JP3477914B2 - ピラー構造 - Google Patents
ピラー構造Info
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- JP3477914B2 JP3477914B2 JP15161695A JP15161695A JP3477914B2 JP 3477914 B2 JP3477914 B2 JP 3477914B2 JP 15161695 A JP15161695 A JP 15161695A JP 15161695 A JP15161695 A JP 15161695A JP 3477914 B2 JP3477914 B2 JP 3477914B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のフロントピ
ラー等のピラー構造に関する。
ラー等のピラー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のピラー構造としては、例えば図
8,図9に示すようなものがある。図8は、自動車の車
体構造を示しており、車体上部のピラー構造として図8
で示すフロントピラー1の断面を図9に示している(実
開昭63−105575号公報参照)。
8,図9に示すようなものがある。図8は、自動車の車
体構造を示しており、車体上部のピラー構造として図8
で示すフロントピラー1の断面を図9に示している(実
開昭63−105575号公報参照)。
【0003】このフロントピラー1はピラーインナパネ
ル3とピラーアウタパネル5とがフランジ部7で結合さ
れ、閉断面8が形成されている。ピラーインナパネル3
は第1,第2インナパネル部材9,11によって分割構
成され、この第1,第2インナパネル部材9,11が相
互に重ね合わされラップ部13が形成されたものであ
る。従ってこのラップ部13によってピラー剛性を増加
することができる。
ル3とピラーアウタパネル5とがフランジ部7で結合さ
れ、閉断面8が形成されている。ピラーインナパネル3
は第1,第2インナパネル部材9,11によって分割構
成され、この第1,第2インナパネル部材9,11が相
互に重ね合わされラップ部13が形成されたものであ
る。従ってこのラップ部13によってピラー剛性を増加
することができる。
【0004】また、車両衝突時に乗員から矢印Aのよう
に荷重を受けると閉断面8が潰れるようにフロントピラ
ー1は変形し、荷重吸収を行なうことができる。
に荷重を受けると閉断面8が潰れるようにフロントピラ
ー1は変形し、荷重吸収を行なうことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のフ
ロントピラー1では、ラップ部13の存在によってピラ
ー剛性を増加することはできるが、閉断面8の構造とし
ては三角形や台形を組み合せた構造のため、所定の潰れ
ストロークを確保しつつピラーの太さを細くしにくく、
デザイン上の自由度の確保が困難となっていた。
ロントピラー1では、ラップ部13の存在によってピラ
ー剛性を増加することはできるが、閉断面8の構造とし
ては三角形や台形を組み合せた構造のため、所定の潰れ
ストロークを確保しつつピラーの太さを細くしにくく、
デザイン上の自由度の確保が困難となっていた。
【0006】そこで、この発明は、所定の潰れストロー
クを確保しながらピラーの太さを細くすることのできる
ピラー構造の提供を目的とする。
クを確保しながらピラーの太さを細くすることのできる
ピラー構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、ピラーインナパネルとピラーアウ
タパネルとをフランジ部で結合して閉断面が形成される
車体上部のピラー構造において、前記ピラーインナパネ
ルの乗員と対向する面に、ビードをピラー側壁に沿って
ピラー長手方向へ所定間隔で複数設けたことを特徴とす
る。
に請求項1の発明は、ピラーインナパネルとピラーアウ
タパネルとをフランジ部で結合して閉断面が形成される
車体上部のピラー構造において、前記ピラーインナパネ
ルの乗員と対向する面に、ビードをピラー側壁に沿って
ピラー長手方向へ所定間隔で複数設けたことを特徴とす
る。
【0008】請求項2の発明は、ピラーインナパネルと
ピラーアウタパネルとをフランジ部で結合して閉断面が
形成される車体上部のピラー構造において、前記ピラー
インナパネルの外面にサブインナパネルを結合してピラ
ーインナパネルとサブインナパネルとの間にサブ閉断面
を形成し、前記サブインナパネルの乗員と対向する面
に、ビードをピラー側壁に沿ってピラー長手方向へ所定
間隔で複数設けたことを特徴とする。
ピラーアウタパネルとをフランジ部で結合して閉断面が
形成される車体上部のピラー構造において、前記ピラー
インナパネルの外面にサブインナパネルを結合してピラ
ーインナパネルとサブインナパネルとの間にサブ閉断面
を形成し、前記サブインナパネルの乗員と対向する面
に、ビードをピラー側壁に沿ってピラー長手方向へ所定
間隔で複数設けたことを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
ピラー構造であって、前記ビードは、前記フランジ部側
で断面が小さくなる錐体形状に形成されたことを特徴と
する。
ピラー構造であって、前記ビードは、前記フランジ部側
で断面が小さくなる錐体形状に形成されたことを特徴と
する。
【0010】請求項4の発明は、請求項3記載のピラー
構造であって、前記錐体形状は、三角錐であることを特
徴とする。
構造であって、前記錐体形状は、三角錐であることを特
徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項3記載のピラー
構造であって、前記錐体形状は、円錐であることを特徴
とする。
構造であって、前記錐体形状は、円錐であることを特徴
とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項3記載のピラー
構造であって、前記錐体形状は、四角錐であることを特
徴とする。
構造であって、前記錐体形状は、四角錐であることを特
徴とする。
【0013】
【作用】上記手段の請求項1の発明によれば、車両衝突
時に乗員から荷重が作用すると、ピラーインナパネルは
閉断面を潰すように変形する。この変形の際、ビードが
引っ張られて伸びることによりピラーインナパネルがフ
ランジ部側に到達するまでに潰れストロークを増大する
ことができ、デザイン上の自由度を確保することができ
る。
時に乗員から荷重が作用すると、ピラーインナパネルは
閉断面を潰すように変形する。この変形の際、ビードが
引っ張られて伸びることによりピラーインナパネルがフ
ランジ部側に到達するまでに潰れストロークを増大する
ことができ、デザイン上の自由度を確保することができ
る。
【0014】請求項2の発明では、潰れ変形する際に、
サブインナパネルのビードが引っ張られて伸びることに
より潰れストロークを増大することができる。また、サ
ブインナパネルによってピラー自体の剛性を向上させる
ことができる。
サブインナパネルのビードが引っ張られて伸びることに
より潰れストロークを増大することができる。また、サ
ブインナパネルによってピラー自体の剛性を向上させる
ことができる。
【0015】請求項3の発明では、錐体形状のビードに
よって請求項1又は2のピラー構造と同様な作用を奏す
ることができる。
よって請求項1又は2のピラー構造と同様な作用を奏す
ることができる。
【0016】請求項4の発明では、三角錐のビード形状
によって請求項3と同様な作用を奏することができる。
によって請求項3と同様な作用を奏することができる。
【0017】請求項5の発明では、円錐のビード形状に
よって請求項3と同様な作用を奏することができる。
よって請求項3と同様な作用を奏することができる。
【0018】請求項6の発明では、四角錐のビード形状
によって請求項3と同様な作用を奏することができると
共に、初期剛性を更に向上させることができる。
によって請求項3と同様な作用を奏することができると
共に、初期剛性を更に向上させることができる。
【0019】
(第1実施例)図1は、この発明の第1実施例に係る車
体上部のピラー構造としてフロントピラー15を示した
ものである。フロントピラー15はピラーインナパネル
17とピラーアウタパネル19とからなっている。両パ
ネル17,19は略同形状に形成され、頂壁17a,1
9a、斜めの側壁17b,19b及び17c,19cと
を有し、更にフランジ部17d,19dを有している。
両パネル17,19はフランジ部17d,19dがスポ
ット溶接21によって相互に結合され、閉断面22が形
成されている。
体上部のピラー構造としてフロントピラー15を示した
ものである。フロントピラー15はピラーインナパネル
17とピラーアウタパネル19とからなっている。両パ
ネル17,19は略同形状に形成され、頂壁17a,1
9a、斜めの側壁17b,19b及び17c,19cと
を有し、更にフランジ部17d,19dを有している。
両パネル17,19はフランジ部17d,19dがスポ
ット溶接21によって相互に結合され、閉断面22が形
成されている。
【0020】前記ピラーインナパネル17の乗員と対向
する面として一方の側壁17bにはビード23が所定間
隔(ピッチ)で複数設けられている。前記各ビード23
は、フロントピラー15のピラー断面方向に沿った形態
となっており、フランジ部17d側で断面が小さくなる
錐体形状に形成されている。この実施例では、ビード2
3の錐体形状は三角錐となっており、頂壁17a側にビ
ード底面23aを有し、側壁17bの長手方向に沿った
両側にビード側壁23bを有している。そして、ビード
23の頂部23cはフランジ部17dに近接している。
する面として一方の側壁17bにはビード23が所定間
隔(ピッチ)で複数設けられている。前記各ビード23
は、フロントピラー15のピラー断面方向に沿った形態
となっており、フランジ部17d側で断面が小さくなる
錐体形状に形成されている。この実施例では、ビード2
3の錐体形状は三角錐となっており、頂壁17a側にビ
ード底面23aを有し、側壁17bの長手方向に沿った
両側にビード側壁23bを有している。そして、ビード
23の頂部23cはフランジ部17dに近接している。
【0021】次にビード23の寸法とピッチNとの関係
を図2により説明する。まず、図1で示すフロントピラ
ー15を図2のように単純化する。即ち、ピラーインナ
パネル17のピラーアウタパネルに対する高さをH、幅
をB、ビード23の底面23aの幅をe、側辺の長さを
f、インパクタが打撃した時に影響する長さをL0 とす
る。そして、L0 の2倍の区間のみが中央部を中心に打
撃後に閉断面を潰す水平方向に倒れ変形すると単純化し
てL0 がL1 に変化したとすると、それぞれの寸法は以
下のようになる。
を図2により説明する。まず、図1で示すフロントピラ
ー15を図2のように単純化する。即ち、ピラーインナ
パネル17のピラーアウタパネルに対する高さをH、幅
をB、ビード23の底面23aの幅をe、側辺の長さを
f、インパクタが打撃した時に影響する長さをL0 とす
る。そして、L0 の2倍の区間のみが中央部を中心に打
撃後に閉断面を潰す水平方向に倒れ変形すると単純化し
てL0 がL1 に変化したとすると、それぞれの寸法は以
下のようになる。
【0022】f=√(h2 +e2 /4)
L1 =√(L0 2 +H2 +B2 )
L1 −L0 =N×(2×f−e)
そして、ビード23のピッチN等を含めて各部の寸法を
上式の関係で計算、設計する。
上式の関係で計算、設計する。
【0023】次に作用を説明する。
【0024】車両衝突によって乗員からピラー15が側
壁17b側に打撃力を受けると、ピラーインナパネル1
7が閉断面22を潰す方向に変形する。この時、三角錐
のビード23が引っ張られて伸びることにより、ピラー
インナパネル17がフランジ部17dに衝突するまでの
潰れストロークを増加させることができる。この増加し
た潰れストロークによりエネルギー吸収時の乗員側の減
速度を全吸収時間の後半で大幅に低減することができ
る。従ってフロントピラー15自体の太さを細くしなが
ら十分な潰れストロークによりエネルギー吸収を行なう
ことができる。又、ビード23を設けたため、ピラー1
5自体の初期剛性が増加し、エネルギー吸収時の前半の
減速度を増加させることができる。従って、軽衝突時に
はピラー15自体が変形しにくくなるという効果があ
る。
壁17b側に打撃力を受けると、ピラーインナパネル1
7が閉断面22を潰す方向に変形する。この時、三角錐
のビード23が引っ張られて伸びることにより、ピラー
インナパネル17がフランジ部17dに衝突するまでの
潰れストロークを増加させることができる。この増加し
た潰れストロークによりエネルギー吸収時の乗員側の減
速度を全吸収時間の後半で大幅に低減することができ
る。従ってフロントピラー15自体の太さを細くしなが
ら十分な潰れストロークによりエネルギー吸収を行なう
ことができる。又、ビード23を設けたため、ピラー1
5自体の初期剛性が増加し、エネルギー吸収時の前半の
減速度を増加させることができる。従って、軽衝突時に
はピラー15自体が変形しにくくなるという効果があ
る。
【0025】ビード23は錐体形状、即ち三角錐を呈し
ているので、潰れストロークの増加に応じて漸次伸び率
を減少させることができ、エネルギー吸収時の減速度の
変化率を緩和することができる。
ているので、潰れストロークの増加に応じて漸次伸び率
を減少させることができ、エネルギー吸収時の減速度の
変化率を緩和することができる。
【0026】図3は、ビード23を設けた場合と設けな
い場合とで試験用のインパクタ25によって打撃した時
の潰れストロークの相違を示したものである。(a)は
インパクタ25とビードを設けていないフロントピラー
27との関係において打撃前の状態を示している。
(b)はビードを設けていないフロントピラー27につ
いて打撃前の状態を二点鎖線で、打撃後の状態を実線で
示したものである。(c)はビード23を設けたフロン
トピラー15について打撃前の状態を二点鎖線で、打撃
後の状態を実線で示したものである。(b),(c)を
比較するとビード23を設けた場合には、ビード23の
伸びによって潰れストロークが増大し、フランジ部17
dに対する潰れ残りがビードを設けていないフロントピ
ラー27に対して小さくなった。即ち、ビードを設けて
いないフロントピラー27の場合は潰れ残りがS1であ
るのに対し、ビード23を設けた場合には潰れ残りがS
1よりも小さなS2となった。このような試験結果から
も明らかなようにビード23を設けた場合には、潰れス
トロークが大きく増加した。
い場合とで試験用のインパクタ25によって打撃した時
の潰れストロークの相違を示したものである。(a)は
インパクタ25とビードを設けていないフロントピラー
27との関係において打撃前の状態を示している。
(b)はビードを設けていないフロントピラー27につ
いて打撃前の状態を二点鎖線で、打撃後の状態を実線で
示したものである。(c)はビード23を設けたフロン
トピラー15について打撃前の状態を二点鎖線で、打撃
後の状態を実線で示したものである。(b),(c)を
比較するとビード23を設けた場合には、ビード23の
伸びによって潰れストロークが増大し、フランジ部17
dに対する潰れ残りがビードを設けていないフロントピ
ラー27に対して小さくなった。即ち、ビードを設けて
いないフロントピラー27の場合は潰れ残りがS1であ
るのに対し、ビード23を設けた場合には潰れ残りがS
1よりも小さなS2となった。このような試験結果から
も明らかなようにビード23を設けた場合には、潰れス
トロークが大きく増加した。
【0027】図4は上記エネルギー吸収時の減速度の変
化を示している。横軸に時間をとり、縦軸に減速度をと
っている。そして、(b)がビードを設けていないフロ
ントピラーの場合を示し、(c)がビードを設けた場合
の変化を示している。この図の比較で明らかなように、
ビードを設けた場合はビードを設けない場合に比較して
エネルギー吸収時の前半で減速度を増加させ、且つ、後
半において減速度を大幅に低減することができた。
化を示している。横軸に時間をとり、縦軸に減速度をと
っている。そして、(b)がビードを設けていないフロ
ントピラーの場合を示し、(c)がビードを設けた場合
の変化を示している。この図の比較で明らかなように、
ビードを設けた場合はビードを設けない場合に比較して
エネルギー吸収時の前半で減速度を増加させ、且つ、後
半において減速度を大幅に低減することができた。
【0028】(第2実施例)図5はこの発明の第2実施
例に係る分解斜視図を示している。この実施例では、ピ
ラーインナパネル17の外面にサブインナパネル29を
結合し、ピラーインナパネル17とサブインナパネル2
9との間にサブ閉断面30を形成したものである。前記
サブインナパネル29は頂壁29aと側壁29b及びフ
ランジ部29c,29dからなっている。フランジ部2
9cはピラーインナパネル17の側壁17bにスポット
溶接31によって結合され、フランジ部29dは側壁1
7cにスポット溶接によって結合されている。
例に係る分解斜視図を示している。この実施例では、ピ
ラーインナパネル17の外面にサブインナパネル29を
結合し、ピラーインナパネル17とサブインナパネル2
9との間にサブ閉断面30を形成したものである。前記
サブインナパネル29は頂壁29aと側壁29b及びフ
ランジ部29c,29dからなっている。フランジ部2
9cはピラーインナパネル17の側壁17bにスポット
溶接31によって結合され、フランジ部29dは側壁1
7cにスポット溶接によって結合されている。
【0029】サブインナパネル29の乗員と対向する面
として側壁29bには錐体形状、即ち第1実施例と同様
な三角錐のビード23がピラー長手方向へ所定間隔(ピ
ッチ)られている。サブインナパネル29の寸法やビー
ド23の寸法関係は上式で説明した関係によって求める
ものである。
として側壁29bには錐体形状、即ち第1実施例と同様
な三角錐のビード23がピラー長手方向へ所定間隔(ピ
ッチ)られている。サブインナパネル29の寸法やビー
ド23の寸法関係は上式で説明した関係によって求める
ものである。
【0030】そして、車両衝突時にサブインナパネル2
9に乗員から打撃力が作用すると、まずサブインナパネ
ル29がサブ閉断面30を潰すように潰れ変形し、前記
図2のように横倒れ変形していく。従って、サブインナ
パネル29によって横倒れする変形量が増大し、且つ、
ビード23の存在によって潰れストロークの増加を図る
ことができ、よりエネルギー吸収量を増大することがで
きる。又、サブインナパネル29を設けているので、フ
ロントピラー15自体の剛性をより高めることができ
る。
9に乗員から打撃力が作用すると、まずサブインナパネ
ル29がサブ閉断面30を潰すように潰れ変形し、前記
図2のように横倒れ変形していく。従って、サブインナ
パネル29によって横倒れする変形量が増大し、且つ、
ビード23の存在によって潰れストロークの増加を図る
ことができ、よりエネルギー吸収量を増大することがで
きる。又、サブインナパネル29を設けているので、フ
ロントピラー15自体の剛性をより高めることができ
る。
【0031】図6,図7は第2実施例においてビードの
形を変えたものである。
形を変えたものである。
【0032】図6に示すものは、ビード33の錐体形状
を円錐としたものである。但し、ビード33の円錐は真
の円錐ではなく、円錐の半分によって形成したものであ
る。従って、ビード33は半円状の底壁33aと湾曲し
た側壁33bとを有し、フランジ部17b、即ちフラン
ジ部29c側において断面が小さくなる形状となってお
り、頂部33cはフランジ部29c側に寄っている。そ
して、円錐のビード33にした場合も三角錐のビードの
場合と略同様な作用効果を奏することができる。
を円錐としたものである。但し、ビード33の円錐は真
の円錐ではなく、円錐の半分によって形成したものであ
る。従って、ビード33は半円状の底壁33aと湾曲し
た側壁33bとを有し、フランジ部17b、即ちフラン
ジ部29c側において断面が小さくなる形状となってお
り、頂部33cはフランジ部29c側に寄っている。そ
して、円錐のビード33にした場合も三角錐のビードの
場合と略同様な作用効果を奏することができる。
【0033】図7の場合は、ビード35の錐体形状を四
角錐としたものである。但し、この四角錐は載頭四角錐
であり、底壁35a、側壁35b,35c,35d及び
頂壁35eからなっており、フランジ部17d、即ちフ
ランジ部29c側において断面が小さくなる形状に形成
されている。又、頂壁35eはフランジ部29c側に近
接している。従って、この実施例でもビードが三角錐の
場合と同様な作用効果を奏することができる他、四角錐
のビード35によってサブインナパネル29の初期剛性
を向上させ、全体的に初期剛性を高めることができる。
角錐としたものである。但し、この四角錐は載頭四角錐
であり、底壁35a、側壁35b,35c,35d及び
頂壁35eからなっており、フランジ部17d、即ちフ
ランジ部29c側において断面が小さくなる形状に形成
されている。又、頂壁35eはフランジ部29c側に近
接している。従って、この実施例でもビードが三角錐の
場合と同様な作用効果を奏することができる他、四角錐
のビード35によってサブインナパネル29の初期剛性
を向上させ、全体的に初期剛性を高めることができる。
【0034】なお、この発明のピラー構造はフロントピ
ラーに係わらず、センターピラー、リヤピラーに適用す
ることも可能である。
ラーに係わらず、センターピラー、リヤピラーに適用す
ることも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上より明らかなように請求項1の発明
によれば、ビードを設けることによって潰れストローク
を増大させ、エネルギー吸収量を大幅に向上させること
ができる。又、ビードを設けることによって潰れストロ
ークを増加させるため、ピラーそのものは細くすること
が可能となる。又、ビードを設けたため、ピラーの初期
剛性を向上させることができ、軽衝突時の変形を抑制す
ることができる。更にデザイン上の自由度を大巾に確保
することができる。
によれば、ビードを設けることによって潰れストローク
を増大させ、エネルギー吸収量を大幅に向上させること
ができる。又、ビードを設けることによって潰れストロ
ークを増加させるため、ピラーそのものは細くすること
が可能となる。又、ビードを設けたため、ピラーの初期
剛性を向上させることができ、軽衝突時の変形を抑制す
ることができる。更にデザイン上の自由度を大巾に確保
することができる。
【0036】請求項2の発明では、サブインナパネルを
設け、このサブインナパネルにビードを形成したため、
ピラーの潰れストロークを更に増加することができると
共に、初期剛性もより向上させることができる。
設け、このサブインナパネルにビードを形成したため、
ピラーの潰れストロークを更に増加することができると
共に、初期剛性もより向上させることができる。
【0037】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、ビードを錐体形状に形成することによ
ってストロークの増加に応じてビードの伸び率を漸次減
少させることができ、エネルギー吸収時の後半での減速
度の変化率を緩和することができる。
明の効果に加え、ビードを錐体形状に形成することによ
ってストロークの増加に応じてビードの伸び率を漸次減
少させることができ、エネルギー吸収時の後半での減速
度の変化率を緩和することができる。
【0038】請求項4の発明では、三角錐のビード形状
によって請求項3と同様な効果を奏することができる。
によって請求項3と同様な効果を奏することができる。
【0039】請求項5の発明では、円錐のビード形状に
よって請求項3と同様な効果を奏することができる。
よって請求項3と同様な効果を奏することができる。
【0040】請求項6の発明では、四角錐のビード形状
によって請求項3と同様な効果を奏することができる
他、初期剛性を更に向上させることができる。
によって請求項3と同様な効果を奏することができる
他、初期剛性を更に向上させることができる。
【図1】この発明の第1実施例に係るフロントピラーの
斜視図である。
斜視図である。
【図2】潰れ変形の模式図である。
【図3】潰れストロークの相違を示し、(a)はビード
が無い場合のフロントピラーに対するインパクタ打撃前
の状態を示し、(b)は打撃前後の状態を示し、(c)
はビードを設けたフロントピラーの打撃前後の状態を示
した作用説明図である。
が無い場合のフロントピラーに対するインパクタ打撃前
の状態を示し、(b)は打撃前後の状態を示し、(c)
はビードを設けたフロントピラーの打撃前後の状態を示
した作用説明図である。
【図4】減速度の変化を示すグラフである。
【図5】第2実施例に係るフロントピラーの一部分解斜
視図である。
視図である。
【図6】第2実施例においてビードを円錐形とした場合
の一部分解斜視図である。
の一部分解斜視図である。
【図7】第2実施例においてビードを四角錐とした場合
の一部分解斜視図である。
の一部分解斜視図である。
【図8】自動車の車体構造を示す斜視図である。
【図9】従来例に係るフロントピラーの断面図である。
15 フロントピラー
17 ピラーインナパネル
17d,29d フランジ部
19 ピラーアウタパネル
22 閉断面
23,33,35 ビード
29 サブインナパネル
30 サブ閉断面
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭48−49122(JP,A)
特開 平6−211161(JP,A)
特開 平4−224472(JP,A)
特開 平7−125654(JP,A)
特開 平5−105110(JP,A)
特開 平5−319304(JP,A)
特開 平4−197879(JP,A)
実開 平6−72787(JP,U)
実開 平3−68174(JP,U)
実開 昭63−51822(JP,U)
実開 平5−46522(JP,U)
実開 昭63−105575(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B62D 25/04
Claims (6)
- 【請求項1】 ピラーインナパネルとピラーアウタパネ
ルとをフランジ部で結合して閉断面が形成される車体上
部のピラー構造において、 前記ピラーインナパネルの乗員と対向する面に、ビード
をピラー側壁に沿ってピラー長手方向へ所定間隔で複数
設けたことを特徴とするピラー構造。 - 【請求項2】 ピラーインナパネルとピラーアウタパネ
ルとをフランジ部で結合して閉断面が形成される車体上
部のピラー構造において、 前記ピラーインナパネルの外面にサブインナパネルを結
合してピラーインナパネルとサブインナパネルとの間に
サブ閉断面を形成し、 前記サブインナパネルの乗員と対向する面に、ビードを
ピラー側壁に沿ってピラー長手方向へ所定間隔で複数設
けたことを特徴とするピラー構造。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のピラー構造であっ
て、 前記ビードは、前記フランジ部側で断面が小さくなる錐
体形状に形成されたことを特徴とするピラー構造。 - 【請求項4】 請求項3記載のピラー構造であって、 前記錐体形状は、三角錐であることを特徴とするピラー
構造。 - 【請求項5】 請求項3記載のピラー構造であって、 前記錐体形状は、円錐であることを特徴とするピラー構
造。 - 【請求項6】 請求項3記載のピラー構造であって、 前記錐体形状は、四角錐であることを特徴とするピラー
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15161695A JP3477914B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ピラー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15161695A JP3477914B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ピラー構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH092325A JPH092325A (ja) | 1997-01-07 |
JP3477914B2 true JP3477914B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=15522441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15161695A Expired - Fee Related JP3477914B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ピラー構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3477914B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5533594B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2014-06-25 | トヨタ自動車株式会社 | 車両のピラー構造 |
JP6445230B2 (ja) * | 2013-07-16 | 2018-12-26 | 新日鐵住金株式会社 | 衝突による曲げ変形に対する最大反力および吸収エネルギー量向上用の柱状部材 |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP15161695A patent/JP3477914B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH092325A (ja) | 1997-01-07 |
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