JP3480893B2 - エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ - Google Patents
エネルギー閉じ込め型圧電フィルタInfo
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- JP3480893B2 JP3480893B2 JP23174197A JP23174197A JP3480893B2 JP 3480893 B2 JP3480893 B2 JP 3480893B2 JP 23174197 A JP23174197 A JP 23174197A JP 23174197 A JP23174197 A JP 23174197A JP 3480893 B2 JP3480893 B2 JP 3480893B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の振動部を
有する圧電基板を備えたエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタに関する。
有する圧電基板を備えたエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタは、特開平7-263999号等で種々提案されている。こ
の圧電フィルタfは、図7,8で示すように,単一の圧
電基板aを備えるものであって、該圧電基板aの片面
(図8イ参照)に、左右二対の振動電極b,cを配設
し、内側の振動電極b,bを中央部に形成したコンデン
サ電極dと夫々接続するようにし、その他面(図8ロ参
照)に、振動電極対b,cに厚み方向で対向する左右二
つの共通電極e,eを形成し、共通電極e,eと接続す
る中央部のコンデンサ電極fをコンデンサ電極dに厚み
方向で対向するようにして形成している。そしてこれに
より、二組の振動電極対b,cと共通電極eとで、二つ
の振動部v,vを構成すると共に、コンデンサ電極f,
dにより、結合コンデンサCを構成するようにしてい
る。すなわち、一枚の圧電基板aに、左右二つの振動部
v,vを、中央部に結合コンデンサCを夫々担持してな
る。図9はこの圧電フィルタfの等価回路を示す。
ルタは、特開平7-263999号等で種々提案されている。こ
の圧電フィルタfは、図7,8で示すように,単一の圧
電基板aを備えるものであって、該圧電基板aの片面
(図8イ参照)に、左右二対の振動電極b,cを配設
し、内側の振動電極b,bを中央部に形成したコンデン
サ電極dと夫々接続するようにし、その他面(図8ロ参
照)に、振動電極対b,cに厚み方向で対向する左右二
つの共通電極e,eを形成し、共通電極e,eと接続す
る中央部のコンデンサ電極fをコンデンサ電極dに厚み
方向で対向するようにして形成している。そしてこれに
より、二組の振動電極対b,cと共通電極eとで、二つ
の振動部v,vを構成すると共に、コンデンサ電極f,
dにより、結合コンデンサCを構成するようにしてい
る。すなわち、一枚の圧電基板aに、左右二つの振動部
v,vを、中央部に結合コンデンサCを夫々担持してな
る。図9はこの圧電フィルタfの等価回路を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の従来構
成にあっては、単一の圧電基板aに、左右二つの振動部
v,vを、中間部に結合コンデンサCを夫々担持してな
るものであるため、圧電基板aの形状が比較的大きな長
方形状となり、該圧電フィルタの実装面積が大きくなる
という問題があった。また、単一の結合コンデンサCを
備えるものであるから、圧電基板の形状,厚み,振動部
の領域等により制限を受け、容量の可変性に限界を生ず
る。
成にあっては、単一の圧電基板aに、左右二つの振動部
v,vを、中間部に結合コンデンサCを夫々担持してな
るものであるため、圧電基板aの形状が比較的大きな長
方形状となり、該圧電フィルタの実装面積が大きくなる
という問題があった。また、単一の結合コンデンサCを
備えるものであるから、圧電基板の形状,厚み,振動部
の領域等により制限を受け、容量の可変性に限界を生ず
る。
【0004】本発明は、かかる従来構成の問題点を除去
し、可及的に実装面積の小さなエネルギー閉じ込め型圧
電フィルタの提供を目的とするものである。
し、可及的に実装面積の小さなエネルギー閉じ込め型圧
電フィルタの提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、片面に、面方
向で対向する一対の振動電極と、片面側コンデンサ電極
とを備え、一方の振動電極を前記コンデンサ電極と接続
し、他方の振動電極を側縁部に位置する入出力接続端と
接続してなる片面側電極パターンを形成し、他面に、前
記振動電極対に厚み方向で対向する共通電極と、前記片
面側コンデンサ電極に厚み方向で対向する他面側コンデ
ンサ電極とを備え、該コンデンサ電極と共通電極とを接
続してなる他面側電極パターンを形成し、これにより、
振動電極対と共通電極とで振動部を、コンデンサ電極対
で結合コンデンサを形成してなる同一構造の第1の圧電
基板及び第2の圧電基板を具備し、第1の圧電基板と第
2の圧電基板を、各振動部の振動を阻害しないように開
口が形成されたスペーサを隣接させて積層し、さらにそ
の最外面に絶縁性覆板を被着して一体化すると共に、第
1の圧電基板と第2の圧電基板の片面側コンデンサ電極
相互、及び他面側コンデンサ電極相互を夫々接続し、か
つ、二つの入出力接続端を、外表面に露出状に形成した
入力電極または出力電極に夫々接続し、同じく、他面側
電極パターンを、外表面に露出状に形成したアース電極
に接続してなる導通手段を備えた構成に係るエネルギー
閉じ込め型圧電フィルタである。
向で対向する一対の振動電極と、片面側コンデンサ電極
とを備え、一方の振動電極を前記コンデンサ電極と接続
し、他方の振動電極を側縁部に位置する入出力接続端と
接続してなる片面側電極パターンを形成し、他面に、前
記振動電極対に厚み方向で対向する共通電極と、前記片
面側コンデンサ電極に厚み方向で対向する他面側コンデ
ンサ電極とを備え、該コンデンサ電極と共通電極とを接
続してなる他面側電極パターンを形成し、これにより、
振動電極対と共通電極とで振動部を、コンデンサ電極対
で結合コンデンサを形成してなる同一構造の第1の圧電
基板及び第2の圧電基板を具備し、第1の圧電基板と第
2の圧電基板を、各振動部の振動を阻害しないように開
口が形成されたスペーサを隣接させて積層し、さらにそ
の最外面に絶縁性覆板を被着して一体化すると共に、第
1の圧電基板と第2の圧電基板の片面側コンデンサ電極
相互、及び他面側コンデンサ電極相互を夫々接続し、か
つ、二つの入出力接続端を、外表面に露出状に形成した
入力電極または出力電極に夫々接続し、同じく、他面側
電極パターンを、外表面に露出状に形成したアース電極
に接続してなる導通手段を備えた構成に係るエネルギー
閉じ込め型圧電フィルタである。
【0006】かかる構成にあっては、単一の振動部を夫
々備える第1の圧電基板及び第2の圧電基板を積層して
なるものであるから、該圧電基板の面積を小さくでき、
全体としても、実装面積の減少化を図ることができる。
々備える第1の圧電基板及び第2の圧電基板を積層して
なるものであるから、該圧電基板の面積を小さくでき、
全体としても、実装面積の減少化を図ることができる。
【0007】ここで、本発明にあっては、上述の他方の
振動電極と接続する入出力接続端を、側縁部の中央から
偏位した位置に形成すると共に、第1の圧電基板と第2
の圧電基板の表裏を反対として、前記コンデンサ電極対
の位置を上下で一致するようにして積層するようにして
いる。このため、前記コンデンサ電極対の片面側コンデ
ンサ電極相互及び他面側コンデンサ電極相互は上下で一
致して、その接続が容易となると共に、入出力接続端は
側縁部の中央から偏位した位置にあるから、圧電基板相
互の反転により、前後で対称位置となって、上下で一致
することはない。このため、一方の圧電基板の入出力接
続端には、入力電極が接続され、他方の圧電基板の入出
力接続端は、出力電極が接続されるから、相互に短絡す
ることは許されないが、該入出力接続端相互が上下で重
ならないから、相互の絶縁を確保することが容易とな
る。
振動電極と接続する入出力接続端を、側縁部の中央から
偏位した位置に形成すると共に、第1の圧電基板と第2
の圧電基板の表裏を反対として、前記コンデンサ電極対
の位置を上下で一致するようにして積層するようにして
いる。このため、前記コンデンサ電極対の片面側コンデ
ンサ電極相互及び他面側コンデンサ電極相互は上下で一
致して、その接続が容易となると共に、入出力接続端は
側縁部の中央から偏位した位置にあるから、圧電基板相
互の反転により、前後で対称位置となって、上下で一致
することはない。このため、一方の圧電基板の入出力接
続端には、入力電極が接続され、他方の圧電基板の入出
力接続端は、出力電極が接続されるから、相互に短絡す
ることは許されないが、該入出力接続端相互が上下で重
ならないから、相互の絶縁を確保することが容易とな
る。
【0008】また、前記スペーサの周縁に凹所を形成
し、該凹所に供給した導電材料により、前記入出力接続
端の一方を入力電極に、他方を出力電極に夫々接続し、
他面側電極パターンを、アース電極に接続する導通路を
形成し、これを前記導通手段とすることができる。この
場合に、第1の圧電基板と第2の圧電基板が積層体内に
配設されていても、前記凹所を介して、所要電極又は接
続端相互の接続を、積層後に、後付けされる導電材料に
よっても容易に確保することができる。
し、該凹所に供給した導電材料により、前記入出力接続
端の一方を入力電極に、他方を出力電極に夫々接続し、
他面側電極パターンを、アース電極に接続する導通路を
形成し、これを前記導通手段とすることができる。この
場合に、第1の圧電基板と第2の圧電基板が積層体内に
配設されていても、前記凹所を介して、所要電極又は接
続端相互の接続を、積層後に、後付けされる導電材料に
よっても容易に確保することができる。
【0009】
【発明の実施の態様】図1〜図3に従って本発明の一実
施例にかかるエネルギー閉じ込め型圧電フィルタFの構
造を説明する。
施例にかかるエネルギー閉じ込め型圧電フィルタFの構
造を説明する。
【0010】この圧電フィルタFは、同一構造の第1の
圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを、スペーサ20
aを介して積層し、さらにその上下に同様のスペーサ2
0b,20cを介して絶縁性覆板30,32を被着する
ことにより構成される。
圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを、スペーサ20
aを介して積層し、さらにその上下に同様のスペーサ2
0b,20cを介して絶縁性覆板30,32を被着する
ことにより構成される。
【0011】ここで図3に従って、圧電基板1a,1b
につき説明する。前記圧電基板1a,1bは、PbTiO
3系,PbZrO3系,PbTiO3-PbZrO3 系等の圧電セラミック
材料からなり、その表裏面には、電極パターン2,3が
形成されている。この圧電基板1a,1bの表裏に形成
された電極パターン2,3は、銀蒸着により形成した
り、またはスクリーン印刷を用いて形成される。
につき説明する。前記圧電基板1a,1bは、PbTiO
3系,PbZrO3系,PbTiO3-PbZrO3 系等の圧電セラミック
材料からなり、その表裏面には、電極パターン2,3が
形成されている。この圧電基板1a,1bの表裏に形成
された電極パターン2,3は、銀蒸着により形成した
り、またはスクリーン印刷を用いて形成される。
【0012】この圧電基板1a,1bの片面側に形成さ
れた電極パターン2の形態を説明すると、その片面にあ
って、前後位置で対向状に振動電極4と、振動電極5と
が間隔を置いて形成されている。前記振動電極4は、圧
電基板1a,1bの角端まで傾斜状に延出され、その角
端に入出力接続端6を形成している。すなわち、入出力
接続端6は、その側縁で中央から偏位した位置に形成さ
れ、後述するように、一方の圧電基板を前後で反転する
と、圧電基板1a,1bの入出力接続端6,6は相互に
上下方向で不一致となり、干渉し合わない。
れた電極パターン2の形態を説明すると、その片面にあ
って、前後位置で対向状に振動電極4と、振動電極5と
が間隔を置いて形成されている。前記振動電極4は、圧
電基板1a,1bの角端まで傾斜状に延出され、その角
端に入出力接続端6を形成している。すなわち、入出力
接続端6は、その側縁で中央から偏位した位置に形成さ
れ、後述するように、一方の圧電基板を前後で反転する
と、圧電基板1a,1bの入出力接続端6,6は相互に
上下方向で不一致となり、干渉し合わない。
【0013】また、入出力接続端6と反対側の他側縁に
は前後全幅に渡って、細幅状の片面側コンデンサ電極7
が形成され、振動電極5と接続されている。この片面側
コンデンサ電極7はその両端縁を前後縁まで延出してそ
の前後端に接続端縁9,9を形成している。このように
二つの接続端縁9,9を形成しているから、後述するよ
うに、一方の圧電基板を前後に反転した場合に、圧電基
板1a,1bの接続端縁9,9は相互に必ず一致するこ
ととなる。
は前後全幅に渡って、細幅状の片面側コンデンサ電極7
が形成され、振動電極5と接続されている。この片面側
コンデンサ電極7はその両端縁を前後縁まで延出してそ
の前後端に接続端縁9,9を形成している。このように
二つの接続端縁9,9を形成しているから、後述するよ
うに、一方の圧電基板を前後に反転した場合に、圧電基
板1a,1bの接続端縁9,9は相互に必ず一致するこ
ととなる。
【0014】次に電極パターン3の形態を説明する。圧
電基板1a,1bの他面側にあって、この電極パターン
3は、前記振動電極対4,5に厚み方向で対向する共通
電極10と、前記片面側コンデンサ電極7に厚み方向で
対向する前後方向に長い他面側コンデンサ電極11とを
備え、該共通電極10とコンデンサ電極11とは相互に
接続されている。また、コンデンサ電極11は側縁に張
り出して、これを接続端12としている。
電基板1a,1bの他面側にあって、この電極パターン
3は、前記振動電極対4,5に厚み方向で対向する共通
電極10と、前記片面側コンデンサ電極7に厚み方向で
対向する前後方向に長い他面側コンデンサ電極11とを
備え、該共通電極10とコンデンサ電極11とは相互に
接続されている。また、コンデンサ電極11は側縁に張
り出して、これを接続端12としている。
【0015】そして、これにより、振動電極対4,5と
共通電極10とで、振動部Vを構成すると共に、コンデ
ンサ電極7,11により、結合コンデンサC1 ,C2 を
構成するようにしている。
共通電極10とで、振動部Vを構成すると共に、コンデ
ンサ電極7,11により、結合コンデンサC1 ,C2 を
構成するようにしている。
【0016】ここで、第1の圧電基板1aと第2の圧電
基板1bとはその表裏を前後方向に反転して、前記コン
デンサ電極対7,11の位置を上下で一致するようにし
て配置している。このため一側縁で接続端12が上下で
対向状一致すると共に、前後縁で、前記接続端縁9,9
が一致するために、その接続が容易となる。一方、この
ような配置態様にあっては、入出力接続端6,6の存す
る角縁位置は前後で反対位置となって、上下で一致する
ことはない。このため、圧電基板1aの入出力接続端6
は、入力端として後述する入力電極33と接続され、他
方の圧電基板1bの入出力接続端6は、出力端として後
述する入出力電極34と接続されるから、相互に短絡す
ることは許されないが、該入出力接続端6,6相互が上
下で重ならないから、相互の絶縁を確保することが容易
となる。
基板1bとはその表裏を前後方向に反転して、前記コン
デンサ電極対7,11の位置を上下で一致するようにし
て配置している。このため一側縁で接続端12が上下で
対向状一致すると共に、前後縁で、前記接続端縁9,9
が一致するために、その接続が容易となる。一方、この
ような配置態様にあっては、入出力接続端6,6の存す
る角縁位置は前後で反対位置となって、上下で一致する
ことはない。このため、圧電基板1aの入出力接続端6
は、入力端として後述する入力電極33と接続され、他
方の圧電基板1bの入出力接続端6は、出力端として後
述する入出力電極34と接続されるから、相互に短絡す
ることは許されないが、該入出力接続端6,6相互が上
下で重ならないから、相互の絶縁を確保することが容易
となる。
【0017】この圧電基板1a,1bは、スペーサ20
aを介して積層され、さらにその上下に同様のスペーサ
20b,20cが配設される。このスペーサ20a,2
0b,20cは、いずれも絶縁板により形成され、その
中央部に円形開口21が形成され、これにより、前記振
動部Vの振動を阻害しないようにしている。
aを介して積層され、さらにその上下に同様のスペーサ
20b,20cが配設される。このスペーサ20a,2
0b,20cは、いずれも絶縁板により形成され、その
中央部に円形開口21が形成され、これにより、前記振
動部Vの振動を阻害しないようにしている。
【0018】また、スペーサ20bの上面には絶縁性覆
板30が被着され、スペーサ20cの下面には絶縁性覆
板32が被着され、これにより各部材が一体的に積層さ
れる。この絶縁性覆板32の下面には、入力電極33,
出力電極34及びアース電極35が形成される。入力電
極33,出力電極34は、回路的に対称であるから互換
性がある。
板30が被着され、スペーサ20cの下面には絶縁性覆
板32が被着され、これにより各部材が一体的に積層さ
れる。この絶縁性覆板32の下面には、入力電極33,
出力電極34及びアース電極35が形成される。入力電
極33,出力電極34は、回路的に対称であるから互換
性がある。
【0019】上述の積層構造にあって、第1の圧電基板
1aと第2の圧電基板1bの片面側コンデンサ電極7,
7の接続端縁9,9相互、及び他面側コンデンサ電極1
1,11の接続端12,12相互は夫々接続される。ま
た、第1の圧電基板1aの入出力接続端6は入力電極3
3と、第2の圧電基板1bの入出力接続端6は出力電極
34と夫々接続され、同じく、他面側電極パターン3は
アース電極35と接続される。
1aと第2の圧電基板1bの片面側コンデンサ電極7,
7の接続端縁9,9相互、及び他面側コンデンサ電極1
1,11の接続端12,12相互は夫々接続される。ま
た、第1の圧電基板1aの入出力接続端6は入力電極3
3と、第2の圧電基板1bの入出力接続端6は出力電極
34と夫々接続され、同じく、他面側電極パターン3は
アース電極35と接続される。
【0020】次に、各電極相互を接続するための導通手
段を説明する。前記スペーサ20a〜20cの周縁の所
要位置には凹所22a〜22cが夫々形成されている。
そして、一体的に積層した後、各凹所22a〜22cに
導電材料38を埋入することにより、各電極の接続が導
電材料38を介して行なわれることとなる。すなわち、
凹所22a〜22cに埋入された導電材料38により、
各電極を接続するための導電路が形成されることとな
る。
段を説明する。前記スペーサ20a〜20cの周縁の所
要位置には凹所22a〜22cが夫々形成されている。
そして、一体的に積層した後、各凹所22a〜22cに
導電材料38を埋入することにより、各電極の接続が導
電材料38を介して行なわれることとなる。すなわち、
凹所22a〜22cに埋入された導電材料38により、
各電極を接続するための導電路が形成されることとな
る。
【0021】ここで、上述したように、圧電基板1a,
1bは一方を反転して電極パターン2,電極パターン3
の表裏位置を相互に異ならせ、かつ、各コンデンサ電極
7,7の接続端縁9,9,コンデンサ電極11,11の
接続端12等を上下で一致させて配置される。
1bは一方を反転して電極パターン2,電極パターン3
の表裏位置を相互に異ならせ、かつ、各コンデンサ電極
7,7の接続端縁9,9,コンデンサ電極11,11の
接続端12等を上下で一致させて配置される。
【0022】そして、コンデンサ電極7,7の接続端縁
9,9相互は、図2,4で示すように、スペーサ20a
の前後右端(図2を基準とする、以下同じ)の凹所22
a,22aを介して導電材料38により接続される。同
様にコンデンサ電極11,11の接続端12,12相互
は、スペーサ20b,20cの右端中央部に形成した凹
所22b,22cを介して導電材料38により、アース
電極35に接続される。さらに、圧電基板1aの入出力
接続端6はスペーサ20aの後側左角端に形成された凹
所22a(図示せず)を介して導電材料38により入力
電極33と接続され、圧電基板1bの入出力接続端6は
スペーサ20aの前側左角端に形成された凹所22aを
介して導電材料38により出力電極34と接続される。
この入力電極33は、入力側の外部電路が接続され、出
力電極34には出力側の外部電路が接続される。
9,9相互は、図2,4で示すように、スペーサ20a
の前後右端(図2を基準とする、以下同じ)の凹所22
a,22aを介して導電材料38により接続される。同
様にコンデンサ電極11,11の接続端12,12相互
は、スペーサ20b,20cの右端中央部に形成した凹
所22b,22cを介して導電材料38により、アース
電極35に接続される。さらに、圧電基板1aの入出力
接続端6はスペーサ20aの後側左角端に形成された凹
所22a(図示せず)を介して導電材料38により入力
電極33と接続され、圧電基板1bの入出力接続端6は
スペーサ20aの前側左角端に形成された凹所22aを
介して導電材料38により出力電極34と接続される。
この入力電極33は、入力側の外部電路が接続され、出
力電極34には出力側の外部電路が接続される。
【0023】かかる構成の圧電フィルタFにあっては、
平面を従来構成の半分のほぼ正方形状とできて、実装面
積を約半分とすることができる。また、上下の絶縁性覆
板30,32が被着され、機械的かつ電気的に、電極パ
ターン2,3が保護されると共に、その周面と下面のみ
に導電材料38及び各電極33,34,35が露出する
こととなり、取扱いが容易となる。
平面を従来構成の半分のほぼ正方形状とできて、実装面
積を約半分とすることができる。また、上下の絶縁性覆
板30,32が被着され、機械的かつ電気的に、電極パ
ターン2,3が保護されると共に、その周面と下面のみ
に導電材料38及び各電極33,34,35が露出する
こととなり、取扱いが容易となる。
【0024】而して、かかる導通手段が付与されること
により、図6の等価回路が構成される。ここで、この構
成にあっては、従来構成とは異なる二つの結合コンデン
サC1 ,C2 が並列状に結線され、結合容量はその和と
なる。このため、二つの結合コンデンサC1 ,C2 を用
いているから、従来構成に比して結合容量を随意かつ充
分に確保することができ、回路設計が容易となる。
により、図6の等価回路が構成される。ここで、この構
成にあっては、従来構成とは異なる二つの結合コンデン
サC1 ,C2 が並列状に結線され、結合容量はその和と
なる。このため、二つの結合コンデンサC1 ,C2 を用
いているから、従来構成に比して結合容量を随意かつ充
分に確保することができ、回路設計が容易となる。
【0025】上述の構成の圧電フィルタFは、量産性に
富むものである。すなわち、図5で示すように、各積層
シート40〜46を積層した後、各単位ごとに切断し、
切り出された各個の凹所22a〜22cに導電材料38
を塗着充填することにより量産性良く製造される。
富むものである。すなわち、図5で示すように、各積層
シート40〜46を積層した後、各単位ごとに切断し、
切り出された各個の凹所22a〜22cに導電材料38
を塗着充填することにより量産性良く製造される。
【0026】ここで、積層シート41は、スペーサ20
bを形成するものであって、円形開口21が列設されて
いる。尚、各円形開口21間にある小孔50は、凹所2
2bを形成するものであり、各小孔50列に沿って切断
される。同様に積層シート43,45にも円形開口21
が列設され、各円形開口21間にある小孔50により、
凹所22a,22c等が形成される。また、積層シート
42及び積層シート44は、PZT等の圧電セラミック
材料からなり、夫々電極パターン2,電極パターン3を
繰り返してなるパターン51,52が銀蒸着等によりあ
らかじめ形成されている。
bを形成するものであって、円形開口21が列設されて
いる。尚、各円形開口21間にある小孔50は、凹所2
2bを形成するものであり、各小孔50列に沿って切断
される。同様に積層シート43,45にも円形開口21
が列設され、各円形開口21間にある小孔50により、
凹所22a,22c等が形成される。また、積層シート
42及び積層シート44は、PZT等の圧電セラミック
材料からなり、夫々電極パターン2,電極パターン3を
繰り返してなるパターン51,52が銀蒸着等によりあ
らかじめ形成されている。
【0027】
【発明の効果】本発明に係るエネルギー閉じ込め型圧電
フィルタFは、上述したように、片面に、一対の振動電
極4,5と、片面側コンデンサ電極7とを備え、一方の
振動電極5を前記コンデンサ電極7と接続し、他方の振
動電極4を側縁部に位置する入出力接続端6と接続して
なる片面側電極パターン3を形成し、他面に、前記振動
電極対4,5に厚み方向で対向する共通電極10と、前
記片面側コンデンサ電極7に厚み方向で対向する他面側
コンデンサ電極11とを備え、該コンデンサ電極11と
共通電極10とを接続してなる他面側電極パターン3を
形成し、これにより、振動電極対4,5と共通電極10
とで単一の振動部Vを、コンデンサ電極7,11対で結
合コンデンサC1 (C2 )を夫々形成してなる同一構造
の第1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを備え、
この第1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを積層
して構成したものである。
フィルタFは、上述したように、片面に、一対の振動電
極4,5と、片面側コンデンサ電極7とを備え、一方の
振動電極5を前記コンデンサ電極7と接続し、他方の振
動電極4を側縁部に位置する入出力接続端6と接続して
なる片面側電極パターン3を形成し、他面に、前記振動
電極対4,5に厚み方向で対向する共通電極10と、前
記片面側コンデンサ電極7に厚み方向で対向する他面側
コンデンサ電極11とを備え、該コンデンサ電極11と
共通電極10とを接続してなる他面側電極パターン3を
形成し、これにより、振動電極対4,5と共通電極10
とで単一の振動部Vを、コンデンサ電極7,11対で結
合コンデンサC1 (C2 )を夫々形成してなる同一構造
の第1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを備え、
この第1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを積層
して構成したものである。
【0028】このため、単一の振動部Vを夫々備える第
1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを積層してな
るものであるから、全体として、従来構成の半分程度の
平面積となり、実装面積の減少化を図ることができる。
また、圧電基板1a及び第2の圧電基板1bに夫々結合
コンデンサC1 ,C2 を担持し、これを並列接続するよ
うにしたものであるから、単一の結合コンデンサCを備
えた従来構成に比して、その結合容量を随意に設定で
き、回路設計が容易となる等の優れた効果がある。
1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1bを積層してな
るものであるから、全体として、従来構成の半分程度の
平面積となり、実装面積の減少化を図ることができる。
また、圧電基板1a及び第2の圧電基板1bに夫々結合
コンデンサC1 ,C2 を担持し、これを並列接続するよ
うにしたものであるから、単一の結合コンデンサCを備
えた従来構成に比して、その結合容量を随意に設定で
き、回路設計が容易となる等の優れた効果がある。
【図1】本発明に係るエネルギー閉じ込め型圧電フィル
タFの斜視図である。
タFの斜視図である。
【図2】圧電フィルタFの分解斜視図である。
【図3】圧電基板1a,1bの平面図イ及び裏面図ロで
ある。
ある。
【図4】導電材料38による導通手段を示す一部の拡大
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図5】積層シート40〜46の分離斜視図である。
【図6】圧電フィルタFの等価回路図である。
【図7】従来構成の圧電フィルタfの一部切欠斜視図で
ある。
ある。
【図8】圧電基板aの平面図イ及び裏面図ロである。
【図9】従来構成の圧電フィルタfの等価回路図であ
る。
る。
F 圧電フィルタ エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ
V 振動部
C1 ,C2 結合コンデンサ
1a,1b 圧電基板
2,3 電極パターン
4,5 振動電極
6 入出力接続端
10 共通電極
7,11 コンデンサ電極
9,12 接続端縁
20a〜20c スペーサ
21 円形開口
22a〜22c 凹所
30,32 絶縁性覆板
33 入力電極
34 出力電極
35 アース電極
38 導電材料
40〜46 積層シート
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平9−55639(JP,A)
特開 平9−18275(JP,A)
特開 平5−315885(JP,A)
特開 平3−97314(JP,A)
特開 平3−97313(JP,A)
特開 昭62−14512(JP,A)
特開 昭63−107307(JP,A)
実公 平6−38489(JP,Y2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H03H 9/00 - 9/215
H03H 9/54 - 9/60
Claims (2)
- 【請求項1】片面に、面方向で対向する一対の振動電極
と、片面側コンデンサ電極とを備え、一方の振動電極を
前記コンデンサ電極と接続し、他方の振動電極を側縁部
に位置する入出力接続端と接続してなる片面側電極パタ
ーンを形成し、 他面に、前記振動電極対に厚み方向で対向する共通電極
と、前記片面側コンデンサ電極に厚み方向で対向する他
面側コンデンサ電極とを備え、該コンデンサ電極と共通
電極とを接続してなる他面側電極パターンを形成し、 これにより、振動電極対と共通電極とで振動部を、コン
デンサ電極対で結合コンデンサを形成してなる同一構造
の第1の圧電基板及び第2の圧電基板を具備し、 第1の圧電基板と第2の圧電基板を、各振動部の振動を
阻害しないように開口が形成されたスペーサを隣接させ
て積層し、さらにその最外面に絶縁性覆板を被着して一
体化すると共に、 第1の圧電基板と第2の圧電基板の片面側コンデンサ電
極相互、及び他面側コンデンサ電極相互を夫々接続し、
かつ、二つの入出力接続端を、外表面に露出状に形成し
た入力電極または出力電極に夫々接続し、同じく、他面
側電極パターンを、外表面に露出状に形成したアース電
極に接続してなる導通手段を備え、さらには、他方の振動電極と接続する入出力接続端を、
側縁部の中央から偏位した位置に形成すると共に、第1
の圧電基板と第2の圧電基板の表裏を反対として、前記
コンデンサ電極対の位置を上下で一致するようにして積
層した ことを特徴とするエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタ。 - 【請求項2】前記スペーサの周縁に凹所を形成し、該凹
所に供給した導電材料により、前記入出力接続端の一方
を入力電極に、他方を出力電極に夫々接続し、他面側電
極パターンを、アース電極に接続してなる導通手段を備
える請求項1記載のエネルギー閉じ込め型圧電フィル
タ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23174197A JP3480893B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ |
EP98202682A EP0897217A3 (en) | 1997-08-12 | 1998-08-10 | Energy trapping type piezoelectric filter |
US09/132,489 US6160462A (en) | 1997-08-12 | 1998-08-11 | Energy trapping type piezoelectric filter with identical piezoelectric substrates |
KR1019980032734A KR19990023552A (ko) | 1997-08-12 | 1998-08-12 | 에너지 트래핑형 압전 필터 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23174197A JP3480893B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1168509A JPH1168509A (ja) | 1999-03-09 |
JP3480893B2 true JP3480893B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=16928321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23174197A Expired - Fee Related JP3480893B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3480893B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3538710B2 (ja) | 2000-06-27 | 2004-06-14 | 株式会社村田製作所 | 圧電フィルタ及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-08-12 JP JP23174197A patent/JP3480893B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1168509A (ja) | 1999-03-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |