JP4091761B2 - ディスクバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シングルレバー混合栓、サーモスタット混合栓をはじめとする水栓や湯水混合栓、医療用サンプリングバルブ、薬液用バルブ等を構成する可動弁体と固定弁体とからなるディスクバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、水栓や湯水混合栓、あるいは医療用サンプリングバルブや薬液用バルブを構成するディスクバルブは、2枚の円盤状をした弁体を互いに摺接させた状態で相対摺動させることによって、各弁体に形成した流体通路の開閉を行うようになっている。そして、この種のディスクバルブは互いが絶えず摺り合わされた状態で使用されることから、ディスクバルブを構成する可動弁体や固定弁体は耐摩耗性及び耐食性に優れるアルミナ質焼結体により形成したものが用いられていた。
【0003】
また、上記ディスクバルブは、弁体同士の操作力を低減するために弁体間にグリース等の潤滑剤を介在させて使用されていた。
【0004】
ところが、潤滑剤を使用したディスクバルブでは、弁体同士の摺動により比較的短い期間で潤滑剤が流出して無潤滑状態となるため、摺接面間で引っかかりや異音を生じるとともに、徐々にレバーの操作力が上昇して、ついには互いの弁体同士が貼り付いて動かなくなるリンキング(凝着)を生じるといった課題があった。しかも、潤滑剤の種類によっては長期使用中に劣化し、ゴミ等の付着が発生して摺動特性を悪化させる恐れがあるとともに、吐水時に潤滑剤が流出すると人体に害を与える恐れもあった。
【0005】
そこで、近年、無潤滑状態でも摺動させることが可能なディスクバルブとして、互いに摺動する弁体のうち、少なくともいずれか一方の弁体の摺動面に自己潤滑性を有するとともに、耐摩耗性に優れたダイヤモンド状硬質炭素膜を被着したディスクバルブが提案されている(特開平3−223190号公報)。
【0006】
しかしながら、ダイヤモンド状硬質炭素膜は、弁体を形成するセラミック焼結体との密着性がそれほど良くないために、弁体の表面を若干粗くすることによりアンカー効果でもって弁体との密着力を向上させるようになっていた。
【0007】
ところが、水栓や湯水混合栓等のように浄水器を組み付けたものにあっては、水栓や湯水混合栓内部の水圧が上昇して摺接面間に若干の隙間ができ、水漏れを生じる恐れがあるために、弁体の摺接面をより平滑に仕上げるとともに、弁体同士の押圧力を高める必要があるが、ダイヤモンド状硬質炭素膜の表面を平滑に仕上げるためには弁体の表面も平滑に仕上げなければならず、その結果、ダイヤモンド状硬質炭素膜の密着力が得られず、剥離するといった問題があった。
【0008】
そこで、平滑に仕上げた弁体表面にダイヤモンド状硬質炭素膜を形成するために、特開平5−79069号公報、特開平6−227882号公報、特開平9−292039号公報、特開平10−89506号公報では、弁体とダイヤモンド状硬質炭素膜との間に中間層を介在させて接合することにより密着性を高めるようにしたディスクバルブが提案されている。
【0009】
しかしながら、互いに摺動する弁体の摺動面における表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.2μm未満の平滑面としてダイヤモンド状硬質炭素膜とアルミナ質焼結体を摺動させると、スティックスリップ現象と呼ばれる動作時の微妙な引っかかりや、操作時にキュッ、キュッといった異音が発生するといった課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題に鑑み、本発明のディスクバルブは、互いに摺動する2枚の弁体のうち、一方の弁体の摺接面にダイヤモンド状硬質炭素膜を被着するとともに、他方の弁体を、ビッカース硬度(Hv 1.0 )が5〜7GPaで、かつ主成分がステアタイトまたはコージライトのセラミック焼結体により形成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は本発明のディスクバルブを備えたフォーセットバルブを示す図で、(A)はバルブが閉じた状態を示す斜視図であり、(B)はバルブを開いた状態を示す斜視図である。また、図2は本発明のディスクバルブのみを示す斜視図である。
【0014】
可動弁体20は上下面を貫通する流体通路22を備えた円盤状をしたもので、アルミナ質焼結体により形成するとともに、その表面には中間層23を介してダイヤモンド状硬質炭素膜24を被着して摺接面21を形成してある。
【0015】
また、固定弁体30は上下面を貫通する流体通路32を備え、可動弁体20より大きな円盤状をしたもので、ビッカース硬度(Hv1.0)が5〜GPaのセラミック焼結体により形成してあり、一方の主面を摺接面31としてある。なお、ビッカース硬度(Hv1.0)はJIS R 1610に準拠し、荷重1000gにて測定した値である。
【0016】
また、各弁体20,30の摺接面21、31は、水漏れ防止するためにその平面度を1μm以下とするとともに、表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下としてある。
【0017】
そして、これらの可動弁体20と固定弁体30とを無潤滑状態で互いの摺接面21、31同士を摺接させ、レバー40を動かすことによって、可動弁体20を矢印の方向に摺動させることにより、互いの弁体20、30に備える流体通路22、32の開閉を行い、供給流体の流量調整を行うようになっている。
【0018】
この時、可動弁体20の摺接面21には自己潤滑性に優れるとともに、高硬度を有するダイヤモンド状硬質炭素膜24を被着してあることから、無潤滑状態にも関わらず固定弁体30を大きく摩耗させることなくレバー操作力を低減して滑らかに摺動させることができる。
【0019】
また、双方の摺接面21、31は、算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下の平滑面としてあるものの、ダイヤモンド状硬質炭素膜24と摺動する固定弁体30をビッカース硬度(Hv1.0)が5〜GPaと比較的小さな硬度を有するセラミック焼結体により形成してあることから、ダイヤモンド状硬質炭素膜24との摺動によって固定弁体30の摺接面31を徐々に摩耗させることができるため、摺動界面の剪断が容易で、かつ摩擦係数を低減させることができるため、スティックスリップ現象や異音の発生を効果的に防止し、長期間にわたって滑らかに摺動させることができる。
【0020】
即ち、双方の弁体20、30の摺接面21、31を算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下とし、かつその平面度を1μm以下としたのは、双方の弁体20,30の摺接面21,31における表面状態が上述した範囲を超えて粗くなると、特に浄水器を組み付けたものにあっては、弁体20、30間に大きな水圧が加わり、水漏れを生じ恐れがあるからである。
【0022】
ところで、このようなビッカース硬度(Hv1.0)が5〜GPaの範囲にあるセラミック焼結体としては、その主成分が、MgO、SiO、Alのうち二つ以上の成分からなる複合酸化物よりなるものを用いることが良く、その中でもステアタイト(MgO・SiO)、コージライト(2MgO・2Al・5SiO )を挙げることができる。
【0023】
このように、主成分が、MgO、SiO2、Al23のうち二つ以上の成分からなる複合酸化物よりなるものは、アルミナを主成分とするものと比較して摺接面に存在する硬質のAl23粒子の量が少ないため、硬質のダイヤモンド状硬質炭素膜24との摺動によって摩耗したとしても均一に摩耗させることができるとともに、相手材との引っかかりを少なくすることができるため、異音の発生やスティックスリップ現象を効果的に防止することができる。
【0024】
特に、複合酸化物としてステアタイト(MgO・SiO2)を用いたものにおいては、その構成成分が、MgOとSiO2からなり、比較的硬い結晶であるAl23粒子が介在しないので、より均一に摩耗させることができるため、異音の発生やスティックスリップ現象を効果的に防止することができるとともに、お湯等に曝されても特性劣化等を生じることがなく、ダイヤモンド状硬質炭素膜24と摺動する相手材として好適である。
【0025】
なお、固定弁体30を形成するビッカース硬度(Hv1.0)が5〜GPaのセラミック焼結体として、ステアタイト(MgO・SiO)を用いる場合、滑石や凍石(タルク)を主原料とし、これにカオリン、ロウ石などを5〜15%程度加えた粉末を用いるか、MgSiOやMgSiO、MgO・SiOで表される複合酸化物からなるステアタイト粉末を用いて所定形状に成形した後、1200〜1450℃の温度範囲の大気雰囲気中にて焼成したものを用いれば良い。
【0026】
また、コージライト(2MgO・2Al23・5SiO2)を用いる場合、2MgO・2Al23・5SiO2で表される複合酸化物からなるコージライト粉末や、粘土、長石などを添加して、所定形状に成形した後、1200〜1450℃の温度範囲の大気雰囲気中で焼成したもの、あるいは、平均粒径が10μm以下のコージライト粉末を10〜50重量%、希土類元素酸化物粉末を0.5〜10重量%、残部をα型含有率が80%以上の窒化珪素粉末となるように秤量混合したものを所定形状に成形した後、真空もしくはAr、N2などの不活性ガス雰囲気で1300〜1700℃、好ましくは1400〜1600℃の温度範囲で焼成したものを用いればよい。
【0029】
一方、可動弁体20に形成するダイヤモンド状硬質炭素膜24は、実質的に炭素からなり、若干の結晶質を含んでいても良いが基本的に非晶質構造をしたもので、規則的な結晶構造を持つダイヤモンド、立方晶窒化硼素(cBN)、六方晶窒化硼素(hBN)とは異なる組成のものである。
【0030】
このダイヤモンド状硬質炭素膜24をグラファイトやダイヤモンドの同定によく用いられるラマン分光分析装置を使って調べると、ダイヤモンドのピーク位置である1333cm-1と、グラファイトのピーク位置である1550cm-1の近傍にそれぞれピークを有するものである。なお、本発明のディスクバルブに用いるダイヤモンド状硬質炭素膜24は、ピークがダイヤモンドあるいはグラファイトのいずれか一方に偏っていても良く、好ましくはダイヤモンドのピーク位置に偏っている方が良い。
【0031】
このようなダイヤモンド状硬質炭素膜24は、ビッカース硬度(Hv1.0)が20〜50GPaと非常に硬い硬度を有しているため、固定弁体30との摺動においても殆ど摩耗することがない。
【0032】
さらに、ダイヤモンド状硬質炭素膜24中に、ジルコニウム、タングステン、チタンのうち少なくとも一種以上の金属と珪素を含有させても構わない。このようにジルコニウム、タングステン、チタンのうち少なくとも一種以上の金属と珪素を含有させることにより、膜内部における残留応力を低減して結合力を高めることができる。その為、可動弁体20との密着力をより強固なものとすることができるとともに、ビッカース硬度(Hv1.0)で55GPa以上の高硬度を持った膜とすることができる。なお、ジルコニウム、タングステン、チタンのうち少なくとも一種以上の金属と珪素を含有させたダイヤモンド状硬質炭素膜24は、これらの成分を含まないダイヤモンド状硬質炭素膜24とは異なり、ラマン分光分析装置における測定では1480cm-1の近傍に一つにピークを有するものである。
【0033】
また、可動弁体20とダイヤモンド状硬質炭素膜24との密着性を高めるために使用する中間層23としては、両者の密着性を高めることができるものではあれば特に限定するものではなく、例えば、可動弁体20側からTi膜とSi膜をこの順序で積層した中間層23を用いれば良い。
【0034】
なお、可動弁体20にダイヤモンド状硬質炭素膜24と中間層23を被着する手段としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、PVD法、CVD法等の薄膜形成手段を用いることができ、例えば低温で成膜が可能なプラズマCVD法により被着するには、まず、チャンバー室内に各被膜を被着するためのソースガスとキャリアガスを供給し、可動弁体20を配置したカソード(陽極)電極とアノード(陰極)電極との間に電圧を印加することでカソード(陽極)電極から引き出された電子をソースガス及びキャリアガスと衝突させてプラズマを発生させ、プラズマ中のソースガス成分を可動弁体20の表面に堆積させれば良い。そして、チャンバー室に供給するソースガスとキャリアガスを置き換えて可動弁体20の表面側からTi膜、Si膜、ダイヤモンド状硬質炭素膜24といった順序で被着することにより成膜することができる。
【0035】
また、ダイヤモンド状硬質炭素膜24及び中間層23を被着する可動弁体20はセラミック焼結体により形成することが好ましい。即ち、可動弁体20を樹脂で形成したものではダイヤモンド状硬質炭素膜24を被着することができず、また、金属で形成したものではセラミック焼結体に比べ硬度が小さいことから、固定弁体30との押圧力により変形し、その表面に被着するダイヤモンド状硬質炭素膜24を破損させてしまう恐れがあるからである。
【0036】
これに対し、セラミック焼結体は高硬度を有することから固定弁体30との押圧力により変形することがないため、その表面に被着するダイヤモンド状硬質炭素膜24を破損させることがなく、また、高い加工精度が得られることから、可動弁体20の表面を滑らかな面に仕上げ、その表面に被着するダイヤモンド状硬質炭素膜24の表面を可動弁体20の表面に倣った平滑かつ平坦な面とすることができる。
【0037】
なお、可動弁体20を形成するセラミック焼結体としては、アルミナを主成分とするセラミック焼結体により構成するのが好ましい。アルミナ質焼結体は、ヤング率が250〜400GPaで、かつビッカース硬度(Hv1.0)が12GPaより大きな値を有するため、固定弁体30との押圧力を大きくしても摺接面21を変形させることがなく、また、耐薬品性にも優れることから長期間に渡って使用可能なフォーセットバルブ11を提供することができる。
【0038】
可動弁体20を構成するセラミック焼結体として、アルミナ質焼結体を用いる場合、主原料のAl23に対し、SiO2、MgO、CaOのうち1種以上の焼結助剤を添加して1500〜1700℃の温度で焼成すれば良い。
【0039】
以上の本発明の実施形態では、固定弁体30を、ビッカース硬度(Hv1.0)が5〜GPaの範囲にあるセラミック焼結体により形成し、可動弁体20にはダイヤモンド状硬質炭素膜24を被着した2枚の弁体20、30として説明したが、固定弁体30と可動弁体20の材質を逆にして用いたものであっても同様の効果を得ることができる。
【0040】
また、本発明の実施形態では、フォーセットバルブ11を例にとって説明したが、医療用サンプリングバルブ、薬液用バルブに使用できることは勿論のこと、さらにはボールバルブやその他の各種弁部材、あるいはメカニカルシール、軸受けなど様々な摺動部材にも適用できることは言うまでもない。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
【0042】
図1に示すフォーセットバルブ11を試作し、固定弁体30の材質を変化させたときの摺動特性について調べる実験を行った。
【0043】
本発明のフォーセットバルブ11を構成する可動弁体20にはAl23純度が96%のアルミナ質焼結体を用い、その表面にプラズマCVD法によってTi膜とSi膜をこの順序で積層した中間層23を介してダイヤモンド状硬質炭素膜24を被着したものを使用した。なお、可動弁体20は、外径25mm、厚み5mmの円板状体とした。
【0044】
また、固定弁体30には、ステアタイト質焼結体、コージライト質焼結体、ムライト質焼結体、フォルステライト質焼結体、Al23純度が96%のアルミナ質焼結体、及びアルミナ質焼結体上にダイヤモンド状硬質炭素膜24(DLC)を被着したもの、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の8種類を用意し、それぞれ外径32mm、厚み5mmの円盤状体とした。
【0045】
そして、双方の弁体20,30の摺接面21,31に研磨加工を施して平坦度を1μm以下、表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下とした。
【0046】
このようにして形成した双方の弁体20、30を、互いの摺接面21、31が接するようにケーシングによって軸力30kgfの力で押さえつけながらフォーセット11(給水栓)にセットし、80℃の温水を1kg/cm2の圧力で注入した状態のもとで、操作レバー40を操作するのに必要なレバー押し付け力をプッシュプルゲージで測定し、その値を操作レバー40の操作力とした。
【0047】
ただし、本実験の評価基準は、20万回の摺動において最大操作力が7N以下のものを優れたものとした。また、スティックスリップ現象や、キュッ、キュッという異音発生の有無、リーク発生の有無についても発生した時点での摺動回数で記録し、評価した。
【0048】
双方の弁体20、30の組み合わせは表1に、それぞれの評価結果は表2に示す通りである。なお、表中の試料番号3〜8は参考例である。
【0049】
【表1】
Figure 0004091761
【0050】
【表2】
Figure 0004091761
【0051】
この結果、固定弁体30に、ビッカース硬度(Hv1.0)が5〜12GPaの範囲にあるステアタイト、コージライト、ムライトを主成分とするセラミック焼結体を用いたものは、20万回摺動させたとしてもスティックスリップ現象や異音及び水漏れの発生がなく、長期間にわたって滑らかな摺動特性を得ることができた。
【0052】
この中でも特に、固定弁体30に、ビッカース硬度(Hv1.0)が5〜7GPaの範囲にあるステアタイト又はコージライトを主成分とするセラミック焼結体を用いたものは、操作力を小さくすることができるため、特に優れていた。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、互いに摺動する2枚の弁体のうち、一方の弁体の摺接面にダイヤモンド状硬質炭素膜を被着するとともに、他方の弁体を、ビッカース硬度(Hv 1.0 )が5〜7GPaで、かつ主成分がステアタイトまたはコージライトのセラミック焼結体により形成したことから、無潤滑状態での摺動にもかかわらず、操作力の上昇やスティックスリップ現象あるいは異音の発生がなく、長期間にわたって滑らかな摺動特性を長期間にわたって得ることができ、ステアタイト(MgO・SiOまたはコージライト(2MgO・2Al・5SiO)を主成分とするセラミック焼結体を用いることにより小さな操作力で摺動させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクバルブを備えたフォーセットバルブを示す図で、(A)はバルブが閉じた状態を示す斜視図であり、(B)はバルブを開いた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明のディスクバルブのみを示す斜視図である。
【符号の説明】
11・・・フォーセットバルブ
20・・・可動弁体
21,31・・・摺接面
22,32・・・流体通路
23・・・中間層
24・・・ダイヤモンド状硬質炭素膜
30・・・固定弁体
40・・・操作レバー

Claims (1)

  1. 互いに摺動する2枚の弁体のうち、一方の弁体の摺接面にダイヤモンド状硬質炭素膜を被着するとともに、他方の弁体を、ビッカース硬度(Hv 1.0 )が5〜7GPaで、かつ主成分がステアタイトまたはコージライトのセラミック焼結体により形成したことを特徴とするディスクバルブ。
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