JP3476814B1 - 半溶融金属成形用金型 - Google Patents

半溶融金属成形用金型

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JP3476814B1
JP3476814B1 JP2003055633A JP2003055633A JP3476814B1 JP 3476814 B1 JP3476814 B1 JP 3476814B1 JP 2003055633 A JP2003055633 A JP 2003055633A JP 2003055633 A JP2003055633 A JP 2003055633A JP 3476814 B1 JP3476814 B1 JP 3476814B1
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Abstract

【要約】 【課題】 簡便な構造により半溶融金属の湯境や残留ガ
スによる製品欠陥を防止するようにした半溶融金属成形
用金型を提供する。 【解決手段】 キャビティ部に半溶融金属を射出充填し
た際に、湯境が生じるような製品形状の製品を成形する
ための半溶融金属成形用金型であって、該湯境の生じる
合流部を外部から挟んだ対向位置に連絡通路を介してオ
ーバーフロー部を配設することによって、オーバーフロ
ー部に湯境や残留ガスを排出して、製品欠陥を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半溶融金属成形用金
型に係り、特にキャビティ内で軸受部となる環状部で半
溶融金属が合流した際に発生する湯境を防止して良好な
成形品を得るようにした半溶融金属成形用金型に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】チクソキャスト法と呼ばれる半溶融金属
の成形法とは、アルミニウム、マグネシウム、またはア
ルミニウム合金等といったいわゆる軽金属を半溶融状態
で金型内に充填することによって成形品を鋳造成形する
方法である。
【0003】しかし、半溶融金属成形法は、成形する際
の溶湯金属の温度が従来の鋳造法に比べて低いため、半
溶融金属Mの合流部等にガス欠陥等を含む湯境が発生し
やすいといった問題を有している。この湯境は、複雑な
形状の製品、例えば型内で半溶融金属が合流して一体と
なるような部分を有する複雑な形状の製品を製造する際
において特に発生し易く、湯境が発生するとその部分の
成形品の強度が著しく低下することから、半溶融金属成
形法を実施する上で大きな問題となっている。
【0004】前述した従来の鋳造法に用いられる金型
は、合流部に発生する湯境の対策として、合流部近傍に
オーバーフロー空間部を設けて、合流部で発生する湯境
をオーバーフロー空間部に流して成形品から取り除く構
造となっているのが一般的であり、半溶融金属成形法に
用いる金型も、従来の鋳造法に用いられる金型と同様
に、合流部で発生する湯境をオーバーフロー空間に流し
て成形品から除去する構造となっているのが一般的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図10〜図
12に示す従来のような半溶融金属成形用金型を用いる
と次のような問題があった。
【0006】図10は従来の半溶融金属成形用金型に設
けられていたオーバーフロー空間部の構造を有するキャ
ビティ構造の概要図である。図10に示したオーバーフ
ロー空間部108は、成形品形状に対応したキャビティ
部100の一部分に、例えば環状部を有した構造があっ
た場合を想定しており、オーバーフローゲート部103
とオーバーフロー部105から構成されており、半溶融
金属Mが環状部で合流する合流部のキャビティ部100
に一個所配設されている。
【0007】図10に示すように、従来の金型に使用さ
れているオーバーフローゲート部103の寸法は、金型
の開閉方向に浅く、一般的には開閉方向と直交する方向
に深くなるように設計されている。
【0008】これは、金型製作時の金型加工を容易にす
るためと、成形時の成形品の離型を考慮するためであ
る。金属が完全に溶解している従来の鋳造法では、前述
した構造を有するオーバーフローゲート部103によっ
て、湯境Yは問題なく完全にオーバーフロー部105に
流れ込み成形品と分離除去できるので、前記寸法構成に
することで何ら問題はない。
【0009】図11はキャビティ部100内に半溶融金
属Mを流動した場合の挙動を金型型閉方向から見た概念
図であって、図11を用いて半溶融金属Mの挙動を説明
する。金型のキャビティ部100の環状部に流入した半
溶融金属Mは、図11(1)に示したように徐々に環状
部を充填しながら前進し、最後に合流部Jにて合流す
る。前記した半溶融金属Mの先端部は、環状部で温度が
低下するため、低下した半溶融金属Mの先端部分が互い
に合流しても、完全には一体化できず、図11(2)に
示したような湯境Yが発生する。特に、高速で射出する
場合においては、空気などを巻込んで大きな湯境Yとな
る。
【0010】図11(3)では、発生した湯境Yの一部
を、半溶融金属Mの流れとともにオーバーフローゲート
部103側に流出させるが、金属が完全に溶解している
従来の鋳造法とは異なって、半溶融金属Mからさらに温
度が低下することにより著しく流動性の落ちた湯境Y全
体を、オーバーフロー部105に流出させることはでき
ず、図11(4)と図11(5)に示したようにオーバ
ーフローゲート部103を配した側と対向する側に生じ
た湯境Yがキャビティ部100に残存して、製品欠陥に
なるという問題があった。
【0011】図12はキャビティ部100内に半溶融金
属Mを流動した場合の挙動を金型型閉方向と直交する方
向から見た概念図であって、図12を用いて半溶融金属
Mの挙動を説明する。図12に示すような従来の半溶融
成形用金型でオーバーフローゲート部103で形成した
場合、金属が完全に溶解している従来の鋳造法とは異な
り、金型の合せ面方向によっては、環状部を有するキャ
ビティ部100の幅寸法とオーバーフローゲート部10
3の幅寸法が異なることにより、該キャビティ部100
のコーナー部に段差が形成され、角部に空気溜りがで
き、この空気溜りのためにガス欠陥などや湯境Yが残る
ことによって製品欠陥になるという問題を生じる。この
ような問題は、流動性の悪い半溶融金属Mを使用するこ
とで特に発生しやすいという欠点がある。
【0012】本発明は、上記の問題点に着目し、簡便な
構造により半溶融金属の湯境や残留ガスによる製品欠陥
を防止するようにした半溶融金属成形用金型を提供する
ことを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】 このような問題を解決
するために、本発明に係る第1の発明では、環状部を有
するキャビティ部に半溶融金属を射出充填した際、湯境
が生じるような半溶融金属成形用金型であって、該湯境
の生じる合流部外部から挟んだ対向位置に連絡通路
と、該連絡通路を介して流れ込んだ湯境部分の半溶融金
属を受け入れるためのオーバーフロー部とで構成される
オーバーフロー空間部を該金型の開閉方向と直交する方
向から見た該キャビティ部の全幅方向に亘って配設し
【0014】
【0015】 第1の発明を主体とする第2の発
明では、一対の該連絡通路は、同一断面積をなすように
構成した。第1または第2の発明を主体とする第3の発
明では、該キャビティ部は本体部をなす第1キャビティ
部と付随して設けられた第2キャビティ部とで構成さ
れ、該第1キャビティ部に充填された該半溶融金属の先
端部が環状部をなす該第2キャビティ部該環状部の左
右から流通した後に合流して一体化する溶湯合流部と、
該溶湯合流部を外部から挟んで互いに対向する位置に配
設された2つの開口部と、それぞれの該開口部に連通さ
れる該連絡通路を介して第1オーバーフロー部と第2オ
ーバーフロー部を設けた。
【0016】 第1または第2の発明を主体とする第
4の発明では、該キャビティ部は本体部をなす第1キャ
ビティ部と付随して設けられた第2キャビティ部と第3
キャビティ部とで構成され、該半溶融金属の先端部が環
状部をなす該第2キャビティ部と第3キャビティ部
環状部の左右から流通した後に合流して一体化する溶湯
合流部と、該溶湯合流部を外部から挟んで互いに対向す
る位置に配設された2つの開口部と、それぞれの該開口
部に連通される該連絡通路を介して第1オーバーフロー
部と第2オーバーフロー部を設けた。
【0017】第3、4の発明を主体とする第5の発明で
は、該第1オーバーフロー部または該第2オーバーフロ
ー部のうち少なくともいずれか一つを金型の合せ面から
奥まった位置に設けるとともに、該連絡通路をなす第1
オーバーフローゲート部と第2オーバーフローゲート部
を通る軸線が該金型の縦軸線と交差するように設けた。
第5の発明を主体とする第6の発明では、該金型に出入
りするスライドコアを配設し、該スライドコアの前端部
側に第1オーバーフロー部のアンダーカットを防止す
るスライドコアピンと、第2オーバーフロー部のアン
ダーカットを防止する鋳抜きピンを配設した。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態による半溶融金属成形用金型について詳細に説明
する。図1は本発明に係るオーバーフローゲートの縦軸
線を金型の縦軸線と一致する位置に配設した半溶融金属
成形用金型の概要図、図2は金型の型閉方向から見た半
溶融金属の挙動を説明するための説明図、図3は金型の
型閉方向と直交する方向から見た半溶融金属の挙動を説
明するための説明図、図4は本発明に係るオーバーフロ
ー空間部の寸法構成を説明する説明図、図5はオーバー
フロー空間部を設けた金型の要部断面図、図6は本発明
に係るオーバーフローゲートの縦軸線を金型の縦軸線と
不一致となる位置に配設した半溶融金属成形用金型の概
要図、図7は図6の要部拡大正面図、図8は押出しピン
と金型間に空気抜きを設けた説明図、図9は図8のA−
A切断断面図である。
【0019】まず、実施例1と実施例2との違いを説明
する。実施例1においては、第1オーバーフロー部5と
第2オーバーフロー部15を金型の合せ面上に設けると
ともに、環状部を有した第2キャビティ部内で半溶融金
属が合流する個所に生じる湯境を除去する目的で、第1
オーバーフローゲート部3と第2オーバーフローゲート
部13を同一の縦軸線上に位置させ、同時に該縦軸線と
金型の縦軸線を少なくとも平行となるように設けたもの
である。
【0020】また、実施例2においては、第1オーバー
フロー部55と第2オーバーフロー部65を金型の合せ
面から奥まった位置に設けるとともに、環状部を有した
第2キャビティ部内で半溶融金属が合流する個所に生じ
る湯境を除去する目的で、第1オーバーフローゲート部
53と第2オーバーフローゲート部63を直線上に位置
させ、該直線と金型の縦軸線を少なくとも交差する方向
(不一致)になるように設けたものである。
【0021】
【実施例1】以下、実施例1を図1と図5を用いて半溶
融金属成形用金型の構造を説明する。符号1はキャビテ
ィ部、3は第1オーバーフローゲート部、5は第1オー
バーフロー部、8は第1オーバーフロー空間部、13は
第2オーバーフローゲート部、15は第2オーバーフロ
ー部、18は第2オーバーフロー空間部をそれぞれ示
す。
【0022】キャビティ部1は、本体部をなす第1キャ
ビティ部1aと第1キャビティ部1aに付随して第1キ
ャビティ部1aの上方部に位置するように連接された第
2キャビティ部1bとが縦列配置された構成をなしてい
る。
【0023】第2キャビティ部1bには、成形品の軸受
部となる環状部が形成されており、半溶融金属Mはまず
第1キャビティ部1aに充填され、引続き第2キャビテ
ィ部1bの環状部内を下方部から左右方向に分岐しなが
ら上方部に向かって流通した後、上方部で合流して一体
化することが可能な半溶融金属成形用金型10となって
いる。
【0024】また本実施例1では、湯境Yを生じる半溶
融金属Mの合流部Jを挟んで第2キャビティ部1bの環
状部から離間した対向する上下位置に、第1オーバーフ
ロー空間部8と第2オーバーフロー空間部18が配設さ
れている。第1オーバーフロー空間部8は、合流部Jの
上方部に位置するとともに、第2オーバーフロー空間部
18は、合流部Jの下方部に位置している。
【0025】ここで、第1オーバーフロー空間部8は、
第1オーバーフローゲート部3と第1オーバーフロー部
5とで構成されている。同様に、第2オーバーフロー空
間部18は、第2オーバーフローゲート部13と第2オ
ーバーフロー部15とで構成される。
【0026】環状部をなす第2キャビティ部1bと第1
オーバーフロー部5、第2オーバーフロー部15との間
は、第1オーバーフローゲート部3または第2オーバー
フローゲート部13とでそれぞれ接続されている。この
第1オーバーフローゲート部3と第2キャビティ部1b
の環状部と当接する部分には、第1オーバーフロー部5
に通じる入口をなす第1開口部4を開口し、同様に第2
オーバーフローゲート部13が第2キャビティ部1bの
環状部と当接する部分には、第2オーバーフロー部15
に通じる入口をなす第2開口部16を開口している。ま
た第1オーバーフローゲート部3および第2オーバーフ
ローゲート部13の通路の断面積は、途中変化すること
なく同一断面積が維持された構成をなす。
【0027】なお、本発明の第1オーバーフロー空間部
8と第2オーバーフロー空間部18は、図1に記載した
第1オーバーフローゲート部3と第1オーバーフロー部
5ならびに第2オーバーフローゲート部13と第2オー
バーフロー部15とを備えた構成に限定されるものでは
なく、例えば、図1に示したような第1オーバーフロー
部5と称した形状の部分を大きく延長した形状の第1オ
ーバーフロー空間部8であってもよい。
【0028】図5に示す半溶融金属成形用金型10は、
固定型20と可動型30を備えており、両金型20、3
0の内部には成形品の形状に対応するキャビティ部1が
形成されている。
【0029】そして、固定型20と可動型30の下端部
には、半溶融金属Mをキャビティ部1に射出充填するた
めの傾転自在な射出装置34が設けられている。この射
出装置34とキャビティ部1間には、保持容器から半溶
融金属Mの装填された竪型スリーブ36を固定型20と
可動型30の下端部に当接させてキャビティ部1に射出
充填するために注入口32が設けられている。
【0030】次に図4を用いて第1オーバーフロー空間
部8と第2オーバーフロー空間部18の寸法構成ならび
に第2キャビティ部1bをなす半溶融金属Mの合流部J
の寸法構成について説明する。
【0031】湯境Yを生じる半溶融金属Mの合流部Jを
挟んで第2キャビティ部1bの環状部から離間した対向
する上方部に配設された第1オーバーフロー部5と下方
部に配設された第2オーバーフロー部15を有する。
【0032】第2キャビティ部1bと第1オーバーフロ
ー部5および第2オーバーフロー部15との連絡通路を
なす第1オーバーフローゲート部3または第2オーバー
フローゲート部13とは、同一直線上で且つ湯境Yの生
じる合流部Jに対して略直交するように配設してある。
このため、合流部Jで発生する湯境Yを、より効率的に
第1オーバーフロー部5と第2オーバーフロー部15に
導入して成形品か湯境Yの部分が残らないように除去す
ることが可能である。
【0033】第1開口部4と第2開口部16の断面積は
矩形形状を有しており、横幅寸法がG(図4(A))、
縦幅寸法H(図4(B))で表される。一方、第2キャ
ビティ部1bをなす環状部上部の合流部Jの第2キャビ
ティ1b寸法厚みはTで表される。
【0034】本実施例1において、合流部Jで生じた湯
境Yをスムースに排出するために、第1開口部4と第2
開口部16の断面積の寸法を小さくして第1オーバーフ
ローゲート部3または第2オーバーフローゲート部13
内の流速を速くするようになっている。
【0035】このため、合流部Jの第2キャビティ1b
の厚み寸法Tと第1開口部4と第2開口部16の各横幅
寸法G1、G2を比較した場合、一般的にはG(G1=
G2)<Tとなるように決定することが好ましく、G
(第1開口部4と第1開口部16の横幅寸法)/T(合
流部Jの第2キャビティ1bの厚み寸法)との比率は、
30〜70%の範囲にすることが好ましい。
【0036】また、図4(B)に示すように、第1開口
部4の縦幅寸法H1と第2開口部16の縦幅寸法H2
は、ほぼ同一の縦幅寸法H(H1=H2)を有してお
り、第2キャビティ1bの縦幅寸法Wとの関係は、H/
W=70〜105%となるように決定することが好まし
い。実施例1では、G/T=65%、H/W=100%
となる構成の第2キャビティ1bのものを使用した。
【0037】なお、本実施例1では、第1開口部4や第
2開口部16などの縦幅と横幅寸法を最適な寸法に調整
することができるような形態のものを記載したが、本実
施例1に限定されるものではなく、成形品の形状や型開
方向を勘案して、所望の大きさの第1オーバーフロー空
間部8と第2オーバーフロー空間部18を所定の位置に
配設すればよいのであって、特に形状としては限定され
るものではない。
【0038】また、本実施例1における第1オーバーフ
ロー空間部8と第2オーバーフロー空間部18は、第2
キャビティ部1b内の全ての合流部Jに設ける必要はも
ちろんなく、湯境Yが発生することにより欠陥が生じる
部位で、かつ金型設計上も第1オーバーフロー空間部8
と第2オーバーフロー空間部18を設けることにも問題
がない部位の少なくとも1個所に設けてあればよい。
【0039】次に、本実施例1による半溶融成形用金型
10を用いた半溶融金属成形法について説明する。
【0040】まず、半溶融金属Mの製法について述べ
る。ラドルから保持容器(図示略)に注湯されたアルミ
ニウム合金溶湯を、液相線に対して過熱度を100℃未
満に保持した結晶核促進元素を含むものであって、結晶
核を含む成形温度以上の固液共存状態のアルミニウム合
金溶湯を、熱伝導率が少なくとも1kcal/m・hr
・℃以上の材質を有する保持容器(図示略)から竪型ス
リーブ36に治具を使用せず直接注湯した後、保持容器
の外部より冷却用エアーを吹き付けて保持容器内の溶湯
金属の温度が均一になるように冷却するのである。
【0041】成形に適した液相率として成形温度まで冷
却し、5秒〜60分間保持することにより、微細な初晶
を溶湯金属中に晶出させる過程で誘導装置(加熱用コイ
ル)により保持容器内のアルミニウム合金溶湯の各部の
温度を、遅くとも成形する時までに所定の液相率を示す
目標成形温度範囲内(本実施例1では、600℃)に収
まるように温度調整したものである。
【0042】なお、微細球状結晶を得るために添加する
微細化剤の量は、Ti単独添加の場合、その量が0.0
3%未満では微細化効果は小さく、0.03%を超えれ
ば粗大なTi化合物が発生し延性が低下するので、Ti
は0.03〜0.3%とする。
【0043】Ti、B複合添加では、Tiが0.005
%未満であればその効果は小さく、0.3%を超えれば
粗大なTi化合物が発生し延性が低下するので、Tiは
0.005〜0.3%とする。BはTiと相俟って微細
化を促進するが、0.001%未満であれば微細化効果
は小さく、0.01%を超えれて添加してもそれ以上の
効果を期待できないので、Bは0.001〜0.01%
とする。
【0044】前記保持容器で溶湯金属が目標の均一温度
になった時点で、出来上がった半溶融金属Mを射出装置
34の竪型スリーブ36内に充填する。半溶融金属Mを
射出装置34の竪型スリーブ36内に充填する際に、す
でに両金型20、30は閉じられており、固定型20と
固定型30との間にキャビティ部1が形成されている。
【0045】そして、射出スイッチをONにすると、射
出装置34のプランジャロッド38が前進し、キャビテ
ィ部1に半溶融金属Mの充填を開始する。プランジャロ
ッド38の前進に伴い、半溶融金属Mは第1キャビティ
部1aを流動しながら充填し、流動している先端部の半
溶融金属Mは、やがて第2キャビティ部1bの入口に到
達する。
【0046】第2キャビティ部1bの入口に到達した半
溶融金属Mは、軸受部分となる環状部の形状に合せて左
右2つに分岐した後、徐々に環状部を時計回り方向と反
時計回り方向とに充填しながら進行(図2(1))し、
合流部Jにて合流する(図2(2))。
【0047】先端を流れる半溶融金属Mは、第2キャビ
ティ部1bを流れる際に温度は低下し、低下した半溶融
金属Mの先端部分が互いに合流しても、完全に一体化し
ない。そのため図2(2)に示すように、合流部Jに
は、合流する直前の半溶融金属Mの流れ方向に対して直
交する方向に延在するように湯境Yが発生する。
【0048】合流部Jで湯境Yが発生した後、半溶融金
属Mは引続き互いに反対方向に設けられた第1オーバー
フローゲート部3と第2オーバーフローゲート部13に
流れ始めるが、この時湯境Yは第1オーバーフローゲー
ト部3と第2オーバーフローゲート部13の内部を流れ
る半溶融金属Mによって同伴される(図2(3))。
【0049】分流しながら第1オーバーフローゲート部
3と第2オーバーフローゲート部13の内部をそれぞれ
流れ始めた半溶融金属Mは、製品欠陥の原因となる湯境
Yを切断分離するように第1オーバーフロー部5と第2
オーバーフロー部15に流れ込む(図2(4))。
【0050】半溶融金属Mは、第1オーバーフロー部5
と第2オーバーフロー部15の占める容積が満杯になる
まで流れ込むことによって第1キャビティ部1aと第2
キャビティ部1bからなるキャビティ部1への充填が完
了する(図2(5))。充填が完了すると両金型20、
30を冷却した後、可動型30を型開すると成形品は可
動型30に同伴したまま型開される。この後、押出しピ
ンを前進させて成形品を可動型30から離型させる。両
金型20、30から取り出された成形品は、次工程で第
1オーバーフロー空間部8と第2オーバーフロー空間部
18が第2キャビティ部1bと接続する部分から切断さ
れ、最終成形品となる。
【0051】
【実施例2】次に、図6〜図9を用いて実施例2の半溶
融金属成形用金型の構造を説明する。まず、図6は本実
施例に係る第2キャビティ部50b内で半溶融金属Mが
合流する合流部Jに生じる湯境Yを除去する目的で、第
1オーバーフローゲート部53と第2オーバーフローゲ
ート部63を同一の縦軸線上に位置させるとともに、該
縦軸線と金型の縦軸線を交差する(不一致)となるよう
に設けたものである。
【0052】実施例2において、図6を用いて自動車部
品のナックルを対象製品として詳細に説明する。ここ
で、第2キャビティ部50bと第3キャビティ部50c
とは構造が同一であるため、第2キャビティ部50bを
代表して説明する。図6において、符号50はキャビテ
ィ部、50aは第1キャビティ部、50bは第2キャビ
ティ部、53は第1オーバーフローゲート部、54は第
1開口部、55は第1オーバーフロー部、58は第1オ
ーバーフロー部、63は第2オーバーフローゲート部、
65は第2オーバーフロー部、66は第2開口部および
68は第2オーバーフロー空間部を示す。
【0053】第2キャビティ部50bは、射出装置34
側から最も離れた位置にあって本体部をなす第1キャビ
ティ部50aの上方部に連接されており、逆に第3キャ
ビティ部50cは第1キャビティ部50aの下方部に連
接された構成をなしている。
【0054】図7は図6の要部拡大正面図であり、第2
キャビティ部50bは、ナックル成形品の軸受部となる
環状部が形成されており、成形時に第1キャビティ部5
0aに充填された半溶融金属Mの先端部が第2キャビテ
ィ部50bの環状部を下方位置から左右方向に分岐しな
がら上方位置に向かって流通した後、上方斜め位置Cで
合流しここで合流部Jを形成し一体化することが可能な
半溶融金属成形用金型10となっている。
【0055】本実施例2では、湯境Yを生じる半溶融金
属Mの合流部Jを挟んで第2キャビティ部50bの環状
部から離間した対向する上下位置に、第1オーバーフロ
ー空間部58と第2オーバーフロー空間部68が配設さ
れている。第1オーバーフロー空間部58は、合流部J
の上方部に位置するとともに、第2オーバーフロー空間
部68は、合流部Jの下方部に位置するように構成され
ている。この合流部Jは、環状部を有する第2キャビテ
ィ部50bが左右対称となるような中心線の位置と、第
2キャビティ部50bと第2オーバーフローゲート部6
3の中心部を通る中心線とが一致する部分に発生する構
成にすることが望ましい。
【0056】まず、第1オーバーフロー空間部58は、
第1オーバーフローゲート部53と第1オーバーフロー
部55とで構成されている。同様に、第2オーバーフロ
ー空間部68は、第2オーバーフローゲート部63と第
2オーバーフロー部65とで構成される。
【0057】第2キャビティ部50bの環状部と第1オ
ーバーフロー部55または第2オーバーフロー部65と
の間は、第1オーバーフローゲート部53と第2オーバ
ーフローゲート部63でそれぞれ接続されている。この
第1オーバーフローゲート部53と第2キャビティ部5
0bの環状部と直交する部分には、第1開口部54が開
口し、同様に第2オーバーフローゲート部63が第2キ
ャビティ部50bの環状部と直交する部分には、第2開
口部66が開口している。
【0058】このように第1開口部54と第2開口部6
6とを設けることにより、合流部Jで発生する湯境Y
を、より効率的に第1オーバーフロー空間部58と第2
オーバーフロー空間部68に導入して除去することが可
能である。また第1オーバーフローゲート部53および
第2オーバーフローゲート部63の通路の断面積は、途
中変化することなく同一断面積が維持された構成をな
す。なお、第1オーバーフローゲート部53または第2
オーバーフローゲート部63の断面積は、連絡通路を通
して同一断面積をなすように構成されているが、変えて
もよい。
【0059】第1オーバーフローゲート部53または第
2オーバーフローゲート部63の断面積は、第2キャビ
ティ部50bの環状部の寸法が大きい場合は、半溶融金
属Mが環状部内を流れた後合流部Jにおいて、左右から
概略水平方向に近い反対方向のベクトルが作用しお互い
に押し合うことになる。このような水平方向のベクトル
が作用すると、第1オーバーフローゲート部53と第2
オーバーフローゲート部63内を流れる流速は、環状部
内を流れる半溶融金属Mの流速と比較して速い流速が得
られるような断面積にする必要がある。
【0060】逆に、第2キャビティ部50bの環状部の
寸法が小さい場合は、半溶融金属Mが環状部内を流れた
後合流部Jにおいて、左右からやや斜め上方向に向かう
ベクトルが作用しお互いに反対方向に押し合うことにな
る。このような斜め上方向に向かうベクトルが作用する
と、第1オーバーフローゲート部53と第2オーバーフ
ローゲート部63内を流れる半溶融金属Mの流速は、前
記した第2キャビティ部50bの環状部の寸法が大きい
場合と比べて遅い流速が得られるような断面積にしても
よい。
【0061】本実施例2においては、第1オーバーフロ
ー部55と第2オーバーフロー部65が固定型20と可
動型30の合せ面位置に配設できず、この合せ面位置か
ら離れた可動型30内に配設されているため、このよう
な第1オーバーフロー部55と第2オーバーフロー部6
5をアンダーカットとみなし、可動型30から成形品を
取り出し易くするために、図7に示すような可動型30
に対して出し入れ自由なスライドコアピン70が配設し
てある。なお、本実施例では成形品の形状のために、第
1オーバーフロー部55と第2オーバーフロー部65を
可動型30内にある場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、成形品の形状によっては固定型
20内に設けても同様の結果が得られる。
【0062】スライドコアピン70はスライドコア72
の前面部に固着されており、スライドコア72の後端部
に固着されたシリンダロッドによって前後進可能な構成
となっている。一方、第1オーバーフロー部55と対向
する位置に第2オーバーフロー部65が配設されてい
る。この第2オーバーフロー部65は、符号74で示す
鋳抜きピンを型内に出し入れすることによって形成可能
な構造となっている。因みに、第1オーバーフロー部5
5と第2オーバーフロー部65の容積V1の大きさは、
第2キャビティ部50bの環状部の容積V2とほぼ同一
の容積(V1=V2)となるようにしてもよいし、異な
っていてもよい。なお、符号76は半溶融金属Mの外周
部にできた酸化物などの不純物を捕捉するトラップリン
グ、77はビスケットを示す。
【0063】第2キャビティ部50bと第1オーバーフ
ローゲート部53の直交部分には、第1開口部54を開
口し、同様に第2キャビティ部50bと第2オーバーフ
ローゲート部63の直交部分には、第2開口部66を開
口している。
【0064】符号78はエアーベント溝を示す。本実施
例2では、第1オーバーフロー部55が型内に配設され
ているため、半溶融金属Mを射出装置34でキャビティ
部50に鋳込みながら成形しようとすると、半溶融金属
Mがキャビティ部50を充満するに従ってキャビティ部
50内に残留する空気は第1オーバーフロー部55内に
流れ込むことになる。第1オーバーフロー部55内に流
れ込んだ空気は、可動型30とスライドコアピン70と
の間に設けられた通常より大き目の溝幅を有したエアー
ベント溝78から金型20、30の外部に排出されるよ
うになっている。なお、エアーベント溝78の溝幅は
0.1〜0.2mmとなっている。
【0065】図8は押出しピンと金型間に空気抜きを設
けた説明図、図9は図8のA−A切断断面図である。図
8に押出しピン80を示す。この押出しピン80は可動
型30に対して直交する方向に外部から出入りするよう
に構成されており、成形品を可動型30から取り外し易
いように成形品を押指圧するために配設されている。
【0066】押出しピン80と可動型30との間には、
エアーベント溝82が設けられている。このエアーベン
ト溝82は、図8に示すように第1オーバーフロー部5
5内に流れ込んだ空気が、半溶融金属Mがキャビティ部
50を充満する際に可動型30と押出しピン80との間
に設けられたエアーベント溝82から金型20、30の
外部に排出されるようになっている。押出しピン80と
可動型30との間の隙間は、0.1mmとなっている
が、これは第1オーバーフロー部55内に流れ込んだ空
気を外部に排出し易くするために、通常の隙間(0.0
15〜0.05mm)より大きくなっている。
【0067】なお、第1開口部54と第2開口部66の
断面積は矩形形状を有しており、実施例1で示した各寸
法構成とほぼ同一であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0068】次に、本実施例2による半溶融成形用金型
10を用いた半溶融金属成形法について説明する。
【0069】まず、第1実施例と同様に、アルミニウム
合金溶湯をラドルから保持容器(図示略)に注湯して半
溶融金属Mを得る。次いで、前記保持容器で溶湯金属が
目標の均一温度になった時点で、出来上がった半溶融金
属Mを射出装置34の竪型スリーブ36内に充填する。
半溶融金属Mを射出装置34の竪型スリーブ36内に充
填する際に、すでに両金型20、30は閉じられてお
り、固定型20と固定型30との間にキャビティ部50
が形成されている。
【0070】そして、射出スイッチをONにすると、射
出装置34のプランジャロッド38が前進し、キャビテ
ィ部50に半溶融金属Mの充填を開始する。プランジャ
ロッド38の前進に伴い、半溶融金属Mはまず第3キャ
ビティ部50c内に充填される。半溶融金属Mが第3キ
ャビティ部50cへ流れ込むとき、第3キャビティ部5
0cに滞留する空気はエアーベント溝82から排出され
る。
【0071】引続き第1キャビティ部50aを流動しな
がら上昇し、流動している先端部の半溶融金属Mは、や
がて第2キャビティ部50bの入口に到達する。第2キ
ャビティ部50bの入口に到達した半溶融金属Mは、軸
受部分となる環状部の形状に合せて左右2つに分岐した
後、徐々に環状部を時計回り方向と反時計回り方向とに
充填しながら進行し、合流部Jにて合流する。半溶融金
属Mの上昇に伴って第2キャビティ部50b内に残留す
る空気は、スライドコアピン70と可動型30との間に
設けられたエアーベント溝78から可動型30の外部に
排出される。
【0072】先端を流れる半溶融金属Mは、第2キャビ
ティ部50bを流れる際に温度は低下し、低下した半溶
融金属Mの先端部分が互いに合流しても、完全に一体化
しない。そのため合流部Jには、合流する直前の半溶融
金属Mの流れ方向に対して直交する方向に延在するよう
に湯境Yが発生する。
【0073】合流部Jで湯境Yが発生した後、半溶融金
属Mは引第1オーバーフローゲート部53と第2オーバ
ーフローゲート部63にそれぞれ流れ始めるが、この時
湯境Yは第1オーバーフローゲート部53と第2オーバ
ーフローゲート部63の内部を流れる半溶融金属Mによ
って同伴される。
【0074】分流しながら第1オーバーフローゲート部
53と第2オーバーフローゲート部63の内部をそれぞ
れ流れ始めた半溶融金属Mは、製品欠陥の原因となる湯
境Yを切断分離するように第1オーバーフロー部55と
第2オーバーフロー部65に流れ込む。
【0075】半溶融金属Mは、第1オーバーフロー部5
5と第2オーバーフロー部65の占める容積が満杯にな
るまで流れ込むことによって第1キャビティ部50a、
第2キャビティ部50b、第3キャビティ部50cへの
充填が完了する。充填が完了すると両金型20、30を
冷却した後、可動型30を型開すると成形品は可動型3
0に同伴したまま型開される。この後、アンダーカット
の部分である第1オーバーフロー部55と第2オーバー
フロー部65を可動型30から成形品を取り出し易くす
るために、前進限にある鋳抜きピン74とスライドコア
ピン70を後退させるとともに、押出しピン80を前進
させて成形品を可動型30から離型させる。
【0076】両金型20、30から取り出された成形品
は、次工程で第1オーバーフロー空間部58と第2オー
バーフロー空間部68が第2キャビティ部50bと接続
する部分から切断され、最終成形品となる。
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明では、半溶融金属の成形時に得られる湯境やガス
の残留に伴う成形品の欠陥を防止するようにしたことに
より、機械強度の高い成形品を安定して製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーバーフローゲートの縦軸線を
金型の縦軸線と一致する位置に配設した半溶融金属成形
用金型の概要図であり、(A)は正面図、(B)は側面
図である。
【図2】本発明に係る金型の型閉方向から見た半溶融金
属の挙動を説明するための説明図である。
【図3】本発明に係る金型の型閉方向と直交する方向か
ら見た半溶融金属の挙動を説明するための説明図であ
る。
【図4】本発明に係るオーバーフロー空間部の寸法構成
を説明する説明図であり、(A)は正面図、(B)は側
面図である。
【図5】本発明に係るオーバーフロー空間部を設けた金
型の要部断面図であり、(A)側面図、(B)は正面図
である。
【図6】本発明に係るオーバーフローゲートの縦軸線を
金型の縦軸線と不一致となる位置に配設した半溶融金属
成形用金型の概要図である。
【図7】図6の要部拡大正面である。
【図8】押出しピンと金型間に空気抜きを設けた説明図
である。
【図9】図8のA−A切断断面図である。
【図10】従来の半溶融金属成形用金型に設けられてい
たオーバーフロー空間の構造を有するキャビティ構造の
概要図である。
【図11】キャビティ部内に半溶融金属Mを流動した場
合の挙動を金型型閉方向から見た概念図である。
【図12】キャビティ部内に半溶融金属Mを流動した場
合の挙動を金型型閉方向と直交する方向から見た概念図
である。
【符号の説明】
1 キャビティ部 1a 第1キャビティ部 1b 第2キャビティ部 3 第1オーバーフローゲート部 4 第1開口部 5 第1オーバーフロー部 8 第1オーバーフロー空間部 10 半溶融金属成形用金型 13 第2オーバーフローゲート部 15 第2オーバーフロー部 16 第2開口部 18 第2オーバーフロー空間部 20 固定型 30 可動型 32 注入口 34 射出装置 36 竪型スリーブ 38 プランジャロッド 50 キャビティ部 50a 第1キャビティ部 50b 第2キャビティ部 50c 第3キャビティ部 53 第1オーバーフローゲート部 54 第1開口部 55 第1オーバーフロー部 58 第1オーバーフロー空間部 63 第2オーバーフローゲート部 65 第2オーバーフロー部 66 第2開口部 68 第2オーバーフロー空間部 70 スライドコアピン 72 スライドコア 74 鋳抜きピン 76 トラップリング 77 ビスケット 78 エアーベント溝 80 押出しピン 82 エアーベント溝 103 オーバーフローゲート 105 オーバーフロー部 108 オーバーフロー空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2002−321265(JP,A) 特開2001−1125(JP,A) 特開 平11−198171(JP,A) 特開 平11−179772(JP,A) 特開 平9−272945(JP,A) 特開 平5−260709(JP,A) 特開 平1−286807(JP,A) 実開 昭61−118709(JP,U) 実開 昭59−106661(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/22 B29C 45/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状部を有するキャビティ部に半溶融
    金属を射出充填した際、湯境が生じるような半溶融金属
    成形用金型であって、該湯境の生じる合流部外部から
    挟んだ対向位置に連絡通路と、該連絡通路を介して流れ
    込んだ湯境部分の半溶融金属を受け入れるためのオーバ
    ーフロー部とで構成されるオーバーフロー空間部を該金
    型の開閉方向と直交する方向から見た該キャビティ部の
    全幅方向に亘って配設したことを特徴とする半溶融金属
    成形用金型。
  2. 【請求項2】 一対の該連絡通路は、同一断面積をな
    すように構成したことを特徴とする請求項記載の半溶
    融金属成形用金型。
  3. 【請求項3】 該キャビティ部は本体部をなす第1キ
    ャビティ部と付随して設けられた第2キャビティ部とで
    構成され、該第1キャビティ部に充填された該半溶融金
    属の先端部が環状部をなす該第2キャビティ部該環状
    部の左右から流通した後に合流して一体化する溶湯合流
    部と、該溶湯合流部を外部から挟んで互いに対向する位
    置に配設された2つの開口部と、それぞれの該開口部に
    連通される該連絡通路を介して第1オーバーフロー部と
    第2オーバーフロー部を設けたことを特徴とする請求項
    1または2記載の半溶融金属成形用金型。
  4. 【請求項4】 該キャビティ部は本体部をなす第1キ
    ャビティ部と付随して設けられた第2キャビティ部と第
    3キャビティ部とで構成され、該半溶融金属の先端部が
    環状部をなす該第2キャビティ部と第3キャビティ部
    該環状部の左右から流通した後に合流して一体化する溶
    湯合流部と、該溶湯合流部を外部から挟んで互いに対向
    する位置に配設された2つの開口部と、それぞれの該開
    口部に連通される該連絡通路を介して第1オーバーフロ
    ー部と第2オーバーフロー部を設けたことを特徴とする
    請求項1または2のいずれかの項に記載の半溶融金属成
    形用金型。
  5. 【請求項5】 該第1オーバーフロー部または該第2
    オーバーフロー部のうち少なくともいずれか一つを金型
    の合せ面から奥まった位置に設けるとともに、該連絡通
    路をなす第1オーバーフローゲート部と第2オーバーフ
    ローゲート部を通る軸線が該金型の縦軸線と交差するよ
    うに設けたことを特徴とする請求項3、4のうちのいず
    れかの項に記載の半溶融金属成形用金型。
  6. 【請求項6】 該金型に出入りするスライドコアを配
    設し、該スライドコアの前端部側に第1オーバーフロ
    ー部のアンダーカットを防止するスライドコアピンと、
    第2オーバーフロー部のアンダーカットを防止する鋳
    抜きピンを配設したことを特徴とする請求項に記載の
    半溶融金属成形用金型。
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