JP3481774B2 - セラミック製摺動装置 - Google Patents

セラミック製摺動装置

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JP3481774B2 JP12712196A JP12712196A JP3481774B2 JP 3481774 B2 JP3481774 B2 JP 3481774B2 JP 12712196 A JP12712196 A JP 12712196A JP 12712196 A JP12712196 A JP 12712196A JP 3481774 B2 JP3481774 B2 JP 3481774B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は水栓、湯水混合栓、
浄水器などの水処理付き水栓、薬液用バルブ、医療用サ
ンプリングバルブなどのディスクバルブやシールリン
グ、軸受、電磁弁などを構成するセラミック製摺動装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、水栓、湯水混合栓、薬液用バル
ブ、医療用サンプリングバルブ等のディスクバルブやシ
ールリング、軸受などを構成する摺動装置は、耐摩耗
性、耐食性に優れるとともに、安定した摺動特性を有す
ることが要求されており、上記摺動装置を構成する摺動
部材をセラミックスで形成したものが使用されている。
そして、これらのセラミック製摺動部材同士の摺動では
滑らかな摺動特性が得難いことから、摺接面間に潤滑剤
を介在させて摩擦係数を低減するようになっていた。 【0003】例えば、湯水混合栓として使用されている
ディスクバルブは、緻密なセラミックスからなる2枚の
弁体の摺接面に微細な凹溝や加工傷を設けて互いの摺接
面を摺り合わせるとともに、摺接面間およびその凹溝や
加工傷に潤滑剤を介在させて相対摺動させることにより
各弁体に形成した流体通路の開閉を行い、供給流体の流
量を調整するようになっていた(特開平2−23917
1号公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、摺動性とシ
ール性は相反するものであり、弁体の摺接面に形成した
凹溝や加工傷が大きすぎるとシール性が損なわれ、逆
に、摺接面の凹溝や加工傷が小さすぎると潤滑剤がなく
なった時に弁体同士が張り付いて動かなくなる、いわゆ
るリンキング現象を生じて摺動トルクが増大し、弁体操
作が困難なものとなってしまうといった課題があった。 【0005】また、摺接面に凹溝や加工傷を設けたもの
では、摺動に伴い凹溝や加工傷のエッジ部が破損し易
く、その破片が摺接面間に挟まると摺接面を傷付け、シ
ール性が損なわれるとともに、滑らかな弁体操作が損な
われるといった課題があった。 【0006】そこで、弁体の三次元網目構造を有する多
孔質セラミックスにより形成するとともに、上記多孔質
セラミックスの開気孔中に潤滑剤として樹脂やオイルな
どを含浸させたものが提案されている(特開昭61−2
06875号公報、特開昭61−244980号公報、
特開昭62−37517号公報参照)。 【0007】しかしながら、上記多孔質セラミックスか
らなる弁体を用いたものでは、硬度の小さい樹脂やオイ
ル部分の摩耗が激しいために摺接面が凹凸面となり易
く、弁体の操作力が大きくなってしまうといった課題が
あった。 【0008】しかも、上記多孔質セラミックスは、通常
の焼成温度より低い温度で焼成して形成されたものであ
り、セラミック粒子同士が完全に焼結したものではな
く、緻密なセラミックスに比べて機械的強度および硬度
が低く、比較的短期間で摺接面が摩耗するといった課題
があった。 【0009】 【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記課
題に鑑み、摺接面間に潤滑剤を介して互いに摺動するセ
ラミック製摺動部材をそれぞれ主成分が同じ材質からな
るセラミックスにより形成するとともに、少なくとも一
方のセラミック製摺動部材を、摺接面に平均気孔径が5
〜30μmの独立した開気孔を有するとともに、任意に
10ヶ所選んだ上記摺接面の1080μm×1080μ
mの領域を画像解析装置で測定した実体摺動面積率が4
0〜90%で、かつ上記10ヶ所の領域の実体摺動面積
率の標準偏差値が4〜10%であり、アルキメデス法で
測定した気孔率が4%以下である多孔質セラミックスに
より形成したことを特徴とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、摺接面間に潤
滑剤を介して互いに摺動するセラミック製摺動部材をそ
れぞれ主成分が同じ材質からなるセラミックスにより形
成するとともに、少なくとも一方のセラミック製摺動部
材を、摺接面に独立した開気孔を有する多孔質セラミッ
クスで形成したことを特徴とする。 【0011】即ち、摺接面に独立した開気孔を有する多
孔質セラミックスとは、図1に示すような表面2に独立
した開気孔3を、内部に閉気孔4を備え、一部内部の閉
気孔4同士や表面2の独立した開気孔3同士、あるいは
内部の閉気孔4と表面2の独立した開気孔3とが互いに
連通したものであっても良いが、一方の表面2に存在す
る開気孔3が他の表面2に存在する開気孔3と連通した
貫通孔を実質的に持たない多孔質セラミックス1のこと
であり、図4に示すような一方の表面12に存在する開
気孔13と他方の表面12に存在する開気孔13とが内
部の気孔14と連通した貫通孔15を有する3次元網目
構造をした多孔質セラミックス11とは明らかに異なる
ものである。 【0012】その為、他方の摺動部材を緻密なセラミッ
クで形成し、その摺接面を平滑、平坦面としたとしても
接触面積を小さくできるため、リンキングを生じること
なく安定した摺動特性を長期間にわたって維持すること
ができる。しかも、摺接面の独立した開気孔中には潤滑
剤を保持させることができ、摺接面間に介在する潤滑剤
の量が少なくなった時には開気孔中の潤滑剤を摺接面間
に適量供給することができるため、潤滑剤による滑らか
な摺動特性を長期間にわたって得ることができる。 【0013】ところで、上記多孔質セラミックスからな
る摺動部材の摺接面に存在する独立した開気孔の平均気
孔径は5〜30μmの範囲で設けることが重要である。 【0014】即ち、摺接面に存在する開気孔の平均気孔
径が5μm未満では、摺動に伴うリンキングを充分に抑
えることができないために安定した摺動特性が得られ
ず、さらには開気孔中に潤滑剤を充填することが難しい
からであり、逆に、摺接面に存在する開気孔の平均気孔
径を30μmより大きくすることは製造上難しく、ま
た、機械的特性が低下することから摺接面が短期間に摩
耗してしまうからである。 【0015】また、摺接面に存在する開気孔の占める割
合が少なすぎるとリンキングの発生につながり、逆に多
くなりすぎると機械的特性が低下して摩耗し易くなる。 【0016】その為、摺接面における実体摺動面積率は
40%〜90%とする必要がある。 【0017】ここで、実体摺動面積率とは、摺接面の一
定領域内の特定面積中から独立した開気孔および表面欠
落部等が占有する面積を除いた摺動に寄与する面積率の
ことであり、数1により算出することができる。 【0018】 【数1】 【0019】また、摺動面に存在する開気孔の分布状態
が不均一であると、長期間にわたり滑らかな摺動特性が
得られない。 【0020】そこで、本発明は、上記実体摺動面積率の
標準偏差値を数2により算出することで摺接面に存在す
る開気孔の分布状態を数値化したものであり、この標準
偏差値を10%以下とすることにより、長期使用におい
ても滑らかな摺動特性が得られることを見出したもので
ある。 【0021】 【数2】 【0022】即ち、実体摺動面積率の標準偏差値が10
%より大きくなると、摺接面に存在する開気孔が一部分
に凝集し、結果として摺接面に気孔径の大きな開気孔が
不均一に存在した状態となるために開気孔に保持した潤
滑剤が流出し易く、その結果、比較的短い期間で摺動特
性が低下してしまうからである。 【0023】なお、セラミックスからなる摺動部材同士
を安定して摺動させるためには、一方の摺接面を中心線
平均粗さ(Ra)で0.3μm以下、好ましくは0.1
μm以下の鏡面とし、他方の摺接面は若干粗面とした中
心線平均粗さ(Ra)0.5μm以下の面とすれば良
い。 【0024】また、本発明に係るセラミック製摺動装置
を構成する双方の摺動部材は、耐摩耗性、耐蝕性の点か
らアルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素を主体と
するセラミックスで形成することが好ましく、少なくと
もビッカース硬度1100kg/mm2 以上を有するセ
ラミックスで形成すれば良い。 【0025】次に、上記多孔質セラミックスからなる摺
動部材の製造方法を説明する。 【0026】まず、各種のセラミック原料を用意する。
ここで、セラミック原料とは主原料に助剤を添加したも
のであり、例えば、主原料がアルミナ粉末である時に
は、焼結助剤としてMgO、SiO2 、CaOなどのう
ち少なくとも1種を、主原料がジルコニア粉末である時
には安定化剤としてY2 3 、MgO、CaO、CeO
2 などのうち少なくとも1種を添加すれば良い。また、
主原料が炭化珪素粉末である時には助剤としてC、B、
Al2 3 、Y2 3 、B4 Oなどのうち少なくとも1
種を、主原料が窒化珪素粉末である時には助剤として周
期律表2a、3a族元素の酸化物や窒化物などのうち少
なくとも1種をそれぞれ添加すれば良い。 【0027】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、摺接面
間に潤滑剤を介して互いに摺動するセラミック製摺動部
材をそれぞれ主成分が同じ材質からなるセラミックスに
より形成するとともに、少なくとも一方のセラミック製
摺動部材を、摺接面に平均気孔径が5〜30μmの独立
した開気孔を有するとともに、上記摺接面の実体摺動面
積率が40〜90%でかつ上記実体摺動面積率の標準偏
差値が10%以下である多孔質セラミックスにより形成
してセラミック製摺動装置を構成したことにより、双方
の摺接面を摩耗させることなく、安定した摺動特性を長
期間にわたって維持することができる。しかも、上記開
気孔中に潤滑剤を保持させることができるため、摺接面
の潤滑剤が減少したとしても、開気孔中に保持する潤滑
剤を摺接面間に適量供給することができるため、潤滑剤
による滑らかな摺動特性を長期間にわたって維持するこ
とができる。 【0028】なお、本発明においては互いに摺動するセ
ラミック製摺動部材のうち少なくとも一方の摺動部材
を、摺接面に独立した開気孔を有する多孔質セラミック
スで形成すれば良く、さらには双方のセラミック製摺動
部材を上記多孔質セラミックスで形成したものであって
も構わない。 【0029】 【実施例】以下、本発明実施例として湯水混合栓を構成
するディスクバルブを例にとって説明する。 【0030】図2は本発明に係るディスクバルブの弁体
のみを示す斜視図であり、可動弁体20および固定弁体
30は共に、上下面を貫通する流体通路22、32を備
えた外径40mm、厚み5mmの円盤状をしたもので、
可動弁体20をアルミナ純度が80%の緻密なアルミナ
セラミックスにより形成するとともに、その摺接面21
を中心線平均粗さ(Ra)0.1μm、平坦度1μmと
し、固定弁体30は表面に独立した開気孔を有するアル
ミナ純度が80%の多孔質アルミナセラミックスにより
形成するとともに、その摺接面31を中心線平均粗さ
(Ra)0.2μm、平坦度1μmとしてある。 【0031】そして、双方の弁体20、30の摺接面2
1、31間に潤滑剤40を介在させて摺接させ、可動弁
体20を矢印の方向へ移動させることで互いの弁体2
0、30に備える流体通路22、32の開閉を行い、供
給流体の流量調整を行うようにしてある。 【0032】ここで、上記ディスクバルブの固定弁体3
0を構成する多孔質アルミナセラミックスの気孔率、平
均気孔径、実体摺動面積率、実体摺動面積率の標準偏差
値、ビッカース硬度を変化させ、摺接面21、31間に
潤滑剤40を介在させない状態で可動弁体20を移動さ
せた時のリンキングの有無およびシール性について実験
を行った。 【0033】本実験では、図3に示すように双方の弁体
20、30の摺接面21、31同士を220kgf・c
mの軸力で押さえ付け、流体通路22、32に80℃の
湯水を1kgf/cm2 の圧力で供給した状態で可動弁
体20を移動させた時のリンキングの有無およびシール
性について測定した。 【0034】ただし、気孔率はアルキメデス法により測
定し、平均気孔径は任意に10か所選んだ摺動面31の
1080μm×1080μm(1.17mm2 )領域を
金属顕微鏡で50倍に拡大し、画像解析装置(装置名:
ルーゼックス、THR(コントラスト)60〜70%)
によりその領域における気孔径を測定し、これらの平均
値を平均気孔径とした。 【0035】また、実体摺動面積率は、任意に10か所
選んだ摺動面31の1080μm×1080μm(1.
17mm2 )領域を金属顕微鏡で200倍に拡大し、画
像解析装置(装置名 クオンティメータ)によりその領
域における摺動面積率を測定し、これらの平均値を実体
摺動面積率とするとともに、実体摺動面積率の標準偏差
値(σn-1 )は数2により上記10カ所の摺動面積率を
用いて算出した。 【0036】さらに、ビッカース硬度(Hv)は荷重1
kgfで3カ所測定した時の最小値を採用した。 【0037】結果は表1に示す通りである。 【0038】 【表1】 【0039】この結果、試料No.1〜4では、摺接面
31に存在する独立した開気孔の平均気孔径が5μm未
満と小さく、また、実体摺動面積率が90%以上である
ためにリンキングが発生した。 【0040】一方、試料No.14、15は、摺接面3
1に存在する独立した開気孔の平均気孔径が30μmよ
り大きく、実体摺動面積率も40%未満であるために摺
接面21、31間より水漏れが見られた。 【0041】また、試料No.9、10は、摺接面31
に存在する独立した開気孔の平均気孔径が5〜30μm
で、かつ実体摺動面積率が40〜90%の範囲にあるた
めにリンキングの発生はなかったものの、実体摺動面積
率の標準偏差値(σn-1 )が10%より大きいために摺
接面21、31間より若干の水漏れが見られた。 【0042】これに対し、試料No.5〜13の本発明
に係るものでは、摺接面31に存在する独立した開気孔
の平均気孔径が5〜30μmで、かつ実体摺動面積率が
40〜90%の範囲にあることからリンキングを生じる
ことがなく、また、実体摺動面積率の標準偏差値(σn-
1 )が10%以下であるために水漏れを生じることもな
かった。 【0043】そこで、図3に示すディスクバルブの摺接
面21、31間に約400mgのシリコングリースを介
在させ、10万回摺動させた時の弁体操作力と摺動試験
後の固定弁体30の摩耗量を測定した。 【0044】弁体操作力は、ハンドル視点から測定位置
までの距離を83mmとして力を加えた時に、可動弁体
20が動き始める力をロードセル(不図示)にて測定し
た。 【0045】そして、近年要求されている弁体操作力が
1.0kgf以下であるとともに、固定弁体30の摩耗
量が3μm以下であるものを優れたものとした。 【0046】なお、固定弁体30の摩耗量については3
μm以下であるものを○、3μmを越えたものを×とし
た。 【0047】結果は表2に示す通りである。 【0048】 【表2】 【0049】この結果、試料No.1〜4は、摺接面3
1に存在する独立した開気孔の平均気孔径が5μm未満
と小さく、また、実体摺動面積率が90%以上であるた
めに、2万回程度の摺動により弁体操作力が増大し、4
万回摺動させた時点では弁体操作力が1.0kgfを越
え、6万回の摺動では潤滑剤がなくなり弁体操作力が
2.0kgf以上となった。しかも、試料No.3、4
は、ビッカース硬度が1100kgf/mm2 未満であ
ることから、可動弁体20との摺動に伴い摺接面31の
摩耗量が3μmを越えた。 【0050】一方、試料No.9、10は、摺接面31
に存在する独立した開気孔の平均気孔径が5〜30μm
でかつ実体摺動面積率が40〜90%の範囲にあるもの
の、実体摺動面積率の標準偏差値が10%より大きいた
めに6万回までは滑らかな摺動特性が得られたものの、
6万回を越えた時点から急激に摺接面21、31間の潤
滑剤がなくなり、8万回摺動させた時点では摺接面2
1、31間の潤滑剤がほぼ完全になくなり、弁体操作力
が2.0kgf以上となった。 【0051】これに対し、試料No.6、8、11、1
3は、摺接面31に存在する独立した開気孔の平均気孔
径が5〜30μmで、摺接面31の実体摺動面積率が4
0〜90%の範囲にあり、かつ上記実体摺動面積率の標
準偏差値が10%以下であるために、10万回の摺動に
おいても摺接面21、31間の潤滑剤が完全になくなる
ことはなく、弁体操作力1.0kgf以下を満足するこ
とができた。 【0052】このことから、摺接面間に潤滑剤を保持さ
せ、長期間にわたり滑らかな摺動特性を維持するために
は、摺接面31に存在する独立した開気孔の平均気孔径
を5〜30μmとし、摺接面31の実体摺動面積率を4
0〜90%とするとともに、上記実体摺動面積率の標準
偏差値を10%以下とすれば良いことが判る。 【0053】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、摺接面
間に潤滑剤を介して互いに摺動するセラミック製摺動部
材のうち少なくとも一方の摺動部材を、摺接面に平均気
孔径が5〜30μmの独立した開気孔を有するととも
に、上記摺接面の実体摺動面積率が40〜90%でかつ
上記実体摺動面積率の標準偏差値が10%以下である多
孔質セラミックスにより形成してセラミック製摺動装置
を構成したことにより、双方の摺接面を摩耗させること
なく、安定した摺動特性を長期間にわたって維持するこ
とができる。しかも、上記開気孔中に潤滑剤を保持させ
ることができるため、摺接面間の潤滑剤が減少したとし
ても、開気孔中に保持する潤滑剤を摺接面間に適量供給
することができるため、潤滑剤による滑らかな摺動特性
を長期間にわたって維持することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のセラミック製摺動部材に使用する多孔
質セラミックスを示す概略図である。 【図2】本発明に係るセラミック製摺動装置の一例を示
すディスクバルブの弁体のみを示す斜視図である。 【図3】図2のディスクバルブを備えた実験装置を示す
概略図である。 【図4】従来の多孔質セラミックスを示す概略図であ
る。 【符号の説明】 1:多孔質セラミックス 2:表面 3:開気孔 4:閉気孔 20:可動弁体 21:摺接面 22:流体通路 30:固定弁体 31:摺接面 32:流体通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−58434(JP,A) 特開 平8−128540(JP,A) 特開 平8−121617(JP,A) 特開 昭61−163174(JP,A) 特開 平7−332361(JP,A) 特開 昭62−37517(JP,A) 特開 昭63−38772(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 3/00 - 3/36 F16K 11/06 - 11/24 C04B 35/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】摺接面間に潤滑剤を介して互いに摺動する
    セラミック製摺動部材をそれぞれ主成分が同じ材質から
    なるセラミックスにより形成するとともに、少なくとも
    一方のセラミック製摺動部材を、摺接面に平均気孔径が
    5〜30μmの独立した開気孔を有するとともに、任意
    に10ヶ所選んだ上記摺接面の1080μm×1080
    μmの領域を画像解析装置で測定した実体摺動面積率が
    40〜90%で、かつ上記10ヶ所の領域の実体摺動面
    積率の標準偏差値が4〜10%であり、アルキメデス法
    で測定した気孔率が4%以下である多孔質セラミックス
    により形成したことを特徴とするセラミック製摺動装
    置。
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