JP3477903B2 - 水洗式大便器 - Google Patents

水洗式大便器

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JP3477903B2 JP10571195A JP10571195A JP3477903B2 JP 3477903 B2 JP3477903 B2 JP 3477903B2 JP 10571195 A JP10571195 A JP 10571195A JP 10571195 A JP10571195 A JP 10571195A JP 3477903 B2 JP3477903 B2 JP 3477903B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水洗式大便器、特にサイ
フォン作用を利用して汚物を排出する形式の水洗式大便
器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、サイフォン作用を利用する水洗
式大便器においては、水洗機能を向上させる目的、特に
浮遊汚物または軽い汚物を排出させるため溜水を旋回さ
せる方式が取られている。これは、サイホンによって吸
い込まれる以前の段階から汚物に運動量を与え、サイホ
ンの引き込み効果の弱い溜水面周縁部にある汚物が吸込
口近くへ移動するのを促進させる目的と共に、引き込み
時には汚物が一度に集中しないようにすることで、スム
ースな排出を可能にする効果を期待するものである。
【0003】そして、従来の水洗式大便器では、タンク
より給水される洗浄水によって、浮遊汚物や汚水をトラ
ップ入口に移動させるために必要な旋回流を得るため
に、(1) リム通水路に設けられるリム水出孔に角度を付
けたもの(特開平2-194225号公報の2頁上左欄6行目乃
至上右欄4行目参照)、(2) リム水出孔の大小関係によ
るもの(特開平2-194225号公報参照)、(3) ボール底部
に旋回水を作り出すための独特な形状を有するゼット孔
を設け、洗浄水をゼット導水路により上記ゼット孔に導
くものなどがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗浄水
の全てをリム水出孔から給水してサイホンを起こさせる
ものでは旋回性の付与とサイホン発生の両立が難しく、
サイホンの引き力が弱くなる。
【0005】そして、上記(1) や(2) のものでは旋回流
はボール溜水内を旋回させる2次元的な流れを形成する
だけであり、むしろ旋回流が強くなるに従って、その遠
心力と中心向きの流れとにより汚物は複雑な軌道をとる
ようになり、排出が不完全になり易い。
【0006】また、(3) のものはボール溜水の中心部に
渦を形成するが、浮遊汚物はゼット孔より吐水された水
によって、ボール溜水の外周部に撥ね除けられるため、
前記(1) 、(2) の場合と同様に、排出が不完全になり易
い。本発明は従来技術が有する上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、浮遊汚物や汚水
の残りを解消すべく、効果的な螺旋流を作り出すことに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明請求項1の水洗式大便器では、ボール部上端周
縁に形成したリム通水路底面に多数の水出し孔を穿設し
た水洗式大便器において、上記水出し孔を洗浄水の流れ
方向に対して上流側から順に、ボール内に設けたトラッ
プ吸込口の中心部に3次元的な流れの螺旋流を形成する
開口面積の大きな大吐出部と、該大吐出部より開口面積
の小さな、ボール溜水の外周部に2次元的な流れの旋回
流を形成する中吐出部と、これら大、中吐出部よりも開
口面積の小さな、ボール内壁面を洗浄する小吐出部とで
形成すると共に、上記大、中各主流吐出部から吐出され
る水の落下位置相当部位のボール面にはボールの周方向
に沿って連続する平面ほぼ円形状の段部を夫々形成する
ものである。
【0008】また、同様な目的を達成するために請求項
2の水洗式大便器では、ボール部上端周縁に形成したリ
ム通水路底面に多数の水出し孔を穿設した水洗式大便器
であって、上記水出し孔を便器後方からボール溜水面の
接線方向へ洗浄水を吐出し、且つ該吐出水をボール内に
設けたトラップ吸込口の壁面部に着水せしめてトラップ
吸込口の中心部に3次元的な流れの螺旋流を形成する開
口面積の大きな大吐出部と、該大吐出部より開口面積の
小さな小吐出部とを備え、前記リム通水路は、便器サイ
ドから便器バックサイドに回り込むように設けられ大吐
出部に洗浄水を供給する短い通水路と、便器逆サイドか
ら一部が便器バックサイドに回り込み、且つ便器フロン
トサイドを経るように設けられ小吐出部に洗浄水を供給
する長い通水路とに区画され、該短い通水路、長い通水
路に供給される洗浄水の流動方向を一致させて、大小吐
出部から吐出される洗浄水の旋回方向を一致させるもの
である。
【0009】
【0010】
【作用】以上のように構成した請求項1の水洗式大便器
にあっては、大吐出部から吐出された水は、ボール中心
部においてボール面の段部に当たり、この段部に沿うよ
うにトラップ吸込口の中心部下向きに3次元的に引き込
まれて強い螺旋流を形成し、中吐出部から吐出された水
は、ボールの前寄りの位置においてボール面に形成した
もう一つの段部に当たり、ボール溜水の外周部に2次元
的な流れの弱い旋回流を形成する。ボール溜水外周部の
弱い旋回流は、溜水外周部に散在する浮遊汚物を螺旋流
に運び、螺旋流はこれを巻き込んでトラップに送り込
む。
【0011】請求項2の水洗式大便器にあっては、便器
後部に設けた大吐出部からボール溜水面の接線方向に吐
出される水は、吸込口の壁面に当たり、吸込口底部へ潜
り込みながら吸込口の壁面に沿って3次元的に流れるこ
とにより螺旋流を形成する。この螺旋流は浮遊汚物を効
率よく巻き込んでトラップに送り込む。また、大吐出部
から吐出された水は、ほぼ直接的にトラップ内に導か
れ、重い汚物などに対する押し込みを確保する。更に、
大吐出部から吐出された水により吸込口部に形成される
渦流と、小吐出部から吐出された水によりボール溜水面
外周部に形成される旋回流の、旋回方向が一致するよう
になり、双方の旋回の作用が相乗的に大きくなる。
【0012】
【0013】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を説明す
る。先ず、図1、図2により第1の実施例について説明
する。この実施例は請求項1の水洗式大便器に対応する
ものである。図中Aは便器、1はそのボール、2はボー
ル底部に凹設された吸込口であり、その背面側側壁にト
ラップ3の入口31が開口している。この便器Aは洗浄水
の全てをボール1の上縁部に設けたリム通水路4からボ
ール1に供給してサイホンを発生させるものである。
【0014】リム通水路4はボール1上縁部の全周に亘
って環状に連続する回廊状に設けられ、ボール1後部側
で便器Aの後部上面に開設された給水口5と導水路6を
介して連絡している。
【0015】導水路6は便器Aを左右に二等分する中央
線Bの一方、図面では左側に偏った位置において便器A
の左サイド(図において中央線Bの下側が左サイド)に
位置するリム通水路4に便器A後部でほぼ接線状に連絡
している。これにより、不図示の洗浄タンクから給水口
5を介して供給される洗浄水は、導水路6からリム通水
路4に流れ込み、その一部がリム通水路4を右回りで流
れるものの、左回りの方が抵抗なくリム通水路4に流れ
るので、大部分の洗浄水は左回りで流れるようになる。
【0016】前記リム通水路4はボール1内方に突出し
て底面がボール1内に臨むように形成されており、その
底面には大吐出部8、中吐出部9、小吐出部7からなる
多数の水出し孔が該通水路4全周に亘って適宜間隔毎に
開穿されている。
【0017】上記大吐出部8と中吐出部9は、リム通水
路4の導水路6との連絡部付近において水の流動方向に
前後して並んで設けられており、小吐出部7は上記大、
中吐出部8、9が設けられている部分以外の部分にほぼ
等間隔で多数設けられている。
【0018】上記大吐出部8と中吐出部9は、図示例の
場合、夫々洗浄水の流れ方向に長い長孔により構成さ
れ、小吐出部7は円孔により構成されており、各々鉛直
方向に開設されている。また、大吐出部8と中吐出部9
は、各小吐出部7に比較して十分に大きな開口面積を有
するように形成されている。
【0019】上記大、中吐出部8、9の内、大吐出部8
は中吐出部9よりもリム通水路4と導水路6との連絡部
に近い位置、即ち便器後部側に位置して設けられると共
に、中吐出部9に比べて更に大きな開口面積を有するよ
うに形成されており、例えば、中吐出部9の大きさが17
mm×40mmであるのに対して20mm×70mmの大きさを有して
いる。一方、前記小吐出部7は、例えば、5φ〜10φの
大きさに形成されている。尚、上記大吐出部8と中吐出
部9は、必ずしも図示例のように夫々1個の長孔で構成
する必要はなく、例えば前記各小吐出部7より大径な円
孔を複数個洗浄水の流れ方向に沿って相互に近接状に並
べて配置することにより構成してもよい。
【0020】一方、前記ボール1には、上記大吐出部8
から吐出される洗浄水の吐出方向延長上のボール1面に
第1の段部10が、また、上記中吐出部9から吐出される
洗浄水の吐出方向延長上のボール1面に第2の段部11
が、夫々ボール1の周方向に沿って連続する状態のほぼ
平面円形状に形成されている。
【0021】ここで、上記導水路6を経てリム通水路4
へ流れ込む洗浄水は、導水路6とリム通水路4との連絡
部分において該通水路4を後方から前方に向かって流
れ、方向性を持っており、また、大、中吐出部8、9は
各々全体として上記洗浄水の流れ方向に長い形状である
ため、これら大、中吐出部8、9からボール1内に吐出
される水はリム通水路4内での方向性を持ったままの状
態でボール部1に噴出されることになり、重力と初速の
関係により、その吐出方向がリム通水路4における洗浄
水の流れ方向に下向き斜めとなる。
【0022】従って、上記大吐出部8から吐出される洗
浄水の吐出方向延長線は、ボール1の後部寄り、即ち、
ボール1の低い位置でボール1面と交わることになり、
上記第1の段部10はボール1の比較的下部、例えば吸込
口2近辺に形成される。この第1の段部10は吸込口2の
壁によって構成されるものでもよい。また、上記中吐出
部9から吐出される洗浄水の吐出方向延長線は、ボール
1の前部寄り、即ち、ボール1の比較的高い位置でボー
ル1面と交わることになり、上記第2の段部11はボール
1の比較的上部、例えば溜水面の若干上方位置から下方
位置にかけて形成される。
【0023】而して、斯る構造の水洗式大便器は、洗浄
タンクより給水される洗浄水が、導水路6を経てリム通
水路4に流れ込み、リム通水路4底面の大、中吐出部
8、9及び各小吐出部7からボール1内へ吐出される。
この際、大、中吐出部8、9からボール1内に吐出され
る水は各小吐出部7から吐出される水より太い流れとな
り、特に大吐出部8からは集中して大量に吐出されるこ
とになる。
【0024】そして、上記大吐出部8から吐出された水
は、ボール1面の第1の段部10に当たり、この段部10に
沿うように3次元的な流れとなる強い螺旋流をトラップ
吸込口2に形成する。
【0025】一方、中吐出部9から吐出された水は、ボ
ール1面の第2の段部11に当たり、この段部11に沿うよ
うにボール溜水の外周に2次元的な流れの弱い旋回流を
形成する。
【0026】これにより、溜水面周縁部にある浮遊汚物
や汚水が、溜水の外周に形成された弱い旋回流により、
トラップ吸込口2中心部の強い螺旋流部まで速やかに運
ばれ、強い螺旋流によりトラップ3内に送り込まれる。
従って、浮遊汚物や汚水は早期にトラップ3内に送り込
まれ、サイホン作用によりボール溜水が下降するまで、
溜水面外周部を旋回したままで残っているようなことが
ない。
【0027】尚、小吐出部7から噴出する洗浄水は、ボ
ール1面を流下してボール1面を洗浄することになる。
【0028】次に図3及び図4に示す第2の実施例につ
いて説明する。この実施例は請求項2の水洗式大便器に
対応するもので、このものも前記第1の実施例のもの同
様、洗浄水の全てをボール1の上縁部に設けたリム通水
路4からボール1に供給してサイホンを発生させる構造
のものである。
【0029】この実施例においては、便器A後部上面に
開設された給水口5とリム通水路4を連絡する導水路6
が、便器Aを左右に二等分する中央線Bに対して左右に
分岐して形成されて、便器A後部で便器Aの左サイド及
び右サイド(図3において中央線Bの下側が左サイド、
上側が右サイド)に位置するリム通水路4に夫々ほぼ接
線状に連絡している。従って、給水口5に供給される洗
浄水は左右に分けてリム通水路4に供給されるようにな
っている。
【0030】上記リム通水路4には、便器Aの左右いず
れか一方のサイド、図示例では左サイドの通水路4が導
水路6と連絡した直後の部位に、該通水路4を遮断する
第1の仕切壁12が設けられると共に、通水路4がボール
1後部に回り込んでいる部分の、前記中央線Bに対して
上記第1の仕切壁12が存在する側とは反対の側、図示例
では右側に若干偏った部位にも通水路4を遮断する第2
の仕切壁13が設けられている。
【0031】従って、リム通水路4は、便器左サイドに
おける導水路6との連絡部から便器バックサイドに回り
込んで第2の仕切壁13に達する短い通水路41と、便器右
サイドにおける導水路6との連絡部から一部便器バック
サイドに回り込んで第2の仕切壁13に達すると共に便器
Aの右サイドからフロントサイドを経て左サイドに回り
込んで第1の仕切壁12に達する長い通水路42とに区画さ
れている。
【0032】そして、上記短い方のリム通水路41の底面
には、該通水路41に流れ込む水をボール溜水面の接線方
向に吐出し得るように、前記便器Aを左右に二等分する
中央線Bに対して僅かに左に外れた部位に大吐出部14が
長孔形状に開設されている。従って、この大吐出部14か
ら吐出された水はその重力と初速との関係により斜め下
向きに流れることになるが、その着水位置がボール1内
の吸込口2の壁面になるように、上記大吐出部14が設定
されている。この大吐出部14は、先の実施例における
大、中吐出部8,9と同様、必ずしも図示例のような1
個の長孔で構成する必要はなく、円孔を複数個洗浄水の
流れ方向に沿って相互に近接状に並べて配置することに
より構成してもよい。
【0033】一方、長いほうのリム通水路42の底面には
その全長に亘って円孔形状の小吐出部7多数が適宜間隔
毎に開穿されている。これら各小吐出部7は前記大吐出
部14に比べて開口面積が小さく、例えば大吐出部14の大
きさが30mm×50mmであるのに対して5φ〜6φに形成さ
れている。
【0034】而して、この実施例においては、給水口5
に供給される洗浄水は導水路6により左右に分けられ、
便器A後部において便器Aの左サイド及び右サイドから
夫々リム通水路4に供給される。
【0035】便器右サイドから供給された水は一部がリ
ム通水路4を便器Aのバックサイドに回り込んでその底
面の小吐出部7からボール内に流下するが、大部分は便
器フロントサイドを経て左サイドに回り込む長い通水路
42を流れながら、底面の小吐出部7からボール1面に噴
出する。
【0036】この小吐出部7から噴出する水は、上記便
器右サイドからフロントサイドを経て左サイドに回り込
む片回りの長い通水路42を流すことにより、方向性が付
与され、ボール溜水の外周部に右回りの2次元的な流れ
となる弱い旋回流を形成する。
【0037】一方、便器左サイドからリム通水路4に供
給された水は短い方の通水路41を流れて、大吐出部14か
らボール内溜水面の接線方向に吐出される。この大吐出
部14から吐出される水は集中して大量に吐出されるため
主流を形成することになる。吐出された水は重力によっ
て下方に引かれて斜め下方に向かい、吸込口2の壁面に
当たって吸込口2底部に潜り込みながら、吸込口2壁面
に沿って流れ、吸込口2を半周する形でトラップ入口31
から不図示のトラップ内へと流れ込んでいく。
【0038】この結果、主流が吸込口2の壁面に沿って
流れることでボール溜水に旋回が形成され、且つこの流
れは下方へ向かうものであるため3次元的に引き込まれ
る螺旋流が形成される。尚、この主流により形成される
螺旋流の旋回方向は、前記小吐出部7から噴出する水に
よりボール溜水外周部に形成される旋回流と同じ方向で
あるため、流れ相互が干渉し合うことがない。
【0039】従って、溜水面周縁部にある浮遊汚物や汚
水が、小吐出部7から噴出する水によって溜水の外周に
形成された旋回流により、中心部の螺旋流部まで速やか
に運ばれ、螺旋流に巻き込まれてトラップ内に送り込ま
れる。また、主流はほぼ直接的にトラップ内に導かれる
ため、重い汚物などの押し込みが確保される。
【0040】
【効果】本発明は以上のように構成したので、下記する
ような効果を奏する。請求項1の水洗式大便器は、ボー
ル溜水の外周部に2次元的な流れの弱い旋回流を形成
し、トラップ吸込口の中心部に3次元的な流れの強い螺
旋流を形成するので、溜水面周縁部にある浮遊汚物や汚
水を溜水の外周に形成される弱い旋回流により、トラッ
プ吸込口中心部の強い螺旋流部まで速やかに運んで、強
い螺旋流によりトラップ内に送り込むことができる。従
って、サイホン作用によりボール溜水が下降するまで、
浮遊汚物などが溜水面外周部を旋回したままで残ってい
るようなことがなくなり、浮遊汚物や汚水の排出性能が
大幅に向上する。更に、壁排水式の便器にあっては、ト
ラップからの引き力の低下分を主流により補うことがで
き、水量を増加させたり、溜水面を狭くしたりすること
なく、水洗機能を維持させることが可能となる。
【0041】請求項2の水洗式大便器は、主流をボール
後方より、溜水の接線方向に吐出して、その着水位置が
ボール内の吸込口壁面になるようにしたので、主流が吸
込口底部へ潜り込みながら吸込口の壁面に沿って流れる
ことにより3次元的な流れの螺旋流が形成され、浮遊汚
物を効率よく巻き込んで排出することができる。また、
上記主流はほぼ直接的にトラップ内に導かれるため、重
い汚物などに対する押し込みも確保される。従って、水
洗機能が向上する。更に、このものも請求項1の水洗式
大便器と同様に、壁排水式の便器におけるトラップから
の引き力の低下分を主流により補うことができ、壁排水
式の便器でも水量を増加させたり、溜水面を狭くしたり
することなく、水洗機能を維持させることが可能とな
る。その上、ボール面洗浄流によりボール溜水外周部に
形成される流れの旋回方向と、主流によりボール溜水中
央部に形成される螺旋流の旋回方向を一致させたので、
旋回相互が補完しあって、溜水面周縁部にある浮遊汚物
の螺旋流への移動及び螺旋流による巻き込みが円滑に行
われる。 従って、浮遊汚物の排出効果が一層向上する。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に対応する水洗式大便器の実
施例を示す平面図で、要部を切欠して示している。
【図2】縦断側面図。
【図3】本発明の請求項2に対応する水洗式大便器の実
施例を示す平面図で、要部を切欠して示している。
【図4】縦断正面図。
【符号の説明】
A:便器 1:ボール 2:吸込口 4:リム通
水路 7:小吐出部 8、14:大吐出
9:中吐出部 10:段部
(第1の段部) 11:段部(第2の段部) 41:短い通
水路 42:長い通水路
フロントページの続き (72)発明者 塚田 良一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柴田 信次 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−310354(JP,A) 特開 平2−194225(JP,A) 実開 平6−79878(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボール部上端周縁に形成したリム通水路
    底面に多数の水出し孔を穿設した水洗式大便器であっ
    て、上記水出し孔を洗浄水の流れ方向に対して上流側か
    ら順に、ボール内に設けたトラップ吸込口の中心部に3
    次元的な流れの螺旋流を形成する開口面積の大きな大吐
    出部と、該大吐出部より開口面積の小さな、ボール溜水
    の外周部に2次元的な流れの旋回流を形成する中吐出部
    と、これら大、中吐出部よりも開口面積の小さな、ボー
    ル内壁面を洗浄する小吐出部とで形成すると共に、上記
    大、中各吐出部から吐出される水の落下位置相当部位の
    ボール面にはボールの周方向に沿って連続する平面ほぼ
    円形状の段部を夫々形成したことを特徴とする水洗式大
    便器。
  2. 【請求項2】 ボール部上端周縁に形成したリム通水路
    底面に多数の水出し孔を穿設した水洗式大便器であっ
    て、上記水出し孔を便器後方からボール溜水面の接線方
    向へ洗浄水を吐出し、且つ該吐出水をボール内に設けた
    トラップ吸込口の壁面部に着水せしめてトラップ吸込口
    の中心部に3次元的な流れの螺旋流を形成する開口面積
    の大きな大吐出部と、該大吐出部より開口面積の小さな
    小吐出部とを備え、前記リム通水路は、便器サイドから
    便器バックサイドに回り込むように設けられ大吐出部に
    洗浄水を供給する短い通水路と、便器逆サイドから一部
    が便器バックサイドに回り込み、且つ便器フロントサイ
    ドを経るように設けられ小吐出部に洗浄水を供給する長
    い通水路とに区画され、該短い通水路、長い通水路に供
    給される洗浄水の流動方向を一致させて、大小吐出部か
    ら吐出される洗浄水の旋回方向を一致させることを特徴
    とする水洗式大便器。
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