JP3481865B2 - 電磁パイロット式弁 - Google Patents

電磁パイロット式弁

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JP3481865B2 JP20225798A JP20225798A JP3481865B2 JP 3481865 B2 JP3481865 B2 JP 3481865B2 JP 20225798 A JP20225798 A JP 20225798A JP 20225798 A JP20225798 A JP 20225798A JP 3481865 B2 JP3481865 B2 JP 3481865B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は流体の流出、封止
を電磁コイルへの通電、非通電によって行う電磁式二方
弁、あるいはヒートポンプ式冷媒回路における冷房時と
暖房時の冷媒の流路を切り換える電磁パイロット式四方
弁等の電磁パイロット弁の改良に関するものである。さ
らに詳しくは、主弁体により冷媒の流路を封止した状態
における該主弁体に作用する上流側と下流側の圧力の差
が大きい場合にも電磁コイルへの通電電流を増大するこ
となく主弁体を開放することができる電磁パイロット式
弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁式二方弁(以下単に「電磁式二方
弁」と言う)として、実公平3−36774号公報に示
すものがある。この二方弁は図15に示すように、ケー
ス81の内部に導入管Aと導出管Bの流路を開閉する主
弁体82が上下方向の往復動可能に収容されている。前
記ケース81の上端開口部には電磁コイル43が装着さ
れている。この電磁コイル43は、ボビン44と、その
外周に装着された巻線45と、前記ケース81に連結さ
れたソレノイド管46と、該管46の上部に嵌入固定し
た吸引子47と、下部に収容したプランジャ48と、プ
ランジャ48を下方へ付勢するばね49と、磁路形成板
61とにより構成されている。そして、プランジャ48
の先端に取り付けたパイロット弁体56により、前記主
弁体82に形成したパイロット通路82aの上端開口部
が開閉されるようになっている。又、前記主弁体82の
上端面と前記プランジャ86の下面との間にはパイロッ
ト圧室88が形成されている。該パイロット圧室88と
前記導入管Aに連通する圧力室89とは、前記主弁体8
2の外周面とケース81の内周面との間に形成した絞り
通路90によって常時連通されている。
【0003】そして、前記電磁コイル43に通電される
と、吸引子47によりプランジャ48がバネ49に抗し
て上方に引き上げられ、これによりパイロット弁56が
主弁体82のパイロット通路82aから離間される。こ
のため、パイロット圧室88の流体(圧力)がパイロッ
ト通路82aを通して導出管B側に流れ、主弁体82の
上面側に作用するパイロット圧室88の圧力よりも主弁
体82の下面側に作用する圧力室88の圧力が大きくな
り、主弁体82がケース81の底部に形成された主弁座
81aを開放する。従って、前記電磁コイル43は閉鎖
状態においてパイロット弁56を引き上げるだけの所要
電流で済み、主弁座81aの閉鎖状態において上流側と
下流側とで大きい差圧が作用する主弁体82を直接プラ
ンジャ48によって上方へ引き上げる構造と比較して、
プランジャ48を引き上げるのに要する電磁コイル43
の所要電流を低くすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
電磁式二方弁においては、前記圧力室89とパイロット
圧室88を連通する絞り通路90の絞り量が大き過ぎる
と、パイロット圧室88からパイロット弁56が上方へ
引き上げられたとき、絞り通路90を通してパイロット
圧室88に流体が進入し易く、パイロット圧室88の圧
力低下が遅くなり、主弁体82を円滑に開放動作するこ
とができないという問題がある。反対に、前記絞り通路
90が小さいほど、パイロット弁56を引き上げた時に
パイロット圧室88の圧力低下が迅速に行われるので、
主弁体82の開放動作がスムーズに行われる。しかし、
前記絞り通路90が小さ過ぎると、金属片等の異物の噛
み込みによって動作不良になるという問題がある。
【0005】電磁コイル43が消磁されて主弁体82が
閉鎖位置に移動される過程では、パイロット通路82a
が弁56により閉鎖されるので、圧力室89の流体が絞
り通路90を経てパイロット圧室88へ進入し難くな
り、主弁体82の下方への移動が円滑に行われないとい
う問題がある。従って、前記絞り通路90の通路面積
は、所定の面積に適正に設定する必要があるが、その設
定が難しい。従って、主弁体82の加工精度を厳密に設
定する必要があり、製造コストを低減することができな
いという問題がある。又、主弁体82とパイロット弁5
6を備えたプランジャ48が分離されているので、それ
らを外部において予め一つのユニットとして組み付けて
おくことができず、組付作業が面倒であり、この点から
も製造コストを低減することができない。
【0006】特に、前記絞り通路90は常時開放状態と
なっているので、パイロット弁56が引き上げられた後
も該通路90からパイロット圧室88への流入分を考慮
して、主弁体82に形成したパイロット通路82aの通
路面積を大きく設定しなければならない。このためパイ
ロット弁56を引き上げるための電磁コイル43の通電
電流を低減し消費電力を抑制することができないという
問題がある。
【0007】一方、ヒートポンプ式冷媒回路における冷
房時と暖房時の冷媒の流路を切り換える電磁パイロット
式四方弁(以下単に「電磁式四方弁」と言う)として、
特開平9−292050号公報に示すものが提案されて
いる。
【0008】この電磁式四方弁においては、図示しない
が前述した二方弁の主弁体82に代えてポート切換弁体
が用いられ、該ポート切換弁体に形成したパイロット通
路をプランジャの先端に取り付けたパイロット弁が開閉
するように構成されている。この四方弁においても、パ
イロット弁の開放時に絞り通路を閉鎖することはなく、
従って、前述した電磁式二方弁に存する前述した問題と
ほぼ同様の問題を有している。
【0009】この発明の目的は上記従来の技術に存する
問題点を解消して、導入口に連通する圧力室とパイロッ
ト圧室を連通する絞り通路の通路面積の設定を行い易く
するとともに、主弁体の開閉動作を円滑に行うことがで
き、パイロット弁の主弁体からの開放動作に要する電磁
コイルの消費電力を低減することができ、さらに製造及
び組付作業を容易に行うことができる電磁パイロット式
弁を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、流体の導入口(2
3)、導出口(24)及び弁室(R)を備えたケース
(21)の弁室(R)に案内筒部(50)の一端を開口
させ、該案内筒部(50)内には感圧支持体(51)を
往復動可能に収容し、該感圧支持体(51)には前記弁
室(R)内の主弁座(32,60)を開閉し得る主弁体
(52)を連結し、前記ケース(21)の外側に前記感
圧支持体(51)と対応して電磁コイル(43)を装着
し、前記感圧支持体(51)の弁室(R)と反対側面、
前記電磁コイル(43)のプランジャ(48)の先端面
及び前記案内筒部(50)の内周面によりパイロット圧
室(53)を形成し、前記感圧支持体(51)及び案内
筒部(50)の少なくとも一方に、前記主弁体(52)
の上流側の弁室(R)に形成される圧力室(35)と前
記パイロット圧室(53)を連通する絞り通路(54)
を形成し、前記感圧支持体(51)及び主弁体(52)
には前記パイロット圧室(53)と前記導出口(24)
側とを連通するパイロット通路(55)を形成し、前記
プランジャ(48)には前記パイロット圧室(53)内
において前記パイロット通路(55)を開閉するパイロ
ット弁(56)を設け、前記プランジャ(48)及びパ
イロット弁(56)を付勢部材(49)により常には閉
弁方向に付勢し、前記電磁コイル(43)が励磁されて
プランジャ(48)とともに前記パイロット弁(56)
が前記付勢部材(49)の付勢力に抗してパイロット通
路(55)を開放する位置に移動されたとき、前記プラ
ンジャ(48)の移動により前記絞り通路(54)を閉
塞する手段(50、57)を設けている。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、電磁パイロット式弁は二方弁であって、前記主弁
体(52)は前記導出口(24)と対応して設けた主弁
座(60)の主弁孔(60a)を開閉するように配設さ
れている。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1にお
いて、電磁パイロット式弁は前記ケース(21)のポー
ト切換弁座(22)に導入口(23)、導出口(2
4)、第1及び第2の通孔(25、26)の計四つのポ
ートを設け、前記弁室(R)内には前記各ポート(2
3、24、25、26)を切り換えるポート切換弁体
(27)を配設した四方弁であって、前記ポート切換弁
体(27)は、前記ポート切換弁座(22)に対し軸
(28)に案内されて該ポート切換弁座(22)から離
隔可能に、かつ離隔した状態で前記軸(28)を中心に
所定の角度範囲で往復回動可能に支持され、前記ポート
切換弁体(27)は、前記導入口(23)と第1の通孔
(25)又は第2の通孔(26)を連通する高圧連通孔
(30)と、前記導出口(24)と第1の通孔(25)
又は第2の通孔(26)を連通する気密連通孔(31)
を有し、前記ポート切換弁体(27)の上部には、前記
主弁体(52)により開閉される主弁座(32)が設け
られ、該主弁座(32)には前記圧力室(35)と前記
気密連通孔(31)とを連通し得る主弁孔(32a)及
び低圧連通孔(33)が形成され、前記ポート切換弁体
(27)とポート切換弁座(22)との間には、ポート
切換弁座(22)からポート切換弁体(27)を離隔す
る方向に付勢する付勢部材(37)が設けられ、前記ポ
ート切換弁体(27)には、前記高圧連通孔(30)か
ら前記圧力室(35)側へ流体を導くための小孔(3
6)が形成され、前記電磁コイル(43)の消磁状態で
は、前記プランジャ(48)、パイロット弁(56)、
感圧支持体(51)及び主弁体(52)が付勢部材(4
9)によって主弁座(32)を閉鎖する位置に押圧され
るとともに、前記小孔(36)により圧力室(35)へ
導かれた流体圧力によりポート切換弁体(27)がその
付勢部材(37)の付勢力に抗してポート切換弁座(2
2)に押圧されるように構成され、前記主弁体(52)
が主弁座(32)から離隔されたとき、前記圧力室(3
5)から主弁孔(32a)、低圧連通孔(33)及び気
密連通孔(31)を通して導出口(24)側へ流体を逃
すことにより、前記ポート切換弁体(27)の内外受圧
面に作用する圧力差を無くして、前記付勢部材(37)
により前記ポート切換弁体(27)が前記軸(28)に
沿ってポート切換弁座(22)から離隔するように構成
され、前記ポート切換弁体(27)がポート切換弁座
(22)から離隔した状態でポート切換弁体(27)を
前記軸(28)を中心に回動してポート(23、24、
25、26)を切り換えるポート切換手段(29、3
9、40、41、42、43)を備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明をヒートポンプ式
冷媒回路における冷房時と暖房時の冷媒の流路を切り換
える電磁式四方弁に具体化した第1実施形態を図1〜図
10に基づいて説明する。
【0014】図10はこの実施形態の電磁式四方弁11
を組み込んだ空気調和機の基本回路を示す。電磁式四方
弁11の導入管12は圧縮機Cの吐出側に接続され、導
出管13は圧縮機1の吸入側に接続されている。又、電
磁式四方弁11の第1通孔管14は室内側熱交換器Dに
接続され、第2通孔管15は室外側熱交換器Fに接続さ
れている。なお、室内側及び室外側の熱交換器D,Fの
間には膨張弁B及び毛細管Eが直列に接続されている。
そして、この電磁式四方弁11により冷房時と暖房時の
流体の流路方向を後述するように切り換えるようにして
いる。
【0015】図5は電磁式四方弁11の縦断面図であ
る。この四方弁11は図5の下部に示すように、冷房時
と暖房時の流体の流路方向を切り換えるポート切換弁本
体16を備えている。
【0016】前記ポート切換弁本体16を構成する非磁
性材料からなる金属製のケース21の下端開口部にはポ
ート切換弁座22が溶接等により気密的に接合固定され
ている。このポート切換弁座22には図6に示すように
該弁座22の軸心を中心とする円周上にポートとしての
導入口23と導出口24が対向し、第1の通孔25と第
2の通孔26が対向するように90度の間隔で配置され
ている。前記導入口23には前記導入管12が、導出口
24には前記導出管13が、両通孔25,26には通孔
管14,15がそれぞれ接続されている。
【0017】前記ケース21及びポート切換弁座22に
より形成された弁室Rにはポート切換弁体27が前記ポ
ート切換弁座22の上面中心部に立設固定した軸28を
中心に水平方向への回動可能に、かつ軸28に沿って昇
降可能に収容されている。前記ポート切換弁体27の下
面側には、図6及び図9に示すように、該弁体27を軸
28を中心に90度往復回動することにより前記導入口
23と第1の通孔25又は第2の通孔26のいずれかと
を交互に連通させる略半月状の高圧連通孔30が形成さ
れている。同じく前記ポート切換弁体27の下面側に
は、該弁体27を軸28を中心に90度往復回動するこ
とにより前記導出口24と第1の通孔25又は第2の通
孔26のいずれかとを交互に連通させる略半月状の気密
連通孔31が形成されている。
【0018】さらに、前記ポート切換弁体27の上側中
央部には主弁座32が設けられ、該主弁座32の上端に
開口する主弁孔32aは前記軸28の孔に接して形成さ
れた低圧連通孔33によって前記気密連通孔31に連通
されている。前記主弁座32の主弁孔32aは、前記ケ
ース21の上部中央に一体形成した取付筒部21a側に
配設された後述する主弁体52により開閉される。
【0019】前記導入管12には円筒状のストッパ34
が嵌入固定され、その上端部は前記ポート切換弁体27
の高圧連通孔30に進入されている。そして、切換弁体
27の軸28を中心とした回動範囲を90度に規制する
ようになっている。
【0020】前記ポート切換弁体27の外側面とケース
21の内側面との間に形成された弁室R内の空間は圧力
室35となっていて、この圧力室35はポート切換弁体
27に設けた小孔36によって前記高圧連通孔30と連
通され、導入管12内の流体を圧力室35に徐々に逃す
ようになっている。
【0021】前記ポート切換弁体27の下側中心部には
前記軸28の外周に巻回された付勢部材としてのコイル
ばね37が収容され、このばね37によりポート切換弁
体27をポート切換弁座22から離隔する上方に常時付
勢している。前記主弁座33の上部にはストッパ38が
嵌合固定され、このストッパ38がケース21の内頂面
に当接することにより、ポート切換弁体27の上方への
移動高さ、つまり弁座22からの離隔距離が設定され
る。
【0022】次に、前記ポート切換弁体27を常には前
記ポート切換弁座22に押圧保持し、ポートの切り換え
時に一時的に前記ポート切換弁座22からポート切換弁
体27を浮上させて該弁体27を軸28を中心に回動し
てポートの切り換えを行うポート切換機構を説明する。
【0023】前記ケース21の外周面には互いに180
度隔てて円弧状をなす第1磁極板39及び第2磁極板4
0が固定されている。この第1及び第2の磁極板39,
40と対応して前記ポート切換弁体27の外周面には、
図9に示すようにN極とS極をそれぞれ180度づつ形
成した全体として円筒状をなす永久磁石29が嵌合固定
されている。図5に示すように前記第1及び第2の磁極
板39,40の外周面には、L字状をなす第1磁路形成
板41及び第2磁路形成板42が接合固定されている。
図7に示すように、前記両磁極板39,40と両磁路形
成板41,42の下端中央部には凹部39a、40aが
形成され、図5に示すように前記ケース21の下側外周
面に溶接した位置決め用の突起21bに前記凹部39
a、40aを嵌合することにより前記両磁極板39,4
0と両磁路形成板41,42の位置を設定している。
【0024】図5に示すように、両磁路形成板41,4
2の上下に位置する一対の水平部41a,42aの間に
は、電磁コイル43が装着されている。この電磁コイル
43を構成するボビン44は前記水平部41a,42a
の間に介在固定され、該ボビン44の中心寄りに形成し
た円筒部44aの外周面には巻線45が巻装されてい
る。前記ボビン44の円筒部44a内には前記ケース2
1の上端取付筒部21aに下端部を気密的に嵌合接合し
た非磁性材料よりなる金属製のプランジャチューブ46
が挿入され、該プランジャチューブ46の上部内側に
は、前記巻線45の通電によって磁化される磁性材料よ
りなる吸引子47が嵌入され、その上端面はボルト47
Aによって水平部42aに固定されている。
【0025】前記プランジャチューブ46の内部には磁
性体よりなるプランジャ48が上下方向の往復動可能に
収容されている。このプランジャ48の上側収容凹部4
8aと吸引子47との間には該プランジャ48を下方へ
付勢する付勢部材としてのコイル状のばね49が介在さ
れている。
【0026】図1に示すように前記プランジャ48の下
側外周部には円筒状の案内筒部50が一体的に形成さ
れ、該案内筒部50内には感圧支持体51が上下方向の
往復動可能に収容されている。この感圧支持体51の下
面には前記主弁座32の主弁孔32aを開閉する主弁部
52aを有する主弁体52が一体的に形成されている。
前記感圧支持体51の上側面と前記案内筒部50の内頂
面との間には、パイロット圧室53が形成されている。
前記感圧支持体51の外周面と前記案内筒部50の内周
面との間の隙間は、絞り通路54となっている。この絞
り通路54によって前記ケース21内の前記圧力室35
と前記パイロット圧室53とが連通されている。前記主
弁体52及び感圧支持体51の中心部には軸線方向にパ
イロット通路55が形成され、該パイロット通路55に
より前記パイロット圧室53は前記主弁座32の主弁孔
32aを通して低圧連通孔33と連通可能となってい
る。
【0027】前記プランジャ48の下側中央部には前記
パイロット圧室53内に位置するように前記パイロット
通路55の弁孔55aを開閉する球体よりなるパイロッ
ト弁56が取り付けられている。
【0028】前記案内筒部50の下端内周面には、シー
ル部材としてのシールリング57が嵌入され、該案内筒
部50の下端の薄肉周縁をシールリング57の下面にカ
シメ付けることにより固定されている。このシールリン
グ57の上面はシール面57aとなっていて、前記感圧
支持体51の下端のシール面51aと上下方向に対向し
て互いに平行に配設されている。そして、電磁コイル4
3の巻線45に通電されて吸引子47によりプランジャ
48が上方に移動されると、案内筒部50及びシールリ
ング57が上方に移動され、シールリング57のシール
面57aが感圧支持体51のシール面51aに接触し、
前記絞り通路54を閉鎖すようにしている。
【0029】次に、前記のように構成した電磁式四方弁
11の使用方法及び動作について説明する。図9(a)
〜図9(c)は、前記導入口23、導出口24、両通孔
25、26、永久磁石29、ストッパ34及び磁極板3
9、40等の位置関係を示す図である。図9(a)は暖
房運転時のセット状態を示す。この場合、巻線45のリ
ード線に順方向の直流電流を通電した後、非通電とした
ことにより、第1磁極板39がN極となるとともに第2
磁極板40がS極となり、永久磁石29の対向するS
極、N極と第1磁極板39と第2磁極板40がそれぞれ
吸引し合っている状態である。又、永久磁石29と一体
化されたポート切換弁体27とともに高圧連通孔30が
反時計回りに回動し、図9(a)のようにストッパ34
が高圧連通孔30の一端側に当接して回動がストップさ
れており、高圧連通孔30により導入口23と室内熱交
換器Dに繋がる第1の通孔25とが連通された状態であ
る。又、気密連通孔31により導出口24と室外熱交換
器Fに繋がる第2の通孔26とが連通された状態であ
る。
【0030】従って、図10の実線の矢印にて示すよう
に圧縮機Cの吐出口から出た冷媒は、導入管12、導入
口23を経て第1の通孔25を通り、第1通孔管14を
経て室内熱交換器Dに入り、毛細管Eを経て、室外熱交
換器Fを通り、第2通孔管15、第2の通孔26、導出
口24、導出管13を経て圧縮機Cの吸入口に戻る。
【0031】次に、図9(a)の状態において、図5に
示す巻線45のリード線に対し、逆方向の直流電流を流
すと、図9(b)に示すように第1磁極板39がS極に
なるとともに、第2磁極板40がN極となり、永久磁石
29の対向するS極と第1磁極板39の磁極が同極とな
り、永久磁石29の対向するN極と第2磁極板40が同
極となるため、図9(b)中の矢印に示すように相互の
反発力が生じて時計回り方向に回動する。この時、図5
に示すようにばね49の付勢力によりプランジャ48、
パイロット弁56、感圧支持体51、主弁体52及びポ
ート切換弁体27がばね37の付勢力に抗して下方に押
圧され、主弁体52は主弁座32の主弁孔32aを閉鎖
し、パイロット弁56は弁孔55aを閉鎖し、圧力室3
5が高圧状態の冷媒で高圧となりポート切換弁体27は
ポート切換弁座22に押圧されているので、前記磁気反
発力では回動できない。
【0032】しかし、前記巻線45に逆方向の直流電流
を流すと同時にプランジャ48が図1に示す状態からば
ね49の付勢力に抗して図2に示すように中間位置まで
吸引子47側に吸引され、前記プランジャ48ととも
に、パイロット弁56が上昇され、主弁体52及び感圧
支持体51に形成したパイロット通路55の弁孔55a
が開放される。すると、図2において、パイロット圧室
53の高圧の流体がパイロット通路55から図5に示す
低圧連通孔33、気密連通孔31へ流れ、パイロット圧
室53の圧力が低下する。この時、図2に示すように前
記案内筒部50に取り付けたシールリング57のシール
面57aが感圧支持体51のシール面51aに当接され
て絞り通路54が閉塞される。この結果、パイロット圧
室53内の流体が速やかに通路55を通して低圧連通孔
31側に排出されるので、感圧支持体51の上側受圧面
に作用するパイロット圧室53内の圧力よりも下側受圧
面に作用する圧力室35の圧力が高くなって、感圧支持
体51は主弁体52とともに図2に示す位置から図3に
示す主弁座32の主弁孔32aを開放する位置に移動さ
れると同時にプランジャ48が吸引子47に吸着され
る。
【0033】前記主弁体52及び感圧支持体51の上昇
により主弁座32が開放されると、圧力室35内には小
孔36から導入口23側の流体が少量流入するが、図5
において圧力室35内の流体が主弁孔32a、低圧連通
孔33及び気密連通孔31を介して導出管13側に多量
に流れる。このためポート切換弁体27の外側受圧面に
作用する圧力室35の圧力と下側受圧面に作用する圧力
とがバランスするので、ポート切換弁座22に対しポー
ト切換弁体27を押さえ付ける圧力差が無くなり、ポー
ト切換弁体27はばね37の付勢力によりポート切換弁
座22から上方に離隔され、図4に示すようにストッパ
38がケース21の内頂面に当接して停止される。この
ようにばね37によりポート切換弁体27が弁座22か
ら離隔された状態では、圧力室35、低圧側の気密連通
孔31及び高圧連通孔30が互いに連通状態となって、
弁室R内が同じ圧力となり、ポート切換弁体27をポー
ト切換弁座22に押圧する力が無くなり、ポート切換弁
体27を所定位置に保持しようとするトルク(負荷トル
ク)が大幅に減少する。このため、図9(b)に示す前
記磁力の反発力により、ポート切換弁体27が永久磁石
29とともに図9(c)の状態まで回動する。
【0034】図9(c)に示す状態では、ストッパ34
が高圧連通孔30の他端側に当接して、ポート切換弁体
27の回動がストップした状態で、巻線45のリード線
に対し、逆方向の直流電流を流した数秒後に非通電にす
ると、ばね49の付勢力により前記プランジャ48とと
もに、感圧支持体51、主弁体52、主弁座32及びポ
ート切換弁体27がばね37の付勢力に抗して押し下げ
られ、ポート切換弁体27の下面がポート切換弁座22
に押圧される。この結果、ポート切換弁体27の上部の
圧力室35には小孔36を通って高圧連通孔30の高圧
冷媒が流れ込み、圧力室35と低圧側の気密連通孔31
との間に圧力差が生じて、ポート切換弁体27の下面が
ポート切換弁座22の上面に押圧されて密着される。
【0035】従って、図10の破線の矢印にて示すよう
に圧縮機Cの吐出口から出た冷媒は、導入管12、導入
口23を経て第2の通孔26を通り、第2通孔管15を
経て室外熱交換器Fに入り、毛細管Eを経て、室内側熱
交換器Dを通り、第1通孔管14、第1の通孔25、導
出口24、導出管13を経て圧縮機Cの吸入口に戻り、
冷房運転回路となる。
【0036】なお、図9(c)の状態において、巻線4
5のリード線に順方向の直流電流を流すと、前記と同様
にポート切換弁体27が上昇し、ばね37によりポート
切換弁体27が上方に保持されることによって圧力室3
5と低圧側の気密連通孔31と高圧連通孔30が連通状
態となって、ケース21内が同じ圧力となり、ポート切
換弁体27をポート切換弁座22に押圧する力がなくな
る。このため前記とは逆にポート切換弁体27と永久磁
石29が容易に反時計回りに回動し再び図9(a)の暖
房運転状態に切り換えられる。
【0037】次に、前記のように構成した電磁式四方弁
11の作用、効果を構成とともに列記する。 (1)前記実施形態ではプランジャ48がパイロット弁
56とともにパイロット通路55を開放する方向に引き
上げられたとき、圧力室35とパイロット圧室53を連
通する絞り通路54を閉鎖するシールリング57を設け
た。このため、パイロット弁56がパイロット通路55
を開放した直後に絞り通路54を閉鎖して圧力室35か
らパイロット圧室53への高圧流体の供給を遮断でき、
パイロット圧室53の圧力低下を迅速に行い、主弁体5
2の開放動作を迅速に行うことができる。
【0038】(2)前記実施形態ではパイロット弁56
の開放動作時にシールリング57により絞り通路54を
閉鎖するようにしたので、前記パイロット通路55の通
路面積よりも小さい範囲内において前記絞り通路54の
通路面積の設定範囲を広くすることができる。このた
め、絞り通路54の通路面積の設定精度を低くして製造
及び組付作業を容易に行うことができる。
【0039】(3)前記実施形態ではパイロット弁56
の開放動作直後にシールリング57により絞り通路54
を閉鎖するようにしたので、パイロット弁56が接触す
るパイロット通路55の通路面積を絞り通路54の零と
なった通路面積を基準に小さく設定することができる。
このため、パイロット通路55の弁孔55aからパイロ
ット弁56を引き離す際の力を低減することができ、パ
イロット弁56の開放動作に要する巻線45の消費電力
を低減することができる。
【0040】(4)前記実施形態では感圧支持体51の
外周面と案内筒部50の内周面との間の隙間を絞り通路
54とし、案内筒部50の下端内周面にシールリング5
7を嵌入してカシメ固定する構造とした。このため、絞
り通路54の形成及びその通路54の遮蔽手段として簡
素なシールリング57を用いることができ、部品点数を
低減し、製造及び組み付けコストの低減を図ることがで
きる。
【0041】(5)前記実施形態ではプランジャ48に
案内筒部50を一体に形成し、筒部50内に感圧支持体
51を収容し、該支持体51に主弁体52を設け、案内
筒部50の下端部にシールリング57を取り付けた。こ
のため、電磁コイル43のプランジャ48に対し、案内
筒部50、パイロット弁56、感圧支持体51、主弁体
52、シールリング57を予め一つのユニットとして組
み付けることができ、ケース21に対する組付性を向上
することができる。
【0042】次に、この発明を電磁式二方弁に具体化し
た第2実施形態を図11に基づいて説明する。この第2
実施形態では前記ケース21に対し、導入口23と導出
口24が設けられ、前記感圧支持体51に連結した主弁
体52は、前記導出口24と対応して設けた主弁座60
の主弁孔60aを開閉するように配設されている。電磁
コイル43の磁路形成板41、42は右側壁部において
一体に連結されている。
【0043】従って、この実施形態では、巻線45に通
電されると、プランジャ48及びパイロット弁56が上
昇され、パイロット通路55が開放されると、パイロッ
ト圧室53の流体がパイロット通路55を通して導出口
24へ流れ、シールリング57により絞り通路54が閉
鎖されて、感圧支持体51が圧力差の増大により上方に
移動され、主弁体52が主弁座60の主弁孔60aから
離れる。このため、導入管12内の流体が圧力室35を
経て導出管13へ流れる。なお、巻線45への通電を停
止すると、ばね49によりプランジャ48、パイロット
弁56が下方に移動され、感圧支持体51及び主弁体5
2が下方に移動されて、主弁体52により主弁孔60a
が閉鎖される。又、この第2実施形態において、前記第
1実施形態と同様の機能を有する部材については、同一
の符号を付している。
【0044】この第2実施形態においても前述した第1
実施形態の作用効果(1)〜(5)と同様の効果を奏す
る。なお、本実施形態は、次のように変更して具体化す
ることも可能である。
【0045】・図12に示す別例は、前記感圧支持体5
1の圧力室35の側端面に設けた円環状のシール面51
a及び前記シールリング57のシール面57aを横断面
が円弧面に形成している。
【0046】この別例では、主弁座32の主弁座32a
に対し主弁体52の断面が円弧状をなす主弁部52aが
正規の閉弁位置からズレて、主弁体52の軸線が傾斜し
ていても、シール面51aとシール面57aのシール性
を確保でき、動作信頼性を向上することができる。特
に、四方弁の場合には、ポート切換弁体27が上下に移
動する構造であるため、製造及び組み付け誤差により上
述のズレが生じ易く、この別例を適用するとよい。
【0047】・図13に示す別例は、感圧支持体51の
外周面を案内筒部50の内周面に摺接嵌入するととも
に、感圧支持体51に対し絞り通路54をドリル等によ
り貫通形成し、この絞り通路54を案内筒部50に取り
付けたシール部材としてのシール突起61のシール面6
1aにより閉鎖するようにしている。この実施形態では
図示しないが、感圧支持体51の周り止め機構が必要と
なる。
【0048】・図14に示す別例は、感圧支持体51の
外周面を案内筒部50の内周面に摺接嵌入するととも
に、案内筒部50の外周面とプランジャチューブ46の
内周面との間に圧力室35に連通する連通路62を形成
し、前記案内筒部50及び感圧支持体51に対し絞り通
路64、65をドリル等により感圧支持体51の移動方
向と直交する方向に貫通形成している。この実施形態で
も図示しないが、感圧支持体51の周り止め機構が必要
となる。
【0049】この別の実施形態ではパイロット弁56が
パイロット通路55から離れた後に両絞り通路64、6
5の連通が断たれる。従って、両絞り通路64、65が
遮断されているストロークが長いので、パイロット圧室
53内の圧力低下が迅速に行われ、主弁体52の開放を
より迅速に行うことができる。
【0050】・前記実施形態ではプランジャ48に案内
筒部50を形成し、該筒部50に感圧支持体51を収容
したが、図15に示すような従来の電磁パイロット式二
方弁において、プランジャ86の上方への移動により絞
り通路90を遮断する手段を設けることもできる。
【0051】・前記実施形態では、四方弁と二方弁に具
体化したが、三方弁、五方弁以上の切換ポートを有する
電磁式パイロット弁に具体化してもよい。・前記実施形
態では直流電流を用いて電磁コイル43を動作するよう
にしたが、交流の半波整流、又は交流の全波整流電流を
順方向又は逆方向に通電するようにしてもよい。
【0052】次に、前記実施形態から把握される請求項
以外の技術思想について、以下に列記する。 (技術思想1) 請求項3において、前記各ポート(2
3、24、25、26)の切換手段は、前記ケース(2
1)の外周面に設けられ、前記電磁コイル(43)の巻
線(45)への通電方向を切り換えることにより極性を
切り換え可能な第1及び第2の磁極板(39、40)
と、前記ポート切換弁体(27)の外周部に対し前記両
磁極板(39、40)と対応して取り付けられた異なる
極性を有する永久磁石(29)とにより構成されている
電磁パイロット式弁。
【0053】(技術思想2) 請求項1〜3、技術思想
1のいずれか一項において、前記電磁コイル(43)の
プランジャ(48)の先端部には前記感圧支持体(5
1)を収容する案内筒部(50)が一体状に形成されて
いる電磁パイロット式弁。
【0054】技術思想2に記載の発明によれば、プラン
ジャに対し案内筒部を容易に形成することができる。 (技術思想3) 技術思想2において、前記絞り通路
(54)は、前記感圧支持体(51)の外周面と案内筒
部(50)の内周面との間に形成された円環状の隙間で
あって、該絞り通路(54)は前記感圧支持体(51)
の圧力室(35)側端面に形成したシール面(51a)
に対し、案内筒部(50)に取り付けたシールリング
(57)のシール面(57a)が接触することにより閉
止されるものである電磁パイロット式弁。
【0055】(技術思想4) 技術思想3において、前
記感圧支持体(51)の外周面は案内筒部(50)の内
周面に摺接され、前記絞り通路(54)は前記感圧支持
体(51)に貫設した通路(54)であって、該通路
(54)は前記案内筒部(50)に取り付けたシール部
材(61)のシール面(61a)により閉止されるもの
である電磁パイロット式弁。
【0056】(技術思想5) 技術思想2において、前
記感圧支持体(51)の外周面は案内筒部(50)の内
周面に摺接され、前記絞り通路(54)は前記感圧支持
体(51)及び案内筒部(50)に軸線方向と交差する
方向に貫設した対応する一対の通路(64、65)であ
って、感圧支持体(51)に形成した通路(65)は、
前記案内筒部(50)が電磁コイル(43)により移動
されたとき該案内筒部(50)の内周面によって閉止さ
れるものである電磁パイロット式弁。
【0057】技術思想3〜5に記載の発明によれば、技
術思想2に記載の効果に加えて、絞り通路及びシール部
材の形成を容易に行うことができる。特に、電磁コイル
のプランジャに対し、案内筒部、パイロット弁、感圧支
持体、主弁体、シール部材を予め一つのユニットとして
組み付けることができ、ケースに対する組付性を向上す
ることができる。
【0058】(技術思想6) 技術思想3において、前
記感圧支持体(51)の圧力室(35)側端面に設けた
円環状のシール面(51a)及び前記シールリング(5
7)のシール面(57a)は横断面が円弧面に形成され
ている電磁パイロット式弁。
【0059】(技術思想7) 請求項3において、前記
四つのポート(23、24、25、26)は冷暖房シス
テムの四つの配管系に接続され、冷暖房サイクルの切り
換えを行うように構成されている電磁パイロット式弁。
【0060】(技術思想8) 請求項1〜3、技術思想
1〜7のいずれか一つにおいて、前記パイロット弁(5
6)は球体により形成されている電磁パイロット式弁。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1〜3に記載の
発明によれば、導入口に連通する圧力室とパイロット圧
室を連通する絞り通路の通路面積の設定を行い易くする
とともに、主弁体の開閉動作を円滑に行うことができ、
パイロット弁の主弁体からの開放動作に要する電磁コイ
ルの消費電力を低減することができ、さらに製造及び組
付作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を電磁パイロット式四方弁に具体化
した第1実施形態のパイロット弁閉鎖状態を示す要部断
面図。
【図2】 パイロット弁開放状態の要部断面図。
【図3】 主弁体の開放状態を示す要部断面図。
【図4】 ポート切換弁体の開放状態を示す要部断面
図。
【図5】 電磁パイロット式四方弁の縦断面図。
【図6】 ポート切換弁体と切換弁座を示す分解斜視
図。
【図7】 電磁コイル及び磁性板の斜視図。
【図8】 プランジャ、感圧支持体、主弁体、シールリ
ングの分解斜視図。
【図9】 図5のイ―イ線におけるポート切換弁体と、
永久磁石とポート切換弁座との関係を示す断面図。
【図10】 空気調和機の基本回路図。
【図11】 この発明を電磁パイロット式二方弁に具体
化した第2実施形態の縦断面図。
【図12】 この発明の別の実施形態を示す部分断面
図。
【図13】 この発明の別の実施形態を示す部分断面
図。
【図14】 この発明の別の実施形態を示す部分断面
図。
【図15】 従来の電磁パイロット式二方弁の断面図。
【符号の説明】
11…電磁パイロット式四方弁、12…導入管、13…
導出管、14…第1通孔管、15…第2通孔管、16…
ポート切換弁本体、21…ケース、22…ポート切換弁
座、23…導入口、24…導出口、25,26…第1及
び第2の通孔、27…ポート切換弁体、28…軸、30
…高圧連通孔、31…気密連通孔、32…主弁座、32
a…主弁孔、33…低圧連通孔、34…ストッパ、35
…圧力室、36…小孔、37…付勢部材としてのばね、
39…第1磁極板、40…第2磁極板、41…第1磁路
形成板、42…第2磁路形成板、43…電磁コイル、4
5…巻線、46…プランジャチューブ、47…吸引子、
48…プランジャ、49…ばね、50…案内筒部、51
…感圧支持体、51a…シール面、52…主弁体、53
…パイロット圧室、54、64、65…絞り通路、55
…パイロット通路、56…パイロット弁、57…シール
部材としてのシールリング、57a…シール面、R…弁
室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−292050(JP,A) 特開 平10−30741(JP,A) 特開 平8−247328(JP,A) 特開 平8−42737(JP,A) 実開 昭55−104175(JP,U) 実公 平3−36774(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/40 F16K 11/074 F25B 41/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の導入口(23)、導出口(24)
    及び弁室(R)を備えたケース(21)の弁室(R)に
    案内筒部(50)の一端を開口させ、該案内筒部(5
    0)内には感圧支持体(51)を往復動可能に収容し、
    該感圧支持体(51)には前記弁室(R)内の主弁座
    (32,60)を開閉し得る主弁体(52)を連結し、
    前記ケース(21)の外側に前記感圧支持体(51)と
    対応して電磁コイル(43)を装着し、前記感圧支持体
    (51)の弁室(R)と反対側面、前記電磁コイル(4
    3)のプランジャ(48)の先端面及び前記案内筒部
    (50)の内周面によりパイロット圧室(53)を形成
    し、前記感圧支持体(51)及び案内筒部(50)の少
    なくとも一方に、前記主弁体(52)の上流側の弁室
    (R)に形成される圧力室(35)と前記パイロット圧
    室(53)を連通する絞り通路(54)を形成し、前記
    感圧支持体(51)及び主弁体(52)には前記パイロ
    ット圧室(53)と前記導出口(24)側とを連通する
    パイロット通路(55)を形成し、前記プランジャ(4
    8)には前記パイロット圧室(53)内において前記パ
    イロット通路(55)を開閉するパイロット弁(56)
    を設け、前記プランジャ(48)及びパイロット弁(5
    6)を付勢部材(49)により常には閉弁方向に付勢
    し、前記電磁コイル(43)が励磁されてプランジャ
    (48)とともに前記パイロット弁(56)が前記付勢
    部材(49)の付勢力に抗してパイロット通路(55)
    を開放する位置に移動されたとき、前記プランジャ(4
    8)の移動により前記絞り通路(54)を閉塞する手段
    (50、57)を設けた電磁パイロット式弁。
  2. 【請求項2】 請求項1において、電磁パイロット式弁
    は二方弁であって、前記主弁体(52)は前記導出口
    (24)と対応して設けた主弁座(60)の主弁孔(6
    0a)を開閉するように配設されている電磁パイロット
    式弁。
  3. 【請求項3】 請求項1において、電磁パイロット式弁
    は前記ケース(21)のポート切換弁座(22)に導入
    口(23)、導出口(24)、第1及び第2の通孔(2
    5、26)の計四つのポートを設け、前記弁室(R)内
    には前記各ポート(23、24、25、26)を切り換
    えるポート切換弁体(27)を配設した四方弁であっ
    て、 前記ポート切換弁体(27)は、前記ポート切換弁座
    (22)に対し軸(28)に案内されて該ポート切換弁
    座(22)から離隔可能に、かつ離隔した状態で前記軸
    (28)を中心に所定の角度範囲で往復回動可能に支持
    され、 前記ポート切換弁体(27)は、前記導入口(23)と
    第1の通孔(25)又は第2の通孔(26)を連通する
    高圧連通孔(30)と、前記導出口(24)と第1の通
    孔(25)又は第2の通孔(26)を連通する気密連通
    孔(31)を有し、 前記ポート切換弁体(27)の上部には、前記主弁体
    (52)により開閉される主弁座(32)が設けられ、
    該主弁座(32)には前記圧力室(35)と前記気密連
    通孔(31)とを連通し得る主弁孔(32a)及び低圧
    連通孔(33)が形成され、 前記ポート切換弁体(27)とポート切換弁座(22)
    との間には、ポート切換弁座(22)からポート切換弁
    体(27)を離隔する方向に付勢する付勢部材(37)
    が設けられ、 前記ポート切換弁体(27)には、前記高圧連通孔(3
    0)から前記圧力室(35)側へ流体を導くための小孔
    (36)が形成され、 前記電磁コイル(43)の消磁状態では、前記プランジ
    ャ(48)、パイロット弁(56)、感圧支持体(5
    1)及び主弁体(52)が付勢部材(49)によって主
    弁座(32)を閉鎖する位置に押圧されるとともに、前
    記小孔(36)により圧力室(35)へ導かれた流体圧
    力によりポート切換弁体(27)がその付勢部材(3
    7)の付勢力に抗してポート切換弁座(22)に押圧さ
    れるように構成され、 前記主弁体(52)が主弁座(32)から離隔されたと
    き、前記圧力室(35)から主弁孔(32a)、低圧連
    通孔(33)及び気密連通孔(31)を通して導出口
    (24)側へ流体を逃すことにより、前記ポート切換弁
    体(27)の内外受圧面に作用する圧力差を無くして、
    前記付勢部材(37)により前記ポート切換弁体(2
    7)が前記軸(28)に沿ってポート切換弁座(22)
    から離隔するように構成され、 前記ポート切換弁体(27)がポート切換弁座(22)
    から離隔した状態でポート切換弁体(27)を前記軸
    (28)を中心に回動してポート(23、24、25、
    26)を切り換えるポート切換手段(29、39、4
    0、41、42、43)を備えた電磁パイロット式弁。
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