JP3480200B2 - 電動ステープラのクリンチ装置 - Google Patents
電動ステープラのクリンチ装置Info
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Description
のクリンチ装置に関するものであり、特に、駆動負荷の
軽減を図った電動ステープラのクリンチ装置に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電動ス
テープラは種々の構造のものが知られているが、ドライ
バによるステープル打込み時に紙を支えるテーブルとは
別に、テーブルの下に回転型クリンチャを設け、ステー
プルの脚部が紙を貫通した後に、クリンチャを回転駆動
してステープルの脚部を折曲げるフラットクリンチ型の
ものがある。 【0003】フラットクリンチ型ではないステープラに
よって打ち込んだステープルは、紙の裏面でステープル
の両脚部がアーチ状に盛り上がるが、フラットクリンチ
型ステープラにおいてはステープルの脚部を平坦に折曲
げるので見栄えが良く、また、綴じた書類を積重ねた場
合の厚さが低下する長所がある。 【0004】図6は従来のフラットクリンチ型電動ステ
ープラのクリンチ装置の一例を示し、テーブル1の下に
前方へ突出する左右一対の軸2,3を設け、この軸2,
3にそれぞれクリンチャ4,5が上下回動自在に装着さ
れている。 【0005】左右のクリンチャ4,5は、前後にやや変
位して内側先端部が前後に重なり、外側の溝部にクリン
チャアーム6,7の先端部が係合している。クリンチャ
アーム6,7の他端部は、図示しないクリンチャ駆動機
構のカムに接触しており、ドライバにより紙へステープ
ルSが打込まれた後に、カムによってクリンチャアーム
6,7の先端部が同図に示す位置から下方へ回動する。
そして、クリンチャアーム6,7により左右のクリンチ
ャ4,5が対称に回転されて内側先端部が上昇し、紙を
貫通したステープルSの脚部を内側へ平らに折曲げる。 【0006】上述した従来の電動ステープラのクリンチ
装置においては、ステープルの折曲げ荷重がクリンチャ
アーム、カムを介して直接カム駆動モータに作用するの
でモータの駆動負荷が大きく、駆動機構にとっては負荷
をより軽減することが望ましい。 【0007】また、クリンチャの回転角度によってステ
ープルの折曲げ成形状態が変化し、回転角度不足の場合
は折曲げ角度が不足して綴じ状態が悪化し、回転角度過
大の場合はクリンチャがステープル及び紙を過度に圧迫
して駆動系に過負荷がかかることになるが、クリンチャ
の回転角度を適正値に維持するためのカム、クリンチャ
アーム及びクリンチャの公差条件が厳しいという問題も
ある。 【0008】そこで、ステープルのクリンチ時における
駆動負荷を軽減し、且つ、作動精度を向上するために解
決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上
記課題を解決することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために提案するものであり、電動ステープラの
ドライバの直下のテーブル内に左右一対のクリンチャを
回動自在に装着し、左右のクリンチャの内側端部を対称
的に上昇駆動するクリンチャアームを設け、ドライバ駆
動後にクリンチャ駆動機構によりクリンチャアームを駆
動して左右のクリンチャを回転し、ドライバの打撃によ
りテーブル上の紙を貫通したステープルの脚部を、前記
クリンチャにより内側方向へ折曲げる電動ステープラの
クリンチ装置において、テーブル支持アームに設けた軸
を、クリンチャアームの後部と、レバーの中間部とに挿
通してそれぞれ上下方向回動自在に支持し、クリンチャ
アームの前部を前記クリンチャの下方に位置させるとと
もに、前記レバーの後部をクリンチャ駆動カムに係合さ
せ、前記レバーとクリンチャアームとにバネを介装して
クリンチャアームを上昇方向へ付勢し、且つ、前記レバ
ーにクリンチャアームの上昇を制限するストッパを設け
るとともに、クリンチャアームとテーブル支持アームと
にバネを介装してクリンチャアームを上昇方向へ付勢し
たことを特徴とする電動ステープラのクリンチ装置を提
供するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図に従って詳述する。図1及び図2は電動ステープラ1
1を示し、フレーム12の後部に装着したモータ13の
動力は、減速ギヤ機構14を介して駆動軸15に伝達さ
れ、駆動軸15に嵌着したテーブル駆動カム16と、ド
ライバ駆動カム並びにクリンチャ駆動カム(図示せず)
により、テーブル17、ドライバ18、クリンチャ19
をそれぞれ駆動する。 【0011】フレーム12の前部に装填されたステープ
ルカートリッジ20内には直線状のステープルを多数接
着して連結したロール状ステープルシートが収納されて
いる。ステープルシートは、ドライバ18の昇降動作と
連動するステープル送り爪(図示せず)によってステー
プルカートリッジ20内のステープルガイド21上を前
方へ送られ、ドライバ18の背面に接してドライバ18
とともに昇降するフォーミングプレート22によって門
形に折曲げ成形される。 【0012】テーブル17は、テーブル支持アーム23
の前端部に枢着されて上方のステープルガイド21に対
向し、テーブル支持アーム23は、フレーム12に設け
た軸24に取付けられている。 【0013】図2に示す左右一対のクリンチャ19は、
テーブル支持アーム23の前端部に取り付けられてお
り、左右のクリンチャ19の内側端部は前後に交差し、
交差部分の直下にクリンチャアームの先端部25aが位
置している。ドライバ18がテーブル17上の紙にステ
ープルを打ち込み、テーブル17に設けた長穴を通じて
ステープルの脚部が下方へ貫通したときに、図3(a)
に示す待機位置にあるクリンチャアーム25が、クリン
チャ駆動カムにより駆動されて上昇を開始する。そし
て、図3(b)に示すように クリンチャアーム25の
先端部25aがクリンチャ19の内側先端部を押し上げ
てステープルの左右脚部を内側へ折曲げる。 【0014】図4はクリンチャ駆動機構を示し、クリン
チャアーム支持部材を兼ねるテーブル支持アーム23の
前後中間部位に設けた軸26に、クリンチャアーム25
とレバー27とが取付けられている。クリンチャアーム
25は前部にばね受け部25bが形成され、ばね受け部
25bからさらに前方へ突出した先端部25aによって
クリンチャ19を昇降操作する。 【0015】レバー27は、その後端部に設けたローラ
28がクリンチャ駆動カム29のカム溝29aに係合
し、左右両側面上部から前方へ突出するストッパ27a
並びに下部の底板27bがクリンチャアーム25のばね
受け部25bの前後中間位置まで延びており、ストッパ
27aと底板27bとの間にクリンチャアーム25のば
ね受け部25bが挿入された形状となっている。 【0016】そして、底板27bとクリンチャアーム2
5のばね受け部25bの後半部との間に圧縮コイルバネ
30を介装し、レバー27に対してクリンチャアーム2
5を上方へ付勢している。 【0017】また、テーブル支持アーム23の底板23
aとクリンチャアーム25のばね受け部25bの前半部
との間にも圧縮コイルバネ31を介装し、クリンチャア
ーム25及びレバー27を上方へ付勢している。 【0018】図4に示す待機位置においては、テーブル
支持アーム23はテーブル駆動カム16によるテーブル
駆動機構(図示せず)によって下降位置にあり、レバー
27もクリンチャ駆動カム29の回転角度によりテーブ
ル支持アーム23に対して相対的に下降した位置にあ
る。クリンチャアーム25は、前後2個の圧縮コイルバ
ネ31,30により上方へ付勢されてばね受け部25b
の天面がレバー27のストッパ27aに圧接し、レバー
27がクリンチャアーム25を介して前側圧縮コイルバ
ネ31を圧縮している。 【0019】ステープル打ち込み時にテーブル支持アー
ム23がテーブル駆動機構によって上昇し、ドライバ1
8によってステープルが打ち込まれた後に、クリンチャ
駆動カム29によりレバー27がテーブル支持アーム2
3に対して相対的に上昇すると、クリンチャアーム25
も前側圧縮コイルバネ31のばね力によってレバー27
と一体的に上昇する。このとき、レバー27には圧縮コ
イルバネ31,30の上昇方向へのばね力が作用してい
るので、クリンチャ駆動カム29には殆ど駆動負荷がか
からない。 【0020】続いて、図示は省略するが、テーブル支持
アーム23が紙を上方のステープルガイド21に圧接し
て紙を挟圧し、ドライバ駆動機構によりステープルを紙
に打ち込む。そして、クリンチャアーム25の先端部が
クリンチャ19の下面に接すると、ステープルの抵抗に
よってクリンチャアーム25が上昇を阻止され、図5に
示すように、クリンチャ駆動カム29によって駆動され
るレバー27が後側圧縮コイルバネ30を圧縮して更に
上昇する。 【0021】これにより、クリンチャアーム25及びク
リンチャ19には前後の圧縮コイルバネ30,31の合
成ばね力が作用し、後側圧縮コイルバネ30が圧縮され
ることによりばね力が上昇する。そして、ばね力による
クリンチャ19の回転トルクがステープルの折曲げ降伏
点を上回ったときに、図3(b)に示したようにクリン
チャ19が回転してステープルの脚部を折曲げる。 【0022】続いて、テーブル支持アーム23とレバー
27とが下降行程にはいり、レバー27の前端ストッパ
27aがクリンチャアーム25のバネ受け部25bに接
してクリンチャアーム25を下方へ押圧し、クリンチャ
アーム25が前側圧縮コイルバネ30を圧縮しつつレバ
ー27とクリンチャアーム25とが一体的に下降する。 【0023】このように、ステープル折曲げ時において
クリンチャ19には前後2個の圧縮コイルバネ30,3
1の合成ばね力が作用するが、クリンチャアーム25の
上昇行程におけるクリンチャ駆動カム29の回転負荷
は、図5に示した状態における後側圧縮コイルバネ30
の圧縮反力のみであり、モータ13にかかる駆動負荷が
半減される。 【0024】また、クリンチャアーム25はレバー27
に対して回転自在に枢着されており、クリンチャ19及
びクリンチャアーム25からレバー27及びクリンチャ
駆動カム29に伝達されるステープルの折曲げ反力は、
圧縮コイルバネ30,31によって一定値以下に制限さ
れるので、駆動系に過負荷がかかることがない。 【0025】また、同様に、カム駆動されるレバー27
のストローク誤差も圧縮コイルバネ30,31によって
吸収されるので、駆動系の公差がクリンチャ19の回転
角度に与える影響を解消でき、ステープルの折曲げ不足
や過剰圧迫が防止される。 【0026】尚、この発明は上記の実施形態に限定する
ものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の
改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたもの
に及ぶことは当然である。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動ステ
ープラのクリンチ装置は、バネの付勢によってクリンチ
ャの駆動負荷を軽減し、負荷の上限もバネによって制限
されるので、モータの回転負荷が軽減されるとともに過
負荷を防止できる。したがって、より小型のモータによ
る駆動が可能となり、電動ステープラの小型化及び消費
電力の節減に寄与できる。また、クリンチャの回転角度
も、カム及びクリンチャアーム等の運動精度に影響され
ず、バネによってステープル折曲げトルクが一定値に維
持されるので、電動ステープラのクリンチ性能の個体差
が減少して品質の安定化に寄与できる。
面図。 【図2】図1に示す電動ステープラの正面図。 【図3】クリンチャの動作を示す解説図であり、(a)
は待機状態を示し、(b)はクリンチ状態を示す。 【図4】クリンチ装置を示し、待機状態の側面図。 【図5】クリンチ装置を示し、クリンチ状態の側面図。 【図6】従来の電動ステープラのクリンチ装置の構成解
説図。 【符号の説明】 11 電動ステープラ 12 フレーム 13 モータ 15 駆動軸 16 テーブル駆動カム 17 テーブル 19 クリンチャ 23 テーブル支持アーム 25 クリンチャアーム 25a 先端部 25b ばね受け部 26 軸 27 レバー 27a ストッパ 27b 底板 28 ローラ 29 クリンチャ駆動カム 30 後側圧縮コイルバネ 31 前側圧縮コイルバネ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電動ステープラのドライバの直下のテー
ブル内に左右一対のクリンチャを回動自在に装着し、左
右のクリンチャの内側端部を対称的に上昇駆動するクリ
ンチャアームを設け、ドライバ駆動後にクリンチャ駆動
機構によりクリンチャアームを駆動して左右のクリンチ
ャを回転し、ドライバの打撃によりテーブル上の紙を貫
通したステープルの脚部を、前記クリンチャにより内側
方向へ折曲げる電動ステープラのクリンチ装置におい
て、テーブル支持アーム (23)に設けた軸(26)を、ク
リンチャアーム(25)の後部と、レバー(27)の中
間部とに挿通してそれぞれ上下方向回動自在に支持し、
クリンチャアームの前部を前記クリンチャ(19)の下
方に位置させるとともに、前記レバー(27)の後部を
クリンチャ駆動カム(29)に係合させ、前記レバーと
クリンチャアームとにバネ(30)を介装してクリンチ
ャアームを上昇方向へ付勢し、且つ、前記レバー(2
7)にクリンチャアームの上昇を制限するストッパ(2
7a)を設けるとともに、クリンチャアーム(25)と
テーブル支持アーム(23)とにバネ(31)を介装し
てクリンチャアームを上昇方向へ付勢したことを特徴と
する電動ステープラのクリンチ装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28871096A JP3480200B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 電動ステープラのクリンチ装置 |
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EP97118447A EP0838315B1 (en) | 1996-10-23 | 1997-10-23 | Electric stapler |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP28871096A JP3480200B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 電動ステープラのクリンチ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10128708A JPH10128708A (ja) | 1998-05-19 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3480200B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104999529A (zh) * | 2015-08-20 | 2015-10-28 | 安吉中源工艺品有限公司 | 一种泡钉机 |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP28871096A patent/JP3480200B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104999529A (zh) * | 2015-08-20 | 2015-10-28 | 安吉中源工艺品有限公司 | 一种泡钉机 |
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JPH10128708A (ja) | 1998-05-19 |
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