JP2568334Y2 - サイホンゼット式水洗便器 - Google Patents
サイホンゼット式水洗便器Info
- Publication number
- JP2568334Y2 JP2568334Y2 JP2645893U JP2645893U JP2568334Y2 JP 2568334 Y2 JP2568334 Y2 JP 2568334Y2 JP 2645893 U JP2645893 U JP 2645893U JP 2645893 U JP2645893 U JP 2645893U JP 2568334 Y2 JP2568334 Y2 JP 2568334Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rim
- hole
- washing water
- ball portion
- jet hole
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- Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、サイホンゼット式水
洗便器の改良に関するものである。
洗便器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、サイホンゼット式便
器は、図2に断面図で、また図3に平面図で示すように
構成されており、このような構造の便器としては、例え
ば実開平1−138980号に示すようなものが存在
し、便器本体1のボール部2の底面側にはゼット孔3が
形成され、このゼット孔3と対面してトラップ流路4の
流路入口4aが形成されており、トラップ流路4の下流
側に排水口5が形成され、さらにボール部2の上端全周
にはリム通水路6が形成され、このリム通水路6の下面
に複数のリム孔6a,6a,6 aが全周に亘って形成さ
れたものとなっており、各リム孔6a,6a,6aから
ボール部2内に流下する洗浄水がボール部2内で渦を巻
くように、従来では図3に示すように、便器本体1の前
部側に口径の大なる大径リム孔6bが3個程度形成され
たものとなっている。
器は、図2に断面図で、また図3に平面図で示すように
構成されており、このような構造の便器としては、例え
ば実開平1−138980号に示すようなものが存在
し、便器本体1のボール部2の底面側にはゼット孔3が
形成され、このゼット孔3と対面してトラップ流路4の
流路入口4aが形成されており、トラップ流路4の下流
側に排水口5が形成され、さらにボール部2の上端全周
にはリム通水路6が形成され、このリム通水路6の下面
に複数のリム孔6a,6a,6 aが全周に亘って形成さ
れたものとなっており、各リム孔6a,6a,6aから
ボール部2内に流下する洗浄水がボール部2内で渦を巻
くように、従来では図3に示すように、便器本体1の前
部側に口径の大なる大径リム孔6bが3個程度形成され
たものとなっている。
【0003】このような従来構造において、ゼット孔3
からトラップ流路入口4aに向かって洗浄水を噴出させ
るとともに、リム孔6a,6bから洗浄水を流下させて
排水を行う際に、ボール部2内で各リム孔6a,6bか
ら流下する洗浄水は渦を描くが、ボール部2の広い流域
内で洗浄水を旋回させていたため、この洗浄水の渦は遠
心力でボール部2の上方で回るだけで、汚物が流路入口
4aに入り難いのが現状であり、流路入口4aへ汚物を
誘い込む吸心力は得られず、汚物の排出能力が弱いとい
う問題点があった。
からトラップ流路入口4aに向かって洗浄水を噴出させ
るとともに、リム孔6a,6bから洗浄水を流下させて
排水を行う際に、ボール部2内で各リム孔6a,6bか
ら流下する洗浄水は渦を描くが、ボール部2の広い流域
内で洗浄水を旋回させていたため、この洗浄水の渦は遠
心力でボール部2の上方で回るだけで、汚物が流路入口
4aに入り難いのが現状であり、流路入口4aへ汚物を
誘い込む吸心力は得られず、汚物の排出能力が弱いとい
う問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、汚物の流路入口に向か
う吸心力を高め、汚物の排出能力を高めることのできる
サイホンゼット式便器を提供せんことを目的とし、その
要旨は、便器本体のボール部底面に後方側へ洗浄水を噴
出させるゼット孔を形成し、該ゼット孔と対面して後方
にトラップ流路の入口を開口形成するとともに、前記ボ
ール部の上端全周に該ボール部へ洗浄水を流下させる複
数のリム孔を有するリム通水路を形成してなる便器にお
いて、前記ゼット孔の斜め後方に位置する少数の前記リ
ム孔を、全リム孔から流下される洗浄水量の3〜5割が
流下する大口径をなし、かつ、流下する洗浄水が前記ゼ
ット孔とトラップ流路入口間の中心上部を便器本体の長
手方向中心線に対し15°〜45°の角度をなして流れ
るように傾斜状に形成したことである。
点に鑑み案出したものであって、汚物の流路入口に向か
う吸心力を高め、汚物の排出能力を高めることのできる
サイホンゼット式便器を提供せんことを目的とし、その
要旨は、便器本体のボール部底面に後方側へ洗浄水を噴
出させるゼット孔を形成し、該ゼット孔と対面して後方
にトラップ流路の入口を開口形成するとともに、前記ボ
ール部の上端全周に該ボール部へ洗浄水を流下させる複
数のリム孔を有するリム通水路を形成してなる便器にお
いて、前記ゼット孔の斜め後方に位置する少数の前記リ
ム孔を、全リム孔から流下される洗浄水量の3〜5割が
流下する大口径をなし、かつ、流下する洗浄水が前記ゼ
ット孔とトラップ流路入口間の中心上部を便器本体の長
手方向中心線に対し15°〜45°の角度をなして流れ
るように傾斜状に形成したことである。
【0005】
【作用】ゼット孔の斜め後方に位置する少数のリム孔を
大口径に形成するとともに、このリム孔から流下する洗
浄水がゼット孔とトラップ流路入口間の中心の上部を1
5°〜45°の角度をなして流れるように大口径のリム
孔を傾斜状に形成したため、前方のリム孔から流れてく
る洗浄水を、この大口径のリム孔から流下する洗浄水に
よりゼット孔上で遮り、汚物を一旦トラップ流路入口の
外側へ押し出して、ゼット孔上で確実に汚物の渦を作
り、この渦により汚物を強力にトラップ流路入口へ吸い
込ますことができ、汚物の排出能力が大となる。
大口径に形成するとともに、このリム孔から流下する洗
浄水がゼット孔とトラップ流路入口間の中心の上部を1
5°〜45°の角度をなして流れるように大口径のリム
孔を傾斜状に形成したため、前方のリム孔から流れてく
る洗浄水を、この大口径のリム孔から流下する洗浄水に
よりゼット孔上で遮り、汚物を一旦トラップ流路入口の
外側へ押し出して、ゼット孔上で確実に汚物の渦を作
り、この渦により汚物を強力にトラップ流路入口へ吸い
込ますことができ、汚物の排出能力が大となる。
【0006】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、便器本体の平面構成図であり、各部材は
従来の図2に示したものと同様であるため、同一符号を
付してその説明を省略する。本例では、図1に示すよう
に、ゼット孔3の斜め後方に3個の大口径の大径リム孔
6Aを形成させたものであり、この大口径リム孔6Aは
傾斜状に開口しており、この3個の大口径リム孔6Aか
らボール部2内に流下する洗浄水が、便器本体1の長手
方向中心線Cに対し本例では45°の角度をなして、ゼ
ット孔3と流路入口4aの中間地点、すなわち図中P点
の上方を流下するように構成されており、3個の大径リ
ム孔6Aから流下する洗浄水の量は、他の複数のリム孔
6aを含めた全リム孔から流下する洗浄水量の3〜5割
が流下するように設定されており、大径リム孔6Aは他
のリム孔6aの2,3倍の口径に形成されている。
する。図1は、便器本体の平面構成図であり、各部材は
従来の図2に示したものと同様であるため、同一符号を
付してその説明を省略する。本例では、図1に示すよう
に、ゼット孔3の斜め後方に3個の大口径の大径リム孔
6Aを形成させたものであり、この大口径リム孔6Aは
傾斜状に開口しており、この3個の大口径リム孔6Aか
らボール部2内に流下する洗浄水が、便器本体1の長手
方向中心線Cに対し本例では45°の角度をなして、ゼ
ット孔3と流路入口4aの中間地点、すなわち図中P点
の上方を流下するように構成されており、3個の大径リ
ム孔6Aから流下する洗浄水の量は、他の複数のリム孔
6aを含めた全リム孔から流下する洗浄水量の3〜5割
が流下するように設定されており、大径リム孔6Aは他
のリム孔6aの2,3倍の口径に形成されている。
【0007】このようにゼット孔3の斜め後方に大口径
の大径リム孔6Aを形成したことにより、ゼット孔3か
らトラップ流路入口4aに向かって洗浄水が噴出される
と同時に、リム孔6aおよび大径リム孔6Aからボール
部2側に洗浄水が流下され、前方側のリム孔6aから流
下される洗浄水は、円弧を描きながらP点に向かって流
下してくるが、この前方側から後方側へ流下する洗浄水
は、前記大径リム孔6Aから大量に流出される洗浄水に
より、P点上で流路入口4aに向かう進路を遮られ、こ
の時ボール部2上の汚物は大径リム孔6Aからの大量の
洗浄水によりP点の外側へ押しやられ、ゼット孔3の後
方側の狭い空間内でP点を中心として強力な渦が発生さ
れることとなり、この渦内に汚物が全て巻き込まれ、渦
によりトラップ流路入口4aへの吸心力が発生し、ゼッ
ト孔3から噴出される噴出水によりトラップ流路4内が
洗浄水で満たされて真空状態となると、前記強力に発生
した渦はトラップ流路4の真空に吸引されて強力に流路
入口4a内に侵入し、大量の洗浄水と一体となって汚物
がトラップ流路4側に排出される。
の大径リム孔6Aを形成したことにより、ゼット孔3か
らトラップ流路入口4aに向かって洗浄水が噴出される
と同時に、リム孔6aおよび大径リム孔6Aからボール
部2側に洗浄水が流下され、前方側のリム孔6aから流
下される洗浄水は、円弧を描きながらP点に向かって流
下してくるが、この前方側から後方側へ流下する洗浄水
は、前記大径リム孔6Aから大量に流出される洗浄水に
より、P点上で流路入口4aに向かう進路を遮られ、こ
の時ボール部2上の汚物は大径リム孔6Aからの大量の
洗浄水によりP点の外側へ押しやられ、ゼット孔3の後
方側の狭い空間内でP点を中心として強力な渦が発生さ
れることとなり、この渦内に汚物が全て巻き込まれ、渦
によりトラップ流路入口4aへの吸心力が発生し、ゼッ
ト孔3から噴出される噴出水によりトラップ流路4内が
洗浄水で満たされて真空状態となると、前記強力に発生
した渦はトラップ流路4の真空に吸引されて強力に流路
入口4a内に侵入し、大量の洗浄水と一体となって汚物
がトラップ流路4側に排出される。
【0008】このように本例では、ゼット孔3の斜め後
方側に、大量の洗浄水を45°の角度で流下させる大径
リム孔を形成させたため、ゼット孔3から後方側の極め
て狭い空間内で強力な渦を発生させることができ、P点
はボール部2内の最も水深が大なる地点であり、この地
点を中心として発生する渦により、強力に汚物を渦で回
転させながら流路入口4aに吸引することができる。
方側に、大量の洗浄水を45°の角度で流下させる大径
リム孔を形成させたため、ゼット孔3から後方側の極め
て狭い空間内で強力な渦を発生させることができ、P点
はボール部2内の最も水深が大なる地点であり、この地
点を中心として発生する渦により、強力に汚物を渦で回
転させながら流路入口4aに吸引することができる。
【0009】
【考案の効果】本考案は、便器本体のゼット孔の斜め後
方に位置する少数のリム孔を、全リム孔から流下される
洗浄水量の3〜5割が流下する大口径をなし、かつ、流
下する洗浄水がゼット孔とトラップ流路入口間の中心上
部を便器本体の長手方向中心線に対し15°〜45°の
角度をなして流れるように傾斜状に形成したことによ
り、ボール部のゼット孔の後方側の狭くかつ水深の深い
流域内で強力に渦を発生させることができ、汚物を渦内
に巻き込んで強力にトラップ流路入口へ吸い込ますこと
ができ、トラップ流路入口への汚物の吸心性が高めら
れ、汚物の排出能力が極めて向上する効果を有する。
方に位置する少数のリム孔を、全リム孔から流下される
洗浄水量の3〜5割が流下する大口径をなし、かつ、流
下する洗浄水がゼット孔とトラップ流路入口間の中心上
部を便器本体の長手方向中心線に対し15°〜45°の
角度をなして流れるように傾斜状に形成したことによ
り、ボール部のゼット孔の後方側の狭くかつ水深の深い
流域内で強力に渦を発生させることができ、汚物を渦内
に巻き込んで強力にトラップ流路入口へ吸い込ますこと
ができ、トラップ流路入口への汚物の吸心性が高めら
れ、汚物の排出能力が極めて向上する効果を有する。
【図1】本考案の実施例を示す便器本体の平面構成図で
ある。
ある。
【図2】従来のサイホンゼット式便器の縦断面図であ
る。
る。
【図3】従来の便器の平面構成図である。
1 便器本体 2 ボール部 3 ゼット孔 4 トラップ流路 4a トラップ流路入口 6 リム通水路 6a リム孔 6A 大径リム孔 C 長手方向中心線 P ゼット孔とトラップ流路入口間の中心点
Claims (1)
- 【請求項1】 便器本体のボール部底面に後方側へ洗浄
水を噴出させるゼット孔を形成し、該ゼット孔と対面し
て後方にトラップ流路の入口を開口形成するとともに、
前記ボール部の上端全周に該ボール部へ洗浄水を流下さ
せる複数のリム孔を有するリム通水路を形成してなる便
器において、 前記ゼット孔の斜め後方に位置する少数の前記リム孔
を、 全リム孔から流下される洗浄水量の3〜5割が流下する
大口径をなし、かつ、流下する洗浄水が前記ゼット孔と
トラップ流路入口間の中心上部を便器本体の長手方向中
心線に対し15°〜45°の角度をなして流れるように
傾斜状に形成したことを特徴とするサイホンゼット式水
洗便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2645893U JP2568334Y2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | サイホンゼット式水洗便器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2645893U JP2568334Y2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | サイホンゼット式水洗便器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0679878U JPH0679878U (ja) | 1994-11-08 |
JP2568334Y2 true JP2568334Y2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=12194071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2645893U Expired - Fee Related JP2568334Y2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | サイホンゼット式水洗便器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2568334Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-21 JP JP2645893U patent/JP2568334Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0679878U (ja) | 1994-11-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |