JPS60203748A

JPS60203748A - サイホンボルテックス便器

Info

Publication number: JPS60203748A
Application number: JP4327684A
Authority: JP
Inventors: 修松本
Original assignee: Inax Corp
Current assignee: Inax Corp
Priority date: 1984-03-06
Filing date: 1984-03-06
Publication date: 1985-10-15
Also published as: JPH0313384B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、強力な洗浄能力を発揮し、且つ便鉢洗浄水の
節減ができる新規な排水構造を備えた便器に関するもの
である。

従来、便器の排水構造には、便鉢内の排出口につながる
排出管内でサイホン作用を発生させて、便鉢内から汚物
を吸い出す如く洗い落とすものがある。このうち、第１
図に示すような便器本体後部に、嵩の低いロータンク２
が一体形成されたサイホン・ポルテックス便器１は公知
である。該サイホン・ポルテックス便器１は、ロータン
ク２の嵩が低く形成されているために、従来の普通便器
と同様な排水方式では、便鉢を洗浄するに充分な水圧が
得られない。従って、該サイホン・ポルテックス便器ｌ
では、便鉢洗浄水を渦流にすることによって、その渦中
心にサイホン作用を発生させていた。

第２図は、前記の如きサイホン・ポルテックス便器１の
平面図を示すものであって、第１図における便座３１便
蓋４及びロータンク２を省略して示す。尚、図中１３は
排出管である。サイホン・ポルテックス便器ｌは、便鉢
内の排出口５を取り囲むように形成された傾斜面６に、
その周方向に向かって便鉢洗浄水の噴出ロアが設けられ
ている。

そして、該噴出ロアは、導路Ｕによってロータンク２（
第１図参照）と連絡され、洗浄水を噴出する如くなされ
ている。また、該噴出ロアの周囲の傾斜面には、便鉢内
面を半回転する蝮線状の段部変形６ａが施されている。

つまり、該噴出ロアからの便鉢洗浄水は、前記段部変形
６ａに沿って、便鉢内面を一方向に周回する如き渦流と
な乞。しかし、渦流の外側流は、遠心力によって外方へ
拡がろうとするから、水面に浮遊する紙や汚物は排出口
５から遠ざかる傾向を示し、完全な排出が困難な状態で
あった。勿論、従来の他の便器と同様に、便鉢上周部に
設けられた環状のリム通水路８からも水が流出するが、
このリム通水路８がらの流出は、渦流の勢力を弱め、サ
イホン作用を強力にするには至らなかった。このため、
従来のサイボン・ポルテックス便器ｌでは、通常の便器
の場合を遥かに超える水量と噴出力とを必要としていた
が、前述した如（、ロータンク２は、便器本体と一体形
成されているために、該ロータンク２を大容量とするの
に限界があり、容易に解決できる問題ではなかった。

本発明は、上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、嵩の低いロータンクを備えたサイホン・ポルテック
ス便器であっても、強力な洗浄能力を発揮でき、且つ便
鉢洗浄水の節減ができる排水構造を備えた新規な便器を
提供することを目的とする。

本発明に係る便器の要旨は、便鉢内の排出［］を取り囲
むように形成された傾斜面に排便落下部が設けられた便
器において、前記排出口周部の傾斜面には前記便鉢内面
で便鉢洗浄水を一方向に周回させる渦流噴出口が設けら
れていると共に、前記排出口にはその排出方向に向かっ
て前記渦流の渦中心を吸い込む如く流れ込ませる渦流強
化噴出口が設けられていることである。

以下本発明を、その実施例を示す図面に基づいて説明す
ると次のとおりである。

第３図は、本発明便器を示すものであって、前記第２図
と対比し易く描いた部分省略平面図である。同図に示す
如く、本発明便器には、便鉢本体内部を瑞巻状に旋回す
る導路１１が設けられ、該導路１１の中途から分岐して
排出口５周部の傾斜面６に開口する渦流噴出口９が設け
られ、前記導路１１の先端部にある渦流強化噴出口１０
が前記排出口５に臨んで設けられている。

第４図は、第３図における本発明便器を排出管１３の配
設線に沿って部分する如く分断し、その後部寄り側から
見た展開斜視図を示すものであって、同図（イ）は、渦
流強化噴出口ｌＯがある方の半休を示す断面斜視図、同
図（ロ）は、渦流噴出口９がある方の半休を示す断面斜
視図である。

第４図（ロ）において、前記排出口５側近の傾斜面６に
は、その開口周部に沿う如き段部変形６ａが形成されて
いる。前記渦流噴出口９は、段部変形６ａの中央部に開
口形成されており、その開口形状は、恰も中空パイプを
斜めに切断したように楕円状をしている。つまり、前記
渦流噴出口９から吹き出す水は、前記段部変形６ａに沿
って、便鉢内面を一方向に周回する。

第４図（イ）において、渦流強化噴出口ｌＯは、１１１
記排出口５に設けられており、前記渦流噴出口９と同様
に、傾斜面６に形成された段部変形６ｂの中央部に開口
形成されている。該渦流強化噴出口ＩＯの前方部には、
前記段部変形６ｂと連続する終端起立壁１２が、導路１
１の先端延長線に直交する如く急旋回して形成されてい
る。従って、渦流強化噴出口ｌＯから吹き出す水は、直
ぐに起立壁１２に衝突して急旋回し、−気に排出口５内
へ流れ込６゜つまり、渦流強化噴出口ｌＯから吹き出す
水は、前記渦流噴出口９によってできた渦流の渦中心を
、前記排出口５の排出方向に向けて吸い込む如く流れ込
ませる作用をする。

尚、第４図（イ）及び（ロ）において、本発明便器のリ
ム通水路８は、溢れるようにして流れ出す通常のものと
は異なり、その下面に複数の流出孔８ａ、　８ａ、・・
・が穿設されている。従って、リム通水路の流出開口面
積は、従来のものと比較して絞られたものとなり、この
流出孔８ａからの流出力を増強している。

以上のようになされた、本発明便器は、次の如くしてそ
の排出作用を営む、尚、第３図に示す傾斜面６上のＸ印
近傍は排便落下部を示す。

第３図において、排便終了後に通常の洗浄操作をする（
例えば、ロータンクに設けられた洗浄用ハンドルを回動
させる）と、ロータンク内の水はフロート弁（図示省略
）等を介して、洗浄水流人口１４から導路１１へと流れ
る。該水は、渦流噴出口９より便鉢内に噴出され、段部
変形６ａに沿って便鉢内で渦流となる。前記の如く渦流
噴出口９から水が噴出するのと略同時に、導路１１の先
端部に開口する渦流強化噴出ｌＴｌｌ０からも水が噴出
する。該渦流強化噴出口ｌＯから噴出する水は、段部変
形６ｂに沿って流れ、そのまま起立壁１２に衝突して排
出口５内に流れ落ちる。従って、前記渦流噴出口９によ
って便鉢内を周回しようとする水は、その噴出と殆ど同
時に排出口５内に強く引き込まれ、簡単に渦中心を作る
ことができる。従って、このようになされた渦流は、便
鉢上周面のリム通水路８からの水をも巻き込んで強力な
サイホン作用を発揮する。

尚、上記の如きリム通水路８からの水は、必須要件では
なく、該水を止水しても、殆ど同様な効果が得られた。

但し、例えば下痢等によって、排便が便鉢内面の上方周
囲に付着した場合を考慮して、リム通水路８からも水を
流した方が好ましい。

また、排便落下部が、便鉢内の排出口５を取り囲むよう
に形成された傾斜面６に設けられた便器であれば、洋風
、和風を問うものではない。また、渦流噴出口９と渦流
強化噴出口ｌＯとの相互位置関係や、夫々の口数等は全
く限定されるものではな（、更に便鉢洗浄水用の導路１
１が、渦流噴出口９及び渦流強化噴出口１０に各別に設
けられたようなものであっても構わない。このように、
本発明の細部にわたる構成及び形状は、実施の態様に応
じて適宜変更可能なものである。

以上の説明で明らかなように、本発明に係る便器によれ
ば、洗浄能力が増強したと共に、その便鉢洗浄水の使用
量も節減できた。ここで、本発明者らは、便鉢内におけ
る浮遊物について洗浄能力を試験した。試験要領は、従
来のサイホン・ポルテックス便器と本発明便器との各便
鉢内に、直径が１９議會、比重が０．９５のプラスチッ
ク球を５０個づつ浮遊させて、その洗浄後に、便鉢内に
残るプラスチック球の数を調べるものである。この結果
、従来のもので、その洗浄後に４〜７個のプラスチック
球が残留したのに対して、本発明便器では、複数回にわ
たって試験を繰り返したが、この間に１個のプラスチッ
ク球も残留することがなかった。

また、そのときの便鉢洗浄水の使用量について比較して
みると、従来のもので、最小１６〜２０１も必要として
いたのに対して、本発明便器では、１３〜１５１で充分
であった。従って、その洗浄に要する時間も少なくて済
むことは勿論である。また、本発明便器１０個について
、ＪＩＳ　Δ５２０７に規定する大便器洗浄試験を行な
ったところ、その総てが充分な余裕をもって合格すると
いう好結果を得た。このように本発明便器は、従来のサ
イホン・ポルテックス便器に限らず、他の水洗便器と比
べて、遥かに洗浄能力が強化した。しかも、その洗浄能
力を強化させるために、ロータンクの貯水容量を大容量
に改造する必要がないばかりでなく、使用水量を節減す
ることができたために、従来よりも更に小さくすること
さえも可能になった。従って、便器も全体的に小型化で
き、運搬、製造コスト、価格、取付作業、その他幾多の
面で優れた利点を有しているｉ

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサイホン・ポルテックス便器を示す全体
斜視図、第２図は第１図を部分的に省略して示す平面図
、第３図及び第４図は本発明便器を示すものであって、
第３図は第２図と対比し易く描いた部分省略平面図、第
４図は第３図における本発明便器を排出管の配設線に沿
って部分する如く分断し、その後部寄り側から見た展開
斜視図を示すものであって、同図（イ）は渦流強化噴出
口がある方の半休を示す断面斜視図、同図（ロ）は渦流
噴出口がある方の半休を示す断面斜視図である。５・・・排出口　６・・・傾斜面９・・・渦流噴出口　１０・−・渦流強化噴出口特許出
願人　伊奈製陶株式会社代　理　人　弁理士　内田敏彦第１図１第２図、２１１／ ↓

Claims

【特許請求の範囲】

１、便鉢内の排出口を取り囲むように形成された傾斜面
に排便落下部が設けられた便器において、前記排出口周
部の傾斜面には前記便鉢内面で便鉢洗浄水を一方向に周
回させる渦流噴出口が設けられていると共に、前記排出
口にはその排出方向に向かりて前記渦流の渦中心を吸い
込む如く流れ込ませる渦流強化噴出口が設けられている
ことを特徴上する便器。