JP2000283302A - ディスクバルブ - Google Patents

ディスクバルブ

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JP2000283302A
JP2000283302A JP11088910A JP8891099A JP2000283302A JP 2000283302 A JP2000283302 A JP 2000283302A JP 11088910 A JP11088910 A JP 11088910A JP 8891099 A JP8891099 A JP 8891099A JP 2000283302 A JP2000283302 A JP 2000283302A
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sliding
valve body
sliding contact
length ratio
valve
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Yasushi Ikeda
泰志 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シール性と摺動性を極めて長期間にわたって維
持することができ、異音の発生の少ないディスクバルブ
を提供する。 【解決手段】互いに摺動する弁体の一方の摺接面を、中
心線平均粗さ(Ra) が0.2μm以下、平坦度1μm
以下で、且つカッティング深さが0.5μmの時の負荷
長さ率(tp) を90%以上とし、他方の摺接面を、中
心線平均粗さ(Ra) が0.15〜0.4μm、平坦度
1μm以下で、且つカッティング深さが0.5μmの時
の負荷長さ率(tp) を60〜85%としてディスクバ
ルブを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁体の摺接面同士
を摺動させるようにしたディスクバルブに関するもので
あり、特に水栓あるいは湯水混合栓に用いられる可動弁
体と固定弁体とからなるフォーセットバルブに好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、水栓あるいは湯水混合栓に用いら
れるフォーセットバルブは、2枚の円板状をした弁体同
士を互いに摺接させた状態で相対移動させることによっ
て、各弁体に設けられた流体通路の開閉を行うようにな
っている。
【0003】例えば、図4(A)に示すように、固体弁
体15と可動弁体12を互いの摺接面13,16で当接
させ、図4(B)に示すように、レバー10の操作で可
動弁体12を摺動させることによって、互いの弁体1
2,15に形成された流体通路14,17の開閉を行
い、流体の流量を制御するようになっていた。
【0004】この種のディスクバルブ11は、互いが絶
えず摺り合わされることから耐摩耗性に優れた材質が求
められており、上記可動弁体12及び固定弁体15を形
成する材質としてステンレス等の金属やセラミックスが
使用されていた。
【0005】また、摺動性とシール性は相反するもので
あり、例えばシール性を高めようとすると摺接面を極め
て平滑にしなければならないが、逆に摺動性が悪くなる
といった問題があり、この典型的な例がリンキング(凝
着)と呼ばれるもので、これは極めて平滑な摺接面を持
った一対の弁体同士を摺り合わせたときに発生する引っ
かかりや張り付いて動かなくなる現象のことを言う。
【0006】そして、弁体をステンレスやセラミックス
により形成したものでは、優れたシール性が得られる反
面、摺動性に劣るため、摺動性とシール性を両立させる
ため、例えば可動弁体12の摺接面13を中心線平均粗
さ(Ra)で0.2μmとし、固定弁体5の摺接面6を
中心線平均粗さ(Ra)で0.3〜0.6μmと両者の
面粗さを若干異ならせるとともに、潤滑性の改善を図
り、軽快な操作性を得るために、摺接面13,16間に
シリコン系のグリスを塗布した状態で使うことが一般に
採用されている。
【0007】また、グリス量を少なくして潤滑性を高め
るため、弁体に自己潤滑性を有する合成疑似ダイヤモン
ド膜を被覆してその膜表面を摺接面としたディスクバル
ブも提案されている(特開平1−261570号公報、
特開平3−223190号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、互いの摺接
面13,16における面状態を中心線平均粗さ(Ra)
等の面粗さで管理しただけでは、数千回程度の弁体操作
で摺接面13,16間からグリスが流出して操作力が上
昇し、やがては弁体12,15同士が凝着したり、流体
の漏れが発生するといった課題があった。
【0009】即ち、弁体12,15の摺接面13,16
を面粗さだけで管理したものでは、摺接面13,16を
断面視したときに、粗さ曲線の山頂が凸形状をしている
場合、中心線平均粗さ(Ra) では、その測定データが
平均化されるため、摺接面13,16に存在する凸形状
を認識することが難しく、この凸形状が摺接面13,1
6に存在すると、キーキーという異音を発生させたり、
摺接面13,16を傷付け、流体の漏れ、操作力の上昇
等を引き起こすことがあった。
【0010】特に、この問題は、弁体12,15に合成
疑似ダイヤモンド膜を被覆したものに多く、弁体12,
15の表面における粗さ曲線を見たとき、山頂が平らで
あってもスパッタリング、プラズマCVD、イオンプレ
ーティング等の薄膜形成手段により合成疑似ダイヤモン
ド膜を被覆すると、膜表面に突起が形成されることがあ
り、この突起が原因で操作力の上昇、シール性の低下、
さらには合成疑似ダイヤモンド膜の剥離等を発生させる
ことがあった。
【0011】また、摺接面13,16を断面視したとき
に、粗さ曲線の山頂が平らで、深いボイド等の凹部があ
る場合、中心線平均粗さ(Ra) では、凹部の幅が小さ
くても面粗さは粗くなり、実用上使用可能であっても、
規格から外れたものとして判断してしまうことがあり、
歩留まりを低下させるといった問題点もあった。
【0012】一方、本件出願人は、グリスの流出をでき
るだけ防ぐため、少なくとも一方の弁体12,15の摺
接面13,16に独立した開気孔を設けてグリス溜めと
し、かつその実体摺動面積率(BEARING SUR
FACE AREA:以下、BSと言う)を40〜90
%とすることを先に提案している(特願平8−1271
21号公報参照)。
【0013】しかしながら、BSは摺接面13,16に
存在する凹部を除いた部分が占める割合を規定したもの
であって、突起や凸部の有無を判断することかできない
ため、前述した課題を解消することができなかった。
【0014】このように、未だ異音やリンキングを生じ
ることなく滑らかな操作性が得られるディスクバルブ1
1を歩留り良く生産することができなかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、中心線平均粗さ(Ra) が0.2μm以下、
平面度1μm以下で、且つカッティング深さを0.5μ
mとした場合の負荷長さ率(tp) が90%以上である
摺接面を備えた弁体と、中心線平均粗さ(Ra) が0.
15〜0.4μm、平面度1μm以下で、且つカッティ
ング深さを0.5μmとした場合の負荷長さ率(tp)
が60〜85%である摺接面を備えた弁体とを組み合わ
せてディスクバルブを構成したものである。
【0016】また、本発明は、上記ディスクバルブを構
成する少なくとも一方の弁体の摺接面を合成疑似ダイヤ
モンド膜により形成したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0018】図1は本発明に係るディスクバルブの一例
であるフォーセットバルブの弁体のみを示す斜視図であ
り、円板状をした固定弁体5と可動弁体2を互いの摺接
面3,6で当接させ、可動弁体2を摺動させることによ
って互いの弁体2,5に備えた流体通路4,7の開閉を
行い、流体の流量調整を行うようにしてある。
【0019】これらの弁体2,5を形成する材質として
は、耐摩耗性に優れ変形し難い材質が要求されることか
ら、ステンレス等の硬質金属、あるいはアルミナ、ジル
コニア、炭化珪素、窒化珪素等を主成分とするセラミッ
クスを用いることができる。アルミナセラミックスにつ
いては、アルミナ粉末を主成分とし、焼結助剤としてS
iO2 ,MgO,CaOの少なくとも1種を添加した原
料粉末を所定形状に成形したあと、大気雰囲気下や酸素
雰囲気下にて1600〜1800℃の温度で焼成すれば
良く、ジルコニアセラミックスについては、ジルコニア
粉末を主成分とし、安定化剤としてY2 3 ,MgO,
CaO,CeO2 ,Dy2 3 の少なくとも1種を添加
した原料粉末を所定形状に成形したあと、大気雰囲気下
や酸素雰囲気下にて1200〜1400℃の温度で焼成
すれば良く、炭化珪素質セラミックスについては、炭化
珪素粉末を主成分とし、焼結助剤としてBとCを添加し
た原料粉末を所定形状に成形したあと、真空雰囲気下や
不活性ガス雰囲気下にて1800〜2000℃の温度で
焼成すれば良く、窒化珪素質セラミックスについては、
窒化珪素粉末を主成分とし、焼結助剤としてBとCある
いはAl2 3 とY2 3 を添加した原料粉末を所定形
状に成形したあと、真空雰囲気下や不活性ガス雰囲気下
にて1800〜2000℃の温度で焼成すれば良く、さ
らに窒化アルミニウム質セラミックスについては、窒化
アルミニウム粉末を主成分とし、焼結助剤としてY2
3 やErなどの希土類酸化物を添加した原料粉末を所定
形状に成形したあと、真空雰囲気下や不活性ガス雰囲気
下にて1700〜2000℃の温度で焼成すれば良い。
【0020】また、本発明によれば、可動弁体2の摺接
面3を中心線平均粗さ(Ra) で0.2μm以下、平面
度を1μm以下とするとともに、固定弁体5の摺接面6
を中心線平均粗さ(Ra) で0.15〜0.4μm、平
面度を1μm以下とし、かつ摺接面6よりも摺接面3の
面粗さの方が小さいことを特徴とする。
【0021】摺接面3の面粗さを中心線平均粗さ(R
a) で0.2μm以下としたのは、0.2μmを越える
と、摺動時に固定弁体5の摺接面6を摩耗させてしまう
からであり、好ましくは中心線平均粗さ(Ra) で0.
1μm以下の滑らかな面とすることが良く、摺接面6の
面粗さを中心線平均粗さ(Ra)で0.15〜0.4μ
mとしたのは、0.15μmより小さいと、摺接面3,
6間にグリスを介在させることが殆どできず、逆に0.
4μmを越えると、シール性が損なわれ、リークを招く
恐れがあるからである。
【0022】また、各摺接面3,6における平面度をそ
れぞれ1μm以下としたのは、いずれか一方の摺接面
3,6における平面度が1μmを越えるとシール性が損
なわれるからである。
【0023】さらに、本発明によれば、両弁体2,5の
摺接面3,6における面粗さと平面度を前述した範囲と
する以外に、摺接面3,6を断面視したときに見られる
凹凸を、ある特定の深さにおける負荷長さ率(tp)で
管理するようにしたことを大きな特徴とし、可動弁体2
の摺接面3において、カッティング深さを0.5μmと
した時の負荷長さ率(tp) を90%以上とし、ボイド
等の凹部の少ない摺接面3とするとともに、固定弁体5
の摺接面6において、カッティング深さを0.5μmと
した時の負荷長さ率(tp) を60〜85%と可動弁体
2側より若干小さくしてある。
【0024】ここで、負荷長さ率(tp)とは、図2に
示すように、基準長さL内で粗さ曲線を山頂線に平行な
切断レベルで切断したときの切断長さの和と基準長さと
の比を百分率で表したもので、数1により算出される値
で、摺接面3,6を断面視したの深さ方向と水平方向の
両方の情報を管理することができる。なお、カッティン
グ深さとは、山頂線と平行な切断線から山頂線までの距
離のことを言う。
【0025】
【数1】
【0026】そして、摺接面3のカッティング深さを
0.5μmとした場合の負荷長さ率(tp)が90%よ
り小さいと、粗さ曲線の山頂が凸形状であるか、摺接面
3にボイドなどの凹部が多く、固定弁体5の摺接面6を
傷付けたり、摺接面3の摩耗を促進させることになり、
摺接面6のカッティング深さを0.5μmとした場合の
負荷長さ率(tp) が60%未満では、摺接面6にボイ
ドなどの凹部が多数存在し、リークの恐れがあり、摺接
面6のカッティング深さを0.5μmとした場合の負荷
長さ率(tp)が85%を越えると、可動弁体2との接
触面積が多くなり、摺動抵抗が増大して操作トルクが高
くなり過ぎるからである。
【0027】このように、互いに摺動する摺接面3,6
の面粗さ、平面度、負荷長さ率を前述した範囲で設ける
ことにより、シール性を損なうことなく、接触面積を低
減して摺動抵抗を下げることができ、また、極端に大き
な凹部を排し、細かな凹部を適度に備えた摺接面3,6
とできるため、潤滑剤保持効果を高めることができ、も
って、長期間にわたって安定した摺動性とシール性を実
現することができる。なお、カッティング深さは任意に
とることができるが、本件出願人が摺接面3,6の摩耗
等を考慮して実験を繰り返したところ、カッティング深
さを0.5μmとすれば判断し易いことを見出したもの
である。
【0028】ところで、図1では、可動弁体2の摺接面
3を中心線平均粗さ(Ra)で0.2μm以下、平坦度
1μm以下、カッティング深さを0.5μmとした場合
の負荷長さ率(tp)を90%以上とし、かつ固定弁体
5の摺接面6を中心線平均粗さ(Ra)で0.15〜
0.4μm、平坦度1μm以下、カッティング深さを
0.5μmとした場合の負荷長さ率(tp)を60〜8
5%とした例を示したが、可動弁体2と固定弁体5の摺
接面3,6における面状態を置き換えても良いことは言
うまでもない。
【0029】また、他の実施形態として、図3に示すよ
うにディスクバルブを構成する少なくとも一方の弁体に
合成疑似ダイヤモンド膜8を被覆することもでき、この
図3では固定弁体5に合成疑似ダイヤモンド膜8を被覆
し、その膜表面を摺接面9としてある。そして、このデ
ィスクバルブの場合、摺接面3又は摺接面9を、中心線
平均粗さ(Ra) が0.2μm以下、平面度1μm以
下、カッティング深さを0.5μmとした時の負荷長さ
率(tp) が90%以上とし、摺接面9又は摺接面3
を、中心線平均粗さ(Ra) が0.15〜0.4μm、
平面度1μm以下、カッティング深さを0.5μmとし
た時の負荷長さ率(tp) が60〜85%とすること
で、少ないグリス量でも長期間にわたって安定した摺動
性とシール性を実現することができる。
【0030】
【実施例】(実施例1)弁体2,5がアルミナセラミッ
クスからなる図1のフォーセットバルブ11を試作し、
固定弁体5の摺接面6における表面状態を変化させて摺
動実験を行った。
【0031】この実験に使用した弁体2,5は、外径3
0mm、厚み15mmの円板状体に、直径5mmの流体
通路4を設けた可動弁体2と、外径40mm、厚み5m
mの円板状体に、直径5mmの流体通路7を設けた固定
弁体5とを組み合わせて構成した。
【0032】また、可動弁体2の摺接面3は、中心線平
均粗さ(Ra) 0.1μm、平面度1μmとし、カッテ
ィング深さが0.5μmの時の負荷長さ率(tp) が9
5%となるように仕上げるとともに、固定弁体5の摺接
面6を、中心線平均粗さ( Ra) 0.25μm、平坦度
1μmとした状態でカッティング深さが0.5μmの時
の負荷長さ率(tp) を表1のように変化させたものを
用意した。
【0033】そして、これらの固定弁体5に可動弁体2
をケーシングによって30kgfの軸力で押さえつけな
がら、流体通路4、7に80℃の温水を1kg/cm2
の圧力で注入し、可動弁体2を操作レバー10により摺
動させて行った。なお、固定弁体5の摺接面6には予め
シリコーングリスを塗布しておいた。
【0034】評価は操作レバー10を操作して可動弁体
2を10万回摺動させた後の摺動荷重が0.8kgfを
超えていないものを操作性良好として判断した。
【0035】それぞれの結果は表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】この結果、表1より判るように、固定弁体
5の摺接面6における負荷長さ率(tp) が55%以下
では、摺接面3,6間からリークが見られ、負荷長さ率
(tp) が95%を超えると、操作性が悪化し実用的で
はなかった。
【0038】これに対し、本発明に係る試料No.5〜
11のように、固定弁体5の摺接面6におけるカッティ
ング深さ0.5μmの時の負荷長さ率(tp) を60〜
85%とすれば、10万回の摺動においてもリークがな
く操作性も良好な結果が得られた。
【0039】そこで、さらに固定弁体5に合成疑似ダイ
ヤモンド膜8を被覆した摺接面9を表1に示す試料N
o.9の面状態に仕上げて摺動実験を行ったところ、5
0万回を超えても軽快な操作力を維持することができ
た。しかも、摺動時にキーキーという不快な異音を発生
させることもなかった。
【0040】(実施例2)次に、固定弁体5の摺接面2
は、中心線平均粗さ(Ra) 0.25μm、平面度1μ
mとし、カッティング深さが0.5μmの時の負荷長さ
率(tp) が70%となるように仕上げるとともに、可
動弁体2の摺接面3を、中心線平均粗さ(Ra) 0.1
μm、平坦度1μmとした状態でカッティング深さが
0.5μmの時の負荷長さ率(tp) を表2のように変
化させたディスクバルブ11を用意し、実施例1と同様
の条件にて50万回摺動させる実験を行った。
【0041】結果は表2に示す通りである。
【0042】
【表2】
【0043】この結果、表2より判るように、可動弁体
2の摺接面3における負荷長さ率(tp)が85%以下
では、摺接面3,6間からリークが見られた。
【0044】これに対し、本発明に係る試料No.18
〜20のように、可動弁体2の摺接面3におけるカッテ
ィング深さ0.5μmの時の負荷長さ率(tp) を90
%とすれば、50万回もの摺動においてもリークがなく
操作性も良好な結果が得られた。
【0045】そこで、さらに固定弁体5に合成疑似ダイ
ヤモンド膜8を被覆した摺接面9を表1に示す試料N
o.9の面状態に仕上げて摺動実験を行ったところ、5
0万回を超えても軽快な操作力を維持することができ
た。しかも、摺動時にキーキーという不快な異音を発生
させることもなかった。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、中心線
平均粗さ(Ra) が0.2μm以下、平面度1μm以下
で、且つカッティング深さを0.5μmとした時の負荷
長さ率(tp) が90%以上である摺接面を備えた弁体
と、中心線平均粗さ(Ra) が0.15〜0.4μm、
平面度1μm以下で、且つカッティング深さを0.5μ
mとした時の負荷長さ率(tp) が60〜85%である
摺接面を備えた弁体とを組み合わせてディスクバルブを
構成したことにより、シール性と摺動性を極めて長期間
にわたって維持することができ、リンキングを生じるこ
となく滑らかな弁体操作を得ることができる。
【0047】また、本発明は、ディスクバルブを構成す
る少なくとも一方の弁体の摺接面を合成疑似ダイヤモン
ド膜により形成するとともに、その面状態を上記範囲と
することにより、合成疑似ダイヤモンド膜の持つ自己潤
滑性との効果により少ないグリス量で、シール性と摺動
性の両特性を極めて長期間にわたって維持することがで
き、リンキングを生じることなく滑らかな弁体操作を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクバルブの一例であるフォ
ーセットバルブの弁体のみを示す斜視図である。
【図2】負荷長さ率についての説明図である。
【図3】図1におけるディスクバルブの固定弁体に合成
疑似ダイヤモンド膜を被覆した他の例を示す斜視図であ
る。
【図4】一般的なフォーセットバルブの作動状態を示す
斜視図で、(A)は流体通路を遮断した時の図、(B)
は流体通路を連通させた時の図である。
【符号の説明】
11:フォーセットバルブ 2,12:可動弁体 3,
13:可動弁体の摺接面 4,14:可動弁体の流体通路 5,15:固定弁体 6,16:固定弁体の摺接面 7,17:固定弁体の流
体通路 8:合成疑似ダイヤモンド膜 10:操作レバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心線平均粗さ(Ra) が0.2μm以
    下、平面度1μm以下で、且つカッティング深さを0.
    5μmとした場合の負荷長さ率(tp) が90%以上で
    ある摺接面を備えた弁体と、中心線平均粗さ(Ra) が
    0.15〜0.4μm、平面度1μm以下で、且つカッ
    ティング深さを0.5μmとした場合の負荷長さ率(t
    p) が60〜85%である摺接面を備えた弁体とを組み
    合わせたことを特徴とするディスクバルブ。
  2. 【請求項2】少なくとも一方の弁体の摺接面が合成疑似
    ダイヤモンド膜であることを特徴とする請求項1に記載
    のディスクバルブ。
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