JP2002261584A - エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ - Google Patents

エネルギー閉じ込め型圧電フィルタ

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JP2002261584A
JP2002261584A JP2001053414A JP2001053414A JP2002261584A JP 2002261584 A JP2002261584 A JP 2002261584A JP 2001053414 A JP2001053414 A JP 2001053414A JP 2001053414 A JP2001053414 A JP 2001053414A JP 2002261584 A JP2002261584 A JP 2002261584A
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electrode
piezoelectric
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piezoelectric substrate
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JP2001053414A
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Takeshi Sugiyama
武志 杉山
Manabu Wakita
学 脇田
Yoshiaki Sakai
善明 阪井
Tatsuo Iwata
竜男 岩田
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】振動電極対及び振動電極対と厚み方向で対向す
る共通電極で構成された少なくとも一つの振動部と、一
対の入出力接続部と、アース接続部とを形成した少なく
とも二枚の圧電基板、及び一対の入出力電極とアース電
極とを設けた外装板を積層してなるエネルギー閉じ込め
型圧電フィルタにおいて、スプリアス振動を抑制してフ
ィルタの減衰特性を向上させことにある。 【解決手段】本発明によるエネルギー閉じ込め型圧電フ
ィルタにおいては、少なくとも一方の圧電基板の振動部
の振動電極対の直交する軸線及び振動電極対に厚み方向
で対向した共通電極の長手方向軸線が電極の設けられた
圧電基板の直交する二つの異なる辺に対して直角及び平
行以外の角度を成してのびるように、少なくとも一方の
圧電基板の振動部の振動電極対及び共通電極を形成して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の振動部を
有する圧電基板を備えたエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のエネルギー閉じ込め型圧電フィ
ルタは、特開平7−263999号公報及び特開平11
−68509号公報等で種々提案されている。
【0003】特開平7−263999号公報に開示され
ている圧電フィルタは、図16で示すように、単一の圧
電基板Aを備えるものであって、圧電基板Aの一方の表
面(図16の(イ)参照)に、左右二組の振動電極対
B、Cを形成し、振動電極B、Bを中央部に形成したコ
ンデンサ電極Dにそれぞれ接続し、圧電基板Aの他方の
表面(図16の(ロ)参照)に、各組の振動電極対B、
Cに厚み方向で対向する左右二組の共通電極E、Eを形
成し、共通電極E、Eと接続する中央部のコンデンサ電
極Fをコンデンサ電極Dに厚み方向で対向するようにし
て形成している。そしてこれにより、二組の振動電極対
B、Cと共通電極Eとで、二つの振動部を構成すると共
に、コンデンサ電極F、Dにより、結合コンデンサを構
成するようにしている。すなわち、一枚の圧電基板A
に、左右二つの振動部と、中央部の結合コンデンサCと
がそれぞれ担持されている。
【0004】また、特開平11−68509号公報に開
示されている圧電フィルタでは、図17及び図18に示
すように、互いに積層される二枚の圧電基板A1、A2
の各圧電基板の片面に、振動電極対B、C及び一方の振
動電極Cに接続した第1のコンデンサ電極Fを形成し、
他方の振動電極Bを入出力接続端Tに接続し、また各圧
電基板の他面に、片面上の振動電極対B、Cと厚み方向
で対向する共通電極E及び片面上の第1のコンデンサ電
極Fと厚み方向で対向する第2のコンデンサ電極Dを形
成し、共通電極Eと第2のコンデンサ電極Dを接続し、
振動電極対B、Cと共通電極Eとで単一の振動部を形成
し、第1のコンデンサ電極Fと第2のコンデンサ電極D
とで結合コンデンサを形成し、第1の圧電基板A1と第
2の圧電基板A2の表裏を反対として、コンデンサ電極
対F、Dの位置が上下で一致し、かつ夫々の入出力接続
端相互が同一辺で離間するようにして、各振動部の振動
を阻害しないようにスペーサS1、S2、S3を介して
積層し、絶縁性外装板I1、I2を圧電基板対A1、A
2に積層して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記二つの
公報に開示されているような従来のエネルギー閉じ込め
型圧電フィルタでは、振動電極対を直交する軸線及び振
動電極対に厚み方向で対向した共通電極の長手方向軸線
が、それら電極の設けられた圧電基板の直交する二つの
異なる辺に対して90°(直角)又は0°(平行)にのび
ているために、スプリアス振動が発生し、その結果フィ
ルタの減衰特性が損なわれるという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、スプリアス振動を抑制
してフィルタの減衰特性を向上させたエネルギー閉じ込
め型圧電フィルタを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるエネルギー閉じ込め型圧電フィルタ
においては、振動電極対及び振動電極対と厚み方向で対
向する共通電極で構成された少なくとも一つの振動部
と、一対の入出力接続部と、アース接続部とを形成した
少なくとも二枚の圧電基板、及び一対の入出力電極とア
ース電極とを設けた外装板を積層してなるものにおい
て、少なくとも一方の圧電基板の振動部の振動電極対の
直交する軸線及び振動電極対に厚み方向で対向した共通
電極の長手方向軸線が電極の設けられた圧電基板の直交
する二つの異なる辺に対して直角及び平行以外の角度を
成してのびるように、少なくとも一方の圧電基板の振動
部の振動電極対及び共通電極を形成したことを特徴とし
ている。
【0008】本発明によるエネルギー閉じ込め型圧電フ
ィルタにおいては、好ましくは、二枚の圧電基板は長方
形であり、一方の圧電基板の振動部の振動電極対の直交
する軸線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺
方向軸線との成す角度は、他方の圧電基板の振動部の振
動電極対の直交する軸線及び共通電極の長手方向軸線と
圧電基板の長辺方向軸線との成す角度と異なるか又は同
じであり得る。この場合、各振動部の振動電極対の直交
する軸線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺
方向軸線との成す角度は45°又は135°に設定され
得る。
【0009】好ましい実施の形態においては、二枚の圧
電基板の各々の片面に、振動電極対及び第1のコンデン
サ電極を形成し、また各圧電基板の他面に、共通電極及
び第2のコンデンサ電極を、片面上の振動電極対及び第
1のコンデンサ電極とそれぞれ厚み方向で対向させて形
成し、少なくとも一方の圧電基板の片面上の振動電極対
を直交する軸線及び他面上の共通電極の長手方向軸線が
それぞれの圧電基板の直交する二つの異なる辺に対して
直角及び平行以外の角度を成してのびるように、振動電
極対及び共通電極が形成され得る。
【0010】この実施の形態においても好ましくは、各
圧電基板は長方形であり、一方の圧電基板の振動部の振
動電極対の直交する軸線及び共通電極の長手方向軸線と
圧電基板の長辺方向軸線との成す角度は、他方の圧電基
板の振動部の振動電極対の直交する軸線及び共通電極の
長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸線との成す角度と
異なるか又は同じであり得る。そしてこの角度は好まし
くは45°又は135°に設定され得る。
【0011】また各振動部の振動電極対の直交する軸線
及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸線
との成す角度は、他の振動部の振動電極対の直交する軸
線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸
線との成す角度と異な得る。
【0012】本発明の別の実施の形態では、長方形の単
一圧電基板の片面に、左右二組の振動電極対及びこれら
振動電極対の一方の振動電極対を互いに接続する第1の
コンデンサ電極を形成し、圧電基板の他面に、それぞれ
の振動電極対に厚み方向で対向する左右二つの共通電極
及びこれらの共通電極と接続しかつ上記第1のコンデン
サ電極に厚み方向で対向する第2のコンデンサ電極を形
成し、少なくとも一方の振動電極対の直交する軸線及び
各共通電極の長手方向軸線が単一の圧電基板の長辺方向
軸線に対して直角及び平行以外の角度でのびるように、
振動電極対及び各共通電極が形成され得る。
【0013】この場合、一方の振動電極対の直交する軸
線及びこの振動電極対と組合さった共通電極の長手方向
軸線と圧電基板の長辺方向軸線との成す角度は、他方の
振動電極対の直交する軸線及びこの他方の振動電極対と
組合さった共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方
向軸線との成す角度と同じか又は異なることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面の図1〜図15を
参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】図1には本発明の一実施の形態にかかるエ
ネルギー閉じ込め型圧電フィルタの構造を示す。この圧
電フィルタは、同一構造の第1の圧電基板1a及び第2
の圧電基板1bを、スペーサ2aを介して積層し、さら
にその上下に同様のスペーサ2b、2cを介して絶縁性
外装板3、4を装着することにより構成される。
【0016】ここで図2及び図3を参照して、圧電基板
1a、1bにつき説明する。圧電基板1a、1bは、Pb
TiO 系、PbZrO 系、PbTiO −PbZrO 系等の圧電
セラミック材料からなり、長方形に構成されている。第
1、第2の圧電基板1a、1bの表側面には電極パター
ン5が形成され、また第1、第2の圧電基板1a、1b
の裏側面には電極パターン6が形成されている。これら
の電極パターン5、6は、銀蒸着により形成したり、又
はスクリーン印刷を用いて形成される。
【0017】これらの圧電基板1a、1bの片面側すな
わち表側面に形成された電極パターン5について説明す
ると、図2の(イ)に示すように、第1の圧電基板1a
の表側面の中央部には、振動電極対7a、8aが間隔を
置いて表面上で対向して形成されている。これら対の振
動電極対7a、8aの直交する軸線は第1の圧電基板1
aの左上角端と右下角端とを結ぶ対角線上にほぼ位置し
ている。すなわち第1の圧電基板1aの長辺方向軸線に
対して135°の角度を成している。一方の振動電極7
aからは、第1の圧電基板1aの下方の長辺に向かい、
そしてこの下方の長辺に沿って右下角端まで導電路9a
がのび、その角端に入出力接続端10aを形成してい
る。また、他方の振動電極8aは、第1の圧電基板1a
の左方の短辺に沿ってこの左方の短辺の上端から実質的
な長さにわたって形成された細幅状の片面側コンデンサ
電極11aに導電路12aを介して接続されている。
【0018】同様に、図3の(イ)に示すように、第2
の圧電基板1bの表側面の中央部には、振動電極対7
b、8bが間隔を置いて表面上で対向して形成されてい
る。この振動電極対7b、8bの直交する軸線は第2の
圧電基板1bの右上角端と左下角端とを結ぶ対角線上に
ほぼ位置している。すなわち第2の圧電基板1bの長辺
方向軸線に対して45°の角度を成している。一方の振
動電極7bからは、第2の圧電基板1bの下方の長辺に
向かい、そしてこの下方の長辺に沿って左下角端まで導
電路9bがのび、その角端に入出力接続端10bを形成
している。また、他方の振動電極8bは、第2の圧電基
板1bの左方の短辺に沿ってこの左方の短辺の上端から
実質的な長さにわたって形成された細幅状の片面側コン
デンサ電極11bに導電路12bを介して接続されてい
る。後述するように、一方の圧電基板を前後で反転する
と、第1、第2の圧電基板1a、1bの入出力接続端1
0a、10bは相互に対角線上で不一致となり、干渉し
合わないようにされている。
【0019】次に裏側面上の電極パターン6について説
明する。図2の(ロ)に示すように、第1の圧電基板1
aの裏側面上の電極パターン6は、振動電極対7a、8
aに厚み方向で対向する共通電極13aと、片面側コン
デンサ電極11aに厚み方向で対向する他面側コンデン
サ電極14aとを備え、共通電極13aと他面側コンデ
ンサ電極14aとは導電路15aを介して相互に接続さ
れている。また、導電路15aは第1の圧電基板1aの
右下角端を回って右方の短辺に沿ってそのほぼ中間位置
までのびてアース接続端16aを形成している。
【0020】同様に、第2の圧電基板1bの裏側面上の
電極パターン6は、図3の(ロ)に示すように、振動電
極対7b、8bに厚み方向で対向する共通電極13b
と、片面側コンデンサ電極11bに厚み方向で対向する
他面側コンデンサ電極14bとを備え、共通電極13b
と他面側コンデンサ電極14bとは導電路15bを介し
て相互に接続されている。また、導電路15bは第2の
圧電基板1bの右下角端を回って右方の短辺に沿ってそ
のほぼ中間位置までのびてアース接続端16bを形成し
ている。
【0021】そして、これにより、第1の圧電基板1a
における振動電極対7a、8aと共通電極13aとで第
1の振動部を構成すると共に、片面側コンデンサ電極1
1aと他面側コンデンサ電極14aにより、第1の結合
コンデンサを構成するようにしている。同様に、第2の
圧電基板1bにおける振動電極対7b、8bと共通電極
13bとで第2の振動部を構成すると共に、片面側コン
デンサ電極11bと他面側コンデンサ電極14bによ
り、第2の結合コンデンサを構成するようにしている。
【0022】ここで、第1の圧電基板1aと第2の圧電
基板1bとはその表裏を前後方向に反転して、コンデン
サ電極対11aと14a、11bと14bの位置を上下
で一致するようにして配置している。このため一側縁で
接続端16a、16bが上下で対向状一致する。一方、
第1、第2の圧電基板1a、1bの入出力接続端10
a、10bは相互に対角線上に位置し、一致することは
ない。
【0023】第1の圧電基板1a及び第2の圧電基板1
bは、スペーサ2aを介して積層され、さらにその上下
に同様のスペーサ2b,2cが配設される。これらのス
ペーサ2a、2b、2cは、いずれも絶縁板により形成
され、その中央部に矩形開口17a、17b、17cが
それぞれ形成され、これにより、各振動部の振動を阻害
しないようにしている。
【0024】また、スペーサ2bの上面には絶縁性外装
板3が被着され、スペーサ2cの下面には絶縁性外装板
4が被着され、これにより各部材が一体的に積層され
る。下方の絶縁性外装板4の下面には、入力電極18、
出力電極19及びアース電極20が形成されている。
【0025】上述の積層構造にあって、第1の圧電基板
1a及び第2の圧電基板1bにおける片面側コンデンサ
電極11a、11bの接続端相互、及び他面側コンデン
サ電極14a、14bの接続端相互はそれぞれ接続され
る。また、第1の圧電基板1aの入出力接続端10aは
下方の絶縁性外装板4における入力電極18と接続さ
れ、第2の圧電基板1bの入出力接続端10bは出力電
極19と接続され、また、他面側電極パターン6はアー
ス電極20と接続される。
【0026】次に、各電極相互を接続するための導通手
段について説明する。スペーサ2a〜2cの周縁の所要
位置には凹所21a、21b、21cがそれぞれ形成さ
れている。また上方の絶縁性外装板3の周縁の所要位置
には凹所22が形成され、下方の絶縁性外装板4の周縁
の所要位置には凹所23が形成されている。そして、一
体的に積層した後、各凹所21a〜21c、22、23
に導電材料24を埋入することにより、各電極の接続が
導電材料24を介して行なわれることとなる。すなわ
ち、凹所21a〜21c、22、23に埋入された導電
材料24により、各電極を接続するための導電路が形成
されることとなる。
【0027】図4及び図5には、本発明のエネルギー閉
じ込め型圧電フィルタの要部の別の実施の形態を示す。
図4及び図5においては図2及び図3に対応した部分は
図2及び図3で用いた符号と同じ符号で示している。図
4の(イ)に示すように、第1の圧電基板1aの表側面
に形成される振動電極対7a、8a、導電路9a、入出
力接続端10a及び片面側コンデンサ電極11aを含む
電極パターンは図2の(イ)に示すものと実質的に同じ
である。すなわち、振動電極対7a、8aを直交する軸
線は第1の圧電基板1aの左上角端と右下角端とを結ぶ
対角線上にほぼ位置し、言換えれば第1の圧電基板1a
の長辺方向軸線に対して135°の角度を成している。
【0028】一方、第2の圧電基板1bの表側面に形成
される振動電極対7b、8b、導電路9b、入出力接続
端10b及び片面側コンデンサ電極11bを含む電極パ
ターンは図5の(イ)に示すように、図4の(イ)に示
すものと同じである。すなわち、振動電極対7b、8b
を直交する軸線は第2の圧電基板1bの左上角端と右下
角端とを結ぶ対角線上にほぼ位置し、言換えれば第2の
圧電基板1bの長辺方向軸線に対して135°の角度を
成している。すなわち、振動電極対7a、8aを直交す
る軸線が第1の圧電基板1aの長辺方向軸線に対して成
す角度は、振動電極対7b、8bを直交する軸線が第2
の圧電基板1bの長辺方向軸線に対して成す角度と等し
く構成されている。
【0029】また、第1の圧電基板1a及び第2の圧電
基板1bの裏側面上の電極パターン6については、図2
の(ロ)に示すものと実質的に同じである。
【0030】図6及び図7には、本発明のエネルギー閉
じ込め型圧電フィルタの要部のさらに別の実施の形態を
示す。図6及び図7においては図2及び図3に対応した
部分は図2及び図3で用いた符号と同じ符号で示してい
る。図6の(イ)に示すように、第1の圧電基板1aの
表側面に形成される振動電極対7a、8a及び第1の圧
電基板1aの裏側面に形成される共通電極13aは、振
動電極対7a、8aを直交する軸線及び共通電極13a
の軸線が第1の圧電基板1aの長辺方向軸線に対して9
0°を成して形成されている。
【0031】一方、第2の圧電基板1bの表側面に形成
される振動電極対7b、8bは、図7の(イ)に示すよう
に、これら振動電極対7b、8bを直交する軸線が第2
の圧電基板1bの左上角端と右下角端とを結ぶ対角線上
にほぼ位置するように、すなわち第2の圧電基板1bの
長辺方向軸線に対して135°の角度を成すように形成
されている。つまり、第2の圧電基板1bの表側面に形
成される電極パターン5(図7の(イ))及び第2の圧電
基板1bの裏側面に形成される電極パターン6(図7の
(ロ))は図5の(イ)、(ロ)に示すもの同じである。
【0032】図8及び図9は、図1〜図3に示す本発明
の一実施の形態による圧電フィルタの各振動部の電気特
性及びフィルタの電気特性を示している。図8におい
て、Iは第1の圧電基板1aに設けた振動部の電気特性
であり、またIIは第2の圧電基板1bに設けた振動部の
電気特性である。図9に示すように、フィルタの電気特
性において減衰量は33dBであった。
【0033】図10及び図11は、図4及び図5に示す
本発明の別の実施の形態による圧電フィルタの各振動部
の電気特性及びフィルタの電気特性を示している。図1
0において、Iは第1の圧電基板1aに設けた振動部の
電気特性であり、またIIは第2の圧電基板1bに設けた
振動部の電気特性である。図11に示すように、フィル
タの電気特性において減衰量は30dBであった。
【0034】図12及び図13は、図6及び図7に示す
本発明のさらにの実施の形態による圧電フィルタの各振
動部の電気特性及びフィルタの電気特性を示している。
図12において、Iは第1の圧電基板1aに設けた振動
部の電気特性であり、またIIは第2の圧電基板1bに設
けた振動部の電気特性である。図13に示すように、フ
ィルタの電気特性において減衰量は32dBであった。
【0035】図14及び図15は、図17及び図18及
び図19に示すような従来の圧電フィルタの圧電フィル
タの各振動部の電気特性及びフィルタの電気特性を示し
ている。図14において、Iは第1の圧電基板A1に設
けた振動部の電気特性であり、またIIは第2の圧電基板
A2に設けた振動部の電気特性である。この場合のフィ
ルタの電気特性において減衰量は28dBであった。
【0036】図8〜図13と図14及び図15とを対比
して考察すると、本発明の各実施の形態による圧電フィ
ルタにおいては、いずれの場合も従来の圧電フィルタに
比べて減衰特性の向上が認められた。
【0037】ところで、図示実施の形態では、いずれ
も、二枚の圧電基板にそれぞれ電極パターンを形成し、
それらを所要の位置関係で積層したものであるが、本発
明は、単一の長方形圧電基板の一側面上に、左右の振動
電極対を形成し、圧電基板の他側面上に、振動電極対に
厚み方向で対向する左右二つの共通電極を形成し、二組
の振動電極対と共通電極とで、二つの振動部を構成する
ようにしたものにも適用できる。その場合には、それぞ
れの振動電極対を直交する軸線が、図1〜図3に示す例
のように、圧電基板の長辺方向軸線に対して135°及
び45°の異なる角度を成すように、構成され得るか、
又は図4〜図5に示す例のように、同じ角度(135°
又は45°)を成すように構成され得る。或いは図6〜
図7に示す例のように、いずれか一方の振動電極対を直
交する軸線が圧電基板の長辺方向軸線に対して135°
又は45°の角度を成すように、構成することもでき
る。
【0038】
【発明の効果】本発明に係るエネルギー閉じ込め型圧電
フィルタでは、上述したように、振動電極対及び振動電
極と厚み方向で対向する少なくとも共通電極で構成され
た少なくとも一つの振動部と、一対の入出力接続部と、
アース接続部とを形成した少なくとも一つの圧電基板、
及び一対の入出力電極とアース電極とを設けた外装板を
積層してなるものにおいて、少なくとも一つの振動部の
振動電極対の直交する軸線及び振動電極対に厚み方向で
対向した共通電極の長手方向軸線が電極の設けられた圧
電基板の直交する二つの異なる辺に対して直角及び平行
以外の角度でのびるように、少なくとも一つの振動部の
振動電極対及び共通電極を形成したものであり、これに
より、スプリアス振動が抑制でき、フィルタの減衰特性
を大幅に向上させることができる。
【0039】また、二枚の圧電基板の各々の片面に、振
動電極対を形成し、また各圧電基板の他面に、共通電極
を片面上の振動電極対と厚み方向で対向させて形成し、
少なくとも一方の圧電基板の片面上の振動電極対の直交
する軸線及び他面上の共通電極の長手方向軸線がそれぞ
れの圧電基板の直交する二つの異なる辺に対して直角及
び平行以外の角度を成してのびるように、各振動電極対
及び共通電極を形成した場合にも、スプリアス振動の発
生周波数が異なり、スプリアス振動を抑制することがで
きる。その結果、フィルタの減衰特性を大幅に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエネルギー閉じ込
め型圧電フィルタの分解斜視図である。
【図2】図1に示す圧電フィルタにおける第1の圧電基
板を示し、(イ)は平面図であり、(ロ)は裏面図である。
【図3】図1に示す圧電フィルタにおける第2の圧電基
板を示し、(イ)は平面図であり、(ロ)は裏面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態による圧電フィルタに
おける第1の圧電基板を示し、(イ)は平面図であり、
(ロ)は裏面図である。
【図5】本発明の別の実施の形態による圧電フィルタに
おける第2の圧電基板を示し、(イ)は平面図であり、
(ロ)は裏面図である。
【図6】本発明のさらに別の実施の形態による圧電フィ
ルタにおける第1の圧電基板を示し、(イ)は平面図であ
り、(ロ)は裏面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施の形態による圧電フィ
ルタにおける第2の圧電基板を示し、(イ)は平面図であ
り、(ロ)は裏面図である。
【図8】図1〜図3に示す圧電フィルタにおける各振動
部の電気特性を示す波形図である。
【図9】図1〜図3に示す圧電フィルタの減衰特性を示
す波形図である。
【図10】図4〜図5に示す圧電フィルタにおける各振
動部の電気特性を示す波形図である。
【図11】図4〜図5に示す圧電フィルタの減衰特性を
示す波形図である。
【図12】図6〜図7に示す圧電フィルタにおける各振
動部の電気特性を示す波形図である。
【図13】図6〜図7に示す圧電フィルタの減衰特性を
示す波形図である。
【図14】従来の圧電フィルタにおける各振動部の電気
特性を示す波形図である。
【図15】従来の圧電フィルタの減衰特性を示す波形図
である。
【図16】従来の圧電フィルタの一例における要部を示
し、(イ)は平面図であり、(ロ)は裏面図である。
【図17】従来の圧電フィルタの別の例を示す分解斜視
図である。
【図18】図17に示す従来の圧電フィルタにおける要
部を示し、(イ)は平面図であり、(ロ)は裏面図である。
【図19】図17に示す従来の圧電フィルタにおける別
の要部を示し、(イ)は平面図であり、(ロ)は裏面図であ
る。
【符号の説明】
1a、1b: 圧電基板 2a、2b、2c:スペーサ 3、4: 絶縁性外装板 5、6:電極パターン 7a、7b、8a、8b:振動電極 9a、9b:導電路 10a、10b:入出力接続端 11a、11b:コンデンサ電極 12a、12b:導電路 13a、13b:共通電極 14a、14b:コンデンサ電極 15a、15b:導電路 16a、16b:アース接続端 17a、17b、17c:矩形開口 18:入力電極 19:出力電極 20:アース電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪井 善明 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 岩田 竜男 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA07 BB04 CC04 EE03 EE07 FF11 GG03 GG16 JJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動電極対及び振動電極対と厚み方向で対
    向する共通電極で構成された少なくとも一つの振動部
    と、一対の入出力接続部と、アース接続部とを形成した
    少なくとも二枚の圧電基板、及び一対の入出力電極とア
    ース電極とを設けた外装板を積層してなるエネルギー閉
    じ込め型圧電フィルタにおいて、少なくとも一方の圧電
    基板の振動部の振動電極対の直交する軸線及び振動電極
    対に厚み方向で対向した共通電極の長手方向軸線が電極
    の設けられた圧電基板の直交する二つの異なる辺に対し
    て直角及び平行以外の角度を成してのびるように、少な
    くとも一方の圧電基板の振動部の振動電極対及び共通電
    極を形成したことを特徴とするエネルギー閉じ込め型圧
    電フィルタ。
  2. 【請求項2】少なくとも二枚の圧電基板が長方形であ
    り、一方の圧電基板の振動部の振動電極対の直交する軸
    線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸
    線との成す角度が、他方の圧電基板の振動部の振動電極
    対の直交する軸線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基
    板の長辺方向軸線との成す角度と異なるように各振動部
    の振動電極対及び共通電極が形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のエネルギー閉じ込め型圧電フィ
    ルタ。
  3. 【請求項3】少なくとも二枚の圧電基板が長方形であ
    り、一方の圧電基板の振動部の振動電極対の直交する軸
    線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸
    線との成す角度が、他方の圧電基板の振動部の振動電極
    対の直交する軸線及び共通電極の長手方向軸線と圧電基
    板の長辺方向軸線との成す角度と同じになるように各振
    動部の振動電極対及び共通電極が形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載のエネルギー閉じ込め型圧電
    フィルタ。
  4. 【請求項4】各振動部の振動電極対の直交する軸線及び
    共通電極の長手方向軸線と圧電基板の長辺方向軸線との
    成す角度が45°又は135°であることを特徴とする
    請求項2又は3に記載のエネルギー閉じ込め型圧電フィ
    ルタ。
  5. 【請求項5】少なくとも二枚の圧電基板の各々の片面
    に、振動電極対及び第1のコンデンサ電極を形成し、ま
    た各圧電基板の他面に、共通電極及び第2のコンデンサ
    電極を、片面上の振動電極対及び第1のコンデンサ電極
    とそれぞれ厚み方向で対向させて形成し、少なくとも一
    方の圧電基板の片面上の振動電極対の直交する軸線及び
    他面上の共通電極の長手方向軸線がそれぞれの圧電基板
    の直交する二つの異なる辺に対して直角及び平行以外の
    角度を成してのびるように、各振動電極対及び共通電極
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエ
    ネルギー閉じ込め型圧電フィルタ。
  6. 【請求項6】長方形の単一圧電基板の片面に、左右二組
    の振動電極対及びこれら各振動電極対の一方の振動電極
    対を互いに接続する第1のコンデンサ電極を形成し、圧
    電基板の他面に、それぞれの振動電極対に厚み方向で対
    向する左右二つの共通電極及びこれらの共通電極と接続
    しかつ上記第1のコンデンサ電極に厚み方向で対向する
    第2のコンデンサ電極を形成し、少なくとも一方の振動
    電極対の直交する軸線及びそれらの振動電極対と関連し
    た共通電極の長手方向軸線が単一の圧電基板の長辺方向
    軸線に対して直角及び平行以外の角度を成してのびるよ
    うに、各振動電極対及び各共通電極が形成されているこ
    とを特徴とするエネルギー閉じ込め型圧電フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6636130B2 (en) * 2001-06-06 2003-10-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric filter with different ratios of unpolarized vibration area to total vibration area in two filter elements

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US6636130B2 (en) * 2001-06-06 2003-10-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric filter with different ratios of unpolarized vibration area to total vibration area in two filter elements

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