JP3475968B2 - ブリーザ装置 - Google Patents

ブリーザ装置

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JP3475968B2
JP3475968B2 JP08600794A JP8600794A JP3475968B2 JP 3475968 B2 JP3475968 B2 JP 3475968B2 JP 08600794 A JP08600794 A JP 08600794A JP 8600794 A JP8600794 A JP 8600794A JP 3475968 B2 JP3475968 B2 JP 3475968B2
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breather
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oil
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正明 古川
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/027Gearboxes; Mounting gearing therein characterised by means for venting gearboxes, e.g. air breathers

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のトランスミッシ
ョン用のブリーザ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブリーザ装置自体はすでに良く知られた
技術である。例えば実開昭60-121528号公報に開示され
た立形回転機の軸受け装置に使用されているブリーザ装
置は、潤滑油漕にエアーブリーザ管を接続して、潤滑油
漕内の昇圧を防止し、オイルトラップで気液を分離して
油を回収するようにしたものであり、また実開昭64-464
13号公報にはクランクケースの側面に気液分離室を一体
に取り付け、この気液分離室とクランク室とが連通する
ように、クランクケースに孔を設けてこの孔にブローバ
イガス入口を形成し、クランクケース内のブローバイガ
スを気液分離室に導いて気体と油を分離し、分離した油
をオイルパンに回収すると共に、分離した気体を大気中
に放出するようにしたブローバイガスの気液分離装置が
開示されている。
【0003】このように、ブリーザ装置は機内の温度が
上昇して潤滑油が加熱されて気化することにより機内の
圧力が上昇し、この圧力の上昇によりオイルシール面や
ケースの合わせ面からオイルがにじみ出るのを防止する
ために使用される。そして、その技術的な内容は機内を
大気に解放して機内の昇圧を防止することにより、上記
オイルのにじみ出を防止し、かつ、気液分離機(キャッ
チタンク)により、気化している油を凝縮して油を気体
から分離し、大気中への油の放出をなくして油を回収す
るものであり、この基本的な技術自体は既に一般的に使
用されている公知の技術である。したがって、実開昭60
-121528 号公報に開示された技術は、このブリーザ装置
の基本的な公知技術を立形回転機の軸受け装置に適用す
るための技術であり、また実開昭64-46413号公報にはブ
ローバイガスの気液分離装置にこのブリーザ装置の基本
的な公知技術を適用するための技術として開示されてい
る。
【0004】そこで、本発明が対象としているブリーザ
装置はトランスミッションに使用するものであり、その
従来例を図12に示して説明する。図においてトランスミ
ッションケースはフロントケース1Lとリヤーケース1
Rに分割面 101で分割されており、この分割面 101を跨
ぐようにフロントケース1Lとリヤーケース1Rの表面
に、キャッチタンク2がボルト3によって取りつけられ
ている。また、このキャッチタンク2にはブリーザノズ
ル4、5が設けられており、ブリーザノズル5は、シフ
トレバーケース9に設けられたブリーザノズル8にブリ
ーザホース7にて接続されている。一方ブリーザノズル
4にはホース6が接続されて大気に開放されている。
【0005】図11に示すように、シフトレバーケース9
にはシフトレバー10の基端部11が圧縮バネ13によって、
半球形の基端部11をシフトレバーシート14に押しつける
ようにして支持すると共に、支点ボルト15により、基端
部11を基点としてシフトレバー10の揺動ができるように
なっている。そして、シフトレバーブーツ12の基端部が
シフトレバーケース9に係止されて、連結室16が密閉に
されている。また、シフトレバー10の先端部19はリヤー
ケース1Rに設けた軸受け部18に支持されているギヤシ
フトシャフト17の一端に係合している。そして、フロン
トケース1Lとリヤーケース1Rにはフランジ33Lと33
Rが設けられており、このフランジ33Lと33Rにあけら
れたボルト孔にボルト32を螺合して、分割面 101にシー
トパッキンなどのシール材を介在し、フロントケース1
Lとリヤーケース1Rを結合している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記図12に示した従来
例には次のような改良すべき問題がある。すなわち、キ
ャッチタンクをトランスミッションのケースとは別にし
て、ケースにボルトにて取りつけるようにしているの
で、組付部品の点数が多くなり、特に大量生産品である
トランスミッションにあっては、総合的な組み立て工数
が多大なものとなるという問題がある。
【0007】また、図12において、連結室16とギヤ室20
とは図11に示すギヤシフトシャフト17と軸受け部18との
間の間隙で連通しているので、この間隙の抵抗が大きい
場合には、連結室16はキャッチタンク2に接続されたホ
ース6によって大気に開放されて圧力が下げられるが、
ギヤ室20内の圧力は上記間隙の抵抗によりそれほど下げ
ることができず、ギヤ室20内の昇温によりトランスミッ
ションオイルが加熱されてギヤ室20が昇圧された状態と
なる。その結果例えば分割面 101のような合わせ面など
からオイルがにじみ出るという問題がある。特にギヤ室
20内には多くのギヤが設けられており、トランスミッシ
ョンオイルがこれらギヤによって激しく攪拌されるの
で、ギヤ室20内の昇温および昇圧が著しくなり、上記オ
イルのにじみをなくすには相当なシール効果を持った合
わせ面にする必要があり、トランスミッションケースの
製作に多大な工数と費用がかかり、トランスミッション
ケースの製作性の点で問題がある。
【0008】また、図11に示すようにフロントケース1
Lとリヤーケース1Rは、分割面 101が密着するように
ボルト32で締結されており、キャッチタンク2は分割面
101を跨いだ状態で、フロントケース1Lとリヤーケー
ス1Rにボルト3で取りつけられているので、ボルト3
間の位置はフロントケース1Lとリヤーケース1Rを締
結するボルト3の締付力やシートパッキンの材質および
厚みによってくるいを生じ、ボルト3の位置合わせをし
ながら、キャッチタンク2をフロントケース1Lとリヤ
ーケース1Rの表面に取りつけるのに手間がかかり、ま
たボルト3が挿通されるキャッチタンク2の底部の孔
を、余裕を持った十分に大きな孔にしなければならない
ので、キャッチタンク2を取りつける際に、このボルト
3の挿通部のシールを完全なものにしなければならない
という、組付性の点で問題がある。
【0009】本発明はキャッチタンク自体の組付工程を
省略してトランスミッションの組立性をよくし、かつ、
ギヤ室の昇圧を効率よく低下させてトランスミッション
ケースの製作性をよくし、更にオイルの回収を効率良く
行うようにしたブリーザ装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、変速機のケ
ースをリヤーケースとフロントケースに分割し、該リヤ
ーケースの分割面またはフロントケースの分割面にキャ
ッチタンクを形成し、該キャッチタンクに大気開放用ノ
ズルおよびブリーザノズルを設け、ギヤ室と連結室とを
連通する連通孔を設け、連結室に設けたブリーザノズル
とキャッチタンクに設けたブリーザノズルをブリーザホ
ースで接続したことを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、連結室にリターンノズルを設け、該リ
ターンノズルとキャッチタンクに設けたリターンノズル
をリターンホースで接続したことを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、連結室に設けられるブリーザノズルを
シフトレバーケースに設けたことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ブリーザノズルおよびリターンノズル
をシフトレバーケースに設けたことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ブリーザノズルをシフトレバーのブー
ツに設けたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明はこのように構成したので次の通りの作
用がある。すなわち、変速機のケースをリヤーケースと
フロントケースに分割し、該分割面の一方およびリヤー
ケースの分割面とフロントケースの分割面をそれぞれ開
口してキャッチタンクの一部を形成したので、フロント
ケースとリヤーケースをダイキャストするときに、キャ
ッチタンクの一部が形成される部分にアンダーカット部
をなくすことができ、ダイキャスト型を簡単にして、大
量生産することが可能になる。そして、フロントケース
とリヤーケースをボルトで締結し、分割面を密着させる
ことにより、キャッチタンクの一部同士が接合されて、
密閉にされた一つのキャッチタンクを形成することがで
きる。このように、フロントケースとリヤーケースをボ
ルトで締結することにより、キャッチタンクが形成され
るので、キャッチタンクの組付工程を省略することが可
能になる。そして、該キャッチタンクに大気開放用ノズ
ルおよびブリーザノズルを設け、ギヤ室と連結室とを連
通する連通孔を設け、連結室に設けたブリーザノズルと
キャッチタンクに設けたブリーザノズルをブリーザホー
スで接続したことにより、ホースの配置を単純化するこ
とが可能になる。また、連結室にリターンノズルを設
け、該リターンノズルとキャッチタンクに設けたリター
ンノズルをリターンホースで接続したことにより、ブリ
ーザと油回収の経路を別にし、ノズルの口径を小さくし
て小型化することが可能になる。
【0016】そして、ギヤ室と連結室とを連通する連通
孔を設け、該連結室にブリーザノズルを設け、該ブリー
ザノズルとキャッチタンクに設けたブリーザノズルをブ
リーザホースで接続したので、連通孔を介してギヤ室内
に高温、かつ、高圧で充満しているオイルと空気の混合
気を、連結室に流入してギヤ室内の圧力を下げることが
可能になる。また、連結室に流入した高温および高圧で
気化した油を含むギヤ室内の混合気は、連結室内に設け
られている各部材に接触し、この接触により混合気内の
気化している油分の粒子が互いに結合し、または冷却さ
れて気体から凝縮分離し、かつ、上記接触した各部分を
潤滑しながながら、キャッチタンク内に混合気を導くこ
とが可能になる。このようにして、連通孔によりギヤ室
内の圧力を確実に下げることができるので、分割面やそ
の他のシール部からのオイルのにじみを防止することが
でき、トランスミッションケースの製作精度を緩やかに
して、製作性を向上することが可能になる。
【0017】また、圧力が高いギヤ室から連通孔を通過
して圧力が低い連結室に流入した混合気は、連結室内で
膨張するので、圧力が低下し、かつ、温度も低下する。
このように連通孔を通すことによって連結室内で混合気
を膨張させることができるので、飽和状態で気体の中に
気化していたオイルは過飽和になって気体から分離する
ことが可能であり、この分離したオイルは連通孔を通っ
てギヤ室にリターンさせることが可能になる。
【0018】また、ギヤ室と連結室とを連通する連通孔
を設け、該連結室にブリーザノズルおよびリターンノズ
ルを設け、該ブリーザノズルおよびリターンノズルとキ
ャッチタンクに設けたブリーザノズルおよびリターンノ
ズルをそれぞれブリーザホースおよびリターンホースで
接続したので、上記連通孔を設けた作用に加えてホース
を小型化することが可能となる。
【0019】そしてまた、シフトレバーケースにブリー
ザノズルを設けることにより、混合気の攪乱を活発にし
て混合気内のオイルを結合または凝縮し、混合気内のオ
イルを効率よく回収することが可能である。
【0020】そしてまた、シフトレバーのブーツにブリ
ーザノズルを設けることにより、混合気の攪乱を更に活
発にして混合気内のオイルを結合または凝縮し、混合気
内のオイルを更に効率よく回収することが可能である。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。図
1において、トランスミッションのケースはフロントケ
ース1Lとリヤーケース1Rに二分割にされており、フ
ロントケース1Lとリヤーケース1Rの分割面 101を開
口して、キャッチタンクの一部21a ,21b が形成されて
いる。そして、キャッチタンクの一部21b にはブリーザ
ノズル22が設けられ、一方キャッチタンクの一部21a に
は大気開放用ノズル23が設けられている。このブリーザ
ノズル22はシフトレバーケース9に一体に設けられたブ
リーザノズル25にブリーザホース7にて接続されてい
る。また、シフトレバーブーツ12で密閉にされている連
結室16とギヤ室20は連通孔24により連通されている。ま
た、仮想線で示すようにキャッチタンクの一部21b を設
けないでキャッチタンクの一部21a の開口を密閉にする
壁面 102を設けて、この壁面 102にブリーザホース7を
接続するノズルを設けてもよい。また、この逆にキャッ
チタンクの一部21a を設けないでキャッチタンクの一部
21b の開口を密閉にする壁面 102を設けて、この壁面 1
02にブリーザホース7を接続するノズルを設けてもよ
い。
【0022】次に、図2に示す実施例はキャッチタンク
の一部21b にブリーザノズル22とリターンノズル26を設
け、一方シフトレバーケース9にもブリーザノズル25と
リターンノズル28を設け、それぞれのノズルをブリーザ
ホース7およびリターンホース27で接続している。その
他の部分については図1に示した実施例と同一であるの
で、同一部分には同一符号を付してその説明は省略す
る。また、図3はシフトレバーケース9の部分を部分拡
大して示した他の実施例であり、図1に示した実施例と
異なる点はブリーザノズル25をシフトレバーケース9に
設ける代わりに、シフトレバーブーツ12にブリーザノズ
ル29を設けたものである。その他の部分は図示省略され
ているが、図1に示したものと同一である。
【0023】図4から図10は図1におけるシフトレバー
ケース9を示す図であり、シフトレバー10の基端部11
(図11参照)が支持される支持部36の上部にはシフトレ
バーブーツ12の基端部が係止される溝29が設けられてい
る。30は支点ボルト15が螺合するネジ孔である。図4お
よび図9に示すように、このネジ孔30の中心からずれた
位置に、ブリーザノズル孔31が明けられており、このブ
リーザノズル孔31にブリーザノズル25が圧入されてい
る。このブリーザノズル孔31とブリーザノズル25を一体
にダイキャストすることもできる。
【0024】このブリーザノズル孔31について更に詳し
く説明すると、図6および図9に示すように、支持部36
の外周面との間に空間部35を形成した案内部34が設けら
れ、この案内部34に空間部35の頂部に位置して連通する
ようにブリーザノズル孔31が明けられている。また、シ
フトレバーケース9の裏面を示す図7において、空間部
35は開口している。また、図4および図9に示すよう
に、リターンノズル37を設けるようにしてもよい。
【0025】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて、次に説明する。先ず、トランスミッションのケー
スはフロントケース1Lとリヤーケース1Rに二分割に
されており、フロントケース1Lとリヤーケース1Rの
分割面 101を開口して、キャッチタンクの一部21a ,21
b が形成されているので、フロントケース1Lとリヤー
ケース1Rをダイキャストするときに、キャッチタンク
の一部21a ,21b が形成される部分にアンダーカット部
をなくすことができ、ダイキャスト型を簡単にして、大
量生産することが可能になる。この作用は壁面 102を設
けた場合も同様である。
【0026】次に組付性については、フロントケース1
Lとリヤーケース1Rの分割面 101を開口して、キャッ
チタンクの一部21a ,21b が形成されているので、フロ
ントケース1Lとリヤーケース1Rをボルト32(図11参
照)で締結し、分割面 101を密着させることにより、キ
ャッチタンクの一部21a ,21b が接合されて、密閉にさ
れた一つのキャッチタンクを形成することができる。こ
のように、フロントケース1Lとリヤーケース1Rをボ
ルト32で締結することにより、キャッチタンクが形成さ
れるので、キャッチタンクの組付工程を省略することが
可能になる。この作用は壁面 102を設けた場合も同様で
ある。
【0027】連結室16にブリーザノズル25または29を設
けて、ブリーザホース7によりキャッチタンクの一部21
a ,21b で上記のように形成された一つのキャッチタン
クのブリーザノズル22に接続したので、高温および高圧
で気化した油を含む混合気は半球形の基端部11、シフト
レバーシート14、シフトレバーケース9、シフトレバー
10の先端部19およびギヤシフトシャフト17(図11参照)
に接触し、この接触により混合気内の気化している油分
の粒子が互いに結合し、または冷却されて気体から凝縮
分離し、かつ、上記接触した各部分を潤滑しながなが
ら、キャッチタンク内に導くことが可能になる。
【0028】また、連結室16とギヤ室20とを連通孔24で
連通し、連結室16にブリーザノズル25または29を設け
て、ブリーザホース7によりキャッチタンクの一部21a
,21bで形成される一つのキャッチタンクのブリーザノ
ズル22に接続したので、次のとおりの作用がある。すな
わち、ギヤ室20内には多数のギアがあり、このギヤによ
りトランスミッションオイルが攪拌されるので、特にギ
ヤ室20内ではオイルが加熱されて高温、かつ、高圧にな
る。そこで、連通孔24を設けることによりギヤ室20内に
高温、かつ、高圧で充満しているオイルと空気の混合気
は、この連通孔24を通って連結室16に流入してギヤ室20
内の圧力を下げることが可能になる。
【0029】そして、連結室16は上記のように、連結室
16に設けたブリーザノズル25または29に、ブリーザホー
ス7を介してキャッチタンクの一部21a ,21b で形成さ
れた一つのキャッチタンクのブリーザノズル22に接続さ
れているので、連結室16に流入した高温および高圧で気
化した油を含むギヤ室20内の混合気は、半球形の基端部
11、シフトレバーシート14、シフトレバーケース9、シ
フトレバー10の先端部19およびギヤシフトシャフト17
(図11参照)に接触し、この接触により混合気内の気化
している油分の粒子が互いに結合し、または冷却されて
気体から凝縮分離し、かつ、上記接触した各部分を潤滑
しながながら、キャッチタンク内に導くことが可能にな
る。このようにして、連通孔24によりギヤ室20内の圧力
を確実に下げることができるので、分割面 101やその他
のシール部からのオイルのにじみを防止することがで
き、トランスミッションケースの製作精度を緩やかにし
て、製作性を向上することが可能になる。
【0030】また、圧力が高いギヤ室20から連通孔24を
通過して圧力が低い連結室16に流入した混合気は、連結
室16内で膨張するので、圧力が低下し、かつ、温度も低
下する。このように連通孔24を通すことによって連結室
16内で混合気を膨張させることができるので、飽和状態
で気体の中に気化していたオイルは過飽和になって気体
から分離することが可能であり、この分離したオイルは
連通孔24を通ってギヤ室20にリターンさせることが可能
になる。すなわち、連結室16内においては、半球形の基
端部11、シフトレバーシート14、シフトレバーケース
9、シフトレバー10の先端部19およびギヤシフトシャフ
ト17への接触による気液分離と、膨張による気液分離の
相乗の分離により、混合気からオイル分を効率よく分離
することが可能になる。
【0031】次に、連結室16に設けられるブリーザノズ
ル25をシフトレバーケース9に設けた場合には次のよう
な作用がある。すなわち、図6から図8において、連結
室16(図1参照)内に流入してきた混合気は図7および
図8に示す矢印のように、シフトレバーケース9の裏面
に接触して流れ、この接触によって混合気内のオイル粒
子が相互に結合し、または冷却されて凝縮し、更に図6
に示すように空間部35からブリーザノズル25に流出する
際に、混合気は空間部35の壁面に接触して、オイル粒子
同士が結合し、または冷却されて凝縮し、このように結
合または凝縮して大きな粒子になったオイルは、更にブ
リーザノズル25に流出する際に、空間部35の頂部に衝突
しながら略90度に方向が変更されるので、混合気は攪乱
されて混合気内のオイルを結合または凝縮し、混合気内
のオイルを効率よく回収することが可能である。
【0032】次に、図3に示すように、連結室16に設け
られるブリーザノズル25をシフトレバーブーツ12に設け
た場合には次のような作用がある。すなわち、ギヤシフ
トシャフト17または連通孔24から連結室16に流入してき
た混合気は、上記半球形の基端部11、シフトレバーシー
ト14、シフトレバーケース9、シフトレバー10の先端部
19およびギヤシフトシャフト17への接触による気液分離
と、膨張による気液分離の相乗の分離をするのは勿論で
あるが、これ以外に混合気は、基端部11とシフトレバー
シート14とスリット 111の間の狭い隙間を矢印(イ)の
ように通過し、更に矢印(ロ)のようにスリット 111と
支点ボルト15との間の狭い隙間を通過するので、この狭
い隙間を混合気が通過する際に混合気が攪乱され、か
つ、冷却されて、更に混合気内にあるオイルは結合およ
び凝縮分をすることが可能になる。
【0033】このようにして、連結室16内で混合気内の
オイルが結合および凝縮分離された混合気がキャッチタ
ンクの一部21a ,21b で形成された一つのキャッチタン
クに導かれるので、キャッチタンク内でのオイルの分離
負荷を大幅に低減することが可能となり、連結室16内で
分離できなかったオイルを最終段階でキャッチタンク内
で分離し、オイルの回収効率を高めると共に、ホース6
(図1参照)から大気中に放出されるのは空気のみとす
ることが可能となる。
【0034】そして、キャッチタンク内で回収されたオ
イルは図1に示す実施例ではブリーザホース7を通って
リターンし、図2に示す実施例ではリターンホース27を
通ってリターンする。この場合において、図1に示すよ
うにブリーザホース7はブリーザとリターンを兼用して
いるので、互いの流動抵抗を少なくするために口径の大
きなホースを一本使用するので、ホースの配置を単純化
するという利点があり、また図2に示す実施例ではブリ
ーザホース7とリターンホース27を別個に設けたので、
互いの流動抵抗の影響はなく、ホースの口径を小さくし
て小型化する利点がある。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、変速
機のケースをリヤーケースとフロントケースに分割し、
どちらか一方の分割面にキャッチタンクを形成し、ある
いはリヤーケースの分割面とフロントケースの分割面を
それぞれ開口してキャッチタンクの一部を形成したの
で、フロントケースとリヤーケースをダイキャストする
ときに、キャッチタンクの一部が形成される部分にアン
ダーカット部をなくすことができ、ダイキャスト型を簡
単にして、生産を向上することができる。そして、フロ
ントケースとリヤーケースをボルトで締結し、分割面を
密着させることにより、キャッチタンクの一部同士が接
合されて、密閉にされた一つのキャッチタンクを形成す
ることができるので、フロントケースとリヤーケースを
ボルトで締結することにより、キャッチタンクが形成さ
れ、キャッチタンクの組付工程を省略することができ、
トランスミッションケースの組付性を大幅に向上するこ
とができる。
【0036】そして、該キャッチタンクの一部の一方に
大気開放用ノズルを設けると共に、他方のキャッチタン
クの一部にブリーザノズルを設けることにより、ホース
の配置を単純化して組付性を向上することができ、ま
た、他方のキャッチタンクの一部にブリーザノズルおよ
びリターンノズルを設けることにより、ブリーザと油回
収の経路を別にし、ノズルの口径を小さくして小型化す
ることができる。
【0037】そして、ギヤ室と連結室とを連通する連通
孔を設け、該連結室にブリーザノズルを設け、該ブリー
ザノズルとキャッチタンクに設けたブリーザノズルをブ
リーザホースで接続したので、連通孔を介してギヤ室内
に高温、かつ、高圧で充満しているオイルと空気の混合
気を、連結室に流入してギヤ室内の圧力を下げることが
でき、また、連結室に流入した高温および高圧で気化し
た油を含むギヤ室内の混合気は、連結室内に設けられて
いる各部材に接触し、この接触により混合気内の気化し
ている油分の粒子が互いに結合し、または冷却されて気
体から凝縮分離し、かつ、上記接触した各部分を潤滑し
ながながら、キャッチタンク内に混合気を導くことがで
き、オイルの回収率を向上すると共に、潤滑油を供給し
にくい部分の潤滑をし、オイルを有効に利用することが
できる。このようにして、連通孔によりギヤ室内の圧力
を確実に下げることができるので、分割面やその他のシ
ール部からのオイルのにじみを防止することができ、ト
ランスミッションケースの製作精度を緩やかにして、製
作性を向上することができる。
【0038】また、圧力が高いギヤ室から連通孔を通過
して圧力が低い連結室に流入した混合気は、連結室内で
膨張するので、圧力が低下し、かつ、温度も低下し、飽
和状態で気体の中に気化していたオイルは過飽和になっ
て気体から分離することができ、この分離したオイルは
連通孔を通ってギヤ室にリターンさせることができ、オ
イルの回収率を向上することができる。
【0039】また、ギヤ室と連結室とを連通する連通孔
を設け、該連結室にブリーザノズルおよびリターンノズ
ルを設け、該ブリーザノズルおよびリターンノズルとキ
ャッチタンクに設けたブリーザノズルおよびリターンノ
ズルをそれぞれブリーザホースおよびリターンホースで
接続したので、上記連通孔を設けた作用および効果に加
えてホースを小型化することができる。
【0040】そしてまた、シフトレバーケースにブリー
ザノズルを設けることにより、混合気の攪乱を活発にし
て混合気内のオイルを結合または凝縮し、混合気内のオ
イルを効率よく回収することができる。
【0041】そしてまた、シフトレバーのブーツにブリ
ーザノズルを設けることにより、混合気の攪乱を更に活
発にして混合気内のオイルを結合または凝縮し、混合気
内のオイルを更に効率よく回収することができる。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を縦断面して示した図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を縦断面して示した図であ
る。
【図3】本発明の更に他の実施例の要部を縦断面して示
した図である。
【図4】図1におけるシフトレバーケースの正面図であ
る。
【図5】図4の右側面図である。
【図6】図9のA−A線における縦断面図である。
【図7】図4の底面図である。
【図8】図9のB−B線における縦断面図である。
【図9】図4の平面図である。
【図10】図4の背面図である。
【図11】トランスミッションケースの要部縦断面図で
ある。
【図12】従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1L フロントケース 1R リヤーケース 101 分割面 2 キャッチタンク 4 ブリーザノズル 5 ブリーザノズル 6 ホース 7 ブリーザホース 8 ブリーザノズル 9 シフトレバーケース 10 シフトレバー 11 基端部 12 シフトレバーブーツ 16 連結室 20 ギヤ室 21a キャッチタンクの一部 21b キャッチタンクの一部 22 ブリーザノズル 23 大気開放用ノズル 24 連通孔 25 ブリーザノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−35149(JP,U) 実開 昭63−146257(JP,U) 実開 平2−94963(JP,U) 実開 昭58−167377(JP,U) 実開 昭61−23562(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機のケースをリヤーケースとフロン
    トケースに分割し、該リヤーケースの分割面またはフロ
    ントケースの分割面にキャッチタンクを形成し、該キャ
    ッチタンクに大気開放用ノズルおよびブリーザノズルを
    設け、ギヤ室と連結室とを連通する連通孔を設け、前記
    連結室に設けたブリーザノズルと前記キャッチタンクに
    設けたブリーザノズルをブリーザホースで接続したこと
    を特徴とするブリーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記連結室にリターンノズルを設け、
    リターンノズルと前記キャッチタンクに設けたリターン
    ノズルをリターンホースで接続したことを特徴とする請
    求項に記載のブリーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記連結室に設けられる前記ブリーザノ
    ズルをシフトレバーケースに設けたことを特徴とする請
    求項に記載のブリーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記ブリーザノズルおよび前記リターン
    ノズルをシフトレバーケースに設けたことを特徴とする
    請求項に記載のブリーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記ブリーザノズルをシフトレバーのブ
    ーツに設けたことを特徴とする請求項1に記載のブリー
    ザ装置。
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