JP3478950B2 - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JP3478950B2
JP3478950B2 JP20470997A JP20470997A JP3478950B2 JP 3478950 B2 JP3478950 B2 JP 3478950B2 JP 20470997 A JP20470997 A JP 20470997A JP 20470997 A JP20470997 A JP 20470997A JP 3478950 B2 JP3478950 B2 JP 3478950B2
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哲郎 河原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複層ガラス本体の
周縁部を受入自在な凹溝部を備えた硬質の部材本体と、
複層ガラス支持用枠体の複層ガラス嵌め込み用溝に挿入
した前記部材本体を前記溝の両縁部に対して係止自在
で、且つ、前記溝の両縁部と前記複層ガラス本体の表裏
面との夫々の隙間に弾性変形自在に介在して前記隙間を
密閉自在な一対の軟質保持部とを一体的に構成した複層
ガラス保持部材を、前記複層ガラス本体の全周にわたっ
て嵌合させてある複層ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の複層ガラスとしては、図
15(イ)に示すように、硬質の部材本体7aも、軟質
保持部7bも、複層ガラス本体6の全周にわたって連続
させて設けてあるものがあり(但し、図は、全周の内の
一部を示す)、前記部材本体7aを複層ガラス支持用枠
体(例えば、サッシュ)1の嵌め込み用溝3に嵌め込む
に伴って、前記軟質保持部7bが、嵌め込み用溝3の両
縁部に係止して、当該複層ガラス保持部材20を介し
て、複層ガラス本体6を枠体1に嵌め込み保持させるこ
とが可能となるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複層ガラス(複層ガラ
ス本体に複層ガラス保持部材を組み付けたもの)、及
び、複層ガラス支持用枠体の製品は、それぞれ許容範囲
内の寸法誤差(以後、単に公差という)を有する場合が
ある。従って、両者の組合せによっては、例えば、枠体
に対して複層ガラスが大きい(又は、複層ガラスに対し
て枠体が小さい)状態や、枠体に対して複層ガラスが小
さい(又は、複層ガラスに対して枠体が大きい)状態が
発生する危険性がある。このような公差によって生じる
寸法差を、軟質保持部の弾性変形によってある程度は吸
収することは可能であるが、従来の複層ガラスによれ
ば、変形し難い部材本体7aを、軟質保持部7bと一体
的に複層ガラス本体6の全周にわたって連続して設けて
あるから、その部材本体7aが前記軟質保持部7bの変
形を逆に阻止することになり易い。その結果、例えば、
枠体1に対して複層ガラス21が大きい(又は、複層ガ
ラス21に対して枠体1が小さい)場合は、枠体1から
複層ガラス保持部材20に縮径方向(複層ガラス本体6
の径方向における縮径方向)の締付け力が作用するのに
対して、前記部材本体7aが突っ張って抵抗して、枠体
1に複層ガラス21が嵌まり難くなったり、又は、無理
に枠体1を組み付けると、図15(ロ)に示すように、
軟質保持部7bの大部分が枠体1の溝3内にはまり込ん
でしまって係止しなくなったりする問題が生じる。ま
た、枠体1に対して複層ガラス21が小さい(又は、複
層ガラス21に対して枠体1が大きい)場合は、図15
(ハ)に示すように、枠体1の溝3縁部と軟質保持部7
bの係止部との間に隙間dが生じてガタツキや枠体内へ
の雨水浸入を生じ易くなったりするという問題点があ
る。この問題点を解消するものとして、前記複層ガラス
本体の周方向において不連続となる複数の不連続隙間部
を、複層ガラス本体の角部分の前記部材本体7aに設け
ることが提案されるが、この場合、前記不連続隙間部に
おいて、複層ガラス本体の角部が露出して、例えば、複
層ガラス本体の保管時や、運搬途中、及び、据え付け時
等に、前記複層ガラス本体の角部が他物と当たって損傷
し易くなるという新たな問題点がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、複層ガラス支持用枠体との間に寸法差があって
も、所定の納まりに設置し易くすると共に、角部が損傷
し難い複層ガラスを提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は、図7・8・10
に例示するごとく、複層ガラス本体6の周縁部を受入自
在な凹溝部8を備えた硬質の部材本体7aと、複層ガラ
ス支持用枠体1の複層ガラス嵌め込み用溝3に挿入した
前記部材本体7aを前記溝3の両縁部に対して係止自在
で、且つ、前記溝3の両縁部と前記複層ガラス本体6の
表裏面との夫々の隙間に弾性変形自在に介在して前記隙
間を密閉自在な一対の軟質保持部7bとを一体的に構成
した複層ガラス保持部材7を、前記複層ガラス本体6の
全周にわたって嵌合させてある複層ガラスにおいて、前
記軟質保持部7bは、前記複層ガラス本体6の全周にわ
たって連続する状態に形成してあり、前記部材本体7a
には、前記複層ガラス本体6の周方向において不連続と
なる複数の不連続隙間部Fを、複層ガラス本体6の角部
分に設けてあり、前記不連続隙間部Fで対向する両部材
本体7aの最外縁部どうしを結ぶ線分Lより内側に前記
複層ガラス本体6の角部6aが位置するように前記部材
本体7aを形成してあるところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、図4・7・
8に例示するごとく、前記複層ガラス本体6は、矩形形
状であり、前記複層ガラス保持部材7は、前記矩形形状
の複層ガラス本体6の各辺にそれぞれ対応する分割保持
部材7Aを設け、前記複層ガラス本体6の周方向に隣接
する前記分割保持部材7Aの軟質保持部7b端部どうし
を接着して一体的に構成してあり、前記分割保持部材7
Aの端部切断角度を、前記分割保持部材7Aの長手方向
に対して45度を越える角度に設定してあるところにあ
る。
【0007】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0008】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、前記一対の軟質保持部を、前記複層ガラス
本体の全周にわたって連続する状態に設け、その軟質保
持部と一体的に構成してある硬質の部材本体における複
層ガラス本体の角部分に対応する箇所に、前記複層ガラ
ス本体の周方向において不連続となる不連続隙間部を設
けてあるから、この部材本体の不連続隙間部に対応する
軟質保持部は、硬質の部材本体に束縛されることなく複
層ガラス本体の周方向に沿って変形することが可能とな
る。従って、枠体と複層ガラスとの取り付けにおいて、
軟質保持部を複層ガラス本体の周方向に沿って容易に伸
縮させることが可能となり、前記複層ガラスと枠体との
寸法差を、前記軟質保持部の弾性変形によって吸収し易
くなる。具体的には、例えば、枠体に対して複層ガラス
が大きい(又は、複層ガラスに対して枠体が小さい)場
合は、枠体から複層ガラス保持部材に作用する縮径方向
(複層ガラス本体の径方向における縮径方向)の締付け
力を、軟質保持部の弾性変形、特に、前記不連続隙間部
での複層ガラス本体の周方向に沿った方向の圧縮変形に
よって吸収し易くなり、容易に枠体に複層ガラスを嵌め
ることが可能となる。また、枠体に対して複層ガラスが
小さい(又は、複層ガラスに対して枠体が大きい)場合
は、前記不連続隙間部において軟質保持部を長手方向に
沿って伸ばし、複層ガラス保持部材を拡径方向(複層ガ
ラス本体の径方向における拡径方向)に広げ、枠体の溝
縁部と軟質保持部の係止部との間に隙間が生じにくい状
態にして複層ガラスを枠体に嵌めることが可能となる。
その結果、複層ガラスと枠体とに、面方向の寸法差があ
っても、両者を容易に嵌め合わすことができると共に、
納まり状態の美観性を向上させることが可能となる。ま
た、複層ガラスと枠体とを嵌め合わした後において、例
えば、温度変化に伴って生じる膨張や収縮によって相互
間に応力が発生する状態になったとしても、前記不連続
隙間部の近傍の軟質保持部が弾性変形して、良好な納ま
り状態を維持することが可能となる。更には、前記不連
続隙間部で対向する両部材本体の最外縁部どうしを結ぶ
線分より内側に前記複層ガラス本体の角部が位置するよ
うに前記部材本体を形成してあるから、上述の作用効果
を叶えることができながら、当該複層ガラスの角部分と
他物が当たるような場合でも、前記複層ガラス本体の角
部は、前記両部材本体の最外縁部どうしを結ぶ線分より
内側に位置し、前記両部材本体の最外縁部で前記他物を
受け止めると共に、複層ガラス本体の角部に他物が直接
に当たるのを防止することが可能となる。従って、当該
複層ガラスの保管時や、運搬途中、及び、据え付け時等
に、複層ガラス角部が他物に当たっても、損傷すること
を防止でき、角部の保護性を向上させることが可能とな
る。勿論、複層ガラスの角部以外の辺部については、複
層ガラス保持部材によって保護されていることは言うま
でもない。また、前記不連続隙間部が、複層ガラス本体
の角部分に位置させてあるから、前記軟質保持部が大き
く伸縮変形するばあいであってもその変形部は、主に、
複層ガラス本体の角部分に位置することになり、複層ガ
ラス全体として見た場合の軟質保持部の変形が目立ち難
く、枠体に対する複層ガラスの納まり状態の美観性をさ
らに向上させることが可能となる。
【0009】請求項2に係わる本発明の特徴構成によれ
ば、前記複層ガラス本体は、矩形形状であり、前記複層
ガラス保持部材は、前記矩形形状の複層ガラス本体の各
辺にそれぞれ対応する分割保持部材を設け、前記複層ガ
ラス本体の周方向に隣接する前記分割保持部材の軟質保
持部端部どうしを接着して一体的に構成してあり、前記
分割保持部材の端部切断角度を、前記分割保持部材の長
手方向に対して45度を越える角度に設定してあるか
ら、前記各分割保持部材を、複層ガラス本体の各辺部に
対応させて嵌めるだけで、複層ガラスの角部分に位置す
る両部材本体間に、前記不連続隙間部が形成され、後
は、各軟質保持部どうしを接着するだけの手間で簡単に
複層ガラスを形成することが可能となり、製造効率を向
上させることが可能となる。また、各軟質保持部どうし
の接着は、軟質保持部材の切断端面部どうしが突き合わ
される状態に実施されるが、上述のように、分割保持部
材の端部切断角度が、45度を越える角度に設定してあ
ることによって、突き合わせる切断端面部における内周
側(複層ガラス面に沿う面中心側)ほど突き合わせ方向
の圧縮ストレスが大きく作用し、接着養生時に、積極的
な押圧力を両軟質保持部間に作用させて、より確実に接
着させることが可能となる。更には、複層ガラス支持用
枠体に複層ガラスを嵌め込んだ後の経年劣化に伴って、
例えば、複層ガラス保持部材の硬質の部材本体が収縮変
形するような場合にも、前記軟質保持部どうしの接着部
に、予め圧縮ストレスが作用していることによって、前
記収縮に伴う引張応力を吸収し、より大きな変形に対応
することが可能となる。そして、上述のように、軟質保
持部の伸縮変形は、主に、複層ガラスの角部分に位置す
る軟質保持部に集中しやすいわけであるが、複層ガラス
全体として見た場合の軟質保持部の変形が目立ち難く、
枠体に対する複層ガラスの納まり状態の美観性をさらに
向上させることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0011】図3は、複層ガラス取付用枠体の一例であ
るサッシュ1に、本発明に係わる複層ガラスの一例Hを
取り付けてある状況を示すものである。
【0012】前記サッシュ1は、アルミニウム製で、上
下左右の各辺部分を構成するチャンネル状の枠部材2
を、それぞれ組み付けて形成してある。また、前記各枠
部材2を組み付けた状態で上下または左右に対向する各
枠部材2どうしの対向部分には、前記複層ガラスHの周
縁部を嵌め込んで取り付けるための嵌め込み用溝3を各
別に形成してある。従って、複層ガラスHをサッシュ1
に取り付けるには、複層ガラスHを、その周縁部が前記
嵌め込み用溝3に位置するよう嵌め込んだり、又は、周
縁部が前記嵌め込み用溝3に位置する状態に各枠部材2
を組み付けることによって実施することができる。尚、
下辺部の枠部材2には、前記溝3内に、複層ガラスHを
載置自在なセッティングブロックBを配置してある。
【0013】前記複層ガラスHは、図1・2に示すよう
に、四角形の複数の板ガラス5A,5Bをスペーサ4を
介して厚み方向に並設して複層ガラス本体6を形成し、
前記複層ガラス本体6の周縁部の前記複数の板ガラス5
A,5B間に形成された隙間に二次シール材S2を充填
し、前記サッシュ1と前記複層ガラス本体6との間に介
在した状態で前記複層ガラス本体6を前記サッシュ1に
対して弾性的に保持自在な複層ガラス保持部材7を、前
記複層ガラス本体6の全周に設けて構成してある(図6
参照)。
【0014】前記スペーサ4は、角筒部材4aと、その
角筒部材4aの内空部に充填された乾燥材4bとを備え
て構成してあり、一次シール材S1を介して前記各板ガ
ラス5A,5Bの周縁部に接着してある。前記角筒部材
4aには、前記一次シール材S1及びスペーサ4によっ
て密閉された両板ガラス5A,5B間の密閉空間Vに面
する部分に、多数の貫通孔4cを設けてあり、前記密閉
空間Vの水分を前記乾燥材4bによって吸収し、密閉空
間V内での結露防止を図れるように構成してある。尚、
前記一次シール材S1は、特に水分を透過し難くするた
めにブチルゴム製のものを使用してあり、一方、前記二
次シール材S2は、接着力の高いシリコン系またはポリ
サルファイド系のシール材で構成してある。
【0015】前記複層ガラス保持部材7を説明すると、
図2に示すように、合成樹脂製の長尺体で、その断面形
状を概ね「U」字型に形成してあり、複層ガラス本体6
の周縁部を受入自在な凹溝部8を備えると共にサッシュ
1に嵌め込み自在に形成してある硬質の部材本体7a
と、前記凹溝部8に前記複層ガラス本体6を受け入れた
状態での前記部材本体7aと前記複層ガラス本体6の表
裏面との間に各別に弾性変形自在に介在する一対の軟質
保持部7bとを一体的に設けて構成してある。前記部材
本体7aは、硬質塩化ビニル製(又は、板金製でも可)
で、前記凹溝部8の底にあたる底部9を、前記複層ガラ
ス本体6の幅寸法に合わせて幅狭に形成すると共に、前
記底部9より凹溝開口部側に前記底部9より幅広の広幅
部10を設けて構成してあり、この部材本体7aの弾性
復元力によって、複層ガラス本体6の周縁部を、前記軟
質保持部7bを介して挟持することができるように形成
してある。また、複層ガラス本体6の周縁部に前記底部
9が嵌合することによって、相互の姿勢が安定し、複層
ガラス本体6に対する複層ガラス保持部材7の取付状態
を、より安定化することができる。更には、底部9に
は、複層ガラス保持部材7と複層ガラス本体6との間か
ら浸入した水を逃がすための複数の水抜き穴11を、長
手方向に間隔をあけて設けてある。前記軟質保持部7b
は、塩化ビニル樹脂やアクリル樹脂のショアA硬度60
〜75度程度のもので形成してあり、前記凹溝部8に受
け入れる前記複層ガラス本体6を弾性変形力によって挟
持する一対の挟持片部12を、前記部材本体7aの両縁
部(広幅部10)からそれぞれ凹溝部8内側へ突出させ
て設けてある。また、両挟持片部12どうしの先端部と
先端部との間隔寸法は、前記複層ガラス本体6の厚み寸
法より小さく設定してある。この寸法設定は、複層ガラ
ス本体6が凹溝部8に入り込む際に、図1に示すよう
に、複層ガラス本体6によって前記一対の挟持片部12
を前記底部9側に弾性的に傾斜させて、相互の密接状態
を保ちながら、引き抜き力が作用した場合に強く抵抗で
きるようにするための手段である。また、このような前
記一対の挟持片部12の弾性変形を積極的に許容するた
めに、前記部材本体7aの広幅部10の脇部分に、変形
許容空間13を形成してある。従って、複層ガラス本体
6に対する複層ガラス保持部材7の取り付けを容易に実
施できると共に、外れ難い状態に取り付けることができ
る。
【0016】また、前記両軟質保持部7bの内縁には、
複層ガラス本体6の表裏面との間の密閉性を向上させる
ための一対のシール片部14を各別に設けてある。一
方、前記両軟質保持部7bの外縁には、前記サッシュ1
の嵌め込み用溝3の両縁部に対してそれぞれ係止自在な
一対の弾性張出係止部15を各別に設けてある。前記弾
性張出係止部15は、前記嵌め込み用溝3の両縁部に対
向する対向部15aを、張り出し方向の基端部より張り
出し方向先端部が、前記サッシュ1に近接する状態に傾
斜させて形成してあり、サッシュ1に馴染み易いように
構成してある。この弾性張出係止部15によれば、嵌め
込み用溝3に対する複層ガラス保持部材の進入度合いに
差がある場合でも、図2に示すように、弾性範囲内で、
その差を吸収し、前記対向部15aとサッシュ1との間
に隙間ができるのを防止しやすくなる。従って、複層ガ
ラス本体6やサッシュ1に、複層ガラス本体6の面方向
に沿った寸法公差がある場合でも、サッシュ1と複層ガ
ラスHとをフィットさせて、両者の取付状態における美
観性を確保すると共に、サッシュ1内への雨水の浸入を
抑制することが可能となる。
【0017】因に、前記複層ガラス保持部材7は、図4
・5・6に示すように、複層ガラス本体6の各辺の長さ
寸法に合わせて各別に形成した分割保持部材7Aを、突
き合わせて接着して構成してある。そして、前記軟質保
持部7bは、前記複層ガラス本体6の全周にわたって連
続する状態に接着してあり(図6参照)、前記部材本体
7aは、複層ガラス本体6の四隅に対応する部分それぞ
れに、不連続隙間部Fを設けてある。
【0018】詳しくは、各分割保持部材7Aとも、端部
切断角度を、分割保持部材7Aの長手方向に対して4
6.5度に設定して、額縁状に切断してあり、隣接する
軟質保持部7bの切断面どうしを突き合わせて接着して
ある。そして、この場合、隣接する部材本体7aどうし
の、離間距離は、最小部(複層ガラス面に沿う面中心
側)で0.7mm、最大部(外縁部側)で2.2mmに
なるように、前記軟質保持部7bどうしを接着して構成
してある。また、複層ガラス本体6と、複層ガラス保持
部材7との位置関係については、図7に示すように、前
記不連続隙間部Fで対向する両部材本体7aの最外縁部
どうしを結ぶ線分Lより内側に前記複層ガラス本体6の
角部6aが位置するように構成してあり、他物が複層ガ
ラス本体6の角部6aに直接当たるのを、前記硬質の部
材本体7aで受け止めて防止し(又は、衝撃を緩和
し)、損傷しにくくしてある。一方、両軟質保持部7b
どうしについては、突き合わせる切断端面部における内
周側(複層ガラス面に沿う面中心側)ほど突き合わせ方
向の圧縮ストレスが大きく作用する状態に接着してあ
り、より強力に接着することが可能である。因みに、市
販されている寸法規格の複層ガラス保持部材7によれ
ば、前記分割保持部材7Aの端部切断角度を、46度〜
48.3度の範囲に設定して切断すると共に両軟質保持
部7bどうしを接着することによって、前記不連続隙間
部Fでの角部6aの保護効果が期待できる前記条件(前
記不連続隙間部Fで対向する両部材本体7aの最外縁部
どうしを結ぶ線分より内側に前記複層ガラス本体6の角
部6aが位置するようにする)や、軟質保持部7bの接
着力の強化を図れる等の条件を満たす状態に複層ガラス
Hを構成することができる。また、前記両分割保持部材
7Aの部材本体7a間に前記不連続隙間部Fを設けてあ
ることによって、例えば、図7に示すように、複層ガラ
スHとサッシュ1とに寸法誤差がある場合でも、前記不
連続隙間部Fに対応する軟質保持部7b部分をスムース
に変形させて、サッシュ1に複層ガラス保持部材7がよ
く馴染んだ状態に嵌めつけることが可能となる。具体的
に説明すると、図7(ロ)に示すように、例えば、サッ
シュ1に対して複層ガラスHが相対的に大きい場合は、
軟質保持部7bの弾性張出係止部15はサッシュ1から
縮径方向(複層ガラス本体6の径方向における縮径方
向)の締付け力を受け、前記不連続隙間部Fに対応する
軟質保持部7b部分で、複層ガラス本体6の周方向に沿
った方向の圧縮変形をして、相互の寸法誤差を吸収する
ことが可能となる。また、図7(ハ)に示すように、サ
ッシュ1に対して複層ガラスHが相対的に小さい場合
は、前記不連続隙間部Fにおいて軟質保持部7bを長手
方向に沿って伸ばし、複層ガラス保持部材7を拡径方向
(複層ガラス本体6の径方向における拡径方向)に広
げ、サッシュ1の溝3縁部と軟質保持部7bの係止部1
5との間に隙間が生じにくい状態にして複層ガラスHを
サッシュ1に嵌めることが可能となる。
【0019】〔別実施形態〕以下に別実施形態を説明す
る。
【0020】〈1〉 前記複層ガラス本体は、先の実施
形態で説明した二枚の板ガラス5A,5Bを備えた構成
に限るものではなく、例えば、三枚以上の板ガラスを備
えて構成してあるものであってもよい。また、全部又は
一部の板ガラスが、例えば、熱線吸収や紫外線吸収等の
機能を備えたものや、熱線反射や紫外線反射等の機能を
備えたものや、網入りや強化処理等を施したもので構成
してあってもよい。 〈2〉 前記不連続隙間部Fは、先の実施形態で説明し
たように、複層ガラス本体6の角部分に対応する複層ガ
ラス保持部材7部分のみに設けてあるものに限らず、例
えば、図8・9・10に示すように、複層ガラス本体6
の辺部分に対応する複層ガラス保持部材7部分にも設け
ることが可能である。更には、不連続隙間部Fの設置個
所は、さらに追加することも可能である。また、不連続
隙間部Fの形状も自由で、図10に示すものであっても
よい。 〈3〉 前記複層ガラス保持部材7は、先の実施例で説
明した形状のものに限定されるものではなく、例えば、
図11に示すように、底部9に弾性部材からなるクッシ
ョン部17を設けてあれば、複層ガラス本体6の縁部に
衝撃が伝わり難くなり、複層ガラスHの搬送途中の破損
をより低減させることが可能となる。また、軟質保持部
7b・弾性張出係止部15・シール片部14からなる筒
状部18を設けてあるものであってもよい(図12参
照)。 〈4〉 前記複層ガラス保持部材7には、例えば、図1
3、図14に示すように、側壁部分または軟質保持部ま
たはそれら両者に、長手方向に間隔をあけて複数の水抜
き部19を設けてあれば、前記水抜き穴11と合わせて
浸入してきた水を排除し易くなり、複層ガラス本体6の
シール部分の劣化を防止することが可能となる。 〈5〉 前記複層ガラス支持用枠体は、アルミニウム製
に限るものではなく、例えば、他の金属や、合成樹脂
や、木等で構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】複層ガラスの要部を示す断面図
【図2】複層ガラスの取付状況を示す断面図
【図3】複層ガラスの取付状況を示す一部切欠斜視図
【図4】複層ガラス保持部材の端部を示す側面図
【図5】図4中のI−I矢視図
【図6】複層ガラスの正面図
【図7】複層ガラスの取付状況を示す要部一部切欠正面
【図8】別実施形態の複層ガラスの取付状況を示す要部
一部切欠正面図
【図9】図11中のIII−III矢視図
【図10】別実施形態の複層ガラスの取付状況を示す要
部一部切欠正面図
【図11】別実施形態の複層ガラス保持部材を示す断面
【図12】別実施形態の複層ガラス保持部材を示す断面
【図13】別実施形態の複層ガラス保持部材を示す斜視
【図14】別実施形態の複層ガラス保持部材を示す斜視
【図15】従来例の複層ガラスの要部を示す正面図
【符号の説明】
1 複層ガラス取付用枠体 3 嵌め込み用溝 6 複層ガラス本体 6a 角部 7 複層ガラス保持部材 7A 分割保持部材 7a 部材本体 7b 軟質保持部 8 凹溝部 F 不連続隙間部 L 線分

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複層ガラス本体の周縁部を受入自在な凹
    溝部を備えた硬質の部材本体と、複層ガラス支持用枠体
    の複層ガラス嵌め込み用溝に挿入した前記部材本体を前
    記溝の両縁部に対して係止自在で、且つ、前記溝の両縁
    部と前記複層ガラス本体の表裏面との夫々の隙間に弾性
    変形自在に介在して前記隙間を密閉自在な一対の軟質保
    持部とを一体的に構成した複層ガラス保持部材を、前記
    複層ガラス本体の全周にわたって嵌合させてある複層ガ
    ラスであって、 前記軟質保持部は、前記複層ガラス本体の全周にわたっ
    て連続する状態に形成してあり、前記部材本体には、前
    記複層ガラス本体の周方向において不連続となる複数の
    不連続隙間部を、複層ガラス本体の角部分に設けてあ
    り、前記不連続隙間部で対向する両部材本体の最外縁部
    どうしを結ぶ線分より内側に前記複層ガラス本体の角部
    が位置するように前記部材本体を形成してある複層ガラ
    ス。
  2. 【請求項2】 前記複層ガラス本体は、矩形形状であ
    り、前記複層ガラス保持部材は、前記矩形形状の複層ガ
    ラス本体の各辺にそれぞれ対応する分割保持部材を設
    け、前記複層ガラス本体の周方向に隣接する前記分割保
    持部材の軟質保持部端部どうしを接着して一体的に構成
    してあり、前記分割保持部材の端部切断角度を、前記分
    割保持部材の長手方向に対して45度を越える角度に設
    定してある請求項1に記載の複層ガラス。
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