JP3477811B2 - 内燃機関用点火制御装置 - Google Patents

内燃機関用点火制御装置

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JP3477811B2
JP3477811B2 JP10417594A JP10417594A JP3477811B2 JP 3477811 B2 JP3477811 B2 JP 3477811B2 JP 10417594 A JP10417594 A JP 10417594A JP 10417594 A JP10417594 A JP 10417594A JP 3477811 B2 JP3477811 B2 JP 3477811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両等に搭載される
内燃機関用点火制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の内燃機関用点火制御装置として
は、例えば図9に示すものが開示されている。図10は
図9の電気回路における各部(a’)〜(g’)の信号
波形図である。
【0003】図9において、内燃機関用点火制御装置
は、内燃機関の回転に同期した信号を検出すると共に点
火時期信号を生成する点火制御回路51と、機関回転数
が過回転域に達した場合に前記点火時期信号を無効化し
点火を停止させるための点火停止回路52とを有してい
る。そして、両回路51,52の出力はAND回路53
を経て点火回路54に入力され、点火回路54は入力に
応じて図示しない半導体スイッチング素子を通電或いは
遮断させ点火栓に点火火花を発生させる。
【0004】図10を併用して詳述する。点火制御回路
51の角度位置センサ55は、第1の固定角度位置θH
とそれよりも位相の遅れた第2の固定角度位置θL とを
検出する(図10(a’)に示す)。比較器56は前記
センサ55の検出信号を波形整形して、第1の固定角度
位置θH を示す信号を、比較器57は第2の固定角度位
置θL を示す信号をそれぞれ生成する(第2の固定角度
位置θL を示す信号を図10(b’)に示す)。点火時
期演算回路58は、第1の固定角度位置θH 及び第2の
固定角度位置θL に基づいて点火進角度θF を演算し、
その演算結果に応じた点火時期信号を出力する(図10
(c’)に示す)。
【0005】また、点火停止回路52は、第2の固定角
度位置信号を入力するF−V回路(周波数−電圧変換回
路)59と、同F−V回路59からの出力電圧に基づい
て点火無効化信号を生成する信号無効化回路60とを有
している。つまり、F−V回路59において、ワンショ
ットパルス回路61は第2の固定角度位置信号に応じて
一定時間のパルス信号を出力する(図10(d’)に示
す)。このパルス信号出力時においてスイッチ63が閉
じ、単位時間当たりの信号回数(回転数に相当する)に
比例した電圧を出力するF−Vコンデンサ64が定電流
回路62から供給される定電流により充電される(図1
0(e’)に示す)。また、スイッチ63が開くと、F
−Vコンデンサ64は所定の時定数にて放電される。
【0006】そして、図10の時間t1’にて機関回転
数が過回転域に達すると、F−Vコンデンサ64の出力
電圧が所定の基準電圧を超えて比較器65の出力がHレ
ベル(ハイレベル)になり(図10(f’)に示す)、
その出力がNOT回路66を経てAND回路53に入力
される。即ち、比較器65の出力が点火無効化信号であ
って、時間t1’以後、点火が強制的に停止されて内燃
機関の過回転が防止される。
【0007】なお、F−Vコンデンサ64の電圧は充放
電を繰り返す際に脈動し、その脈動は機関回転数の判定
精度に影響を及ぼす。そこで、信号無効化回路60の比
較器65の基準電圧には脈動の振幅よりも大きなヒステ
リシスが設定されている。即ち、比較器65の負入力端
子にかかる基準電圧は、同比較器65の出力がLレベル
(ロウレベル)であれば高い方の電圧値に設定され、比
較器65の出力がHレベルであれば低い方の電圧値に設
定される(図10(e’)に破線で示す)。従って、図
10では、時間t1’にて基準電圧が高い方の電圧値か
ら低い方の電圧値に変更された後、機関回転数が低下し
てF−Vコンデンサ64の電圧が基準電圧を下回った時
点(図10の時間t2’)で、再び基準電圧が高い方の
電圧値に変更される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
内燃機関用点火制御装置では、機関回転数が過回転域に
達して点火が停止された場合、その後は機関回転数がヒ
ステリシス幅以上、下がらないと点火を再開することが
できず、機関回転数を必要以上に低下させることで点火
規制時におけるフィーリングが悪化するという問題が生
じる。特に、機関回転数が過回転域に達した後にもスロ
ットル開度が全開近くで保持される場合には、ヒステリ
シス幅分にオーバーシュート分を加えた幅で機関回転数
が大きく変動し、車両の運転者に不快感を与える。
【0009】一方で、F−Vコンデンサ64の脈動幅を
小さくすれば比較器65のヒステリシス幅を小さくする
ことができるが、この場合、F−Vコンデンサ64の変
化が鈍くなり、機関回転数の上昇に伴うF−Vコンデン
サ64の出力電圧の応答性が悪くなる。その結果、機関
回転数が急激に上昇した場合、実際には機関回転数が過
回転域に達しているにもかかわらず、点火を停止するこ
とができず過回転のまま点火が継続されるという問題が
生じる。また、点火再開時に演算出力(図10の
(c’)のパルス波形を変えてしまい、点火時期が変わ
るという問題も生じる。
【0010】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、周波数−電圧
変換回路のコンデンサにおける出力電圧の応答性を悪化
させることなく、点火規制時の動作フィーリングを向上
させ、さらに、演算回路の出力パルスを必要以上に変化
させることなく通過させることができる内燃機関用点火
制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、内燃機関の回転に同期し
て所定の固定角度位置を周期的に検出し、該固定角度位
置に対応する固定角度位置信号を出力する位置検出手段
と、前記位置検出手段からの固定角度位置信号に基づい
て点火進角度を演算し、その演算結果に応じた点火時期
信号を出力する点火時期演算手段と、前記点火時期演算
手段からの点火時期信号に応じて半導体スイッチング素
子を通電或いは遮断させ、点火栓に点火火花を発生させ
る点火手段とを備える点火制御装置として、前記位置検
出手段からの固定角度位置信号に基づく充電と一定の時
定数に基づく放電とが繰り返されつつ、単位時間当たり
の信号回数に比例した電圧が積算されるコンデンサより
なる周波数−電圧変換手段と、該周波数−電圧変換手段
にて積算された電圧と所定の基準電圧とを比較し、前記
積算された電圧が前記基準電圧を越えるとき、前記点火
時期演算手段からの点火時期信号を無効化するための点
火無効化信号を出力する信号無効化手段と、前記積算さ
れた電圧が前記基準電圧を越えることに基づいて前記基
準電圧をその値よりも十分に低い別の基準電圧に切り換
える手段とが設けられる内燃機関用点火制御装置におい
て、前記基準電圧を切り換える手段は、前記積算された
電圧が前記基準電圧を越えることに基づいて前記基準電
圧を前記別の基準電圧に切り換えた後、前記周波数−電
圧変換手段を構成するコンデンサに対する前記固定角度
位置信号に基づく充電の都度、前記切り換えた別の基準
電圧を元の前記所定の基準電圧に切り換える手段を備え
ことを要旨としている。なお、前記コンデンサの充電
期間は、機関最高回転数における点火時期信号に重複し
ないように設定されるのが望ましい。
【0012】請求項2に記載の発明は前記固定角度位
置信号を受ける都度、所定幅のパルス信号を出力するワ
ンショットパルス回路を備え、前記周波数−電圧変換手
段を構成するコンデンサは、該ワンショットパルス回路
からパルス信号が出力されている期間のみ、前記充電が
行われることを要旨としている。
【0013】請求項3に記載の発明では、前記基準電圧
を切り換える手段は、前記ワンショットパルス回路から
出力されるパルス信号のNOT回路による反転信号と前
記積算された電圧が前記基準電圧を越える条件で生成さ
れる信号との論理積(AND)条件に基づいて前記基準
電圧をその値よりも十分に低い別の基準電圧に切り換え
るように構成されている。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、位置検出手段
は、内燃機関の回転に同期して所定の固定角度位置を周
期的に検出し、該固定角度位置に対応する固定角度位置
信号を出力する。点火時期演算手段は、位置検出手段か
らの固定角度位置信号に基づいて点火進角度を演算し、
その演算結果に応じた点火時期信号を生成する。点火手
段は、点火時期演算手段からの点火時期信号に応じて半
導体スイッチング素子を通電或いは遮断させ、点火栓に
点火火花を発生させる。
【0015】また、周波数−電圧変換手段を構成するコ
ンデンサは、前記位置検出手段からの固定角度位置信号
に基づく充電と一定の時定数に基づく放電とを繰り返
し、これによって該コンデンサには、単位時間当たりの
信号回数に比例した電圧が積算される。即ち、固定角度
位置信号の単位時間当たりの信号回数は機関回転数に相
当し、コンデンサの出力電圧により機関回転数が検出さ
れる。また、信号無効化手段は、周波数−電圧変換手段
にて積算された電圧と所定の基準電圧とを比較し、積算
された電圧が該基準電圧を越えるとき、点火時期演算手
段からの点火時期信号を無効化するための点火無効化信
号を出力する。この点火時期信号の無効化により、過回
転域における点火が強制的に停止される。一方、上記基
準電圧は、積算された電圧が該基準電圧を越えることに
基づいてその値よりも十分に低い別の基準電圧に切り換
えられる。この場合、点火停止時において、コンデンサ
放電期間に該コンデンサの出力電圧が基準電圧を下回る
ことはなく、実際の機関回転数が低下してしないにもか
かわらず不用意に点火が再開されることはない。そし
て、上記基準電圧が該別の基準電圧に切り換えられた後
には、該切り換えられた別の基準電圧は、周波数−電圧
変換手段を構成するコンデンサに対する固定角度位置信
号に基づく充電の都度、元の所定の基準電圧に切り換え
られる。
【0016】要するに、周波数−電圧変換手段のコンデ
ンサの出力電圧は充放電を繰り返す際に所定幅にて脈動
するが、同コンデンサの出力電圧と機関回転数の過回転
域に相当する基準電圧との比較を、該コンデンサに対す
る固定角度位置信号に基づく充電の都度行うことで、コ
ンデンサ放電時の出力電圧の低下に関係なく常に同一の
基準電圧にて当該出力電圧を判定することができる。こ
の場合、点火再開時に機関回転数を必要以上に低下させ
ることがなく従来の点火制御装置に比べて点火規制時の
動作フィーリングが向上する。また、コンデンサの出力
電圧の脈動幅を小さくする必要がないため、該コンデン
サの応答性の悪化を招くことはない。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、周波数−
電圧変換手段を構成するコンデンサは、前記固定角度位
置信号を受ける都度、所定幅のパルス信号を出力するワ
ンショットパルス回路からパルス信号が出力されている
期間のみ、充電が行われる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、ワンショ
ットパルス回路から出力されるパルス信号のNOT回路
による反転信号と積算された電圧が基準電圧を越える条
件で生成される信号との論理積(AND)条件に基づい
て、該基準電圧はその値よりも十分に低い別の基準電圧
に切り換えられる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の内燃機関用点火制御装置を
単気筒4サイクル内燃機関に具体化した一実施例を図面
に従って説明する。
【0020】図1は、本実施例における容量放電型点火
方式(CDI方式)の内燃機関用点火制御装置の全体構
成を示している。図1に示すように、内燃機関用点火制
御装置は、内燃機関(図示しない)の回転に同期した信
号を周期的に検出すると共にその信号に応じて点火時期
信号を生成する点火制御回路1と、機関回転数が過回転
域に達した場合に点火を強制的に停止させる点火停止回
路2とを有している。そして、点火制御回路1の出力と
点火停止回路2の出力とがAND回路3を経て点火回路
(点火手段)4に入力され、同点火回路4にて点火が行
われる。この構成及び作用を以下に詳述する。
【0021】図1において点火制御回路1には、内燃機
関の回転に同期して機関1回転に1回、第1の固定角度
位置θH とそれより位相の遅れた第2の固定角度位置θ
L とを検出する角度位置センサ5が設けられている。具
体的には、角度位置センサ5は例えば内燃機関の回転に
同期して回転するロータと永久磁石を有する電磁ピック
アップコイルとからなり、ロータの外周には円周方向に
延びる突起が設けられている。
【0022】そして、角度位置センサ5の出力は、抵抗
6,7,8により適当な値でバイアスされた後、比較器
11の負入力端子及び比較器12の正入力端子に入力さ
れる。比較器11の正入力端子は接地され、比較器12
の負入力端子は抵抗9,10による定電圧VCCの分圧点
に接続されている。比較器11は第1の固定角度位置θ
H に一致した第1の固定角度位置信号を点火時期演算回
路(点火時期演算手段)13に出力し、比較器12は第
2の固定角度位置θL に一致した第2の固定角度位置信
号を点火時期演算回路13に出力する。なお、本実施例
では、角度位置センサ5、抵抗6〜10及び比較器1
1,12にて位置検出手段が構成されている。
【0023】点火時期演算回路13は、上述の第1及び
第2の固定角度位置信号に基づいて点火進角度θF を演
算し、その演算結果に応じた点火時期信号を出力するも
のであり、その電気的構成を図2に示す。点火時期演算
回路13において、フリップフロップ14のセット端子
には前記比較器11が接続され、同じくリセット端子に
は前記比較器12が接続されている。つまり、比較器1
1の出力がフリップフロップ14のセット信号となり、
その立ち上がり位置は第1の固定角度位置θHに一致し
ている。また、比較器12の出力がフリップフロップ1
4のリセット信号となり、その立ち上がり位置は第2の
固定角度位置θL に一致している。
【0024】スイッチ15はフリップフロップ14のQ
出力信号により駆動され、スイッチ19はOR回路24
の出力信号により駆動される。スイッチ15はフリップ
フロップ14のQ出力がHレベルのときに閉じ、スイッ
チ19はOR回路24の出力がHレベルのときに閉じる
ように構成されている。そして、スイッチ15,19が
共に開いた状態では、定電流回路16から供給される定
電流ic1により点火時期演算用コンデンサ18が充電さ
れる。また、スイッチ15が閉じ、スイッチ19が開い
た状態では、定電流回路16からの定電流ic1及び定電
流回路17からの定電流id が流れ、点火時期演算用コ
ンデンサ18の電荷は定電流id −ic1で放電される
(ただし、id >ic1とする)。また、スイッチ19が
閉じた状態では、点火時期演算用コンデンサ18が短絡
し同コンデンサ18の電荷は完全に放電される。
【0025】さらに、比較器22の負入力端子には点火
時期演算用コンデンサ18の出力端が接続され、正入力
端子には抵抗20,21による定電圧VCCの分圧点が接
続されている。従って、比較器22は、点火時期演算用
コンデンサ18の電圧と抵抗21の両端電圧からなる基
準電圧とを比較し、後者が大きい場合、Hレベル信号を
出力する。比較器22の出力端子及びフリップフロップ
14のQ出力端子はAND回路23に接続され、AND
回路23の出力端子及び比較器12の出力端子はOR回
路24に接続されている。
【0026】一方、図1において、点火停止回路2は、
比較器12からの第2の固定角度位置信号を入力する周
波数−電圧変換回路(以下、F−V回路という)26
と、同F−V回路26からの出力電圧に基づいて点火無
効化信号を生成する信号無効化手段としての信号無効化
回路27とを有している。
【0027】詳しくは、F−V回路26において、ワン
ショットパルス回路28は、比較器12の出力信号を受
けて一定時間のパルス信号を出力し、そのパルス信号の
出力期間にてスイッチ30を閉鎖する。単位時間当たり
の信号回数(回転数に相当する)に比例した電圧を出力
するF−Vコンデンサ31は、スイッチ30の閉鎖時に
定電流回路29から供給される定電流ic2により充電さ
れる。このとき、F−Vコンデンサ31の出力電圧は同
コンデンサ31、定電流ic2及び抵抗46の定数に応じ
て上昇する。また、スイッチ30が開放されると、F−
Vコンデンサ31の電荷は抵抗46を介して放電され、
その電圧は同コンデンサ31及び抵抗46の放電時定数
に応じて低下する。なお、本実施例では、F−Vコンデ
ンサ31により周波数−電圧変換手段のコンデンサが構
成されている。
【0028】さらに、信号無効化回路27において、比
較器35の正入力端子にはF−Vコンデンサ31の出力
端が接続され、同じく負入力端子には抵抗32,33,
34による定電圧VCCの分圧点が接続されている。比較
器35の基準電圧は、トランジスタ38のオン或いはオ
フにより電圧レベルの異なる第1の基準電圧VS1と第2
の基準電圧VS2とのいずれかに設定される。ここで、第
1の基準電圧VS1は機関回転数の過回転域(例えば90
00rpm以上)に相当する電圧に設定され、第2の基
準電圧VS2はF−Vコンデンサ31の充放電時における
脈動幅よりも大きく且つ第1の基準電圧VS1よりも十分
に低い値に設定される。つまり、AND回路37の出力
がLレベルの場合、トランジスタ38がオフし基準電圧
は第1の基準電圧VS1に設定され、AND回路37の出
力がHレベルの場合、トランジスタ38がオンし基準電
圧は第2の基準電圧VS2に設定される。
【0029】AND回路37には、NOT回路36を介
して送られるワンショットパルス回路28からのパルス
信号と、比較器35の出力信号とが入力され、AND回
路37は両入力が共にHレベルの場合のみ、Hレベル信
号を出力する。そして、比較器35の出力信号は点火無
効化信号として信号無効化回路27から出力され、NO
T回路39を経てAND回路3に出力される。
【0030】図3は点火回路4の構成を示している。点
火回路4において、充電装置40は発電コイルにより交
流電圧を発生する磁石発電機を含み、この磁石発電機に
よる交流電圧はダイオード41と点火コイル44の一次
巻線44aとを経て主コンデンサ43に印加され同コン
デンサ43を充電する。そして、AND回路3を経て送
られる点火トリガ信号によりサイリスタ(半導体スイッ
チング素子)42が通電されると、主コンデンサ43の
充電電荷が点火コイル44の一次巻線44aを経て急速
に放電される。それにより、点火コイル44の二次巻線
44bに高電圧が誘起され、この高電圧が内燃機関の点
火栓の火花間隙45に導かれ点火火花が発生する。
【0031】以下、上記構成の点火制御回路1及び点火
停止回路2の動作について、図5及び図6の信号波形図
を用いて説明する。さて、図5は点火制御回路1におけ
る各部(a)〜(h)の信号波形を示している。先ず、
角度位置センサ5では図5(a)の如く、機関1回転に
つき1サイクルの信号電圧が発生する。この信号電圧の
負方向電圧と同期して比較器11の出力に図5(b)の
如くパルス信号が発生し、正方向電圧と同期して比較器
12の出力に図5(c)の如くパルス信号が発生する。
比較器11の出力はフリップフロップ14のセット信号
になり、比較器12の出力はフリップフロップ14のリ
セット信号になる。従って、フリップフロップ14のQ
出力信号は、図5(d)の如く、第1の固定角度位置θ
H でHレベルに立ち上がり、第2の固定角度位置θL
Lレベルに立ち下がる。
【0032】また、点火時期演算用コンデンサ18の電
圧は、図5(e)の如く、第1の固定角度位置θH 以前
において定電流ic1の充電により上昇し、第1の固定角
度位置θH でスイッチ15が閉じると、定電流id −i
c1の放電により低下し始める。そして、この電圧と抵抗
20,21による基準電圧とが比較器22にて比較さ
れ、図5(f)の如く、後者が大きい時、比較器22の
出力はHレベル信号となる。
【0033】さらに、AND回路23は、比較器22の
出力信号とフリップフロップ14のQ出力信号との論理
積演算により図5(g)に示す信号を出力し、OR回路
24は、AND回路23の出力信号とフリップフロップ
14のリセット信号との論理和演算により図5(h)に
示す信号を出力する。そして、この図5(h)に示す点
火時期信号の立ち上がり位置(点火進角度θF )は、図
3のサイリスタ42のトリガとなる。点火時期信号の立
ち下がり位置は、次の動作サイクルのためのリセット位
置となり、この位置にて点火時期演算用コンデンサ18
の充電が再開される。なお、本実施例の場合、機関回転
数が上昇すると点火進角度θF が図の左方、即ち進角側
に移行し、逆に、機関回転数が低すると点火進角度θF
が図の右方、即ち遅角側に移行する。つまり、点火角度
θF は、図4に示す如く第1の固定角度位置θH と第2
の固定角度位置θL との間で変化する。
【0034】一方、図6には、点火停止回路2における
各部の信号波形を示している。図6において、時間t1
〜t2の期間は点火時期信号が無効化され点火が強制的
に停止される期間を示している。なお、図6(a),
(c),(h)は前述した図5(a),(c),(h)
と同じ波形である。
【0035】さて、ワンショットパルス回路28は、図
6(i)の如く、比較器12の出力信号(図6(c)に
示す)の立ち下がりに同期して一定時間のパルス信号を
出力する。F−Vコンデンサ31は、図6(j)の如
く、ワンショットパルス回路28からのパルス信号の出
力期間において定電流ic2により充電され、それ以外の
期間において所定の時定数にて放電される。即ち、本実
施例では、点火時期信号(図6(h)に示す)の立ち下
がり位置から一定期間でF−Vコンデンサ31の充電が
行われる。なお、F−Vコンデンサ31の充電期間は、
機関最高回転数における点火進角度θF の立ち上がりよ
りも前に設定されるのが望ましい。
【0036】また、比較器35は、F−Vコンデンサ3
1の出力電圧と、抵抗32〜34にて設定される基準電
圧VS1或いはVS2とを比較する。この場合、時間t1以
前では、基準電圧は高い方の電圧レベル(第1の基準電
圧VS1)に設定されており(図6(j)に破線で示
す)、F−Vコンデンサ31の出力電圧は第1の基準電
圧VS1を下回っている。従って、図6(k)の如く、比
較器35の出力(点火無効化信号)はLレベルに保持さ
れ、NOT回路39にて反転された結果、信号無効化回
路2の出力はHレベルとなる。このとき、図6(m)の
如く、AND回路3は点火時期演算回路13からの点火
時期信号(図6(h)の信号)をそのまま出力し、点火
回路4はその立ち上がり位置(点火進角度θF )にて点
火を行う。
【0037】そして、機関回転数の上昇に伴いF−Vコ
ンデンサ31の出力電圧が上昇し、時間t1でF−Vコ
ンデンサ31の出力電圧が第1の基準電圧VS1を越える
と、基準電圧が第2の基準電圧VS2に切り換えられ、以
後、ワンショットパルス回路28のパルス信号によるF
−Vコンデンサ31の充電期間のみ、基準電圧がVS2
らVS1に切り換えられる(図6(j)に破線で示す)。
この場合、F−Vコンデンサ31の放電期間では、当該
出力電圧が第2の基準電圧VS2に対して十分に大きい値
となり、比較器35からの点火無効化信号はHレベルに
保持される。また、F−Vコンデンサ31の充電期間で
は、当該出力電圧と過回転域に相当する第1の基準電圧
S1とを比較した結果、前者が大きければ比較器35か
らの点火無効化信号はHレベルとなり、点火が停止され
る。なお、点火時期信号はコンデンサ放電期間に発生す
るため、時間t1〜t2では点火時期信号が常に無効化
されことになる。
【0038】その後、点火の停止により機関回転数が徐
々に低下していくと、同回転数が過回転域から脱する時
間t2で、F−Vコンデンサ31の充電時における出力
電圧が第1の基準電圧VS1を下回る。そして、F−Vコ
ンデンサ31の充電期間及び放電期間にて比較器35の
出力がLレベルに保持され、基準電圧が高い方の基準電
圧VS1のまま継続される。以降、点火時期信号がAND
回路3を経て点火回路4に出力され、点火が再開され
る。
【0039】以上詳述した本実施例の内燃機関用点火制
御装置では以下に示す効果を発揮する。即ち、F−Vコ
ンデンサ31の出力電圧は充放電を繰り返す際に所定幅
にて脈動するが、図1の信号無効化回路27にNOT回
路36及びAND回路37を設けたことにより、コンデ
ンサ充電期間のみ、F−Vコンデンサ31の出力電圧と
過回転域に相当する基準電圧VS1との比較判定が行われ
る。従って、F−Vコンデンサ31放電時の出力電圧の
低下に関係なく常に同一の基準電圧にて当該出力電圧を
判定することができる。この場合、点火再開時に機関回
転数を必要以上に低下させることがなく、従来の点火制
御装置に比べて点火規制時における動作フィーリングを
向上させることができる。また、機関回転数が過回転域
に達した後にスロットル開度が全開近くで保持されるよ
うな場合にも、回転数は過回転域として設定される回転
上限値で安定し、従来のような回転変動を招くことはな
い。また、F−Vコンデンサ31の出力電圧の脈動幅を
小さくする必要がないため、該コンデンサ31の応答性
が確保される。
【0040】さらに、コンデンサ充電期間における該コ
ンデンサ31の出力電圧が信号無効化回路27による基
準電圧を越える場合、コンデンサ放電期間の基準電圧は
それまでの値(図6(j)に示すVs1)よりも十分に低
い別の基準電圧(図6(j)に示すVs2)に切り換えら
れる。この場合、点火停止時において、コンデンサ放電
期間にF−Vコンデンサ31の出力電圧が基準電圧Vs2
を下回ることはなく、実際の機関回転数が低下してしな
いにもかかわらず不用意に点火が再開されるのが防止さ
れる。
【0041】さらに、点火時期信号のリセット後にF−
Vコンデンサ31の充電が開始されるため、コンデンサ
充電期間にて発生する点火無効化信号によって点火停止
を行う直前の点火時期信号が途切れてしまうことはな
い。つまり、F−Vコンデンサ31の出力電圧が基準電
圧を越えると、機関回転数が過回転域に達したとして点
火無効化信号が発生するが、この信号の発生は点火時期
信号のリセット後であるため、その直前の点火時期信号
に影響を及ぼすことはない。
【0042】なお、本発明の他の実施例として、以下の
ように具体化することもできる。例えば、上記実施例の
構成の一部を変更し、内燃機関用点火制御装置を図7に
示す如く構成してもよい。つまり、前記実施例では、比
較器12の出力(第2の固定角度位置信号)をF−V回
路26のワンショットパルス回路28に入力していたの
に対し、点火時期演算回路13の出力(点火時期信号)
をワンショットパルス回路28に入力する。この場合、
常に点火時期信号のリセット後にF−Vコンデンサ31
の充電並びに点火無効化信号の出力が行われる。従っ
て、図8に示すように高回転域で点火角度θF が第2の
固定角度位置θL よりも遅角側に移る特性を有する場合
であっても、前回の点火時期信号が途中で途切れてしま
うことはなく、上記実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
【0043】また、上記実施例の信号無効化回路27で
は、トランジスタ38のコレクタを抵抗33を介して比
較器35の負入力端子に接続していたが、これを直接、
比較器35の負入力端子に接続してもよい。この場合、
トランジスタ38のオン時における第2の基準電圧VS2
はアース電位となる。
【0044】さらに、上記各実施例では、コンデンサ充
電期間でF−Vコンデンサ31の出力電圧と過回転域に
相当する基準電圧とを比較していたが、この比較を、少
なくともF−Vコンデンサ31の充電から放電へ移行す
るタイミング、即ち、出力電圧がピークとなるタイミン
グで行うように変更することもできる。
【0045】上記実施例では、CDI方式の点火制御装
置に具体化したが、バイポーラトランジスタ(半導体ス
イッチング素子)を用いて構成する電流遮断方式の点火
制御装置に具体化してもよい。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、周波数−電圧変換出
力のコンデンサにおける出力電圧の応答性を悪化させる
ことなく、点火規制時の動作フィーリングを向上させる
ことができるという優れた効果を発揮する。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例における内燃機関用点火制御装置の電
気的構成を示した回路図である。
【図2】点火時期演算回路の構成を示した回路図であ
る。
【図3】点火回路の構成を示した回路図である。
【図4】点火進角特性を示した線図である。
【図5】点火制御回路における各部の信号波形図であ
る。
【図6】点火停止回路における各部の信号波形図であ
る。
【図7】他の実施例における内燃機関用点火制御装置の
電気的構成を示した回路図である。
【図8】他の実施例における点火進角特性を示した線図
である。
【図9】従来技術における内燃機関用点火制御装置の電
気的構成を示した回路図である。
【図10】従来技術における内燃機関用点火制御装置の
各部の信号波形図である。
【符号の説明】
4…点火手段としての点火回路、5…位置検出手段を構
成する角度位置センサ、6〜10…位置検出手段を構成
する抵抗、11,12…位置検出手段を構成する比較
器、13…点火時期演算手段としての点火時期演算回
路、27…信号無効化手段としての信号無効化回路、2
…ワンショットパルス回路、29…定電流回路、30
…スイッチ、31…周波数−電圧変換出力のコンデンサ
としてのF−Vコンデンサ、42…半導体スイッチング
素子としてのサイリスタ、46…抵抗。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して所定の固定角
    度位置を周期的に検出し、該固定角度位置に対応する固
    定角度位置信号を出力する位置検出手段と、前記位置検
    出手段からの固定角度位置信号に基づいて点火進角度を
    演算し、その演算結果に応じた点火時期信号を出力する
    点火時期演算手段と、前記点火時期演算手段からの点火
    時期信号に応じて半導体スイッチング素子を通電或いは
    遮断させ、点火栓に点火火花を発生させる点火手段とを
    備える点火制御装置として、前記位置検出手段からの固
    定角度位置信号に基づく充電と一定の時定数に基づく放
    電とが繰り返されつつ、単位時間当たりの信号回数に比
    例した電圧が積算されるコンデンサよりなる周波数−電
    圧変換手段と、該周波数−電圧変換手段にて積算された
    電圧と所定の基準電圧とを比較し、前記積算された電圧
    が前記基準電圧を越えるとき、前記点火時期演算手段か
    らの点火時期信号を無効化するための点火無効化信号を
    出力する信号無効化手段と、前記積算された電圧が前記
    基準電圧を越えることに基づいて前記基準電圧をその値
    よりも十分に低い別の基準電圧に切り換える手段とが設
    けられる内燃機関用点火制御装置において、 前記基準電圧を切り換える手段は、前記積算された電圧
    が前記基準電圧を越えることに基づいて前記基準電圧を
    前記別の基準電圧に切り換えた後、前記周波数−電圧変
    換手段を構成するコンデンサに対する前記固定角度位置
    信号に基づく充電の都度、前記切り換えた別の基準電圧
    を元の前記所定の基準電圧に切り換える手段を備えるこ
    とを特徴とする内燃機関用点火制御装置。
  2. 【請求項2】 前記固定角度位置信号を受ける都度、所
    定幅のパルス信号を出力するワンショットパルス回路を
    備え、前記周波数−電圧変換手段を構成するコンデンサ
    は、該ワンショットパルス回路からパルス信号が出力さ
    れている期間のみ、前記充電が行われる請求項1に記載
    の内燃機関用点火制御装置。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧を切り換える手段は、前記
    ワンショットパルス回路から出力されるパルス信号のN
    OT回路による反転信号と前記積算された電圧が前記基
    準電圧を越える条件で生成される信号との論理積(AN
    D)条件に基づいて前記基準電圧をその値よりも十分に
    低い別の基準電圧に切り換える請求項 2に記載の内燃機
    関用点火制御装置。
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