力変動吸収装置7
0の上流側と下流側とが遮断されるが、フロート220
がフロートケース210内で上昇し、フロート220の
下端が出口部212の下端よりも上になると、出口部2
12が開放され、圧力変動吸収装置70の上流側と下流
側とが連通されるようになっている。また、フロート2
20が略最上部にまで上昇したときには、出口部221
も開放され、これによっても圧力変動吸収装置70の上
流側と下流側とが連通されるようになっている。
【0026】フローセンサ51は、図2に示したよう
に、ノズル部19内の通路に面するように配設されてい
る。このフローセンサ51は、図示はしないが、発熱部
とこの発熱部の上流側および下流側に配設された2つの
温度センサを有し、2つの温度センサによって検出され
る温度の差を一定に保つために必要な発熱部に対する供
給電力から流速に対応する流量を求めたり、一定電流ま
たは一定電力で発熱部を加熱し、2つの温度センサによ
って検出される温度の差から流量を求めることができる
ようになっている。ノズル部19と圧力変動吸収装置7
0との間の流量計測用流路17d内には、多数の孔が形
成された板からなるストレーナ230が配設されてい
る。
【0027】なお、本実施の形態に係るガスメータにお
いては、異常時以外はフローセンサ用遮断弁22は開状
態にされている。従って、フルイディック用遮断弁21
を閉状態にしてフルイディック用流路15を閉じると、
ガスはフローセンサ用流路17のみを通過する。一方、
フルイディック用遮断弁21を開状態にしてフルイディ
ック用流路15を開けると、圧力変動吸収装置70によ
る圧力損失により、フルイディック用流路15に比べて
フローセンサ用流路17の方が圧力損失が大きくなり、
フローセンサ用流路17におけるガスの流れは停止す
る。
【0028】次に、以上のような構成の流量計の動作を
説明する。
【0029】流量が所定の流量(例えば1000リット
ル/時間)以下の小流量域にあるときは、フルイディッ
ク用遮断弁21は閉状態、フローセンサ用遮断弁22は
開状態とされ、流量が上記所定の流量を越える大流量域
にあるときは、フルイディック用遮断弁21およびフロ
ーセンサ用遮断弁22は共に開状態とされる。
【0030】小流量域では、入口部11から取り入れら
れたガスはフローセンサ用流路17を通ってフルイディ
ック素子30に達し、フルイディック素子30を通過
し、出口部12より排出される。このとき、フローセン
サ51によって、フローセンサ用流路17内のノズル部
19を通過するガスの流速が検出される。また、圧力変
動吸収装置70によってガスの圧力変動が吸収される。
図示しない流量演算部は、小流量域では、フローセンサ
出力に基づいて流量を算出する。
【0031】一方、大流量域では、入口部11から取り
入れられたガスはフルイディック用流路15のみを通っ
て、フルイディック素子30に達し、フルイディック素
子30を通過し、出口部12より排出される。ここで、
ガスがフローセンサ用流路17よりも断面積の大きいフ
ルイディック用流路15を通るため、大流量時における
ガス供給不良の発生が防止される。図示しない流量演算
部は、大流量域では、フルイディック素子30の出力
(すなわち、図示しないフルイディック発振検出センサ
(圧電膜センサ)の出力)に基づいて流量を算出する。
なお、フローセンサ51の出力と圧電膜センサの出力で
重複して流量を算出する流量域を設け、この流量域で
は、圧電膜センサの出力に基づいて算出した流量を正式
な流量とすると共に、圧電膜センサの出力に基づいて算
出した流量を用いて、フローセンサ51の出力に基づい
て算出した流量を補正するようにしてもよい。また、こ
の重複した流量域では、圧電膜センサの出力に基づいて
算出した流量とフローセンサ51の出力に基づいて算出
した流量との平均値を正式な流量とするようにしてもよ
い。
【0032】次に、圧力変動吸収装置70の作用につい
て詳説する。
【0033】ガスが流れていないときは、圧力変動吸収
装置70の上流側と下流側とで圧力差が生じていないの
で、図2に示したように、フロート220は重力の作用
によりフロートケース210内の最下部に位置してお
り、出口部212は完全に閉塞され、圧力変動吸収装置
70の上流側と下流側とが遮断される。
【0034】一方、ガスが流れ始めると、入口部211
から導入される圧力変動吸収装置70の上流側の圧力と
小孔214を介して導入される圧力変動吸収装置70の
下流側の圧力とに圧力差が生ずるので、フロート220
はその圧力差による浮力を受けて持ち上げられ、フロー
トケース210内を上昇する。これにより出口部212
はその圧力差に応じた分だけ開放され、図4、図6およ
び図7に示したように、ガスは圧力変動吸収装置70の
出口部212から流出し、隙間217,218を通って
流量計測用流路17dに至る。こうして、ガスは圧力変
動吸収装置70内を通過することによりフロート220
による負荷力を受けることになり、圧力変動が吸収され
る。また、出口部212から流出したガスは、フロート
ケース210の外周部を半周ほど回り込んでから流量計
測用流路17dに至るため、この間にガスの流れが整え
られる。圧力変動吸収装置70内を通過したガスは、ス
トレーナ230、ノズル部19、整流部材20を順に通
過してフルイディック素子30に向かう。
【0035】さらに流量が増大すると、図7に示したよ
うに、フロート220はその圧力差による浮力を受けて
フロートケース210内を最上位置にまで上昇する。こ
れにより出口部212の全体が開放されると共に、出口
部221も開放される。この場合、図4および図7に示
したように、ガスは、フロートケース210の出口部2
12から隙間217,218を通って流量計測用流路1
7dに至る経路のほかに、出口部221から直接流量計
測用流路17dに至る経路によっても圧力変動吸収装置
70から排出される。このため、圧力変動吸収装置70
の上流側と下流側との差圧の増大が緩和される。そし
て、流量が上記所定の流量を越えると、フルイディック
用遮断弁21は閉状態から開状態に切り替えられるが、
上流側と下流側の差圧が小さくなっているため、フルイ
ディック用遮断弁21の開弁動作に対する負荷は小さ
く、弁駆動に大電流を要しない。また、フルイディック
用遮断弁21が開く直前における大流量状態において
も、出口部221からのガス排出があるため、圧力損失
の増大が緩和される。したがって、大流量のガス器具を
使用した場合等の過渡的な圧力低下を回避することがで
きる。しかも、出口部221から排出された流体は直接
流量計測用流路17dに至るので、圧力損失の低減に一
層の効果がある。
【0036】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々変形可能である。例えば、フロ
ーセンサとしては、発熱部と2つの温度センサを有する
ものに限らず、例えば、1つの発熱部を有し、この発熱
部の温度(抵抗)を一定に保つために必要な発熱部に対
する供給電力から流速を求めたり、一定電流または一定
電力で発熱部を加熱し、発熱部の温度(抵抗)から流速
を求めるものでもよい。
【0037】また、流量計測部はフルイディック素子3
0に限らず、他の方式で流量を計測するものでもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の流量
計の流路構造によれば、上流側と下流側との差圧に応じ
てフロートがフロートケース内を上下移動することによ
って、小流量域では第1の流体出口から流体を流出させ
る一方、大流量域に入るときには第1の流体出口および
第2の流体出口から流体を流出させるように構成したの
で、小流量域から大流量域への過渡期における差圧の増
大を防止し、下流側の圧力低下を防止することができ
る。
【0039】請求項2ないし請求項5のいずれか1に記
載の流量計の流路構造によれば、流体の流量が増大して
小流量域から大流量域に移行するときに、第2の遮断弁
を閉状態から開状態へと切り替えると共に、フロートの
上下移動によって、小流量時は第1の流体出口から流体
を流出させる一方、大流量時に切り替わる過渡期におい
ては、第1の流体出口のほか、第2の流体出口からも流
体を流出させるようにしたので、大流量域への過渡期に
おける上流側と下流側との差圧の増大を緩和することが
できる。このため、第2の遮断弁の開弁動作に対する負
荷は小さくなり、弁駆動に大電流を要しない。また、第
2の遮断弁が開く直前における大流量状態においては、
第2の流体出口からのガス排出があるため、圧力損失の
増大が緩和され、大流量のガス器具を使用した場合等の
過渡的な圧力低下を回避することができる。
【0040】特に、請求項4記載の流量計の流路構造に
よれば、フロートの上昇に伴って第1の出口から排出さ
れた流体はフロートケースの外周面に沿った整流路を経
て小流量計測部に至るようにしたので、流れが整えられ
た状態で流量計測が行われることとなり、計測精度の向
上に効果がある。また、第2の出口から排出された流体
は直接小流量計測部に至るようにしたので、流路抵抗が
小さく、大流量時の圧力損失の低減に一層効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る流量計の流路構造
を示す断面図である。
【図2】図1における圧力変動吸収装置の具体的構成を
示す断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】図2のD−D線断面図である。
【図6】図2のE−E線断面図である。
【図7】大流量時における圧力変動吸収装置の作用を示
す断面図である。
【符号の説明】
15 フルイディック用流路(第1の流路) 17 フローセンサ用流路(第2の流路) 21 フルイディック用遮断弁(第1の遮断弁) 22 フローセンサ用遮断弁(第2の遮断弁) 30 フルイディック素子(大流量計測手段) 51 フローセンサ(小流量計測手段) 70 圧力変動吸収装置 210 フロートケース 211 入口部 212 出口部(第1の流体出口) 220 フロート 221 出口部(第2の流体出口)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 000116633 愛知時計電機株式会社 愛知県名古屋市熱田区千年1丁目2番70 号 (73)特許権者 000142425 株式会社金門製作所 東京都板橋区大原町13番1号 (73)特許権者 000150109 株式会社竹中製作所 大阪府大阪市生野区中川西1丁目1番51 号 (73)特許権者 000156813 関西ガスメータ株式会社 京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10 (73)特許権者 000222211 東洋ガスメーター株式会社 富山県新湊市本江2795番地 (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市みその台9−10 (72)発明者 酒井 克人 東京都葛飾区高砂3−2−7−123 (72)発明者 加藤 秀男 埼玉県北葛飾郡栗橋町大字河原代959− 2 108街区6−2 (72)発明者 佐藤 左右文 神奈川県川崎市高津区梶ケ谷2−11−2 (72)発明者 佐藤 真一 東京都八王子市北野町543−15 (72)発明者 三宮 静雄 愛知県名古屋市熱田区千年1−2−70 愛知時計電機株式会社内 (72)発明者 青木 利昭 東京都板橋区志村1−2−3 株式会社 金門製作所中央研究所内 (72)発明者 山田 一博 千葉県千葉市中央区今井3−25−16 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市中央区平野町4−1−2 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 修一 大阪府大阪市中央区平野町4−1−2 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 木村 幸雄 愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯 株式会社総合研究所内 (72)発明者 波元 政信 大阪府大阪市東成区東小橋2−10−16 関西ガスメータ株式会社内 (72)発明者 水越 靖 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメ ーター株式会社内 (72)発明者 今崎 正成 大阪府東大阪市西岩田4−7−31 株式 会社金門製作所 関西研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−223517(JP,A) 特開 平7−248239(JP,A) 実開 平2−93716(JP,U) 特公 昭55−22667(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大流量を計測するための大流量計測手段
    と小流量を計測するための小流量計測手段とを流体流路
    中に配設すると共に、小流量計測手段の上流側流路中に
    流体の圧力変動を吸収する圧力変動吸収装置を設けてな
    る流量計の流路構造であって、 前記圧力変動吸収装置は、 底部に流体入口を有すると共に、側面に第1の流体出口
    と第2の流体出口とを有するフロートケースと、 このフロートケース内に上下移動自在に収容され、上流
    側と下流側との差圧に応じて上下移動して前記第1の出
    口および第2の出口の開口率を変化させることによっ
    て、小流量時は前記第1の流体出口から流体を流出させ
    る一方、大流量時には第1の流体出口および第2の流体
    出口から流体を流出させるフロートとを備えたことを特
    徴とする流量計の流路構造。
  2. 【請求項2】 大流量域での流体流量を計測するための
    大流量計測部と、 流体を前記大流量計測部に導く第1の流路および第2の
    流路と、 この第1の流路を開閉する第1の遮断弁と、 前記第2の流路を開閉する第2の遮断弁と、 前記第2の流路中に配設され、小流量域における流体の
    流量を計測するための小流量計測部と、 この小流量計測部の上流側の前記第2の流路中に設けら
    れ、流体の圧力変動を吸収する圧力変動吸収装置と、 小流量域では第1の遮断弁を閉じると共に第2の遮断弁
    を開け、大流量域では第1の遮断弁と第2の遮断弁の双
    方を開ける遮断弁駆動手段とを備えた流量計の流路構造
    であって、 前記圧力変動吸収装置は、 底部に流体入口を有すると共に、側面に第1の流体出口
    と第2の流体出口とを有するフロートケースと、 このフロートケース内に上下移動自在に収容され、上流
    側と下流側との差圧に応じて上下移動して前記第1の出
    口および第2の出口の開口率を変化させることによっ
    て、小流量時は前記第1の流体出口から流体を流出させ
    る一方、大流量時には第1の流体出口および第2の流体
    出口から流体を流出させるフロートとを備えたことを特
    徴とする流量計の流路構造。
  3. 【請求項3】 前記第2の流体出口は、前記第1の流量
    出口の上端近傍に形成されていることを特徴とする請求
    項2記載の流量計の流路構造。
  4. 【請求項4】 前記フロートケースの第1の流体出口を
    前記小流量計測部に対向する位置から180度回転させ
    た位置に形成して、第1の出口から排出された流体がフ
    ロートケースの外周面に沿った整流路を経て小流量計測
    部に至るようにすると共に、第2の流体出口を前記小流
    量計測部に対向する位置に形成して、第2の出口から排
    出された流体が直接小流量計測部に至るようにしたこと
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の流量計の
    流路構造。
  5. 【請求項5】 前記大流量計測部は、ノズルを通過した
    ガスによるフルイディック発振を生成するフルイディッ
    ク発振生成部と、このフルイディック発振生成部によっ
    て生成されたフルイディック発振を検出するフルイディ
    ック発振検出センサとを備えたことを特徴とする請求項
    2ないし請求項4のいずれか1に記載の流量計の流路構
    造。
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