JP3478210B2 - 樹脂クロメート処理金属板 - Google Patents
樹脂クロメート処理金属板Info
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
- C23C28/30—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C23C28/34—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates
- C23C28/345—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates with at least one oxide layer
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材や家電などの
用途において、主として無塗装で用いられる、Ａｌ−Ｚ
ｎ系合金めっき皮膜の表面に樹脂クロメート皮膜を形成
した樹脂クロメート処理金属板に関する。 【０００２】 【従来の技術】所謂５５％Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板
に代表される高Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板は、めっき
外観が美麗でかつ耐食性にも優れていることから、建材
用途として屋根材や外壁材などに、また、家電用途とし
てたとえば冷蔵庫の裏板などに、いずれも無塗装のまま
で用いられている。これらの用途ではめっき鋼板に長期
にわたる耐食性が要求されるだけでなく、めっき表面が
直接目に触れる部分に用いられることから、めっき鋼板
の表面が変色することなく美麗な表面外観が維持される
ことが求められる。 【０００３】前記用途に使用される高Ａｌ−Ｚｎ系合金
めっき鋼板には、優れた耐食性、及び変色を防止して美
麗な表面外観を得るために、めっき皮膜の表面に樹脂ク
ロメート処理を施すことが多い。樹脂クロメート皮膜は
塗布型クロメートの一種であり、耐食性は樹脂と難溶性
の三価クロムによるバリヤー効果、可溶性の六価クロム
による自己修復機能によるものと考えられている。特
に、加工部や傷部での耐食性は六価クロムの溶出による
自己修復機能に依存しているとされている。ところが、
六価クロムは皮膜中から溶解しやすいため、１）結露な
どが生じた場合には外観ムラが生じ易い、２）環境中へ
流出した場合の汚染が懸念される、などの問題がある。 【０００４】クロムの難溶化に関する公知技術として、
特開平３−２１５６８３号、特開平４−３５８０８２
号、特開平５−２８７５４８号公報などに見られるよう
に、六価クロムを還元、固定してしまう方法があるもの
の、いずれも六価クロムの自己修復機能が犠牲にされて
いるため耐食性は劣る。さらに、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっ
き鋼板では、コイルやシートの状態で屋外に放置される
ケースがあり、結露などにより表面が濡れたまま放置さ
れた場合にはめっき面の黒変が生じる。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、クロムを難
溶化しつつ、耐食性に優れた樹脂クロメートを実現する
ことで、環境汚染の問題がなく、黒変や結露による外観
ムラが生じにくく、美麗な表面外観を長期間にわたっで
維持することができる樹脂クロメート処理金属板を提供
することを目的としている。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明者らは，上記課題
を解決する手段を種々検討した結果、Ａｌが２５〜７５
ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜の表面に、
クロム化合物と、水溶性または水分散性の樹脂と、リン
酸とを含有する処理液を塗布することにより樹脂クロメ
ート皮膜を形成させ、かつ皮膜中でクロムをリンと複合
した三価の化合物として分散させることにより、難溶性
の三価クロムであっても優れた耐食性および耐黒変性が
得られることを見出した。 【０００７】本発明は、この知見に基づくものであり、
前記課題を解決する本発明の手段は、Ａｌが２５〜７５
ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜の表面に、
クロム化合物と、水溶性または水分散性の樹脂と、リン
酸とを含有する処理液を塗布することにより樹脂クロメ
ート皮膜を形成させ、かつ皮膜中でクロムが三価クロム
であり、三価クロムをリンと複合した化合物として分散
させたことを特徴とする樹脂クロメート処理金属板であ
る。 【０００８】 【発明の実施の形態】本発明者らは、まず、水分散性の
ポリメタクリル酸系樹脂とクロム酸化合物とを主成分と
し、含有クロムを全て難溶化した、つまり、クロムを全
て三価とした樹脂クロメート皮膜を公知の手法で作成
し、その構造を調査した。その結果、樹脂クロメート皮
膜においては、クロムは樹脂の分子中に取り込まれてお
らず、クロム酸化合物が樹脂エマルジョン粒子の表面に
付着するようにして、集合したセル状に存在しているこ
とが分かった。そこで、樹脂皮膜中に存在する三価のク
ロム化合物の性質を制御することで、難溶性クロムであ
っても耐食性に優れ、黒変を生じにくい皮膜になると考
えた。 【０００９】そこで、三価クロムに配位する陰イオン
種、配位の状態などを鋭意検討した結果、クロムが非晶
質のリン酸塩として存在している場合に、良好な特性が
得られることが明らかとなった。 【００１０】さらに、公知の手法では酸化力の強い六価
クロムが化成処理液中に含有されるため、時間の経過に
より樹脂が酸化され化成処理液の安定性に劣るという問
題があった。これに対し、本発明では、原料に三価クロ
ムを用いることができるので、処理液の安定性に優れ
る。 【００１１】図１は、そのような樹脂クロメート皮膜の
切断面の透過型電子顕微鏡（ＴＥＭ）写真を示す。符号
Ａは樹脂、Ｂはクロム化合物である。クロム酸化合物Ｂ
は樹脂エマルジョン粒子Ａの表面に付着するようにし
て、集合したセル状に存在している。また、図２は図１
に示した樹脂クロメート皮膜中のクロム化合物をＴＥＭ
−ＥＤＸ（エネルギー分散型Ｘ線分光法）により分析し
た結果である。図２に示す通り、ＣｒとＰが検出されて
いる。すなわち、クロム化合物中にはリンが含まれてい
る。さらにＸＡＮＥＳ（Ｘ−ｒａｙ Ａｂｓｏｒｐｔｉ
ｏｎ ＮｅａｒＥｄｇｅ Ｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）による
クロムの状態分析と回折法により調査した結果、クロム
化合物は非晶質のリン酸クロムとして存在していること
が分かった。なお、図２において、Ｃｕは試料保持のた
めのメッシュ、Ｚｎ、ＡｌはＧＬめっき皮膜、Ｓｉは樹
脂中から発生した信号である。 【００１２】Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板のめっき皮膜
の表面に形成された樹脂クロメート皮膜が、クロム化合
物と、水溶性または水分散性の樹脂を主成分とし、かつ
クロムの大部分がリンと複合した三価の化合物として存
在するものであれば、その製造方法は特に限定されな
い。 【００１３】本発明の耐食性に優れ、外観ムラを生じに
くく、美麗な外観を美麗な表面外観を長期間にわたって
維持できる効果は、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板におい
て広く発揮できるが、特にめっき皮膜中にＡｌが２５〜
７５ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板におい
てその効果が優れる。Ａｌが２５〜７５ｗｔ％含まれる
Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜としては、所謂５５％Ａｌ
−Ｚｎ系合金めっき皮膜が最も代表的なものである。所
謂５５％Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜とは、めっき皮膜
中にＡｌが５５ｗｔ％程度含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金め
っき皮膜である。 【００１４】 【実施例】Ａｌを５５ｗｔ％含有する溶融Ａｌ−Ｚｎ系
合金めっき鋼板（めっき付着量１２０ｇ／ｍ２）に、酢
酸クロムおよび表１に示す陰イオン種の酸からなる溶液
と水分散性樹脂を混合して作製した処理液をバーコータ
ーで塗布し、１５０℃で焼き付けて樹脂クロメート皮膜
を形成して、供試材とした。いずれの供試材もＣｒ付着
量を２０ｍｇ／ｍ２、モル比で陰イオン種／Ｃｒ＝０．
８２、平均皮膜厚さを２μｍとした。 【００１５】供試材を沸騰水中に１２０秒間浸漬し、浸
漬前後でのＣｒ付着量を比較して溶出Ｃｒがトレース量
であることを確認した。各供試材について以下のような
特性試験を実施した。 【００１６】（ａ）耐食性 ＪＩＳ Ｚ ２３７１に準拠した塩水噴霧試験を２４０
時間実施し、錆発生の程度に応じて下記の基準により評
価した。 ５：錆発生なし ４：錆発生面積が１０％未満 ３：錆発生面積が１０％以上、２５％未満 ２：錆発生面積が２５％以上、５０％未満 １：錆発生面積が５０％以上 【００１７】（ｂ）耐黒変性、 ５０℃、湿度９８％以上の湿潤試験器（ＨＣＴ）中に１
５０ｍｍ×１５０ｍｍの供試材を鋼板表面が濡れた状態
になるように、積み重ねた状態で６日間放置し、黒変に
よる変色の程度を下記の基準により評価した。 ５：外観の変化なし ４：斜めから見て若干の変色あり ３：直視して１０％未満の面積で変色あり ２：直視して１０％以上、２５％未満の面積で変色あり １：直視して２５％以上の面積で変色あり 【００１８】表１にクロム化合物の陰イオン種と、上記
特性試験により得られた皮膜特性を示す。本発明例では
耐食性、耐黒変性とも優れた性能が得られている。 【００１９】 【表１】 【００２０】 【発明の効果】以上に述べたように、本発明によると，
クロムを難溶化しつつ、耐食性に優れた樹脂クロメート
を実現することで、環境汚染の問題がなく、黒変や結露
による外観ムラが生じにくく、美麗な表面外観を長期間
にわたって維持することができる樹脂クロメート処理金
属板が得られる。 【００２１】本発明のＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板は、
建材や家電などの用途において、無塗装で使用する場合
に好適である。
用途において、主として無塗装で用いられる、Ａｌ−Ｚ
ｎ系合金めっき皮膜の表面に樹脂クロメート皮膜を形成
した樹脂クロメート処理金属板に関する。 【０００２】 【従来の技術】所謂５５％Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板
に代表される高Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板は、めっき
外観が美麗でかつ耐食性にも優れていることから、建材
用途として屋根材や外壁材などに、また、家電用途とし
てたとえば冷蔵庫の裏板などに、いずれも無塗装のまま
で用いられている。これらの用途ではめっき鋼板に長期
にわたる耐食性が要求されるだけでなく、めっき表面が
直接目に触れる部分に用いられることから、めっき鋼板
の表面が変色することなく美麗な表面外観が維持される
ことが求められる。 【０００３】前記用途に使用される高Ａｌ−Ｚｎ系合金
めっき鋼板には、優れた耐食性、及び変色を防止して美
麗な表面外観を得るために、めっき皮膜の表面に樹脂ク
ロメート処理を施すことが多い。樹脂クロメート皮膜は
塗布型クロメートの一種であり、耐食性は樹脂と難溶性
の三価クロムによるバリヤー効果、可溶性の六価クロム
による自己修復機能によるものと考えられている。特
に、加工部や傷部での耐食性は六価クロムの溶出による
自己修復機能に依存しているとされている。ところが、
六価クロムは皮膜中から溶解しやすいため、１）結露な
どが生じた場合には外観ムラが生じ易い、２）環境中へ
流出した場合の汚染が懸念される、などの問題がある。 【０００４】クロムの難溶化に関する公知技術として、
特開平３−２１５６８３号、特開平４−３５８０８２
号、特開平５−２８７５４８号公報などに見られるよう
に、六価クロムを還元、固定してしまう方法があるもの
の、いずれも六価クロムの自己修復機能が犠牲にされて
いるため耐食性は劣る。さらに、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっ
き鋼板では、コイルやシートの状態で屋外に放置される
ケースがあり、結露などにより表面が濡れたまま放置さ
れた場合にはめっき面の黒変が生じる。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、クロムを難
溶化しつつ、耐食性に優れた樹脂クロメートを実現する
ことで、環境汚染の問題がなく、黒変や結露による外観
ムラが生じにくく、美麗な表面外観を長期間にわたっで
維持することができる樹脂クロメート処理金属板を提供
することを目的としている。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明者らは，上記課題
を解決する手段を種々検討した結果、Ａｌが２５〜７５
ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜の表面に、
クロム化合物と、水溶性または水分散性の樹脂と、リン
酸とを含有する処理液を塗布することにより樹脂クロメ
ート皮膜を形成させ、かつ皮膜中でクロムをリンと複合
した三価の化合物として分散させることにより、難溶性
の三価クロムであっても優れた耐食性および耐黒変性が
得られることを見出した。 【０００７】本発明は、この知見に基づくものであり、
前記課題を解決する本発明の手段は、Ａｌが２５〜７５
ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜の表面に、
クロム化合物と、水溶性または水分散性の樹脂と、リン
酸とを含有する処理液を塗布することにより樹脂クロメ
ート皮膜を形成させ、かつ皮膜中でクロムが三価クロム
であり、三価クロムをリンと複合した化合物として分散
させたことを特徴とする樹脂クロメート処理金属板であ
る。 【０００８】 【発明の実施の形態】本発明者らは、まず、水分散性の
ポリメタクリル酸系樹脂とクロム酸化合物とを主成分と
し、含有クロムを全て難溶化した、つまり、クロムを全
て三価とした樹脂クロメート皮膜を公知の手法で作成
し、その構造を調査した。その結果、樹脂クロメート皮
膜においては、クロムは樹脂の分子中に取り込まれてお
らず、クロム酸化合物が樹脂エマルジョン粒子の表面に
付着するようにして、集合したセル状に存在しているこ
とが分かった。そこで、樹脂皮膜中に存在する三価のク
ロム化合物の性質を制御することで、難溶性クロムであ
っても耐食性に優れ、黒変を生じにくい皮膜になると考
えた。 【０００９】そこで、三価クロムに配位する陰イオン
種、配位の状態などを鋭意検討した結果、クロムが非晶
質のリン酸塩として存在している場合に、良好な特性が
得られることが明らかとなった。 【００１０】さらに、公知の手法では酸化力の強い六価
クロムが化成処理液中に含有されるため、時間の経過に
より樹脂が酸化され化成処理液の安定性に劣るという問
題があった。これに対し、本発明では、原料に三価クロ
ムを用いることができるので、処理液の安定性に優れ
る。 【００１１】図１は、そのような樹脂クロメート皮膜の
切断面の透過型電子顕微鏡（ＴＥＭ）写真を示す。符号
Ａは樹脂、Ｂはクロム化合物である。クロム酸化合物Ｂ
は樹脂エマルジョン粒子Ａの表面に付着するようにし
て、集合したセル状に存在している。また、図２は図１
に示した樹脂クロメート皮膜中のクロム化合物をＴＥＭ
−ＥＤＸ（エネルギー分散型Ｘ線分光法）により分析し
た結果である。図２に示す通り、ＣｒとＰが検出されて
いる。すなわち、クロム化合物中にはリンが含まれてい
る。さらにＸＡＮＥＳ（Ｘ−ｒａｙ Ａｂｓｏｒｐｔｉ
ｏｎ ＮｅａｒＥｄｇｅ Ｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）による
クロムの状態分析と回折法により調査した結果、クロム
化合物は非晶質のリン酸クロムとして存在していること
が分かった。なお、図２において、Ｃｕは試料保持のた
めのメッシュ、Ｚｎ、ＡｌはＧＬめっき皮膜、Ｓｉは樹
脂中から発生した信号である。 【００１２】Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板のめっき皮膜
の表面に形成された樹脂クロメート皮膜が、クロム化合
物と、水溶性または水分散性の樹脂を主成分とし、かつ
クロムの大部分がリンと複合した三価の化合物として存
在するものであれば、その製造方法は特に限定されな
い。 【００１３】本発明の耐食性に優れ、外観ムラを生じに
くく、美麗な外観を美麗な表面外観を長期間にわたって
維持できる効果は、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板におい
て広く発揮できるが、特にめっき皮膜中にＡｌが２５〜
７５ｗｔ％含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板におい
てその効果が優れる。Ａｌが２５〜７５ｗｔ％含まれる
Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜としては、所謂５５％Ａｌ
−Ｚｎ系合金めっき皮膜が最も代表的なものである。所
謂５５％Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき皮膜とは、めっき皮膜
中にＡｌが５５ｗｔ％程度含まれるＡｌ−Ｚｎ系合金め
っき皮膜である。 【００１４】 【実施例】Ａｌを５５ｗｔ％含有する溶融Ａｌ−Ｚｎ系
合金めっき鋼板（めっき付着量１２０ｇ／ｍ２）に、酢
酸クロムおよび表１に示す陰イオン種の酸からなる溶液
と水分散性樹脂を混合して作製した処理液をバーコータ
ーで塗布し、１５０℃で焼き付けて樹脂クロメート皮膜
を形成して、供試材とした。いずれの供試材もＣｒ付着
量を２０ｍｇ／ｍ２、モル比で陰イオン種／Ｃｒ＝０．
８２、平均皮膜厚さを２μｍとした。 【００１５】供試材を沸騰水中に１２０秒間浸漬し、浸
漬前後でのＣｒ付着量を比較して溶出Ｃｒがトレース量
であることを確認した。各供試材について以下のような
特性試験を実施した。 【００１６】（ａ）耐食性 ＪＩＳ Ｚ ２３７１に準拠した塩水噴霧試験を２４０
時間実施し、錆発生の程度に応じて下記の基準により評
価した。 ５：錆発生なし ４：錆発生面積が１０％未満 ３：錆発生面積が１０％以上、２５％未満 ２：錆発生面積が２５％以上、５０％未満 １：錆発生面積が５０％以上 【００１７】（ｂ）耐黒変性、 ５０℃、湿度９８％以上の湿潤試験器（ＨＣＴ）中に１
５０ｍｍ×１５０ｍｍの供試材を鋼板表面が濡れた状態
になるように、積み重ねた状態で６日間放置し、黒変に
よる変色の程度を下記の基準により評価した。 ５：外観の変化なし ４：斜めから見て若干の変色あり ３：直視して１０％未満の面積で変色あり ２：直視して１０％以上、２５％未満の面積で変色あり １：直視して２５％以上の面積で変色あり 【００１８】表１にクロム化合物の陰イオン種と、上記
特性試験により得られた皮膜特性を示す。本発明例では
耐食性、耐黒変性とも優れた性能が得られている。 【００１９】 【表１】 【００２０】 【発明の効果】以上に述べたように、本発明によると，
クロムを難溶化しつつ、耐食性に優れた樹脂クロメート
を実現することで、環境汚染の問題がなく、黒変や結露
による外観ムラが生じにくく、美麗な表面外観を長期間
にわたって維持することができる樹脂クロメート処理金
属板が得られる。 【００２１】本発明のＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板は、
建材や家電などの用途において、無塗装で使用する場合
に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明により得られた樹脂クロメート皮膜の断
面ＴＥＭ写真。 【図２】図１に示した樹脂クロメート皮膜中のクロム化
合物の分析結果を示す図。
面ＴＥＭ写真。 【図２】図１に示した樹脂クロメート皮膜中のクロム化
合物の分析結果を示す図。
フロントページの続き
(72)発明者 松崎 晃
東京都千代田区丸の内一丁目１番２号
日本鋼管株式会社内
(72)発明者 山地 隆文
東京都千代田区丸の内一丁目１番２号
日本鋼管株式会社内
(56)参考文献 特開 平11−256354（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C23C 28/00
B05D 7/14
B05D 7/24 301
C23C 22/33
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 Ａｌが２５〜７５ｗｔ％含まれるＡｌ−
Ｚｎ系合金めっき皮膜の表面に、クロム化合物と、水溶
性または水分散性の樹脂と、リン酸とを含有する処理液
を塗布することにより樹脂クロメート皮膜を形成させた
樹脂クロメート処理金属板であり、かつクロムの大部分
がリンと複合した三価の化合物として存在することを特
徴とする耐食性および耐黒変性に優れた建材又は家電用
樹脂クロメート処理金属板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32591599A JP3478210B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 樹脂クロメート処理金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32591599A JP3478210B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 樹脂クロメート処理金属板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001107264A JP2001107264A (ja) | 2001-04-17 |
| JP3478210B2 true JP3478210B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18182025
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32591599A Expired - Fee Related JP3478210B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 樹脂クロメート処理金属板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3478210B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111850532B (zh) * | 2020-07-16 | 2021-10-29 | 武汉迪赛环保新材料股份有限公司 | 一种电镀锌钢板用无铬表面处理液及其制备方法 |
-
1999
- 1999-10-12 JP JP32591599A patent/JP3478210B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001107264A (ja) | 2001-04-17 |
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