JP3476168B2 - リチウム二次電池用電極および該電極を使用したリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用電極および該電極を使用したリチウム二次電池

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JP3476168B2
JP3476168B2 JP34611395A JP34611395A JP3476168B2 JP 3476168 B2 JP3476168 B2 JP 3476168B2 JP 34611395 A JP34611395 A JP 34611395A JP 34611395 A JP34611395 A JP 34611395A JP 3476168 B2 JP3476168 B2 JP 3476168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高エネルギー密度のリ
チウム二次電池用電極および該電極を使用したリチウム
二次電池に関する。
【0002】
【従来技術】近年の電子機器の小型化、薄型化、軽量化
の進歩は、目覚ましいものがあり、とりわけOA分野に
おいては、デスクトップ型からラップトップ型、ノート
ブック型へと小型軽量化している。更に電子スチールカ
メラ、電子手帳等の新しい小型電子機器の分野も出現
し、また、従来のハードディスクフロッピーディスクの
小型化に加えて新しいメモリーメディアであるメモリー
カードの開発も進められている。このような電子機器の
小型化、薄型化、軽量化の波の中でこれらの電力を支え
る二次電池にも高性能化が要求されている。これらの背
景の中、鉛蓄電池やニッカド電池より優れた高エネルギ
ー密度電池としてリチウム二次電池などの開発が進めら
れてきた。高エネルギー密度化にあたっては種々の検討
がなされてきており、その例としては、正極活物質層を
構成する無機活物質自体の比表面積や細孔径分布等の値
を適正なものとすることにより、種々の改良がなされて
きた(特開平3−219556、特開平3−25056
3)。しかしながら、実際に二次電池として機能するの
は正極活物質層自体であり電極形成法も含めた正極活物
質層の構造の最適化が望まれる。例えば、特開平5−1
51953では、正極活物質層自体の細孔径分布を適正
化し、電極容量の向上をはかっている。特に薄型化を意
図するものとして、ペーパー電池、薄型扁平電池あるい
はプレート状電池と称される薄型の電池が近年開発され
ている。これらの薄型の電池の電力を支える手段とし
て、我々は無機活物質材料に五酸化バナジウム導電性高
分子材料にポリアニリンを使用したリチウム二次電池を
開発してきた(特開平7−135024、特開平7−1
34987)。ポリアニリンは、リチウム二次電池正極
として優れた特性を示す導電性高分子であるが、物質と
しての密度が低いため、体積当たりのエネルギー密度が
低くなる欠点を持っている。このため導電性高分子であ
るポリアニリンのプラスチックとしての特徴を生かしつ
つ、無機活物質との複合化を行い、高エネルギー密度電
極の開発を行った。しかしながら、その性能はまだ充分
といえるものではなく、特にポリアニリン及び五酸化バ
ナジウムを主たる構成要素とした分散液から高いエネル
ギー密度を有する複合電極を作製するための好ましい制
御要因が要求されるようになった。従来、これらの技術
は、無機活物質、導電材、およびバインダーを主成分と
する系で開発されているが、これらの材料系と無機活物
質と導電性高分子を主成分として用いる材料系とでは、
充放電現象に種々の差があり、無機活物質と導電性高分
子を主成分とする材料系での電極構造の最適化が必要と
なってきた。また、無機活物質と導電性高分子を主成分
として用いる材料系に関する従来の技術では、まだ、高
負荷を与えた際の急速充電において容量低下が激しく、
長期に渡って充放電の繰返しができないことや、厚膜化
にすると容量が低下する欠点が有った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な無機活物質と導電性高分子を主成分として用いる材料
系の欠点を解消し、エネルギー密度の高いリチウム二次
電池用電極を提供することが目的である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、リチウム
二次電池用正極活物質薄層の正極としてのエネルギー密
度は、成膜後の層構造、製造方法および、材料が密接に
関係していることに着目し、本発明に到達した。以下
に、前記活物質の薄層構造、製造方法及び材料について
説明する。 (1)層構造 複合電極の正極活物質の薄層構造において、全細孔体
積、全細孔表面積の形成量を制御することにより高エネ
ルギー密度を有する複合電極を作製できる。すなわち、
全細孔体積が0.1〜0.4cm/g、全細孔表面積
が2〜5m/gとすることによって正極活物質と電解
液との反応面積が適切な大きさとなりエネルギー密度を
大きくできる。しかし全細孔体積が0.1cm/g以
下、全細孔表面積が2m/g以下である場合のように
細孔量がかなり少ないと正極活物質と電解液との反応面
積が小さく高いエネルギー密度が得られない。反面、全
細孔体積が0.4cm/g以上、全細孔表面積が5m
/g以上の場合、すなわち細孔量がかなり多いと正極
活物質薄層の単位体積当たりの活物質が少なくなり容量
低下につながることに加え、正極活物質薄層と集電体と
の接着性が劣るため充放電を繰り返すうちに正極活物質
が集電体から剥離してしまい正極活物質としての機能を
欠く。更に、好ましくは全細孔体積が、0.2〜0.4
cm/g、全細孔表面積が、3〜5cm/gであ
る。また、これらの値は導電性高分子と無機活物質の複
合電極において好ましい特性を与えるものである。前記
正極活物質薄層においては、 (イ)0.5μm以下の細孔直径を有する細孔体積が全
細孔体積に対して50%以上、好ましくは60%以上を
占めること、また、 (ロ)0.5μm以下の細孔直径を有する細孔体積が
0.1cm/g以上、好ましくは0.11cm/g
以上であることが好ましい。特に、(イ)および(ロ)
の両方の要件を満足させることにより正極活物質と電解
液の接触面積が広がり充放電の際に高いエネルギー密度
が得られるほか、電極のインピーダンスを低く抑えるこ
とができる。なお、細孔体積の測定方法としては、主に
水銀圧入法、BET法、毛管凝縮法等が挙げられるが、
本発明においては、測定範囲の広い(0.001〜10
00μmの細孔径分布)水銀圧入法を使用した。従って
本発明における全細孔体積とは電極単位重量当たりの
0.001〜1000μmの細孔直径を有する細孔体積
の総和を意味し、全細孔表面積とは同様にして表した細
孔表面積の総和を意味する。また、0.5μm以下の細
孔直径を有する細孔体積とは、0.001〜0.5μm
の細孔直径を有する細孔体積の総和を意味する。従来の
複合電極の微細構造は、無機活物質に五酸化バナジウ
ム、導電性高分子材料にポリニアリンを使用した場合、
ポリニアリンが五酸化バナジウム粒子を覆った多孔質な
構造が得られることがわかっているが、これに前述のよ
うに層構造を制御することによってよりエネルギー密度
の高い複合電極が望める。なぜ、全細孔体積や表面積、
細孔径分布を制御することによって前述のような優れた
効果が期待できるかは定かではないが次のように推察さ
れる。すなわち、電解液が全細孔体積や表面積、細孔径
分布を適切なものとすることによって浸み込み易くな
り、イオンの動きに対しても低抵抗となるため充放電の
際に理想的なサイクル容量が得られる。また、ポリアニ
リンリッチ層ができると電解液が浸み込みにくくなるば
かりでなく、イオンの動きを妨害することになり、その
結果、電極性能を劣化させることになるので、塗膜表面
状態においては、ポリアニリンリッチ層ができないよう
に配慮する必要がある。従って、正極活物質薄層の塗膜
の厚さ方向に対して表面側より集電体側に導電性高分子
が多く含む組成分布を有する電極を用いるのが好まし
い。例えば、表面側体積50%:集電体側体積50%が
50:50〜20:80(重量部)が好ましい。前記の
ようにして正極活物質薄層の導電性高分子量の分布を制
御することにより、正極活物質と集電体との接着性を向
上させるとともに、電極のすみずみまでイオンの移動を
良好にし、導電性高分子と無機活物質の両物質の反応が
これらの接触面を介して進行するので接触面積を大きく
し、反応しやすくなり、正極活物質層のエネルギー密度
を高めることができる。
【0005】 (2)製造方法 前述のような正極活物質薄層構造を得るための方法のい
くつかの例を示す。但し、本発明の正極活物質薄層を得
るための方法は、これらの方法に限定されるものではな
い。エネルギー密度の高い複合電極を作製するための塗
工液の濃度を高くする必要が有り、濃度が低いと細孔体
積や比表面積が小さく、高エネルギー密度が得られない
とともに、乾燥後の塗膜の厚膜化が難しい。また塗工液
の濃度はある程度まで高くできるが、限度以上にすると
塗工性に問題を生じるため、塗工液濃度としては30%
〜60%が好ましい。前記(1)の薄層構造の制御は、
乾燥温度のコントロールでも可能であり、温度が低いと
細孔体積や比表面積が小さいだけでなく、残留溶媒が多
いため、充放電の繰返しにおいて高いエネルギー密度が
得られない。残留溶媒に関しては、充放電の際に使われ
る電解液と電極の相互作用を妨げる原因があり、電極内
部の接触面積に大きな影響を与えている。また、温度は
ある程度まで高くできるが、乾燥能力や設備環境を考慮
すれば、100〜170℃が好ましい。塗工回数におい
ては、1回塗工より多回塗工の方が細孔体積、比表面積
が大きくなるため高エネルギー密度が得られる。また、
無機活物質量と導電性高分子量の比率が異なった塗工液
で積層することも可能であり、前述の集電体側により多
く導電性高分子が存在するような組成分布を形成するこ
とも容易である。多回塗工とは、1度塗工した塗工面上
に更に塗工液を塗布し、乾燥させることで、厚膜化する
上では塗工液濃度の兼ね合いから必要性がでてくる。し
かし、製造効率を考えると2回〜3回程度が好ましい。
従って、電極塗工に適した塗工条件で塗工できる範囲内
薄層構造を制御するのが好ましい。乾燥方法として
は、熱風乾燥、ヒートロール乾燥、赤外線乾燥等が挙げ
られるが、熱風乾燥の場合、塗工液を塗布してすぐに塗
膜の表面に熱風を当てると、表面にポリアニリンリッチ
層ができやすくなり、集電体側にバインダーとしての機
能を有するポリアニリンが減るため、接着性に劣り、正
極活物質としての機能を低下させることになる。このた
め風の当らない、容易に製造可能なヒートロール乾燥が
好ましい。本発明においては、従来の系(無機活物質、
導電材、バインダー)の電極が材料を混合して圧力成形
するのに対し(例えば、特開平2−132760)、本
発明は無機活物質および導電性高分子を主成分とする正
極活物質薄層形成材料及び溶剤からなる塗工溶液を作製
し、溶剤塗工するもので、溶剤塗工法ゆえに前記組成分
布の形成および制御が容易にできるものである。また、
溶剤塗工法を採用することによって導電性高分子中に無
機活物質が均質に分散されている電極を容易に作製する
ことができる。本発明においては、塗工液中の無機活物
質材料の平均粒子径を5μm以下にするため分散方法と
してホモジナイザーを使用してるが、これとは限らず、
三本ロール、ボールミル、サンドミル等が挙げられる。
また、本発明では5μm以下の微細な無機活物質粒子が
導電性高分子中に均質に分布しているので、0.5μm
の細孔直径を有する細孔体積の割合が大きい。特に2μ
m以下の無機活物質粒子が導電性高分子中に均質に分布
しているのが好ましい。5μm以上であると均質な膜構
造が得られにくいとともに、集電材を兼ねる導電性高分
子と無機活物質との接触面積が減り、電極のインピーダ
ンスを上昇させる不具合をまねく。正極活物質薄層の膜
厚としては、薄いほど、高エネルギー密度が狙えること
が判っているが集電体とのバランスを考えると、20μ
m〜100μmが好ましい。また、電極の内部構造を大
きく変化させない程度にプレスすることも可能である。
プレス処理は電池の積層にあたって、膜厚が均一とな
り、セパレーターとの均一密着を助ける。
【0006】 (3)材料 無機活物材料と導電性高分子の含有量においては、電気
を蓄える機能を有する無機活物質材料と導電性及びバイ
ンダーとしての機能を有する導電性高分子の相互作用を
考慮して検討した結果、重量部で無機活物質材料:導電
性高分子が60:40〜95:5が好ましい。更に好ま
しくは80:20〜90:10である。また無機活物質
と導電性高分子の外に結着剤〔ポリオレフィン、PVD
F、テフロン(登録商標)等〕または、導電材料(炭素
等)のような補助成分を使用しても良いが、正極活物質
薄層を形成する塗工材料中の無機活物質と導電性高分子
の量に対して、補助成分は20重量%以下が好ましい。
リチウム二次電池の正極活物質としては、TiS、M
oS、CoO、V、FeS、NbS、Z
rS、MnOなどの還移金属酸化物あるいは還移金
属カルコゲン化合物であり、無機材料を活物質として使
用した例が数多く提案されている。このような材料は、
リチウムイオンを電気化学的に可逆にその構造内に出し
入れが可能であり、この性質を利用することにより、リ
チウム二次電池の開発が進められてきた。また、このよ
うな無機材料を活物質とするリチウム二次電池は、一般
に活物質自体の真密度が高いため、高エネルギー密度の
電池を構成しやすく、リチウムの急増、放出が活物質の
結晶構造中へインターカレートである場合、電圧平坦性
に優れる電池を構成しやすいという特徴を持つ。反面、
必要以上のリチウムイオンが結晶構造中に蓄積された場
合結晶構造の破壊が起こり、二次電池の活物質としての
機能を著しく低下させる欠点を持つ。導電性高分子は、
電極材料として、軽量で高出力密度、電解液に溶解しな
いなどの特徴を有する他、材料固有の性質である導電性
により、集電性に優れ、100%放電深度に対しても高
いサイクル特性を示す。また電極としての成型加工性も
良好であり、高分子材料間の結着性を有し、かつ結着材
として無機活物質を固定するなど無機材料にない特徴を
有している。このような導電性高分子の例としては、ポ
リアセチレン、ポリピロール、ポリアニリンなどが提案
されている。特に、本発明においては溶剤塗工で電極を
得るため、導電性高分子としては可溶性導電性高分子が
好ましく、ポリヘキシルチオフェン、ポリドデシルチオ
フェン等のポリ長鎖アルキルチオフェン、ポリアルコキ
シチオフェン、ポリアルコキシピロール、ポリアニリン
等を使用することができる。無機活物質は、導電性高分
子に全体を包括される形となって、この結果、無機活物
質の周り全てが導電性を帯びることとなる。このような
導電性高分子としてはポリアセチレン、ポリピロール、
ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリジフェニルベンジ
ンなどが挙げられるが、特に含窒素化合物において、顕
著な効果が見られる。これらの導電性高分子材料には、
導電性は、もちろんイオン拡散性においても高いイオン
導電性が要求される。これらの中でも重量あたりの電気
容量が比較的大きく、しかも汎用非水電解液中で比較的
安定に充放電を行うことができる点でポリピロール、ポ
リアニリンあるいは、これらの共重合体が好ましい。更
に好ましくはポリアニリンである。複合電極に用いる無
機活物質は電位平坦性に優れるものが好ましく、具体的
には、V、Co、Mn、Niなどの金属との複合酸化物
を例示することができる。電解液に安定な電極電位、電
圧平坦性、エネルギー密度を考慮すると結晶性バナジウ
ム酸化物が好ましく、特に五酸化バナジウムが好まし
い。その理由は結晶性五酸化バナジウムの放電曲線の電
位平坦部が上記導電性高分子のアニオン挿入、脱離にと
もなう電極電位に比較的近いことによる。
【0007】
【実施例】ここでの部はいずれも重量基準である。
【0008】実施例1 エメリー紙で手研磨した厚さ20μmのSUS基板に ポリアニリン 10部 五酸化バナジウム 90部 N−メチルピロリドン 81.8部 よりなる分散液をアプリケータで塗布し、乾燥温度12
0℃で、約10分間、ヒートロール裏面乾燥し、30μ
m厚を2回塗工して60μm厚の正極活物質薄層を形成
した。
【0009】実施例2 実施例1のN−メチルピロリドンの重量部を81.8部
から143.9部に変えた以外は、実施例1と同様にし
て正極活物質薄層を形成した。
【0010】実施例3 実施例1のN−メチルピロリドンの重量部を81.8部
から143.9部に、無機活物質材料として下表1に示
す平均粒子径のものを使用した以外は実施例1と同様に
して正極活物質薄層を形成した。
【0011】実施例4 実施例1のN−メチルピロリドンの重量部を81.8部
から96.1部に変えた以外は、実施例1と同様にして
正極活物質薄層を形成した。
【0012】実施例5 実施例1のN−メチルピロリドンの重量部を81.8部
から112.5部に、無機活物質材料として下表1に示
す平均粒子径のものを使用した以外は、実施例1と同様
にして正極活物質薄層を形成した。
【0013】比較例1 実施例1のN−メチルピロリドンの重量部を81.8部
から203部に、五酸化バナジウムの重量部を90部か
ら70部に、ポリアニリンの重量部を10部から30部
に、乾燥温度を120℃から100℃に変えた以外は実
施例1と同様にして正極活物質薄層を形成した。
【0014】比較例2 比較例1の塗工回数、30μmの2回塗工から60μm
の1回塗工に変えた以外は比較例1と同様にして正極活
物質薄層を形成した。
【0015】比較例3 比較例1の五酸化バナジウムを酸化バナジウムV
13に、ポリアニリンをポリドデシルチオフェンに、変
えた以外は、比較例1と同様にして正極活物質薄層を形
成した。
【0016】比較例4 比較例3のポリドデシルチオフェンをポリピロールに変
えた以外は、比較例2と同様にして正極活物質薄層を形
成した。
【0017】比較例5 比較例1の五酸化バナジウムの平均粒子径を5μm以上
に変えた以外は、比較例1と同様にして正極活物質薄層
を形成した。
【0018】比較例6 比較例1の五酸化バナジウムを酸化バナジウムV
13に、かつ平均粒子径を5μm以上に、ポリアニリン
をポリピロールに変えた以外は、比較例1と同様にして
正極活物質薄層を形成した。
【0019】比較例7 比較例1のN−メチルピロリドンの重量部を203部か
ら284.6部に、乾燥温度を100℃から85℃に変
えた以外は比較例1と同様にして正極活物質薄層を形成
した。
【0020】比較例8 実施例1の塗料溶液を塗布した直後に塗膜の表面に風速
5m/sの風を当てながらヒートロールで乾燥させた以
外は実施例1と同様にして正極活物質薄層を形成した。
【0021】以上のようにして形成した正極活物質層に
ついて全細孔体積、全細孔表面積、細孔径分布、平均粒
子径、初期エネルギー密度を以下のように評価した。 (1)全細孔体積と全細孔表面積(細孔径分布)の測定 全細孔体積と全細孔表面積のデータ算出方式について示
す。まず、得られた正極活物質層を25×10mmの大
きさに20枚各サンプルごと用意する。これをマイクロ
メリテックスポアサイザー9310(島津製作所社製)
で低圧部にて水銀圧入し、高圧部にて最大20000P
siaまで上げて測定する。 (2)平均粒子径の測定 塗工溶液を溶剤で更に希釈した後、HORIBAのレー
ザー回折式粒度分布測定装置(LA−700)によりバ
ッチ式セルで測定。 (3)電池特性(初期エネルギー密度)評価 正極に塗布型複合電極(実施例・比較例で示したサンプ
ル) 負極にリチウム 電解液に3mol/lとなるようなLiBF4/(プロ
ピレンカーボネート、ジメトキシエタン)を利用したビ
ーカセルに正極面積1.5×1.5cm2の大きさにし
たサンプルを使用した。 (4)充放電条件 上限電圧3.7Vで1.3mAの定電流定電圧充電を行
った後、1時間休止、その後に下限電圧2.5Vで1.
3mAの定電流定電圧放電を行って、充放電させるサイ
クルを20回行い、得られるエネルギー容量を平均値と
して評価した。 ※初期のエネルギー容量は、五酸化バナジウムが既に満
充電されているため、評価の対象としない。従って、2
〜20サイクルで得られるエネルギー容量を比較した。
【数1】 評価した結果を表1〜2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】 *比較例8は成膜後の正極活物質層が集電体から剥離し
たため、水銀圧入法及び、 充放電評価が不可能であっ
た。
【0024】 以下、本発明の実施態様を示す。 1. 無機活物質材料と導電性高分子材料を主成分とす
正極活物質よりなる薄層であって、該薄層は全細孔体
積が0.1〜0.4cm/gおよび全細孔表面積が2
〜5m/gの実質的に多孔質状である正極活物質薄層
からなることを特徴とするリチウム二次電池用電極。 2. 正極活物質薄層は、0.5μm以下の細孔直径を
有する細孔体積が全細孔体積に対して50%以上を占め
るものである前記1記載のリチウム二次電池用電極。 3. 正極活物質薄層は、0.5μm以下の細孔直径を
有する細孔体積が0.1cm/g以上のものである前
記1または2記載のリチウム二次電池用電極。 4. 無機活物質材料と可溶性導電性高分子材料を主成
分とする塗工液を塗膜方向の厚さ方向に対して、表面側
より集電体側に導電性高分子が多く含む組成分布を有す
るように集電体上に塗布し作製されたものである前記
1、2または3記載のリチウム二次電池用電極。 5. 塗工液を複数回に分けて塗布する前記4記載のリ
チウム二次電池用電極。 6. 塗工液を塗膜方向の厚さ方向に対して表面側より
集電体側に導電性高分子が多く含む組成分布を有するよ
うに塗布する前記4または5のリチウム二次電池用電
極。
【0025】7. 導電性高分子の組成分布が、表面側
体積50%:集電体側体積が50:50〜20:80
(重量部)である前記6のリチウム二次電池用電極。 8. 無機活物質材料が五酸化バナジウムであり、導電
性高分子材料がポリアニリンである前記1ないし7のリ
チウム二次電池用電極。 9. 無機活物質材料と導電性高分子材料を主成分とす
る塗工材料中の無機活物質材料と導電性高分子材料の量
が80重量%以上である前記1〜8のリチウム二次電池
用電極。
【0026】10.無機活物質材料と可溶性導電性高分
子材料を主成分とする塗工液を集電体上に塗布し作製す
ることを特徴とする前記1〜9のリチウム二次電池用電
極の製造法。 11.塗工液濃度が30〜60%である前記10のリチ
ウム二次電池用電極の製造法。 12.集電体上に形成された塗膜を100〜170℃で
乾燥する前記10ないし11のリチウム二次電池用電極
の製造法。 13.乾燥をヒートロールで行う前記12のリチウム二
次電池用電極の製造法。
【0027】
【発明の効果】エネルギー密度の高い正極活物の薄層
造を有する複合電極および該複合電極を用いたリチウム
二次電池が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 興利 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−102162(JP,A) 特開 昭63−314760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/62 H01M 10/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機活物質材料と導電性高分子材料を主
    成分とする正極活物質よりなる薄層であって、該薄層は
    全細孔体積が0.1〜0.4cm/gおよび全細孔表
    面積が2〜5m/gの実質的に多孔質状である正極活
    物質薄層からなることを特徴とするリチウム二次電池用
    電極。
  2. 【請求項2】 正極活物質薄層は、0.5μm以下の細
    孔直径を有する細孔体積が全細孔体積に対して50%以
    上を占めるものである請求項1記載のリチウム二次電池
    用電極。
  3. 【請求項3】 正極活物質薄層は、0.5μm以下の細
    孔直径を有する細孔体積が0.1cm/g以上のもの
    である請求項1または2記載のリチウム二次電池用電
    極。
  4. 【請求項4】 無機活物質材料と可溶性導電性高分子材
    料を主成分とする塗工液を塗膜方向の厚さ方向に対し
    て、表面側より集電体側に導電性高分子が多く含む組成
    分布を有するように集電体上に塗布し作製されたもので
    ある請求項1、2または3記載のリチウム二次電池用電
    極。
  5. 【請求項5】 無機活物質材料が五酸化バナジウムであ
    り、導電性高分子材料がポリアニリンである請求項1、
    2または3記載のリチウム二次電池用電極。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3または4記載の電極を
    用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
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