JP3741583B2 - 樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂スペーサーを深打ちした複層ガラス用の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーや防音等によってより優しい生活環境を創出するため、従来に増して断熱性能と遮音性能を有する複層ガラスの使用頻度が高まり、際立った普及を示している。これらの複層ガラスは二枚のガラス板間の周縁部にアルミニウム等の金属製のスペーサーを一時シールによって接着シールして配置し、さらにその外周に二次シールを充填した構造としたものが広く使われているが、近年においては、金属製スペーサーに代えて吸湿剤を予め練り込んだ樹脂をスペーサーとして用いたものも使われるようになってきている。
【0003】
また、このような複層ガラスの全周縁部にグレチャンを設け、複層ガラス周縁のシール性の向上や複層ガラス等の端部の保護をするとともに、これら複層ガラス等のサッシ枠への取り付け施工作業をより簡便で効率よくできるようにしようとすることが提案されている。
【0004】
金属スペーサーに代えて樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの内、シール部材の外周側端面がガラス板端面より内周側に配設され、該スペーサーの外周部と2枚の板ガラス間に凹部を形成した、いわゆるスペーサーを深ちしたタイプの複層ガラスとしては、例えば、特開平7−17748号公報や、特開平10−114551号公報が開示されている。
【0005】
これらの樹脂スペーサーを深打ちした複層ガラスは、2枚のガラス板間に樹脂スペーサーを充填後の保管時、搬送時に2枚のガラス板に均等な荷重をかけないとガラス板がずれたり、樹脂スペーサーシール部がガラス板と剥離する恐れがあった。また、複層ガラスの製造過程において、樹脂スペーサーを2枚のガラス板によって挟持させ圧縮させた時に、複層ガラスの厚みが所定厚からはずれたりする恐れがあった。
【0006】
これらの深打ちしたタイプの複層ガラスの全周囲にグレチャンを設けたグレチャン付き複層ガラスについては、例えば、前記特開平7−17748号公報には、ガラス板の外表面の外周縁部を覆うように封着材を押出成形しており、封着材の一部によって枠体(グレージングチャンネル)を同時に一体成形している。この封着材は硬質樹脂材からなるスペーサーと同時に押出成形(2色同時押出)した複層ガラス及びその製造方法が記載されている。
【0007】
あるいは、特開平8−217498号公報には、スペーサーを深打ちした複層ガラスに、アルミニウム製の断面E字形状の剛性補強材を主材とし、該補強材の板ガラス面に対向する側には軟質塩化ビニル樹脂製の内部軟質当接部材を、補強材の長手方向に所定の間隔をおいて又は連続的に一体的に設けて、補強材が複層ガラスに直接当たらないようにし、補強材の外部に設けた外部軟質当接部材が補強材の側面の長手方向を被覆するようにしたアタッチメントを取り付けたアタッチメント付き複層ガラスが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平7−17748号公報に記載されたものは、2枚のガラス板間にスペーサーとしての硬質樹脂材を充填すると同時に、軟質樹脂材からなる封着材を兼ねたグレチャンを同時に押出成形させるようにしている為、樹脂スペーサー及びグレチャンが乾燥して硬化するまでの時間中の複層ガラスの養生及び保管が大変である。
【0009】
また、特開平8−217498号公報に記載されたものは、補強材が複層ガラスに直接当たらないように、補強材の板ガラス面に対向する側に軟質塩化ビニル樹脂製の内部軟質当接部材を設けているので、複層ガラスに補強材を嵌合させるときに、該内部軟質当接部材の摩擦力によってガラス板への補強材の装着が困難となり、また一旦複層ガラスに装着した補強材の位置がずれている場合には、位置修正のための補強材の移動も困難であるという問題点があった。
【0010】
また、複層ガラスの製造過程において、2つに分離した補強材を用い、スペーサーが樹脂製の場合には、該樹脂スペーサーを2枚のガラス板によって挟持させ圧縮させた時に、複層ガラスの厚みが所定厚からはずれたりする恐れがあった。
【0011】
本発明は、従来のかかる課題に鑑みてなしたものであって、樹脂スペーサーを深打ちした複層ガラスにおいて、2枚のガラス板間に充填後の樹脂スペーサーが乾燥固化するまでの保管養生中や、運搬移動中に、複層ガラスを構成する2枚のガラス板がずれたり、樹脂スペーサーシール部とガラス板との剥離を防止したり、また、複層ガラスの厚み方向の変形を防止し、所定厚みを維持できることを目的とするものである。
【0012】
また、前記ガラス板とグレチャン間に侵入した水分の排出も可能であり、前記ガラス板をサッシに取り付ける際に、これらのガラス板の嵌め込み作業も容易であり、かつサッシへの嵌め込み部における高水密性ならびに高取付力を発現し、しかもこれらが長期にわたり性能を維持できるようにすることを目的とするものである。
【0013】
さらに、保管時、運搬移動時または取り付け時等での破損やシール性の劣化などを防止できるような保持力でもって、複層ガラスの周縁部面および端面を簡便に効率よく充分保護することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、樹脂スペーサーを深打ちした、空気層に相当する厚みをLとする複層ガラスの製造方法において、樹脂スペーサーをガラス板の端部より内側に充填し、充 填後の樹脂スペーサーが乾燥固化する前に、硬質樹脂又は半硬質樹脂の断面略コ字状の本体部材の開口部近傍で内接するガラス板面との当接部分に前記断面略コ字状の本体部材に比べて軟質である半硬質樹脂又は軟質樹脂のU字状のシール部材を前記本体部材と一体的に接合して設けてなり、該接合部分の片方を断面が凸状部、他方を断面が凹状部として、該凸状部と凹状部とを嵌合させて一体的に成形したグレージングチャンネルの断面略コ字状の硬質又は半硬質の本体部材の底部内側に設けた複層ガラスの空気層に相当する厚み(L)に相当する幅(L)の突起部を複層ガラスの周縁部に形成された凹状空間に嵌合させることによって2枚のガラス板の間隔をグレージングチャンネルによって固定させることを特徴とする樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法である。
【0015】
あるいは、本発明は、前記突起部の上部側に凹状の開口部を設けたことを特徴とする上述の樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法である。
【0017】
あるいは、本発明は、前記突起部のガラス板面と当接する壁部の上部隅部を斜めにカットしたことを特徴とする上述の樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法である。
【0018】
あるいは、本発明は、上述のいずれかの樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法を用いて製造したことを特徴とする複層ガラスである。
【0020】
本発明のグレチャンを適用する複層ガラスとしては、通常の板ガラス、各種板ガラス断熱被膜付きガラス、強化ガラス、または強度アップガラス、曲げガラスを用いたものであり、特にガラス板の周辺部に設けたスペーサーとして樹脂材料である例えばポリイソブチレン等を用い、該樹脂スペーサーをガラス板の端部より内側に充填した構成のいわゆる深打ちした複層ガラスに適するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に例示するように、本発明の複層ガラス用グレチャンは、硬質又は半硬質の断面略コ字状の本体部材の開口部先端近傍で内接する複層ガラス板面との当接部分に前記断面略コ字状の本体部材に比べて軟質である半硬質又は軟質のU字状のシール部材を前記本体部材と一体的に接合して設け、該接合部分の片方を断面が凸状部、他方を断面が凹状部として、該凸状部と凹状部とを嵌合させて一体的に成形するようにしたグレチャンにおいて、前記断面略コ字状の本体部材の底部内側の略中央の複層ガラスの空気層位置に、該空気層に相当する厚みLに相当する幅Lを有する凸状部を形成したものである。
【0022】
該グレチャンのコ字状の本体部材の内側の間隔は、複層ガラスの厚みと略一致するように製作し、突起部の位置及び幅も複層ガラスの凹状空間24に略一致するようにしたため、複層ガラスの周辺部に深打ちして設けた樹脂スペーサーが固化する前であっても、該グレチャンを複層ガラスに嵌合させれば、2枚のガラス板がずれたりすることはない。
【0023】
また、図2に例示するように、前記コ字状の本体底部内側に設けた突起部を、突起形状に沿った肉薄としても良い。この場合、ガラス板に僅かな厚みの誤差があっても、該肉薄部の変形によって吸収することができる。
【0024】
さらに、図3に例示するように、深打ちした複層ガラスの各ガラス板をコ字状の本体部内へ挿入させるのを容易とするために、前記コ字状の本体底部内側に設けた突起部のコーナー上部部分をカットし、開口部を幅広となるようにすると好ましい。
【0025】
さらにまた、図4に例示するように、前記コ字状の本体部の底部に設けた突起部の上部側に凹状の開口部を設けるようにすると好ましい。この凹状の開口部によって、樹脂スペーサーとグレチャンの突起部との間に空間ができるので、万一水分が侵入した場合でも、直接樹脂スペーサーに水分が触れることがない。
【0026】
あるいは、図5(a)〜(d)、あるいは、図3、図4に示すように、前記硬質又は半硬質の断面略コ字状の本体部の突起部の両側の底部面、または/及び前記突起部の上部面、または/及び前記突起部が有する凹状の開口部の底部に、所定の間隔を保って水抜孔を設けるようにすれば、万一水分が侵入した場合でも、水分を水抜孔より排出できるので、好ましい。
【0027】
あるいはまた、図6に示すように、前記硬質又は半硬質の断面略コ字状の本体部の底部面または/及び突起部の内部に中空部を設けるようにしても良い。
【0028】
尚、前記樹脂スペーサーを深打ちした複層ガラスとは、二枚のガラス板間の全周囲に樹脂スペーサーによって所定の間隔を保持させると共に該樹脂スペーサーと各ガラス板とを隙間無く接着し、該樹脂スペーサーの外周部とガラス板間に凹状空間を有したものである。
【0029】
また、本発明のグレチャン付き複層ガラスは、前記グレチャンを用いて樹脂スペーサーを深打ちした前記複層ガラス板の全周端縁に囲繞し、該複層ガラスの周囲のスペーサーの外周部とガラス板間で形成される空間部と、グレチャンの底部内側に設けた突起部とを嵌合させるようにしたものである。
【0030】
前記樹脂スペーサーの材質は低透湿性であれば、軟質樹脂又は硬質樹脂のいずれでも良い。これは、本発明のグレチャンを複層ガラスの全周囲に嵌め込んだときに、2枚のガラス板の間隔をグレチャンによって固定させることができるためである。
【0031】
前記複層ガラスは、該複層ガラスを構成する2枚のガラス板の端面と当接するグレチャンの底部によって、その荷重を支えられている。
【0032】
複層ガラスの周縁部面及び端面を覆う硬質又は半硬質の断面コ字状の本体部は、ガラス板の周縁部面及び端面を衝撃等の外力や水分などの湿気に耐えて保護する硬さと、端面を挟持する弾力性を併せ持つ機能と強度である硬質又は半硬質の材質及び厚みを有している。
【0033】
また、断面コ字状の本体部のガラス端面部に位置する部分には、二枚のガラス板で囲まれた空間に入り込む略四角形状の突起部を備えている。この突起の存在により外力が加わったときに複層ガラスの変形や破損を防止するとともに水分等の侵入をも防止する機能を有する。
【0034】
さらに、断面が略コ字状の本体部の開口部先端に設けた半硬質、又は軟質の断面が略U字状のシール部は、ガラス外表面とのシール性はもとよりサッシに該グレチャン付き複層ガラスを取り付けるときに、サッシの開口縁にシール性、係止性を併せ持つような機能と強度のある厚みと寸法形状を有している。
【0035】
さらにまた、断面が略コ字状の本体部と断面略U字状のシール部の接合部は、断面略U字状シール部に形成した舌部を断面コ字状本体部に設けた凹溝に包み込み、挟着状に嵌合して押出一体成形し、この部分における曲げや引っ張り力に対し力が分散するようにしたものである。
【0036】
尚、断面がコ字状の本体部の樹脂の硬度を断面が略U字状のシール部に対して大とするのは、コの字状本体部によって複層ガラス端部を強固に挟んで保護を図り、柔らかい断面略U字状シール部とすることによりガラス面にキズを付けることなく、ガラス面に確実にフィットして雨水の浸入を防止するものである。
【0037】
以上に説明したようなグレチャン付き複層ガラス20は、図示しない断面が略H字状のサッシ枠の開口部内に取り付け、該サッシ枠の上端はグレチャン1の軟質部材2の外側側壁によって保持される。
【0038】
また、グレチャン1と複層ガラス21間に雨水や結露等による水滴が侵入してしまった場合については、断面略コ字状の本体部の底部4、及び/または突起部、及び/または突起部内に設けた凹状開口部に所定間隔で設けた水抜孔によってグレチャン1の外への水分の排出を容易にして、該部分に水分が溜まらないようにするとともに、前記ガラス板をサッシに取り付ける際に、これらのガラス板の嵌め込み作業が容易であり、かつサッシへの嵌め込み部における高水密性ならびに高取付力を発現し、しかもこれらが長期にわたり性能を維持できる。
【0039】
さらに、グレチャン1の取付け作業が極めて簡便であるとともに現場での複雑な作業がなくなるだけでなく、グレチャン付き複層ガラス20として特にその移動、運搬さらには保管、サッシ枠への取付け作業等の取り扱いが極めて簡便かつ効率的で、よりガラスが保護され損傷等がなくて安全になるものであり、より大重量で大面積である該複層ガラス21において格段の効果をもたらすものである。
【0040】
さらに、長寿命、耐久性に優れ、当該ガラス、特に複層ガラスに取り付けた際、簡便で効率的に作業をすることができ、その保持力を充分なものとすることができる。
【0041】
さらに、断面略コ字状の硬質部材3と断面略U字状シール部からなる軟質部材2のそれぞれの役目であるガラスの周縁表面辺部および端面部の耐損傷防止と耐水性等のシールを極めて高めることができる。
【0042】
また、当該グレチャン付き複層ガラス20が大重量化、大面積化したとしても、移動や運搬や保管が容易である。
【0043】
また、図示しないサッシ枠への取付け作業が前記断面略コ字状部ですべるように嵌め込みが可能でスムーズに装着できる等、取り扱いが極めて優れている。
【0044】
しかも、強度アップと耐久性ならびに高水密性と高取付力でもって該複層ガラスの品質、特に長期間における品質の保持にも役立つものとなる。
【0045】
以上、各種の実施の形態により本発明を説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されるものではない。
【0046】
図中のグレチャン1の断面略コ字状の硬質部材3は硬質樹脂からなり、該断面略コ字状の開口側両先端に設けた軟質部材2は、軟質樹脂としたが、いずれも、ポリ塩化ビニール(PVC)から成るものが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0047】
前記複層ガラスの周縁部面および端面を囲繞するようにする際、該複層ガラスの全周辺あるいは部分周辺に備えてもよい。
【0048】
以上のグレチャン1の両端を45度に切断したものを突き合わせる場合は、突き合わせコーナー部分に接着剤や粘着テープ等によってグレチャン1の突き合わせ部分が外れないようにすればよい。
【0049】
前記突き合わせコーナー部分の接合方法として、前記接着剤を用いる方法以外に超音波を利用した溶着方法、あるいは加熱融着方法とすることもできる。
【0050】
【実施例】
図1(a)は、本発明で使用する樹脂スペーサー23を深打ちした複層ガラス21と、本発明の複層ガラス用グレチャン1の実施例を示す。
【0051】
すなわち、該複層ガラス21は、二枚のガラス板22、22間の全周囲に樹脂スペーサー23によって所定の間隔を保持させると共に該樹脂スペーサー23と各ガラス板22、22とを隙間無く接着させ、該樹脂スペーサー23の外周部とガラス板22間に凹状空間24を有したものである。
【0052】
また、本発明のグレチャン1は、塩化ビニール等の硬質又は半硬質の合成樹脂からなる断面略コ字状の本体部材3の開口部先端近傍で内接する複層ガラス板21面との当接部分に前記断面略コ字状の本体部材3に比べて硬度が小である半硬質又は軟質の塩化ビニール等の合成樹脂からなるU字状のシール部材2を前記本体部材3と一体成形等によって接合して設けてなるものであり、該接合部分の軟質側の断面を凸状部9、硬質側の断面を凹状部8として、該凸状部9と凹状部8とを嵌合させて一体的に成形したものである。グレチャン1において、前記断面略コ字状の本体部材3の底部内側の略中央の複層ガラス21の凹状空間24の位置に、該凹状空間24に相当する厚みLに相当する幅Lを有する凸状部5を形成したものである。
【0053】
さらに、図1(b)に示すものは、本発明のグレチャン付き複層ガラス20であり、図1(a)の下部に示すような前記グレチャン1を用いて、図1(a)上部に示すような樹脂スペーサー23を深打ちした前記複層ガラス板21の全周端縁に囲繞し、該複層ガラス21の周囲の樹脂スペーサー23の外周部とガラス板22、22間で形成される凹状空間部24と、グレチャン1の底部4内側に設けた突起部5とを嵌合させたものである。
【0054】
図2に示すグレチャン1は、前記コ字状の本体部材3の底部4の内側に設けた突起部5を、突起形状の上部側形状に沿って肉薄としたものであり、その他の部分については、図1(a)に示すグレチャン1と同一としたものである。
【0055】
次いで、本発明のグレチャン1の別の実施例を示す。
【0056】
図3(a)、(b)に示す各グレチャン1は、深打ちした複層ガラス21の各ガラス板22、22をコ字状の本体部材3内へ挿入させるのを容易とするために、前記コ字状の本体部材3の底部4の内側に設けた突起部5の壁部の上部コーナー部分をカットするようにしたものであり、いずれも水抜孔7を有すると共に、図3(a)のグレチャンは突起部5を肉厚とし、図3(b)のグレチャン1は突起部5の形状を突起形状の上部側形状に沿って肉薄としたものである。
【0057】
次いで、本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャン1の別の実施例を示す。
【0058】
図4に示すグレチャン1は、前記硬質又は半硬質のコ字状の本体部材3の底部4に設けた突起部5の上部側に凹状の開口部を有するものであり、該突起部5の両側の底部面と、該凹状の開口部内には所定の間隔をおいて水抜孔7を設けている。
【0059】
次いで、本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャン1の別の実施例を示す。
【0060】
図5(a)〜(d)に示すものは、前記硬質又は半硬質の断面略コ字状の本体部材3に所定の間隔をおいて水抜孔7を設けたものの各種実施例を示す。
【0061】
まず、図5(a)に示すグレチャン1は、前記断面略コ字状の本体部材3の底部4に設けた突起部5の形状を突起形状の上部側形状に沿って肉薄としたものであり、該底部4面と突起部5の交点近傍位置に斜めに、所定の間隔をおいて水抜孔7を設けたものであり、また図5(b)に示すグレチャン1は、前記図5(a)の該突起部5の上部面に水抜孔7を間隔をおいて設けたものである。さらに、図5(d)に示すグレチャン1は、前記図5(a)の前記突起部5の両側の底部4面に、水抜孔7を所定の間隔をおいて設けたものである。さらにまた、図5(c)のグレチャンは、前記断面略コ字状の本体部材3の底部4に設けた肉厚の突起部5の両側の底部4面に、所定の間隔を設けて水抜孔7を設けたものである。
【0062】
次いで、本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャン1の別の実施例を示す。
【0063】
図6に示すグレチャン1は、前記図1に示す硬質又は半硬質の断面略コ字状の本体部材3の底部4面または/及び突起部5の内部に中空部6を設けるようにしたものである。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂スペーサーを深打ちした複層ガラスにおいて、2枚のガラス板間に充填後の樹脂スペーサーが乾燥固化するまでの保管養生中や、運搬移動中に、複層ガラスを構成する2枚のガラス板のずれや、樹脂スペーサーシール部とガラス板との剥離を防止させることができ、また、本発明のグレチャンを複層ガラスの周縁に装着させることによって、複層ガラスの厚み方向の変形を防止し、所定厚みを維持することができる。
【0065】
この2枚のガラス板の間隔をグレチャンによって固定させることができるため、前記樹脂スペーサーの材質は低透湿性であれば、軟質樹脂又は硬質樹脂のいずれでも良い。
【0066】
また、複層ガラス板の周端縁部にグレチャンを取り付けた際に、前記ガラス板とグレチャン間に侵入した水分の排出を容易にして、該部分に溜まりにくくするとともに、前記ガラス板をサッシに取り付ける際に、これらのガラス板の嵌め込み作業が容易であり、かつサッシへの嵌め込み部における高水密性ならびに高取付力を発現し、しかもこれらが長期にわたり性能を維持できる。
【0067】
さらに、グレチャンがコ字状の硬質部と軟質部の樹脂を一体成形または接着させたことにより、ガラスの周縁表面辺部および端面部における耐損傷性等の保護と耐水性等のシールを高め、当該グレチャン付き複層ガラスが大重量化で大面積化したとしても、移動や運搬および保管が容易である。
【0068】
また、グレチャン付き複層ガラスのサッシへの取付け作業がスムーズになる等、その取り扱いが極めて優れており、しかも強度アップと耐久性ならびに高水密性と高取付力でもって該複層ガラスの品質、特に長期間の使用に耐えられる複層ガラスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は、それぞれ本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャン、及びグレチャン付き複層ガラスを示す側断面図。
【図2】 本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャンの別の実施例を示す側断面図。
【図3】 (a)、(b)は、それぞれ突起部の隅部をカットしたグレチャンの実施例を示す側断面図。
【図4】 本発明の複層ガラスを製造するためのグレチャンの別の実施例を示す側断面図。
【図5】 (a)〜(d)はそれぞれ水抜用の孔を設けたグレチャンの実施例を示す側断面図。
【図6】 図1の突起部内に中空部を設けた複層ガラス用グレチャンを示す側断面図。
【符号の説明】
1 グレージングチャンネル(グレチャン)
2 U字状のシール部材(軟質部材)
3 コ字状の本体部材(硬質部材)
4 底部
5 突起部
6 中空部
7 水抜孔
8 凹状部
9 凸状部
20 グレージングチャンネル(グレチャン)付き複層ガラス
21 複層ガラス
22 ガラス板
23 樹脂スペーサー
24 凹状空間
25 空気層
Claims (4)
- 樹脂スペーサーを深打ちした、空気層に相当する厚みをLとする複層ガラスの製造方法において、樹脂スペーサーをガラス板の端部より内側に充填し、充填後の樹脂スペーサーが乾燥固化する前に、硬質樹脂又は半硬質樹脂の断面略コ字状の本体部材の開口部近傍で内接するガラス板面との当接部分に前記断面略コ字状の本体部材に比べて軟質である半硬質樹脂又は軟質樹脂のU字状のシール部材を前記本体部材と一体的に接合して設けてなり、該接合部分の片方を断面が凸状部、他方を断面が凹状部として、該凸状部と凹状部とを嵌合させて一体的に成形したグレージングチャンネルの断面略コ字状の硬質又は半硬質の本体部材の底部内側に設けた複層ガラスの空気層に相当する厚み(L)に相当する幅(L)の突起部を複層ガラスの周縁部に形成された凹状空間に嵌合させることによって2枚のガラス板の間隔をグレージングチャンネルによって固定させることを特徴とする樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法。
- 前記突起部の上部側に凹状の開口部を設けたことを特徴とする請求項1記載の樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法。
- 前記突起部のガラス板面と当接する壁部の上部隅部を斜めにカットしたことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法。
- 前記請求項1乃至3のいずれかの樹脂スペーサーを用いた複層ガラスの製造方法を用いて製造したことを特徴とする複層ガラス。
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