JP3480588B2 - 容量放電型点火装置 - Google Patents

容量放電型点火装置

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JP3480588B2
JP3480588B2 JP02067994A JP2067994A JP3480588B2 JP 3480588 B2 JP3480588 B2 JP 3480588B2 JP 02067994 A JP02067994 A JP 02067994A JP 2067994 A JP2067994 A JP 2067994A JP 3480588 B2 JP3480588 B2 JP 3480588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は車両の内燃機関の点火
装置に係り、特に容量放電型で1爆発行程中に複数回の
火花を放電させる多重放電型に好適な点火装置の改良に
関する。 【0002】 【従来の技術】容量放電型の電気回路を備え、1爆発行
程中に2回以上の火花を放電させることで失火や吹き消
えを防止し内燃機関の運転性能を改善する技術は、特開
昭56−56973号公報,特開昭58−144866
号公報,特開昭58−185979号公報,特開昭62
−135669号公報等で知られている。 【0003】このような多重放電型の点火装置におい
て、機関の運転条件や機関の環境条件を検出するセンサ
を設け、センサの出力に基づいて各火花放電の放電電
圧、放電の時間間隔を制御することで、自動的に適切な
状態で多重放電を行なえるようにする技術が、特開平2
−218870号公報で提案されている。機関の運転条
件を検出するセンサとしては、スロットル弁開度セン
サ,吸入空気量センサ,吸入空気圧センサが利用できる
こと、機関の環境条件を検出するセンサとしては、ノッ
クセンサ,空燃比センサ,クランク角センサ,機関温度
センサ,吸入空気温度センサが利用できることが開示さ
れている。 【0004】また、多重放電を行なう容量放電型点火装
置において、放電電流の継続を外部制御信号によって制
御することで、放電時間ならびに1爆発行程中での放電
回数を機関の運転状況に応じて異ならしめ、高効率・省
エネルギ型の点火装置を提供しようとする技術が、特開
昭58−185979号公報で提案されている。 【0005】図6は従来の容量放電型点火装置(CD
I)のブロック構成図である。従来の容量放電型点火装
置101は、内燃機関102のクランク角を検出するク
ランク角センサ103の検出出力103a、ならびに、
スロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ1
04の検出出力104aに基づいて点火プラグ105の
火花放電のタイミングを制御する点火時期制御手段10
6と、この点火時期制御手段106から供給される点火
制御パルス信号106aの立上りエッジを検出して半導
体スイッチング素子の一具体例として例示するサイリス
タ107を導通状態へ駆動するためのトリガ電力をサイ
リスタ107のゲートへ供給するトリガ回路108と、
内燃機関102の出力軸102a等に連結された交流発
電機(ACG)とその交流発電出力を整流・調圧する電
子回路等を備えた発電装置109(発電装置の代わりに
バッテリ電源やバッテリ電源を入力とし他の直流電圧へ
変換するDC−DC変換器等の電源装置を用いてもよ
い)と、発電装置109から供給される直流電源109
aで充電され火花放電に必要な電気エネルギ(電荷)を
蓄えるコンデンサ110と、このコンデンサ110の放
電電流が1次巻線111aに流れることによって2次巻
線111b側に火花放電用の高圧を発生させる点火コイ
ル(イグニッションコイル)111を備える。 【0006】直流電源の正極側109aは順方向接続さ
れたダイオード112を介してコンデンサ110の一端
へ接続され、コンデンサ110の他端は順方向接続され
たダイオード113を介して接地している。電源側のダ
イオード112はコンデンサ110に蓄えられた電荷が
電源側へ逆流放電するのを防止するためのものである。
接地側のダイオード113はサイリスタ113が導通状
態から遮断状態へターンオフした後にコンデンサ110
を点火コイル111の1次巻線111aのインピーダン
スに制約されずに急速に充電させるためのものである。
安定化電源114は、例えばマイクロコンピュータシス
テム等を利用して構成した点火時期制御手段106なら
びに論理回路用IC等の電子部品を用いて構成したトリ
ガ回路108へ安定した電源電圧を供給するためのもの
である。 【0007】図7は従来の容量放電型点火装置の動作を
示すタイムチャートである。点火時期制御手段106か
ら図7(a)に示す点火制御パルス信号106aが発生
されると、トリガ回路108は点火制御パルス信号10
6aの立上りを検出しゲート駆動信号108aを発生す
るのでサイリスタ107は導通状態となり、コンデンサ
110の電荷はサイリスタ107ならびに点火コイル1
11の1次巻線111aを介する閉ループによって放電
される。この結果、点火コイル111の2次巻線111
bに、図7(b)に示す火花放電電圧V105が発生
し、これが点火プラグ105へ印加されて火花放電を生
ずることによって、図7(c)に示す火花放電電流I1
05が流れる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
容量放電型点火装置は火花放電に必要なエネルギ(電
荷)を蓄えるコンデンサ110とその放電を制御するサ
イリスタ107等の半導体スイッチング素子を1組しか
備えていないため、多重放電を行なうには次に示す火花
放電間隔の時間的制約が生ずる。 【0009】まず第1の制約は、半導体スイッチング素
子に安価で信頼性の高いサイリスタ107を採用した場
合に発生する。ゲート駆動電力の供給を短時間で停止し
たとしても、一度導通状態となったサイリスタ107は
その電流が保持電流以下になるまで導通状態を維持し、
この導通状態の間はコンデンサ107への充電が行なわ
れないため、先の火花放電から次の火花放電までの時間
間隔がサイリスタ107がターンオフするまでの時間で
制約されてしまう。このため内燃機関102の回転数が
高い場合は多重火花放電を行なえないという問題があ
る。 【0010】第1の制約はサイリスタ107の代わり
に、ターンオンのみならずターンオフの制御を行なうこ
とのできる例えばGTO等の半導体スイッチング素子を
採用することによって解消されるが、半導体スイッチン
グ素子が遮断状態になりコンデンサ110への急速充電
が開始されても、次の火花放電に必要な充分な電荷が蓄
えられるまでには充電回路の抵抗とコンデンサ107の
容量とで決定される所定の充電時間が必要であり、多重
火花放電の最小時間間隔の短縮に制約が生じていた。コ
ンデンサ107に充分な電荷が蓄えられない内に次の火
花放電を行なうと火花放電のための電圧が低下したり、
火花放電電流値が小さくなって有効な爆発ができず、内
燃機関102の性能を適切に引き出せない。 【0011】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、半導体スイッチング素子に安価なサイ
リスタ等を使用した場合でも、火花放電の時間間隔の制
約をなくすとともに、火花放電間隔が極めて短くなって
も充分な火花放電エネルギを点火プラグへ確実に供給す
ることのできる容量放電型点火装置を提供することを目
的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1に係る容量放電型点火装置は、コンデンサに蓄
えた電荷を点火コイルの巻線を介して放電させ、点火コ
イルを介して点火プラグへ火花放電用の高圧を供給する
点火装置において、コンデンサとコンデンサに蓄えた電
荷を放電させるための半導体スイッチング素子とからな
る充放電回路を組備え、これら組の充放電回路を単
一の点火コイルに並列に接続するとともに、1爆発行程
中での第1回目と第2回目の点火タイミングに同期した
エッジを有するパルス信号を発生する点火時期制御手段
と、この点火時期制御手段から発生されるパルス信号の
一方のエッジに基づいて一方の充放電回路を放電させ、
パルス信号の他方のエッジに基づいて他方の充放電回路
を放電させるよう構成したことを特徴とする。 【0013】 【0014】 【0015】 【作用】請求項1に係る容量放電型点火装置は、単一の
点火コイルに対して充放電回路を2組並設し、点火時期
制御手段で第1回目と第2回目の火花放電タイミングに
同期する立上りならびに立下りエッジを有するパルス信
号を生成し、このパルス信号のエッジに基づいて各充放
電回路を順次放電させる構成としたので、1系統の制御
信号で2組の充放電回路の放電タイミングを制御するこ
とができる。 【0016】 【0017】 【0018】 【実施例】以下この発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1はこの発明に係る容量放電型点火装置の
ブロック構成図である。この容量放電型点火装置1は、
1爆発行程中に最大2回の火花を放電させることのでき
る点火装置であり、2組の充放電回路2,3を備える。
各充放電回路2,3は単一の点火コイル(イグニッショ
ンコイル)4の一次巻線4a側に並列に接続している。 【0019】2組の充放電回路2,3の回路構成は同じ
であるので、一方の充放電回路2についてその構成を説
明する。発電装置5から供給される正極側の電源5aは
逆流放電防止用のダイオード2aを介してコンデンサ2
bの一端へ供給される。コンデンサ2bの他端と接地電
位との間には急速充電用のダイオード2cを介設して、
点火コイル4の一次巻線4aのインピーダンスに制約さ
れることなく急速充電を行なえるよう構成している。そ
して、半導体スイッチング素子としてサイリスタ2dを
用い、サイリスタ2dのアノードをコンデンサ2bの一
端側へ接続し、サイリスタ2dのカソードを接地電位へ
接続することで、サイリスタ2dが導通状態となった際
にコンデンサ2bに蓄えられた電荷を点火コイル4の一
次巻線4bを介して放電させ、点火コイル4の2次巻線
4bに発生する高圧を点火プラグ6へ供給し火花放電を
起こさせる構成としている。なお、急速充電用のダイオ
ード2cは、点火コイル4の一次巻線4aに流れる放電
電流によって一次巻線4a端に発生する逆方向サージ電
圧を吸収するサージ保護素子としても機能する。 【0020】発電装置5は、内燃機関(エンジン)7の
出力軸7a等に直接または間接的に連結された交流発電
機(ACG)と、その交流発電出力を整流・調圧する電
子回路(レクチュファイア・レギュレータ)等を備え、
準安定化された直流電源5aを容量放電型点火装置1な
らびに図示しない車両の各種灯火器系統等へ供給するも
のである。なお、発電装置5の代わりに、バッテリ電源
やバッテリ電圧を他の直流電圧へ変換する直流−直流変
換器(DC−DCコンバータ)等の電源装置を用いても
よい。 【0021】点火時期制御手段8は、内燃機関7のクラ
ンク角を検出するクランク角センサ9の検出出力9a、
ならびに、スロットル弁の開度を検出するスロットル開
度センサ10の検出出力10aに基づいて、点火プラグ
6の火花放電のタイミングを制御するもので、マイクロ
コンピュータシステム等を利用して構成している。 【0022】この点火時期制御手段8は、各爆発行程毎
に、第1回目の火花放電タイミングに同期する例えば立
上りエッジを有し、第2回目の火花放電タイミングに同
期する例えば立下りエッジを有する点火タイミング制御
パルス8a(図2参照)を生成出力するよう構成してい
る。 【0023】さらに、この点火時期制御手段8は、クラ
ンク角センサ9の検出出力9aの周期もしくは単位時間
当たりの検出出力回数を測定することで内燃機関7の回
転速度(単位時間当たりの回転数,例えば毎分2000
回転等)を求めるとともに、スロットル開度センサ10
の検出出力10aに基づいて現在のスロットル開度なら
びにスロットル開度の単位時間当たりの変化量を演算す
ることで、内燃機関7の運転状態を把握し、1回目の火
花放電で確実に着火・爆発燃焼が可能な運転状態にある
と判定した場合は、2回目の火花放電を禁止させる2発
点火禁止信号8b(図2参照)を出力するよう構成して
いる。 【0024】図2は点火タイミング制御パルスと点火プ
ラグの火花放電との関係を示すタイムチャートである。
図2(a)は点火タイミング制御パルス8aを示し、1
爆発行程中で点火タイミング制御パルス8aの立上りエ
ッジPが第1回目の火花放電(点火)タイミングに、立
下りエッジNが第2回目の火花放電(点火)タイミング
にそれぞれ同期している。点火時期制御手段8は、第1
回目と第2回目の火花放電の時間間隔(点火間隔)T、
すなわち点火タイミング制御パルス8aのパルス幅を、
内燃機関7の運転状態(特に燃焼スピード)に応じて、
1爆発行程中の最初の(第1回目の)火花放電による誘
導放電中に次の(第2回目の)火花放電がなされるよう
設定している。 【0025】また、点火時期制御手段8は、内燃機関7
の運転状態に応じて点火時期の進角・遅角制御を行ない
基準となるクランク角度Kから最初の点火タイミングま
での時間tを設定し、点火タイミング制御パルス8aの
立上りエッジPの出力タイミングを制御するよう構成し
ている。 【0026】この実施例では、多重(2発)点火禁止信
号8bの論理レベルがLの時は多重点火(2発目の点
火)を許可し、論理レベルがHの時は多重(2発)点火
を禁止する構成としている。なお、多重(2発)点火禁
止信号8bを用いずに、火花放電の時間間隔(点火間
隔)Tに点火禁止情報を重畳する形態とし、トリガ回路
12に内部等に設けたタイマ回路で点火間隔Tを計測
し、予め設定した時間以上の場合は多重(2発)点火を
禁止するようにしてもよい。 【0027】図3は点火時期制御手段の一具体例を示す
ブロック構成図である。点火時期制御手段8は、クラン
ク角センサ9の検出出力9aに基づいてクランク軸の回
転位置を検出しクランク軸が予め設定した基準角度位置
にあるときに基準角度位置に係る信号Kを出力するクラ
ンク回転位置検出手段81と、クランク角センサ9の検
出出力9aに基づいて内燃機関(エンジンン)の回転速
度を演算し機関回転速度に係るデータNEを出力する機
関回転速度検出手段82と、クランク角センサ9の検出
出力9aに基づいて内燃機関回転速度の予め設定した単
位時間当たりの変化量を演算し機関回転速度変化量に係
るデータΔNEを出力する機関回転速度変化量検出手段
83と、スロットル開度センサ10の検出出力10aに
基づいてスロットル開度に係るデータθthを出力する
スロットル開度検出手段84と、スロットル開度センサ
10の検出出力10aに基づいてスロットル開度の予め
設定した単位時間当たりの変化量を演算しスロットル開
度変化量に係るデータΔθthを出力するスロットル開
度変化量検出手段85と、放電条件設定手段86と、進
角遅角制御手段86と、点火タイミング制御パルス生成
手段88とを備える。 【0028】機関回転速度変化量検出手段83は、機関
回転速度検出手段82から出力される機関回転速度NE
に基づいて機関回転速度変化量ΔNEを算出する構成と
してもよい。スロットル開度変化量検出手段85は、ス
ロットル開度検出手段84から出力されるスロットル開
度θthに基づいてスロットル開度変化量Δθthを求
めるようにしてもよい。 【0029】放電条件設定手段86は、機関回転速度N
Eと機関回転速度ΔNEとスロットル開度θthとスロ
ットル開度変化量Δθthとを入力とし、予め登録した
マップや関数(NE,ΔNE,θth,Δθthと多重
(2発)放電時間間隔Tならびに多重(2発)放電が必
要であるか否かのデータ)を用いて、多重(2発)放電
の時間間隔に係るデータTを出力するとともに、多重
(2発)放電禁止信号8bを生成し出力する。なお、放
電条件設定手段86は、機関回転速度NEとスロットル
開度θthに基づいて多重(2発)放電時間間隔Tの設
定ならびに多重(2発)放電を行なうか否かを判断する
ようにしてもよい。 【0030】進角遅角制御手段87は、機関回転数NE
とスロットル開度θthとを入力とし、予め登録した進
角遅角マップや関数を用いて、標準点火タイミングから
の進角もしくは遅角度合に係るデータ±αを出力する。
なお、進角遅角制御手段85はスロットル開度変化量Δ
θthや機関回転速度変化量ΔNEをも含めて進角もし
くは遅角度合を設定するようにしてもよい。 【0031】点火タイミング制御パルス生成手段88
は、クランク回転位置検出手段81で検出したクランク
軸の基準角度位置に係る信号Kと、多重(2発)放電の
時間間隔に係るデータTと、点火タイミングの進角・遅
角に係るデータ±αとに基づいて、点火タイミング制御
パルス信号8aを生成し出力するよう構成している。 【0032】図1にもどって容量放電型点火装置1の回
路構成を説明する。第1の充放電回路2に対応して設け
た第1のトリガ回路11は、点火時期制御手段8から出
力される点火タイミング制御パルス8aの立上りエッジ
を検出して、サイリスタ2dのゲートへサイリスタ2d
を導通状態へ駆動するためのゲートトリガ電力(トリガ
パルス)11aを供給するよう構成している。このトリ
ガ回路11は、立上りエッジ動作型の単安定マルチバイ
ブレータ回路やコンデンサと抵抗からなる微分回路等で
構成することができる。 【0033】第2の充放電回路3に対応して設けた第2
のトリガ回路12は、点火タイミング制御パルス8aの
立下りエッジを検出してサイリスタ3dのゲートへゲー
トトリガ電力(トリガパルス)12aを供給するよう構
成している。また、このトリガ回路12は、点火時期制
御手段8から2発点火禁止信号8bが出力されている場
合は、ゲートトリガ電力(トリガパルス)12aの発生
を停止するよう構成している。 【0034】安定化電源13は、発電装置5から供給さ
れる準安定化直流電源電圧5aを入力とし、点火時期制
御手段8ならびに各トリガ回路11,12へ安定した直
流電源電圧を供給するためのものである。なお、発電装
置5から充分に安定化された直流電源が供給される場合
や、発電装置5の代わりに他の電源装置を用いその電源
装置から安定した電圧が供給される場合は、安定化電源
13を省略することができる。 【0035】また、第2のトリガ回路12を第1のトリ
ガ回路11と同一の回路構成とし、第2のトリガ回路1
2の前段に、2発点火禁止信号8bが供給されていない
時(2発点火状態)にのみ、点火タイミング制御パルス
8aの論理レベルを反転させて伝達するゲート回路を設
け、各トリガ回路11,12の回路構成の共通化を図る
ようにしてもよい。 【0036】次にこの発明に係る容量放電型点火装置1
の火花放電による点火動作を図2に示すタイムチャート
を参照に説明する。点火時期制御手段8から点火タイミ
ング制御パルス信号8aが出力されると、第1のトリガ
回路11はパルス信号8aの立上りエッジPを検出して
第1の充放電回路2内のサイリスタ2dをターンオンさ
せる。これによって、コンデンサ2bに蓄えられていた
電荷が点火コイル4の一次巻線4aを介して放電され、
点火コイル4の2次側の発生した高圧が点火プラグ6へ
印加されて第1回目の火花放電(点火)がなされる。 【0037】ついで、第2のトリガ回路12はパルス信
号8aの立下りエッジNを検出して第2の充放電回路3
内のサイリスタ3dをターンオンさせる。これによっ
て、コンデンサ3bに蓄えられていた電荷が点火コイル
4の一次巻線4aを介して放電され、点火コイル4の2
次側の発生した高圧が点火プラグ6へ印加されて第2回
目の火花放電(点火)がなされる。第2回目の点火は第
1回目の点火による放電電流の減衰振動が継続している
誘導放電中になされる。 【0038】ここで、第1および第2の各充放電回路
2,3はそれぞれ独立にコンデンサ2b,3bとサイリ
スタ2d,3dを備えているので、1爆発行程中の2回
目の点火動作がなされても(多重放電点火制御がなされ
ても)、各充放電回路2,3を順次放電させる構成であ
るから、第1回目と同等の放電エネルギを供給すること
ができる。 【0039】従来の1組の充放電回路で多重放電を行な
う場合は放電エネルギ蓄積用のコンデンサ対して短時間
で充電できるようにするためコンデンサ容量に大幅な制
約がかかり、電荷蓄積量(放電エネルギ)の増大と充電
時間の短縮が矛盾する関係にあったが、この発明に係る
点火装置1では、各充放電回路2,3は1爆発行程中で
火花放電のための電荷放電を1回だけ行なえばよい構成
であるので、コンデンサ2d,3dの容量値を大きくし
て充分な火花放電エネルギを蓄えることができる。ま
た、第2の充放電回路3のコンデンサ容量のみを第1の
それよりも大きくし、2回目の火花放電エネルギを増加
させることで、2回目では確実に点火させるようにする
こともできる。 【0040】図4はこの発明に係る容量放電型点火装置
の他の具体例を示すブロック構成図である。図1に示し
た点火装置との相違点は次のとおりである。まず、点火
時期制御手段18は内燃機関7の運転状態に応じて第1
回目の火花放電タイミングを設定し、設定したタイミン
グに同期して図4(a)に示す第1点火タイミングパル
ス信号18aを生成・出力し、さらに、内燃機関7の運
転状態が第2回目の火花放電を必要とする場合は内燃機
関7の運転状態に応じて設定される誘導放電時間に基づ
いて第2点火タイミングパルス信号18bを生成・出力
するようにしたものである。 【0041】各点火タイミングパルス信号18a,18
bは、各バッファ回路21,22を介して各サイリスタ
2d,3dへゲート駆動信号21a,22aを供給す
る。なお、点火時期制御手段18から出力される各点火
タイミングパルス信号18a,18bで各サイリスタ2
d,3dを直接導通状態へ駆動できる場合は、各バッフ
ァ回路21,22を設けなくてよい。 【0042】 【発明の効果】以上説明したように本願発明に係る容量
放電型点火装置は、単一の点火コイルに対して、コンデ
ンサとその電荷を放電させる半導体スイッチング素子か
らなる充放電回路を複数組並列に接続する構成としたの
で、複数の放電回路を順次放電させることでコンデンサ
の電荷充電時間の制約を解消し、点火間隔の短い多重点
火に対応することができる。また、各充放電回路はそれ
ぞれ独立した構成であるから、多重点火間隔が変化して
も点火プラグへ供給される点火電力に変動はなく、安定
した火花放電が得られる。また、各充放電回路はそれぞ
れ独立しているので、コンデンサの容量値を適宜設定す
ることによって、多重放電の順番毎に火花放電のエネル
ギを異ならしめることが可能である。 【0043】本願発明に係る容量放電型点火装置は、単
一の点火コイルに対して充放電回路を2組並設し、点火
時期制御手段で第1回目と第2回目の火花放電タイミン
グに同期する立上りならびに立下りエッジを有するパル
ス信号を生成し、このパルス信号のエッジに基づいて各
充放電回路を順次放電させる構成としたので、1系統の
制御信号で2組の充放電回路の放電タイミングを制御す
ることができる。 【0044】本願発明に係る容量放電型点火装置は、先
の火花放電に伴う誘導放電中に次の火花放電を行なうよ
う放電タイミングを制御する構成としたので、例えばス
ロットル開度の急開,急閉に伴って燃焼室内の空燃比率
が一時的にリーンまたはリッチ側にずれた失火を起こし
やすい状態であっても、誘導放電中に次の火花を放電さ
せることで失火を防止することができる。また、1回目
の点火で形成された火炎核を2回目の点火エネルギで増
長し着火確率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明に係る容量放電型点火装置のブロック
構成図 【図2】点火タイミング制御パルスと点火プラグの火花
放電との関係を示すタイムチャート 【図3】点火時期制御手段の一具体例を示すブロック構
成図 【図4】この発明に係る容量放電型点火装置の他の具体
例を示すブロック構成図 【図5】図4に示した容量放電型点火装置の動作を示す
タイムチャート 【図6】従来の容量放電型点火装置のブロック構成図 【図7】従来の容量放電型点火装置の動作を示すタイム
チャート 【符号の説明】 1,51 容量放電型点火装置 2,3 充放電回路 2b,3b コンデンサ 2d,3d サイリスタ(半導体スイッチング素子) 4 点火コイル 5 発電装置(電源装置) 6 点火プラグ 7 内燃機関(エンジン) 8,18 点火時期制御手段 9 クランク角センサ 10 スロットル開度センサ 11,12 トリガ回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 コンデンサに蓄えた電荷を点火コイルの
    巻線を介して放電させ、前記点火コイルを介して点火プ
    ラグへ火花放電用の高圧を供給する容量放電型点火装置
    において、 前記コンデンサとコンデンサに蓄えた電荷を放電させる
    ための半導体スイッチング素子とからなる充放電回路を
    2組備え、これら2組の充放電回路を単一の点火コイル
    に並列に接続するとともに、 1爆発行程中での第1回目と第2回目の点火タイミング
    に同期したエッジを有するパルス信号を発生する点火時
    期制御手段と、この点火時期制御手段から発生される前
    記パルス信号の一方のエッジに基づいて前記充放電回路
    の一方を放電させ、前記パルス信号の他方のエッジに基
    づいて前記充放電回路の他方を放電させるよう構成した
    ことを特徴とする容量放電型点火装置。
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