JP3475770B2 - イグナイタ - Google Patents

イグナイタ

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JP3475770B2 JP05515298A JP5515298A JP3475770B2 JP 3475770 B2 JP3475770 B2 JP 3475770B2 JP 05515298 A JP05515298 A JP 05515298A JP 5515298 A JP5515298 A JP 5515298A JP 3475770 B2 JP3475770 B2 JP 3475770B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、点火コイルの1
次電流を断続制御するためのイグナイタに係り、詳しく
は、電子部品が実装された基板を支持部材上に接着剤に
よって接着するとともに、同基板の周囲を絶縁樹脂層に
より覆うようにしたイグナイタに関する。
【0002】
【従来の技術】火花点火式内燃機関の点火システムにお
いては、点火コイルの1次電流を断続制御するためにイ
グナイタが用いられている。従来のイグナイタとして
は、特開昭64−35082号公報に記載されるよう
に、アルミダイキャスト製収容容器等の支持部材上に半
導体素子等の電子部品が実装された基板を接着剤(例え
ばシリコン樹脂系の接着剤)をよって接着するようにし
たものや、特開平4−1472号公報に記載されるよう
に、電子部品が実装された基板の周囲を熱硬化性樹脂等
の絶縁樹脂によって覆うようにしたものが知られてい
る。
【0003】図11はこうした従来におけるイグナイタ
の一構成例を示している。同図に示すように、このイグ
ナイタ100では、電子部品101が実装された基板1
02をヒートシンク等の支持部材103上に接着層10
4を介して接着し、更にこれら各部材の周囲を絶縁性樹
脂105によって覆うようにしている。こうして各部材
の周囲、特に電子部品101の端子や半田付け部分の周
囲が絶縁性樹脂105によって覆われることにより、こ
れら各部の酸化が防止されて、その耐久性の向上を図る
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なイグナイタ100は一般に以下のようにして製造され
る。まず、図12(a)に示すように支持部材103上
に接着剤110を塗布する。次に、接着剤110が塗布
された支持部材103上に電子部品101が実装された
基板102を接着する。ここで、支持部材103上に塗
布された接着剤110の量が多いと、同図(b)に示す
ように基板102と支持部材103との間からはみ出し
た接着剤110が基板102の端面にまで回り込み、同
端面を覆ってしまうことがある。そして、同図(c)に
示すように、基板102の端面が接着剤110によって
覆われた状態で同基板102の周囲が絶縁性樹脂105
によって覆われると以下のような問題が生じることとな
る。
【0005】即ち、基板102と同基板102を覆う絶
縁性樹脂105とは通常、その線膨張係数が異なってい
るため、周囲環境の温度変化に応じて基板102及び絶
縁性樹脂105が膨張或いは収縮した際に、両部材には
図12(c)に矢印で示すようにそれらの長手方向にお
いて相対的な位置ずれが生じるようになる。
【0006】また、一般に接着剤110(例えば、シリ
コン樹脂系接着剤)はその弾性係数が基板102(例え
ば、アルミナ基板)や絶縁性樹脂105(例えば、エポ
キシ樹脂)と比較して極めて小さい。従って、上記のよ
うに基板102の端面が接着剤110によって覆われて
いると、その接着剤110が弾性変形することにより同
基板102はその長手方向において比較的自由に熱膨張
或いは熱収縮するようになる。そして、このように基板
102が熱膨張或いは熱収縮するこにより、基板102
と絶縁性樹脂105との間の位置ずれが大きくなり、そ
れら両部材102,105の界面に過大なせん断応力が
発生することがある。その結果、従来のイグナイタ10
0ではこうしたせん断応力が基板102に実装された電
子部品101、特にその脚部に作用して同部品101の
損傷を招くおそれがあった。
【0007】本発明はこうした実情を鑑みてなされたも
のであり、その目的はイグナイタの基板に実装された電
子部品に作用するせん断応力を減少させ、そのせん断応
力に起因した電子部品の損傷を防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、電子部品が実装される基板
と、同基板を支持する支持部材と、基板及び支持部材を
接着するシリコン樹脂系接着剤からなる接着剤層と、基
板の周囲を覆う絶縁樹脂層とを備えたイグナイタにおい
て、基板及び支持部材間から接着剤がはみ出して基板の
端面に達することを規制する規制手段を更に備えたこと
をその要旨とするものである。
【0009】上記構成を備えたイグナイタは一般に以下
のようにして製造される。まず、支持部材上に基板を
リコン樹脂系接着剤からなる接着剤層により接着して一
体化した後、これを例えばケース内に収容する。そし
て、このケース内に液状の絶縁樹脂を充填し硬化させる
ことによって基板及び支持部材の周囲を覆う絶縁樹脂層
を形成する。
【0010】ここで、上記構成によれば、基板を支持部
材に対して接着する際にこれら各部材間から接着剤がは
み出すようなことがあっても、規制手段によりはみ出し
た接着剤が基板の端面に達することが規制される。従っ
て、基板の端面は絶縁樹脂層によって確実に覆われるよ
うになるため、同基板と絶縁樹脂層との間に発生する相
対的な位置変化量が減少する。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
たイグナイタにおいて、規制手段は、支持部材の端部よ
りも延伸された基板の端部であることをその要旨とする
ものである。
【0012】上記構成によれば、基板の端部を支持部材
の端部よりも延伸させているため、その延伸された端部
によって接着剤が基板の端面に回り込むことが抑制され
る。従って、請求項1に記載した発明の作用と同様、基
板の端面は絶縁樹脂層によって確実に覆われるようにな
り、基板と絶縁樹脂層との間に発生する相対的な位置変
化量が減少する。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1に記載し
たイグナイタにおいて、規制手段は、支持部材上におい
て基板の端部近傍に形成された凹部であることをその要
旨とするものである。
【0014】上記構成によれば、支持部材上において基
板の端部近傍に凹部を形成しているため、基板と支持部
材との間からはみ出した接着剤はこの凹部内に浸入する
ようになる。従って、請求項1に記載した発明の作用と
同様、基板の端面は絶縁樹脂層によって確実に覆われる
ようになり、基板と絶縁樹脂層との間に発生する相対的
な位置変化量が減少する。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1に記載し
たイグナイタにおいて、規制手段は、支持部材に凸設さ
れて基板の端面に当接する凸部であることをその要旨と
するものである。
【0016】上記構成によれば、支持部材に凸部を凸設
し、その凸部を基板の端面に当接させるようにしている
ため、接着剤が支持部材と基板との間からはみ出してし
まうことが抑制される。従って、請求項1に記載した発
明の作用と同様、基板の端面は絶縁樹脂層によって確実
に覆われるようになり、基板と絶縁樹脂層との間に発生
する相対的な位置変化量が減少する。
【0017】更に、上記構成によれば、その端面を凸部
に当接させた状態で基板を支持部材に接着することによ
り、支持部材上における基板の位置決め作業が容易なも
のとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
を具体化した第1の実施形態について図1〜4を参照し
て説明する。
【0019】図1は本実施形態におけるイグナイタ10
の断面を示し、図2は図1の2−2線に沿った断面を示
している。また、図3はイグナイタ10の各構成部材を
分解して示す斜視図であり、図4は後述するセラミック
基板16の後端部近傍を拡大して示している。尚、図1
では後述する絶縁樹脂層19の図示を省略している。
【0020】これら各図に示すように、イグナイタ10
のケース11は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタ
レート)樹脂やPPS(ポリフェニレンスルフィド)樹
脂等により収容空間11aを有した有底角筒状に形成さ
れている。そして、この収容空間11a内には銅或いは
アルミニウム等の金属材料からなる板状のヒートシンク
12が配設されている。ケース11には取付溝11bが
形成されており、ヒートシンク12の周縁部はこの取付
溝11b内に挿入されている。
【0021】ヒートシンク12の上部には前記ケース1
1と同様、PPS樹脂等からなる絶縁プレート14が配
設されている。この絶縁プレート14は矩形板状の固定
部14aと、同固定部14aの前側(図1〜3における
左側)の端部から下方に延びる第1支持部14bと、同
固定部14aの左右の各端部から上方に凸設された一対
の第2支持部14cとを備えている。固定部14aの下
面はシリコン樹脂系接着剤からなる接着層17を介して
同ヒートシンク12の上面に接着されている。また、第
1支持部14bはヒートシンク12の側面に当接されて
いる。
【0022】固定部14aの上面には矩形板状のセラミ
ック製基板(以下、「基板」と略記する)16がシリコ
ン樹脂系接着剤からなる接着層18を介して接着されて
いる。この基板16の左右(図1の上下)の側面は前記
各第2支持部14cに当接されている。
【0023】一方、基板16の前後側の両端部は固定部
14aの各端部からそれぞれ延伸されている。基板16
の延伸された前側端部には複数のターミナル25が半田
付けされており、また、ヒートシンク12の上面にも同
様にターミナル25が半田付けされている。これらター
ミナル25の端部はケース11の開口部から突出してお
り、この突出部分には図示しない制御装置(図示略)に
接続されるようになっている。
【0024】ヒートシンク12の上面には基板16と隣
接してパワートランジスタ20が配設されている。ヒー
トシンク12はこのパワートランジスタ20の放熱部材
であるとともに同トランジスタ20のコレクタ電極とし
ても機能している。また、基板16の上面にはICやコ
ンデンサ等の電子部品21が配設されるとともに、その
下面には図示しない厚膜抵抗及び配線パターンが印刷形
成されている。これら厚膜抵抗及び配線パターンとヒー
トシンク12とは前記絶縁プレート14によって絶縁さ
れている。これらパワートランジスタ20、電子部品2
1、厚膜抵抗等により点火コイル(図示略)の一次電流
を断続させるための電気的回路が構成されている。
【0025】収容空間11a内にはエポキシ樹脂が充填
硬化されることによって絶縁樹脂層19が形成されてお
り、この絶縁樹脂層19によって基板16、同基板16
上に実装された電子部品21、絶縁プレート14、ヒー
トシンク12等の周囲が被覆されている。
【0026】上記構成を備えたイグナイタ10の製造工
程について図3を参照して概略的に説明する。まず、絶
縁プレート14の固定部14aにおける下面に接着剤を
塗布した後、ヒートシンク12の上面に固定部14aを
載置して絶縁プレート14とヒートシンク12とを接着
する。
【0027】次に、固定部14aの上面にも同様に接着
剤を塗布する。そして、電子部品21が実装されるとと
もにターミナル25が半田付けされた基板16の左右側
面を各第2支持部14cに当接させるようにして、同基
板16を固定部14aの上面に載置し基板16と絶縁プ
レート14とを接着する。
【0028】上記のようにヒートシンク12に対して絶
縁プレート14及び基板16をそれぞれ固定した後、同
基板16の前側端部及びヒートシンク12の上面にター
ミナル25を半田付けするとともに、基板16の電気的
回路とパワートランジスタ20とをワイヤボンディング
によって接続する。
【0029】次に、ヒートシンク12の周縁部をケース
11の取付溝11b内に挿入しつつ、同ヒートシンク1
2を収容空間11a内に収容する。その後、収容空間1
1a内に液状のエポキシ樹脂を充填し、ケース11を所
定温度にまで加熱することにより充填されたエポキシ樹
脂を硬化させて絶縁樹脂層19を形成する。
【0030】以上説明したように、本実施形態における
イグナイタ10では、基板16の前後両端部を固定部1
4aの各端部からそれぞれ延伸させるようにしている。
このため、図4に示すように、固定部14aの上下面に
塗布された接着剤が同固定部14aの後端部からはみ出
すようなことがあっても、延伸された基板16の端部に
よって同接着剤が基板16の後端面にまで回り込むこと
が規制される。同様に、基板16の前端面にはみ出した
接着剤が回り込むこともない。
【0031】(1)従って、本実施形態によれば、基板
16の前後両端面はケース11内に充填されるエポキシ
樹脂によって確実に覆われるようになるため、その前後
方向において同基板16と絶縁樹脂層19との間に発生
する相対的な位置変化量が減少する。その結果、基板1
6と絶縁樹脂層19との界面に発生するせん断応力を減
少させて、そのせん断力に起因した電子部品21、特に
その脚部における損傷を防止することができるようにな
り、イグナイタ10の耐久性及び信頼性を飛躍的に向上
させることができる。
【0032】(2)更に、本実施形態では、固定部14
aの左右の各端部から第2支持部14cを上方に凸設さ
せるとともに、同固定部14aに基板16を接着する際
に、同基板16の左右側面をこの第2支持部14cに当
接させるようにしている。従って、固定部14aに塗布
されている接着剤が基板16の左右側からはみ出してし
まうことを抑制することができる。
【0033】従って、本実施形態によれば、基板16の
左右両端面がシリコン樹脂系接着剤からなる接着剤によ
って覆われることがなくなり、その前後方向のみならず
左右方向においても同基板16と絶縁樹脂層19との間
に発生する相対的な位置変化量が減少する。その結果、
基板16と絶縁樹脂層19との界面に発生するせん断応
力に起因した電子部品21の損傷をより確実に防止する
ことができる。
【0034】(3)また、本実施形態によれば、仮に固
定部14aと基板16との間から接着剤がはみ出したと
しても電子部品21の損傷を招くおそれがないため、固
定部14aの上下面に対して接着剤を塗布する際にその
塗布面積や塗布量を厳密に管理する必要がなくなる。従
って、イグナイタ10の製造工程を簡易化することがで
き、ひいてはその製造コストの低減を図ることができ
る。
【0035】(4)更に、本実施形態によれば、基板1
6の左右端面を第2支持部14cに当接させることによ
り、絶縁プレート14上における同基板16の位置決め
作業を容易に行うことができる。
【0036】[第2の実施形態]次に、第2の実施形態
について図5〜7を参照して説明する。尚、上記第1の
実施形態と同様の構成については同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
【0037】図5は本実施形態におけるイグナイタ10
の断面を示しており、図6は図5の6−6線に沿った断
面を示している。また、図7は基板16の後端部近傍を
拡大して示している。尚、図5では絶縁樹脂層19の図
示を省略している。
【0038】これら各図に示すように、本実施形態で
は、基板16の後端部は絶縁プレート14の後端部から
延伸されておらず、両部材14,16の後端面は面一の
状態となっており、同基板16の後端側下面は絶縁プレ
ート14の固定部14aによって覆われている。また、
ヒートシンク12の上面において固定部14aの後端部
とパワートランジスタ20との間には、基板16の左端
から右端にまで延びる断面矩形状の溝12aが形成され
ている。
【0039】上記構成を備えた本実施形態によれば、第
1の実施形態における(2)〜(4)に記載した作用効
果を奏することができるのに加えて、以下の(5)に記
載した作用効果を奏することができる。
【0040】(5)即ち、本実施形態によれば、基板1
6の後端部近傍に溝12aを形成するようにしているた
め、図7に示すように、固定部14aの上下面に塗布さ
れた接着剤が同固定部14aの後端部からはみ出すよう
なことがあっても、そのはみ出した接着剤はこの溝12
a内に浸入するようになる。
【0041】従って、本実施形態によれば、基板16の
後端面はエポキシ樹脂によって確実に覆われるようにな
るため、その前後方向において同基板16と絶縁樹脂層
19との間に発生する相対的な位置変化量が減少する。
その結果、基板16と絶縁樹脂層19との界面に発生す
るせん断応力を減少させて、このせん断力に起因した電
子部品21における損傷を防止することができ、イグナ
イタ10の耐久性及び信頼性を飛躍的に向上させること
ができる。
【0042】以上説明した本実施形態は以下のようにそ
の構成を変更して実施することもできる。 ・上記第2の実施形態では前記固定部14aの後端部が
基板16の後端部と面一となってその下面全体を覆うよ
うにしたが、図8に示すように、同固定部14aの後端
側における両隅部を斜状に形成するようにしてもよい。
このように構成すれば、収容空間11a内に液状のエポ
キシ樹脂を充填する際に同エポキシ樹脂が流れ易くな
り、溝12a等のケース11の細部にわたり隙間無く同
樹脂を充填させることができるようになる。
【0043】・第1の実施形態における構成に対して更
に第2の実施形態における溝12aを付加した構成を採
用するようにしてもよい。即ち、図9に示すように、基
板16の後端部を絶縁プレート14の後端部から延伸さ
せるとともに、同絶縁プレート14の後端部近傍におけ
るヒートシンク12の上面に前記溝12aと同様、前記
基板16の左右方向に延びる溝12bを形成する。この
ような構成によれば、ヒートシンク12、絶縁プレート
14、及び基板16の間から多量の接着剤がはみ出すよ
うなことがあっても、同基板16の後端面に接着剤が回
り込むことを確実に防止することができる。
【0044】・上記第2の実施形態ではヒートシンク1
2上にはみ出した接着剤を浸入させる溝12aを形成す
るようにしたが、この溝を絶縁プレート14に形成する
ようにしてもよい。即ち、図10に示すように、固定部
14aの後端部を基板16の後端部から延伸させるとと
もに、その延伸部分の基板16の後端部近傍に溝14d
を形成する。このように構成すれば基板16と絶縁プレ
ート14との間からはみ出した接着剤はこの溝14d内
に浸入するようになるため、上記各実施形態と同様、基
板16の後端面に接着剤が回り込むことを防止すること
ができる。
【0045】・上記各実施形態ではヒートシンク12上
に絶縁プレート14及び基板16を配設する際に同絶縁
プレート14の固定部14aにおける上下面に接着剤を
塗布するようにしたが、ヒートシンク12の上面や基板
16の下面に接着剤を塗布した後、これらヒートシンク
12及び基板16と固定部14aとを接着するようにし
てもよい。
【0046】・上記各実施形態では、ヒートシンク12
上に配設された絶縁プレート14の上面に基板16を接
着するようにしたが、本発明が適用されるイグナイタは
必ずしもこうした構成に限定されるものではない。例え
ば、絶縁プレート14が省略され、ヒートシンク12上
に基板16が接着剤によって接着される構成に本発明を
適用するようにしてもよい。
【0047】・上記各実施形態では、基板16をセラミ
ックにより、絶縁プレート14を樹脂材料によりそれぞ
れ形成するようにしたが、例えば基板16を樹脂材料、
絶縁プレート14をアルミナ等の樹脂以外の材料により
形成するようにしてもよい。また、ケース11について
も同様に例えば金属材料によって形成してもよい。
【0048】以上、本発明を具体化した各実施形態及び
その変更例について説明したが、これら各形態から把握
できる技術的思想についてその効果とともに記載する。 (1)ヒートシンクと、同ヒートシンク上に配設された
絶縁プレートと、同絶縁プレート上に配設され電子部品
が実装される基板と、前記絶縁プレート及び前記基板を
接着する接着剤層と、前記基板の周囲を覆う絶縁樹脂層
とを備えたイグナイタにおいて、前記絶縁プレートの端
部よりも前記基板の端部を延伸させるとともに、ヒート
シンク上において前記絶縁プレートの端部近傍に凹部を
形成したことを特徴とする。
【0049】上記構成によれば、基板を絶縁プレートに
対して接着する際にこれら各部材間から接着剤がはみ出
すようなことがあっても、そのはみ出した接着剤は延伸
された基板の端部によってその端面に回り込むことが規
制されるとともに、ヒートシンク上に形成された凹部内
に浸入するようになる。
【0050】従って、基板の端面は接着剤によって覆わ
れることなく、絶縁樹脂層により確実に覆われるように
なるため、同基板と絶縁樹脂層との間に発生する相対的
な位置変化量が減少する。その結果、基板と絶縁樹脂層
との界面に発生するせん断応力を減少させることがで
き、このせん断力に起因した電子部品の損傷を防止する
ことができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1乃至4記載の発明によれば、各
部材間からはみ出したシリコン樹脂系接着剤からなる
着剤が基板の端面に達することが規制され、同端面は絶
縁樹脂層によって確実に覆われるようになるため、基板
と絶縁樹脂層との間に発生する相対的な位置変化量が減
少する。その結果、基板と絶縁樹脂層との界面に発生す
るせん断応力を減少させることができ、このせん断力に
起因した電子部品の損傷を防止することができる。
【0052】特に請求項4記載の発明によれば、基板の
端面を凸部に当接させた状態で同基板を支持部材に接着
することができるため、支持部材上における基板の位置
決め作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるイグナイタの断面図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】イグナイタの各構成部材を分解して示す斜視
図。
【図4】基板の後端側部分を拡大して示す断面図。
【図5】第2の実施形態におけるイグナイタの断面図。
【図6】図5の6−6線に沿った断面図。
【図7】基板の後端側部分を拡大して示す断面図。
【図8】他の実施形態におけるイグナイタの断面図。
【図9】他の実施形態における基板の後端側部分を拡大
して示す断面図。
【図10】他の実施形態における基板の後端側部分を拡
大して示す断面図。
【図11】従来におけるイグナイタの断面図。
【図12】イグナイタの製造工程を概略的に示す説明
図。
【符号の説明】
10…イグナイタ、11…ケース、11a…収容空間、
11b…取付溝、12…ヒートシンク、12a,12b
…溝、14…絶縁プレート、14a…固定部、14b…
第1支持部、14c…第2支持部、14d…溝、16…
基板、17…接着層、18…接着層、19…絶縁樹脂
層、20…パワートランジスタ、21…電子部品、25
…ターミナル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−35082(JP,A) 特開 平3−160768(JP,A) 特開 平6−53662(JP,A) 特開 平9−121090(JP,A) 特開 平4−142049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 15/00 H05K 5/00 H01T 15/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品が実装される基板と、同基板を
    支持する支持部材と、前記基板及び前記支持部材を接着
    するシリコン樹脂系接着剤からなる接着剤層と、前記基
    板の周囲を覆う絶縁樹脂層とを備えたイグナイタにおい
    て、 前記基板及び前記支持部材間から前記接着剤がはみ出し
    て前記基板の端面に達することを規制する規制手段を更
    に備えたことを特徴とするイグナイタ。
  2. 【請求項2】 前記規制手段は、前記支持部材の端部よ
    りも延伸された前記基板の端部であることを特徴とする
    請求項1記載のイグナイタ。
  3. 【請求項3】 前記規制手段は、前記支持部材上におい
    て前記基板の端部近傍に形成された凹部であることを特
    徴とする請求項1記載のイグナイタ。
  4. 【請求項4】 前記規制手段は、前記支持部材に凸設さ
    れて前記基板の端面に当接する凸部であることを特徴と
    する請求項1記載のイグナイタ。
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